JP2002306995A - 塗装装置及び塗装方法 - Google Patents

塗装装置及び塗装方法

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JP2002306995A
JP2002306995A JP2001113763A JP2001113763A JP2002306995A JP 2002306995 A JP2002306995 A JP 2002306995A JP 2001113763 A JP2001113763 A JP 2001113763A JP 2001113763 A JP2001113763 A JP 2001113763A JP 2002306995 A JP2002306995 A JP 2002306995A
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coating
speed
automobile body
guns
painting
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JP2001113763A
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Yoshinobu Tamura
吉宣 田村
Tadao Takenouchi
忠雄 竹之内
Kosaku Someya
幸作 染矢
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Isuzu Motors Ltd
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Isuzu Motors Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 任意の塗装品質感での塗り分けを単に行うこ
とができる塗装方法を提供する。 【解決手段】 自動車ボディー8を所定速度で搬送さ
せ、その搬送方向と略直交する方向にトップ塗装用塗装
ガン9、10、11を往復動させながら自動車ボディー
8の塗装領域に塗料を吹き付けて塗装する塗装方法にお
いて、塗り重ね回数を異にする少なくとも2以上の塗装
領域を有した自動車ボディー8を塗装するに際し、トッ
プ塗装用塗装ガン9、10、11を自動車ボディー8の
搬送方向と同一方向及び逆方向に往復動させ、且つ自動
車ボディー8の搬送速度と自動車ボディー8の搬送方向
と同一方向におけるトップ塗装用塗装ガン9、10、1
1の移動速度の相対速度を、部位別の塗装品質要求によ
って、ある塗装領域と他の塗装領域とで任意に可変して
塗装する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の搬送速度で
移動する被塗装物に対して塗装を行う塗装装置及び塗装
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、VOC(揮発性有機化学物質)低
減及びコスト低減(塗料使用量低減)を目的として、塗
着効率の高い回転霧化型自動塗装機によるメタリック塗
装(いわゆるメタベル塗装)が急速に普及した。図8は
その一例を示すものである。その構成と動作を以下に説
明する。
【0003】図8は自動車ボディーのメタリック塗装工
程例であり、2つの塗装ステージから構成されている。
第1のステージS1は、例えば回転無化塗装機である塗
装ガン101a、101bを有するトップレシプロ機1
02と、同様の塗装ガン103a、103bを有するサ
イドレシプロ機104、105とから構成されている。
第2のステージS2も第1のステージS1と同様、回転
無化塗装機である塗装ガン106a、106bを有する
トップレシプロ機107と、同様の塗装ガン108a、
108bを有するサイドレシプロ機109、110とか
ら構成されている。
【0004】第1及び第2のステージS1、S2におけ
るトップレシプロ機102、107は、図8中矢印A方
向に一定速度で搬送される自動車ボディー111の真上
に配置され、搬送方向と略直交する方向(図8中矢印X
方向)に往復動自在な塗装ガン101a、101bから
噴霧される塗料によって、自動車ボディー111のボン
ネット、ルーフ及びトランクなどを塗装する。
【0005】第1及び第2のステージS1、S2におけ
るサイドレシプロ機104、105、109、110
は、垂直方向(図8中矢印Z方向)に上下動する塗装ガ
ン103a、103b、108a、108bから噴霧さ
れる塗料によって、自動車ボディー111のフロンフェ
ンダー、ドア及びリアフェンダーなどを塗装する。
【0006】メタリック塗装は、各ステージS1、S2
を搬送される自動車ボディー111に対して、第1及び
第2のステージS1、S2における8台の塗装ガン10
1a、101b、103a、103b、106a、10
6b、108a、108bによって塗装される。かかる
メタリック塗装は、各ステージS1、S2で約4回の塗
り重ね層となって塗装され、2つのステージを通過する
ことにより、約8回の塗り重ね層を形成する。
【0007】一層当たりの乾燥膜厚は、一般的に1.5
μmから2.5μm程度のごく薄いものであり、この薄
膜多重塗り重ねがメタリック感のある塗装外観を可能と
する。逆に言えば、薄膜塗り重ねができない場合、メタ
リック感のある高品質のメタリック塗装はできないとい
うことであり、これら2つのステージS1、S2による
塗装は、回転霧化塗装機による高品質メタリック塗装に
は不可欠とされる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の塗装装
置では、2ステージ分の工程長さを必要とするため、こ
の長さに満たない塗装ブースには導入することができな
い。また、この塗装装置を導入するためにブース長さを
延長する大改造を実施した場合は、多大な費用と工期を
必要とする上に、塗装ブースを延長した分の塗装空調給
排気が増加してエネルギー消費増となる。また、トップ
レシプロ機が2台必要となり、回転自動霧化塗装機の台
数増と相まって、投資額が大幅に増大する。また、塗料
色替え時の洗浄ロス(塗料・シンナー)も増大する。
【0009】そこで、本発明は、塗装ステージを1ステ
ージとなし得る省スペース化及び低コスト化が実現で
き、また、任意の塗装品質感での塗り分けを簡単に行う
ことができる塗装装置及び塗装方法を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明では、被塗装物を
所定速度で搬送させ、その搬送方向と略直交する方向に
塗装ガンを往復動させながら被塗装物の塗装領域に塗料
を吹き付けて塗装するに際し、前記塗装ガンを、必要に
応じて被塗装物の搬送方向と同一方向及び逆方向にも往
復動させると共に、被塗装物の搬送速度と該被塗装物の
搬送方向と同一方向における塗装ガンの移動速度の相対
速度を任意に可変する。
【0011】例えば、塗り重ね回数を異にする少なくと
も2以上の塗装領域を有した被塗装物を塗装するに際し
ては、塗装ガンを被塗装物の搬送方向と同一方向に移動
させ、塗り重ね回数が多い塗装領域では前記相対速度を
遅くし、塗り重ね回数が少ない塗装領域では前記相対速
度を早くする。このように、前記相対速度を、塗り重ね
回数を異にする塗装領域に応じて任意に可変すること
で、塗り重ね回数を多く必要とする塗装領域には塗り重
ね層を増やすことができ、また、塗り重ね回数が少なく
てよい塗装領域には塗り重ね層を少なくすることが可能
となる。このため、被塗装物の塗装要求品質に応じた塗
り分けが可能となる。
【0012】また、前記相対速度を可変することで、1
ステージでの塗装ガンによる塗り重ね回数を必要に応じ
て増やすことができるため、従来塗装ステージが2ステ
ージ必要であったものを1ステージとなし得る。
【0013】この他、例えば塗装形態(高品質塗装又は
通常品質塗装など)が異なる被塗装物を同一塗装ステー
ジラインに載せて順不動で搬送させるような場合、高品
質塗装を必要とする被塗装物が塗装位置に搬送されたと
きには、塗装ガン移動手段を駆動制御して塗装ガンを被
塗装物と同一方向に移動させて塗装を行い、通常品質塗
装を必要とする被塗装物が塗装位置に搬送されてきたと
きには、塗装ガンの被塗装物搬送方向への移動を停止す
る。
【0014】このようにすることで、同一ライン上に塗
装形態の異なる被塗装物を連続して塗装することが可能
となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した具体的な
実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態は、自動車ボディーにメタリック塗装を行う
塗装装置及び塗装方法に本発明を適用したものであり、
塗装ステージを1ステージのみとした例である。
【0016】<塗装装置>塗装装置は、図3に示すよう
に、被塗装物を所定速度で搬送する被塗装物搬送手段1
と、被塗装物の搬送方向と略直交する方向に往復動自在
な塗装ガンであるトップ塗装用塗装ガン9、10、11
と、このトップ塗装用塗装ガン9、10、11を被塗装
物の搬送方向と同一方向及び逆方向に往復動させる塗装
ガン移動手段3と、該トップ塗装用塗装ガン9、10、
11によって被塗装物を塗装するに際して、必要に応じ
て前記塗装ガン移動手段3を制御し、トップ塗装用塗装
ガン9、10、11を前記被塗装物の搬送方向と同一方
向及び逆方向に往復動させ、前記被塗装物の搬送速度と
前記被塗装物の搬送方向と同一方向における前記トップ
塗装用塗装ガン9、10、11の移動速度の相対速度を
制御する制御部7とを備えている。
【0017】具体的には、図1に示すように、塗装ステ
ージSの略中央位置に、搬送上流側から搬送下流側に向
かって被塗装物である自動車ボディー8を所定速度で搬
送させる被塗装物搬送手段1が設けられ、その搬送上流
側から搬送下流側に向かって、自動車ボディー8のボン
ネット、ルーフ及びトランクなどを塗装するトップ塗装
用塗装ガン9、10、11を備えたトップレシプロ自動
塗装機12、自動車ボディー8のフロントフェンダー、
ドア及びリアフェンダーなどを塗装するサイド塗装用塗
装ガン13、14を備えた第1のサイドレシプロ自動塗
装機15、16、同様に自動車ボディー8のフロントフ
ェンダー、ドア及びリアフェンダーなどを塗装するサイ
ド塗装用塗装ガン17、18を備えた第2のサイドレシ
プロ自動塗装機19、20がこの順に配置されている。
【0018】『被塗装物搬送手段』被塗装物搬送手段1
は、図1に示すように、被塗装物である自動車ボディー
8を塗装ステージSの搬送上流側から搬送下流側に所定
速度で搬送させるコンベアからなる。コンベアは、塗装
ステージSの中央に設けられており、自動車ボディー8
を下方から支えて、図1中矢印Aで示すように、搬送上
流側から搬送下流側へと搬送させる。
【0019】コンベアには、当該コンベアの進行を検出
するパルスカウンターが設けられている。例えば、塗装
ステージSの搬送上流側におけるトップレシプロ自動塗
装機ゾーン入口近傍に設置されたカウントスタートのリ
ミットスイッチ又は光電管(何れも図示は省略する)を
自動車ボディー8が遮光すると、パルスカウントがスタ
ートする。パルスカウントがスタートして、例えば図4
に示すように、コンベアが100パルス進むと自動車ボ
ディー8がA部位(1パルスを10mmとすると、スタ
ート位置から1000mmの位置)、250パルスでB
部位、300パルスでC部位、470パルスでD部位、
520パルスでE部位、650パルスでF部位に来たと
いう具合に、トップレシプロ自動塗装機12は自動車ボ
ディー8の各部位を認識する。なお、自動車ボディー8
の各部位A〜Fのパルス値は、車種によって予めプログ
ラミングされている。
【0020】『トップレシプロ自動塗装機』トップレシ
プロ自動塗装機12は、自動車ボディー8の搬送方向と
略直交する方向に所定間隔を置いて配置された3台のト
ップ塗装用塗装ガン9、10、11を有している。この
トップ塗装用塗装ガン9、10、11は、霧化塗料を噴
出する回転霧化塗装機であり、メタリック感のある高品
質のメタリック塗装を可能にするものである。
【0021】そして、トップレシプロ自動塗装機12
は、図2に示すように、自動車ボディー8の上方に配置
される塗装機保持用本体21に対し、図示しない駆動手
段によって自動車ボディー8の搬送方向と略直交する方
向(図2中矢印X方向)に往復動自在とされている。ま
た、トップレシプロ自動塗装機12は、塗装ガン移動手
段3によって、自動車ボディー8の搬送方向と同一方向
及び逆方向に往復動自在とされている。塗装ガン移動手
段3は、自動車ボディー8の両側に配置された支柱2
2、23に対してその高さ方向(図2中矢印Z方向)に
上下動自在な昇降駆動部材24、25に設けられ、図示
しない駆動機構部によって自動車ボディー8の搬送方向
と同一方向及び逆方向(図2中矢印Y方向)にトップレ
シプロ自動塗装機12を往復動自在とする。
【0022】このように、トップ塗装用塗装ガン9、1
0、11は、自動車ボディー8の搬送方向と略直交する
方向(X方向)、前記搬送方向と同一方向及び逆方向
(Y方向)、上下方向(Z方向)にそれぞれ移動自在と
されている。つまり、トップ塗装用塗装ガン9、10、
11は、X軸、Y軸、Z軸の3軸方向に移動自在であ
る。
【0023】また、自動車ボディー8の搬送方向と同一
方向及び逆方向への前記トップ塗装用塗装ガン9、1
0、11の移動速度は、前記した自動車ボディー8の各
部位A〜F毎に応じて予めその速度が決められている。
例えば、塗装ゾーンに自動車ボディー8のA部位からB
部位までが通過するときには、この区間(A部位〜B部
位の間)を、予め設定された移動速度でトップ塗装用塗
装ガン9、10、11が自動車ボディー8の搬送方向と
同一方向に併走する。
【0024】なお、本実施形態では、トップレシプロ自
動塗装機12を従来2台必要としていたものを1台と
し、また、トップ塗装用塗装ガン9、10、11を従来
4台必要としていたものを3台に減らして、塗装ステー
ジを1ステージ化し、省スペース化を実現している。
【0025】『制御部』制御部7では、例えば塗り重ね
回数を異にする塗装領域(ボンネット、ルーフ及びトラ
ンク)を有した自動車ボディー8に対して、ある塗装領
域と他の塗装領域とにおいて、自動車ボディー8の搬送
速度と前記搬送方向と同一方向におけるトップ塗装用塗
装ガン9、10、11の移動速度の相対速度を制御す
る。例えば、高品質メタリック塗装が要求されるボンネ
ットやトランクでは、薄膜による塗り重ね回数を多くし
てメタリック感を高めるために、前記相対速度を遅く
し、目立ち難いルーフでは、それほど塗り重ね回数が必
要でないために、前記相対速度を比較的早くする。
【0026】『第1のサイドレシプロ自動塗装機』第1
のサイドレシプロ自動塗装機15、16は、図1に示す
ように、トップレシプロ自動塗装機12の搬送下流側に
設けられ、搬送されて来る自動車ボディー8の両側にそ
れぞれ配置されている。そして、この第1のサイドレシ
プロ自動塗装機15、16は、自動車ボディー8のフロ
ンフェンダー、ドア及びリアフェンダーなどを塗装する
サイド塗装用塗装ガン13、14を備えている。かかる
サイド塗装用塗装ガン13、14は、トップ塗装用塗装
ガン9、10、11と同様、霧化塗料を噴出する回転霧
化塗装機であり、高さ方向(図1中矢印Z方向)に上下
動自在とされている。
【0027】『第2のサイドレシプロ自動塗装機』第2
のサイドレシプロ自動塗装機19、20は、従来2台必
要であったトップレシプロ自動塗装機12を1台減らし
た分だけ、前記搬送方向の間隔を詰めて配置されてい
る。この第2のサイドレシプロ自動塗装機19、20
は、第1のサイドレシプロ自動塗装機15、16と同じ
構成であり、高さ方向に上下動自在なサイド塗装用塗装
ガン17、18を有している。
【0028】<塗装方法及び動作説明>次に、前記した
塗装装置の動作及びこの塗装装置を用いた塗装方法につ
いて説明する。先ず、トップレシプロ自動塗装機12
は、昇降駆動部材24、25の最上流側にある原点位置
(搬送上流側に移動可能な端位置)で待機している。そ
して、被塗装物搬送手段1によって自動車ボディー8を
所定速度(本実施形態では一定速度)で搬送上流側から
搬送下流側に搬送させる。
【0029】自動車ボディー8が前記したカウントスタ
ート位置に送られると、パルスカウントがスタートす
る。そして、パルスカウントが所定カウント値、例えば
250パルスとなると、そのカウントの少し前に自動車
ボディー8の搬送方向と略直交する方向(X方向)に往
復動していたトップレシプロ自動塗装機12が、制御部
7からの指令を受けて前記自動車ボディー8の搬送方向
と同一方向へ走行を開始する。これと同時に、トップ塗
装用塗装ガン9、10、11から自動車ボディー8の塗
装領域に対して霧化塗料を噴霧する。このときのトップ
塗装用塗装ガン9、10、11の移動速度は、前記した
ように予め設定された相対速度となるように、前記制御
部7が制御する。
【0030】トップ塗装用塗装ガン9、10、11を自
動車ボディー8の搬送方向と同一方向に移動させると、
自動車ボディー8の搬送速度とトップ塗装用塗装ガン
9、10、11の移動速度の相対速度は、自動車ボディ
ー8の搬送速度よりも低下することになる。かかる相対
速度の低下により、二つの変化が起こる。
【0031】第1の変化は、トップ塗装用塗装ガン9、
10、11による塗り重ね回数の増加である。同じレシ
プロ運動をしていた場合、相対速度(実質の搬送速度)
と塗り重ね回数は反比例の関係にあり、相対速度が30
%低下するのであれば塗り重ね回数は30%増加するこ
とになる。
【0032】第2の変化は、トップ塗装用塗装ガン9、
10、11の塗料吐出量が低減することである。塗料吐
出量は大まかに相対速度と比例関係にあり、相対速度が
30%低下すれば、塗料吐出量も概略30%低減する。
この塗料吐出量低減は、メタリック塗料の回転霧化にお
ける微粒化の状態を変化させ、高品質なメタリック塗装
外観を得るのに必要な微細塗料粒が得られるようにな
る。
【0033】これら2つの変化により、より微細な霧化
メタリック塗料を薄膜としてより多層に塗り重ねること
ができるようになる。なお、本実施形態では、トップレ
シプロ自動塗装機12に設けたトップ塗装用塗装ガン
9、10、11を、従来の2台から3台に増やしている
が、これも第2の変化である塗料吐出量低下を得るため
の方策である。つまり、トップ塗装用塗装ガン9、1
0、11の台数を増やすことにより、塗装ガン1台当た
りの吐出量を減少させて、噴出する塗料霧を細かくし塗
装製品の品質向上を図る。
【0034】この自動車ボディー8のA部位〜B部位で
あるボンネットを塗装するに際しては、塗り重ね回数を
多くする必要があるため、前記相対速度を遅く設定す
る。
【0035】このようにして、自動車ボディー8の各部
位(ボンネット、ルーフ、トランク)に応じて相対速度
を変化させながら塗装して行くが、塗装不要部位にトッ
プ塗装用塗装ガン9、10、11が差し掛かったとき
は、次の要塗装部位までトップレシプロ自動塗装機12
を逆走(搬送方向と逆方向に走行)させる。なお、トッ
プレシプロ自動塗装機12が昇降駆動部材24、25の
終点まで至ってしまわないように挽回して行くようにす
る。
【0036】<実施例>次に、被塗装物として荷台付き
ピックアップトラックの水平面を塗装する例を示す。図
5は、コンベアスピード3.4m/分の一定速度で搬送
されてくるピックアップトラックの各部位に対するトッ
プレシプロ自動塗装機12(トップ塗装用塗装ガン9、
10、11)の走行速度及び前記相対速度を示してい
る。図6は、ピックアップトラックの各部位(フード、
ルーフ、荷台フロア)の塗装面に対する塗装条件を示
す。これらの条件の下にメタリック塗装を行った。
【0037】すなわち、フード/ルーフ/荷台フロアの
3部位をそれぞれ相対速度が、1.7/2.2/3.4
m/分になるようにトップレシプロ自動塗装機12をピ
ックアップトラックの搬送方向と同一方向に走行させ
る。また、フード/ルーフ/荷台フロアの3部位におけ
る塗り重ね回数をそれぞれ8回/6回/4回となるよう
に塗装する。また、塗料吐出量を195/310/34
0cc/分と調整し、適正膜厚が得られるようにしてい
る。なお、塗装不要部位において、トップレシプロ自動
塗装機12を高速逆走させ、トップレシプロ自動塗装機
12を搬送方向側の原点待機位置に戻して次の車の塗装
に備える。
【0038】図6の表の最下段に、メタリック感をIV
計にて測定したIV値を示した。IV計はメタリック塗
装のメタリック感を測定する装置として広く用いられて
いる。測定原理は、塗装面に立てた垂線に対し45度の
角度で入射させたレーザー光を垂線反対側の35度(全
反射を避けた最大反射角度)で受光し、得られた反射光
強度にIV値係数を掛けて算出するもので数値が高いほ
どメタリック感の高い高品質なメタリック塗装と言え
る。この例では、メタリック塗料は、シルバー色であ
り、基準とも言える従来のエア霧化静電塗装機ではIV
値は240程度が得られる。
【0039】このピックアップトラックの塗装では、最
も高い品質を要求するフードでは、IV値が280と高
レベルのメタリック感が得られており、ルーフでもIV
値230という普通レベルのメタリック感が得られてい
る。そして、メタリック感をさほど要しない荷台フロア
についてはIV値が195とメタリック感が落ちている
が、この部位は本発明を使用しなかった場合に相当し、
本発明無くしては高品質のメタリック感が得られないこ
とを示している。
【0040】<他の実施形態>以上、本発明を適用した
具体的な実施形態について説明したが、本発明は、上述
の実施形態に制限されることなく種々の変更が可能であ
る。
【0041】例えば、図7に示すように、メタリック感
が無くても良い(トップ塗装用塗装ガン9、10、11
を自動車ボディーの搬送方向と同一方向に搬送させない
で塗装する)A車、C車及びD車と、メタリック塗装が
必要な(トップ塗装用塗装ガン9、10、11を自動車
ボディーの搬送方向と同一方向に搬送して塗装する)C
車とを、同一のラインに載せて塗装する場合は、B車が
塗装位置まで来たらトップレシプロ自動塗装機12がB
車と同一方向に併走する。B車の塗装が終了すると、ト
ップレシプロ自動塗装機12は搬送方向の終点位置まで
来ているから、通常ピッチP1ではなくB車とC車間に
所定ピッチP2を開けてトップレシプロ自動塗装機12
を原点位置に戻す。
【0042】このように、高品位塗装を行う自動車ボデ
ィーの後に空きを設けることで、相対速度低下による高
品位塗装(例えばメタリック塗装)とそうでない塗装を
同一ライン上で実現することができる。
【0043】また、上述した何れの実施形態において
も、被塗装物として自動車ボディーを例にとって説明し
たが、自動車ボディーに限定されるものではなく、高品
位塗装又はそうでない通常品位塗装などの如き塗装形態
が異なる被塗装物に塗装するに際しても、本発明を適用
することができる。
【0044】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0045】本発明の塗装装置によれば、被塗装物の搬
送速度と該被塗装物の搬送方向と同一方向における塗装
ガンの移動速度の相対速度を、被塗装物の要求品質又は
塗装部位の要求品質に応じて任意に変化させることによ
り、任意のメタリック感品質での塗り分けをすることが
できる。また、塗装ステージを1ステージ化でき、省ス
ペース化が図れると共に、塗料使用量の低減及びVOC
(揮発性有機化学物質)低減が達成できる。
【0046】本発明の塗装方法によれば、メタリック感
を高品質で必要とする部位とそれほど必要としない部位
のように、任意のメタリック感品質での塗り分けを簡単
に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】塗装ステージを1ステージ化とした例を示す塗
装装置の斜視図である。
【図2】図1の塗装装置におけるトップレシプロ自動塗
装機が配置される部分を拡大して示す斜視図である。
【図3】塗装装置のブロック図である。
【図4】自動車ボディーの各部位と、それに対するパル
スカウントの対応関係を示す図である。
【図5】一定速度で搬送されてくるピックアップトラッ
クの各部位に対するトップ塗装用塗装ガンの走行速度と
相対速度を示す図である。
【図6】ピックアップトラックの各部位を塗装するに際
しての各塗装条件を示す図表である。
【図7】高品位塗装する自動車ボディーとそうでない塗
装をする自動車ボディーを同一の塗装ライン上に載せて
塗装する場合の一例を示す図である。
【図8】塗装ステージを2ステージとした従来の塗装装
置の斜視図である。
【符号の説明】
1 被塗装物搬送手段 3 塗装ガン移動手段 7 制御部 8 自動車ボディー 9、10、11 トップ塗装用塗装ガン 12 トップレシプロ自動塗装機 21 塗装機保持用本体 24、25 昇降駆動部材
フロントページの続き (72)発明者 染矢 幸作 神奈川県藤沢市土棚8番地 いすゞ自動車 株式会社藤沢工場内 Fターム(参考) 4D075 AA01 AA10 AA35 AA36 AA37 AA39 AA42 AA55 AA65 AA85 AE05 CA47 CB13 DA23 DB01 DC12 4F035 AA03 CA02 CA05 CB13 CD03 CD05 CD06 CD13 CD15

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被塗装物を所定速度で搬送させる被塗装
    物搬送手段と、 前記被塗装物の搬送方向と略直交する方向に往復動自在
    な塗装ガンと、 前記塗装ガンを前記被塗装物の搬送方向と同一方向及び
    逆方向に往復動させる塗装ガン移動手段と、 前記塗装ガンによって前記被塗装物を塗装するに際し
    て、必要に応じて前記塗装ガン移動手段を制御し、前記
    塗装ガンを前記被塗装物の搬送方向と同一方向及び逆方
    向に往復動させ、前記被塗装物の搬送速度と前記被塗装
    物の搬送方向と同一方向における前記塗装ガンの移動速
    度の相対速度を制御する制御部とを備えたことを特徴と
    する塗装装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の塗装装置であって、 前記塗装ガンによる塗装ステージを1ステージとしたこ
    とを特徴とする塗装装置。
  3. 【請求項3】 被塗装物を所定速度で搬送させ、その搬
    送方向と略直交する方向に塗装ガンを往復動させながら
    前記被塗装物の塗装領域に塗料を吹き付けて塗装する塗
    装方法において、 前記被塗装物を塗装するに際し、必要に応じて前記塗装
    ガンを前記被塗装物の搬送方向と同一方向及び逆方向に
    往復動させると共に、前記被塗装物の搬送速度と前記被
    塗装物の搬送方向と同一方向における前記塗装ガンの移
    動速度の相対速度を任意に可変して塗装することを特徴
    とする塗装方法。
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