JP2002306959A - NOx吸蔵剤、NOx吸蔵還元型触媒及びその製造方法 - Google Patents

NOx吸蔵剤、NOx吸蔵還元型触媒及びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車の排気ガス等に含まれるNOxの吸蔵
性能の優れたNOx吸蔵剤を提供すること。 【解決手段】 (A)ジルコニウムと、アルカリ金属、
アルカリ土類金属及び希土類金属からなる群より選ばれ
るジルコニウム以外の金属との複合酸化物と、(B)酸
化ジルコニウム、前記ジルコニウム以外の金属の酸化物
及び前記ジルコニウム以外の金属の炭酸塩からなる群よ
り選ばれる少なくとも一つの金属化合物とを含有するこ
とを特徴とするNOx吸蔵剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はNOx吸蔵剤、NO
x吸蔵還元型触媒及びこれらの製造方法に関し、より詳
しくは、自動車等の排気ガス中に含まれるNOxの吸蔵
性能に優れたNOx吸蔵剤、NOxを効率よく除去する
ことが可能なNOx吸蔵還元型触媒、及びこれらの製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の排気ガスには有害な窒素酸化
物(NOx)が含まれており、これを浄化するためにN
Oxの吸蔵及び/又は還元が可能な材料を触媒(NOx
吸蔵還元型触媒)として利用することが従来より行われ
ている。NOxを吸蔵することが可能な材料としてはバ
リウム化合物が知られており、バリウム化合物を単独若
しくは貴金属触媒と共に担体に担持させたものが触媒と
して用いられている。
【0003】ところで、自動車等の排気ガスには、上記
のNOx以外に、燃料中に存在する硫黄(S)が燃焼し
て生じた酸化硫黄(SO2)も含まれており、このSO2
が排気ガス中で酸化され、また水蒸気と反応することに
より硫酸となる等によって、触媒中のバリウム化合物と
反応して亜硫酸バリウムや硫酸バリウムを生じるため、
バリウム化合物のNOxの吸蔵及び/又は還元作用が阻
害される場合がある(硫黄被毒劣化)。
【0004】この硫黄被毒劣化を低減させるために、触
媒の組成を工夫する試みが様々なされている。例えば、
特開平7−136514号公報には、バリウム化合物を
チタニア粉末と混合し加熱することで固溶体を形成さ
せ、貴金属触媒とともに担体に担持させて、これをNO
x吸蔵還元型触媒として用いることが提案されている。
【0005】また、国際公開公報99/33560号公
報には、ルチル型チタニアを含む担体と、アルカリ金
属、アルカリ土類金属及び希土類元素から選ばれる少な
くとも一種よりなり該担体に担持されたNOx吸蔵剤
と、該担体に担持された貴金属と、を含んでなる排気ガ
ス浄化用触媒が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に開示された吸蔵剤及び触媒は、チタニア粉末と、バ
リウム化合物等のNOx吸蔵剤との固溶により得られた
ものであるため、形成される複合酸化物はチタニア粉末
の表面の一部のみであり、また、微細な複合酸化物とす
ることが困難であった。このために、NOx吸蔵性能や
NOx吸蔵還元性能を高くすることができないという問
題があった。また、かかる吸蔵剤及び触媒においては、
硫黄被毒を受けた際に形成される硫黄化合物は粗大であ
るため、被毒前の状態に回復しにくく、高い硫黄被毒耐
久性を得ることができないという問題もあった。
【0007】本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み
てなされたものであり、自動車の排気ガス等に含まれる
NOxの吸蔵性能の優れたNOx吸蔵剤を提供すること
を目的とする。また、NOx吸蔵還元性能が充分に高
く、硫黄被毒を受けた場合であっても高いNOx吸蔵性
能を発揮するNOx吸蔵還元型触媒を提供することを目
的とする。更に、かかるNOx吸蔵剤及びNOx吸蔵還
元型触媒の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、ジルコニウムを
含む複合酸化物と特定の金属化合物とを含むNOx吸蔵
剤がNOx吸蔵性能に優れており、該NOx吸蔵剤に貴
金属を添加したNOx吸蔵還元型触媒が、高いNOx吸
蔵還元性能を発揮し、更に、硫黄被毒耐久性にも優れて
いることを見出した。
【0009】また、ジルコニウム化合物と特定の金属酸
化物とを含む溶液から共沈物を得て、これを焼成する方
法、ジルコニウムを含むアルコキシドと特定のアルコキ
シドとを含む溶液を作製後、これを加水分解させて焼成
する方法、ジルコニウム有機塩と特定の金属有機塩とを
含む溶液から有機塩混合物を得て、これを焼成する方法
により、上記特性を具備したNOx吸蔵剤が得られ、こ
れらの方法を実施した後に更に貴金属を担持することに
より、上記特性を具備したNOx吸蔵還元型触媒が得ら
れることを見出し、本発明を完成させた。
【0010】すなわち、本発明のNOx吸蔵剤は、
(A)ジルコニウムと、アルカリ金属、アルカリ土類金
属及び希土類金属からなる群より選ばれるジルコニウム
以外の金属との複合酸化物と、(B)酸化ジルコニウ
ム、前記ジルコニウム以外の金属の酸化物及び前記ジル
コニウム以外の金属の炭酸塩からなる群より選ばれる少
なくとも一つの金属化合物とを含有することを特徴とす
るものである。
【0011】また、本発明のNOx吸蔵還元型触媒は、
上記NOx吸蔵剤と(C)貴金属とからなることを特徴
とするものである。かかるNOx吸蔵還元型触媒におい
ては、複合酸化物が、平均粒径30nm以下の複合酸化
物粒子であり、金属化合物が、平均粒径30nm以下の
金属化合物粒子であり、更に貴金属の少なくとも一部
が、複合酸化物粒子及び/又は金属化合物粒子に担持さ
れていることが好ましい。複合酸化物及び金属化合物の
平均粒径を上記のような値にすることにより、NOx吸
蔵還元性能及び硫黄被毒耐久性をより向上させることが
可能になる。
【0012】本発明は、更に、以下に示すNOx吸蔵剤
の製造方法(i)、(ii)及び(iii)を提供するもので
ある。
【0013】製造方法(i) (1)ジルコニウム化合物と、アルカリ金属、アルカリ
土類金属及び希土類金属からなる群より選ばれるジルコ
ニウム以外の金属を含む化合物と、を溶媒に分散及び/
又は溶解させ溶液を得る溶液作製工程と、(2)前記溶
液に沈殿剤を添加して共沈物を形成する共沈物形成工程
と、(3)前記共沈物を焼成し焼成物を得る焼成工程と
を含む方法。
【0014】製造方法(ii) (1)ジルコニウムを含む第1のアルコキシドと、アル
カリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属からなる群
より選ばれるジルコニウム以外の金属を含む第2のアル
コキシドと、を溶媒に分散及び/又は溶解させ溶液を得
る溶液作製工程と、(2)前記溶媒を除去するととも
に、前記第1のアルコキシド及び前記第2のアルコキシ
ドを加水分解せしめて加水分解物を得る加水分解工程
と、(3)前記加水分解物を焼成し焼成物を得る焼成工
程とを含む方法。
【0015】製造方法(iii) (1)ジルコニウム有機塩と、アルカリ金属、アルカリ
土類金属及び希土類金属からなる群より選ばれるジルコ
ニウム以外の金属の有機塩と、を溶媒に分散及び/又は
溶解させ溶液を得る溶液作製工程と、(2)前記溶媒を
除去して有機塩混合物を得る溶媒除去工程と、(3)前
記有機塩混合物を焼成し焼成物を得る焼成工程とを含む
方法。
【0016】本発明は、更に、以下に示すNOx吸蔵還
元型触媒の製造方法(I)、(II)及び(III)を提供す
るものである。
【0017】製造方法(I) 上記製造方法(i)における焼成工程の後に、該焼成工
程で得られる焼成物に貴金属を担持させる貴金属担持工
程を実施する方法。
【0018】製造方法(II) 上記製造方法(ii)における焼成工程の後に、該焼成工
程で得られる焼成物に貴金属を担持させる貴金属担持工
程を実施する方法。
【0019】製造方法(III) 上記製造方法(iii)における焼成工程の後に、該焼成
工程で得られる焼成物に貴金属を担持させる貴金属担持
工程を実施する方法。
【0020】上記製造方法(I)〜(III)においては、
溶液作製工程における溶媒に、多孔質担体を更に分散及
び/又は溶解させることが好ましい。多孔質担体の添加
によりNOx吸蔵還元型触媒を該多孔質担体に担持させ
ることが可能となる。
【0021】本発明は、更に超臨界流体又は亜臨界流体
を用いた、以下に示すNOx吸蔵還元型触媒の製造方
法、(IIa)、(IIb)、(IIIa)及び(IIIb)を提供す
るものである。
【0022】製造方法(IIa) (1)ジルコニウムを含む第1のアルコキシドと、アル
カリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属からなる群
より選ばれるジルコニウム以外の金属を含む第2のアル
コキシドと、多孔質担体と、を第1の溶媒に分散及び/
又は溶解させ溶液を得る溶液作製工程と、(2)前記第
1の溶媒を除去して、前記第1のアルコキシド及び前記
第2のアルコキシドが前記多孔質担体に担持された担持
物を得る溶媒除去工程と、(3)前記担持物に対して、
第2の溶媒を該溶媒が超臨界流体又は亜臨界流体になる
状態で接触させる接触工程と、(4)前記接触が行われ
た担持物を焼成し焼成物を得る焼成工程と、(5)前記
焼成物に貴金属を担持させる貴金属担持工程とを含む方
法。
【0023】製造方法(IIb) (1)ジルコニウムを含む第1のアルコキシドと、アル
カリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属からなる群
より選ばれるジルコニウム以外の金属を含む第2のアル
コキシドと、を溶媒に分散及び/又は溶解させ溶液を得
る溶液作製工程と、(2)前記溶液を、前記溶媒が超臨
界流体又は亜臨界流体になる状態で多孔質担体に接触さ
せることにより、該多孔質担体に前記第1のアルコキシ
ド及び前記第2のアルコキシドを担持させ担持物を得る
担持工程と、(3)前記担持物を焼成し焼成物を得る焼
成工程と、(4)前記焼成物に貴金属を担持させる貴金
属担持工程とを含む方法。
【0024】製造方法(IIIa) (1)ジルコニウム有機塩と、アルカリ金属、アルカリ
土類金属及び希土類金属からなる群より選ばれるジルコ
ニウム以外の金属の有機塩と、多孔質担体と、を第1の
溶媒に分散及び/又は溶解させ溶液を得る溶液作製工程
と、(2)前記第1の溶媒を除去して、有機塩混合物が
前記多孔質担体に担持された担持物を得る混合物担持工
程と、(3)前記担持物に対して、第2の溶媒を該溶媒
が超臨界流体又は亜臨界流体になる状態で接触させる接
触工程と、(4)前記接触が行われた担持物を焼成し焼
成物を得る焼成工程と、(5)前記焼成物に貴金属を担
持させる貴金属担持工程とを含む方法。
【0025】製造方法(IIIb) (1)ジルコニウム有機塩と、アルカリ金属、アルカリ
土類金属及び希土類金属からなる群より選ばれるジルコ
ニウム以外の金属の有機塩と、を溶媒に分散及び/又は
溶解させ溶液を得る溶液作製工程と、(2)前記溶液
を、前記溶媒が超臨界流体又は亜臨界流体になる状態で
多孔質担体に接触させることにより、該多孔質担体に有
機塩混合物を担持させる担持工程と、(3)前記溶媒を
除去して、前記多孔質担体に前記有機塩混合物が担持さ
れた担持物を得る溶媒除去工程と、(4)前記担持物を
焼成し焼成物を得る焼成工程と、(5)前記焼成物に貴
金属を担持させる貴金属担持工程とを含む方法。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて更に詳細に説明する。
【0027】本発明のNOx吸蔵剤は以下の(A)及び
(B)成分を含むものであり、本発明のNOx吸蔵還元
型触媒は、更に(C)成分を含むものである。
【0028】(A)ジルコニウムとジルコニウム以外の
金属との複合酸化物(但し、ジルコニウム以外の金属
は、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属か
らなる群より選ばれる金属である); (B)酸化ジルコニウム、上記ジルコニウム以外の金属
の酸化物及び上記ジルコニウム以外の金属の炭酸塩から
なる群より選ばれる少なくとも一つの金属化合物; (C)貴金属。
【0029】上記(A)成分におけるアルカリ金属とし
ては、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウムが挙
げられ、アルカリ土類金属としては、バリウム、マグネ
シウム、カルシウム、ストロンチウムが挙げられ、希土
類金属としては、スカンジウム、イットリウム、ランタ
ン、セリウム、プラセオジム、ネオジムが挙げられる。
本発明においてはジルコニウム以外の金属は、バリウ
ム、カリウム、リチウムが特に好ましい。また、(A)
成分(複合酸化物)としては、金属元素としてジルコニ
ウムとバリウムとを含む複合酸化物が特に好ましい。な
お、本発明における複合酸化物は異なる種類の混合物で
あってもよい。
【0030】上記(B)成分(金属化合物)は、酸化ジ
ルコニウム、上記ジルコニウム以外の金属の酸化物、及
び上記ジルコニウム以外の金属の炭酸塩のうち、少なく
とも一つを含んでいるが、(B)成分はこれらのうち少
なくとも二つを含むことが好ましい。本発明において
は、(B)成分は、酸化バリウム及び/又は炭酸バリウ
ムと、酸化ジルコニウムとを含むことが特に好ましい。
なお、上記ジルコニウム以外の金属の酸化物、及び上記
ジルコニウム以外の金属の炭酸塩は、ぞれぞれ異なる種
類の混合物であってもよい。
【0031】貴金属としては、例えば、ルテニウム、ロ
ジウム、パラジウム、イリジウム、白金等の白金族の貴
金属を挙げることができ、なかでも白金が特に好まし
い。なお、本発明における貴金属は、異なる種類の混合
物であってもよい。
【0032】本発明のNOx吸蔵剤は上記(A)成分及
び(B)成分を必須成分として含有するため優れたNO
x吸蔵性能を発揮する。本発明のNOx吸蔵剤は、
(A)成分が平均粒径30nm以下の複合酸化物粒子で
あり、(B)成分が平均粒径30nm以下の金属化合物
粒子であることが好ましい。(A)成分及び(B)成分
の平均粒径をともに30nm以下にすることにより、N
Ox吸蔵剤において両者を接近して存在させることがで
き、このためにNOx吸蔵性能をより向上させることが
できる。
【0033】本発明のNOx吸蔵還元触媒は、本発明の
NOx吸蔵剤に更に(C)成分を加えたものであり、
(C)成分の添加により高度のNOx吸蔵還元性能を具
備させることが可能となり、また、硫黄被毒を受けた場
合であっても優れたNOx吸蔵性能を発揮させることが
可能となる。本発明においては、NOx吸蔵還元触媒に
おける(A)成分が平均粒径30nm以下の複合酸化物
粒子であり、(B)成分が平均粒径30nm以下の金属
化合物粒子であり、更に(C)成分の少なくとも一部
が、前記複合酸化物粒子及び/又は前記金属化合物粒子
に担持されていることが好ましい。かかる構成にするこ
とにより、(A)成分、(B)成分及び(C)成分を互
いに近接させて存在させることができるために、NOx
吸蔵還元性能及び硫黄被毒耐久性を更に向上させること
が可能になる。
【0034】本発明のNOx吸蔵還元型触媒におけるN
Oxの吸蔵還元は、以下に述べるような機構により生じ
ているものと考えられる。すなわち、上記(A)成分と
してジルコニウムとバリウムの複合酸化物を含む場合
は、排気ガス中のNOxが貴金属と反応して硝酸イオン
等を形成し、ジルコニウムとバリウムの複合酸化物と接
触することによりBa(NO32として吸蔵され、吸蔵
されたNOxは、エンジンの運転の変動等に伴って排気
ガス雰囲気が空燃比リッチになった際に、N2に還元さ
れて放出されると考えられる。
【0035】本発明のNOx吸蔵還元型触媒は、上記構
成のNOx吸蔵還元型触媒と、該NOx吸蔵還元型触媒
を担持する多孔質担体とからなることが好ましい。多孔
質担体としては、例えば、アルミナ、チタニア、ジルコ
ニア、マグネシア、及び、これらを少なくとも1つ含む
複合酸化物からなるものが挙げられる。本発明のNOx
吸蔵還元型触媒が多孔質担体に担持される場合において
は、当該多孔質担体における細孔内部及び表面に担持さ
れることが好ましい。また、本発明においては、多孔質
担体100gに担持される、NOx吸蔵還元型触媒のモ
ル数は0.03〜1.0モルであることが好ましい。
【0036】本発明のNOx吸蔵剤は、上記の製造方法
(i)〜(iii)により製造することができ、本発明のN
Ox吸蔵還元型触媒は、上記の製造方法(I)〜(III)
により製造することができる。製造方法(i)及び(I)
は、ともに共沈剤を用いる方法であるため、製造方法
(i)を以下「共沈法」によるNOx吸蔵剤の製造方法
と呼び、製造方法(I)を以下「共沈法」によるNOx
吸蔵還元型触媒の製造方法と呼ぶ。また、製造方法(i
i)及び(II)は、ともにアルコキシドを用いる方法で
あるため、製造方法(ii)を以下「アルコキシド法」に
よるNOx吸蔵剤の製造方法と呼び、製造方法(II)を
以下「アルコキシド法」によるNOx吸蔵還元型触媒の
製造方法と呼ぶ。更に、製造方法(iii)及び(III)
は、ともに有機塩を用いる方法であるため、製造方法
(iii)を以下「有機塩法」によるNOx吸蔵剤の製造
方法と呼び、製造方法(III)を以下「有機塩法」によ
るNOx吸蔵還元型触媒の製造方法と呼ぶ。
【0037】先ず、共沈法によるNOx吸蔵剤の製造方
法及びNOx吸蔵還元型触媒の製造方法について説明す
る。
【0038】共沈法における溶液作製工程において使用
されるジルコニウム化合物は、ジルコニウムを含有する
化合物であればよく特に制限されない。かかる化合物と
しては、例えばオキシ硝酸ジルコニウムが挙げられる。
アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属からな
る群より選ばれるジルコニウム以外の金属を含む化合物
としては、バリウム、カリウム、リチウムを含む金属化
合物が好ましく、かかる化合物としては、硝酸バリウ
ム、酢酸バリウム、酢酸カリウム、酢酸リチウムが挙げ
られる。また、溶液作製工程において使用される溶媒と
しては、水(好ましくは、イオン交換水)が挙げられ
る。
【0039】溶液作製工程においては、1000mLの
溶媒に対して、ジルコニウム原子が0.005〜0.1
モルになるようにジルコニウム化合物を投入し、ジルコ
ニウム以外の金属原子が0.005〜0.1モルになる
ようにジルコニウム以外の金属を含む化合物を投入する
ことが好ましい。両者のモル数のいずれか一方が0.1
モルを超す場合は、溶液濃度が高くなりすぎて反応が均
一に起こりづらくなる傾向にある。一方、両者のモル数
のいずれか一方が0.005モル未満である場合は、溶
液濃度が希薄すぎて製造効率が低下する傾向にある。
【0040】溶液作製工程においては、多孔質担体を更
に添加することが好ましい。多孔質担体を添加すること
により、NOx吸蔵還元型触媒を当該多孔質担体に担持
することが可能になる。ここで、多孔質担体としては、
例えば、アルミナ、チタニア、ジルコニア、マグネシ
ア、及び、これらを少なくとも1つ含む複合酸化物から
なるものが挙げられる。また、溶液作製工程において
は、最終的に得られるNOx吸蔵還元型触媒0.03〜
1.0モルに対して、多孔質担体が100gになるよう
に、多孔質担体を添加するすることが好ましい。
【0041】共沈法における共沈物形成工程において用
いられる沈殿剤としては、例えば、重炭酸アンモニウ
ム、アンモニア水、及びこれらの混合物が挙げられる。
かかる沈殿剤の投入量は、溶液作製工程で用いた、ジル
コニウム化合物とジルコニウム以外の金属を含む化合物
の当量の1.2倍以上とすることが好ましい。
【0042】1000mLの溶媒に対するジルコニウム
原子のモル数が0.005〜0.1モルであり、ジルコ
ニウム以外の金属原子が0.005〜0.1モルであ
り、投入する沈殿剤の量が上記のような場合は、特に、
沈殿剤添加時のpH変化が大きくなって非常に微細な共
沈物を得ることができる。
【0043】共沈法における焼成工程においては、共沈
物形成工程において得られた共沈物を焼成する。ここ
で、焼成すべき共沈物は、共沈物以外の成分、例えば、
溶液作製工程で用いた溶媒を含んでいてもよく、当該溶
媒を除去したものであってもよい。また、焼成は、例え
ば、空気中で200〜700℃(好ましくは300〜5
00℃)にて実施すればよく、加熱時間は、例えば1〜
3時間とすることができる。
【0044】焼成工程を実施することにより、共沈物
は、ジルコニウムとジルコニウム以外の金属との複合酸
化物と;酸化ジルコニウム、ジルコニウム以外の金属の
酸化物、及びジルコニウム以外の金属の炭酸塩からなる
群より選ばれる少なくとも一つの金属化合物と;を含む
焼成物へと変化する。この場合において、上記好適反応
条件を採用することにより、焼成物中の各成分をいずれ
も平均粒径30nm以下にすることができる。また、溶
液作製工程において多孔質担体を添加した場合は、多孔
質担体に焼成物を担持させることができる。
【0045】例えば、溶液作製工程においてオキシ硝酸
ジルコニウム及び硝酸バリウムを用いた場合は、焼成工
程において、ジルコニウムとバリウムの複合酸化物と、
酸化ジルコニウムと、酸化バリウムとを含む焼成物が得
られ、当該酸化バリウムの少なくとも一部は二酸化炭素
との接触等により炭酸バリウムへ更に変化する。
【0046】共沈法においてNOx貯蔵還元型触媒を得
る場合は、NOx吸蔵剤の製造方法における焼成工程の
後に、焼成工程において得られた焼成物に貴金属を担持
させる貴金属担持工程を実施するが、かかる貴金属とし
ては、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウ
ム、白金等の白金族の貴金属が好ましい。貴金属担持工
程においては、焼成工程において得られた焼成物を、例
えば、貴金属前駆体を含有する溶液中に浸漬し加熱して
溶媒を除去し、更に還元処理を行うことにより貴金属を
担持させることができる。還元処理は、例えば、H
2(5%)/N2雰囲気中で500℃、1時間処理するこ
とにより可能である。ここで、貴金属前駆体とは、還元
処理によって貴金属を生じる物質をいう。かかる貴金属
前駆体としては、例えば、白金のハロゲン化物、白金の
硝酸塩、白金アセチルアセトナート等を挙げることがで
きる。
【0047】上記好適条件を採用することにより、NO
x吸蔵還元触媒における(A)成分及び(B)成分をと
もに平均粒径30nm以下の粒子とし、(C)成分の少
なくとも一部を、(A)成分粒子及び/又は(B)成分
粒子に担持させることができる。例えば、溶液作製工程
においてオキシ硝酸ジルコニウム及び硝酸バリウムを用
い、貴金属担持工程で白金前駆体を用いた場合は、上記
のように、焼成工程において、ジルコニウムとバリウム
の複合酸化物と、酸化ジルコニウムと、酸化バリウム及
び/又は炭酸バリウムとを含むNOx吸蔵剤が得られ、
貴金属担持工程においてかかる吸蔵剤に白金が担持され
る。
【0048】次に、アルコキシド法によるNOx吸蔵剤
の製造方法及びNOx吸蔵還元型触媒の製造方法につい
て説明する。
【0049】アルコキシド法における溶液作製工程にお
いて用いられる、ジルコニウムを含む第1のアルコキシ
ドとしては、ジルコニウムのメトキシド、エトキシド、
イソプロポキシドが挙げられ、具体的には、ジルコニウ
ムテトラメトキシド、ジルコニウムテトラエトキシド、
ジルコニウムテトライソプロポキシドが例示できる。
【0050】ジルコニウム以外の金属を含む第2のアル
コキシドは、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土
類金属からなる群より選ばれる少なくとも1つの金属を
含むアルコキシドであり、かかるアルコキシドとして
は、バリウムのアルコキシドが好ましい。バリウムのア
ルコキシドとしては、バリウムのメトキシド、エトキシ
ド、イソプロポキシドが挙げられ、具体的には、バリウ
ムジメトキシド、バリウムジエトキシド、バリウムジイ
ソプロポキシドが例示できる。
【0051】溶液作製工程において使用される溶媒とし
ては、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の
アルコール;アセトン、アセチルアセトン等のケトン;
ジメチルエーテル等のエーテルが挙げられる。アルコキ
シド法においては、上記アルコールを溶媒として用いる
ことが好ましい。
【0052】溶液作製工程においては、1000mLの
溶媒に対して、ジルコニウム原子が0.005〜0.1
モルとなるように第1のアルコキシドを投入し、ジルコ
ニウム以外の金属を含む金属化合物が0.005〜0.
1モルとなるように第2のアルコキシドを投入すること
が好ましい。両者のモル数のいずれか一方が0.1モル
を超す場合は、溶液濃度が高くなりすぎて加水分解反応
が起こりづらくなる傾向にある。一方、両者のモル数の
いずれか一方が0.005モル未満である場合は、溶液
濃度が希薄すぎて製造効率が低下する傾向にある。
【0053】アルコキシド法における溶液作製工程にお
いては、多孔質担体を更に添加することが好ましい。多
孔質担体を添加することにより、NOx吸蔵還元型触媒
を当該多孔質担体に担持させることができる。ここで、
多孔質担体としては、例えば、アルミナ、チタニア、ジ
ルコニア、マグネシア、及び、これらを少なくとも1つ
含む複合酸化物からなるものが挙げられる。溶液作製工
程においては、最終的に得られるNOx吸蔵還元型触媒
0.03〜1.0モルに対して、多孔質担体が100g
になるように、多孔質担体を添加することが好ましい。
【0054】アルコキシド法における加水分解工程にお
いては、上記溶媒を除去するとともに、上記第1のアル
コキシドと上記第2のアルコキシドを加水分解させる。
加水分解は溶媒除去の過程で行うことも可能であるが、
溶媒を除去した後に、必要に応じて水等と接触させるこ
とにより行うこともできる。また、加水分解のための温
度は室温〜70℃が好ましい。
【0055】加水分解工程を実施することにより、第1
のアルコキシドは加水分解物(加水分解縮合物も含まれ
る)となり、第2のアルコキシドも同様に加水分解物
(加水分解縮合物も含まれる)となる。この場合におい
て、第1のアルコキシドの加水分解物と第2のアルコキ
シドの加水分解物とから一つの縮合物が生じる場合があ
る。
【0056】アルコキシド法における焼成工程において
は、上記加水分解物を焼成するが、焼成の条件等は共沈
法と同様である。加水分解物を焼成することにより、ジ
ルコニウムとジルコニウム以外の金属との複合酸化物
と;酸化ジルコニウム、ジルコニウム以外の金属の酸化
物、及びジルコニウム以外の金属の炭酸塩からなる群よ
り選ばれる少なくとも一つの金属化合物と;を含む焼成
物が得られる。また、上記好適条件を採用することによ
り、焼成物中の各成分の平均粒径を30nm以下とする
ことができる。なお、酸化ジルコニウムは上記第1のア
ルコキシドの加水分解物に由来し、ジルコニウム以外の
金属の酸化物は、上記第2のアルコキシドの加水分解物
に由来する。また、ジルコニウムとジルコニウム以外の
金属との複合酸化物は、上記第1及び第2の加水分解
物、及び/又は上記第1及び第2の加水分解物の縮合物
に由来すると考えられる。
【0057】例えば、溶液作製工程で用いる第1のアル
コキシドがジルコニウムテトライソプロポキシドであ
り、第2のアルコキシドがバリウムジイソプロポキシド
である場合は、加水分解工程においては、ジルコニウム
テトライソプロポキシドの加水分解物(加水分解縮合物
も含まれる)、バリウムジイソプロポキシドの加水分解
物(加水分解縮合物も含まれる)を含有する加水分解物
が得られ、当該加水分解物は、ジルコニウムテトライソ
プロポキシドの加水分解物とバリウムジイソプロポキシ
ドの加水分解物とから生じた縮合物を含有する場合があ
る。この加水分解物を焼成することにより、ジルコニウ
ムとバリウムの複合酸化物と、酸化ジルコニウムと、酸
化バリウムとを含む焼成物が得られ、当該酸化バリウム
の少なくとも一部は二酸化炭素との接触等により炭酸バ
リウムへ更に変化する。
【0058】アルコキシド法においてNOx貯蔵還元型
触媒を得る場合は、NOx吸蔵剤の製造方法における焼
成工程の後に、焼成工程において得られた焼成物に貴金
属を担持させる貴金属担持工程を実施するが、好適な貴
金属は共沈法の場合と同等である。また、アルコキシド
法における貴金属担持工程は、共沈法における貴金属担
持工程と同様に行うことができる。
【0059】また、上記好適条件を採用することによ
り、NOx吸蔵還元触媒における(A)成分及び(B)
成分をともに平均粒径30nm以下の粒子とし、(C)
成分の少なくとも一部を、(A)成分粒子及び/又は
(B)成分粒子に担持させることができる。例えば、溶
液作製工程においてジルコニウムテトライソプロポキシ
ド及びバリウムジイソプロポキシドを用い、貴金属担持
工程で白金前駆体を用いた場合は、上記のように、焼成
工程において、ジルコニウムとバリウムの複合酸化物
と、酸化ジルコニウムと、酸化バリウム及び/又は炭酸
バリウムとを含むNOx吸蔵剤が得られ、貴金属担持工
程においてかかる吸蔵剤に白金が担持される。
【0060】次に、有機塩法によるNOx吸蔵剤の製造
方法及びNOx吸蔵還元型触媒の製造方法について説明
する。
【0061】有機塩法における溶液作製工程において使
用されるジルコニウム有機塩としては、例えば、高純度
化学社から溶液として提供されるSYM−ZR04を用
いることができる。ジルコニウム以外の金属の有機塩
は、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属か
らなる群より選ばれる少なくとも1つの金属の有機塩で
あり、例えば、高純度化学社から溶液として提供される
バリウム有機塩SYM−BA05を用いることができ
る。ジルコニウム以外の金属としては、バリウム、カリ
ウム、リチウムが好ましい。また、溶液作製工程におい
て使用される溶媒としては、エタノール、ヘキサン、キ
シレン等の有機溶媒が挙げられる。
【0062】溶液作製工程においては、1000mLの
溶媒に対して、ジルコニウム原子が0.005〜0.1
モルになるようにジルコニウム有機塩を投入し、ジルコ
ニウム以外の金属原子が0.005〜0.1モルになる
ようにジルコニウム以外の金属の有機塩を投入すること
が好ましい。両者のモル数のいずれか一方が0.1モル
を超す場合は、溶液濃度が高くなりすぎて混合が充分に
起こらなくなる傾向にある。一方、両者のモル数のいず
れか一方が0.005モル未満である場合は、溶液濃度
が希薄すぎて製造効率が低下する傾向にある。
【0063】溶媒除去工程においては、上記溶媒を除去
して有機塩混合物(ジルコニウム有機塩とジルコニウム
以外の金属の有機塩の混合物)を得る。溶媒の除去は、
室温〜溶媒の沸点で行うことができ、必要に応じて減圧
にして除去を効率化することができる。溶媒除去工程に
おいては、溶媒を全て除去することが好ましいが、続く
焼成工程において問題が生じない程度であれば、溶媒の
一部が残留していてもよい。
【0064】有機塩法における焼成工程においては、上
記有機塩混合物を焼成するが、焼成の条件等は共沈法と
同様である。有機塩混合物を焼成することにより、ジル
コニウムとジルコニウム以外の金属との複合酸化物と;
酸化ジルコニウム、ジルコニウム以外の金属の酸化物、
及びジルコニウム以外の金属の炭酸塩からなる群より選
ばれる少なくとも一つの金属化合物と;を含む焼成物が
得られる。また、上記好適条件を採用することにより、
焼成物中の各成分の平均粒径を30nm以下とすること
ができる。
【0065】有機塩法においてNOx貯蔵還元型触媒を
得る場合は、NOx吸蔵剤の製造方法における焼成工程
の後に、焼成工程において得られた焼成物に貴金属を担
持させる貴金属担持工程を実施するが、好適な貴金属は
共沈法の場合と同等である。また、有機塩法における貴
金属担持工程は、共沈法における貴金属担持工程と同様
に行うことができる。なお、上記好適条件を採用するこ
とにより、NOx吸蔵還元触媒における(A)成分及び
(B)成分をともに平均粒径30nm以下の粒子とし、
(C)成分の少なくとも一部を、(A)成分粒子及び/
又は(B)成分粒子に担持させることができる。
【0066】本発明のアルコキシド法及び有機塩法にお
いて多孔質担体を用いる場合は、超臨界流体又は亜臨界
流体を用いてNOx吸蔵還元型触媒を作製することが好
ましい。本発明において、超臨界流体とは臨界温度以上
に加熱された流体を意味し、亜臨界流体とは臨界温度の
0.8倍以上臨界温度未満に加熱された流体を意味す
る。溶媒の圧力に関しては特に制限はないが、臨界圧力
以上とすることが好ましい。超臨界流体及び亜臨界流体
は、液体と同等の溶解能力と、気体に近い拡散性及び粘
性を有するため、多孔質担体の細孔の深部や非常に微細
な口径の細孔にも、加水分解物や有機塩混合物等の化合
物を容易且つ迅速に浸透させることができる。
【0067】先ず、アルコキシド法において、超臨界流
体又は亜臨界流体を適用する場合について説明する。ア
ルコキシド法において、超臨界流体又は亜臨界流体を適
用してNOx吸蔵還元型触媒を作製する場合は、以下の
製造方法(IIa)及び(IIb)に従って行うことが好まし
い。
【0068】製造方法(IIa) (1)ジルコニウムを含む第1のアルコキシドと、アル
カリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属からなる群
より選ばれるジルコニウム以外の金属を含む第2のアル
コキシドと、多孔質担体と、を第1の溶媒に分散及び/
又は溶解させ溶液を得る溶液作製工程と、(2)前記第
1の溶媒を除去して、前記第1のアルコキシド及び前記
第2のアルコキシドが前記多孔質担体に担持された担持
物を得る溶媒除去工程と、(3)前記担持物に対して、
第2の溶媒を該溶媒が超臨界流体又は亜臨界流体になる
状態で接触させる接触工程と、(4)前記接触が行われ
た担持物を焼成し焼成物を得る焼成工程と、(5)前記
焼成物に貴金属を担持させる貴金属担持工程とを含む方
法。
【0069】製造方法(IIa)における第1のアルコキ
シド、第2のアルコキシド、多孔質担体及び貴金属は、
上記アルコキシド法における第1のアルコキシド、第2
のアルコキシド、多孔質担体及び貴金属と同様である。
また、製造方法(IIa)における第1の溶媒は、上記ア
ルコキシド法の溶液作製工程における溶媒と同様であ
る。
【0070】すなわち、製造方法(IIa)においては、
上記アルコキシド法の溶液作製工程と同様の条件で、第
1のアルコキシドと、第2のアルコキシドと、多孔質担
体とを、溶媒に分散及び/又は溶解させる溶液作製工程
を実施し、続く溶媒除去工程においては、溶液作製工程
で使用した溶媒を除去し、第1のアルコキシドと第2の
アルコキシドが多孔質担体に担持された担持物を得る。
【0071】次いで接触工程において、この担持物に溶
媒を接触させるが、接触させる場合には溶媒を超臨界流
体又は亜臨界流体の状態にする。例えば、溶媒がメタノ
ール(臨界温度:239℃)の場合は、メタノールを2
39℃以上にして担持物に接触させることにより、超臨
界流体の状態での接触が可能となる。なお、接触工程で
用いる溶媒は溶液作製工程の溶媒と同一でも異なってい
てもよく、溶媒はアルコール等の有機溶媒であることが
好ましい。超臨界流体又は亜臨界流体の状態での溶媒の
接触が行われた担持物は、焼成工程において焼成に供さ
れ、得られた焼成物には、貴金属担持工程において貴金
属が担持される。かかる焼成工程及び貴金属担持工程
は、上記アルコキシド法における焼成工程及び貴金属担
持工程と同様に実施することができる。担持物に対して
溶媒を超臨界流体又は亜臨界流体の状態で接触させるこ
とにより、担持された加水分解物を多孔質担体の細孔の
より深部まで到達させることができ、このために多孔質
担体における加水分解物の担持面積が向上し、最終的に
得られるNOx貯蔵還元型触媒の比表面積が増大して触
媒性能が向上する。
【0072】なお、溶媒除去工程を実施した後に、第1
のアルコキシド及び第2のアルコキシドを加水分解せし
めて、これらの加水分解物が多孔質担体に担持された担
持物を得る加水分解工程を実施して、該加水分解工程で
得られた担持物を用いて接触工程を実施してもよい。
【0073】製造方法(IIb) (1)ジルコニウムを含む第1のアルコキシドと、アル
カリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属からなる群
より選ばれるジルコニウム以外の金属を含む第2のアル
コキシドと、を溶媒に分散及び/又は溶解させ溶液を得
る溶液作製工程と、(2)前記溶液を、前記溶媒が超臨
界流体又は亜臨界流体になる状態で多孔質担体に接触さ
せることにより、該多孔質担体に前記第1のアルコキシ
ド及び前記第2のアルコキシドを担持させ担持物を得る
担持工程と、(3)前記担持物を焼成し焼成物を得る焼
成工程と、(4)前記焼成物に貴金属を担持させる貴金
属担持工程とを含む方法。
【0074】製造方法(IIb)における第1のアルコキ
シド、第2のアルコキシド、溶媒、多孔質担体及び貴金
属は、上記アルコキシド法における第1のアルコキシ
ド、第2のアルコキシド、溶媒、多孔質担体及び貴金属
と同様である。製造方法(IIb)においては製造方法(I
Ia)と異なり、溶液作製工程で得られる溶液を、該溶液
を作製するために用いた溶媒が超臨界流体又は亜臨界流
体になる条件で多孔質担体に接触させる。
【0075】すなわち、上記アルコキシド法における溶
液作製工程と同様に溶液作製工程を実施した後、得られ
た溶液をその溶媒が超臨界流体又は亜臨界流体になる条
件で多孔質担体に接触させ、第1のアルコキシド及び第
2のアルコキシドを多孔質担体に担持せしめる(担持工
程)。次いで、焼成工程及び貴金属担持工程を実施する
が、かかる工程の条件も上記アルコキシド法と同様にす
ることができる。製造方法(IIb)を実施することによ
り、得られるNOx貯蔵還元型触媒の比表面積を増大さ
せることができるため触媒性能を向上させることが可能
になる。
【0076】次に、有機塩法において、超臨界流体又は
亜臨界流体を適用する場合について説明する。有機塩法
において、超臨界流体又は亜臨界流体を適用してNOx
吸蔵還元型触媒を作製する場合は、以下の製造方法(II
Ia)及び(IIIb)に従って行うことが好ましい。
【0077】製造方法(IIIa) (1)ジルコニウム有機塩と、アルカリ金属、アルカリ
土類金属及び希土類金属からなる群より選ばれるジルコ
ニウム以外の金属の有機塩と、多孔質担体と、を第1の
溶媒に分散及び/又は溶解させ溶液を得る溶液作製工程
と、(2)前記第1の溶媒を除去して、有機塩混合物が
前記多孔質担体に担持された担持物を得る混合物担持工
程と、(3)前記担持物に対して、第2の溶媒を該溶媒
が超臨界流体又は亜臨界流体になる状態で接触させる接
触工程と、(4)前記接触が行われた担持物を焼成し焼
成物を得る焼成工程と、(5)前記焼成物に貴金属を担
持させる貴金属担持工程とを含む方法。
【0078】製造方法(IIIa)におけるジルコニウム有
機塩、ジルコニウム以外の金属の有機塩、多孔質担体及
び貴金属は、上記有機塩法におけるジルコニウム有機
塩、ジルコニウム以外の金属の有機塩、多孔質担体及び
貴金属と同様である。また、製造方法(IIIa)における
第1の溶媒は、上記有機塩法の溶液作製工程における溶
媒と同様である。
【0079】すなわち、製造方法(IIIa)においては、
上記有機塩法の溶液作製工程と同様の条件で、ジルコニ
ウム有機塩と、ジルコニウム以外の金属の有機塩と、多
孔質担体とを、溶媒に分散及び/又は溶解させる溶液作
製工程を実施し、続く混合物担持工程においては、上記
有機塩法の溶媒除去工程と同様の条件で、溶液作製工程
で使用した溶媒を除去して、有機塩混合物が多孔質担体
に担持された担持物を得る。
【0080】次いで接触工程において、この担持物に対
して、製造方法(IIa)と同様にして溶媒を接触させ
る。なお、接触工程で用いる溶媒は溶液作製工程の溶媒
と同一でも異なっていてもよく、溶媒はアルコール等の
有機溶媒であることが好ましい。超臨界流体又は亜臨界
流体の状態での溶媒の接触が行われた担持物は、焼成工
程において焼成に供され、得られた焼成物には、貴金属
担持工程において貴金属が担持される。かかる焼成工程
及び貴金属担持工程は、上記有機塩法における焼成工程
及び貴金属担持工程と同様に実施することができる。担
持物に対して溶媒を超臨界流体又は亜臨界流体の状態で
接触させることにより、担持された有機塩混合物を多孔
質担体の細孔のより深部まで到達させることができ、こ
のために多孔質担体における有機塩混合物の担持面積が
向上し、最終的に得られるNOx貯蔵還元型触媒の比表
面積が増大して触媒性能が向上する。
【0081】製造方法(IIIb) (1)ジルコニウム有機塩と、アルカリ金属、アルカリ
土類金属及び希土類金属からなる群より選ばれるジルコ
ニウム以外の金属の有機塩と、を溶媒に分散及び/又は
溶解させ溶液を得る溶液作製工程と、(2)前記溶液
を、前記溶媒が超臨界流体又は亜臨界流体になる状態で
多孔質担体に接触させることにより、該多孔質担体に有
機塩混合物を担持させる担持工程と、(3)前記溶媒を
除去して、前記多孔質担体に前記有機塩混合物が担持さ
れた担持物を得る溶媒除去工程と、(4)前記担持物を
焼成し焼成物を得る焼成工程と、(5)前記焼成物に貴
金属を担持させる貴金属担持工程とを含む方法。
【0082】製造方法(IIIb)におけるジルコニウム有
機塩、ジルコニウム以外の金属の有機塩、溶媒、多孔質
担体及び貴金属は、上記有機塩法におけるジルコニウム
有機塩、ジルコニウム以外の金属の有機塩、溶媒、多孔
質担体及び貴金属と同様である。
【0083】製造方法(IIIb)においては、上記有機塩
法における溶液作製工程と同様に溶液作製工程を実施し
た後、得られた溶液をその溶媒が超臨界流体又は亜臨界
流体になる条件で多孔質担体に接触させ、有機塩混合物
を多孔質担体に担持せしめる(担持工程)。そして、続
く溶媒除去工程において溶媒を除去する。かかる溶媒除
去工程の条件は、上記有機塩法における溶媒除去工程と
同様である。次いで、焼成工程及び貴金属担持工程を実
施するが、かかる工程の条件も上記有機塩法と同様にす
ることができる。製造方法(IIIb)を実施することによ
り、得られるNOx貯蔵還元型触媒の比表面積を増大さ
せることができるため触媒性能を向上させることが可能
になる。
【0084】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について更に詳
細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
【0085】(実施例1:共沈法)オキシ硝酸ジルコニ
ウム8.9gと硝酸バリウム8.7gと、γ−アルミナ
粉末20.0gとを1500mLのイオン交換水に投入
し攪拌して分散液を得た。これとは別に重炭酸アンモニ
ウム3.80gとアンモニア水(25%水溶液)25.
0gをイオン交換水に溶解し100mLとしたものを調
製し沈殿剤とした。分散液中にこの沈殿剤を全量投入し
共沈により得られた沈殿を濾過し、得られた固形分を重
炭酸アンモニウム3.80gをイオン交換水1500m
Lに溶解させた溶液中に再度分散させて、濾過を行い共
沈物を得た。
【0086】得られた共沈物を空気中300℃にて3時
間焼成した後冷却し、ジルコニウムとバリウムの複合酸
化物(BaZrO3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、
炭酸バリウム(BaCO3)がγ−アルミナ粉末に担持
された担持物(NOx吸蔵剤)を得た。なお、担持物に
おいて、γ−アルミナ粉末200gに対するジルコニウ
ムのモル数は0.2モルであり、バリウムのモル数は
0.2モルであった。次に、この担持物を白金Pソルト
(白金の硝酸塩)中に浸漬し、白金の硝酸塩を担持させ
た。この時、γ−アルミナ粉末200gに対して、白金
の重量が2gになるようにした。次に、これをH2(5
%)/N2中、500℃にて焼成し、白金の硝酸塩を白
金へと変化させた。これにより、ジルコニウムとバリウ
ムの複合酸化物(BaZrO3)、酸化ジルコニウム
(ZrO2)、炭酸バリウム(BaCO3)、白金、及び
γ−アルミナを構成成分とするNOx吸蔵還元型触媒が
得られた。
【0087】(実施例2:アルコキシド法)バリウムジ
イソプロポキシド5.1gとジルコニウムテトライソプ
ロポキシド6.6gとγ−アルミナ粉末20.0gを1
000mLのイソプロパノールに投入し攪拌して分散液
を得た。エバポレータを用いて60℃、130Torr
にてこの分散液からイソプロパノールを蒸発させ、加水
分解反応を進行させて、加水分解物がアルミナ担体に担
持された複合物を得た。
【0088】得られた複合物を空気中300℃にて3時
間焼成した後冷却し、ジルコニウムとバリウムの複合酸
化物(BaZrO3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、
炭酸バリウム(BaCO3)がγ−アルミナ粉末に担持
された担持物(NOx吸蔵剤)を得た。なお、担持物に
おいて、γ−アルミナ粉末200gに対するジルコニウ
ムのモル数は0.2モルであり、バリウムのモル数は
0.2モルであった。次に、この担持物を白金Pソルト
(白金の硝酸塩)中に浸漬し、白金の硝酸塩を担持させ
た。この時、γ−アルミナ粉末200gに対して、白金
の重量が2gになるようにした。次に、これをH2(5
%)/N2中、500℃にて焼成し、白金の硝酸塩を白
金へと変化させた。これにより、ジルコニウムとバリウ
ムの複合酸化物(BaZrO3)、酸化ジルコニウム
(ZrO2)、炭酸バリウム(BaCO3)、白金、及び
γ−アルミナを構成成分とするNOx吸蔵還元型触媒が
得られた。
【0089】(実施例3:有機塩法)ジルコニウム有機
塩溶液(高純度化学社製、SYM−ZR04、酸化物濃
度:0.4mol/1000mL)30.0mLと、バ
リウム有機塩溶液(高純度化学社製、SYM−BA0
5、酸化物濃度:0.5mol/1000mL)37.
5mLと、γ−アルミナ粉末20.0gとを1500m
Lのn−ヘキサンに投入し攪拌して分散液を得た。エバ
ポレータを用いて70℃、60Torrにてこの分散液
からn−ヘキサンを蒸発させ有機塩混合物を得た。
【0090】得られた有機塩混合物を空気中300℃に
て3時間焼成した後冷却し、ジルコニウムとバリウムの
複合酸化物(BaZrO3)、酸化ジルコニウム(Zr
2)、炭酸バリウム(BaCO3)がγ−アルミナ粉末
に担持された担持物(NOx吸蔵剤)を得た。なお、担
持物において、γ−アルミナ粉末200gに対するジル
コニウムのモル数は0.2モルであり、バリウムのモル
数は0.2モルであった。次に、この担持物を白金Pソ
ルト(白金の硝酸塩)中に浸漬し、白金の硝酸塩を担持
させた。この時、γ−アルミナ粉末200gに対して、
白金の重量が2gになるようにした。次に、これをH2
(5%)/N2中、500℃にて焼成し、白金の硝酸塩
を白金へと変化させた。これにより、ジルコニウムとバ
リウムの複合酸化物(BaZrO3)、酸化ジルコニウ
ム(ZrO2)、炭酸バリウム(BaCO3)、白金、及
びγ−アルミナを構成成分とするNOx吸蔵還元型触媒
が得られた。
【0091】(比較例1)硝酸バリウム5.2gを50
0mLのイオン交換水に分散させ分散液を得た。この分
散液を蒸発乾固させた後、γ−アルミナ粉末20.0g
と混合し、これを重炭酸アンモニウム3.80gをイオ
ン交換水1500mLに溶解させた溶液中に分散させ
て、濾過した。
【0092】濾過により得られた固形分を空気中300
℃にて3時間焼成した後冷却し、焼成物がγ−アルミナ
粉末に担持された担持物を得た。なお、担持物におい
て、γ−アルミナ粉末200gに対するバリウムのモル
数は0.2モルであった。この担持物を白金Pソルト
(白金の硝酸塩)中に浸漬し、白金の硝酸塩を担持させ
た。この時、γ−アルミナ粉末200gに対して、白金
の重量が2gになるようにした。次に、これをH2(5
%)/N2中、500℃にて焼成し、白金の硝酸塩を白
金へと変化させた。
【0093】(比較例2)硝酸バリウム5.2gとチタ
ニア粉末1.6gを500mLのイオン交換水に分散さ
せ分散液を得た。この分散液を蒸発乾固させた後、γ−
アルミナ粉末20.0gと混合し、これを重炭酸アンモ
ニウム2.82gをイオン交換水1500mLに溶解さ
せた溶液中に分散させて、濾過した。
【0094】濾過により得られた固形分を空気中300
℃にて3時間焼成した後冷却し、焼成物がγ−アルミナ
粉末に担持された担持物を得た。なお、担持物中、γ−
アルミナ200gに対するバリウム及びチタンのモル数
は、いずれも0.2モルであった。この担持物を白金P
ソルト(白金の硝酸塩)中に浸漬し、白金の硝酸塩を担
持させた。この時、γ−アルミナ粉末200gに対し
て、白金の重量が2gになるようにした。次に、これを
2(5%)/N2中、500℃にて焼成し、白金の硝酸
塩を白金へと変化させた。
【0095】実施例1〜3及び比較例1〜2で得られた
NOx吸蔵還元型触媒を加圧成型器により圧粉した後に
粉砕し、300〜700μmのペレットとした。このペ
レットに対して、以下の表1に示す硫黄被毒ガスをS/
Baのモル比が約2となる流量を600℃で流通させた
後、以下の表2に示す回復処理ガスを700℃で5分間
流通させた。このように硫黄被毒及び再生を行ったペレ
ット0.5gを用いて、以下の表3に示すNOx吸蔵量
評価条件で、測定温度300℃、400℃及び500℃
における、RSNOx吸蔵量(リッチスパイク時のNO
x吸蔵量)を測定した。測定結果を図1に示す。
【0096】
【表1】
【0097】
【表2】
【0098】
【表3】
【0099】次に、実施例1〜3で得られたNOx吸蔵
還元型触媒における粒子(BaZrO3、ZrO2及びB
aCO3)の平均粒径を透過型電子顕微鏡観察により求
めた。また、実施例1〜3で得られたNOx吸蔵還元型
触媒について、エネルギー分散型X線分析装置(ED
X)を用いて、5nmのスポットで元素分析を行った。
かかる分析において5nmのスポットでジルコニウム及
びバリウムが観察されるかどうかを測定した。これらの
結果をまとめて表4に示す。
【0100】
【表4】
【0101】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
自動車の排気ガス等に含まれるNOxの吸蔵性能の優れ
たNOx吸蔵剤、NOx吸蔵還元性能が充分に高く、硫
黄被毒を受けた場合であっても高いNOx吸蔵性能を発
揮するNOx吸蔵還元型触媒、及びかかるNOx吸蔵剤
及びNOx吸蔵還元型触媒の製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜3及び比較例1〜2で得られたNO
x吸蔵還元型触媒のRSNOx吸着量を示す図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F01N 3/08 F01N 3/10 A 3/10 3/28 301P 3/28 301 B01D 53/36 102B (72)発明者 高橋 直樹 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 福嶋 喜章 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 3G091 AA02 AB06 AB09 BA01 BA11 BA14 BA39 GA06 GA16 GB01X GB01Y GB02Y GB03Y GB04Y GB05W GB06W GB10X GB10Y GB13Y GB16X GB17X HA18 4D048 AA06 AB02 BA03X BA08X BA30X BA41X BA42X BA45X BB01 EA04 4G066 AA12B AA13B AA16B AA23B AA28D AB24A BA09 BA20 CA28 DA02 FA03 FA05 FA22 FA37 4G069 AA03 AA08 AA09 BA01A BA01B BA05A BA05B BB04A BB04B BB06A BB06B BB16A BB16B BC75A BC75B CA03 CA08 CA13 DA06 FA02 FB08 FB09 FB13

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ジルコニウムと、アルカリ金属、
    アルカリ土類金属及び希土類金属からなる群より選ばれ
    るジルコニウム以外の金属との複合酸化物と、 (B)酸化ジルコニウム、前記ジルコニウム以外の金属
    の酸化物及び前記ジルコニウム以外の金属の炭酸塩から
    なる群より選ばれる少なくとも一つの金属化合物と、を
    含有することを特徴とするNOx吸蔵剤。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のNOx吸蔵剤と、(C)
    貴金属と、からなることを特徴とするNOx吸蔵還元型
    触媒。
  3. 【請求項3】 前記複合酸化物が、平均粒径30nm以
    下の複合酸化物粒子であり、前記金属化合物が、平均粒
    径30nm以下の金属化合物粒子であり、更に、前記貴
    金属の少なくとも一部が、前記複合酸化物粒子及び/又
    は前記金属化合物粒子に担持されていることを特徴とす
    る請求項2記載のNOx吸蔵還元型触媒。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3記載のNOx吸蔵還元型
    触媒と、該NOx吸蔵還元型触媒を担持する多孔質担体
    と、からなることを特徴とするNOx吸蔵還元型触媒。
  5. 【請求項5】 ジルコニウム化合物と、アルカリ金属、
    アルカリ土類金属及び希土類金属からなる群より選ばれ
    るジルコニウム以外の金属を含む化合物と、を溶媒に分
    散及び/又は溶解させ溶液を得る溶液作製工程と、 前記溶液に沈殿剤を添加して共沈物を形成する共沈物形
    成工程と、 前記共沈物を焼成し焼成物を得る焼成工程と、を含むこ
    とを特徴とするNOx吸蔵剤の製造方法。
  6. 【請求項6】 ジルコニウムを含む第1のアルコキシド
    と、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属か
    らなる群より選ばれるジルコニウム以外の金属を含む第
    2のアルコキシドと、を溶媒に分散及び/又は溶解させ
    溶液を得る溶液作製工程と、 前記溶媒を除去するとともに、前記第1のアルコキシド
    及び前記第2のアルコキシドを加水分解せしめて加水分
    解物を得る加水分解工程と、 前記加水分解物を焼成し焼成物を得る焼成工程と、を含
    むことを特徴とするNOx吸蔵剤の製造方法。
  7. 【請求項7】 ジルコニウム有機塩と、アルカリ金属、
    アルカリ土類金属及び希土類金属からなる群より選ばれ
    るジルコニウム以外の金属の有機塩と、を溶媒に分散及
    び/又は溶解させ溶液を得る溶液作製工程と、 前記溶媒を除去して有機塩混合物を得る溶媒除去工程
    と、 前記有機塩混合物を焼成し焼成物を得る焼成工程と、を
    含むことを特徴とするNOx吸蔵剤の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項5記載のNOx吸蔵剤の製造方法
    における焼成工程の後に、該焼成工程で得られる焼成物
    に貴金属を担持させる貴金属担持工程を実施することを
    特徴とするNOx吸蔵還元型触媒の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記溶液作製工程における前記溶媒に、
    多孔質担体を更に分散及び/又は溶解させることを特徴
    とする請求項8記載のNOx吸蔵還元型触媒の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項6記載のNOx吸蔵剤の製造方
    法における焼成工程の後に、該焼成工程で得られる焼成
    物に貴金属を担持させる貴金属担持工程を実施すること
    を特徴とするNOx吸蔵還元型触媒の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記溶液作製工程における前記溶媒
    に、多孔質担体を更に分散及び/又は溶解させることを
    特徴とする請求項10記載のNOx吸蔵還元型触媒の製
    造方法。
  12. 【請求項12】 ジルコニウムを含む第1のアルコキシ
    ドと、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属
    からなる群より選ばれるジルコニウム以外の金属を含む
    第2のアルコキシドと、多孔質担体と、を第1の溶媒に
    分散及び/又は溶解させ溶液を得る溶液作製工程と、 前記第1の溶媒を除去して、前記第1のアルコキシド及
    び前記第2のアルコキシドが前記多孔質担体に担持され
    た担持物を得る溶媒除去工程と、 前記担持物に対して、第2の溶媒を該溶媒が超臨界流体
    又は亜臨界流体になる状態で接触させる接触工程と、 前記接触が行われた担持物を焼成し焼成物を得る焼成工
    程と、 前記焼成物に貴金属を担持させる貴金属担持工程と、を
    含むことを特徴とするNOx吸蔵還元型触媒の製造方
    法。
  13. 【請求項13】 ジルコニウムを含む第1のアルコキシ
    ドと、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属
    からなる群より選ばれるジルコニウム以外の金属を含む
    第2のアルコキシドと、を溶媒に分散及び/又は溶解さ
    せ溶液を得る溶液作製工程と、 前記溶液を、前記溶媒が超臨界流体又は亜臨界流体にな
    る状態で多孔質担体に接触させることにより、該多孔質
    担体に前記第1のアルコキシド及び前記第2のアルコキ
    シドを担持させ担持物を得る担持工程と、 前記担持物を焼成し焼成物を得る焼成工程と、 前記焼成物に貴金属を担持させる貴金属担持工程と、を
    含むことを特徴とするNOx吸蔵還元型触媒の製造方
    法。
  14. 【請求項14】 請求項7記載のNOx吸蔵剤の製造方
    法における焼成工程の後に、該焼成工程で得られる焼成
    物に貴金属を担持させる貴金属担持工程を実施すること
    を特徴とするNOx吸蔵還元型触媒の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記溶液作製工程における前記溶媒
    に、多孔質担体を更に分散及び/又は溶解させることを
    特徴とする請求項14記載のNOx吸蔵還元型触媒の製
    造方法。
  16. 【請求項16】 ジルコニウム有機塩と、アルカリ金
    属、アルカリ土類金属及び希土類金属からなる群より選
    ばれるジルコニウム以外の金属の有機塩と、多孔質担体
    と、を第1の溶媒に分散及び/又は溶解させ溶液を得る
    溶液作製工程と、 前記第1の溶媒を除去して、有機塩混合物が前記多孔質
    担体に担持された担持物を得る混合物担持工程と、 前記担持物に対して、第2の溶媒を該溶媒が超臨界流体
    又は亜臨界流体になる状態で接触させる接触工程と、 前記接触が行われた担持物を焼成し焼成物を得る焼成工
    程と、 前記焼成物に貴金属を担持させる貴金属担持工程と、を
    含むことを特徴とするNOx吸蔵還元型触媒の製造方
    法。
  17. 【請求項17】 ジルコニウム有機塩と、アルカリ金
    属、アルカリ土類金属及び希土類金属からなる群より選
    ばれるジルコニウム以外の金属の有機塩と、を溶媒に分
    散及び/又は溶解させ溶液を得る溶液作製工程と、 前記溶液を、前記溶媒が超臨界流体又は亜臨界流体にな
    る状態で多孔質担体に接触させることにより、該多孔質
    担体に有機塩混合物を担持させる担持工程と、 前記溶媒を除去して、前記多孔質担体に前記有機塩混合
    物が担持された担持物を得る溶媒除去工程と、 前記担持物を焼成し焼成物を得る焼成工程と、 前記焼成物に貴金属を担持させる貴金属担持工程と、を
    含むことを特徴とするNOx吸蔵還元型触媒の製造方
    法。
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