JP2002308228A - カップ状容器のシュリンク包装方法 - Google Patents

カップ状容器のシュリンク包装方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】下部側カップ状容器に上部側カップ状容器を積
み重ねた容器集合体に、筒状のシュリンクフィルムを確
実に嵌挿することのできるカップ状容器のシュリンク包
装方法を提供する。 【解決手段】内容物を収容した状態で密封した下部側カ
ップ状容器10に筒状のシュリンクフィルム30を嵌挿
した後、内容物を収容した状態で密封した上部側カップ
状容器20を上下を逆にした状態で集積したホッパ41
から、上部側カップ状容器20を上下方向に傾けなが
ら、下部側カップ状容器10に嵌挿されたシュリンクフ
ィルム30内に落とし込むことによって、下部側カップ
状容器10の上に上部側カップ状容器20を積み重ね、
シュリンクフィルム30を加熱収縮させると、相互に一
体化された状態で下部側カップ状容器10及び上部側カ
ップ状容器20にシュリンク包装が施される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、下部側カップ状
容器に上部側カップ状容器を積み重ねた容器集合体に、
筒状のシュリンクフィルムを用いてシュリンク包装を施
すカップ状容器のシュリンク包装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、シロップをかけて食べるような
スナック菓子等の食品のように、食べる直前に混合する
2種類の食材からなる食品等については、2種類の食材
をそれぞれ分離した状態で販売しなければならないの
で、2種類の食材をそれぞれ個別のカップ状容器に収容
して予め密封しておき、これらのカップ状容器を積み重
ねた状態でシュリンク包装を施すことによって、双方の
カップ状容器を一体的に取り扱うことができるような包
装形態が採用される場合がある。
【0003】こういった包装形態を採用する場合は、通
常、以下のようにしてシュリンク包装が施される。ま
ず、図7(a)、(b)に示すように、一方の食材等が
収容された状態で上端開口部がフィルム51a等によっ
て閉塞された下部側カップ状容器51に、他方の食材等
が充填された状態で上端開口部がフィルム52a等によ
って閉塞された上部側カップ状容器52を、その閉塞さ
れた上端開口部側を下にした状態で積み重ねる。
【0004】続いて、同図(c)に示すように、積み重
ねた状態の下部側カップ状容器51及び上部側カップ状
容器52に筒状のシュリンクフィルム53を嵌挿した
後、同図(d)に示すように、筒状のシュリンクフィル
ム53を加熱収縮させると、下部側カップ状容器51及
び上部側カップ状容器52の双方に筒状のシュリンクフ
ィルム53が密着し、シュリンクフィルム53によって
下部側カップ状容器51と上部側カップ状容器52とが
一体化された状態で包装される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように、積み重ねた状態の2つのカップ状容器51、
52に筒状のシュリンクフィルムを嵌挿してシュリンク
包装を施す場合は、下部側カップ状容器51に上部側カ
ップ状容器52を積み重ねる際に、上部側カップ状容器
52が下部側カップ状容器51に対して位置ずれを起こ
したり、積み重ねた状態の2つのカップ状容器51、5
2をシュリンクフィルムの嵌挿位置まで搬送する途中
で、上部側カップ状容器52が下部側カップ状容器51
に対して位置ずれを起こしたりする場合がある。
【0006】このように、筒状のシュリンクフィルム5
3を嵌挿する前に、下部側カップ状容器51に対して上
部側カップ状容器52が位置ずれを起こすと、図8に示
すように、筒状のシュリンクフィルム53が上部側カッ
プ状容器52または下部側カップ状容器51に引っかか
って、積み重ねられた上部側カップ状容器52及び下部
側カップ状容器51の全体に筒状のシュリンクフィルム
53を円滑かつ確実に嵌挿することができなくなるとい
った問題がある。
【0007】そこで、この発明の課題は、下部側カップ
状容器に上部側カップ状容器を積み重ねた容器集合体
に、筒状のシュリンクフィルムを確実に嵌挿することの
できるカップ状容器のシュリンク包装方法を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記の課題
を解決するため、この発明は、内容物が収容された状態
で上端開口部が閉塞された下部側カップ状容器に筒状の
シュリンクフィルムを嵌挿する工程と、内容物が収容さ
れた状態で上端開口部が閉塞された上部側カップ状容器
を、その閉塞された上端開口部を下側にして筒状の前記
シュリンクフィルム内に挿入することによって、前記下
部側容器に積み重ねる工程と、前記シュリンクフィルム
を加熱収縮させることによって、前記シュリンクフィル
ムを前記下部側カップ状容器及び前記上部側カップ状容
器の双方に密着させる工程とを備えたカップ状容器のシ
ュリンク包装方法を提供するものである。
【0009】以上のように、このカップ状容器のシュリ
ンク包装方法では、下部側カップ状容器に筒状のシュリ
ンクフィルムを嵌挿した後、そのシュリンクフィルム内
に上部側カップ状容器を挿入することによって、下部側
カップ状容器に上部側カップ状容器を積み重ねるように
したので、下部側カップ状容器の上に上部側カップ状容
器を積み重ねた後に筒状のシュリンクフィルムを嵌挿す
る従来のシュリンク包装方法のように、積み重ねた上下
のカップ状容器が位置ずれを起こすことに伴ってシュリ
ンクフィルムの嵌挿不良が発生することがなく、円滑か
つ確実に筒状のシュリンクフィルムを嵌挿することがで
きる。
【0010】特に、請求項2に係る発明のシュリンク包
装方法のように、前記下部側カップ状容器及び前記上部
側カップ状容器の双方の上端開口部が円形で、略同一の
外径を有しており、前記上部側カップ状容器を前記下部
側カップ状容器に積み重ねる際、前記上部側カップ状容
器を斜めに傾けた状態で、筒状の前記シュリンクフィル
ム内に進入させるようにしておくと、まず、傾けた上部
側カップ状容器の一部がシュリンクフィルム内に確実に
進入し、その後は、シュリンクフィルムの内周面に沿う
ようにして全体がシュリンクフィルム内に確実に挿入さ
れるので、筒状のシュリンクフィルムが嵌挿された状態
の下部側カップ状容器の上に上部側カップ状容器をほと
んど位置ずれさせることなく円滑に積み重ねることがで
きる。
【0011】また、積み重ねた状態で下部側カップ状容
器と上部側カップ状容器とが若干位置ずれを起こしてい
るような場合であっても、下部側カップ状容器及び上部
側カップ状容器の双方の上端開口部が円形で、略同一の
外径を有しているので、下部側カップ状容器に対して上
部側カップ状容器がある程度の滑り性を有していれば、
筒状のシュリンクフィルムを加熱収縮させる際に、シュ
リンクフィルムの収縮力によって、上部側カップ状容器
の位置ずれが修正され、下部側カップ状容器及び上部側
カップ状容器の双方の上端開口部が一致したずれのない
状態でシュリンク包装が施される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態について図面を
参照して説明する。図1は、この発明のシュリンク包装
方法によってシュリンク包装が施される下部側カップ状
容器10及び上部側カップ状容器20を示している。
【0013】前記下部側カップ状容器10は、同図
(a)に示すように、上端縁から径方向外側に張り出す
フランジ部12を有するテーパ円筒状の本体部11と、
この本体部11の上端開口部を閉塞する蓋フィルム13
とから構成されており、本体部11に内容物を収容した
状態で、蓋フィルム13をフランジ部12にヒートシー
ルすることによって、内容物が本体部11内に密封され
るようになっている。
【0014】前記上部側カップ容器20は、同図(b)
に示すように、上端縁から径方向外側に張り出すフラン
ジ部22を有する中空半球状の本体部21と、この本体
部21の上端開口部を閉塞する蓋フィルム23とから構
成されており、本体部21に内容物を収容した状態で、
蓋フィルム23をフランジ部22にヒートシールするこ
とによって、内容物が本体部21内に密封されるように
なっている。
【0015】前記下部側カップ状容器10と上部側カッ
プ状容器20とは、双方のフランジ部12、22が同一
の外径を有しており、同図(c)に示すように、上下を
逆にした上部側カップ状容器20を下部側カップ状容器
10の上に積み重ねると、双方の上端開口部同士が完全
に一致するようになっている。
【0016】以上のように構成された下部側カップ状容
器10と上部側カップ状容器20とに一体的にシュリン
ク包装を施す方法について、図2〜図6を参照しながら
以下に説明する。
【0017】まず、図2に示すように、内容物を収容し
た状態で密封した下部側カップ状容器10をフィルム嵌
挿位置まで搬送し、このフィルム嵌挿位置において、下
部側カップ状容器10のフランジ部12より僅かに大径
に形成された筒状のシュリンクフィルム30を下部側カ
ップ状容器10に嵌挿する。
【0018】続いて、図3に示すように、筒状のシュリ
ンクフィルム30が嵌挿された下部側カップ状容器10
を容器供給位置まで搬送し、この容器供給位置におい
て、内容物を収容した状態で密封した上部側カップ状容
器20を上下を逆にした状態で集積したホッパ41か
ら、上部側カップ状容器20を上下方向に傾けながら、
下部側カップ状容器10に嵌挿されたシュリンクフィル
ム30内に落とし込む。
【0019】このとき、上下を逆にして傾けた上部側カ
ップ状容器20は、まず、その上端開口部側の一部がシ
ュリンクフィルム30内に進入し、その後は、シュリン
クフィルム30の内周面に沿うようにして全体がシュリ
ンクフィルム30内に確実に挿入されるので、筒状のシ
ュリンクフィルム30が嵌挿された状態の下部側カップ
状容器10の上に上部側カップ状容器20をほとんど位
置ずれさせることなく円滑に積み重ねることができる。
【0020】また、このようにして、傾けた上部側カッ
プ状容器20を、シュリンクフィルム30の上端縁に沿
わせながら、シュリンクフィルム30内に滑り込ませる
際、その勢いで、図4(a)に示すように、下部側カッ
プ状容器10に嵌挿されたシュリンクフィルム30が僅
かに傾くことでその下端の一部が浮き上がった状態にな
る場合があるが、そのような場合は、同図(b)に示す
ように、外部ポジショナー42によってシュリンクフィ
ルム30の上端縁を押えることによって、その傾きが修
正される。
【0021】このようにして、シュリンクフィルム30
が嵌挿された後、上部側カップ状容器20が積み重ねら
れた下部側カップ状容器10を、図示しない加熱トンネ
ル内に搬送して、シュリンクフィルム30を加熱収縮さ
せると、図5に示すように、下部側カップ状容器10及
び上部側カップ状容器20の双方にシュリンクフィルム
30が密着し、相互に一体化された状態で、下部側カッ
プ状容器10及び上部側カップ状容器20にシュリンク
包装が施される。
【0022】なお、前工程において、上部側カップ状容
器20を下部側カップ状容器10に積み重ねたとき、図
6(a)に示すように、下部側カップ状容器10に対し
て上部側カップ状容器20が若干位置ずれを起こしてい
ても、共に最大径であるフランジ部12、22が円形
で、同一の外径を有しているので、蓋フィルム13、2
3がある程度の表面滑り性を有していれば、同図(b)
に示すように、シュリンクフィルム30が熱収縮を起こ
す際に、シュリンクフィルム30の収縮力によって、上
部側カップ状容器20の位置ずれが修正され、下部側カ
ップ状容器10及び上部側カップ状容器20の双方のフ
ランジ部12、13の外縁が一致したずれのない状態で
シュリンク包装が施される。
【0023】以上のように、このカップ状容器のシュリ
ンク包装方法では、下部側カップ状容器10に筒状のシ
ュリンクフィルム30を嵌挿した後、そのシュリンクフ
ィルム30内に上部側カップ状容器20を挿入すること
によって、下部側カップ状容器10に上部側カップ状容
器20を積み重ねるようにしたので、下部側カップ状容
器の上に上部側カップ状容器を積み重ねた後に筒状のシ
ュリンクフィルムを嵌挿する従来のシュリンク包装方法
のように、積み重ねた上下のカップ状容器の位置ずれに
伴うシュリンクフィルムの嵌挿不良が発生することがな
く、上下に積み重ねた状態の下部側カップ状容器10及
び上部側カップ状容器20に、円滑かつ確実にシュリン
ク包装を施すことができる。
【0024】なお、上述した実施形態では、上端開口部
(フランジ部)が円形で、同一の外径を有するカップ状
容器を積み重ねてシュリンク包装を施す場合について説
明したが、これに限定されるものではなく、本発明のシ
ュリンク包装方法は、上端開口部(フランジ部)が方形
のカップ状容器を積み重ねてシュリンク包装を施す場合
にも適用することができることはいうまでもない。
【0025】また、シュリンク包装を施そうとするカッ
プ状容器は、必ずしも、フランジ部を有している必要は
なく、上端開口部を閉塞した状態で積み重ねることがで
きるのであれば、フランジ部を備えていない種々のカッ
プ状容器についても、本発明のシュリンク包装方法を適
用することができる。
【0026】また、上述した実施形態では、上下を逆に
した上部側カップ状容器20を斜めに傾けた状態で、筒
状フィルム30内に落とし込むようにしているが、これ
に限定されるものではなく、筒状フィルム30に確実に
挿入することができるのであれば、上部側カップ状容器
20を水平状態で落とし込むことも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)はこの発明にかかるシュリンク
包装方法によって、シュリンク包装を施そうとする下部
側カップ状容器、上部側カップ状容器を示す斜視図、
(c)は同上の下部側カップ状容器の上に同上の上部側
カップ状容器を積み重ねた状態を示す斜視図である。
【図2】同上のシュリンク包装方法を示す工程図であ
る。
【図3】同上のシュリンク包装方法を示す工程図であ
る。
【図4】(a)、(b)は同上のシュリンク包装方法を
示す工程図である。
【図5】同上のシュリンク包装方法を示す工程図であ
る。
【図6】(a)、(b)は下部側カップ状容器の上に上
部側カップ状容器を積み重ねたときに発生したずれが修
正される様子を示す概略図である。
【図7】(a)〜(d)は従来のシュリンク包装方法を
示す工程図である。
【図8】従来のシュリンク包装方法の問題点を説明する
ための説明図である。
【符号の説明】
10 下部側カップ状容器 11 本体部 12 フランジ部 13 蓋フィルム 20 上部側カップ状容器 21 本体部 22 フランジ部 23 蓋フィルム 30 シュリンクフィルム 41 ホッパ 42 外部ポジショナー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内容物が収容された状態で上端開口部が
    閉塞された下部側カップ状容器に筒状のシュリンクフィ
    ルムを嵌挿する工程と、 内容物が収容された状態で上端開口部が閉塞された上部
    側カップ状容器を、その閉塞された上端開口部を下側に
    して筒状の前記シュリンクフィルム内に挿入することに
    よって、前記下部側容器に積み重ねる工程と、 前記シュリンクフィルムを加熱収縮させることによっ
    て、前記シュリンクフィルムを前記下部側カップ状容器
    及び前記上部側カップ状容器の双方に密着させる工程と
    を備えたカップ状容器のシュリンク包装方法。
  2. 【請求項2】 前記下部側カップ状容器と前記上部側カ
    ップ状容器とは、双方の上端開口部が円形で、略同一の
    外径を有しており、 前記上部側カップ状容器を前記下部側カップ状容器に積
    み重ねる際、前記上部側カップ状容器を斜めに傾けた状
    態で、筒状の前記シュリンクフィルム内に進入させるよ
    うにした請求項1に記載のカップ状容器のシュリンク包
    装方法。
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