JP2002309516A - 吊り足場の移動装置及び吊り足場を用いた施工方法 - Google Patents

吊り足場の移動装置及び吊り足場を用いた施工方法

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JP2002309516A
JP2002309516A JP2001111914A JP2001111914A JP2002309516A JP 2002309516 A JP2002309516 A JP 2002309516A JP 2001111914 A JP2001111914 A JP 2001111914A JP 2001111914 A JP2001111914 A JP 2001111914A JP 2002309516 A JP2002309516 A JP 2002309516A
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Toru Takishita
亨 瀧下
Takashi Yamaguchi
貴志 山口
Masahiro Tanaka
正博 田中
Jiro Kondo
二郎 近藤
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TORIO MARINE TEC KK
Obayashi Corp
Sumiken Concrete Kogyo KK
Original Assignee
TORIO MARINE TEC KK
Obayashi Corp
Sumiken Concrete Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、橋梁の架設場所に左右され
ない吊り足場の移動装置及び吊り足場を用いた施工方法
を提供する。 【解決手段】支持部に保持された足場本体を備えた吊り
足場を設備に対して移動可能とする吊り足場の移動装置
20において、この吊り足場の移動装置20は、設備の
上面側に配設された支持部と、この支持部を支持する支
持脚21と、支持部の下面に配設された流体キャスター
25と、支持部と接続され設備に配設された少なくとも
一つの案内部に案内されるガイド部材22とを備えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は吊り足場の移動装置
及び吊り足場を用いた施工方法に係り、特に箱桁などに
よって橋梁を構築するときに好適に用いられる吊り足場
の移動装置及び吊り足場を用いた施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、橋梁の構築は架設条件に適合し
た施工法が採用されている。その施工法には、トラック
クレーン架設工法、片持ち架設工法、架設桁架設工法お
よび押出し架設工法などがあり、多くプレキャストセグ
メントも使用されている。それら施工法の一例であるス
パンバイスパン工法(Erection by Span-by-Span Metho
d)と称される施工法は、セグメント桁を使用して橋梁
を構築する施工法の一種で、ストックヤード(不図示)
からセグメント110をトレーラーなどの運搬手段によ
って搬送し、架設機の支持部となる柱頭部セグメント1
11を先行据え付けする(図13参照)。そして、ハン
ガー式架設機(エレクションガーダー;架設桁)によっ
て、柱頭部セグメント111と柱頭部セグメント111
との間に、中間セグメント110を順次吊り上げて、そ
れぞれのセグメント110を接合部112で接着剤によ
って接合することによって行なうものである。このよう
に、セグメント桁を用いたハンガータイプのエレクショ
ンガーダー架設では、接合部の処理を行なう際等に移動
吊足場が必要となる。
【0003】従来、移動吊り足場の設備における移動方
法は、レールを用いた移動技術を採用することが多い。
例えば、図11は吊り足場をレールで移動する技術を示
す説明図であり、図11で示すように、橋梁101上に
吊り足場を移動可能に配設するときに、橋梁101上に
レール102を配設し、このレール上102を吊り足場
の支持部105が移動するように構成している。このと
き、移動時のバランス、振れ防止などを勘案して、橋梁
101上に配置するレール102は、予めH鋼103等
の上にレール102を固定し、H鋼103とレール10
2を一体化させて、このH鋼103と一体化したレール
102を橋梁101上に配置し、レール102上を吊り
足場の支持部105が移動、走行できるように構成して
いる。なお符号104は、橋梁の下側に配設される吊り
足場本体を支える吊下げ荷重を簡略的に示すものであ
る。
【0004】上述のように、H鋼103とレール102
を一体化しているため、レール重量が増加し、レールを
配置するとき、レールの移動や走行作業の際などにも、
3〜4人の作業員が必要となる。特に、吊り足場の設置
場所が、場所的に揚重機等の使用が不可能であるため、
レールの移動に時間や、労力が多大にかかるという不都
合もあった。
【0005】またレールを用いるために、直線状の橋梁
の場合には対応することが可能であっても、曲線状の橋
梁で、曲率が異なるような場合には、レールの施設が非
常に困難であるという不都合があった。
【0006】このため、吊り足場の移動に、レールを用
いた技術の代りに、接着剤等の塗布作業は橋梁を構成す
るセグメントの上から行い、その後の作業は、図12及
び図13で示すような高所作業車120を使用して施工
を行う方法も知られている。この方法は、地上に高所作
業車120を、例えば2台配置し、セグメント(箱桁)
110の接着作業の後の接合面の清掃、接着剤の回収等
を実施していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、高所作業車1
20での作業には、次のような不都合が生じていた。す
なわち、接合のための接着剤の塗布作業はセグメント1
10上から行い、セグメント(箱桁)110とセグメン
ト(箱桁)110を接合した際に、接合面から排出され
る接着剤は、架設前にセグメント全周に取付けた樋(図
12で樋の取付箇所を図示)で受けるが、その樋の取付
け取り外し作業は、手作業(例えば両面テープによって
セグメント表面と樋を取付け、その後の取り外しなど)
によることになり、作業手順が分離された場所で行わな
ければならず、手作業による取付・取外し作業に時間
と、労力がかかり、作業効率が悪いという不都合があっ
た。
【0008】また、高所作業車120による作業範囲
は、限られた範囲で行うことになり、高所作業車120
を複数回移動させなくてはならないという問題もある。
その上、高所作業車120上での作業は、人数が限ら
れ、また清掃箇所毎に作業床121の移動をしなければ
ならないという不都合があった。
【0009】さらに、致命的な問題として、橋梁に対す
る地上部分は、高所作業車120の走行可能な場所でな
ければならず、海・川・池・水路などの通行不可能な箇
所における橋梁の架設や、道路上の架設の場合には、高
所作業車120では施工が不可能という点がある。
【0010】本発明の目的は、橋梁の架設場所に左右さ
れない吊り足場の移動装置及び吊り足場を用いた施工方
法を提供することにある。本発明の他の目的は、吊り足
場の移動が容易な吊り足場の移動装置及び吊り足場を用
いた施工方法を提供することにある。さらに本発明の他
の目的は、接合面から排出される接着剤の回収が容易で
施工効率が高い吊り足場の移動装置及び吊り足場を用い
た施工方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題は、本発明に係
る吊り足場の移動装置によれば、支持部に保持された足
場本体を備えた吊り足場を設備に対して移動可能とする
吊り足場の移動装置において、該吊り足場の移動装置
は、前記設備の上面側に配設された支持部と、該支持部
を支持する支持脚と、前記支持部の下面に配設された流
体キャスターと、前記支持部と接続され前記設備に配設
された少なくとも一つの案内部に案内されるガイド部材
と、を備えたこと、により解決される。
【0012】前記課題は、本発明に係る吊り足場の移動
装置によれば、支持部に保持された足場本体を備えた吊
り足場を設備に対して移動可能とする吊り足場の移動装
置において、該吊り足場の移動装置は、前記設備の上面
側に配設された移動方向に所定幅を有する支持部と、該
支持部を支持する複数の支持脚と、前記所定幅の支持部
の下面に配設された複数の流体キャスターと、前記支持
部と接続され前記設備に配設された少なくとも一つの案
内部に案内される少なくとも一つのガイド部材と、を備
え、前記流体キャスターを稼働することで、前記吊り足
場が前記案内部に沿って移動可能にしたこと、により解
決される。
【0013】前記課題は、本発明に係る吊り足場の移動
装置によれば、設備の中央部を除き両側から覆うように
配設され、移動方向に所定幅を有し前記設備の上面側に
配設された支持部と、該支持部に保持された足場本体を
備えた吊り足場を、設備に対して移動可能とする吊り足
場の移動装置において、該吊り足場の移動装置は、前記
支持部を支持する複数の支持脚と、前記支持部の下面に
配設された複数の流体キャスターと、前記支持部と接続
され前記設備に配設された少なくとも一つの案内部に案
内される少なくとも一つのガイド部材と、前記複数の流
体キャスターのうち前記吊り足場の自重中心を調整する
カウンタウエイトと、を備え、前記流体キャスターを稼
働することで、前記吊り足場が前記案内部に沿って移動
可能にしたこと、により解決される。
【0014】上記各場合において、設備は箱桁であり、
この箱桁には前記流体キャスターの移動面が形成されて
いると好適である。また複数の流体キャスターは、少な
くとも前記設備の中央側と外側の二つ以上の配列を形成
し、前記カウンタウエイトは、中央側の流体キャスター
側に配設されているとより好適である。さらに足場本体
の手すりには、接着剤受け部が設けられていると好適で
ある。
【0015】前記課題は、本発明に係る吊り足場を用い
た施工方法によれば、架設機の支持部となる柱頭部セグ
メントを複数据え付けする柱頭部セグメント据付工程
と、前記柱頭部セグメント据付工程の後で、柱頭部セグ
メント間に架設機を配置する工程と、前記架設機で前記
柱頭部セグメント間に中間セグメントを順次吊り上げて
所定位置に配置する配置工程と、前記吊り上げた中間セ
グメントに流体キャスターによる移動装置を備えた吊り
足場を配設する工程と、前記吊り足場を利用して前記中
間セグメントの接合面に接着剤を塗布して、連結手段に
より前記吊り上げた中間セグメントと中間セグメントを
接合して一体化を行う接合工程と、を備え、前記接合さ
れた中間セグメントに他の中間セグメントを接合すると
きに、前記流体キャスターにより前記吊り足場を他の中
間セグメントに移動して、接合を繰り返して少なくとも
中間セグメントを接合したこと、により解決される。
【0016】本発明によれば、接着剤塗布作業は橋梁を
構成するセグメント(橋面)上からの作業、清掃作業は
地上からの作業と作業班が分かれて作業していたが、吊
り足場を使用することで全作業が吊り足場上から可能と
なる。そして、流体キャスターによって吊り足場が移動
できるので、小人数で移動が可能となる。また、吊り足
場上での作業は、作業量に応じて作業者の増減が容易に
行える。さらに、吊り足場手摺り上に、接合面から排出
される接着剤の受台を設けることで、樋の取付け作業が
なくなり、施工効率が良くなり、またコスト縮減にも寄
与する。そして、なによりも高所作業車では作業できな
い池・水路・道路上での作業が可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
基づいて説明する。なお、以下に説明する部材,配置等
は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内
で種々改変することができるものである。
【0018】図1乃至図10は本発明の一実施例を示す
ものであり、図1は施工可能場所の例を示す説明図、図
2は箱桁の架設方法の一例を示す説明図、図3は箱桁に
移動式足場を配設した状態を示す説明図、図4は図3の
A−A矢視図、図5は接着剤の受台の説明図、図6はエ
アキャスター配置部分の拡大説明図、図7はガイド部分
の拡大説明図、図8はキャスターの一部切欠した説明斜
視図、図9はキャスターの作動説明図、図10はキャス
ターの配管系統図である。
【0019】本発明に係る吊り足場の移動装置及び吊り
足場を用いた施工方法は、直線状の橋梁を施工すること
も当然可能であるが、図1で示すように、曲線状で、曲
率が異なるような橋梁などを施工することに好適なもの
である。曲線状の橋梁としては、高速道路のカーブ部
分、高速道路のランプ部分、ジャンクション部分等や、
鉄道の同様な部分等が例示できる。
【0020】そして、橋梁の架設工法には、各種の技術
が提案されるが、ここではスパンバイスパン工法(Erec
tion by Span-by-Span Method)による架設を図2に基
づいて説明する。
【0021】スパンバイスパン工法は、一般に次のよう
な工程で施工されるものである。すなわち、予め製造し
たセグメント(箱桁)10と称するものを、施工現場の
近傍に設けたストックヤードに蓄積し、このストックヤ
ードからセグメント10をトレーラーTによって架設場
所に搬送する。
【0022】架設場所では、先ず、所定位置には橋脚1
1が予め形成される。そして、図2の(A)で示すよう
に、架設機14を支持するための柱頭部セグメント12
を先行して、橋脚11上に据え付ける作業を行い、次
に、柱頭部セグメント12に、架設機(ハンガー式架設
機であるエレクションガーター)14を配置する。そし
て、セグメント10をストックヤードより専用トレーラ
ーTにて架設地点へ搬送する。
【0023】次に、図2(B)で示すように、セグメン
ト10を架設機14に設けられた吊り装置15によっ
て、吊り上げ、接合方向へ旋回して調整する。この時点
では図2(B)(C)で示すように、セグメント10は
常時、吊り上げられたままの状態となっている。
【0024】次に、既に吊り上げられたセグメント10
と、新たに吊り上げたセグメント10の接合を行うが、
上記図2(A)で示すようにして複数のセグメント10
を吊り装置15で吊り上げ、各セグメント10と順次接
合する。この接合は吊り足場を用いて行う。このとき、
セグメント10の接合面に接着剤を塗布する。そして、
接着剤を塗布したあと、引き寄せ鋼棒で各セグメント1
0を接合する。そして、1径間(すなわち一つの柱頭部
セグメント12と柱頭部セグメント12との間)分の吊
り上げと、セグメント10間の調整を行い、各セグメン
ト10を圧接して一体化する。そして、図2(C)のよ
うに1径間においてセグメントを全て吊り上げる。
【0025】次に、径間両端の無筋目地16にコンクリ
ートを打設し、コンクリートが硬化した後に、主ケーブ
ル(不図示)をセグメント10の所定箇所に係合させつ
つ挿入して、両端側を緊張させる。これにより、各セグ
メント10は、両側から狭持されて固定される。
【0026】その後、架設機14を次径間に移動させ
る。本例では、架設機14の移動についても、エアキャ
スター25を用いて移動している。このとき後述するガ
イド部材や他の部材等についても同様に構成するもので
ある。しかし、架設機14の移動については、従来技術
を用いることもできるのは勿論である。
【0027】本例の上記スパンバイスパン工法では、吊
り足場の移動装置により、セグメントに吊り足場を移動
可能に配設し、この吊り足場を利用して、セグメントを
吊り上げた後の工程を行うものである。本例の吊り足場
17は、図3乃至図7で示すように、セグメント10の
中央部を除き両側から覆うように配設され、吊り足場の
移動装置20により移動可能に構成されている。
【0028】本例のセグメント10は、各種技術により
製造されるが、上面側にはスキッドウエイ(不図示)が
形成されており、本例のスキッドウエイは円滑面とし
て、フォイルやフィルム、板体等を用いることが可能で
ある。そして、このスキッドウエイの側部に案内部18
が形成されている。上記のように本例では、エアキャス
ター25が移動する面をスキッドウエイとして、円滑面
を構成しているが、スキッドウエイを形成しない構成と
してもよい。
【0029】上記セグメント10の製造としては、製作
ヤード設備(セグメント製作台、鉄筋加工場、クレーン
設備など)を設け、マッチキャスト工法によってセグメ
ントを製作する技術がある。例えば、型枠脱型−OLD
セット−鉄筋・型枠セット−コンクリート打設の各工程
によって製造する。この概略を示すと、NEW・セグメ
ントの側型枠、内型枠の脱型が終了後、OLD・セグメ
ントを切り離す。切り離したセグメントは、プレストレ
ス導入後ストックヤードに移動させる。次にNEW・セ
グメントを底枠移動台車でOLD・セグメントの位置に
移動し、端型枠としてOLD・セグメントを調整、セッ
トする。さらに、NEW・セグメントの位置に底型枠と
側型枠をセットし、鉄筋ユニットをセット後、内型枠セ
ットする。そして、NEW・組立完了後、プレテンショ
ン導入装置をセットし、横締めケーブルを緊張した状態
でコンクリート打設し、養生する。以上によりセグメン
ト10を製造する。
【0030】本例の案内部18は、セグメント10の上
面に形成されるものであり、上記セグメント製造時に形
成してもよく、或いは後加工によって形成してもよい。
本例の案内部18は、図7で示すように、セグメントの
形状(例えば直線状、曲線状)に沿って、接合方向に線
状の突起として形成されている。なお案内部18は突起
ではなく凹部であってもよく、要は、後述するガイド部
材22と係合し、エアキャスター25の移動方向を規制
することが可能なものであればよい。
【0031】本例の吊り足場17は、支持部17aと、
足場本体17bとウインチ17cと、足場本体の手すり
17dに設けられた接着剤受け部24と、を備えてい
る。本例の支持部17aは、移動方向に所定幅を有して
形成されており、セグメント10の上面側に配設される
ものであり、その構成は各種周知の構成を用いることが
できるが、本例ではH鋼等を組み合わせて形成されてい
る。また足場本体17bは、支持部17aに保持され
て、セグメント10の両側及び底面(地上)側を覆うよ
うに配設されるものである。
【0032】上記吊り足場17には、セグメント10の
外形形状に合わせて各種の態様が考えられるが、本例の
場合、足場本体17bは、図3で示すように、底面側と
両側部とから形成されている。
【0033】また本例の吊り足場17の移動装置20
は、支持脚21と、ガイド部材22と、カウンタウエイ
ト23と、流体キャスターとしてのエアキャスター25
と、を備えて形成されている。
【0034】本例の支持脚21は、吊り足場17の支持
部17aを支持するもので複数配設されている。そし
て、エアキャスター25が稼動していない常時には、セ
グメント上面と接しており、支持部17aを支持してい
る。
【0035】本例のガイド部材22は、支持部17aの
中央よりに形成されており、支持部17aとの連結部2
2aと、この連結部22aにローラ22bが支持されて
いる。また連結部22aには前記案内部18を挟んでロ
ーラ22bが位置されるように形成された所定空間22
cが形成されている、連結部22aにはローラ22bを
軸支する軸支部材22dが形成されている。本例では一
箇所の案内部18に対して一つのガイド部材22とから
構成されているが、両側に形成するように構成してもよ
い。
【0036】本例のカウンタウエイト23は、吊り足場
17の自重中心を調整するものであり、本例では、中央
よりのエアキャスター25の上部に配設しており、中心
C(図6参照)を調整してバランスを保っている。この
カウンターウエイト23による転倒防止は、次のように
して計算される。 作業時の場合: ・ 転倒モーメント 1698kg*109cm=18
5,082kg−cm ・ 自重による安定モーメント 1600kg*64.5cm=103,200kg−c
m ・ カウンターウェイトによる安定モーメント 1600kg*203.5cm=325,600kg−
cm ・ 安定モーメントの合計 103,200+325,600=428,800kg
−cm ・ 転倒安全率 428,800/185,082=2.3>1.2 動時の場合: ・ 転倒モーメント 1448kg*152.5cm=
220,820kg−cm ・ 自重による安定モーメント 1600kg*21cm=33,600kg−cm ・ カウンターウェイトによる安定モーメント 1600kg*160cm=256,000kg−cm ・ 安定モーメントの合計 33,600+256,000=289,600kg−
cm ・ 転倒安全率 289,600/220,820=1.3>1.2
【0037】本例のエアキャスターは支持部17aの下
面に複数配設されており、本例に用いられる流体キャス
ターはエアロゴー社(米国)のK60N(U)HDを所
望数のセットを用いている。本例の流体キャスター(本
例ではエアキャスター)25は、図8乃至図10で示す
ように、キャリッジ31と、ドーナツ状の中空バッグ3
2と、制御バルブ部33と、流体貯まり部34と、配管
ホース35と、ポンプ36と、制御装置とを備えてい
る。
【0038】本例のキャリッジ31は、次述するバッグ
32を保持するものであり、本例では1つのキャリッジ
31に4つのバッグ32を配設した例を示すものであ
る。本例のバッグ32は、中央下部が円盤状に突出した
突出円盤部41を備えた支持プレート板42に取り付け
られており、支持プレート板42の突出円盤部41はバ
ッグ32の中央空間部に位置して取り付けられている。
【0039】支持プレート板42は、図8で示すように
ハニカム状に形成されると共に、一方向には流体取入口
44が形成され、この流体取入口44は支持プレート4
2の下部に形成された流体流出口45へ連結されてい
る。また流体取入口44は後述する配管ホース35と連
結される。そしてバッグ32の一部には流体取入口46
が形成されており、このバッグ32の流体取入口46と
前記支持プレート42の流体流出口45が近接対向して
配置されている。
【0040】本例の制御バルブ部33は、次述する流体
貯まり部から供給された流体の供給量等を制御するもの
であり、図10で示すように流体の流入側に配置された
一次圧力計51と、流量コントロール弁(例えば電磁弁
等)52を介して制御バルブ53と、この制御バルブ5
3の排出側に二次圧力計54が配置され、さらにバッグ
32から流体が排出する側には流出流量調整用の制御バ
ルブが形成されている。そして制御バルブ部33は、各
バッグ32にかかる圧力偏向等を後述する制御装置で比
較演算して、各バッグ32への流体の流入量,流出流量
について、調整を行いバランス良く移動制御を行うもの
である。
【0041】本例の流体貯まり部34は、ポンプ36か
ら配管ホースによって供給された流体を一度収容し、流
体を均一な圧力として各バッグ32側へ供給するもので
あり、各バック32へ流体を供給する配管ホース35と
接続されている。
【0042】本例の配管ホース35はポンプ37から供
給された流体を制御バルブ38を介して上記流体貯まり
部34に導入し、さらにこの流体貯まり部34から各バ
ッグ32へ制御バルブ部33を介して流体を供給するも
のである。なお本例では、流体として空気を用いてお
り、ポンプ36の空気吸入口には集塵装置等を介して大
気へ解放して構成する。
【0043】本例の制御装置(図示せず)は、各バッグ
32の圧力,バランスを検知し、流体である空気を流体
キャスター25へ、制御バルブ部33を調整して供給制
御している。
【0044】上記流体キャスター25の作動原理につい
て説明すると、荷重が支持プレート板42上にある場合
には、バッグ32の中央位置に配置された支持プレート
板42の突出円盤部41で荷重を支える。流体キャスタ
ー25上の荷重を移動させるときには、流体キャスター
25に送り込まれた流体は、ドーナツ状バッグ32の内
部を満たし、平らにつぶれていたドーナツ状バッグ32
は、膨らんで丸くなる。
【0045】ドーナツ状バッグ32が丸く膨れると、流
体は隙間も満たし、ドーナツ状バッグ32の下面とスキ
ッド面との間を抜けて外部に逃げる。このとき出来る、
薄い流体の膜が流体キャスター25とスキッド面との摩
擦力を著しく小さなものとする。このように常に、わず
かの流体の流動によって、流体の膜が形成され、これに
よってわずかな力で移動することが可能となる。
【0046】また、本例では、足場本体の手すり17d
には、ボルトナット等の固着具17eにより接着剤受け
部24が設けられている。この接着剤受け部24は、セ
グメント間を接合するときに塗布した接着剤を回収する
ために用いられるものである。すなわち、図5で示すよ
うに、接着剤受け部24は上方に向けて開くような形状
をした開脚床24aと、この開脚床24aを支持する杆
部24bとから構成されており、杆部24bの自由端に
は自在軸受け24cが形成されている。したがって、開
脚床24aはフレキシビリティのある配置が可能とな
る。
【0047】以上のような、エアキャスターによって移
動可能にした吊り足場17を用いた施工方法において
は、各セグメント上をエアキャスターで移動することが
容易に可能となるために、吊り足場を用いて全ての手作
業を行うことが可能である。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、接着剤塗布作業は橋梁
を構成するセグメント(橋面)上からの作業、清掃作業
は地上からの作業と作業班が分かれて作業していたが、
吊り足場を使用することで全作業が吊り足場上から可能
となる。そして、エアーキャスターによって吊り足場が
移動できるので、小人数で移動が可能となる。また、吊
り足場上での作業は、作業量に応じて作業者の増減が容
易に行える。
【0049】さらに、吊り足場手摺り上に、接合面から
排出される接着剤の受台を設けることで、樋の取付け作
業がなくなり、施工効率が良くなり、またコスト縮減に
も寄与する。そして、なによりも高所作業車では作業で
きない池・水路・道路上での作業が可能となる。
【0050】以上のように本発明では、吊り足場の移動
が容易で、橋梁の架設場所に左右されない吊り足場の移
動装置及び吊り足場を用いた施工方法を提供可能とな
る。また、接合面から排出される接着剤の回収が容易で
施工効率が高い吊り足場の移動装置及び吊り足場を用い
た施工方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】施工可能場所の例を示す説明図である。
【図2】箱桁の架設方法の一例を示す説明図である。
【図3】本発明に係る移動式足場を箱桁に配設した状態
を示す説明図である。
【図4】図3のA−A矢視図である
【図5】接着剤の受台の説明図である。
【図6】エアキャスター配置部分の拡大説明図である。
【図7】ガイド部分の拡大説明図である。
【図8】キャスターの一部切欠した説明斜視図である。
【図9】キャスターの作動説明図である。
【図10】キャスターの配管系統図である。
【図11】従来例を示す説明図である。
【図12】従来例を示す説明図である。
【図13】従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 セグメント 11 橋脚 12 柱頭部セグメント 14 架設機 15 吊り装置 16 無筋目地 17 吊り足場 17a 支持部 17b 足場本体 17c ウインチ 17d 足場本体の手すり 17e 固着具 18 案内部 20 移動装置 21 支持脚 22 ガイド部材 22a 連結部 22b ローラ 22c 所定空間 22d 軸支部材 23 カウンタウエイト 24 接着剤受け部 24a 開脚床 24b 杆部 25 流体キャスター(エアキャスター)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀧下 亨 愛知県名古屋市東区東桜1丁目10番19号 株式会社大林組名古屋支店内 (72)発明者 山口 貴志 愛知県名古屋市東区東桜1丁目10番19号 株式会社大林組名古屋支店内 (72)発明者 田中 正博 神奈川県平塚市見附町11番3号 (72)発明者 近藤 二郎 東京都台東区駒形1丁目3番16号 住建コ ンクリート工業株式会社内 Fターム(参考) 2D059 AA08 DD03 DD13 2E003 EB01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持部に保持された足場本体を備えた吊
    り足場を設備に対して移動可能とする吊り足場の移動装
    置において、該吊り足場の移動装置は、前記設備の上面
    側に配設された支持部と、該支持部を支持する支持脚
    と、前記支持部の下面に配設された流体キャスターと、
    前記支持部と接続され前記設備に配設された案内部に案
    内されるガイド部材と、を備えたことを特徴とする吊り
    足場の移動装置。
  2. 【請求項2】 支持部に保持された足場本体を備えた吊
    り足場を設備に対して移動可能とする吊り足場の移動装
    置において、該吊り足場の移動装置は、前記設備の上面
    側に配設された移動方向に所定幅を有する支持部と、該
    支持部を支持する複数の支持脚と、前記所定幅の支持部
    の下面に配設された複数の流体キャスターと、前記支持
    部と接続され前記設備に配設された少なくとも一つの案
    内部に案内される少なくとも一つのガイド部材と、を備
    え、前記流体キャスターを稼働することで、前記吊り足
    場が前記案内部に沿って移動可能にしたことを特徴とす
    る吊り足場の移動装置。
  3. 【請求項3】 設備の中央部を除き両側から覆うように
    配設され、移動方向に所定幅を有し前記設備の上面側に
    配設された支持部と、該支持部に保持された足場本体を
    備えた吊り足場を、設備に対して移動可能とする吊り足
    場の移動装置において、該吊り足場の移動装置は、前記
    支持部を支持する複数の支持脚と、前記支持部の下面に
    配設された複数の流体キャスターと、前記支持部と接続
    され前記設備に配設された少なくとも一つの案内部に案
    内される少なくとも一つのガイド部材と、前記複数の流
    体キャスターのうち前記吊り足場の自重中心を調整する
    カウンタウエイトと、を備え、前記流体キャスターを稼
    働することで、前記吊り足場が前記案内部に沿って移動
    可能にしたことを特徴とする吊り足場の移動装置。
  4. 【請求項4】 前記設備は箱桁であり、該箱桁には前記
    流体キャスターの移動面が形成されたことを特徴とする
    請求項1〜3いずれか記載の吊り足場の移動装置。
  5. 【請求項5】 複数の流体キャスターは、少なくとも前
    記設備の中央側と外側の二つ以上の配列を形成し、前記
    カウンタウエイトは、中央側の流体キャスター側に配設
    されていることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載
    の吊り足場の移動装置。
  6. 【請求項6】 前記足場本体の手すりには、接着剤受け
    部が設けられていることを特徴とする請求項1〜3いず
    れか記載の吊り足場の移動装置。
  7. 【請求項7】 架設機の支持部となる柱頭部セグメント
    を複数据え付けする柱頭部セグメント据付工程と、前記
    柱頭部セグメント据付工程の後で、柱頭部セグメント間
    に架設機を配置する工程と、前記架設機で前記柱頭部セ
    グメント間に中間セグメントを順次吊り上げて所定位置
    に配置する配置工程と、前記吊り上げた中間セグメント
    に流体キャスターによる移動装置を備えた吊り足場を配
    設する工程と、前記吊り足場を利用して前記中間セグメ
    ントの接合面に接着剤を塗布して、連結手段により前記
    吊り上げた中間セグメントと中間セグメントを接合して
    一体化を行う接合工程と、を備え、 前記接合された中間セグメントに他の中間セグメントを
    接合するときに、前記流体キャスターにより前記吊り足
    場を他の中間セグメントに移動して、接合を繰り返して
    少なくとも中間セグメントを接合したことを特徴とする
    吊り足場を用いた施工方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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