JP2002308729A - 乳化組成物、それを含む乳化化粧料及び薬剤、並びに抗アレルギー剤 - Google Patents

乳化組成物、それを含む乳化化粧料及び薬剤、並びに抗アレルギー剤

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JP2002308729A
JP2002308729A JP2001105828A JP2001105828A JP2002308729A JP 2002308729 A JP2002308729 A JP 2002308729A JP 2001105828 A JP2001105828 A JP 2001105828A JP 2001105828 A JP2001105828 A JP 2001105828A JP 2002308729 A JP2002308729 A JP 2002308729A
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emulsion
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JP2001105828A
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Tatsushi Kawakita
龍志 河北
Masako Nakamura
雅子 中村
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Kansai Koso KK
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Kansai Koso KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】皮膚保護作用に優れた化粧料、皮膚に塗布して
使用する各種薬剤の基剤として有用な乳化組成物や、外
的要因から皮膚や毛髪を有効に保護し、使用感も優れ、
特に、撥水性、撥油性に優れる、手、足等に塗布して使
用する乳液又はクリームの形態の乳化化粧料、並びに配
合した薬効成分を所定箇所に有効に保持でき、その作用
を十分に発揮させうる薬剤及び金属や界面活性剤等に対
するアレルギーを有効に予防する抗アレルギー剤を提供
すること。 【解決手段】本発明の乳化組成物は、油性基剤として流
動パラフィンを含む、W/O乳化系を主成分とし、溶解
されたPE末と、PVAとを含み、本発明の乳化化粧
料、薬剤及び抗アレルギー剤は、上記乳化組成物を用い
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乳化化粧料、薬剤
又はこれらの基剤等として有用な乳化組成物、該組成物
を含む乳化化粧料、薬剤、並びに金属アレルギーや、界
面活性剤等に対するアレルギーを予防しうる抗アレルギ
ー剤に関する。
【0002】
【従来の技術】洗剤等を用いた日常の水仕事や、美容師
による染毛、パーマ等の薬剤を用いた業務による手荒れ
等から皮膚を保護するために、従来より、皮膚保護用の
クリーム、化粧水又は乳液等の化粧料が数多く提案さ
れ、市販されている。このような化粧料には、通常、撥
水性、耐薬品性に優れた、皮膜形成能を有する油性基剤
が利用されることが多い。皮膚保護用のクリームや乳液
の油性基剤としては、一般に、シリコーン油、流動パラ
フィン、ワセリン等が使用されている。このような油性
基剤は、分子量が大きく、水等に対する分散性に乏し
い。そのため、このような油性基剤を配合したクリーム
や乳液においては、該油性基剤の分散性を良好にし、剤
形の安定性を確保するために分散剤や乳化剤を多用する
必要がある。しかし、分散剤や乳化剤を多用した場合、
クリームや乳液の皮膚とのなじみが低下し、また、べた
つきが生じ、塗布後の乾燥に時間を要し、使用感に劣る
という問題が生じる。そこで、このような問題を解決
し、使用感を向上させるために、油性基剤の配合量を減
らし、O/W乳化系としたり、親水性を有する油性基剤
を用いることが行なわれている。しかし、このような場
合、使用感が向上する代わりに、皮膚保護作用の継続性
等が犠牲になり易い。また、従来の乳化化粧料の皮膚保
護作用は、その持続性や、染毛剤等の薬剤に対する保護
等を勘案した場合、必ずしも十分であるとは言えず、更
に優れた皮膚保護作用等を有する乳化化粧料の開発が望
まれている。更に、化粧料や医薬品等の分野において
も、皮膚等に塗布し、配合した薬効成分を作用させるも
のが多数販売されている。このような化粧料や医薬品の
分野においては、配合した薬効成分が所定箇所に有効に
保持され、その作用を十分に期待することができる優れ
た基剤の開発が望まれている。一方、近年、皮膚等に金
属や界面活性剤等が接触することによって生じるアレル
ギーに悩んでいる人が増加しており、このようなアレル
ギーを予防しうる薬剤等の開発も望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、皮膚保護作用等に優れた化粧料、若しくは皮膚等に
塗布して使用する各種薬剤の基剤等として有用な乳化組
成物を提供することにある。本発明の別の目的は、水溶
性や油溶性の汚れ等の外的要因から皮膚や毛髪を有効に
保護すると共に、使用感も該保護作用とバランス良く優
れ、特に、撥水性、撥油性に優れ、若しくは配合成分の
作用を長時間保持しうる、手、足、顔の皮膚又は体、若
しくは毛髪等に塗布して使用する、乳液又はクリームの
形態の乳化化粧料を提供することにある。本発明の他の
目的は、テープ、絆創膏、パップ剤等の皮膚に貼付する
もの、及びファンデーションや口紅等の化粧料等を使用
する前に用いても、これら本来の機能が損なわれる程度
の粘着力の低下や化粧料の均一塗布能力の低下が生じる
ことなく、皮膚や毛髪等を保護しうる乳液又はクリーム
の形態の乳化化粧料を提供することにある。本発明の更
に別の目的は、配合した各種薬効成分を所定箇所に有効
に保持することができ、その作用を十分に発揮させう
る、手、足、顔の皮膚又は体に塗布して使用する、乳液
又はクリームの形態の薬剤を提供することにある。本発
明の更に他の目的は、皮膚等に金属や界面活性剤等が接
触することによって生じるアレルギーを有効に予防する
ことができる抗アレルギー剤を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した。まず、使用感を良好に
するために、O/W乳化系のクリーム及び乳液について
種々検討した。しかし、良好な使用感と優れた皮膚保護
作用等とを兼ね備えたクリーム及び乳液の開発は困難で
あった。そこで、W/O乳化系のクリーム及び乳液につ
いて、その使用感を向上させると共に、優れた皮膚保護
作用等を発揮しうるクリーム及び乳液について配合成分
や、その組成等について数多く検討した。その結果、油
性基剤として流動パラフィンを含有させ、溶解させたポ
リエチレン末と、ポリビニルアルコールとを組合せて配
合することにより、上記課題が解決しうることを見出し
た。これは、W/O乳化系での連続相である油に、溶解
されたポリエチレン末を配合することにより膜形成が行
われ、更にポリビニルアルコールによる膜形成によっ
て、得られるクリーム及び乳液の肌への延び等が良好と
なり使用感が向上し、W/O乳化系による優れた皮膚保
護作用等が共に得られるためと考えられる。また、油性
基剤として、更に不揮発性シリコーン油を含有させると
共に、脂肪酸アルキルエステルを特定割合で更に配合さ
せることにより、ファンデーションや口紅等の化粧料等
を使用する前に用いても、これら化粧料の本来の機能が
損なわれず、優れた皮膚保護作用等が得られることを見
出し本発明を完成した。更に、このような乳化組成物
は、金属アレルギー等に対して予防作用を示すこと、ま
た、優れた膜形成をする該乳化組成物に薬効成分等を配
合することにより、該薬効成分を有効に且つ長時間にわ
たり作用させうることを見出し本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明によれば、油性基剤とし
て流動パラフィンを含む、W/O乳化系を主成分とする
乳化組成物であって、溶解されたポリエチレン末(PE
末)と、ポリビニルアルコール(PVA)とを含むことを
特徴とする乳化組成物が提供される。また本発明によれ
ば、油性基剤として流動パラフィン及び不揮発性シリコ
ーン油を含む、W/O乳化系を主成分とする乳化組成物
であって、溶解されたPE末と、PVAと、脂肪酸アル
キルエステルとを含み、且つ不揮発性シリコーン油:脂
肪酸アルキルエステルの配合比率が質量比で、5:1〜
1:2であることを特徴とする乳化組成物が提供され
る。更に本発明によれば、上記乳化組成物を含み、手、
足、顔の皮膚又は体、若しくは毛髪に塗布して使用す
る、乳液又はクリームの形態の乳化化粧料が提供され
る。更にまた本発明によれば、上記乳化組成物からなる
基剤と、薬効成分とを含み、手、足、顔の皮膚又は体に
塗布して使用する、乳液又はクリームの形態の薬剤が提
供される。また本発明によれば、上記乳化組成物を含
み、手、足、顔の皮膚又は体に塗布して使用する、乳液
又はクリームの形態の抗アレルギー剤が提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明を更に詳細に説明す
る。本発明の乳化組成物、W/O乳化系を主成分とする
クリーム又は乳液の形態のものであって、流動パラフィ
ンを含む油性基剤、溶解されたPE末及びPVAを含
み、必要により特定割合の不揮発性シリコーン油と脂肪
酸アルキルエステルとを含む。
【0007】本発明に用いる油性基剤は、後述するPE
末を溶解させる流動パラフィンを含んでおれば良いが、
乳化組成物に有効な皮膜形成能を付与するため等に、更
に不揮発性シリコーン油を配合することが好ましい。不
揮発性シリコーン油としては、例えば、メチルポリシロ
キサン、架橋型メチルポリシロキサン、メチルフェニル
ポリシロキサン等が挙げられ、市販品等を用いることが
できる。前記油性基剤には、上記成分以外に、所望の効
果等を勘案して、また、流動パラフィンの温度や湿度に
対する変態を抑制するために適宜他の油性基剤を配合す
ることが好ましい。他の油性基剤としては、例えば、セ
タノール、動植物性油脂、スクワラン、パラフィン、ラ
ノリン、ミツロウ、ワックス類、ワセリン、ステアリン
酸やパルミチン酸等の高級脂肪酸、高級脂肪酸の多価ア
ルコールエステル等が挙げられる。本発明の乳化組成物
において、上記油性基剤の配合割合は、W/O乳化系と
なる量であれば良く、好ましくは乳化組成物全量に対し
て20〜50質量%である。また、油性基剤中の流動パ
ラフィンの配合割合は、後述するPE末量等を勘案して
適宜選択できるが、通常、油性基剤中に、10質量%以
上、好ましくは10〜40質量%である。更に、前記不
揮発性シリコーン油を用いる場合の配合割合は、その種
類等に応じて適宜決定できるが、皮膚保護作用等を良好
にするために、油性基剤中に0.1〜10質量%が望ま
しい。
【0008】本発明に用いる溶解されたPE末は、通
常、上記油性基剤中の流動パラフィンや必要に応じて配
合しうるワセリン等の炭化水素油性基剤等に溶解された
状態として配合される。溶解されたPE末の配合割合
は、PE末として換算して、乳化組成物全量に対して
0.5〜5質量%が好ましい。0.5質量%未満では、
所望の皮膚又は毛髪に対する保護作用等が得られ難く、
使用感の向上も得られ難い。一方、5質量%を超える
と、使用感が悪化し、所望の目的が達成されない恐れが
あるので好ましくない。
【0009】本発明に用いるPVAは、上記溶解された
PE粉末と共に、本発明の乳化組成物の使用感を向上さ
せると共に、例えば、本発明の乳化化粧料において、特
に油溶性汚れ等に対する保護作用を改善しうる成分であ
って、好ましくはケン化度98〜99、重合度1700
〜2400程度のものが使用できる。PVAの配合割合
は、乳化組成物全量に対して0.5〜5質量%が好まし
い。0.5質量%未満では、例えば、皮膚又は毛髪に対
する所望の保護作用が得られ難く、また使用感の向上も
得られ難い。一方、5質量%を超えると、使用感が悪化
し、所望の目的が達成されない恐れがあるので好ましく
ない。
【0010】本発明において必要により配合しうる脂肪
酸アルキルエステルの脂肪酸としては、例えば、ミリス
チン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、パルミチン
酸、2−エチルヘキサン酸、イソパルミチン酸等が挙げ
られ、該脂肪酸とエステル結合するアルキル基として
は、例えば、オレイル基、ステアリル基、イソステアリ
ル基、セチル基、イソセチル基、セトステアリル基、ブ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、ヘキシル基、イ
ソデシル基、2−ヘキシルデシル基等が挙げられる。具
体的には、例えば、2−エチルヘキサン酸セチル、ミリ
スチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パ
ルミチン酸セチル、ミリスチン酸イソステアリル、ミリ
スチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソトリデシル、ミ
リスチン酸デシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチ
ン酸ブチル、パルミチン酸イソステアリル、パルミチン
酸オクチル酸オクチル、パルミチン酸2−ヘキシルデシ
ル、2−エチルヘキサン酸イソステアリル等が挙げられ
る。上記脂肪酸アルキルエステルを配合する場合の配合
割合は、上記不揮発性のシリコーン油と脂肪酸アルキル
エステルとの配合比率が、質量比で5:1〜1:2が好
ましい。配合割合が上記範囲外の場合には、使用感等が
低下する恐れがある。
【0011】本発明の乳化組成物は、W/O乳化系とす
るために、乳化剤及び精製水を含む。乳化剤の種類や配
合割合は、所望の目的及び配合成分に応じて適宜選択で
き、特に、ノニオン界面作用又は両性界面作用を有する
乳化剤の使用が、使用感と安全性の点から好ましい。こ
の際、乳化剤は、他の作用を有するものでも良い。例え
ば、セチルジメチコンコポリオールは、ノニオン界面作
用を示す乳化剤として作用すると共に、上記不揮発性シ
リコーン油としても作用する。
【0012】本発明においては、所望の目的を損なわな
い範囲、若しくは更に向上させるために多価アルコー
ル、水溶性高分子、揮発性基剤、キレート剤等の他の成
分が含有されていても良い。特に、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、
1,3−ブチレングリコール、テトラメチレングリコー
ル、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール、3
−メチル−1,3−ブタンジオール、グリセリン、ジグ
リセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリト
ール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール
等の多価アルコールの配合が好ましい。
【0013】本発明の乳化組成物の製造は、得られる組
成物の主成分がW/O乳化系となるように、例えば、公
知のクリームや乳液の製造法を駆使して得ることができ
る。この際、用いるPE末は、流動パラフィンを含む油
性基剤に予め溶解しておき、一方、PVAは精製水等の
水成分に予め溶解しておき、両者をW/O乳化系とする
ように乳化させる方法等により得ることができる。ま
た、クリームと乳液の製造においては、基本的に粘性を
高くする油性基剤の配合割合を多くすることによりクリ
ームとすることができ、少なくすることにより乳液とす
ることができる。クリーム又は乳液においては、その形
態の相違により、使用感や使用箇所等が異なる場合があ
るが、本発明の作用効果の点においては同等な作用効果
が得られる。
【0014】本発明の乳化化粧料及び抗アレルギー剤
は、上記乳化組成物を含み、特に、手、足、顔の皮膚又
は体、若しくは乳化化粧料にあっては毛髪に塗布して使
用しうるものであれば良い。一方、本発明の薬剤は、上
記乳化組成物からなる基剤と、薬効成分とを含み、手、
足、顔の皮膚又は体に塗布して使用しうるものであれば
良い。これら本発明の乳化化粧料、薬剤及び抗アレルギ
ー剤には、例えば、通常クリームや乳液に配合されうる
各種添加剤、具体的には、殺菌剤、酸化防止剤、紫外線
防止剤、増粘剤、pH調整剤、酵素、香料、色素等を適
宜配合することができる。
【0015】本発明の薬剤において、薬効成分として
は、皮膚等から吸収して薬理作用等を示すものであれば
特に限定されない。例えば、抗炎症剤、抗菌剤、ビタミ
ン剤、創傷治療剤、細胞賦活剤、抗アレルギー剤又はこ
れらの混合物等が挙げられる。抗炎症剤としては、例え
ば、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導
体、サリチル酸誘導体、アラントイン、ヒノキチオー
ル、ペオニフロリン、冬虫夏草、抗炎症作用を有する植
物抽出物又はこれらの混合物等が挙げられる。抗炎症作
用を有する植物抽出物を得るための植物としては、例え
ば、カンゾウ、ヨクイニン、ヒノキ、ナギイカダ(ブッ
チャーブルーム)、マロニエ(セイヨウトチノキ)、ムク
ロジ(ムカンシ)、ビワ、セイヨウハッカ(メリッサ、コ
ウスイハッカ、レモンバーム)、ユキノシタ(コジソ
ウ)、ラベンダー、ローズマリー(マンネンロウ)、アマ
チャ、カワラヨモギ(インチコウ)、ボダイジュ(セイヨ
ウボダイジュ)、シソ(ソヨウ)、ガイヨウ、オウゴン、
アスパラガス(ショウビャクブ、オランダキジカクシ)、
アロエ、イチョウ、エイジツ、オノニス、キンギンカ、
スイカズラ、シャクヤク、ソウハクヒ、トルメンチラ、
タマサキツヅラフジ、チンピ、テンチャ、イザヨイバラ
(シリ、トゲナシ)、オウバク等が挙げられる。抗炎症剤
を配合する場合の配合割合は、所望の薬理効果を得るた
めに適宜決定することができる。通常は0.001〜5
質量%であることが好ましい。
【0016】抗菌剤としては、例えば、塩化リゾチウ
ム、安息香酸塩、ソルビン酸塩、ジヒドロ酢酸塩、パラ
オキシ安息香酸エステル、塩化ベンゼトニウム、フェノ
キシエタノール、グルコン酸クロルヘキシジン、イソプ
ロピルメチルフェノール、塩化セチルピリジニウム、ピ
ロクトンオラミン、ジンクピリチオン、2,2,4−ト
リクロロ−2'−ヒドロキシジフェニルエーテル、トリ
クロカルバン、トリクロサン、塩化ベンザルコニウム又
はこれらの混合物等が挙げられる。これら抗菌剤の配合
割合は、所望の薬理効果を期待して適宜決定することが
できる。この抗菌剤を配合することにより、例えば、脇
の下に塗ることにより腋臭等を抑制することも可能にな
る。
【0017】ビタミン剤としては、例えば、ビタミンA
及びその誘導体、ビタミンB2、パントテン酸及びその
誘導体、ナイアシン、ビオチン又はこれらの混合物等が
挙げられる。ビタミン剤の配合割合は、所望の薬理効果
を期待して適宜決定することができる。創傷治療剤又は
細胞賦活剤としては、例えば、尿素等が挙げられるがこ
れに限定されない。これらの配合割合は、所望の薬理効
果を期待して適宜決定することができる。
【0018】抗アレルギー剤としては、例えば、ハイド
ロコルチゾン、トリアムシノロン等のステロイド剤;塩
酸ジフェンヒドラミン、フマル酸クレマスチン、クロル
フェニラミン、ジフェンヒドラミン、フェニンダミン、
トリペレナミン、フェニラミン、プロメタジン、メクリ
ジン、クロモグリク酸ナトリウム等の抗ヒスタミン剤;
リノール酸、γ−リノレン酸等の油脂;アセンヤク、イ
ザヨイバラ(シリ、トゲナシ)、エイジツ、カンゾウ、キ
ナ、キイチゴ、コガネバナ、コウスイハッカ、サンショ
ウ、シソ(ソヨウ)、シャクヤク、シラカバ、スギナ、セ
ージ、セイヨウノコギリソウ、チョウジ、テンチャ、ビ
ワ、ブドウ、プルーン、ホップ、ローズマリー(マンネ
ンロウ)、ユーカリ、ユキノシタ、ヨモギ、ワレモコウ
等の植物抽出物又はこれらの混合物等が挙げられる。抗
アレルギー剤の配合割合は、所望の効果を得るために適
宜決定することができる。通常は0.001〜5質量%
が好ましい。
【0019】上述の各薬効成分は、本発明の乳化化粧料
や、本発明の抗アレルギー剤に適宜配合することも可能
である。この際、その配合割合等を適宜変更すること等
により薬剤としたり化粧料とすることができる。例え
ば、上記尿素を配合する場合、10質量%未満では化粧
料とすることができ、10質量%以上であって、通常2
0質量%以下では薬剤とすることができる。
【0020】
【発明の効果】本発明の乳化組成物は、流動パラフィン
を含む、W/O乳化系を主成分とするクリームや乳液で
あって、溶解されたPE末及びPVAを含むので、皮膚
保護作用等に優れた化粧料、若しくは皮膚等に塗布して
使用する各種薬剤の基剤等として有用である。また、本
発明の乳化化粧料は、上記乳化組成物を含むので、水溶
性や油溶性の汚れ等の外的要因から皮膚や毛髪を有効に
保護すると共に、使用感も該保護作用とバランス良く優
れ、特に、撥水性、撥油性に優れ、若しくは配合成分の
作用を長時間保持することができる。また、ファンデー
ションや口紅等の化粧料等を使用する前に用いても、こ
れら本来の機能が損なわれる程度の粘着力の低下や化粧
料の均一塗布能力の低下が生じることなく、皮膚や毛髪
等を保護することができる。更に、本発明の薬剤は、基
剤として上記乳化組成物を用いるので、配合した各種薬
効成分を所定箇所に有効に保持することができ、その作
用を十分に発揮させることができる。更にまた、本発明
の抗アレルギー剤は、上記乳化組成物を含むので、例え
ば、皮膚等に金属や界面活性剤等が接触することによっ
て生じるアレルギーを有効に予防することができる。ま
た、他の抗アレルギー剤を配合することにより、他のア
レルギーに対する予防作用も期待できる。
【0021】
【実施例】以下実施例及び比較例により、本発明を更に
詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。実施例1 表1に示す各成分を用いて、以下の方法によりW/O乳
化系のクリームを調製した。まず、流動パラフィン、ジ
ブチルヒドロキシトルエン及びPE末を加熱混合し、P
E末を流動パラフィンに溶解させた。次いで、予め混合
した、白色ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、
パラフィンワックス、パルミチン酸セチル及びパルミチ
ン酸デキストリンを加え、加熱混合した。更に、予め混
合した、ステアロキシメチルポリシロキサン、セチルジ
メチコンコポリオール、ポリ(オキシエチレン・オキシ
プロピレン)メチルポリシロキサン共重合体、セスキオ
レイン酸ソルビタン及びデカグリセリンエルカ酸エステ
ルを加え、加熱混合して油性成分を調製した。一方、ソ
ルビット液、1,3−ブチレングリコール、エデト酸二
ナトリウム、パラベン及び精製水を加熱溶解し、続いて
PVAを更に加熱溶解して水性成分を調製した。得られ
た油性成分と水性成分とを80℃で乳化し、35℃まで
強撹拌しながら冷却し、更に室温まで冷却して所望のク
リームを製造した。
【0022】得られたクリームについて、10人のパネ
ルに使用してもらい、使用時ののび、べたつき、使用
感、並びに撥水性及び撥油性の持続性について評価して
もらった。評価は、以下の基準に従い10人の合計点で
評価した。結果を表1に示す。 <のび評価> 0点:のびない、1点:普通にのびる、2点:のびに優
れる。 <べたつき評価> 0点:べたつく、1点:どちらとも言えない、2点:べ
たつかない。 <使用感評価> 0点:悪い、1点:良い、2点:非常に優れる。 <撥水性及び撥油性の持続性評価> 0点:撥水又は撥油効果が低く持続しない、1点:撥水
又は撥油効果はあるが持続性が短い、2点:撥水又は撥
油効果に優れ持続性もある。
【0023】実施例2〜4及び比較例1〜5 表1に示す各成分を用いて、実施例2〜4及び比較例3
〜5については実施例1と同様にW/O乳化系のクリー
ムを製造した。また、比較例1及び2については、常法
によりO/W乳化系のクリームを製造した。得られたそ
れぞれのクリームについて、実施例1と同様に各評価を
行なった。結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】実施例5 実施例2で調製したクリームを用いて、以下に示す方法
により抗アレルギー試験を行った。過去に金属アレルギ
ーの既往のある被験者(20代男性)の左上腕内側に、縦
3cm×横5cmの被験部位を2箇所設けた。対照部位
には、実施例2で調製したクリームを塗布せず、アルミ
トレイが接着されたテープ(商品名「フィンチャンバ
ー」大正製薬(株)製)を貼付し、もう一方の被験部位に
は、実施例2で調製したクリームを適量塗布した後、約
1分間放置し、続いて、アルミトレイが接着されたテー
プ(商品名「フィンチャンバー」大正製薬(株)製)を貼付
した。24時間後にそれぞれのテープを剥がし、30分
間経過後に各被験部位を観察した。その結果、クリーム
を塗布しなかった対照部位では、かぶれが認められ、ア
ルミトレイが接触していた部位においては小さな丘疹が
認められた。一方、クリームを塗布した部位ではかぶれ
は認められず、丘疹も認められなかった。次に、テープ
除去24時間後に再度被験部位における皮膚の状態を観
察した。その結果、クリームを塗布しなかった対照部位
では、テープかぶれが消退していたが、明らかにアレル
ギー症状であると考えられる丘疹と、発赤がアルミトレ
イ接触部位で認められた。一方、クリームを塗布した部
位ではアレルギー反応は全く認められなかった。従っ
て、本実施例のクリームは、抗アレルギー剤として有効
であることが判った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 9/06 A61K 9/06 9/107 9/107 31/765 31/765 A61P 37/08 A61P 37/08 Fターム(参考) 4C076 AA06 AA17 BB31 CC18 DD34F DD45F EE03F EE06F EE27F FF43 4C083 AC012 AC021 AC022 AC122 AC132 AC351 AC352 AC422 AC442 AC472 AC482 AC532 AD021 AD022 AD111 AD112 AD151 AD152 AD252 CC05 CC31 DD32 EE03 EE13 4C086 AA01 FA02 MA02 MA05 NA05 ZB13

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油性基剤として流動パラフィンを含む、
    W/O乳化系を主成分とする乳化組成物であって、溶解
    されたポリエチレン末と、ポリビニルアルコールとを含
    むことを特徴とする乳化組成物。
  2. 【請求項2】 油性基剤として流動パラフィン及び不揮
    発性シリコーン油を含む、W/O乳化系を主成分とする
    乳化組成物であって、溶解されたポリエチレン末と、ポ
    リビニルアルコールと、脂肪酸アルキルエステルとを含
    み、且つ不揮発性シリコーン油:脂肪酸アルキルエステ
    ルの配合比率が質量比で、5:1〜1:2であることを
    特徴とする乳化組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の乳化組成物を含
    み、手、足、顔の皮膚又は体、若しくは毛髪に塗布して
    使用する、乳液又はクリームの形態の乳化化粧料。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の乳化組成物からな
    る基剤と、薬効成分とを含み、手、足、顔の皮膚又は体
    に塗布して使用する、乳液又はクリームの形態の薬剤。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載の乳化組成物を含
    み、手、足、顔の皮膚又は体に塗布して使用する、乳液
    又はクリームの形態の抗アレルギー剤。
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