JP2002306964A - 触 媒 - Google Patents
触 媒Info
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- JP2002306964A JP2002306964A JP2001117137A JP2001117137A JP2002306964A JP 2002306964 A JP2002306964 A JP 2002306964A JP 2001117137 A JP2001117137 A JP 2001117137A JP 2001117137 A JP2001117137 A JP 2001117137A JP 2002306964 A JP2002306964 A JP 2002306964A
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Abstract
上を図った触媒を提供する。 【解決手段】 触媒に、還元剤吸蔵物質としてCaを単
位容積当たりのコート量0.5〜15グラム/リットル
を含有させ、還元剤吸蔵機能を強化してNOx浄化効率
を高め(a)、NOx浄化効率95%のA/F幅を拡大する
(b)。
Description
くは、排気浄化用の触媒コンバータや排気センサに使用
される触媒において触媒性能を高める技術に関する。
媒コンバータ、例えば三元触媒において、例えば特公平
7−33793号公報や特開平9−137742号公報
に開示されるように、内燃機関に供給する燃料と空気と
の比率である空燃比(A/F)を変動させることにより
排気空燃比をリーン空燃比とリッチ空燃比との間で周期
的に変動させ、これにより酸化雰囲気(リーン空燃比雰
囲気)と還元雰囲気(リッチ空燃比雰囲気)とを交互に
発生させてNOx(窒素酸化物)、HC(炭化水素)、
CO(一酸化炭素)を偏りなく浄化することが行われて
いる。
貴金属にO2(酸素)やNOxが吸着する酸素吸蔵機能を
備える一方、還元雰囲気において貴金属にHC、COが
吸着する還元剤吸蔵機能を備えるという性質が有り、こ
れにより、例えば、三元触媒の雰囲気を酸化雰囲気と還
元雰囲気の間で変動させるようにした場合、三元触媒の
雰囲気が還元雰囲気から酸化雰囲気に切換わると、排気
中のHC、COや貴金属に吸着しているHC、COが排
気中のO2、NOxによって酸化除去され、その一方でO
2、NOxが貴金属に吸着し、HC、COとともにNOx
の排出も防止されている。逆に、酸化雰囲気から還元雰
囲気に切り換わると、排気中のNOxや貴金属に吸着し
ているNOxが排気中のHC、COによって還元除去さ
れるとともに吸着しているO2がHC、COを酸化し、
その一方でHC、COが貴金属に吸着し、NOxととも
にHC、COの排出も防止されている。つまり、三元触
媒の雰囲気を酸化雰囲気と還元雰囲気の間で変動させる
ように制御することで、HC、CO、NOxの全てを大
気中への排出なく浄化処理可能となっている。
状態においては、CO等の還元剤が貴金属に吸着しやす
いためにNOxの貴金属への吸着が阻害され易いという
問題があり、また、一般に上記酸素吸蔵機能強化のため
に触媒に添加されるセリア(Ce)はCeO2の状態では
水性ガス反応(CO+H2O → H2+CO2)を促進
し、これにより生成されたH2は(2NO+2H2 →
N2+2H2O)のように反応してNOxを浄化するので
あるが、還元雰囲気中にはCOが多いことから水性ガス
反応の不活性(CeO2+CO → Ce2O3+CO2)が
起こり、この状態では水性ガス反応が促進されずにその
分NOxの浄化効率が低下するという問題がある(これ
らを総称して還元被毒という)。
(A/F)を強制的に変動させても、還元雰囲気におい
て触媒下流にNOxが漏洩する場合があり、通常の触媒
コンバータにおいては高いNOx浄化効率(例えば、9
5%以上)の範囲(以下、「最適範囲」という)が狭い
ことを意味している。そして、このように最適範囲が狭
いと、センサ等の部品や制御のバラツキ等により当該最
適範囲から外れる可能性が高く、この場合NOx浄化効
率が低下するという問題がある。
触媒の還元剤吸蔵機能を強化すればよく、そのためには
三元触媒に還元剤吸蔵機能を有するアルカリ金属やアル
カリ土類金属(Ba、Ca等)を添加することが効果的で
あることが知られており、最近では、さらに、これらア
ルカリ金属やアルカリ土類金属のうち特にカルシウム
(Ca)が還元剤吸蔵機能の強化に最も高く寄与するこ
とが分かってきた。また、Caを添加することで耐熱性
も良化することが分かってきた。
御を行うために、通常は排気通路にO2センサを設けて
おり、当該O2センサからの出力値に基づいて排気空燃
比を判断するようにしている。そして、このO2センサ
の出力値はO2センサの電極周りのO2濃度、即ちO2量
によって決まるものであるため、本来O2センサの検出
するO2濃度は適正であるべきである。
HC、NOx)のガス拡散速度には差(H2>O2、CO
>HC、NOx)があるため、O2センサの検出するO2
濃度は必ずしもこれら排ガス成分の平衡化反応が完了し
た状態のものとはいえず、出力値が正確でない可能性が
ある(所謂、制御λシフト)。この問題を解決するた
め、最近では、O2センサの電極周りに触媒層を形成す
るようにし、触媒層で平衡化反応を促進させて排ガス成
分のガス拡散速度差を抑制することが行われており、さ
らに、上記同様、当該触媒層にCaを添加するようにす
れば、NOx浄化効率が向上して出力値がより正確なも
のとなり、O2センサの耐熱性も向上することが分かっ
てきた。
加することが良いことは分かってきても、耐熱性を最適
なものとし且つ上記NOx浄化効率の最適範囲を広げる
ため、即ち触媒性能を向上させるためにCaをどの程度
添加すればよいか等については全く明らかにされていな
い。本発明はこのような問題点を解決するためになされ
たもので、その目的とするところは、Caの添加量を適
切なものとし触媒性能の向上を図った触媒を提供するこ
とにある。
ために、請求項1の触媒では、還元剤吸蔵物質としてC
aを単位容積当たりのコート量0.5〜15グラム/リ
ットル含有することを特徴としている。これにより、触
媒へのCaが適切な添加量とされ、還元剤吸蔵機能が最
適なものとなってNOx浄化効率の最適範囲が広がると
ともに耐熱性が良化し、触媒性能が向上する。
見に基づきなされたものであり、以下当該請求項1の作
用について詳しく述べる。出願人の実験によれば、空燃
比を変調させた場合の平均空燃比(平均A/F)とNO
x浄化効率との間には、図2に示すような関係があるこ
とが確認された。同図中実線が触媒にCaを適正量(例
えば、3.6グラム/リットル:以下g/Lと記す)添
加した場合を示し、破線が触媒にCaを含まなかった場
合を示している。
適正量添加することで、還元剤吸蔵機能が最適なものと
なり、NOx浄化効率の高くなる平均A/Fの範囲、即
ち上記高いNOx浄化効率(例えば、95%以上)の最
適範囲(斜線部)が拡大することが分かった。そこで、
空燃比を変調させた場合にCaをどの程度添加すればN
Ox浄化効率が最大となり最適範囲が最大になるのかを
探った結果、図3に示すようなデータが得られた。ここ
に、(a)図は触媒に添加するCaコート量(g/L)
とNOx浄化効率(%)との関係を示し(図3中のaに
対応)、(b)図は触媒に添加するCaコート量(g/
L)とNOx浄化効率95%のA/F幅を示している
(図3中のbに対応)。
6.5g/L以下であればNOx浄化効率は十分高い状
態であるといえ、(b)図より、Caコート量が3.6
g/L近傍においてNOx浄化効率95%のA/F幅が
最大となり、Caコート量が0.5〜15g/Lの範囲
内であれば、NOx浄化効率の最適範囲は実用に耐える
ほど十分広いといえる。
て長期間使用したときの触媒のHC浄化効率(%)をそ
れぞれ調査したところ、図4に示すように、Caコート
量が3.6g/L近傍においてHC浄化効率が最大とな
り、Caコート量が0.5〜15g/Lの範囲内であれ
ば、依然として実用に耐えるほど十分高いHC浄化効率
を保持していることが分かった。つまり、Caコート量
が0.5〜15g/Lの範囲内であれば、十分な耐熱性
を有して高い浄化効率を保持していると考えられる。こ
のことは、通常熱劣化は以下の1)〜4)が原因と見ら
れているが、これらの全て或いは何れかが改善されてい
るものと考えられる。 1)活性貴金属のシンタリング 2)ウォッシュコートのシンタリング 3)助触媒(Ce等)のシンタリング 4)活性貴金属の酸化劣化(高温リーン状態で貴金属と
O2が強く結合し貴金属の活性を低下させる現象) なお、この図4の実験結果は空燃比をリーン空燃比に固
定して実験した場合を示しているが、この傾向は空燃比
に依らず同じであることが確認されている。
Lの範囲内であれば、NOx浄化効率の最適範囲が広が
り且つ触媒の耐熱性も良化することになり、触媒性能の
向上が図られることとなる。なお、図3、図4より、好
ましくは、Caコート量が2〜6g/Lの範囲内である
のがよいといえる。
または塩として担体にコーティングされていることを特
徴としている。つまり、Caは単体よりも酸化物または
塩の状態の方がコーティングに都合がよく、Caを酸化
物または塩として担体にコーティングすることにより、
Caは担体上で安定する。
してプラチナまたはロジウムを含有することを特徴とし
ている。つまり、活性貴金属としてプラチナまたはロジ
ウムが使用されていると、一般に触媒作用は高いと考え
られ、このような活性貴金属の高い触媒作用とCaの還
元剤吸蔵機能とを組み合わせることにより、より一層触
媒性能の向上が図られる。
気通路に設けられた排気浄化用の触媒コンバータに使用
される触媒であって、還元剤吸蔵物質としてCaを単位
容積当たりのコート量0.5〜15グラム/リットル含
有することを特徴としている。このように、コート量
0.5〜15グラム/リットル含有する触媒を排気浄化
用の触媒コンバータ(三元触媒等)に使用するようにす
れば、還元剤吸蔵機能が最適なものとなってNOx浄化
効率の最適範囲が広がり、故に空燃比を変調させても還
元雰囲気において触媒下流にNOxが漏洩するようなこ
とがなくなり、触媒コンバータの排気浄化効率が向上す
る。また、耐熱性が良化することで触媒コンバータの耐
久性が向上することになる。
気通路に設けられた排気センサに使用される触媒であっ
て、還元剤吸蔵物質としてCaを単位容積当たりのコー
ト量0.5〜15グラム/リットル含有することを特徴
としている。このように、コート量0.5〜15グラム
/リットル含有する触媒を排気センサ(O2センサ等)
に使用するようにすれば、還元剤吸蔵機能が最適なもの
となってNOx浄化効率の最適範囲が広がり、故に排気
センサの出力値がより正確なものとなり、当該排気セン
サの出力値に基づく空燃比の変調等の空燃比制御がより
適正なものとなる。また、耐熱性が良化することで排気
センサの耐久性が向上することになる。
基づいて説明する。図1を参照すると、車両に搭載され
た本発明に係る触媒が適用される排気浄化装置の概略構
成図が示されており、以下同図に基づいて当該排気浄化
装置の構成を説明する。
単にエンジンという)1としては、例えば、燃料噴射モ
ードを切換えることで吸気行程での燃料噴射(吸気行程
噴射)とともに圧縮行程での燃料噴射(圧縮行程噴射)
を実施可能な筒内噴射型火花点火式ガソリンエンジンが
採用される。この筒内噴射型のエンジン1は、容易にし
て理論空燃比(ストイキオ)での運転やリッチ空燃比で
の運転(リッチ空燃比運転)の他、リーン空燃比での運
転(リーン空燃比運転)が実現可能である。
ヘッド2には、各気筒毎に点火プラグ4とともに電磁式
の燃料噴射弁6が取り付けられており、これにより、燃
料を燃焼室内に直接噴射可能である。点火プラグ4には
高電圧を出力する点火コイル8が接続されている。ま
た、燃料噴射弁6には、燃料パイプ7を介して燃料タン
クを擁した燃料供給装置(図示せず)が接続されてい
る。より詳しくは、燃料供給装置には、低圧燃料ポンプ
と高圧燃料ポンプとが設けられており、これにより、燃
料タンク内の燃料を燃料噴射弁6に対し低燃圧或いは高
燃圧で供給し、該燃料を燃料噴射弁6から燃焼室内に向
けて所望の燃圧で噴射可能である。この際、燃料噴射量
は高圧燃料ポンプの燃料吐出圧Pinjと燃料噴射弁6の
開弁時間、即ち燃料噴射時間Tinjとから決定される。
方向に吸気ポートが形成されており、各吸気ポートと連
通するようにして吸気マニホールド10の一端がそれぞ
れ接続されている。また、シリンダヘッド2には、各気
筒毎に略水平方向に排気ポートが形成されており、各排
気ポートと連通するようにして排気マニホールド12の
一端がそれぞれ接続されている。
公知のものであるため、その構成の詳細については説明
を省略する。同図に示すように、吸気マニホールド10
には吸入空気量を調節する電磁式のスロットル弁14及
び当該スロットル弁14の開度θthを検出するスロット
ルポジションセンサ(TPS)16が設けられており、
さらに、スロットル弁14の上流には、吸入空気量を計
測するエアフローセンサ18が介装されている。エアフ
ローセンサ18としては、カルマン渦式エアフローセン
サが使用される。
(排気通路)20が接続されており、この排気管20に
は、排気浄化触媒装置として三元触媒(触媒コンバー
タ)30が介装されている。この三元触媒30は、担体
に活性貴金属として白金(Pt)、ロジウム(Rh)のい
ずれかまたは両方を含有するとともにアルカリ土類金属
であるCa(カルシウム)化合物を含有しており、上述
したように酸化剤吸蔵機能とともに特に還元剤吸蔵機能
(COストレージ機能)を有したストレージ型三元触媒
として構成されている。詳細な触媒構成としては、白金
やロジウム、活性アルミナで代表される耐火性無機酸化
物、Caは0.5〜15g/L(好ましくは、2〜6g
/L)の適正量の範囲となるように含有される。ここで
は、例えば3.6g/L近傍のCaが含有されている
(図3、図4参照)。Ca化合物としては、酸化物以外
の種々の塩、例えば酢酸塩、硝酸塩、炭酸塩、水酸化物
等であってもよい。その他、CeO2などのOSC(酸
素貯蔵能)材を含有してもよい。
性アルミナなどに吸着法や熱分解法等を用いて予め固定
しておき、これを他の耐火性無機酸化物、Ca化合物、
OCS材などとともに湿式粉砕し、スラリー化し、モノ
リス担体などにコートした後、乾燥、焼成させる方法が
採られる。また、排気管20の三元触媒30下流には、
O2センサ(排気センサ)24が配設されている。O2セ
ンサ24は、上述したようにO2濃度に応じて出力値
(出力電圧)が変化するものであり、空燃比がリーン空
燃比でO2濃度が高いときには低い電圧値を示す一方、
理論空燃比近傍で急増して空燃比がリッチ空燃比でO 2
濃度が低いときには高い電圧値を示すようなセンサであ
る。
すように、Pt電極のコーティング層周りに触媒層が形
成されており、この触媒層にも活性貴金属として白金
(Pt)、ロジウム(Rh)のいずれかが含まれていると
ともに、アルカリ土類金属であるCa(カルシウム)が
含有されており、還元剤吸蔵機能(COストレージ機
能)を有している。詳しくは、上記三元触媒30の場合
と同様、CaはそのCaコート量が0.5〜15g/L
(好ましくは、2〜6g/L)の範囲となるように調整
されコーティングされており、ここでは、例えば3.6
g/L近傍のCaが酸化物或いは塩(例えば、CaC
O3)の状態で担体に安定的にコーティングされてい
る。
AM、不揮発性RAM等)、中央処理装置(CPU)、
タイマカウンタ等を備えたECU(電子コントロールユ
ニット)40が設置されており、このECU40によ
り、エンジン1を含めた燃焼制御装置の総合的な制御が
行われる。ECU40の入力側には、上述したTPS1
6、エアフローセンサ18及びO 2センサ24等の各種
センサ類が接続されており、これらセンサ類からの検出
情報が入力する。
料噴射弁6や点火コイル8等の各種出力デバイスが接続
されており、これら各種出力デバイスには各種センサ類
からの検出情報に基づき演算された燃料噴射量、燃料噴
射時期、点火時期等がそれぞれ出力され、これにより、
燃料噴射弁6から適正量の燃料が適正なタイミングで噴
射され、点火プラグ4により適正なタイミングで火花点
火が実施される。
の作用を説明するとともに、本発明に係る触媒の作用を
説明する。上記排気浄化装置では、三元触媒30の能力
を十分発揮するために、ECU40によって、ストイキ
近傍を平均空燃比(平均A/F)としてリッチ空燃比と
リーン空燃比との間で空燃比を強制的に交互に振るよう
にしている。つまり、ここでは、空燃比(A/F)を一
定期間に亘りリーン空燃比(例えば値16)とした後一
定期間リッチ空燃比(例えば値14)とするように強制
変調させ、リーン空燃比とリッチ空燃比とを周期的に繰
り返すようにしている。なお、変調波形は、方形波、三
角波のいずれであってもよい。
空燃比がリッチ空燃比のときにはNOxが良好に浄化さ
れるとともに三元触媒30のCOストレージ機能により
COが吸蔵され、空燃比がリーン空燃比で排気空燃比が
リーン空燃比のときにはHC、COが良好且つ十分に浄
化されるとともにリーン空燃比雰囲気でありながら上記
吸蔵されたCOによってNOxが継続的に浄化され続け
ることになる。
0にアルカリ土類金属であるCaを適正量含有している
ので、十分なCOストレージ機能を有し、排気空燃比が
リッチ空燃比である還元雰囲気中において還元剤である
一酸化炭素(CO)を炭酸塩(CaCO3)として極めて
良好に吸蔵可能である一方、排気空燃比がリーン空燃比
となり酸化雰囲気となると、COを極めて良好に放出可
能である。これにより、当該三元触媒30は酸化雰囲気
状態においても担体表面に十分にCOを有してNOxを
還元除去可能である。
たように、三元触媒30は、高いNOx浄化効率及び最
適範囲を有してNOxを良好に浄化可能である。さら
に、三元触媒30にCaが適正量含有されていると、上
記図4に示したように、耐熱性を向上させることができ
る。従って、三元触媒30にCaを適正量含有すること
により、同時に三元触媒30の耐久性を向上させること
もできる。
触媒層を有し、当該触媒層には、やはりアルカリ土類金
属であるCaが適正量添加されており、十分なCOスト
レージ機能を有している。このようにO2センサ24の
触媒層がCaを適正量含有し、十分なCOストレージ機
能を有していると、上述したように、O2センサ24の
出力値はより正確な値となる。そして、O2センサ24
の出力値が正確なものとなると、空燃比の変調制御は、
従来のO2センサを用いた場合に比べてより一層適正な
ものとなり、信頼性の高い変調制御が実現される。
層にCaが適正量含有されていると、やはり耐熱性を向
上させることができる。従って、O2センサ24の触媒
層にCaを適正量含有することにより、同時にO2センサ
24の耐久性を向上させることもできる。なお、上記実
施例では、空燃比を強制変調させる場合について説明し
たが、空燃比の変調は従来のO2フィードバック制御で
行われるような空燃比変調であってもよく、このような
O2フィードバック制御の空燃比変調であっても、Caを
適正量含有した三元触媒30等を用いることで、NOx
浄化効率を高め、触媒性能を向上させることができる。
う場合には、通常三元触媒30の上流にO2センサを設
けるが、このO2センサにCaを適正量含有した触媒層を
形成するようにすれば、上記同様に、O2センサの出力
値は正確なものとなり、空燃比の変調制御が従来のO2
センサを用いた場合に比べてより一層適正なものとされ
る。
出力に基づいてF/B制御を行うようにしたが、三元触
媒30の上流或いは下流に、例えばA/Fセンサ(LA
FS)等の排気センサを取付けて空燃比の変調制御を行
うようにしてもよく、この場合、ガスセンサの電極周り
に適正量のCaを含有した触媒層を形成するようにすれ
ば、やはりセンサの出力値を正確なものとして空燃比の
変調制御を適正なものとすることができる。
して三元触媒30を使用しているが、適正量のCaを含
有する触媒コンバータは、三元触媒30に限らず、NO
xトラップ型三元触媒やHCトラップ型触媒でもかまわ
ないし、酸化触媒、還元触媒、三元触媒等を複数組み合
わせたものや三元触媒とNOxトラップとを組み合わせ
たものであってもかまわない。
を平均A/Fとして空燃比を強制変調させる場合を例に
説明したが、上記エンジン1の場合、空燃比を長期間リ
ーン空燃比に保持して運転することも可能であり、この
ようなリーン空燃比継続運転の場合であっても、三元触
媒30にCaを適正量含有することにより、少なくとも
三元触媒30の耐熱性を向上させ、三元触媒30の耐久
性を向上させることができる。
求項1の触媒によれば、触媒へのCaを適切な添加量と
するので、還元剤吸蔵機能を最適なものとしてNOx浄
化効率の最適範囲を広げることができ、同時に耐熱性を
良化でき、触媒性能の向上を図ることができる。
化物または塩として担体にコーティングすることによ
り、Caを担体上に安定させておくことができる。ま
た、請求項3の触媒によれば、プラチナまたはロジウム
等の高い触媒作用とCaの還元剤吸蔵機能とを組み合わ
せることにより、より一層触媒性能の向上を図ることが
できる。
0.5〜15グラム/リットル含有する触媒を排気浄化
用の触媒コンバータ(三元触媒等)に使用するようにす
れば、還元剤吸蔵機能を最適なものとしてNOx浄化効
率の最適範囲を広げ、空燃比を変調させても還元雰囲気
において触媒下流にNOxが漏洩しないようにでき、触
媒コンバータの排気浄化効率を向上させることができ
る。また、耐熱性を良化させて触媒コンバータの耐久性
を向上させることができる。
0.5〜15グラム/リットル含有する触媒を排気セン
サ(O2センサ等)に使用するようにすれば、還元剤吸
蔵機能を最適なものとしてNOx浄化効率の最適範囲を
広げ、排気センサの出力値をより正確なものにでき、当
該排気センサの出力値に基づく空燃比の変調等の空燃比
制御をより適正なものにできる。また、耐熱性を良化さ
せて排気センサの耐久性を向上させることができる。
る排気浄化装置の概略構成図である。
浄化効率との関係を示す実験結果である。
との関係を示すとともに(a)、触媒に添加するCaコ
ート量とNOx浄化効率95%のA/F幅を示す実験結
果である(b)。
験結果であって、触媒の耐熱性を示す図である。
aの添加された触媒層を示す図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 還元剤吸蔵物質としてCaを単位容積当
たりのコート量0.5〜15グラム/リットル含有する
ことを特徴とする触媒。 - 【請求項2】 Caが酸化物または塩として担体にコー
ティングされていることを特徴とする、請求項1記載の
触媒。 - 【請求項3】 活性貴金属としてプラチナまたはロジウ
ムを含有することを特徴とする、請求項1または2記載
の触媒。 - 【請求項4】 内燃機関の排気通路に設けられた排気浄
化用の触媒コンバータに使用される触媒であって、 還元剤吸蔵物質としてCaを単位容積当たりのコート量
0.5〜15グラム/リットル含有することを特徴とす
る触媒。 - 【請求項5】 内燃機関の排気通路に設けられた排気セ
ンサに使用される触媒であって、 還元剤吸蔵物質としてCaを単位容積当たりのコート量
0.5〜15グラム/リットル含有することを特徴とす
る触媒。
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