JP2002311370A - 走査光学装置およびこれを備えた写真処理装置 - Google Patents

走査光学装置およびこれを備えた写真処理装置

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JP2002311370A
JP2002311370A JP2001114132A JP2001114132A JP2002311370A JP 2002311370 A JP2002311370 A JP 2002311370A JP 2001114132 A JP2001114132 A JP 2001114132A JP 2001114132 A JP2001114132 A JP 2001114132A JP 2002311370 A JP2002311370 A JP 2002311370A
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Kozo Mano
晃造 眞野
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Noritsu Koki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光源ユニットから出射される光の強度が変動
することに起因して走査処理によって形成される画像の
品質が劣化するのを抑制する。 【解決手段】 レーザ光源ユニット51から出射される
レーザ光70の強度がフォトダイオード66によって検
出される。コントローラ81は、フォトダイオード66
により検出されたレーザ光70の強度に基づいて、レー
ザ光70の強度の所定値からの変動が補償されるように
AOM53を制御する。これにより、AOM53から出
射される1次回折光71の強度はレーザ光70の強度に
ほとんど依存しなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ光を利用し
て画像の走査処理を行う走査光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】印画紙や感光ドラムなどの感光媒体に対
して走査処理を行うための走査光学装置には、レーザ光
を出射するレーザ光源を含むレーザ光源ユニットと、回
折格子型の音響光学変調器(以下、「AOM(acoustoo
ptic modulator)」と称する)などの光変調器と、光変
調器で画像信号に基づいて変調された次数の回折光を絞
ってビーム成形する少なくとも1つのレンズと、これら
レンズを通過した光を用いて感光媒体に対して走査処理
を行うポリゴンミラー(走査光学素子)とを備えている
ものがある。
【0003】レーザ光源から出射されたレーザ光がAO
Mに入射すると、複数次数の回折光が生成される。この
複数次数の回折光は、画像信号に基づいて変調された1
次回折光と変調されていない0次回折光とを含んでい
る。そして、それぞれの回折光はレーザ光の出射方向に
対して所定の角度を有する方向に出射されるようになっ
ており、走査処理に用いられる1次回折光だけが、レン
ズ、ポリゴンミラーなどを経て印画紙などの感光媒体上
に導かれる。なお、レーザ光源ユニットは半導体レーザ
および/または固体レーザ光源を含んでいるものであ
り、所定の波長領域のレーザ光を出射することができ
る。ここで、高品質の画像を得るためには、レーザ光源
ユニットから常にほぼ一定の強度を有するレーザ光が安
定して出射される必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、レーザ
光源の温度変化および個体ばらつきなどにより、レーザ
光源ユニットから出射されるレーザ光の強度が変動し
て、感光媒体上に形成される画像の品質が劣化してしま
うことがある。そこで、レーザ光源ユニットから出射さ
れるレーザ光の強度をフォトダイオードなどのセンサで
検出して、それが所定値に維持されるようにレーザ光源
を制御する技術が知られている。この技術によると、感
光媒体上に形成される画像の品質が劣化するのをある程
度は抑制することができる。しかしながら、この技術に
よっても、レーザ光源の温度変化や個体差、制御誤差な
どのためにレーザ光ユニットから出射されるレーザ光の
強度を高い精度で所定値に維持するのは困難であるの
で、レーザ光を走査して得られる画像を十分に高品質な
ものとすることができないという問題がある。特に、レ
ーザ光源を含む走査光学装置によってアナログ露光方式
(フィルムを透過した光で印画紙を露光する方式)で形
成された写真画像と同程度に高精度の画像を得ようとす
ると、レーザ強度の精度を既存の走査光学装置よりも1
オーダー高める必要がある。しかしながら、レーザ強度
の精度をさらに高めるのは、レーザ光源の強度応答性能
などのために困難であるのが現状である。
【0005】そこで、本発明の主な目的は、光源ユニッ
トから出射される光の強度が変動することに起因して走
査処理によって形成される画像の品質が劣化するのを抑
制することができる走査光学装置を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の走査光学装置は、光源を含む光源ユニッ
トと、前記光源ユニットから出射される光を変調するた
めの光変調素子と、前記光源ユニットから出射される光
の強度を検出するための光検出手段と、前記光検出手段
により検出された光の強度に基づいて、前記光源ユニッ
トから出射される光の強度の所定値からの変動が補償さ
れるように前記光変調素子を制御するための第1の制御
手段とを備えている。
【0007】請求項1によると、光検出手段により検出
された光の強度に基づいて、光源ユニットから出射され
る光の強度の所定値からの変動が補償されるように光変
調素子が制御される、つまり、第1の制御手段は、光源
ユニットから出射される光の強度が所定値よりも小さい
場合にはその分だけ光変調素子での強度減衰率が基準値
よりも小さくなり、光源ユニットから出射される光の強
度が所定値よりも大きい場合にはその分だけ光変調素子
での強度減衰率が基準値よりも大きくなるようにする。
そのため、光変調素子から出射される光の強度は光源ユ
ニットから出射される光の強度に実質的に依存しなくな
る。従って、所望の値に近い光の強度で感光媒体の走査
処理を安定して行うことが可能となって、例えば同一の
画像について複数枚連続して走査処理を行う場合に途中
で画像の濃度が変わることがなくなるなど、光源ユニッ
トから出射される光の強度が変動することに起因して走
査処理によって形成される画像の品質が劣化するのを抑
制することができる。
【0008】また、請求項2の走査光学装置は、前記光
検出手段により検出された光の強度に基づいて、前記光
源ユニットから出射される光の強度が所定値となるよう
に前記光源を制御するための第2の制御手段をさらに備
えていることを特徴としている。
【0009】請求項2によると、光検出手段により検出
された光の強度に基づいて、光源ユニットから出射され
る光の強度が所定値となるように光源が制御されるの
で、光源ユニットから出射される光の強度の所定値から
の変動を補償する光変調素子の負荷が少なくなる。その
ため、光変調素子から出射される光の強度をより所望の
値に近いものとして感光媒体の走査処理を安定して行う
ことが可能となる。
【0010】また、請求項3は、請求項1または2に記
載の走査光学装置を備えた写真処理装置である。請求項
3によると、光源ユニットから出射される光の強度が変
動することに起因して走査処理によって形成される画像
の品質が劣化するのが抑制されるので、この走査光学装
置を備えた露光ユニットにおいて適切に露光処理を実施
することができる。これにより、高品質のプリントを出
力することができるようになる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な一実施の形
態について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発
明の好適な一実施の形態である走査光学装置を備えた写
真処理装置の概略構成を示す図である。
【0012】まず、本実施の形態の走査光学装置を備え
た写真処理装置の概略構成について、図1を参照して説
明する。図1に示す写真処理装置1において、ペーパー
マガジン11から引き出された長尺の印画紙2は、カッ
ター12において所定の長さとなるように幅方向に沿っ
て切断される。切断された印画紙2の感光乳剤層が形成
されていない面(裏面)には、印字ユニット13におい
て所望の文字が印字される。
【0013】印字ユニット13の下流側には、露光ユニ
ット14が配置されている。露光ユニット14は、感光
材料である印画紙2に対してディジタル画像データに基
づく露光処理を行うものであって、レーザ光源から出射
されたレーザ光を適切に処理し印画紙2に対して走査露
光を行う走査光学装置15を備えている。走査光学装置
15の詳細については後述する。また、走査光学装置1
5と対向する位置には、印画紙2を搬送するための2組
の搬送ローラ対16が搬送経路に沿って配置されてい
る。そのため、印画紙2に形成されるべき潜像に関する
ディジタル画像信号に基づいて、搬送ローラ対16によ
る印画紙2の搬送タイミングと走査光学装置15の露光
タイミングとを制御することによって、印画紙2の感光
乳剤面をライン露光して所望画像の潜像を形成すること
ができる。
【0014】露光ユニット14の下流側には、印画紙2
の搬送方向を90°曲げるためのガイド搬送機構18が
配置されている。ガイド搬送機構18は、共に緩やかに
湾曲するように90°曲げられており上下対となった平
板状のペーパー上ガイド19aおよびペーパー下ガイド
19bと、ペーパー下ガイド19bに設けられた開口
(図示せず)から一部分が突出するように配置された3
つの駆動ローラ21、22、23と、ペーパー上ガイド
19aに設けられた開口(図示せず)から一部分が突出
し且つ各駆動ローラ21、22、23とそれぞれ圧着す
るように配置された3つの圧着ローラ25、26、27
とを有している。
【0015】ガイド搬送機構18の下流側には、ペーパ
ー振り分け部30が配置されている。ペーパー振り分け
部30は、ここまで1列搬送されてきた印画紙2を2列
或いはそれ以上の列に振り分けて、ここより下流におい
て印画紙2の並列搬送を可能にするために用いられる。
【0016】ペーパー振り分け部30の下流側には、こ
こから排出された印画紙2を処理液部32に送り出すた
めの送り出し搬送部31が配置されている。処理液部3
2では、露光済みの印画紙2に対して現像、漂白、安定
化などの処理が施される。これにより、露光によって形
成された印画紙2上の潜像が顕在化される。
【0017】次に、本実施の形態に係る走査光学装置の
詳細な構造について、図2および図3に基づいて説明す
る。図2は、図1に示す写真処理装置に含まれる走査光
学装置内部の概略側面図である。図3は、図2に示す走
査光学装置内部の部分的な概略側面図である。
【0018】走査光学装置15は、図2に示すように、
筐体50内に、レーザ光70aを出射する半導体レーザ
などのレーザ光源60を含むレーザ光源ユニット51
と、レーザ光源ユニット51に対応したレンズ52およ
び音響光学変調器(AOM)53と、AOM53から出
射されたレーザ光に対応したスリット54と、スリット
54を通過したレーザ光に対応したエキスパンダレンズ
55、コリメータレンズ56およびシリンドリカルレン
ズ57と、シリンドリカルレンズ57から出射されたレ
ーザ光を走査するポリゴンミラー58と、ポリゴンミラ
ー58で反射されたレーザ光が通過させられるfθレン
ズ59とを備えている。
【0019】また、レーザ光源ユニット51は、図3に
示すように、レーザ光源60の他に、レンズ61と、N
d:YAG結晶から成る固体レーザ結晶62と、KTP
結晶から成るSHG素子63と、凹面ミラー64と、プ
レート65と、フォトダイオード66とを備えている。
レーザ光源ユニット51に含まれるレーザ光源60は、
所定の波長領域のレーザ光70aを出射することができ
る半導体レーザである。レンズ61は、レーザ光源60
から出射されたレーザ光70aを固体レーザ結晶62に
集光させるためのものである。また、固体レーザ結晶6
2は、レーザ光70aにより励起されることにより、レ
ーザ光70aの波長を所定の波長に変更させるためのも
のであり、SHG素子63は、固体レーザ結晶62の第
2高調波であるレーザ光を生成するためのものである。
凹面ミラー64は、SHG素子63から出射されたレー
ザ光70の一部を透過させるためのものである。
【0020】プレート65は、凹面ミラー64を透過し
たレーザ光70の一部を分離抽出して、フォトダイオー
ド66に導くためのものである。フォトダイオード66
は、プレート65によって導かれたレーザ光70の強度
を検出するためのものである。ここで、レーザ光源60
はコントローラ80に接続され、フォトダイオード66
はコントローラ80、81に接続されている。なお、レ
ーザ光源60は、単色のレーザ光を出射するものであっ
てもよいし、赤(R)、緑(G)、青(B)3色のレー
ザ光をそれぞれ出射するものであってもよい。
【0021】レンズ52は、レーザ光源60から出射さ
れたレーザ光70の径(ビーム径)を縮小するためのも
のである。また、AOM53は、回折格子型の光変調器
であって、レーザ光70を、画像信号に基づいて変調さ
れていない0次回折光(図示しない)と、画像信号に基
づいて変調された1次回折光71とに振り分けて出射す
る。ここで、AOM53はコントローラ81に接続され
ている。なお、図2においては、0次回折光の図示を省
略しており、また、1次回折光71がレーザ光70とほ
ぼ同一の方向に出射されたものとして描かれている。
【0022】スリット54は、AOM53で生成された
1次回折光71の幅を規制するためのものである。エキ
スパンダレンズ55は、スリット54から出射されたそ
れぞれの1次回折光71の径を拡大するためのものであ
る。コリメータレンズ56は、エキスパンダレンズ55
で拡大された1次回折光71を平行な光にするためのも
のである。また、シリンドリカルレンズ57は、それぞ
れの1次回折光71の主走査方向の径のみを縮小するた
めのものである。
【0023】ポリゴンミラー58は、正六角柱のそれぞ
れの側面に反射ミラーが配置されたもので、正六角柱の
軸のまわりを一定の速度で回転可能となるようになって
いる。なお、ポリゴンミラー58は、図2においては図
示を簡略化している。したがって、シリンドリカルレン
ズ57を通過した1次回折光71は、正六角柱の1つの
側面に配置された反射ミラーで反射されることによっ
て、ポリゴンミラー58の回転に伴って走査される。ま
た、ポリゴンミラー58と印画紙2との間に配置された
fθレンズ59は、ポリゴンミラー58で反射された1
次回折光71の副走査方向の径のみを縮小させた後、印
画紙2上に結像する。
【0024】次に、本実施の形態に係る走査光学装置の
動作について、図2および図3を参照して説明する。
【0025】露光ユニット14に対向する位置に印画紙
2が搬送されると、走査光学装置15は露光処理を開始
する。まず、レーザ光源60から出射されたレーザ光7
0aは、レンズ61によってYAGなどの固体レーザ結
晶62に集光され、固体レーザ結晶62を励起する。こ
れによって、レーザ光70aは、所定の波長に変更され
た後で固体レーザ結晶62から出射され、SHG素子6
3に入射する。そして、SHG素子63によって固体レ
ーザ結晶62の第2高調波であるレーザ光が生成され
る。SHG素子63から出射されたレーザ光70は、凹
面ミラー64およびプレート65を透過して、レーザ光
源ユニット51から出射される。また、このとき、凹面
ミラー64を透過したレーザ光70の一部は、プレート
65によって分離抽出され、フォトダイオード66に導
かれる。そして、フォトダイオード66において、レー
ザ光70の強度が検出される。
【0026】レーザ光源ユニット51から出射された所
定の波長領域のレーザ光70は、レンズ52を通過した
後、AOM53に入射し、画像信号に基づいて変調され
ておらず露光処理に用いられない0次回折光と、画像信
号に基づいて変調されており露光処理に用いられる1次
回折光71とに振り分けて出射される。AOM53から
出射された1次回折光71は、スリット54により幅が
規制された後、エキスパンダレンズ55に入射する。
【0027】そして、エキスパンダレンズ55におい
て、その径が拡大された1次回折光71は、コリメータ
レンズ56で平行な光に変更され、シリンドリカルレン
ズ57に入射する。そして、シリンドリカルレンズ57
において、その主走査方向の径のみが縮小された後、ポ
リゴンミラー58に入射する。ポリゴンミラー58に入
射した1次回折光71は、ポリゴンミラー58の側面に
貼付された反射ミラーに反射され、fθレンズ59によ
って副走査方向の径のみを縮小させ、印画紙2上を主走
査方向に沿ってライン露光される。
【0028】このようにして、印画紙2が搬送されつ
つ、走査光学装置15におけるライン露光が連続的に行
われる。ここで、レーザ光源60が含まれるレーザ光源
ユニット51からは、常にほぼ一定の強度を有するレー
ザ光70が安定して出射されることが好ましいが、例え
ば、レーザ光源60の温度が変化した場合には、それに
伴って、レーザ光源60から出射されるレーザ光70a
の強度が変動することにより、レーザ光源ユニット51
から出射されるレーザ光70の強度が変動する。このよ
うに、レーザ光源ユニット51から出射されるレーザ光
70の強度が変動することは、露光処理によって形成さ
れる画像の品質を劣化させる原因となる。
【0029】したがって、レーザ光源ユニット51から
出射されるレーザ光70の強度をほぼ一定に保持するた
めの制御を行うために、レーザ光源ユニット51内に配
置されているフォトダイオード66によって、常にレー
ザ光70の強度が検出されている。そして、フォトダイ
オード66において検出されたレーザ光70の強度に基
づいて、コントローラ80はレーザ光源60の強度を制
御する。すなわち、レーザ光源ユニット51から常にほ
ぼ一定の強度を有するレーザ光70が安定して出射され
るように、レーザ光源60から出射されるレーザ光70
aの強度が制御されている。しかしながら、レーザ光7
0aの強度を制御することによってレーザ光70の強度
を実際にほぼ一定に保つことは難しく、そのために、露
光処理によって形成される画像の品質が低下することが
ある。
【0030】したがって、本実施の形態に係る走査光学
装置15においては、フォトダイオード66において検
出されたレーザ光70の強度に基づいて、コントローラ
81においてさらにAOM53の制御が行われる。ここ
で、まず、通常のAOM53における動作について説明
する。AOM53においては、レーザ光70が、印画紙
2に形成されるべき画像に対応した画像データに基づい
て所望の強度に変調される。詳しくは、AOM53に接
続されたコントローラ81は、画像データに対応する電
気信号(電圧など)をAOM53に供給する。そのため
に、コントローラ81には、画像濃度(印画紙2に照射
されるレーザ光の強度と1対1に対応している)とAO
M53に供給される電気信号との関係を示すLUT(Lo
ok Up Table )を格納した記憶装置82が含まれてい
る。AOM53は、コントローラ81から供給された電
気信号に対応する強度にレーザ光70を変調する。本実
施の形態において、記憶装置82に格納されたLUT
は、AOM53に供給される電気信号が増加するにつれ
て画像濃度が濃くなることを示している。このように、
AOM53において、LUTに基づいてレーザ光70が
変調されることにより、1次回折光71が生成される。
【0031】ところで、上述したようにレーザ光源ユニ
ット51から常にほぼ一定の強度を有するレーザ光70
が安定して出射され、AOM53に入射されるのが好ま
しいが、コントローラ80においてレーザ光源60の制
御が行われた後においても、レーザ光源ユニット51か
ら出射されるレーザ光70の強度が変動していることが
ある。すなわち、AOM53に入射されるレーザ光70
の強度が常にほぼ一定の強度に保持されていないことが
ある。そこで、コントローラ81は、フォトダイオード
66において検出されたレーザ光70の強度に基づい
て、レーザ光70の強度の所定値からの変動が補償され
るようにAOM53を制御する。
【0032】つまり、コントローラ81は、レーザ光7
0の強度が所定値よりも小さい場合には両者の強度の差
分だけLUTに基づいて決定されるAOM53に入力さ
れる電気信号の値を大きくする(つまり、AOM53で
の強度減衰率が基準値よりも小さくなるようにする)こ
とによって、1次回折光71の強度がレーザ光70の強
度低下の影響を受けないようにし、これとは逆に、レー
ザ光70の強度が所定値よりも大きい場合には両者の強
度の差分だけLUTに基づいて決定されるAOM53に
入力される電気信号の値を小さくする(つまり、AOM
53での強度減衰率が基準値よりも大きくなるようにす
る)ことによって、1次回折光71の強度がレーザ光7
0の強度増加の影響を受けないようにする。このよう
に、本実施の形態によると、AOM53から出射される
1次回折光71の強度はレーザ光70の強度にほとんど
依存しない。従って、1次回折光71の強度は常に所望
の値に近くなるので、レーザ光70の強度が変動するこ
とに起因してポリゴンミラー58での走査処理によって
形成される画像の品質が劣化するのが抑制される。
【0033】なお、AOM53に対しては12ビットで
の制御を行うことができ、レーザ光源ユニット51から
出射されるレーザ光70の強度の制御をレーザ光源60
に対する制御を行う場合よりも精度よく行うことができ
る。このため、1次回折光71の強度を微調整すること
が可能であり、画像の品質を向上させることができる。
【0034】以上のように、本実施の形態の走査光学装
置15においては、フォトダイオード66により検出さ
れたレーザ光70の強度に基づいて、レーザ光70の強
度の所定値からの変動が補償されるようにAOM53が
制御されるため、AOM53から出射される1次回折光
71の強度はレーザ光70の強度にほとんど依存しなく
なる。また、AOM53によると、1次回折光71の強
度を応答性よく制御することが可能である。従って、所
望の値に近い光の強度で印画紙2の走査処理を安定して
行うことが可能となって、例えば同一の画像について複
数枚連続して走査処理を行う場合に途中で画像の濃度が
変わることがなくなるなど、レーザ光70の強度が変動
することに起因して走査処理によって印画紙2上に形成
されるプリント画像の品質が劣化するのを抑制すること
ができる。従って、写真処理装置1は、高品質のプリン
トを出力することが可能である。
【0035】また、本実施の形態によると、フォトダイ
オード66により検出されたレーザ光70の強度に基づ
いて、レーザ光70の強度が所定値となるようにレーザ
光源60が制御されるので、レーザ光70の強度の所定
値からの変動を補償するAOM53の負荷が少なくな
る。よって、1次回折光71の強度をより所望の値に近
いものとして印画紙2の走査処理を安定して行うことが
可能となる。
【0036】以上、本発明の好適な一実施の形態につい
て説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるも
のではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて、
様々な設計変更を行うことが可能なものである。例え
ば、上述の実施の形態では、レーザ光源およびAOMの
両方を制御しているものについて説明しているが、これ
に限らず、AOMだけを制御しているものであってもよ
い。
【0037】また、上述の実施の形態では、レーザ光の
強度を検出する光検出手段として、フォトダイオードを
用いたものについて説明しているが、これに限らず、レ
ーザ光の強度を検出することができるものであれば、ど
のような光検出手段を用いてもよい。
【0038】また、上述の実施の形態では、レーザ光源
から出射されたレーザ光がAOMにおいて0次回折光と
1次回折光との2つの次数に振り分けられているが、こ
れに限らず、レーザ光を3つの次数以上の回折光に振り
分けるAOMを使用したものであってもよい。この場合
にも、露光処理に用いられる回折光のみがそれぞれのポ
リゴンミラーなどにより印画紙上に導かれる。
【0039】また、上述の実施の形態では、光変調素子
として、音響光学変調器(AOM)を使用しているが、
レーザ光源から出射された光から複数の回折光を生成す
るとともに、少なくとも1つの次数の回折光を画像信号
に基づいて変調することができる光変調素子であれば他
の光変調素子を使用してもよい。
【0040】また、上述の実施の形態では、1つの波長
のレーザ光を使用して白黒の画像を露光する走査光学装
置について説明しているが、これに限らず、波長の異な
る3つのレーザ光を使用してカラーの画像を露光する走
査光学装置であってもよい。
【0041】また、上述の実施の形態では、写真処理装
置に設けられた走査光学装置について示しているが、本
発明の走査光学装置は、写真処理装置に限らず、レーザ
光を使用して画像の走査処理が行われる機器であればレ
ーザプリンタやその他のどのような機器であっても適用
することが可能である。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1による
と、光検出手段により検出された光の強度に基づいて、
光源ユニットから出射される光の強度の所定値からの変
動が補償されるように光変調素子が制御されるため、光
変調素子から出射される光の強度は光源ユニットから出
射される光の強度にほとんど依存しなくなる。従って、
所望の値に近い光の強度で感光媒体の走査処理を安定し
て行うことが可能となって、例えば同一の画像について
複数枚連続して走査処理を行う場合に途中で画像の濃度
が変わることがなくなるなど、光源ユニットから出射さ
れる光の強度が変動することに起因して走査処理によっ
て形成される画像の品質が劣化するのを抑制することが
できる。
【0043】請求項2によると、光検出手段により検出
された光の強度に基づいて、光源ユニットから出射され
る光の強度が所定値となるように光源が制御されるの
で、光源ユニットから出射される光の強度の所定値から
の変動を補償する光変調素子の負荷が少なくなる。その
ため、光変調素子から出射される光の強度をより所望の
値に近いものとして感光媒体の走査処理を安定して行う
ことが可能となる。
【0044】請求項3によると、光源ユニットから出射
される光の強度が変動することに起因して走査処理によ
って形成される画像の品質が劣化するのが抑制されるの
で、この走査光学装置を備えた露光ユニットにおいて適
切に露光処理を実施することができる。これにより、高
品質のプリントを出力することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る走査光学装置を備
えた写真処理装置の概略構成を示す図である。
【図2】図1に示す写真処理装置に含まれる走査光学装
置内部の概略側面図である。
【図3】図2に示す走査光学装置内部の部分的な概略側
面図である。
【符号の説明】
1 写真処理装置 2 印画紙 14 露光ユニット 15 走査光学装置 51 レーザ光源ユニット(光源ユニット) 52 レンズ 53 音響光学変調器(AOM) 54 スリット 55 エキスパンダレンズ 56 コリメータレンズ 57 シリンドリカルレンズ 58 ポリゴンミラー(走査光学素子) 59 fθレンズ 60 レーザ光源(光源) 62 固体レーザ結晶 63 SHG素子 66 フォトダイオード(光検出手段) 70、70a レーザ光 71 1次回折光 80 コントローラ(第2の制御手段) 81 コントローラ(第1の制御手段) 82 記憶装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/036 B41J 3/00 D 5C072 1/113 H04N 1/04 104A 5F073 Fターム(参考) 2C362 AA03 AA53 AA54 AA61 BA04 2H045 CB22 CB31 CB42 DA41 2H079 AA04 AA12 BA01 CA21 KA18 2H106 AA76 AB04 AB42 BA11 BH00 5C051 AA02 CA07 DA01 DB02 DB07 DB22 DB24 DB30 DC04 DE30 FA06 5C072 AA03 BA13 HA02 HA09 HA13 HA16 HB04 HB06 HB15 XA05 5F073 AB23 AB27 AB29 BA07 EA03 FA01 GA02 GA12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源を含む光源ユニットと、 前記光源ユニットから出射される光を変調するための光
    変調素子と、 前記光源ユニットから出射される光の強度を検出するた
    めの光検出手段と、 前記光検出手段により検出された光の強度に基づいて、
    前記光源ユニットから出射される光の強度の所定値から
    の変動が補償されるように前記光変調素子を制御するた
    めの第1の制御手段とを備えていることを特徴とする走
    査光学装置。
  2. 【請求項2】 前記光検出手段により検出された光の強
    度に基づいて、前記光源ユニットから出射される光の強
    度が所定値となるように前記光源を制御するための第2
    の制御手段をさらに備えていることを特徴とする請求項
    1に記載の走査光学装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の走査光学装置
    を備えた写真処理装置。
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