JP2002307579A - 紙製筒状体の縁部変形方法及び同縁部変形装置 - Google Patents

紙製筒状体の縁部変形方法及び同縁部変形装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造の歩留まりを向上させ、また割れなどが
生じにくくて美観の低下を起こさず、曲げた形状が元に
戻りにくい紙製筒状体の縁部変形方法及び同縁部変形装
置を提供する。 【解決手段】 紙製の円筒体1の上部開口縁部2aに粘
着テープ3を貼り付け、適宜の力で上部開口2内に固定
型42の先端部44が入り込むように押圧する。このと
き、ヒータ49には通電して固定型42を加熱してお
く。円筒体1の上部開口縁部2aとその近傍部位は先端
部44のテーパ形状にしたがって押し拡げられつつ環状
溝46内へ入り、環状溝46の内壁面に沿って外向きに
曲がり、環状溝46から外側上方へと突出する。その状
態で可動型43を移動させ、その先端部で上部開口縁部
2aを円筒体1側へ押し戻し、凹部51で上部開口縁部
2aとそのすぐ近傍部位をさらに丸めるように曲げる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内部に食品、薬品
等を収容する紙製筒形容器を製造するための紙製筒状体
の縁部変形方法及び同縁部変形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】前記紙製筒形容器はファイバードラムと
称され、有底筒状の紙製の容器本体と、容器本体の上部
開口を閉じる蓋体とで構成するものが多い。全体を紙製
としたものもあるが、開口縁部や蓋体の一部を金属製と
したものが多く用いられている。
【0003】そのような紙製筒形容器とその製造方法と
しては、例えば特開2000−185724号公報に開
示されているようなものがある。この公報に開示されて
いる容器は、図11に示すように、筒状本体1と、筒状
本体1のリング状部2に着脱可能に取り付けて一端開口
3を閉じる紙材製の蓋体4と、筒状本体1の他のリング
状部5に固着させて他端開口6を封止する紙材製の底体
7とからなる。リング状部2、5は、紙材で筒状に形成
された筒状本体1の一端開口3及び他端開口6の開口縁
部とその近傍部位を外巻きに曲げて形成したものであ
る。
【0004】前記特開2000−185724号公報に
開示されている技術において、紙製筒形容器にリング状
部2、5を形成するには、図12に示すように成形型8
を用いる。成形型8は半円形の断面を有する凹部9を環
状に備えており、その内周面に筒状本体1の開口端縁2
aを押し付けると、開口端縁2aとその近傍部位が凹部
9の形状にならって外巻きに曲がり、最終的には剛性の
高いリング状が得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来
の容器及びその製造方法では、図13に示すように、リ
ング状部2、5に割れやひびが生じて外観が悪化しやす
く、また乾燥するとリング状部の曲りが若干戻ってしま
い、蓋体4をうまく嵌められなくなるという問題があ
る。またリング状部2、5の高さ寸法を精確に成形する
ことができず、例えば図13に示す寸法Aが10mmで
あるべきところが8〜12mmの範囲でばらつき、いわ
ゆる製造の歩留まりが悪いという問題がある。
【0006】このようなリング状部2、5の高さ寸法A
のばらつきは、前記特開2000−185724号公報
に開示されている技術のように単に蓋体4を載置するだ
けの構造であればそれほど問題ではない。ところが、昨
今のこの種の容器では、蓋を平板材とし、気密性保持等
のために蓋の外側から緊締リングと称するリング状の部
材をリング状部に嵌着させて締め付けるものが増えてい
る。このような構造の場合、上述したリング状部の戻り
や寸法誤差は即座に気密性の低下につながり、また、戻
りや誤差が大きい場合には緊締リングを取り付けること
すらできなくなる。
【0007】さらに上記従来例(特開2000−185
74号公報)によると、成形型8に基づき、筒状本体1
の開口端縁2aの外曲げ加工を、筒状本体1を構成する
紙製シート材に配される接着剤が乾燥硬化する前に行う
ようにしていた(段落番号0006参照)。しかし、こ
の方法によると、次々に生産されるファイバードラムの
接着剤の乾燥硬化時間内に、上記成形型8による成形作
業を行う必要性があり、その分ファイバードラムの生産
性が悪くなるものとされた。
【0008】本発明は、前記従来の不具合に着目してな
したもので、紙製筒状体の開口縁部を外巻きに曲げてリ
ング状部を形成するにおいて、製造の歩留まりを向上さ
せ、また割れなどが生じにくくて美観の低下を起こさ
ず、曲げた形状が元に戻りにくい紙製筒状体の縁部変形
方法及び同縁部変形装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
紙製筒状体の縁部変形方法は、上記目的を達成するため
に、紙製筒状体の開口縁部を外巻きに曲げてリング状部
を形成する紙製筒状体の縁部変形方法であって、紙材を
筒状に巻いて筒状体を形成し、該筒状体の少なくとも一
方の開口縁部及びその近傍部位の内外周面に可撓性を有
するテープ状体を周方向に沿って取り付け、該テープ状
体を取り付けた開口縁を先端として加熱した型に押し当
てて前記テープ状体を取り付けた部位を外巻きに曲げ、
該曲げた部位の外周側からさらに他の型を押し付けて該
曲げた部位を内向きに曲げて前記リング状部を形成する
ことを特徴とする。
【0010】また本発明の請求項2に係る紙製筒状体の
縁部変形装置は、上記目的を達成するために、紙製筒状
体の開口縁部を外巻きに曲げてリング状部を形成する紙
製筒状体の縁部変形装置であって、紙材を筒状に巻いて
形成した筒状体の少なくとも一方の開口縁部及びその近
傍部位の内外周面に可撓性を有するテープ状体を周方向
に沿って取り付けるテープ取り付け装置と、固定型と可
動型とで前記開口縁部とその近傍部位を変形させる成形
型とからなり、前記固定型は、先端部を前記開口縁部か
ら前記筒状体の内側へ挿入可能な径とし、基部を前記開
口縁部の開口径より太径で前記開口縁部とその近傍部位
を外側へ拡開させ得る径とし、該基部の外周に、前記リ
ング状部の略半周形状に対応する断面形状を有して前記
開口縁部とその近傍部位を外巻きに曲げる環状溝部を設
けてなり、前記可動型を、前記環状溝内で曲げられて該
環状溝から突出した前記開口縁部とその近傍部位を前記
筒状体の内側に向けて押し曲げ戻し得るように前記環状
溝部の径方向外側で該環状溝に対して接離自在としたこ
とを特徴とする。
【0011】また本発明の請求項3に係る紙製筒状体の
縁部変形装置は、上記目的を達成するために、少なくと
も固定型の環状溝とその近傍部位を加熱する手段を備え
ることを特徴とする。
【0012】さらに本発明の請求項4に係る紙製筒状体
の縁部変形装置は、上記目的を達成するために、前記可
動型が、前記環状溝から突出した前記開口縁部とその近
傍部位の外巻き形状に対応する約4分の一円形の断面形
状とした凹部を前記環状溝との接離端側に備えることを
特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。なお以下では従来と共通する部分
には共通する符号を付すにとどめ重複する説明は省略す
る。図1は、本発明の紙製筒状体の縁部変形方法の一実
施例を含む紙製筒形容器の製造工程を概略的に示す図で
ある。なお図示の工程は、すべて図示の順で行わなけれ
ばならないものではなく、必要に応じて前後を入れ替え
ることができる。
【0014】容器本体とする筒状体を製造するには、ま
ず紙材を巻いて円筒体1を形成する(図1A)。円筒体
1を形成するには、例えばロール状のクラフト紙を型ロ
ーラに巻き付ける方法により製造する。この工程は従来
公知であるので、図示及び詳細な説明は省略する。次
に、円筒体1の上側の開口2の開口縁(以下、上部開口
縁)2aとその近傍部位の内外周面に例えばクラフトテ
ープやガムテープ等の粘着テープ3を貼着する(図1
B)。さらに粘着テープ3を貼着した上部開口縁2aと
のその近傍部位を外巻きに曲げ、リング状部4を形成す
る(図1C)。なお図1(C)と図1(C’)は同一の
状態を示す。
【0015】次いで、円筒体1の下側の開口5の開口縁
(以下、下部開口縁)5aに多数の切り込み6を形成す
る(図1D)。そして、この切り込み6によって形成さ
れる下部開口縁5aの周縁片7を円筒体1の内側へほぼ
直角に折り曲げ、これら折り曲げた周縁片7を上下から
挟むように円板状の底上板8及び底下板9(それぞれ例
えば板紙製)を接着して圧着する(図1E)。このよう
に形成した有底円筒形の容器本体10に対し、蓋体11
をかぶせ、さらに断面がコ字形状の緊締リング12を嵌
着して上部開口を閉じ、筒形容器とする(図1F)。
【0016】次に図1(B)に示すように円筒体1の上
部開口縁2とその近傍部位に粘着テープ3を貼着する装
置について説明する。図2は、粘着テープ3の貼着装置
20を示す断面図、図3は同平面断面図である。図示の
貼着装置20は、基台21の上部に支柱22、22を立
てるとともに、基台21の上面に昇降台23を配し、そ
の上方に粘着テープ3の供給装置24を設けて構成して
ある。昇降台23は、支柱22に案内されて昇降可能で
あり、この昇降台23の上面には円筒体1が載置可能と
なっている。
【0017】すなわち、円筒体1の上部開口縁2aを上
方に位置させる状態で昇降台23の上面に支持し、昇降
台23を上昇させることにより、図中に二点鎖線で示す
ように粘着テープ3の供給装置24により上部開口縁2
aとその近傍部位の内外周面へ粘着テープ3を貼り付け
る。
【0018】粘着テープ3の供給装置24は、粘着テー
プ3の供給部25と、供給部25から供給される粘着テ
ープ3を円筒体1の上部開口縁2aへ貼り付ける多段ロ
ーラ装置26とから構成してある。図示のように、粘着
テープ3の供給部25は、内部にロール状に巻回された
粘着テープ3(例えばクラフトテープ)を保持し、この
粘着テープ3を円筒体1側に向けて矢印B方向に供給で
きるようになっている。供給部25には矢印C方向に揺
動可能な回動レバー27を備える。そして、回動レバー
27と多段ローラ装置26の間にはカッター28が粘着
テープ3の切断手段として配してある。
【0019】多段ローラ装置26は、昇降台23上に支
持する円筒体1の上部開口縁2aに沿うように配した第
1?第9のローラ装置29a?29iを備える。これら9
つのローラ装置29a?29iのうち、最も供給部25
側に位置する第1ローラ装置29aは、一対のローラ3
0a、30bからなり、このローラ対30a、30b
は、図中矢印で示す方向で接離可能に移動可能としてあ
る。一方、最も供給部25から離れた位置に位置する第
9ローラ装置29iも、一対のローラ31a、31bか
らなり、このローラ対31a、31bも、図中矢印で示
す方向で接離可能に移動可能としてある。図4は、これ
らローラ対30a、30bの構造について示す断面図で
ある。なおローラ対31a、31bについても同様の構
造である。
【0020】次に、円筒体1の上部開口縁部2aに対す
る粘着テープ3の貼り付け動作について説明する。まず
図2に示すように昇降台23の上に円筒体1を載置し、
その状態で昇降台23を所定の位置まで上昇させる(図
3の二点鎖線で示す状態)。その後、回動レバー27を
図5(A)に示す状態から円筒体1側へ揺動させ、図5
(B)に示すように、図3中の矢印B方向に繰り出した
粘着テープ3の先端を円筒体1の上部開口縁部2aの外
側に押し付ける。続いて、第1ローラ装置29a及び第
9ローラ装置29iの各ローラ30a、30b、31
a、31b同士を、互いに近接する方向にスライドさ
せ、各ローラ30a?31bで円筒体1の上部開口縁部
2aとその近傍部位を挟み、各ローラ30a?31bを
回転駆動する。各ローラ30a?31bの駆動手段は図
示を省略してあるが、適宜公知の手段を採用すればよ
い。またローラ30a?31bをすべて駆動する必要は
なく、一方を駆動側とし、他方を従動側としてもよい。
【0021】すると円筒体1がその中心0の周りで図3
中の矢印D方向に回転するので、回動レバー27で円筒
体1の上部開口縁部2a外周面に押し付けられた粘着テ
ープ3が円筒体1の回転とともに順次繰り出され、まず
第1ローラ装置29aの各ローラ30a、30b間に挟
まれ、その状態で円筒体1の上部開口縁部2a及びその
近傍部位の外周面に接着される(図4参照)。このと
き、粘着テープ3の幅方向で約下半分が円筒体1に接着
するように繰り出し位置を調整しておく必要がある。ま
た粘着テープ3の貼着作業中は、回動レバー27を円筒
体1の外周面に摺接する図5(B)の状態に保つ。
【0022】次に第2ローラ装置29b、第3ローラ装
置29cにより、粘着テープ3の幅方向で約上半分を上
部開口縁部2aに沿って折り(図6Aは第3ローラ装置
29cの部位を示す)、さらに第4ローラ装置29d、
第5ローラ装置29eにより、折り返した粘着テープ3
の上半分を円筒体1の底部と対向するように折り(図6
Bは第5ローラ装置29eの部位を示す)、さらに第6
ローラ装置29f、第7ローラ装置29g、さらに第8
ローラ装置29hにより、折り返した粘着テープ3の上
半分を円筒体1の上部開口縁部2aの内側へ折り曲げ
(図6Cは第7ローラ装置29gの部位を示す)、第9
ローラ装置29iのローラ対31a、31bにより、折
り曲げた粘着テープ3の上半分を円筒体1の上部開口縁
部2aの内周面に貼り付ける(図6D参照)。すなわ
ち、円筒体1が1回転する間に上部開口縁部2aとその
近傍部位の全周にわたって粘着テープ3が貼着される。
【0023】その後、円筒体1の外周面に摺接していた
回動レバー27を図5(A)に示すように揺動、後退さ
せ、円筒体1を矢印D方向に若干回転させて粘着テープ
3が第1ローラ装置29aとテープホルダ部25との間
で引っ張られるようにしてテンションを掛け、その状態
でカッター28により粘着テープ3を切断し、上部開口
縁部2aに対する粘着テープ3の貼着作業を完了する。
【0024】次に図1(C)に示すように円筒体1の上
部開口縁2とその近傍部位にリング状部4を形成する装
置について説明する。図7は、上部開口縁2とその近傍
部位を変形させる成形型装置を示す斜視図、図8は同拡
大断面図、図9は成形状態での要部拡大断面図である。
図示の成形型装置40は、台盤41上に固定した固定型
42と、固定型42を対向して挟むように位置する可動
型43、43とから構成してある。
【0025】固定型42は、図8からわかるように、円
筒体1の上部開口2内へ嵌入させる部位の先端部44
が、上部開口2から筒状体1の内側へスムーズに挿入で
きるように先細テーパ状で薄厚の円錐形状を有し、基部
45は薄厚の直円筒形状を有する。ただし基部45も先
細テーパ状としてもよい。また固定型42の基部45の
付け根部分には、略半円形の断面形状を有するように掘
り込んだ環状溝46が形成してあり、さらにその外側に
は可動型42をスライドさせる際のガイド面47が設け
てある。
【0026】さらに固定型42の下面側には、環状の凹
部48が形成してあり、この凹部48内には加熱用のヒ
ータ49が配してあり、特に固定型42の環状溝46の
近傍を暖め得るようにしてある。ヒータ49は電気によ
るヒータが好ましいが、その他のものであっても良いこ
とはもちろんである。
【0027】一方、可動型43、43はそれぞれ台盤4
1上に設けた一対のレール50、50によって固定型4
2に対して接離可能に配してある。各可動型43の固定
型42に対面する端部には、下面側に約4分の一円形の
断面形状とした凹部51がこれも環状に形成してある。
なお可動型43の駆動手段は図示及び説明を省略する
が、適宜公知の手段を採用すればよい。
【0028】次に、粘着テープ3を貼り付けた上部開口
縁部2aにリング状部4を形成する動作について説明す
る。まず、上部開口縁部2aに粘着テープ3を貼り付け
た円筒体1を、上部開口縁部2aが下になるようにひっ
くり返し、成形型装置40の固定型42上に位置させ、
適宜の力で上部開口2内に固定型42の先端部44が入
り込むように押圧する。図8はこの状態を示している。
もちろんこのときには可動型43、43は固定型42か
ら若干離しておく。またヒータ49には通電して固定型
42を加熱しておく。
【0029】すると、円筒体1の上部開口縁部2aとそ
の近傍部位は固定型42の先端部44のテーパ形状にし
たがって押し拡げられてゆく。押し拡げられた上部開口
縁部2aはそのまま環状溝46内へ入り、環状溝46の
断面半円形の内壁面に沿って外向きに曲ってゆく。そし
てついには環状溝46から外側上方へと突出する。
【0030】その状態で可動型43を駆動し、固定型4
2に対して接近させ、先端部で上部開口縁部2aを円筒
体1側へ押し戻し、凹部51で上部開口縁部2aとその
すぐ近傍部位をさらに丸めるように曲げる。図9はこの
状態を示している。なお図9の状態で、可動型43の先
端と円筒体1の外周面との間に若干の隙間Cができるよ
うに構成しておくことが好ましい。
【0031】上述のようにリング状部4を形成した円筒
体1に、図1により既に述べたように、下部開口縁5a
側の加工、成形を行って有底円筒形として容器本体10
を構成し、蓋体11をかぶせ、さらに緊締リング12を
嵌着して上部開口を閉じ、筒形容器として完成させる
が、図10はこの完成状態を示す断面図である。図示の
例では、例えば鉄製等の蓋体11の端縁に断面半円状の
環状部11aを設け、これがリング状部4の外側まで覆
うようにし、その状態で緊締リング12を嵌着してい
る。
【0032】本願発明者等が行った実験では、ファイバ
ードラムと称される紙製筒形容器に通常用いられている
紙材を使用し、リング状部4の高さ寸法Aを10mmと
することを目的として成形する場合、例えば0.5mm
程度の隙間Cとすると、リング状部4の高さAが±0.
5mm程度で精度良く成形され、可動型43の先端が円
筒体1を傷めたりすることがなかった。
【0033】また上部開口縁部2aがクラフトテープ等
の粘着テープ3でいわば包まれた形態であるので強度が
向上し、使用時にリング状部4と蓋体11がこすれた
り、またリング状部4を何かにぶつけたりしても、リン
グ状部4やその近傍部位から紙粉や紙片が発生すること
がなかった。さらに、製造から長時間が経ってもリング
状部4の巻き具合にはほとんど変化が生じることはな
く、リング状部4にひびや割れが生じることもなかっ
た。
【0034】以上においては、上部開口2側にのみリン
グ状部4を設ける例を示し、説明してきたが、本発明は
これに限定されず、もちろん下部開口側についても同様
に適用できる。また上部開口縁部2aを曲げるために適
する形状であれが、環状溝46や可動型43の凹部51
の形状は半円形や四分の一円形でなくてもよい。
【0035】
【発明の効果】本発明に係る紙製筒状体の縁部変形方法
及び同縁部変形装置は以上説明してきたようなものなの
で、紙製筒状体の開口縁部を外巻きに曲げて形成するリ
ング状部を精度良く成形でき、したがって製造歩留まり
が向上し、またリング状部が下の形に戻りにくくなって
曲げた形を長期間にわたって維持できるようになり、さ
らにリング状部に割れやひびが生じないので外観が良く
なる、という多くの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紙製筒状体の縁部変形方法の一実施例
を含む紙製筒形容器の製造工程を概略的に示す図であ
る。
【図2】粘着テープの貼着装置を示す断面図である。
【図3】同平面断面図である。
【図4】図3の第1ローラ装置の部位の拡大断面図であ
る。
【図5】粘着テープの供給部を示す平面拡大断面図であ
る。
【図6】図3の第3ローラ装置の部位の拡大断面図
(A)、第5ローラ装置の部位の拡大断面図(B)、第
7ローラ装置の部位の拡大断面図(C)、第9ローラ装
置の部位の拡大断面図(D)である。
【図7】上部開口縁とその近傍部位を変形させる成形型
装置を示す斜視図である。
【図8】同拡大断面図である。
【図9】同成形状態での要部拡大断面図である。
【図10】本発明の実施形態において成形を完了した後
の筒形容器を示す断面図である。
【図11】従来の筒形容器を示す断面図である。
【図12】従来の筒形容器の上部開口縁とその近傍部位
を変形させる成形方法、装置を示す断面図である。
【図13】従来の成形方法、装置で変形させたリング状
部に生じる不具合を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 円筒体 2 円筒体の上側の開口 2a 上部開口縁 3 粘着テープ 4 リング状部 5a 下部開口縁 6 切り込み 7 周縁片 8 底上板 9 底下板 10 容器本体 11 蓋体 11a 蓋体の端縁の環状部 12 緊締リング 20 粘着テープの貼着装置 21 基台 22 支柱 23 昇降台 24 粘着テープの供給装置 25 粘着テープの供給部 26 多段ローラ装置 27 回動レバー 28 カッター 29a?29i 第1?第9のローラ装置 30a、30b、31a、31b ローラ 40 成形型装置 41 台盤 42 固定型 43 可動型 44 固定型の先端部 45 固定型の基部 46 環状溝 47 ガイド面 48 環状の凹部 49 ヒータ 50 レール 51 凹部 A リング状部の高さ C 可動型の先端と円筒体の外周面との隙間

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙製筒状体の開口縁部を外巻きに曲げて
    リング状部を形成する紙製筒状体の縁部変形方法であっ
    て、 紙材を筒状に巻いて筒状体を形成し、 該筒状体の少なくとも一方の開口縁部及びその近傍部位
    の内外周面に可撓性を有するテープ状体を周方向に沿っ
    て取り付け、 該テープ状体を取り付けた開口縁を先端として加熱した
    型に押し当てて前記テープ状体を取り付けた部位を外巻
    きに曲げ、 該曲げた部位の外周側からさらに他の型を押し付けて該
    曲げた部位を内向きに曲げて前記リング状部を形成する
    ことを特徴とする紙製筒状体の縁部変形方法。
  2. 【請求項2】 紙製筒状体の開口縁部を外巻きに曲げて
    リング状部を形成する紙製筒状体の縁部変形装置であっ
    て、 紙材を筒状に巻いて形成した筒状体の少なくとも一方の
    開口縁部及びその近傍部位の内外周面に可撓性を有する
    テープ状体を周方向に沿って取り付けるテープ取り付け
    装置と、固定型と可動型とで前記開口縁部とその近傍部
    位を変形させる成形型とからなり、 前記固定型は、先端部を前記開口縁部から前記筒状体の
    内側へ挿入可能な径とし、基部を前記開口縁部の開口径
    より太径で前記開口縁部とその近傍部位を外側へ拡開さ
    せ得る径とし、該基部の外周に、前記リング状部の略半
    周形状に対応する断面形状を有して前記開口縁部とその
    近傍部位を外巻きに曲げる環状溝部を設けてなり、 前記可動型を、前記環状溝内で曲げられて該環状溝から
    突出した前記開口縁部とその近傍部位を前記筒状体の内
    側に向けて押し曲げ戻し得るように前記環状溝部の径方
    向外側で該環状溝に対して接離自在としたことを特徴と
    する紙製筒状体の縁部変形装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも固定型の環状溝とその近傍部
    位を加熱する手段を備えることを特徴とする請求項2の
    紙製筒状体の縁部変形装置。
  4. 【請求項4】 前記可動型が、前記環状溝から突出した
    前記開口縁部とその近傍部位の外巻き形状に対応する約
    4分の一円形の断面形状とした凹部を前記環状溝との接
    離端側に備えることを特徴とする請求項2の紙製筒状体
    の縁部変形装置。
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