JP2006053332A - カラー画像形成装置および該装置の異常診断方法 - Google Patents

カラー画像形成装置および該装置の異常診断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 印画紙に強度変調させた複数のレーザ光を露光して感光材を発色させて画像を形成する装置において、エラーが発生した場合異常の原因となる構成要素を特定する。
【解決手段】 装置は、波長の異なるレーザ光を出射する光源と、各レーザ光の強度を変調するAOM22R〜22Bと、各レーザ光が入射されると同期信号を出力する同期センサ32R〜32Bと、同期信号の入力タイミングに応じてAOMを制御するコントローラ46R〜46Bと、同期信号の一つがコントローラに入力されない場合、異常色を特定する特定部と、同期信号間の入力タイミングの関係に基づき異常が検出されない他の同期信号の入力タイミングに応じて、異常色に対応する擬似同期信号を作成しコントローラに出力する作成部と、を備える。コントローラは、他の同期信号および擬似同期信号が入力されるタイミングに応じて異常色に対応するAOMを制御し、テストチャートを作成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、印画紙などの感光材に強度を変調させた複数のレーザ光を露光して感光材を発色させることでカラー画像を形成するカラー画像形成装置に関する。本発明はまた、カラー画像形成装置において異常が発生した場合に異常を診断する方法に関する。
従来、デジタルカメラによる撮像により得られるカラー画像データや、写真フィルム上のカラー画像をスキャナ等で読み取ることで得られるカラー画像データに基づいて、露光装置により強度を変調させた赤(R)、緑(G)、青(B)各色のレーザ光を画素毎に印画紙上に照射することにより、カラー画像データに対応する潜像を印画紙に形成し、続いて、潜像を現像処理液で顕像化することで印画紙上にカラー画像を形成するデジタルカラー画像形成装置が知られている。
特許文献1には、各色用のレーザ光を出射するレーザ光源と、光源から出射されたレーザ光の強度を変調する音響光学変調素子(AOM:Acousto-Optic Modulator)と、レーザ光源から出射された各色用のレーザ光の感光材上の走査開始位置を決定するために各色用のレーザ光が入射されると同期信号を出力する複数の同期センサとを備えた露光装置が記載されている。露光装置(カラー画像形成装置)の制御部は、各色に対応する同期センサから同期信号を受けて色毎に決められた数のクロックパルスだけ時間が経過してから走査(露光)を開始し、カラー画像データに応じてAOMを制御して強度が変調されたレーザ光を感光材に照射する。
特開2003−305885号公報
上記露光装置を備えたカラー画像形成装置において、同期センサが故障しレーザ光が入射されても同期信号を出力しなかったり、あるいは、レーザ光源やAOMが故障して対応する同期センサにレーザ光が出射されないなどにより、制御部に同期信号が入力されずプリントエラーが生じる場合がある。この場合、同期センサに異常が生じたのか、あるいは、レーザ光源またはAOMに異常が生じたのかは特定できず、ユーザは、他の構成要素が使用可能であっても露光装置全体を新たなものと交換する必要がある。
そこで、本発明は、印画紙などの感光材に強度を変調させた複数のレーザ光を露光して感光材を発色させることでカラー画像を形成するカラー画像形成装置において、プリントエラーが発生した場合に同期センサに異常が生じたのか若しくはレーザ光源あるいは(例えばAOMを備えた)強度変調部に異常が生じたのかを特定することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るカラー画像形成装置は、
カラー画像データに応じて強度変調した複数のレーザ光により感光材を露光して感光材を発色させることで上記カラー画像データに対応するカラー画像を形成するカラー画像形成装置において、
波長の異なる第1および第2のレーザ光をそれぞれ出射する第1および第2のレーザ光源と、
上記カラー画像データに基づいて第1および第2のレーザ光の強度をそれぞれ変調する第1および第2の強度変調部と、
第1および第2のレーザ光がそれぞれ入射されると第1および第2の同期信号を出力する第1および第2の同期センサと、
第1および第2の同期信号が入力されるタイミングに応じてそれぞれ第1および第2の強度変調部を制御し、これにより上記カラー画像データに対応するカラー画像を形成するコントローラと、
コントローラに入力される第1および第2の同期信号のタイミングの関係を算出する同期信号タイミング算出部と、
第1および第2の同期信号の一方がコントローラに入力されない場合に、第1のレーザ光または第2のレーザ光に関して異常であると判定する第1の異常判定部と、
同期信号タイミング算出部で算出した上記タイミングの関係に基づき異常が検出されない他方の同期信号が入力されるタイミングに応じて、異常が検出されたレーザ光に対応する擬似同期信号をコントローラに出力する擬似同期信号出力部と、
テストチャートを作成するためのテストチャート用画像データを記憶する記憶部と、
を備える。
コントローラは、上記記憶部に記憶されたテストチャート用画像データに基づき、上記他方の同期信号および擬似同期信号が入力されるタイミングに応じて異常が検出されたレーザ光に対応する強度変調部を制御し、これによりテストチャートを作成するように構成されている。
本発明に係るカラー画像形成装置の異常診断方法は、
カラー画像データに応じて強度変調した複数のレーザ光により感光材を露光して感光材を発色させることで上記カラー画像データに対応するカラー画像を形成するカラー画像形成装置の異常診断方法において、
カラー画像形成装置は、
波長の異なる第1および第2のレーザ光をそれぞれ出射する第1および第2のレーザ光源と、
上記カラー画像データに基づいて第1および第2のレーザ光の強度をそれぞれ変調する第1および第2の強度変調部と、
第1および第2のレーザ光がそれぞれ入射されると第1および第2の同期信号を出力する第1および第2の同期センサと、
第1および第2の同期信号が入力されるタイミングに応じてそれぞれ第1および第2の強度変調部を制御し、これにより上記カラー画像データに対応するカラー画像を形成するコントローラと、
を備える。
異常診断方法は、
コントローラに入力される第1および第2の同期信号のタイミングの関係を算出する同期信号タイミング算出工程と、
第1および第2の同期信号の一方がコントローラに入力されない場合に、第1のレーザ光または第2のレーザ光に関して異常であると判定する第1の異常判定工程と、
同期信号タイミング算出部で算出した上記タイミングの関係に基づき第1の異常判定工程で異常が検出されない他方の同期信号が入力されるタイミングに応じて、異常が検出されたレーザ光に対応する擬似同期信号をコントローラに出力する擬似同期信号出力工程と、
テストチャートを作成するためのテストチャート用画像データを用意する用意工程と、
上記記憶部に記憶されたテストチャート用画像データに基づき、コントローラに、上記他方の同期信号および擬似同期信号が入力されるタイミングに応じて異常が検出されたレーザ光に対応する強度変調部を制御させ、これによりテストチャートを作成するテストチャート作成工程と、
テストチャート作成工程により作成されたテストチャートに基づいて、異常が検出されたレーザ光に関して、同期センサが異常であるか、若しくは、レーザ光源または強度変調部が異常であるかを判定する第2の異常判定工程と、
を含む。
本発明によれば、一方の同期信号がコントローラに入力されずしたがってプリントエラーが生じた場合、該同期信号に対応するレーザ光(色)が異常であると判定する。そして、予め算出しておいた該同期信号と他方の同期信号との入力されるタイミングの関係に基づき他方の同期信号の入力タイミングに応じて、疑似同期信号をコントローラに入力させ、これによりテストチャートを作成する。テストチャートに基づいて、異常を示したレーザ光(色)の同期センサが異常であるか若しくはレーザ光源または(例えばAOMを含む)強度変調部が異常であるかを判定する。例えば、テストチャートに所定の濃度の画像が出力されていれば、レーザ光源や強度変調部には異常はなく、通常のプリント時に同期センサが同期用のレーザ光を受けてもコントローラに同期信号を出力しなかったとして、同期センサが異常であると判定できる。したがって、同期センサを露光装置から取り外し可能と構成した場合異常が生じた同期センサのみを交換すればよく、露光装置の他の構成要素を継続して使用できる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係るカラー画像形成装置の一実施形態を示す。全体を符号2で示す画像形成装置は、所定の搬送方向Aに沿って上流側から下流側に向けて、ロール状の印画紙Pを収納し、プリント時に印画紙を給紙するマガジン4と、カラー画像データに応じて走査露光を行うことでマガジン4から供給される印画紙P上に潜像を形成する露光装置6と、露光装置6で潜像が形成された印画紙に対して各種の現像処理液を作用させながら搬送することにより潜像を顕像化する現像部8と、現像処理液が施された印画紙を乾燥させる乾燥部10と、排紙トレイ12とを備えている。露光装置6は、取り外し可能に画像形成装置2本体に取り付けてある。搬送経路14に沿って印画紙Pを搬送するための搬送系(複数の搬送ローラおよび該ローラを駆動するモータ)が設けてある。図では一部の搬送ローラのみ示す。また、搬送方向Aに関してマガジン4と露光装置8の間には、マガジン4から給紙される印画紙Pを適当なサイズにカットするためのカッタ18が設けてある。露光装置6に対向する搬送経路14部分を搬送する搬送ローラを駆動するためのモータとしては、回転角の制御を高精度に行うことのできるマイクロステップモータが用いられる。
図2に示すように、露光装置6は、R,G,B各色のレーザ光を出射するレーザ光源20R,20G,20Bを備える。レーザ光源20R,20G,20Bの前方には、各色のレーザ光の光路上に、レーザ光の強度を変調するための強度変調素子として音響光学変調素子(AOM)22R,22G,22B、続いて反射ミラー24R,24G,24Bが配置されている。
図示は省略するが、レーザ光源20Rは、赤色成分の波長(例えば波長680nm)のレーザ光を発する赤色レーザダイオードを備えている。レーザ光源20Gは、固体レーザと、該固体レーザから出射されたレーザ光を緑色成分の波長(例えば波長532nm)のレーザ光に変換する第2次高調波生成部とを備えている。レーザ光源20Bは、固体レーザと、該固体レーザから出射されたレーザ光を青色成分の波長(例えば波長473nm)のレーザ光に変換する第2次高調波生成部とを備えている。
図示は省略するが、各AOM22R,22G,22Bは、超音波媒体、該媒体に取り付けたトランスデューサ(超音波振動子)等を有する。高周波駆動信号がトランスデューサに入力されると、超音波媒体内に超音波が伝播し、超音波媒体内に回折格子として機能する周期的な屈折率の変化が生じる。このとき、レーザ光源20R,20G,20Bからのレーザ光がAOM22R,22G,22Bの超音波媒体内を入射されると、駆動信号の振幅に応じた強度の1次回折光がAOM22R,22G,22Bから出射するようになっている。
反射ミラー24R,24G,24Bは、反射したR,G,B各色のレーザ光をポリゴンミラー26の反射面上に集光させるように配置されている。
ポリゴンミラー26は、図2の反時計回り方向に一定速度で回転し、これにより反射面に入射した各色のレーザ光を所定の領域(主走査領域)Rに反射するようになっている。ポリゴンミラー26のレーザ光の反射側にはfθレンズ28が設けてあり、これによりレーザ光が印画紙P上を印画紙Pの搬送方向(副走査方向)Aと垂直な主走査方向Iに等速度で走査するようになっている(図2において、副走査方向Aは紙面に垂直な方向である。)。
fθレンズ28の出射側には、主走査領域Rの主走査方向Iに関して上流側および下流側にそれぞれ反射ミラー30および同期センサ32R,32G,32Bが設けてあり、ポリゴンミラー26からのレーザ光が反射ミラー30で反射するとこれらの同期センサのいずれかに入射するようになっている。同期センサ32R,32G,32Bは、例えばフォトダイオードなどの受光素子を有し、それぞれ赤色、緑色、青色のレーザ光を受光すると所定の同期信号を出力するようにしてある。各同期センサ32R〜32Bは、個別に露光装置6から取り外すことができるようになっている。同期センサ32R〜32Bから出力される同期信号を利用する構成については後でさらに説明する。
図3は画像形成装置2の制御ブロック図を示す。画像形成装置2の制御部34は、装置2の全体を制御するメインコントローラ35を備える。メインコントローラ35には、印画紙Pに形成すべき画像に対応する画像データを記憶するフレームメモリ36が接続されている。フレームメモリ36に記憶される画像データには、デジタルカメラによる撮像により得られたものや、写真フィルム上の画像をスキャナ等で読み取ったもの、通信回線を介して受信したものが含まれる。図示は省略するが、画像形成装置2には、メモリカード等の記憶媒体から画像データを読み取るリーダ、上記スキャナ、通信用インターフェイスなどが付設されている。画像データは、各画素のR,G,B各色に関するデジタルデータ(画素データ)(本実施形態では0〜255の8ビットデータ)としてフレームメモリ36に記憶されている。
メインコントローラ35にはまた、R,G,B各色に関してフレームメモリ36に記憶された画素データ(0〜255の8ビットデータ)を、印画紙Pの発色特性に応じたデータ(本実施形態では0〜4095の12ビットデータで、以下、光強度変調データという。)に変換するためのルックアップテーブル(LUT)38が接続されている。LUT38は、R,G,B各色の画像データを構成する各画素データを光強度変調データに変換する変換データを記憶している。画素データと光強度変調データの変換データ(変換関係)の一例を図4に示す。なお、画素データのビット数や光強度変調データのビット数は本発明を限定しない。
R,G,B各色に関して、フレームメモリ36に記憶された画素データは、プリント時、LUT38で各色の光強度変調データに変換された後、所定のタイミングでそれぞれ主走査方向Iに沿った1ライン毎にラインメモリ40R,40G,40Bに出力されるようになっている。
ラインメモリ40R,40G,40Bにはそれぞれ、D/Aコンバータ42R,42G,42Bを介してAOMドライバ44R,44G,44Bが接続されている。ラインメモリ40R,40G,40Bにはまた、メモリコントローラ46R,46G,46Bがそれぞれ接続されている。メモリコントローラ46R,46G,46Bは、該コントローラに入力されるクロック信号に同期してラインメモリ40R,40G,40Bに制御信号を出力するようになっており、これにより、ラインメモリ40R,40G,40Bからそれぞれ1画素毎に順次12ビットの光強度変調データが出力されるようになっている。この12ビットの光強度変調データは、D/Aコンバータ42R,42G,42Bにより、AOMドライバ44R,44G,44Bを制御可能なアナログ信号として、所定の範囲の電圧値(本実施形態では0〜1Vで、0〜4095のデータに対し、0Vから1Vまで1/4096Vずつ段階的に変化する電圧値で、以下、電圧信号という。)に変換されてAOMドライバに入力されることになる。AOMドライバ44R,44G,44Bは、AOM22R,22G,22Bを駆動するためのもので、D/Aコンバータ42R,42G,42Bからの電圧信号(AOMドライバに対する入力信号)に応じて振幅が変調された高周波の駆動信号をAOM22R,22G,22Bに出力するようになっている。
メモリコントローラ46R,46G,46Bに入力されるクロック信号はVCO(電圧制御発振器)48R,48G,48Bから出力されるものである。各VCO48R〜48Bは、メインコントローラ35に接続されており、メインコントローラから出力されるアナログ信号の電圧の大きさに応じた周波数のクロック信号を出力するようになっている。メインコントローラ35は、周波数記憶部50に記憶された周波数を参照して出力するアナログ信号の電圧の大きさを決定する。各VCO48R〜48Bから出力されるクロック信号の周波数(クロック周波数)は僅かに異なっている。ここで、fθレンズ28の色収差特性のため、fθレンズを通過するR,G,B各色のレーザ光は印画紙P上の露光ピッチ(R,G,B各色に関して、印画紙P上の隣り合うレーザ照射位置の間隔)がずれる。そこで、セットアップ時に、テスト露光を行って露光ピッチを一致させるような各クロック周波数を算出する。算出結果は周波数記憶部50に記録される。クロック周波数の算出方法は、上述の先行文献(特開2003−305885号)に詳細に説明されている。
同期センサ32R,32G,32Bの同期信号はそれぞれメモリコントローラ46R,46G,46Bに出力されるようになっている。メモリコントローラ46R,46G,46Bは、VCO48R,48G,48Bから入力されるクロックパルス数をカウントするカウンタ49R,49G,49B(図5参照)をそれぞれ備える。印画紙P上の各レーザ光の走査は、メモリコントローラ46R,46G,46Bが対応する同期センサ32R,32G,32Bから同期信号を受けてからカウンタ49R,49G,49Bが所定の値となると(所定数のクロックパルスがメモリコントローラ46R,46G,46Bに入力すると)開始される。しかしながら、ミラー24R〜24Bの配置精度やfθレンズ28の色収差特性などのために、メモリコントローラ46R,46G,46Bがそれぞれ同期センサ32R,32G,32Bから同期信号を受けるタイミングは必ずしも一致しない。また、fθレンズ28の色収差特性のために、各レーザ光の印画紙P上の走査開始位置がずれる。そこで、セットアップ時にテスト露光を行い、露光ピッチを一致させるクロック周波数のもとで走査開始位置を点Sで表す位置に一致させるような、R,G,B各色の同期信号を受けてからのクロックパルス数を算出する。算出結果はクロックパルス数記憶部52に記録される。同期信号を受けてから走査開始するまでのクロックパルス数の算出方法は、上述の先行文献に詳細に説明されている。各メモリコントローラ46R,46G,46Bは、クロックパルス数記憶部52に記憶された対応するクロックパルス数を参照し、カウンタ49R,49G,49Bが該当する数となるとラインメモリ40R,40G,40Bへの制御信号の出力を開始する。このように、色毎にクロック周波数とクロックパルス数を予め調整しておくことで、複数のレーザ光の露光ピッチと走査開始位置を互いに一致させることができる。
メモリコントローラ46R,46G,46Bのカウンタ49R,49G,49Bはそれぞれ、同期センサ32R,32G,32Bから同期信号を受けるとリセットされるようになっている。メモリコントローラ46R,46G,46Bは、レーザ光が同期センサ32R,32G,32Bを照射するタイミングの直前に対応するカウント値を記憶している。そして、メモリコントローラ46R,46G,46Bは、上記カウント値で補助データをD/Aコンバータ42R,42G,42Bにそれぞれ出力するようになっている。これらの補助データは、メモリ54R,54G,54B(図5参照)に記憶されており、同期センサ32R,32G,32Bが検出するのに適したレーザ光の光量が得られるように設定されている。メモリコントローラ46R,46G,46Bは、同期センサ32R,32G,32Bから同期信号を受けると補助データをD/Aコンバータ42R,42G,42Bに出力するのを停止し、これによりAOM22R,22M,22Bから出射されるレーザ光の光量が0となるようになっている。したがって、同期センサ32R〜32B、レーザ光源20R〜20B、AOM22R〜22Bのいずれにも異常がないと仮定すれば、同期センサ32R〜32Bにレーザ光を照射する場合および走査する場合に限ってレーザ光がAOMから出射されることになる。
印画紙の種類(感度特性)に応じて各AOMドライバ44R,44G,44Gの入力信号の振幅に対する駆動信号の振幅の比(入出力比;0〜1)(これは、AOMドライバのゲインに対応)の調整を行うようにしてもよい。このために、R,G,B各色に関して、入出力比0〜1に対応して「0」〜「99」の範囲内の所定の値(以下、バイアス値という。)を、バイアス値記憶部56に記憶するようにしてある。例えば、あるAOMドライバに関するバイアス値が「99」の場合は入出力比が1(すなわち、0〜1Vの入力に対し出力が0〜1V)で、バイアス値が「49」の場合は入出力比が0.5(すなわち、0〜1Vの入力に対し出力が0〜0.5V)である。このバイアス値はセットアップ時に調整されるものである。バイアス値記憶部56は、バイアス値を表す信号を各AOMドライバ44R,44G,44Bに出力するようにしてある。感度の比較的高い印画紙は、感度の比較的低い印画紙に比べて、同じ振幅の入力信号(同じ画素データに対応)に対しAOMドライバから同じ振幅の駆動信号が出力されると印画紙に表現される濃度が高くなり、光強度変調データが最大値(4095)より小さな値で濃度が飽和して所定数の階調が表現できない場合がある。そこで、感度の比較的高い印画紙に関し、バイアス値を感度の比較的低い印画紙に比べて低く設定し、これにより、濃度が飽和することなく所定数の階調の表現が得られるようにしてある。
また、レーザ光源20R〜20Bが劣化すると該光源から出射されるレーザ光の光量が低下する。そこで、メインコントローラ35は、(いずれの感度特性を有する印画紙に関しても)総プリント枚数が増えるに従ってバイアス値記憶部56に記憶されたバイアス値を上げるようにし、これによりレーザ光源が劣化しても常にAOMドライバに入力される同じ入力信号に対し(AOMに出力する駆動信号の大きさを増加させ)実質的に同じ光量のレーザ光がAOMから出射されるようにしてもよい。この場合、感度特性の比較的大きな印画紙に関して、バイアス値の初期値として最大値である「99」よりある程度小さくする必要がある。メインコントローラ35は、セットアップ時にテストチャートを作成しテストチャートの濃度に基づいてバイアス値の調整幅を決定する。このように、レーザ光源が劣化しても該レーザ光源の使用を継続できるため、露光装置6の使用期間を延ばすことができる。
図示はしないが、メインコントローラ35は、マガジン4(図1)、印画紙Pを搬送するための搬送系、ポリゴンミラー26(図2)、レーザ光源20R,20G,20B(図2)を駆動する各駆動回路(図示せず)に所定の信号を出力するようになっている。但し、メインコントローラ35は、印画紙P上における走査タイミングを正確に制御できるよう、同期センサ32R,32G,32Bから同期信号が入力されるようにしてあり、これにより、搬送系のうち、露光装置6に対向する搬送経路14部分を搬送する搬送ローラを駆動するためのモータ(マイクロステップモータ)は特に、同期信号の一つ例えば同期センサ32Rから出力される同期信号に応じて制御されるようになっている。また、メインコントローラ35にはキーボードなどの入力装置58が接続され、ユーザから各種指令を入力できるようになっている。
次に、かかる構成を備えた画像形成装置2のプリント動作を図1〜4を用いて説明する。まず、入力装置58を介してメインコントローラ35にプリント指令が入力されると、マガジン4が駆動して印画紙Pが露光装置6に向けて給紙される。また、レーザ光源20R,20G,20Bが駆動されてR,G,B各色のレーザ光の出射が開始される。
フレームメモリ36に記憶されたR,G,B各色の8ビットの画素データは、LUT38により12ビットの光強度変調データに変換される。次に、変換された各色の光強度変調データは、所定のタイミングで1走査ライン毎にラインメモリ40R,40G,40Bに出力される。一方、同期センサ32R,32G,32Bからの同期信号が入力されるタイミングに応じてメモリコントローラ46R,46G,46Bからラインメモリ40R,40G,40Bに制御信号が出力される。ラインメモリ40R,40G,40Bの光強度変調データは、メモリコントローラ46R,46G,46Bからラインメモリ40R,40G,40Bに制御信号が入力されるタイミングに応じて、画素毎に順次D/Aコンバータ42R,42G,42Bに出力され、そこで0〜1Vの電圧信号(AOMドライバへの入力信号)に変換され、AOMドライバ44R,44G,44Bに入力される。
電圧信号は、AOMドライバ44R,44G,44Bで、(必要ならば印画紙Pの種類(感度特性)やレーザ光源の劣化状況に応じて所定の入出力比(0〜1)が重畳された)高周波の駆動信号に変換されて、AOM22R,22G,22Bに出力される。R,G,B各色のレーザ光は、駆動信号を受けたAOMドライバ44R,44G,44Bにより駆動されたAOM22R,22G,22Bで強度が変調される。AOM22R,22G,22Bから出射されたR,G,B各色のレーザ光は、反射ミラー24R,24G,24Bで反射し、回転するポリゴンミラー26の反射面に集光・反射し、fθレンズ28を介して印画紙Pに照射される。
一方、メインコントローラ35は、同期信号の一つ例えば同期センサ32Rから出力される同期信号が入力されるタイミングに応じて(例えば、該同期信号を受けてから所定時間経過する前(主走査を開始する前に対応)あるいは所定の時間経過後(主走査を終了した後に対応)に)、搬送系を制御して印画紙Pを1ライン分副走査方向Aに搬送する。その結果、1ライン分の画素データに応じて強度が変調されたレーザ光が主走査方向Iに走査され、1ライン分の潜像が印画紙Pに形成される。なお、本実施形態では、カラー画像データに基づいてレーザ光源20(20R〜20B)から出射したR,G,B各色のレーザ光の強度をそれぞれ変調する強度変調部はそれぞれ、AOM22(22R〜22B)およびAOMドライバ44(44R〜44B)を備える。
印画紙P上の走査に先立って、レーザ光源20R,20G,20Bから出射されるR,G,B各色のレーザ光は、同期用レーザ光としてAOM22R,22G,22Bを透過する必要がある。このために、上述したように、メモリコントローラ46R,46G,46Bのメモリ54R,54G,54Bに記憶された補助データは、所定のタイミングでD/A42R,42G,42Bに出力されることになる。このとき、レーザ光源20R,20G,20Bで出射し、AOM22R,22G,22Bを透過し、ミラー24R,24G,24Bで反射し、ポリゴンミラー26の反射面で集光・反射した赤色、緑色、青色のレーザ光は、反射ミラー30で反射し同期センサ32R,32G,32Bに入射し、その結果、同期信号がメインコントローラ35およびメモリコントローラ46R〜46Bに出力される。
ポリゴンミラー26の回転によって1つの反射面におけるレーザ光の反射が終わると、その反射面に隣り合う反射面にレーザ光の照射が移り、反射面で反射した赤色、緑色、青色のレーザ光が反射ミラー30で反射しそれぞれ同期センサ32R,32G,32Bに入射すると、同期信号がメインコントローラ35に出力される。メインコントローラ35は、同期信号の一つ例えば同期センサ32Rから出力される同期信号が入力されるタイミングに応じて、搬送系を制御して、再び印画紙Pを1ライン分副走査方向Aに搬送される。一方、メモリコントローラ46R,46G,46Bは、3つの同期信号が入力されるタイミングに応じて、ラインメモリ40R,40G,40Bに制御信号を出力する。その結果、次の1ライン分の画素データに応じて強度が変調されたレーザ光が主走査方向Iに走査され、さらに1ライン分の潜像が印画紙Pに形成される。このような動作を繰り返すことで、印画紙Pにフレームメモリ36に記憶されたフレーム画像データに対応する潜像が形成される。このように、メモリコントローラ46R,46G,46B全体は、同期センサ32R,32G,32Bから対応する同期信号が入力されるタイミングに応じてそれぞれAOM22R,22G,22BおよびAOMドライバ44R,44G,44Bを制御し、これによりカラー画像データに対応する潜像(カラー画像)を形成するコントローラとして機能する。
潜像が形成された印画紙Pは、所定のタイミングでカッタ18により所定のサイズに切断された後、現像処理部8に搬送されて各種現像処理液が供給されて現像され、続いて乾燥部10で乾燥された後、排紙トレイ12に排出される。
ところで、上述したように、R,G,Bのいずれかの色に関し、同期センサ32(32R,32G,32B)、レーザ光源20(20R,20G,20B)、AOM22(22R,22G,22B)のいずれかに異常があると、所定のタイミングで同期センサ32からメモリコントローラ46(46R,46G,46B)に同期信号が出力されない。本実施形態では、この異常が同期センサ32に基づくものか、レーザ光源20またはAOM22に基づくかを判定するようになっている。そして、ユーザは、同期センサ32が異常と判定されれば、該同期センサのみを露光装置6から取り外して新しいセンサと交換するようにし、レーザ光源20またはAOM22が異常と判定されれば、同期センサ32を除く露光装置6を画像形成装置2から取り外して新しい露光装置と交換するようにする。
図3に加えて、メインコントローラ35とメモリコントローラ46R〜46Bのブロック図である図5を参照して、この目的のために、メモリコントローラ46R,46G,46Bは、補助データの出力を開始してからカウンタ49R,49G,49Bが所定の数だけカウントされても同期センサ32R,32G,32Bから同期信号が出力されていない場合、メインコントローラ35にエラー検出信号を出力するエラー検出部60R,60G,60Bを備えている。メインコントローラ35は、あるメモリコントローラ46からエラー検出信号を受けると、プリント動作を中止するようになっている。メインコントローラ35は、どのメモリコントローラ46からの信号かに基づいて、R,G,Bのいずれの色(レーザ光)に関して同期センサ32、レーザ光源20、AOM22のいずれかに異常があると判定する(言い換えれば異常な色を特定する)異常色特定部(第1の異常判定部)62を備える。
メインコントローラ35はまた、セットアップ時に、同期センサ32R〜32Bから入力される同期信号のタイミングに基づいて、これら同期信号間のタイミングのずれ(タイミングの関係)を算出する同期信号タイミング算出部64を備える。算出された同期信号間のタイミングのずれは、同期信号タイミング記憶部66に記憶されるようになっている。このタイミングのずれは、各メモリコントローラ46R〜46Bに入力される同期信号間のタイミングのずれに一致する。
メインコントローラ35には、所定のグレー画像(例えば文字画像、ベタ画像など)を印画紙Pに形成してなるテストチャートを作成するためのテストチャート用画像データを記憶する記憶部68、および、テストチャートを読み取りグレー画像のR,G,B各色の濃度を測定するための濃度測定手段として測色計70が接続されている。各色の画像データは、R,G,Bのデータ値が同じとなるよう設定されている。グレー画像は、異なる濃度の複数のパッチから構成してもよい。測色計70は、例えば、グレー画像の測色値L*a*b*を求め、予め求められている測色値と濃度値の変換関係を用いて、該測色値をR,G,B各色の濃度値に変換する。メインコントローラ35は、異常色特定部62が異常であると判定した場合に、テストチャートを作成するよう各構成要素を制御するようになっている。具体的には、メインコントローラ35は、異常色特定部62がエラー検出信号を受けると、テストチャート用画像データ記憶部68に記憶されたテストチャート用画像データをLUT38で光強度変調データに変換して各ラインメモリ40R〜40Bに出力するとともに、必要な構成要素(例えば搬送系)の制御を行う。
メインコントローラ35は加えて、異常色特定部62で異常と特定された色(例えばR)に関する同期センサの代わりに同期信号(本願では、擬似同期信号という。)を作成し、擬似同期信号を所定のタイミングで上記色に対応するメモリコントローラ46に出力する擬似同期信号作成部74を備える。擬似同期信号作成部74は、テストチャート作成時、同期信号タイミング記憶部66に記憶された同期信号間のタイミングのずれと、異常と特定された色以外の色の一つ(例えばR以外のG)に関する同期センサ32から出力された同期信号とに基づいて、所定のタイミングで異常と特定された色の擬似同期信号をメモリコントローラ46に出力するようになっている。このメモリコントローラ46が擬似同期信号を受けるとそのカウンタ49(49R,49Gまたは49B)がリセットされることになる。テストチャート作成時、異常色特定部62で異常と特定された色の同期センサ32はオフ(不図示の電源から電力を供給しない状態)となる。代わりに、テストチャート時、上記同期センサ32はオン(電源から電力を供給する状態)にしておき、該同期センサに接続されたメモリコントローラ46は、該同期センサから仮に信号を受けたとしてもカウンタ49がリセットされないようにしてもよい(言い換えれば、カウンタ49のリセットにおいて、メインコントローラ35からの擬似同期信号が同期センサ32からの同期信号に優先する。)
メインコントローラ35はさらに、測色計70で得られたグレー画像のR,G,B各色の濃度に基づいて、以下で説明するように同期センサ32が異常であるか、若しくは、レーザ光源20またはAOM22が異常であるかを判定する(言い換えれば異常な構成要素を特定する)異常構成要素特定部(第2の異常判定部)76を備える。
以下、図3,5とともに図6のフローチャートを参照して、異常が発生した構成要素の特定を行う異常診断方法の一例を説明する。同期信号同士のタイミングのずれは、通常のプリント時またはセットアップ時に同期信号タイミング算出部64で算出され記憶部66に記憶されている。まず、ステップ1で、メモリコントローラ46R,46G,46Bのエラー検出部60R,60G,60Bは、異常が発生したか否かを判定する。以下では、説明の簡略化のため、Rに関して異常が発生したとする。メモリコントローラ46Rが補助データの出力を開始してからカウンタ49Rが所定の数だけカウントされても同期センサ32Rから同期信号が出力されない場合、ステップS2で、エラー検出部60Rはエラー検出信号をメインコントローラ35に出力する。ステップS3で、異常色特定部62はメモリコントローラ46Rからエラー検出信号を受け、メインコントローラ35は、同期センサ32R若しくはレーザ光源20RまたはAOM22Rが異常であるとしてプリントを中止する。
ステップS4でテストチャートを作成する。具体的に、メインコントローラ35は、異常色特定部62が異常を判定した場合、記憶部68に記憶されたテストチャート用画像データをLUT38で光強度変調データに変換してラインメモリ40R,40G,40Bに所定のタイミングで出力する。一方、擬似同期信号作成部74は、同期センサ32R以外の同期センサ、例えば同期センサ32Gから同期信号を受けると、同期信号タイミング記憶部66に記憶された同期信号間のタイミングのずれに応じてメモリコントローラ46Rに擬似同期信号を出力する。なお、通常のプリントと同様に、メインコントローラ35からのアナログ信号に基づいてVCO48R〜48Bからそれぞれメモリコントローラ46R〜46Bにクロック信号が出力されている。したがって、メモリコントローラ46G,46Bのカウンタ49G,49Bは、同期センサ32G,32Bからの同期信号に基づいてリセットされるのに対し、メモリコントローラ46Rのカウンタ49Rは擬似同期信号に基づいてリセットされる。メモリコントローラ46R,46G,46Bは、クロックパルス数記憶部52に記憶された同期信号を受けてから所定のクロックパルス数(印画紙P上の走査位置が一致するのに必要なR,G,B各色に関するクロックパルス数)だけ時間が経過した後に、ラインメモリ40R,40G,40Bに制御信号を出力し、その結果、R,G,B各色の光強度変調データ(テストチャート画像データに対応)がD/Aコンバータ42R,42G,42Bに出力される。このようにしてテストチャートが作成される。このように、メモリコントローラ46R〜46B全体は、異常が検出された色に関する同期信号および擬似同期信号が入力されるタイミングに応じて、テストチャートを作成するようAOM22R〜22BおよびAOMドライバ44R〜44Bを制御する機能も有する。
なお、通常のプリント時に、メインコントローラ35が異常の発生した色に関する同期センサ32Rから出力される同期信号が入力されるタイミングに応じて、搬送系を制御して印画紙Pを副走査方向Aに搬送する場合、テストチャート時には、メインコントローラ35は、他の同期センサ32G,32Bのいずれか一方からの同期信号に基づいて副走査の制御を行う必要がある。
ステップS5で、テストチャートを測色計70で読み取り、グレー画像のR,G,B各色の濃度を測定する。ステップS6で、異常構成要素特定部76は、測色計70の読み取り結果に基づいて、異常が検出されたRに関して、テストチャート画像データに対応する所定の濃度が得られているか否かを判定する。所定の濃度が得られていれば、ステップS7に進み、異常構成要素特定部76は、レーザ光源20RやAOM22Rには異常はなく、通常のプリント時に同期センサ32Rが同期用のレーザ光を受けてもメモリコントローラ46Rに同期信号を出力しなかったとして、同期センサ32Rが異常であることをモニタなどの出力装置80(図3)を介してユーザに通知し、フローは終了する。ユーザは同期センサ32Rのみを交換することになる。ステップS6で所定の濃度が得られていなければ、ステップS8に進み、異常構成要素特定部76は、通常のプリント時にレーザ光源20RまたはAOM22Rが正常に動作しなかったために、AOM22Rからレーザ光が出射されずその結果同期センサ32Rが同期用のレーザ光を受光しなかったとして、若しくは、AOM22Rから出力されたレーザ光の光量が小さくその結果同期センサ32Rが十分な光量の同期用のレーザ光を受光しなかったとして、レーザ光源20RまたはAOM22Rが異常であることを出力装置80を介してユーザに通知し、フローは終了する。ユーザは同期センサ32R〜32Bを除く露光装置6を交換することになる。
このように、本実施形態によれば、ユーザは、同期センサが異常と判定されれば該同期センサのみを交換すればよく、露光装置6の他の構成要素がまだ使用可能であるのに露光装置6全体を交換する必要がない。
ステップS6で、異常が検出された色、例えばRに関して、テストチャート画像データに対応する所定の濃度が得られていない場合において、レーザ光源20Rの劣化により同期センサ32Rが十分な光量の同期用のレーザ光を受光しない場合が考えられる。そこで、メインコントローラ35は、バイアス値記憶部56に記憶されたバイアス値を上げて再度テストチャートを作成するようにしてもよい。この場合、異常が検出されたRに関しテスト画像の濃度として所定の値が得られれば、露光装置6の交換をせずに通常のプリントを再開できる。
なお、ある同期センサ32が異常と判定された場合、通常、該同期センサは新たなものと交換されるが、交換をせずに、メインコントローラ35から出力される擬似同期信号を用いて通常のプリントを行うことも可能である。
以上の説明は、本発明の一実施形態にかかるもので、本発明はこれに限らず種々改変可能である。例えば、上記実施形態では、異常である構成要素を特定するのに、グレー画像を有するテストチャートを用いたが、代わりに、異常であると特定された色(図6のフローチャートのステップS1参照)のみに関しカラー画像を有するテストチャートを用いてもよい。この場合、メインコントローラ35の擬似同期信号作成部74は、異常であると判定されていない色に関する同期信号が入力されるタイミングおよび同期信号タイミング記憶部66に記憶された同期信号間のタイミングのずれに基づいて、擬似同期信号を異常であると判定された色に対応するメモリコントローラ(テストチャート作成手段)に出力する。一方、テストチャート用画像データ記憶部68に記憶されたカラー画像データは、所定のタイミングで、LUT38で光強度変調データに変換され異常であると判定された色に対応するラインメモリに出力される。
また、上記実施形態では、メインコントローラ35の異常色特定部62がメモリコントローラ46R〜46Bのいずれかからエラー検出信号を受けると、自動的にテストチャートを作成するようにしたが、出力装置80などを介してエラーが発生してプリントが行われなかったことをユーザに通知し、ユーザが入力装置58を介して指令を行うことで異常診断モードに移行しテストチャートを作成するようにしてもよい。
さらに、上記実施形態では、測色計70を利用してテストチャートのグレー画像の濃度を測定したが、代わりに、ユーザにより異常である構成要素を特定させるようにしてもよい。この場合、レーザ光源やAOMが故障していれば、テストチャートに異常が検出された色に関する画像が現れないので、ユーザは同期センサには異常がないと容易に判定できる。
加えて、上記実施形態では、テストチャートのグレー画像は、測色計により測色値を測定し、該測色値を濃度値に変換することにより求めたが、濃度計で直接求めてもよい。
さらにまた、レーザ光源から出射するレーザ光の強度を変調する強度変調部は、AOMおよびAOMドライバに限定されず、例えば電気光学変調素子を用いたものでもよい。あるいは、レーザ光を強度変調した状態でレーザ光源から出射させるようにしてもよい。この場合、各強度変調部は、対応するレーザ光源を駆動する駆動回路を備え、カラー画像データを構成する画素データに基づいてレーザ光源を駆動し、レーザ光源から出射されるレーザ光の強度を変調する。
本発明に係るカラー画像形成装置の一実施形態を示す概略構成図。 図1の露光装置を示す概略構成図。 図1のカラー画像形成装置の制御ブロック図。 図3のLUTに記憶された、画素データと光強度変調データとの対応関係を示す変換データの一例を示す図。 図3のメインコントローラおよびメモリコントローラのブロック図。 本発明に係る異常診断方法の一実施形態を示すフローチャート。
符号の説明
2 カラー画像形成装置
6 露光装置
20R,20G,20B レーザ光源
22R,22G,22B 音響光学変調素子
46R,46G,46B メモリコントローラ(コントローラ)
52 測色計(濃度測定手段)
62 異常色特定部(第1の異常判定部)
74 疑似同期信号作成部(疑似同期信号出力部)
76 異常構成要素特定部(第2の異常判定部)
A 副走査方向
I 主走査方向
P 印画紙(感光材)

Claims (5)

  1. カラー画像データに応じて強度変調した複数のレーザ光により感光材を露光して感光材を発色させることで上記カラー画像データに対応するカラー画像を形成するカラー画像形成装置において、
    波長の異なる第1および第2のレーザ光をそれぞれ出射する第1および第2のレーザ光源と、
    上記カラー画像データに基づいて第1および第2のレーザ光の強度をそれぞれ変調する第1および第2の強度変調部と、
    第1および第2のレーザ光がそれぞれ入射されると第1および第2の同期信号を出力する第1および第2の同期センサと、
    第1および第2の同期信号が入力されるタイミングに応じてそれぞれ第1および第2の強度変調部を制御し、これにより上記カラー画像データに対応するカラー画像を形成するコントローラと、
    コントローラに入力される第1および第2の同期信号のタイミングの関係を算出する同期信号タイミング算出部と、
    第1および第2の同期信号の一方がコントローラに入力されない場合に、第1のレーザ光または第2のレーザ光に関して異常であると判定する第1の異常判定部と、
    同期信号タイミング算出部で算出した上記タイミングの関係に基づき異常が検出されない他方の同期信号が入力されるタイミングに応じて、異常が検出されたレーザ光に対応する擬似同期信号をコントローラに出力する擬似同期信号出力部と、
    テストチャートを作成するためのテストチャート用画像データを記憶する記憶部と、
    を備え、
    上記コントローラは、上記記憶部に記憶されたテストチャート用画像データに基づき、上記他方の同期信号および擬似同期信号が入力されるタイミングに応じて異常が検出されたレーザ光に対応する強度変調部を制御し、これによりテストチャートを作成するように構成されていることを特徴とするカラー画像形成装置。
  2. 作成されたテストチャートの濃度を測定する濃度測定手段と、
    濃度測定手段により測定した濃度に基づいて、異常が検出されたレーザ光に関して、同期センサが異常であるか、若しくは、レーザ光源または強度変調部が異常であるかを判定する第2の異常判定部と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1記載のカラー画像形成装置。
  3. 第1および第2の強度変調部はそれぞれ、
    第1および第2のレーザ光源から出射した第1および第2のレーザ光が入射されると該レーザ光をそれらの強度をそれぞれ変調して出射する第1および第2の強度変調素子と、
    上記カラー画像データを構成する各画素データに対応した入力信号に応じて第1および第2の強度変調素子に駆動信号を出力することで該強度変調素子を駆動する第1および第2のドライバと、
    を備えることを特徴とする請求項1または2記載のカラー画像形成装置。
  4. カラー画像データに応じて強度変調した複数のレーザ光により感光材を露光して感光材を発色させることで上記カラー画像データに対応するカラー画像を形成するカラー画像形成装置の異常診断方法において、
    カラー画像形成装置は、
    波長の異なる第1および第2のレーザ光をそれぞれ出射する第1および第2のレーザ光源と、
    上記カラー画像データに基づいて第1および第2のレーザ光の強度をそれぞれ変調する第1および第2の強度変調部と、
    第1および第2のレーザ光がそれぞれ入射されると第1および第2の同期信号を出力する第1および第2の同期センサと、
    第1および第2の同期信号が入力されるタイミングに応じてそれぞれ第1および第2の強度変調部を制御し、これにより上記カラー画像データに対応するカラー画像を形成するコントローラと、
    を備え、
    異常診断方法は、
    コントローラに入力される第1および第2の同期信号のタイミングの関係を算出する同期信号タイミング算出工程と、
    第1および第2の同期信号の一方がコントローラに入力されない場合に、第1のレーザ光または第2のレーザ光に関して異常であると判定する第1の異常判定工程と、
    同期信号タイミング算出部で算出した上記タイミングの関係に基づき第1の異常判定工程で異常が検出されない他方の同期信号が入力されるタイミングに応じて、異常が検出されたレーザ光に対応する擬似同期信号をコントローラに出力する擬似同期信号出力工程と、
    テストチャートを作成するためのテストチャート用画像データを用意する用意工程と、
    上記記憶部に記憶されたテストチャート用画像データに基づき、コントローラに、上記他方の同期信号および擬似同期信号が入力されるタイミングに応じて異常が検出されたレーザ光に対応する強度変調部を制御させ、これによりテストチャートを作成するテストチャート作成工程と、
    テストチャート作成工程により作成されたテストチャートに基づいて、異常が検出されたレーザ光に関して、同期センサが異常であるか、若しくは、レーザ光源または強度変調部が異常であるかを判定する第2の異常判定工程と、
    を含むことを特徴とする異常診断方法。
  5. テストチャート作成工程で作成したテストチャートのテスト画像の濃度を測定する濃度測定工程をさらに含み、
    第2の異常判定工程は、濃度測定工程で測定した濃度に基づいて、異常が検出されたレーザ光に関して、同期センサが異常であるか、若しくは、レーザ光源または強度変調部が異常であるかを判定することを特徴とする請求項4記載の異常診断方法。

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