JP2005268684A - 焼結磁石スラッジの再利用方法、r−tm−b系永久磁石の製造方法及び磁石製造システム - Google Patents

焼結磁石スラッジの再利用方法、r−tm−b系永久磁石の製造方法及び磁石製造システム Download PDF

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Abstract


【課題】 研削により生成されるスラッジを磁石製造用原料として用いることにより、スラッジを有効に再利用するとともに、低コストで永久磁石を製造する。
【解決手段】 焼結磁石を研削加工して生成されたスラッジを含むスラリを回収するステップと、スラッジをスラリに基づく湿式の状態で磁場中成形して成形体を得るステップと、を備える。焼結磁石がR−TM−B系焼結磁石(Rは希土類元素の1種又は2種以上、TMはFe、又はFe及びCo)の場合、スラッジよりもRの量がリッチなRリッチ合金を成形体中に溶浸させることにより焼結磁石を得ることができる。また、スラッジと、スラッジよりもRの量がリッチなRリッチ合金粉末との混合物を磁場中成形し、得られた成形体を焼結することにより焼結磁石を得ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、R−TM−B系焼結磁石等を加工した際に生ずる研削屑(スラッジ)を再利用する方法に関するものであり、特にスラッジを利用して永久磁石を製造する方法に関する。
粉末冶金法によって作製されるR−TM−B系焼結磁石等の焼結磁石は、所望形状とするために通常、加工工程を経て製品化される。この加工の中で研削を行う場合には研削液が使用される。研削液は通常、水又は水に加工性向上のために潤滑剤や被加工物である磁石の酸化防止のための防錆剤を混合して用いられる。加工終了後には研削によって生成したスラッジは研削液と混合したスラリの状態で排出される。
研削によって生ずるスラッジの量は、製品原料の数十%に及ぶ場合があるため、スラッジを再利用することが検討されている。ここで、スラッジの再利用方法として、これまでいくつかの方法が提案されている。この方法は、(1)希土類回収法、(2)合金再生法、(3)磁石再生法に分類することができる。
希土類回収法はスラッジから希土類元素のみを希土類化合物として回収し、原料工程にリサイクルする方法で、例えば特許第2765740号公報(特許文献1)、特開平9−217132号公報(特許文献2)などが提案されている。これらの方法は一度に大量のスラッジを処理できること、高純度の希土類化合物を回収できるといった利点があるが、多量の酸を使用することや廃酸の処理が困難、処理工程が複雑といった問題が指摘されている。
合金再生法はスラッジを同組成の合金として回収する方法で、スラッジを高周波溶解、アーク溶解、プラズマ溶解等で溶解して磁石合金を得る。例えば、特開平8−31624号公報(特許文献3)、特開平6−136461号公報(特許文献4)が提案されている。これらの方法はスラッジを磁石合金として再生することで、希土類を含む合金を得る製錬工程、磁石合金を得る溶解工程を短縮化することができること、スラッジ内に含有する希土類以外の高価な遷移金属も再利用できるといった特徴がある。しかし、希土類元素の回収率が低くなるとともに、坩堝材が溶損し、異物として混入するといった問題が指摘されている。
以上に対し、磁石再生法はスラッジを磁石として再生する方法で、例えば、スラッジと希土類の豊富な合金粉を所定の割合で混合し、成形、焼結し、磁石を得る方法(特許第2746818号公報(特許文献5))が提案されている。この方法は、スラッジと希土類合金を加熱溶解前に坩堝内に一緒に装入し、高周波溶解炉で溶解することにより、磁石用合金として再生する方法である。この方法は、現行の磁石製造装置を使用することができ、更に希土類以外の高価な遷移金属も再利用できるため経済的に大きなメリットがある。さらに、坩堝材の溶損を防ぐため、溶解原料の約10重量%の希土類合金を一緒に溶解すること、更に坩堝材の溶損の原因とされるスラグ発生量を低減するためにフラックスを添加することを特徴としている。しかし、この方法では、フラックスを添加しない場合の歩留が非常に悪いため、添加するフラックス量を溶解原料の40%程度にする必要があるため、フラックスによる坩堝の溶損、インゴットへの混入による磁気特性及び表面処理特性の悪化、さらに希土類回収率の低下、処理コストが高くなるなどの問題が指摘されている。
以上に対して、フラックスの飛散を抑制し、溶解炉内の汚染を抑えて、希土類磁石スラッジを溶解原料として高純度の磁石用合金を得ることができる希土類磁石スラッジの再溶解方法が特開2003−113429号公報(特許文献6)に開示されている。この方法は、予め希土類を含まないR−Fe−B系磁石に用いる原料金属を坩堝に装入し、加熱溶解後、希土類元素を含む原料金属とR−Fe−B系希土類磁石スラッジ並びにアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属から選ばれる1種又は2種以上の金属のハロゲン化物を含むフラックスを適量添加することによって、高効率で希土類元素を回収することができ、溶解歩留も向上するというものである。
特許第2765740号公報 特開平9−217132号公報 特開平8−31624号公報 特開平6−136461号公報 特許第2746818号公報 特開2003−113429号公報
以上説明した従来のスラッジの再利用方法は、研削加工によって生じたスラッジを溶解する、あるいは他の化合物に変換させる等の処理が必要であることから、工程数が必然的に多くなる。これに対して、スラッジを処理する工程が少なくて済めば、再利用方法としての価値が大きい。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、少ない処理工程であってもスラッジを有効に再利用することのできる方法を提供することを目的とする。また、本発明は、そのような方法で得られた磁石粉末を用いて永久磁石を得る方法を提供することを目的とする。
これまでのスラッジの再利用方法は、スラッジに化学的又は物理的な変化を伴う処理を施して得られた物質を再利用に供するものであった。本発明者らは、スラッジそのものを再利用するという、これまで見落とされていた斬新な発想に基づいて、スラッジを原料粉末として永久磁石を製造する方法について検討を行った。
通常、数μmから数十μmの大きさの粒子からなるスラッジと研削液と共に、回収タンクに相当の時間貯留される。R−TM−B系焼結磁石のような希土類化合物は活性であり、特にその化合物表面積が大きいと酸素と反応しやすい。スラッジは加工によって新生面が露出した粒子で構成されており、その酸素との反応は早く、防錆剤を混合した研削液といえども、長時間浸漬状態であれば酸化が進行し粒子の磁気特性は低下する。
そこで本発明者は、スラッジと研削液からなるスラリを、乾燥等の工程を経ることなく、磁場中成形して永久磁石を製造した。その結果、スラッジを一旦乾燥した後に磁場中成形して製造された永久磁石に比べて、高い磁気特性が得られることを確認した。
本発明は以上の知見に基づくものであり、焼結磁石を研削加工して生成されたスラッジを含むスラリを回収するステップと、このスラッジをスラリに基づく湿式の状態で磁場中成形して成形体を得るステップと、を備えることを特徴とする焼結磁石スラッジの再利用方法である。
本発明において、焼結磁石がR−TM−B系焼結磁石(Rは希土類元素の1種又は2種以上、TMはFe、又はFe及びCo)の場合、スラッジよりもRの量がリッチなRリッチ合金を成形体中に溶浸して焼結体を得るステップをさらに備えることができる。また、スラッジよりもRの量がリッチなRリッチ合金粉末をスラッジに添加した後に磁場中成形して成形体を得た後に、この成形体を焼結して焼結体を得るステップをさらに備えることもできる。
本発明は、以上のようにして得られた焼結体を粉砕して粉砕粉末を得るステップと、粉砕粉末と結合材とを含むコンパウンドを作製するステップと、コンパウンドを所定形状に成形するステップとを少なくとも備えることにより、ボンド磁石を作製することもできる。
本発明は、スラッジ、つまりR−TM−B系焼結磁石の製造過程で生成されたR−TM−B系合金粉末を用いてR−TM−B系永久磁石を製造することに特徴があるが、当該R−TM−B系合金粉末のみで新たなR−TM−B系永久磁石を製造するのではなく、R−TM−B系合金粉末から構成される成形体を作製するステップと、この成形体に存在する空隙に所定組成の合金を充填するステップと、を備えることを特徴としている。この場合、所定組成の合金を、R−TM−B系合金粉末よりもRの量がリッチなRリッチ合金とし、かつ溶融状態で成形体に存在する空隙に充填させることができる。ここで、R−TM−B系合金粉末は、研削加工により生成されたものとすることができる。
また、当該R−TM−B系合金粉末と、所定組成の合金粉末との混合物を磁場中で成形して成形体を作製するステップと、この成形体を焼結するステップとを備えることを特徴としている。この場合、所定組成の合金粉末を、R−TM−B系合金粉末よりもRの量がリッチなものとすることができる。ここで、R−TM−B系合金粉末は、研削加工により生成されたものとすることができる。
本発明は、以上の焼結磁石スラッジの再利用方法を実施することのできる以下の磁石製造システムを提供する。この磁石製造システムは、焼結磁石を所定の寸法及び/又は形状に研削加工する加工部と、加工部から排出される研削液とスラッジを含むスラリを磁場中成形する湿式成形部と、湿式成形部で得られた成形体を用いて磁石を作製する磁石作製部とを備えることを特徴としている。
以上説明したように、本発明によれば、研削により生成されるスラッジを磁石製造用原料として用いるため、スラッジを有効に再利用できるとともに、低コストで永久磁石を製造することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の焼結磁石スラッジの再利用方法は、スラッジが研削液と共存したスラリのまま、つまり湿式状態で磁場中成形して成形体を作製し、この成形体を用いて永久磁石を製造する。
ここで、スラッジは、研削加工時及び研削加工後のスラリの状態において酸化されるため、R−TM−B系焼結磁石の場合、磁石の結晶粒界に存在すべき所謂Rリッチ相の量が不足した状態となる。周知のように、R−TM−B系焼結磁石の保磁力は、結晶粒界に存在するRリッチ相の存在に起因している。したがって、スラッジのみでは高い保磁力を得ることができなくなることがある。そこで、本発明では、スラッジに対してRリッチ合金を補填することが、高い保磁力を得る上で望ましい。
Rリッチ合金を補填する形態に基づいて、磁場中成形による成形体を用いて永久磁石を製造する方法は、少なくとも2つの形態を含む。1つは磁場中成形による成形体を得た後にRリッチ合金を溶浸する方法(以下、溶浸法という)であり、他の1つはスラッジにRリッチ合金粉末を添加、混合して混合粉末を作製し、この混合粉末を磁場中成形に供する方法(以下、混合法という)である。以下、R−TM−B系焼結磁石のスラッジを対象として、溶浸法、混合法の順にその内容を説明する。
溶浸法は、はじめに、焼結磁石を研削加工して排出された研削液及びスラッジの混合物(スラリ)を磁場中成形して成形体を作製する。この磁場中成形は、異方性ハードフェライト磁石で行われている湿式磁場中成形と同様のものとすることができる。つまり、研削液及びスラッジを含むスラリを金型内に注入後、脱水しつつ成形することにより成形体を得る。この成形過程で、磁場を印加することにより、磁石粉であるスラッジを配向する。実際の成形にあたって、スラリの濃度を調整する等の処置を行うことができることは言うまでもない。磁場中成形の条件は、成形圧力は0.5〜12ton/cmの範囲、印加する磁場の強度は5〜25kOeの範囲から適宜選択すればよい。さらに25kOeを超えるようなパルス磁界を用いても良い。
成形体の密度は特に限定されないが、通常、成形体密度が高いほど残留磁束密度は高くなるので、成形体密度は、好ましくは4.0g/cm以上、より好ましくは4.5g/cm以上とする。
成形時に印加する磁界は、直流磁界であってもパルス磁界であってもよく、これらを併用してもよい。また、圧力印加方向と磁界印加方向とがほぼ直交するいわゆる横磁場成形法にも、圧力印加方向と磁界印加方向とがほぼ一致する、いわゆる縦磁場成形法にも本発明は適用することができる。
以上の磁場中成形により得られた成形体は、5%以下程度の含水率となるが、必要に応じて乾燥を行うことができる。
前述したように、スラッジは、酸化によりRリッチ相が不足した状態となっている。そこで、溶浸法では、Rリッチ合金を成形体中に溶浸させる。この溶浸とは、溶融したRリッチ合金を成形体中に染み込ませることをいう。
溶浸用のRリッチ合金とは、Rを含みR14BよりもRがリッチな合金を言う。なお、R14Bは、RがNd、TがFeのとき、26.7重量%Nd−72.3重量%Fe−1.0重量%Bとなる。したがって、溶浸用合金のR含有量は、望ましくは、40〜99重量%、より望ましくは60〜90重量%である。Rが少なすぎると融点を低くすることが難しくなり、また、磁石の保磁力向上効果も不十分となる。Rが多すぎるか、あるいはR単体であっても、やはり融点が高くなってしまう。なお、残部は実質的に上記TMであることが好ましい。ただし、Mの一部に替えて、B、Si、Cやその他の元素の少なくとも1種を添加してもよい。
溶浸する際には、成形体の温度も溶浸用合金と同程度となっていることが好ましいため、成形体も昇温される。したがって、溶浸用合金の融点は、その融点まで昇温したときに、成形体の収縮率が所望の範囲に収まるものであることが望まれる。具体的には実験的に決定すればよいが、上記した成形体用合金を用いる場合には、好ましくは1000℃以下、より好ましくは700℃以下とする。
溶浸用合金の形態は、バルク状であってもよく、粉末状であってもよいが、溶浸用合金はR含有量が多く酸化されやすいため、好ましくはバルク状のものまたは粗粉を用いる。
溶浸は、溶浸用合金をその融点以上まで加熱することにより行なわれる。
溶浸用合金の加熱手段は特に限定されず、電気炉や高周波加熱炉等のいずれを用いてもよいが、成形体も同時に加熱できる手段、例えば、電気炉を用いることが好ましい。成形体を溶浸用合金と同等の温度まで加熱することにより成形体へ均一な溶浸ができ、焼結磁石となる。
具体的な溶浸方法は特に限定されない。例えば、溶浸用合金の融液に成形体を浸漬する方法や、融液を成形体に注ぐ方法、融液に成形体の一部を浸して成形体内に吸い取る方法などのいずれを用いてもよい。ただし、好ましくは、成形体と溶浸用合金とを接触させた状態で、溶浸用合金を溶融する。具体的には、成形体上もしくは下など成形体の周囲に溶浸用合金を接触状態で配置し、これを溶融することが好ましい。
成形体上に溶浸用合金を載置する方法を用いる場合、少なくとも成形体中の空隙を埋めるために必要な量の溶浸用合金を用いればよいが、実用的にはやや過剰の量を用いる。なお、成形体の空隙率は、成形体用合金の組成と成形体密度とから算出することができる。
液相のRリッチ合金は、成形体を構成する合金の粉末に対して極めて濡れ性が良好であるため、短時間で成形体を構成するスラッジ間の空隙に充填される。このため、保磁力発生に重要なRリッチ相が磁石中において偏在せず、高保磁力が得られる。しかも、溶浸により製造された磁石の密度はほぼ完全に焼結された磁石の密度と同等となる。換言すれば、磁石外部へ通じる開空孔のほとんどない磁石が得られる。このため、焼結磁石と同様に、Niめっきや樹脂塗装などにより、十分な防錆効果が得られる。
また、溶浸の前後で成形体の寸法はほとんど変化しないため、溶浸後に寸法調整のための研削加工を行なう必要がない。また、磁界中成形された成形体を用いた場合でも、異方性付与に起因する収縮率差がほとんど生じないので、磁石のクラックや割れを防ぐことができる。
溶浸後の焼結磁石の保磁力および残留磁束密度を高めるためには、溶浸後、さらに昇温を続けて、溶浸用合金の融点より高い温度に保持する熱処理を行なうことが好ましい。この熱処理における保持温度は、溶浸用合金の融点によっても異なるが、好ましくは800℃以上、より好ましくは900℃以上である。ただし、磁石の主相となるR14B相の結晶粒成長を抑制するために、保持温度は1000℃以下とすることが好ましい。この熱処理において、温度保持を行なう時間は、好ましくは0.5〜8時間である。この時間が短すぎると熱処理による効果が不十分となり、長すぎるとR14B相の結晶粒成長が著しくなる。このような熱処理を行なっても、溶浸後の成形体はほとんど収縮しない。なお、上記熱処理は、溶浸後にいったん降温してから行なってもよい。
溶浸後、または上記熱処理後、時効処理を施してもよい。時効処理は、上記熱処理よりは保持温度が低い熱処理であり、時効処理により保磁力を向上させることができる。時効処理の際の保持温度は、好ましくは400〜800℃、より好ましくは500〜700℃である。また、温度保持時間は、好ましくは0.5〜4時間である。時効処理は、上記熱処理後、冷却した後に施すが、上記熱処理の降温過程において徐冷することにより、時効処理と同等の効果を得ることができる。
なお、溶浸およびその後の熱処理は、溶浸用合金および成形体の酸化を防ぐために、真空中またはArガス等の非酸化性ガス雰囲気中で行なうことが好ましい。
次に、混合法について説明する。
混合法においては、湿式状態にあるスラッジにRリッチ合金粉末を添加する。Rリッチ合金の組成は上述した溶浸用合金と同様とすればよく、またその粒径は10〜1000μm 、望ましくは50〜500μmの平均粒径とする。平均粒径が小さすぎると、粉末中の酸素量が多くなるためである。一方、平均粒径が大きすぎると、スラッジとの混合が十分ではなく、磁石体中にRリッチ相が偏析状態になるからである。
Rリッチ合金粉末の添加量は、Rリッチ合金粉末の組成あるいはスラッジを構成する合金の組成によって変動するが、スラッジとの混合物において5〜40wt%、望ましくは10〜30wt%の範囲とする。添加量が少なすぎると保磁力発生のために必要なRリッチ相の量を確保することができなくなり、添加量が多すぎると主相の量が相対的に不足することにより、残留磁束密度、最大エネルギ積が低下してしまう。
後に行う磁場中成形により得られる成形体において、Rリッチ合金粉末はできるだけ均一に分散していることが望ましい。したがって、スラッジ(スラリ)とRリッチ合金粉末とを充分に混合した後に磁場中成形することが望ましい。混合には、ボールミル等の公知の混合機を用いることができる。この混合は湿式で行われることになる。
スラッジとRリッチ合金粉末との混合粉末は、磁場中成形に供される。この磁場中成形は、上述した溶浸法の場合と同様に行うことができる。磁場中成形で得られる成形体は、スラッジとRリッチ合金粉末とを含んでおり、Rリッチ合金粉末は成形体中に均一に分散していることがより高い磁気特性、特に保磁力を得る上で望ましい。
磁場中成形で得られた成形体は、次いで焼結に供される。焼結は、真空又は非酸化性ガス雰囲気中で所定温度に加熱保持することにより行われる。焼結条件は、組成、平均粒径と粒度分布の違い等、諸条件により調整する必要があるが、900〜1200℃で1〜10時間程度保持すればよい。
焼結により得られた焼結体は、次いで、時効処理を施すことにより保磁力を向上させることができる。時効処理の際の保持温度は、好ましくは400〜800℃、より好ましくは500〜700℃である。また、保持時間は、好ましくは0.5〜4時間である。時効処理は、焼結後、冷却した後に施すが、焼結の降温過程において徐冷することにより、時効処理と同等の効果を得ることができる。
時効処理が施された焼結体(焼結磁石)は、所定形状、寸法にするために加工部において種々の加工が施される。加工が施された焼結体は耐食性付与のための表面処理を施した後に製品をなす。
本発明が対象とする焼結磁石は特に限定されず、R−TM−B系焼結磁石(Rは希土類元素の1種又は2種以上、TMはFe、又はFe及びCo)に広く適用することができる。本発明において、RはYを含む概念を有しており、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Yb、Lu及びYの1種又は2種以上から選択される。さらに、保磁力を改善するために、Al、Cr、Mn、Mg、Si、Cu、C、Nb、Sn、W、V、Zr、Ti、Mo、Bi、Ag及びGaなどの元素を1種又は2種以上を含有することもできる。
R−TM−B系焼結磁石は磁気特性が高いため、本発明を適用することにより、用途によって十分な磁気特性を有する磁石を得ることができる。なお、ここではR−TM−B系焼結磁石、R−Co系焼結磁石について言及したが、本発明は他の希土類焼結磁石への適用を妨げるものではない。
本発明は、以上の溶浸法、混合法で得られたバルク状の磁石をその形態のまま使用することができるが、バルク体を粉砕して得られた磁石粉末を用いてボンド磁石を製造することもできる。
ボンド磁石を製造する場合、バルク体を粉砕して得られた磁石粉末と結合材とからなるコンパウンドを作製する。結合材としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂又はゴム(エラストマ)を用いることができる。コンパウンドの成形としては、圧縮成形、射出成形、押出成形、圧延を用いることができる。一般的に、熱硬化性樹脂を用いる場合は、室温下でコンパウンドを圧縮成形する。また、熱可塑性樹脂を用いる場合は、加熱下で射出又は押し出し成形する。
次に、本発明の焼結磁石スラッジの再利用方法を実施する好適なシステムについて図面を参照しつつ説明する。
図1は磁石製造システムの構成を示すブロック図である。この磁石製造システム10は、ストリップ・キャスト、その他の鋳造方法で得られた新たな原料合金を用いて焼結磁石を製造することができる。さらにこの磁石製造システム10は、新たな原料合金を用いて焼結磁石(第1の磁石)を製造する過程の加工、特に研削加工で生成するスラッジを原料粉末として永久磁石(第2の磁石)を製造することができる。
磁石製造システム10は、粉砕部1を備えている。この粉砕部1は、上記原料合金を所定の粒径まで粉砕する部分である。粉砕部1における粉砕は、粗粉砕と微粉砕の2段階に分けることができる。粗粉砕は、水素化粉砕又は粗粉砕機により行うことができる。水素化粉砕は、原料合金を常温下で水素含有雰囲気に曝して水素吸蔵させる。水素吸蔵が終了した後に、水素吸蔵が行われた原料合金を加熱保持する脱水素処理が施される。この処理は、永久磁石として不純物となる水素を減少させることを目的として行われる。
粗粉砕はまた、スタンプミル、ジョークラッシャー、ブラウンミル等の粉砕機を用い、不活性ガス雰囲気中にて行なうこともできる。
粗粉砕後、微粉砕に移る。微粉砕では、通常、気流式粉砕機を用いて平均粒径1〜10μm程度まで処理される。なお、成形時の潤滑及び配向性の向上を目的とした脂肪酸又は脂肪酸の誘導体、例えばステアリン酸系やオレイン酸系であるステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド等を微粉砕時に添加することができる。
磁石製造システム10は、磁場中成形部2を備えている。磁場中成形部2は、粉砕部1で得られた微粉末を所定の磁場を印加しつつ、所定形状に成形する。磁場中成形における成形圧力は0.8〜3ton/cmの範囲とすればよい。成形圧力は成形開始から終了まで一定であってもよく、漸増または漸減してもよく、不規則変化してもよい。成形圧力が低いほど配向性は良好となるが、成形圧力が低すぎると成形体の強度が不足してハンドリングに問題が生じるので、この点を考慮して上記範囲から成形圧力を選択する。磁場中成形で得られる成形体の最終的な相対密度は、通常、50〜70%である。また、印加する磁場の強度は、12〜20kOeの範囲から適宜選択すればよい。印加する磁場は静磁場に限らずパルス磁場とすることもできる。その場合、1T(絶対値)以上の磁場を10μs〜0.5s印加することが好ましい。
磁場中成形は、加圧方向と磁場印加方向とがほぼ直交するいわゆる横磁場成形法、加圧方向と磁場印加方向とがほぼ一致するいわゆる縦磁場成形法の両者を用いることができる。
磁場中成形により得られた成形体は、焼結部3において真空又は非酸化性ガス雰囲気中で焼結される。焼結条件は、組成、粉砕方法、平均粒径と粒度分布の違い等、諸条件により調整する必要があるが、900〜1200℃で1〜10時間程度焼結すればよい。
焼結により得られた焼結体は、次いで、熱処理部4において熱処理が施される。この熱処理により、希土類永久磁石の保磁力を向上することができる。この熱処理としては、350℃以上焼結温度未満の温度で所定時間保持する。R−TM−B系焼結磁石の場合、この熱処理を2段に分けて行うことが有効である。
熱処理が施された焼結体(焼結磁石)は、所定形状、寸法にするために加工部5において種々の加工が施される。加工が施された焼結体は製品をなすか、または耐食性付与のための表面処理を施した後に製品をなす。ここで、加工は切断、研削、ラッピング、面取り等多様なものを含むが、本発明は研削により生成されるスラッジを再利用することを目的としている。
磁石製造システム10は、研削によって生成したスラッジと研削液とからなるスラリが供給される湿式成形部6を備えている。湿式成形部6は、供給されたスラリに含まれるスラッジを磁場中で成形する機能を有している。湿式成形部6は、例えば、研削液及びスラッジを含むスラリが供給されるダイス及び上下一対のパンチを備え、上パンチに脱水のためのフィルタを備える構成とすることができる。湿式成形部6は、ダイスの周囲にコイル等を含む磁場印加手段を備える。
磁石製造システム10は、湿式成形部6で得られた成形体にRリッチ合金を溶浸する溶浸部7を備えている。溶浸は、湿式成形部6で得られた成形体と溶浸用合金であるRリッチ合金を所定温度に加熱することにより行うため、溶浸部7は熱処理炉から構成することができる。
磁石製造システム10において、加工部5〜溶浸部7までの一連の処理をバッチ的に行うことができるが、連続的に行うこともできる。例えば、加工部5と湿式成形部6との間にスラッジを連続的に搬送する搬送路を設けることにより、湿式成形部6は研削液とスラッジとからなるスラリの供給を連続的に受ける。さらに、湿式成形部6と溶浸部7との間に成形体を搬送する搬送路を設けることにより、溶浸部7に成形体を連続的に供給する。溶浸部7は供給された成形体に、Rリッチ合金を溶浸する。
以上説明した磁石製造システム10は、スラッジを用いて得られた成形体にRリッチ合金を溶浸することにより永久磁石を得る例について説明したが、図2に示す磁石製造システム20に示すように、スラッジを再利用し、かつ焼結により永久磁石を得ることもできる。つまり、磁石製造システム20は、加工部5で生成されたスラッジを含むスラリにRリッチ合金粉末を添加、混合するRリッチ合金添加部8を備えている。Rリッチ合金添加部8においてRリッチ合金粉末が添加されたスラッジを含むスラリは、湿式成形部6に供給され、磁石製造システム10と同様にして湿式で磁場中成形が行われる。このようにして得られた成形体は、粉末であるスラッジとRリッチ合金粉末との混合物から構成される。この成形体は、焼結部3にて焼結される、次いで熱処理部4において時効処理が施される。なお、図2において、図1と同様の構成には図1と同様の符号を付している。
以上の磁石製造システム10及び20は、スラッジを溶浸による永久磁石又は焼結による永久磁石の原料に用いるものであるが、図3に示す磁石製造システム30のように、本発明は、ボンド磁石を製造するシステムに適用することができる。磁石製造システム30は、湿式成形部6で得られた成形体を焼結する焼結部31及び熱処理部41を経て得られた焼結体を粉砕する粉砕部11を備えている。粉砕部11では、焼結体をボンド磁石用の磁石粉として適するサイズに粉砕する。得られた粉砕粉末は、コンパウンド作製部91において結合材としての樹脂と混合、攪拌されることによりコンパウンドを構成する。コンパウンド作製部91にて作製されたコンパウンドは、例えば射出成形等の成形部92により所定形状に成形される。
32wt%Nd−0.5wt%Co−0.2wt%Al−0.07wt%Cu−1.0wt%B−残部Feからなる合金をストリップ・キャスト法により作製した。得られたストリップ・キャスト合金に室温で水素を吸蔵させた後に、500℃の温度下で脱水素する水素吸蔵・脱水素処理を行った。その後、スタンプミルによる粗粉砕、ジェットミルにより微粉砕を行って平均粒径4.0μmの粒径の微粉末を得た。なお、ジェットミルによる微粉砕を行う際に、オレイン酸アミドを0.1wt%添加した。
次いでこの微粉末を、15kOeの磁場を印加しつつ1.5t/cmの圧力で磁場中成形した。得られた成形体を1050℃で4時間保持することにより焼結した。次いで、得られた焼結体に800℃×1時間と530℃×2.5時間(ともにAr雰囲気中)の2段時効処理を施した。
以上のようにして得られたNd−Fe−B系焼結磁石の磁気特性は、残留磁束密度(Br)が13.7kG、保磁力(Hcj)が16kOeであった。
以上のNd−Fe−B系焼結磁石を所望の寸法にするためにバーティカル研削機を用いて加工を施した。研削液には防錆剤としてのトリエタノールアミン溶液を加えた水を使用した。
所望の寸法まで約2時間の加工を行い、加工の際に生じたスラッジを回収タンクに収容した。スラッジを研削液に浸漬状態で回収タンクにて保管し、加工終了後スラッジを研削液と一緒に回収タンクから取り出した。取り出したスラッジをろ紙によりろ過することにより、研削液とスラッジとを分離した。このときのスラッジの含水率は20%程度であった。
以上のスラッジを5g用意し、12mm×10mmのキャビティを有する金型を用いて磁場中成形を行ってスラッジ成形体を作製した。なお、印加磁場は12kOe、成形圧力は12ton/cmとした。得られたスラッジ成形体の密度は5.4g/cmであった。
成形体の含水率は3%程度である。さらに、成形体を金属製バットに移し、Arガス気流が流れている温度28℃のグローブボックス中で12時間保持することにより、水分を蒸発させた。
アーク溶解法で得られた88Nd−12Fe(wt%)合金(溶浸用合金、融点680℃)を平均粒径が250μmになるまで粉砕した。粉砕はスタンプミルにより行った。粉砕された溶浸用合金粉末を3.5g用意し、12mm×10mmのキャビティを有する金型を用いて成形を行って溶浸用成形体を作製した。なお、成形圧力は3ton/cmである。
スラッジ成形体の上に溶浸用成形体を載せた状態で、950℃で2時間保持する溶浸処理を行うとともに、その降温過程の400℃で2時間保持する時効処理を行った。なお、溶浸処理及び時効処理は、真空雰囲気中で行った。
得られた溶浸部材からなるNd−Fe−B系焼結磁石の寸法、重量を測定するとともに、密度(ρ)を測定した。また、B−Hトレーサを用いて磁気特性を測定した。その結果を表1に示す。なお、スラッジの状態における保磁力(Hcj)を測定したところ、3000Oeであった。表1に示すように、スラッジからなる成形体にRリッチ合金を溶浸させることにより、保磁力(Hcj)が向上することがわかる。また、溶浸法を用いているため、得られた磁石はスラッジ成形体からの寸法変化が極めて小さく、磁石のニアネットシェイプ化が可能であることがわかる。
Figure 2005268684
実施例1と同様のNd−Fe−B系焼結磁石を用意し、やはり実施例1と同様にバーティカル研削機を用いて加工を施した。研削液には防錆剤としてのトリエタノールアミン溶液を加えた水を使用した。
所望の寸法まで約2時間の加工を行い、加工の際に生じたスラッジを回収タンクに収容した。スラッジを研削液に浸漬状態で回収タンクにて保管し、加工終了後スラッジを研削液と一緒に回収タンクから取り出した。取り出したスラッジをろ紙によりろ過することにより、研削液とスラッジとを分離した。なお、ろ過後のスラッジの含水率は20%程度であった。
ろ過後のスラッジに対して実施例1で用いたのと同様の88Nd−12Fe(wt%)合金粉末(Rリッチ合金粉末、融点680℃)を20wt%添加した後に、ボールミルで0.5時間処理することにより湿式混合した。なお、混合に際してオレイン酸アミドを0.1wt%添加した。
以上のようにして得られたスラッジとRリッチ合金粉末との混合物を磁場中成形した。磁場中成形は、12mm×10mmのキャビティを有する金型を用い、印加磁場を12kOe、成形圧力を12ton/cmの条件とした。
以上のようにして得られた成形体を焼結した。焼結は、真空中、900℃で2時間保持の条件とした。焼結が完了した後に、450℃で1時間保持する時効処理を行った。
得られたNd−Fe−B系焼結磁石の寸法、重量を測定するとともに、密度(ρ)を測定した。また、B−Hトレーサを用いて磁気特性を測定した。その結果を表2に示す。なお、スラッジの状態における保磁力(Hcj)を測定したところ、3000Oeであった。表2に示すように、スラッジとRリッチ合金粉末の混合成形体を焼結することにより、保磁力(Hcj)が向上することがわかる。
Figure 2005268684
以上の焼結体を、スタンプミルにより平均粒径200μmまで粉砕した。この粉砕粉末とエポキシ樹脂を、粉砕粉末が80vol%となるように混合した後、プレス成形し、さらに硬化のための熱処理を施してボンド磁石を得た。エポキシ樹脂は粉砕粉末100重量部に対し3重量部とした。プレス成形の圧力保持時間は10秒間とし、印加圧力は10ton/cmとした。また、樹脂硬化のための熱処理は、150℃にて2時間行なった。
得られたボンド磁石の磁気特性を、B−Hトレーサを用いて測定した。その結果を表2に示す。
本実施の形態における磁石製造システムの構成を示すブロック図である。 本実施の形態における磁石製造システムの他の構成を示すブロック図である。 本実施の形態における磁石製造システムの他の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1,11…粉砕部、2…磁場中成形部、3,31…焼結部、4,41…熱処理部、5…加工部、6…湿式成形部、7…溶浸部、8…Rリッチ合金添加部、91…コンパウンド作製部、92…成形部、10,20,30…磁石製造システム

Claims (10)

  1. 焼結磁石を研削加工して生成されたスラッジを含むスラリを回収するステップと、
    前記スラッジを前記スラリに基づく湿式の状態で磁場中成形して成形体を得るステップとを備えることを特徴とする焼結磁石スラッジの再利用方法。
  2. 前記焼結磁石はR−TM−B系焼結磁石(Rは希土類元素の1種又は2種以上、TMはFe、又はFe及びCo)であり、
    前記スラッジよりもRの量がリッチなRリッチ合金を前記成形体中に溶浸して焼結体を得るステップをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の焼結磁石スラッジの再利用方法。
  3. 前記焼結磁石はR−TM−B系焼結磁石(Rは希土類元素の1種又は2種以上、TMはFe、又はFe及びCo)であり、
    前記スラッジよりもRの量がリッチなRリッチ合金粉末を前記スラッジに添加した後に磁場中成形して前記成形体を得た後に、
    前記成形体を焼結して焼結体を得るステップをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の焼結磁石スラッジの再利用方法。
  4. 前記焼結体を粉砕して粉砕粉末を得るステップと、
    前記粉砕粉末と結合材とを含むコンパウンドを作製するステップと、
    前記コンパウンドを所定形状に成形するステップとを備えることを特徴とする請求項2又は3に記載の焼結磁石スラッジの再利用方法。
  5. R−TM−B系焼結磁石(Rは希土類元素の1種又は2種以上、TMはFe、又はFe及びCo)の製造過程で生成されたR−TM−B系合金粉末から構成される成形体を作製するステップと、
    前記成形体に存在する空隙に所定組成の合金を充填するステップとを備えることを特徴とするR−TM−B系永久磁石の製造方法。
  6. 前記所定組成の合金は、前記R−TM−B系合金粉末よりもRの量がリッチなRリッチ合金とし、かつ溶融状態で前記成形体に存在する空隙に充填されることを特徴とする請求項5に記載のR−TM−B系永久磁石の製造方法。
  7. R−TM−B系焼結磁石(Rは希土類元素の1種又は2種以上、TMはFe、又はFe及びCo)の製造過程で生成されたR−TM−B系合金粉末と、所定組成の合金粉末との混合物を磁場中で成形して成形体を作製するステップと、
    前記成形体を焼結するステップとを備えることを特徴とするR−TM−B系永久磁石の製造方法。
  8. 前記所定組成の合金粉末は、前記R−TM−B系合金粉末よりもRの量がリッチであることを特徴とする請求項7に記載のR−TM−B系永久磁石の製造方法。
  9. 前記R−TM−B系合金粉末は、研削加工により生成されたものであることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載のR−TM−B系永久磁石の製造方法。
  10. 焼結磁石を所定の寸法及び/又は形状に研削加工する加工部と、
    前記加工部から排出される研削液とスラッジを含むスラリを磁場中成形する湿式成形部と、
    前記湿式成形部で得られた成形体を用いて磁石を作製する磁石作製部とを備えることを特徴とする磁石製造システム。
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