JP2002305873A - スイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置

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JP2002305873A JP2002011770A JP2002011770A JP2002305873A JP 2002305873 A JP2002305873 A JP 2002305873A JP 2002011770 A JP2002011770 A JP 2002011770A JP 2002011770 A JP2002011770 A JP 2002011770A JP 2002305873 A JP2002305873 A JP 2002305873A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 特に回路素子のインダクタンスが小さい回路
において、入力電圧や出力電圧が変化した場合であって
も出力電流を一定に制限し、安定して確実に過電流保護
を行うことができる安全性の高いスイッチング電源装置
を提供すること。 【解決手段】 スイッチング電源装置の過電流保護回路
において、入力電圧をスイッチング手段のオンオフ動作
によって矩形波電圧を形成し、その矩形波電圧をインダ
クタンス素子6とコンデンサ7により平滑して出力電圧
を形成するスイッチング電源装置において、スイッチン
グ手段に流れる電流のピーク電流を検出し、入力電圧V
inと出力電圧Vout及びスイッチング手段のオンオフ比
Dに比例する電圧とを用いて過電流を制限する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は産業用や民生用の電
子機器に直流安定化電圧を供給するスイッチング電源装
置に関する。本発明は、特に、過負荷状態において、ス
イッチング電源装置自身や、スイッチング電源装置の入
力側や出力側に接続された機器に過大な電流が流れない
ように防止するスイッチング電源装置の過電流保護回路
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の低価格化・小型化・高
性能化・省エネルギー化に伴い、これらの電子機器に用
いられるスイッチング電源装置としては、出力の安定性
が高く、より小型で高効率のものが強く求められてい
る。また同時に、スイッチング電源装置としては安全性
の高い装置が電子機器分野において求められている。こ
のような要求に応じるスイッチング電源装置の過電流保
護回路としては、負荷となる電子回路に異常が発生し、
その入力インピーダンスが低くなった場合であっても、
負荷の電子回路を流れる電流を適切に制限して、その電
子回路を安全な状態に保つ働きを有する必要がある。
【0003】以下、従来のスイッチング電源装置の過電
流保護回路について添付の図12を用いて説明する。図
12は従来の降圧型のスイッチング電源装置の過電流保
護回路を示す。図12において、入力直流電源201は
商用電源を整流平滑する回路若しくは電池で構成され
る。この入力直流電源201は入力端子202a,20
2bに接続されている。カレントトランス203は1次
巻線203aと2次巻線203bを有し、1次巻線20
3aの一端が入力端子202a,202bの一方(20
2a)に接続されている。カレントトランスの1次巻線
203aの他端にはスイッチング素子204の一端が接
続されている。スイッチング素子204の他端は整流ダ
イオード205のカソードに接続されている。また、ス
イッチング素子204の他端はインダクタンス素子20
6の一端に接続されている。このように接続されたスイ
ッチング素子204は、オンオフ動作が繰り返えされる
よう構成されている。整流ダイオード205のアノード
は、他方の入力端子202bに接続されている。
【0004】図12に示すように、インダクタンス素子
206と平滑コンデンサ207は直列に接続されて直列
体が構成され、この直列体が整流ダイオード205の両
端に接続されて平滑回路が構成されている。この平滑回
路は、整流ダイオード205の両端に発生する矩形波電
圧を平均化して直流電圧とする。図12に示した従来の
スイッチング電源装置の過電流保護回路の出力端子20
8a,208bからは平滑コンデンサ207による平均
化された電圧が出力される。出力端子208a,208
bには負荷209が接続され、スイッチング電源装置の
過電流保護回路からの電力を消費する。
【0005】制御回路210は、出力端子208a,2
08bの電圧を検出して安定な電圧を出力するようにス
イッチング素子204のオンオフ比を制御する制御信号
を出力する。第1の抵抗211は、カレントトランス2
03の2次巻線203bに並列に接続されている。スイ
ッチング素子204がオフの期間にカレントトランス2
03の2次巻線203bに励磁電流を流して、カレント
トランス203の励磁エネルギーが消費される。スイッ
チング素子204がオン状態の時、カレントトランス2
03の1次巻線203aに流れる電流は、カレントトラ
ンス203の巻数比に応じた電流に変換されて、ダイオ
ード212を通して第2の抵抗213に流される。これ
により、カレントトランス203の1次巻線203aに
流れる電流に比例した電圧Vsが第2の抵抗213の両
端に発生する。
【0006】第2の抵抗213の両端に発生する電圧V
sは、予め決めた基準電源214の基準電圧とコンパレ
ータ215において比較され、電圧Vsが基準電圧に達
すると制御回路210を通してスイッチング素子204
をターンオフする。即ち、図12に示したスイッチング
電源装置の過電流保護回路においては、スイッチング素
子204を流れる電流をリアルタイムで検出して、瞬時
電流が一定値を越えないようスイッチング素子204を
制御している。この過電流保護回路において、検出対象
であるスイッチング素子204を流れる電流は、インダ
クタンス素子206を通して出力電流となるので、スイ
ッチング素子204の制御動作は結果的に出力電流を制
限する動作となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成され
たスイッチング電源装置の過電流保護回路において、出
力電流Ioutはインダクタンス素子206に流れる電流
の平均値Iavである。また、スイッチング素子204を
流れる電流のピーク値、即ちインダクタンス素子206
を流れる電流のピーク値は、リアルタイムで制限されて
いる。インダクタンス素子206を流れる電流の変動幅
ΔIは、入力電圧Vinと出力電圧Voutとの関数であ
り、次式(1)で与えられる。式(1)において、Dは
スイッチング素子204のオンオフ比であるデューティ
比であり、Tsはスイッチング周期であり、Lfはイン
ダクタンス素子206のインダクタンス値である。
【0008】
【数1】
【0009】従って、インダクタンス素子206を流れ
る電流のピーク値Ipとインダクタンス素子206に流
れる電流の平均値Iavとの関係は次式(2)により示さ
れる。
【0010】
【数2】
【0011】図13は従来の過電流保護回路の動作時の
電流波形を示す図である。出力電流を一定にしても、入
力電圧によってピーク電圧は異なっている。従って、従
来の過電流保護回路の構成では、インダクタンス素子2
06を流れる電流のピーク値Ipが一定になるように制
御するので、出力電圧Voutや入力電圧Vinの変動と共
に出力電流Ioutが変化する特性となる。図14は従来
の過電流保護回路における過電流垂下特性を示す波形図
である。図14に示すように、出力電圧Voutが低下し
た時には、出力電流Ioutが急激に増加する。特に、イ
ンダクタンス素子206のインダクタンス値Lfが小さ
い場合には、インダクタンス素子206を流れる電流の
変動幅ΔIが大きくなり、そのピーク値Ipと平均値I
avとの差が大きくなる。その結果、この場合には垂下特
性がさらに悪化し、出力電流Ioutは増加する。このよ
うに出力電流Ioutが増加することにより、スイッチン
グ素子204及び整流ダイオード205に流れる電流は
増加する。このため、従来の過電流保護回路におけるス
イッチング素子204や整流ダイオード205には、大
きな破壊耐量を有する素子を用いる必要があり、回路が
高価で大型になるという問題が有った。
【0012】本発明は、上記のような従来の過電流保護
回路における問題を解決するものであり、特に回路素子
のインダクタンスが小さい回路において、入力電圧や出
力電圧が変化した場合であっても出力電流を一定に制限
し、安定して確実に過電流保護を行うことができる安全
性の高いスイッチング電源装置を提供することを目的と
している。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るスイッチング電源装置は、入力電圧
(Vin)をオンオフ動作により矩形波電圧に形成するス
イッチング手段と、前記矩形波電圧をインダクタンス素
子とコンデンサにより平滑して出力電圧(Vout)を形
成する平滑回路と、前記スイッチング手段に流れる電流
のピーク電流を検出して、出力電流の制限を行う過電流
保護手段と、を具備し、前記過電流保護手段において、
入力電圧(Vin)と出力電圧(Vout)及びスイッチン
グ手段のオンオフ比(D)に比例する電圧とを用いて、
検出されたピーク電流値を、(Vout−D×Vout)の値
に比例した誤差信号により補正する。このように構成さ
れた本発明のスイッチング電源装置は、回路素子のイン
ダクタンスが小さい回路において、入力電圧や出力電圧
が変化した場合であっても出力電流を一定に制限し、安
定して確実に過電流保護を行うことができる。また、本
発明に係るスイッチング電源装置においては、誤差信号
を形成するために掛け算器を用いて構成してもよい。さ
らに、本発明に係るスイッチング電源装置においては、
前記過電流保護手段がピーク電圧保持手段をさらに有し
てもよい。
【0014】他の観点の発明に係るスイッチング電源装
置は、入力電圧(Vin)をオンオフ動作により矩形波電
圧に形成するスイッチング手段と、前記スイッチング手
段が接続された1次巻線と出力端子に接続された2次巻
線とを有し、巻数比がN:1である絶縁形のトランス
と、前記2次巻線に接続され、整流手段とインダクタン
ス素子とコンデンサとにより整流平滑して出力電圧を形
成する出力電圧形成手段と、前記スイッチング手段に流
れる電流のピーク電流を検出して、出力電流の制限を行
う過電流保護手段と、を具備し、前記過電流保護手段に
おいて、入力電圧(Vin)と出力電圧(Vout)及びス
イッチング手段のオンオフ比(D)を用いて、検出され
たピーク電流値を、(Vout−D×Vout)の値に比例し
た誤差信号により補正する。このように構成された本発
明のスイッチング電源装置は、入力電圧および出力電圧
の変化に係らず、過電流保護手段の動作時の出力電流を
一定にできる。
【0015】また、本発明のスイッチング電源装置は、
誤差信号を形成するために掛け算器を用いて構成しても
よい。さらに、本発明のスイッチング電源装置は、スイ
ッチング電源装置が絶縁型のトランスを有し、フルブリ
ッジコンバータで構成してもよい。また、本発明のスイ
ッチング電源装置は、交互にオンオフを繰り返す第1の
スイッチング手段と第2のスイッチング手段とを有し、
第1の接続点により直列に接続された第1の直列回路
と、交互にオンオフを繰り返す第3のスイッチング手段
と第4のスイッチング手段とを有し、第2の接続点によ
り直列に接続された第2の直列回路と、前記第1の接続
点と前記第2の接続点との間に接続された1次巻線を有
するトランスと、前記トランスの1次巻線に矩形波電圧
を印加する矩形波電圧印加手段と、前記トランスの2次
巻線に誘起される電圧を整流する整流手段と、前記整流
手段からの矩形波電圧をインダクタンス素子とコンデン
サにより平滑して出力する平滑回路と、前記第1の接続
点の電圧を平均化して出力電圧に比例した電圧を形成す
る回路と、を有するよう構成してもよい。
【0016】また、本発明のスイッチング電源装置は、
交互にオンオフを繰り返す第1のスイッチング手段と第
2のスイッチング手段とを有し、第1の接続点により直
列に接続された第1の直列回路と、交互にオンオフを繰
り返す第3のスイッチング手段と第4のスイッチング手
段とを有し、第2の接続点により直列に接続された第2
の直列回路と、前記第1の接続点と前記第2の接続点と
の間に接続された1次巻線を有するトランスと、前記ト
ランスの1次巻線に矩形波電圧を印加する矩形波電圧印
加手段と、前記トランスの2次巻線に誘起される矩形波
電圧をインダクタンス素子とコンデンサにより平滑して
出力する平滑回路と、前記第1の接続点の電圧と前記第
2の接続点の電圧とをそれぞれ平均化して出力電圧に比
例した電圧を形成する平均化回路と、前記第1のスイッ
チング手段又は前記第3のスイッチング手段がオン状態
のとき前記入力電圧と出力電圧との差電圧を平均化する
ことにより得られる誤差信号を形成する誤差信号形成回
路と、を有するよう構成してもよい。
【0017】また、本発明のスイッチング電源装置は、
検出されたピーク電流を(Vout−D×Vout)の値に代
えて{D×(Vin−Vout)}の値により補正してもよ
い。また、本発明のスイッチング電源装置は、検出され
たピーク電流を(Vout−D×Vout)の値に代えて{D
×(Vin−N×Vout)}の値により補正してもよい。
また、本発明のスイッチング電源装置は、検出されたピ
ーク電圧を(Vout−D×Vout)に比例する値と、(V
in−Vout)に比例する値の両方で補正してもよい。ま
た、本発明のスイッチング電源装置は、検出されたピー
ク電圧を(Vout−D×Vout)に比例する値と、(Vin
−N×Vout)に比例する値の両方で補正してもよい。
また、本発明のスイッチング電源装置は、検出されたピ
ーク電圧を(Vout−D×Vout)の値に代えて{D×
(Vin−Vout)}に比例する値と、(Vin−Vout)に
比例する値の両方で補正してもよい。また、本発明のス
イッチング電源装置は、検出されたピーク電圧を(Vou
t−D×Vout)の値に代えて{D×(Vin−N×Vou
t)}に比例する値と、(Vin−N×Vout)に比例する
値の両方で補正してもよい。
【0018】他の観点の発明に係るスイッチング電源装
置は、入力電圧(Vin)をオンオフ動作により矩形波電
圧に形成するスイッチング手段と、前記スイッチング手
段がオン状態のとき入力電圧が印加されて励磁エネルギ
ーが蓄積され、前記スイッチング手段がオフ状態のとき
蓄積された励磁エネルギーを出力するインダクタンス素
子と、前記スイッチング手段に流れる電流のピーク電流
(Ip)を検出して、出力電流の制限を行う過電流保護
手段と、を具備し、前記過電流保護手段において、検出
されたピーク電流Ipに対して、Kを定数として、
{(1−D)×(Ip+K×Vout)}の演算を行い、
その算出値を一定にするよう前記スイッチング手段のオ
ン期間を決定するよう構成されている。発明の新規な特
徴は添付の請求の範囲に特に記載したものに他ならない
が、構成及び内容の双方に関して本発明は、他の目的や
特徴と合わせて図面と共に以下の詳細な説明を読むこと
により、より良く理解され評価されるであろう。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明のスイッチング電源
装置の好ましい実施の形態について添付の図面を参照し
つつ説明する。
【0020】《実施の形態1》図1は本発明に係る実施
の形態1におけるスイッチング電源装置の過電流保護回
路の構成を示す回路図である。図1において、入力直流
電源1は商用電源を整流平滑する回路若しくは電池で構
成されている。この入力直流電源1は入力端子2a,2
bに接続されている。カレントトランス3は1次巻線3
aと2次巻線3bを有し、1次巻線3aの一端が入力端
子2a,2bの一方(2a)に接続されている。カレン
トトランスの1次巻線3aの他端にはスイッチング素子
4の一端が接続されている。スイッチング素子4の他端
は、整流ダイオード5のカソードと、インダクタンス素
子6の一端に接続されている。このように接続されたス
イッチング素子4は、後述する制御回路10からの制御
信号によりオンオフ動作が繰り返えされる。整流ダイオ
ード5のアノードは、他方の入力端子2bに接続されて
いる。
【0021】図1に示すように、インダクタンス素子6
と平滑コンデンサ7は直列に接続されて直列回路が構成
され、この直列回路が整流ダイオード5の両端に接続さ
れて平滑回路が構成されている。この平滑回路は、整流
ダイオード5の両端に発生する矩形波電圧を平均化して
直流電圧を形成する。図1に示した実施の形態1のスイ
ッチング電源装置の過電流保護回路の出力端子8a,8
bからは平滑コンデンサ7による平均化された電圧が出
力される。出力端子8a,8bには負荷9が接続され、
スイッチング電源装置の過電流保護回路からの電力を消
費する。制御回路10は、出力端子8a,8bの電圧を
検出して安定な電圧を出力するようにスイッチング素子
4のオンオフ比を制御する制御信号を発生する。第1の
抵抗11は、カレントトランスの2次巻線3bに並列に
接続されており、スイッチング素子4がオフの期間にカ
レントトランス3の2次巻線3bに励磁電流を流して、
カレントトランス3の励磁エネルギーを消費する。
【0022】ダイオード12はカレントトランス3の2
次巻線3bに誘起される電流を整流する。第2の抵抗1
3は、カレントトランス3の1次巻線3aを流れる電流
に比例した電圧をリアルタイムに発生する。スイッチン
グ素子4がオン状態の時、カレントトランス3の1次巻
線3aに流れる電流は、カレントトランス3の巻数比に
応じた電流に変換されて、ダイオード12を通して第2
の抵抗13に流される。これにより、カレントトランス
3の1次巻線3aに流れる電流に比例した電圧Vsが第
2の抵抗13の両端に発生する。第2の抵抗13の両端
に発生する電圧Vsは、後述する補正電圧発生回路29
からの電圧が加算されてコンパレータ15の一方の端子
に入力される。コンパレータ15の他方の端子には基準
電源14からの基準電圧が入力される。補正電圧発生回
路29により補正された電圧が基準電圧とコンパレータ
15において比較され、補正された電圧が基準電圧に達
すると制御回路10を通してスイッチング素子4をター
ンオフする。
【0023】次に、実施の形態1における補正電圧発生
回路29の構成について説明する。補正電圧発生回路2
9において、第3の抵抗16と第4の抵抗17により出
力電圧Voutが分割されている。また、第5の抵抗18
と第6の抵抗19とコンデンサ20により、制御回路1
0のオンオフ信号である制御信号を平均化してオンオフ
比(デューティ比)Dに比例した電圧Vdを形成してい
る。掛け算器21には電圧Vdと出力電圧Voutに比例
した電圧Voが入力され、その積が算出され電圧Vmを
出力する。
【0024】図1に示すように、補正電圧発生回路29
において、第7の抵抗22、第8の抵抗23、第9の抵
抗24、第10の抵抗25、及びオペアンプ26が設け
られている。第7の抵抗22は掛け算器21とオペアン
プ26の入力端子との間を接続している。第9の抵抗2
4は電圧Voが入力される掛け算器21の入力端子とオ
ペアンプ26の反転入力端子との間を接続している。ま
た、第8の抵抗23はオペアンプ26の反転入力端子と
オペアンプ26の出力端子との間を接続している。第1
0の抵抗25はオペアンプ26の入力端子とアースとの
間を接続している。
【0025】これらの抵抗22、23、24、25とオ
ペアンプ26により、出力電圧Voutに比例する電圧V
oと掛け算器21の出力Vmとの差を計算する。加算器
27は、第2の抵抗13に発生する電圧Vsとオペアン
プ26から出力された電圧との和を算出して、コンパレ
ータ15へ出力する。コンパレータ15には、加算器2
7の出力と、基準電源14の基準電圧Vrが入力され
る。コンパレータ15は、電圧Vaと基準電圧Vrとを
比較して、スイッチング素子4のターンオフタイミング
を決定する。
【0026】次に、上記のように構成された実施の形態
1のスイッチング電源装置における過電流保護回路の動
作について説明する。制御回路10からのオンオフ信号
である制御信号により、スイッチング素子4がオン状態
となると、カレントトランス3の1次巻線3aとスイッ
チング素子4を介してインダクタンス素子6に入力電圧
Vinが印加される。この時、スイッチング素子4とカレ
ントトランス3の1次巻線に3aには、インダクタンス
素子6に流れる電流と同じ電流値の電流が流れる。この
とき、カレントトランス3の2次巻線3bに電圧が生
じ、ダイオード12はターンオンする。この結果、カレ
ントトランス3の2次巻線3bの電流は、ダイオード1
2を通して第2の抵抗13に流れる。なお、第1の抵抗
11は第2の抵抗13に対して十分大きな抵抗値に設定
されており、第1の抵抗11には第2の抵抗13に比し
て十分小さな電流しか流れないよう構成されている。こ
のときカレントトランス3の1次巻線3aに流れる電流
をIp、カレントトランス3の巻数比を1次巻線(3
a):2次巻線(3b)=1:Ncとすると、第2の抵
抗13(抵抗値Rs)に発生する電圧Vsは、次の式
(3)により示される。
【0027】
【数3】
【0028】式(3)において、巻数比Ncを十分に大
きくし、かつ抵抗値Rsを小さく設定すると、カレント
トランス3の1次巻線3aに発生する電圧は入力電圧V
inに対して十分に小さくなる。このため、インダクタン
ス素子6には、入力電圧Vinと出力電圧Voutとの差電
圧(Vin−Vout)が印加される。このとき、インダク
タンス素子6(インダクタンス値:Lf)を流れる電流
は(Vin−Vout)/Lfの傾きで増加する。次に、制
御回路10の制御信号によりスイッチング素子4がオフ
状態となると、インダクタンス素子6を流れていた電流
により整流ダイオード5がオン状態となり、インダクタ
ンス素子6には出力電圧Voutが印加される。この状態
において、インダクタンス素子6を流れる電流は、Vou
t/Lfの傾きで減少する。この時、カレントトランス
3の1次巻線3aには電流が流れず、カレントトランス
3の励磁電流は第1の抵抗11を流れて、励磁エネルギ
ーを消費し、エネルギーゼロの状態にリセットされる。
スイッチング素子4のオン期間をTon、オフ期間をTof
fとするとインダクタンス素子6のオン期間に増加する
電流量とオフ期間に減少する電流量とを等しいとするこ
とにより、次式(4)が成立する。
【0029】
【数4】
【0030】従って、出力電圧Voutは次式(5)のよ
うにスイッチング素子4のオンオフ比で算出される。
【0031】
【数5】
【0032】インダクタンス素子6を流れる電流のピー
ク値Ipは、前述の従来の技術の欄において説明したよ
うに、次式(6)で示される。
【0033】
【数6】
【0034】式(6)において、インダクタンス素子6
に流れる電流の平均値Iavは出力電流Ioutと等価であ
るので、式(6)は次の式(7)により示される。
【0035】
【数7】
【0036】式(6)を参照すると、過電流領域におい
ては、出力電流を一定に保つために、入力電圧Vinと出
力電圧Voutの変化にしたがって、制限すべき電流のピ
ーク値Ipを式(6)のように変化させれば良いことが
分かる。即ち、式(6)の第2項の補正関数を過電流の
基準電圧に加えるか、または、実際に検出した電流波形
に式(7)の第2項の値との差を取れば良いことが分か
る。図1に示した過電流保護回路における補正電圧発生
回路29では、検出された出力電圧Voutに補正関数出
力の差を取っている。式(6)の第2項から補正量を得
るには、出力電圧Voutの検出とデューティ比Dが必要
であることが理解できる。
【0037】図1に示した補正電圧発生回路29におい
て、出力電圧Voutは出力端子8a,8bに接続された
第3の抵抗16と第4の抵抗17により分割されて検出
している。デューティ比Dは制御回路10の制御信号を
平均化することにより求められる。補正電圧発生回路2
9では、第5の抵抗18と第6の抵抗19とコンデンサ
20とにより、制御回路10の制御信号を分割平均化し
ている。式(6)の第2項に示す補正量は、デューティ
比Dと出力電圧Voutとを積算し、その積算値と出力電
圧Voutとの差により求められている。このため、実施
の形態1における補正電圧発生回路29においては、掛
け算器21により積算し、複数の抵抗22,23,2
4,25とオペアンプ26とによって構成される差動増
幅回路によって補正量を算出する構成である。
【0038】図2は本発明に係る実施の形態1のスイッ
チング電源装置の補正電圧発生回路29の過電流垂下特
性を示す波形図である。図2は、入力電圧Vinと出力電
圧Voutが変化し、過電流保護回路が動作したとき、出
力電流が増加することなく、一定に制御されることを示
している。
【0039】図3は本発明に係る実施の形態1の別のス
イッチング電源装置の過電流保護回路の構成を示す回路
図である。図3に示した過電流保護回路の構成におい
て、前述の図1の過電流保護回路と異なる点は、ピーク
保持回路28が設けられている点と、制御回路210に
おいてピーク保持回路28の出力と補正電圧発生回路2
9の出力との和が一定になるよう制御されている点であ
る。図3に示す過電流保護回路において、符号215は
エラーアンプであり、210は制御回路である。この過
電流保護回路においては、ピーク保持回路28の出力と
補正電圧発生回路29の出力の和と、基準電源14の基
準電圧とがエラーアンプ215において誤差増幅されて
制御回路210に入力される。制御回路210は、その
誤差増幅信号を基にしてピーク保持回路28の出力と補
正電圧発生回路29の出力との和が一定になるよう制御
する。図3の過電流保護回路におけるその他の構成は、
図1に示した過電流保持回路の構成と同じであるためそ
の説明は省略する。図3において、第1の抵抗11はカ
レントトランスの2次巻線3bに並列に接続されてお
り、スイッチング素子4のオフの期間にカレントトラン
ス3の2次巻線3bに励磁電流を流して、カレントトラ
ンス3の励磁エネルギーを消費する。ダイオード12は
カレントトランス3の2次巻線3bに誘起される電流を
整流し、第2の抵抗13はカレントトランス3の1次巻
線3aを流れる電流に比例した電圧を発生する。
【0040】図3に示すようにピーク保持回路28は、
ダイオード281、コンデンサ282、抵抗283によ
り構成されている。このように構成されたピーク保持回
路28は、第2の抵抗13の後段に接続されて、カレン
トトランス3の1次巻線3aを流れる電流に比例した電
圧のピーク電圧を保持する。ピーク保持回路28の出力
は、加算器27の一方の端子に入力される。加算器27
の他方の端子には補正電圧発生回路29からの電圧が入
力される。図3に示した過電流保護回路においては、第
2の抵抗13の両端電圧に表れたカレントトランス3の
1次巻線3aを流れる電流に比例した電圧のピーク充電
により得られたピーク電圧に対して補正量を加えて過電
流保護の制御を行っている。このため、図3の過電流保
護回路は、出力電流を確実に一定に保持することができ
る。図1に示した過電流保護回路は、コンパレータ15
やスイッチング素子4のターンオフ遅れ時間などで、タ
ーンオフ信号を受けてから、実際にオフするまでにスイ
ッチング電流が増加する。このため、図1の過電流保護
回路は出力電流が多くなる。しかし、図3に示した過電
流保護回路では、エラーアンプ215を用いることによ
り、負帰還により確実に出力電流を一定にできる。
【0041】《実施の形態2》次に、本発明に係る実施
の形態2のスイッチング電源装置の過電流保護回路につ
いて添付の図4を参照して説明する。図4は実施の形態
2のスイッチング電源装置の過電流保護回路の構成を示
す回路図である。図4において、前述の実施の形態1の
過電流保護回路における部品と同じ機能、構成を示すも
のは同じ符号を付してその説明は省略する。なお、以下
の各実施の形態の説明において、過電流保護回路におけ
る各抵抗素子は機能的に同じものには同じ符号を付し、
その名称における番号は各実施の形態においてのみ統一
する。図4において、入力直流電源1は商用電源を整流
平滑する回路若しくは電池で構成され、入力端子2a,
2bに接続されている。カレントトランス3は1次巻線
3aと2次巻線3bを有し、1次巻線3aの一端が入力
端子2a,2bの一方(2a)に接続されている。カレ
ントトランス3の1次巻線3aの他端には複数のスイッ
チング素子群36、37,38,39とトランス40で
構成されたスイッチング回路31に接続されている。
【0042】カレントトランス3の2次巻線3bには並
列に第1の抵抗11が接続されており、ダイオード12
はカレントトランス3の2次巻線3bに誘起される電流
を整流し、第2の抵抗13の両端にはカレントトランス
3の1次巻線3aを流れる電流に比例した電圧が生じる
よう構成されている。スイッチング回路31には、第1
のスイッチング素子36と第2のスイッチング素子37
の直列回路、及び第3のスイッチング素子38と第4の
スイッチング素子39の直列回路を有している。それぞ
れの直列回路は、カレントトランス3の1次巻線3aを
介して、入力端子2a,2bに接続されている。第1の
スイッチング素子36と第2のスイッチング素子37
は、交互にオンオフ動作を繰り返すよう構成されてい
る。また、第3のスイッチング素子38と第4のスイッ
チング素子39は、交互にオンオフ動作を繰り返すよう
構成されている。カレントトランス3の1次巻線3aの
一端は、入力端子2aに接続されており、他端は第1の
スイッチング素子36と第3のスイッチング素子38と
の接続点に接続されている。
【0043】トランス40は、1次巻線40aと第1の
2次巻線40bと第2の2次巻線40cを有している。
1次巻線40aの一端は第1のスイッチング素子36と
第2のスイッチング素子37の接続点に接続されてお
り、1次巻線40aの他端は第3のスイッチング素子3
8と第4のスイッチング素子39の接続点に接続されて
いる。トランス40の第1の2次巻線40bと第2の2
次巻線40cは直列に接続されている。トランス40の
第1の2次巻線40bの一端には第1の整流ダイオード
41のアノードが接続されている。トランス40の第2
の2次巻線40cの一端には第2の整流ダイオード42
のアノードが接続されている。第1の整流ダイオード4
1と第2の整流ダイオード42のそれぞれのカソードは
互いに接続されて整流回路が構成されている。
【0044】また、トランス40の2次側には、インダ
クタンス素子43と平滑コンデンサ44の直列回路が設
けられている。インダクタンス素子43と平滑コンデン
サ44の直列回路により平滑回路が構成されている。こ
の平滑回路の一端はトランス40の第1の2次巻線40
bと第2の2次巻線40cとの接続点に接続されてお
り、平滑回路の他端は第1の整流ダイオード41と第2
の整流ダイオード42との接続点に接続されている。平
滑コンデンサ44の両端は出力端子8a,8bに接続さ
れている。出力端子8a,8bからは平滑コンデンサ4
4により平均化された電圧が出力される。出力端子8
a,8bには負荷9が接続され、スイッチング電源装置
の過電流保護回路からの電力を消費する。
【0045】図4において、制御回路45はスイッチン
グ回路31における各スイッチング素子36,37,3
8,39のオンオフ動作を決定する制御信号を出力す
る。制御回路45から出力される制御信号は、出力端子
8a,8bの電圧を一定にするか、過電流のターンオフ
信号に基づいてオンオフ比が決定される。実施の形態2
において、補正電圧発生回路30には第3の抵抗46、
第4の抵抗47、第5の抵抗48、第1のコンデンサ4
9が設けられている。第3の抵抗46と第5の抵抗48
の直列回路の一端は、第1のスイッチング素子36と第
2のスイッチング素子37との接続点に接続されてい
る。また、その直列回路の他端は、第2のスイッチング
素子37と第4のスイッチング素子39との接続点に接
続されている。第1のコンデンサ49の一端は第2のス
イッチング素子37と第4のスイッチング素子39との
接続点に接続されており、第1のコンデンサ49の他端
は第4の抵抗47に接続されている。
【0046】第4の抵抗47の一端は第3のスイッチン
グ素子38と第4のスイッチング素子39との接続点に
接続されている。第4の抵抗47の他端は第3の抵抗4
6と第5の抵抗48との接続点に接続されている。第1
のコンデンサ49は第5の抵抗48に並列に接続されて
いる。第1のコンデンサ49の両端には、第2のスイッ
チング素子37と第4のスイッチング素子39のそれぞ
れの両端電圧を分圧して平均化した電圧が生じるよう構
成されている。また、実施の形態2における補正電圧発
生回路30には、第6の抵抗50、第7の抵抗51、及
び第8の抵抗52が設けられている。第6の抵抗50と
第8の抵抗52の直列回路の一端は、制御回路45の第
1の出力端子45aに接続されており、その直列回路の
他端は第2のスイッチング素子37と第4のスイッチン
グ素子39との接続点に接続されている。第7の抵抗5
1の一端は制御回路45の第2の出力端子45bに接続
されており、第7の抵抗51の他端は第6の抵抗50と
第8の抵抗52との接続点に接続されている。第2のコ
ンデンサ53は第8の抵抗52に並列に接続されてい
る。第2のコンデンサ53の両端には、制御回路45の
第1の出力端子45aと第2の出力端子45bとの出力
電圧が分割平均化されて、制御回路45の出力のオンオ
フ比Dに比例した電圧が生じる。
【0047】掛け算器21は第1のコンデンサ49に生
じる電圧Voと第2のコンデンサ53に生じる電圧Vd
との積である電圧Vmを算出する。また、実施の形態2
における補正電圧発生回路30には、前述の実施の形態
1と同様に、複数の抵抗22,23,24,25とオペ
アンプ26が設けられており、電圧Vmと電圧Voとの
差を算出する。実施の形態2においては、オペアンプ2
6に接続されたこれらの抵抗を第9の抵抗22、第10
の抵抗23、第11の抵抗24、第12の抵抗25と称
する。加算器27は、第2の抵抗13の両端に生じた電
圧Vsと補正電圧発生回路30からの電圧との和を出力
する。コンパレータ15には基準電源14の基準電圧
と、加算器27から出力された和電圧とが入力されて比
較される。その比較により過電流状態と判断されたと
き、オペレータ15は制御回路45にターンオフ信号を
出力する。
【0048】以上のように構成された、実施の形態2の
スイッチング電源装置について、図4及び図5を用いて
その動作を説明する。図5は実施の形態2におけるスイ
ッチング電源装置の動作を示す波形図である。制御回路
45(図4)は、出力端子8a,8bの電圧を検出し
て、出力電圧が一定になるようPWM信号を出力する。
この時の制御信号であるオンオフ信号は、それぞれ18
0度の位相差で動作し最大デューティ比は50%と設定
されている。制御回路45のPWM信号は第1の駆動回
路54と第2の駆動回路55に出力される。第1の駆動
回路54は、入力された第1のPWM信号のオンオフの
タイミングに同期して第1のスイッチング素子36をオ
ンオフ動作するよう駆動信号を出力する。同時に、第1
の駆動回路54は、第2のスイッチング素子37が第1
のPWM信号と相補的にオンオフ動作を繰り返すよう駆
動信号を出力する。同様に、第2の駆動回路55は第3
のスイッチング素子38が第2のPWM信号に同期して
オンオフ動作するよう駆動信号を出力し、第4のスイッ
チング素子39が第2のPWM信号と相補的にオンオフ
動作を繰り返すよう駆動信号を出力する。
【0049】上記のように制御回路45が第1の駆動回
路54と第2の駆動回路55とを駆動制御することによ
り、第2のスイッチング素子37の印加電圧V2と第4
のスイッチング素子39の印加電圧V4は図5の(5)
と(6)に示すような波形となる。従って、第1のスイ
ッチング素子36がオンしている時(図5の(1)に示
す[T0−T1]期間)は、同時に第4のスイッチング
素子39がオン状態となり(図5の(4)参照)、トラ
ンス40の1次巻線40aに入力電圧Vinが印加され
る。このとき、トランス40の第1の2次巻線40bと
第2の2次巻線40cにはトランス40の巻数比Nに応
じてVin/Nの電圧が発生する。トランス40の第1の
2次巻線40bと第2の2次巻線40cとに発生する電
圧により、第1の整流ダイオード41はオン状態とな
り、第2の整流ダイオードはオフ状態となる。この結
果、インダクタンス素子43には出力電圧との差電圧V
in/N−Voutが印加される。
【0050】図5に示すように、第1のスイッチング素
子36(図5の(1))と第3のスイッチング素子38
(図5の(3))が共にオフ状態の時は、第2のスイッ
チング素子37(図5の(2))と第4のスイッチング
素子39(図5の(4))は共にオン状態である。これ
により、第2のスイッチング素子37の印加電圧V2と
第4のスイッチング素子39の印加電圧V4は共に0V
となり、トランス40の1次巻線40aは短絡され印加
電圧は0となる。この結果、トランス40の2次巻線4
0b、40cには電圧が生じない。インダクタンス素子
43を流れる電流は、第1の整流ダイオード41と第2
の整流ダイオード42を分流して流れるのでインダクタ
ンス素子43に印加される電圧は出力電圧Voutとな
る。
【0051】第3のスイッチング素子38がオン状態の
時(図5の(3)に示す[T2−T3]期間)は第2の
スイッチング素子37がオン状態となるため、トランス
40の1次巻線40aには期間[T0−T1]とは逆向
きに入力電圧Vinが印加される。これにより、トランス
40の2次巻線40b、40cには逆向きにVin/Nが
発生し、第1の整流ダイオード41がオフ状態となり、
第2の整流ダイオード42がオン状態となり、インダク
タンス素子43にはVin/N−Voutが印加される。従
って、第1のスイッチング素子36のオン期間と第3の
スイッチング素子38のオン期間を等しくTonになるよ
うに制御した時、第1のスイッチング素子36と第3の
スイッチング素子38が共にオフとなる2つの期間[T
1−T2]、[T3−T4]は等しくToffとなる。定
常状態ではインダクタンス素子43の励磁電流の増加と
減少分が等しくなるので以下の式が成り立つ。
【0052】
【数8】
【0053】従って、出力電圧Voutは以下のようにな
る。
【0054】
【数9】
【0055】一方、第2のスイッチング素子37の印加
電圧V2は、第1のスイッチング素子36がオンである
期間のみ入力電圧が印加されるので、印加電圧V2の平
均電圧V2avは以下のようになる。
【0056】
【数10】
【0057】従って、入力電圧Vinや出力電圧Voutが
変化したとしても、出力電圧Voutと平均電圧V2avは常
に比例する。同様に印加電圧V4の平均電圧V4avも出
力電圧Voutに比例する。従って印加電圧V2と印加電
圧V4を第3の抵抗46と第4の抵抗47と第5の抵抗
48と第1のコンデンサ49で分割平均化して得られる
電圧Voは、出力電圧Voutに比例する。また制御回路
45のPWM出力の平均値はオンオフ比に比例するの
で、第6の抵抗50と第7の抵抗51と第8の抵抗52
と第2のコンデンサ53によって分割平均化して得られ
る電圧はPWM信号のオンオフ比に比例する。
【0058】実施の形態2のスイッチング電源装置の過
電流保護回路において、インダクタンス素子43のイン
ダクタンス値が小さい時、出力電流Ioutとインダクタ
ンス素子43を流れる電流のピーク値Ipとは異なり、
入力電圧Vinと出力電圧Voutによって出力電流Ioutと
ピーク値Ipとの関係は変化する。インダクタンス素子
43を流れる電流は、トランス40を介して1次巻線4
0aへ伝達され、カレントトランス3の1次巻線3aに
流れる。従って、トランス40の存在を除くと、前述の
実施の形態1に記載した内容とほぼ等価になり、この影
響を補正するには、出力電圧Voutに比例した電圧と、
オンオフ比Dに比例した電圧によって、前述の実施の形
態1に記載したように補正を行うことで垂下特性を定電
流にすることが可能である。上記のように、実施の形態
2の過電流保護回路では、第1のコンデンサ49に出力
電圧Voutに比例した電圧が形成され、第2のコンデン
サ53にオンオフ比Dに比例した電圧が形成される。こ
れにより、図4に示した実施の形態2の過電流保護回路
では、出力電圧Voutとオンオフ比Dを考慮した補正量
を算出することにより、過電流状態においても出力電流
Ioutを定電流にすることが可能である。なお、実施の
形態2では、フルブリッジコンバータを例に取って説明
したが、実施の形態2におけるインダクタンス素子43
と平滑コンデンサ44に相当する構成要素の平滑回路を
有し、矩形波電圧を平均化して出力電圧を形成する構成
の装置であれば、上記実施の形態2と同様の効果が得ら
れる。また、実施の形態2においては、図4に示した印
加電圧V2とV4を平均化して出力電圧に比例する電圧
を得る構成で説明した。本発明はこのような構成に限定
されるものではなく、トランスに補助巻き線を追加し
て、補助巻き線に発生する電圧を整流し、インダクタン
ス素子と平滑コンデンサで平滑することにより出力電圧
に比例する電圧を得て、その電圧を補正に用いても良
い。
【0059】《実施の形態3》次に、本発明に係る実施
の形態3のスイッチング電源装置の過電流保護回路につ
いて添付の図6を参照して説明する。図6は実施の形態
3のスイッチング電源装置の過電流保護回路の構成を示
す回路図である。図6において、前述の実施の形態1の
過電流保護回路における部品と同じ機能、構成を示すも
のは同じ符号を付してその説明は省略する。
【0060】図6において、入力直流電源1は商用電源
を整流平滑する回路若しくは電池で構成され、入力端子
2a,2bに接続されている。カレントトランス3は1
次巻線3aと2次巻線3bを有し、1次巻線3aの一端
が入力端子2a,2bの一方(2a)に接続されてい
る。カレントトランス3の1次巻線3aの他端には複数
のスイッチング素子群36、37,38,39と絶縁型
のトランス40で構成されたスイッチング回路31に接
続されている。第1のスイッチング素子36と第2のス
イッチング素子37との直列回路は、カレントトランス
3の1次巻線3aを介して入力端子2aに接続され、交
互にオンオフ動作を繰り返すよう構成されている。第3
のスイッチング素子38と第4のスイッチング素子39
との直列回路は、カレントトランス3の1次巻線3aを
介して入力端子2aに接続され、交互にオンオフ動作を
繰り返すよう構成されている。
【0061】絶縁型のトランス40は、1次巻線40a
と第1の2次巻線40bと第2の2次巻線40cとを有
している。1次巻線40aの一端は第1のスイッチング
素子36と第2のスイッチング素子37の接続点(第1
の接続点)に接続されており、1次巻線40aの他端は
第3のスイッチング素子38と第4のスイッチング素子
の接続点(第2の接続点)に接続されている。トランス
40の第1の2次巻線40bと第2の2次巻線40cは
直列に接続されている。第1のダイオード41のアノー
ドはトランス40の第1の2次巻線40bに接続されて
おり、第2の整流ダイオード42のアノードはトランス
40の第2の2次巻線40Cに接続されている。第1の
整流ダイオード41のカソードと第2の整流ダイオード
42のカソードは互いに直接的に接続されている。
【0062】インダクタンス素子43と平滑コンデンサ
44は直列に接続されており、インダクタンス素子43
と平滑コンデンサ44の直列回路により平滑回路が構成
されている。この平滑回路の一端は、トランス40の第
1の2次巻線40bと第2の2次巻線40cとの接続点
に接続されている。平滑回路の他端は第1の整流ダイオ
ード41と第2の整流ダイオード42との接続点に接続
されている。平滑コンデンサ44の両端は出力端子8
a,8bに接続されており、平滑コンデンサ44の両端
の電圧が出力されるよう構成されている。出力端子8
a,8bには負荷9が接続され、スイッチング電源装置
の過電流保護回路からの電力を消費する。上記のよう
に、実施の形態3のスイッチング電源装置は、絶縁型の
トランス40を用いており、複数のスイッチング素子を
有するフルブリッジコンバータで構成されている。
【0063】カレントトランス3の2次巻線3bには並
列に第1の抵抗11が接続されており、ダイオード12
はカレントトランス3の2次巻線3bに誘起される電流
を整流し、第2の抵抗13の両端にはカレントトランス
3の1次巻線3aを流れる電流に比例した電圧が生じる
よう構成されている。以上の説明した実施の形態3にお
ける構成は、前述の実施の形態2のスイッチング電源装
置の過電流保護回路の構成と実質的に同じである。
【0064】第2の抵抗13の両端には、第3の抵抗6
0と第4の抵抗61の直列回路が接続されており、第2
の抵抗13に発生する電圧を分圧している。第1のコン
デンサ62は、第4の抵抗61に並列に接続されてお
り、第2の抵抗13に発生するスパイク電圧を吸収す
る。第5の抵抗63の一端は第1の接続点に接続され、
第6の抵抗64の一端は第2の接続点に接続されてい
る。それぞれの抵抗63,64の他端は互いに直接接続
されている。第5の抵抗63、第6の抵抗64、及び第
2のコンデンサ65により、第1の接続点と第2の接続
点の電圧を平均化して、出力電圧Voutに比例した電圧
NVout/2が第2のコンデンサ65の両端に発生する
よう構成されている。
【0065】第1の接続点には第7の抵抗66の一端が
接続されており、第7の抵抗66の他端には第2のダイ
オード67が接続されている。また、第2のダイオード
67と第3のダイオード68と第4のダイオード69と
第8の抵抗70は直列に接続されている。第1のスイッ
チング素子36がオン状態の時に第1の接続点に発生す
る入力電圧Vinが第7の抵抗66と第8の抵抗70で分
割されている。第2〜4のダイオード67〜69は後述
するトランジスタとダイオードの順方向電圧を補正する
ために設けられている。
【0066】第1のトランジスタ71は、第7の抵抗6
6と第8の抵抗70で分割された電圧を低インピーダン
ス化して出力する。第1のトランジスタ71のエミッタ
ーに接続された第5のダイオード72は、第1のスイッ
チング素子36がオフ状態の時、逆バイアスされ逆流電
流を阻止する。第5のダイオード72のカソードに接続
された第9の抵抗73は、第2のトランジスタ74のエ
ミッタに接続されている。そして、第1のスイッチング
素子36がオン状態の時、分割された電圧と出力電圧に
比例した電圧NVout/2の差電圧を第9の抵抗73に
より電流に変換して、第2のトランジスタ74のコレク
タより出力する。
【0067】ここで、各第2〜5のダイオード67、6
8、69、72における電圧降下と第1のトランジスタ
71の順バイアスのベース−エミッタ間電圧と第2のト
ランジスタ74の順バイアスベース−エミッタ間電圧は
それぞれ等しく、その電圧をVpnとし、第1のトランジ
スタ71と第2のトランジスタ74の電流増幅率が十分
に大きいと仮定する。このように仮定すると、第1のト
ランジスタ71のベース電圧は、Vin/2+3Vpnとな
り、第9の抵抗73に印加される電圧は、Vpnがキャン
セルされてVin/2−NVout/2となる。従って、第
1のスイッチング素子36がオン状態の期間だけ、(V
in−NVout)/2Rxの電流が第2のトランジスタ7
4のコレクタを流れる。ここで、第9の抵抗73の抵抗
値をRxとする。
【0068】上記と同様の回路構成が、第2の接続点に
も接続されている。第2の接続点に第10の抵抗75が
接続されており、この第10の抵抗75には第6のダイ
オード76と第7のダイオード77と第8のダイオード
78と第11の抵抗79が直列に接続されている。第3
のトランジスタ80のエミッタには第9のダイオード8
1が接続されており、この第9のダイオード81のカソ
ードは第12の抵抗82を介して第4のトランジスタ8
3のエミッタに接続されている。第3のスイッチング素
子38がオン状態の期間に、第4のトランジスタ83の
コレクタには、前述説明したように(Vin−NVout)
/2Rxの電流が流れる。但し、ここで第12の抵抗8
2の抵抗値を、第9の抵抗73の抵抗値と同じくRxと
する。
【0069】第2のトランジスタ74と第4のトランジ
スタ83のコレクタに接続された第13の抵抗84と第
3のコンデンサ85は、第2のトランジスタ74と第4
のトランジスタ83のコレクタ電流を加算して、平均化
している。このようにコレクタ電流を平均化することに
より、第1のスイッチング素子36と第3のスイッチン
グ素子38のオン期間のデューティ比Dに応じた電圧D
・Ry(Vin−NVout)/2Rxが得られる。但し、
ここでRyは第13の抵抗84の抵抗値を示す。上記の
ように得られた電圧D・Ry(Vin−NVout)/2R
xは、その電圧に比例した電流を第5のトランジスタ8
6と第14の抵抗87により形成して、第2の抵抗13
で発生した電流信号に対して補正を加えるよう構成され
ている。
【0070】図6に示すように、実施の形態3のスイッ
チング電源装置の過電流保護回路には、制御回路88が
設けられている。制御回路88は、通常動作時におい
て、出力端子8a,8bに発生する出力電圧を一定にす
るよう、第1の駆動回路54と第2の駆動回路55にP
WM信号を出力している。そして、制御回路88は出力
端子8a,8bの電圧が一定電圧以上になると瞬時に第
1の駆動回路54と第2の駆動回路55を駆動制御して
第1〜第4のスイッチング素子36,37,38,39
をターンオフする。
【0071】第1の駆動回路54は制御回路88のPW
M信号に応じて、第1のスイッチング素子36のオンオ
フ動作を制御し、また第1のスイッチング素子36と相
補的にオフオン動作するよう第2のスイッチング素子3
7のオンオフ動作を制御する。第2の駆動回路55は、
制御回路88のオンオフ比により第3のスイッチング素
子38のオンオフ動作を制御し、また第3のスイッチン
グ素子38と相補的にオフオンする第4のスイッチング
素子のオンオフ動作の制御を行う。以上のように構成さ
れた実施の形態3のスイッチング電源装置の過電流保護
回路は、検出された電流ピーク値に対して、デューティ
比Dに応じた電圧D・Ry(Vin−N・Vout)/2R
xの値に比例した電流値によって補正することができる
ので、前述の実施の形態1及び2と同様の効果が得られ
る。
【0072】《実施の形態4》次に、本発明に係る実施
の形態4のスイッチング電源装置の過電流保護回路につ
いて添付の図7を参照して説明する。図7は実施の形態
4のスイッチング電源装置の過電流保護回路の構成を示
す回路図である。図7において、前述の実施の形態1の
過電流保護回路における部品と同じ機能、構成を示すも
のは同じ符号を付してその説明は省略する。実施の形態
4のスイッチング電源装置の過電流保護回路において、
前述の図1に示した実施の形態1の過電流保護回路と異
なる点は、実施の形態4の基本回路構成が絶縁形のフラ
イバックコンバータであること、出力電圧の検出方法が
異なること、及び補正方法が異なることである。
【0073】図7において、入力直流電源1は商用電源
を整流平滑する回路若しくは電池で構成され、入力端子
2a,2bに接続されている。カレントトランス3は1
次巻線3aと2次巻線3bを有し、1次巻線3aの一端
が入力端子2a,2bの一方(2a)に接続されてい
る。カレントトランス3の1次巻線3aの他端はトラン
ス100の一方の1次巻線100aに接続されている。
トランス100は1次巻線100aと2次巻線100b
と補助巻線100cとを有する。トランス100の1次
巻線100aは、スイッチング素子4を介して他方の入
力端子2bに接続されている。トランス100の2次巻
線100bには第1の整流ダイオード101と平滑コン
デンサ7の直列回路が接続されている。平滑コンデンサ
7の両端は出力端子8a,8bにそれぞれ接続されてい
る。図8はトランス100の1次巻線100aに流れる
電流I1と2次巻線100bに流れる電流I2を示す波
形図である。
【0074】スイッチング素子4がオン状態の時、入力
電圧Vinがカレントトランス3の1次巻線3aを通し
て、トランス100の1次巻線100aに印加され、励
磁エネルギーが蓄積される。スイッチング素子4がオフ
状態の時、蓄積された励磁エネルギーはトランス100
の2次巻線100b及び整流ダイオード101を通し
て、平滑コンデンサ7において放電される。このときカ
レントトランス3の1次巻線3aに発生する電圧は、前
述の実施の形態1に示すように十分低くなるように設定
してある。
【0075】平滑コンデンサ7の両端は出力端子8a,
8bに接続されており、平滑コンデンサ7の両端の電圧
が出力されるよう構成されている。出力端子8a,8b
には負荷9が接続され、スイッチング電源装置の過電流
保護回路からの電力を消費する。カレントトランス3の
2次巻線3bには並列に第1の抵抗11が接続されてお
り、ダイオード12はカレントトランス3の2次巻線3
bに誘起される電流を整流し、第2の抵抗13の両端に
はカレントトランス3の1次巻線3aを流れる電流に比
例した電圧が生じるよう構成されている。第2の抵抗1
3には、第3の抵抗16、第4の抵抗17、第5の抵抗
18、第6の抵抗19、コンデンサ20、及び演算回路
106で構成される補正電圧発生回路が接続されてい
る。この補正電圧発生回路には、コンパレータ15及び
基準電源14が接続されている。
【0076】トランス100の補助巻線100cには、
第2の整流ダイオード102、第2の平滑コンデンサ1
03、及び第2の負荷104が接続されている。第2の
整流ダイオード102は、スイッチング素子4がオフ状
態のとき、トランス100の補助巻線100cに発生す
る電圧を第2の平滑コンデンサ103に蓄積する。第2
の負荷104は、例えば制御回路105の電力消費を模
擬するものである。制御回路105は出力端子8a,8
bに接続されており、出力状態を検出してスイッチング
素子4のオンオフ制御を行っている。
【0077】上記のように構成された過電流保護回路に
おいて、整流ダイオード101がオン状態の時、トラン
ス100の2次巻線100bに出力電圧Voutが印加さ
れ、トランス100の補助巻線100cには出力電圧V
outに比例した電圧が発生する。第2の平滑コンデンサ
103に充電されるので、第2の平滑コンデンサ103
に発生する電圧は、出力電圧Voutに比例した電圧にな
る。このように第2の平滑コンデンサ103に生じた電
圧は、第3の抵抗16と第4の抵抗17で分割されて、
出力電圧Voutに比例した電圧Voを形成している。
【0078】図7に示した補正電圧発生回路において、
演算回路106は、後述する理論式に基づいて、出力電
圧Voutに比例した電圧Voとデューティ比Dに比例し
た電圧Vdとを用いて第2の抵抗13により発生する電
圧Vsを変換する。演算回路106の出力信号は、変換
された後の電圧のピーク値が一定となるように、コンパ
レータ15に入力される。通常状態において、制御回路
105は出力端子8a,8bの電圧を安定化するようス
イッチング素子4のオンオフ比を決定し、オンオフ信号
をスイッチング素子4に出力する。過電流時において、
制御回路105はコンパレータ15からの出力に応じて
オンオフ信号を発生し、スイッチング素子4へ出力す
る。
【0079】次に、上記のように構成された実施の形態
4における過電流保護回路の動作を説明する。まず、ス
イッチング素子4を流れる電流のピーク値Ipと出力電
流Ioutとの関係を導出する。出力電流Ioutは整流ダイ
オード101がオン状態のときのトランス100の励磁
電流の平均値Imで与えられ、以下の式(11)により
示される。
【0080】
【数11】
【0081】即ち、平均値Imは式(12)となる。
【0082】
【数12】
【0083】トランス100の励磁電流における変動幅
ΔImは、以下の式(13)により示される。式(1
3)において、Vinは入力電圧であり、Tonはスイッチ
ング素子4のオン期間であり、Lmはトランス100の
インダクタンス値である。
【0084】
【数13】
【0085】従って、励磁電流のピーク値、即ちスイッ
チング素子4を流れる電流のピーク値Ipは、次の式
(14)により示される。
【0086】
【数14】
【0087】従って、出力電流Ioutは次の式(15)
のように示される。
【0088】
【数15】
【0089】但し、フライバックコンバータの入出力変
換比は以下の式(16)で表される。
【0090】
【数16】
【0091】従って、基準電圧を式(14)に従って変
更するか、又はスイッチング電流の検出波形に対して式
(15)に示す演算を行い、そのピーク値を一定にする
ように制限することにより、定電流特性の過電流保護回
路を構成することができる。実施の形態4において用い
た過電流保護回路の補正方法は、スイッチング素子4の
オン期間Tonに磁性部品(トランス100)に入力電圧
を印加してエネルギーを蓄積し、オフ期間Toffに磁性
部品からエネルギーを取り出す構成では、式(15)で
示された補正式により補正可能である。以上のように構
成された実施の形態4のスイッチング電源装置の過電流
保護回路は、検出された電流のピーク値Ipに対して適
正に補正することができるので、前述の実施の形態1、
2、及び3と同様の効果を有する。
【0092】《実施の形態5》次に、本発明に係る実施
の形態5のスイッチング電源の過電流保護回路について
添付の図9を参照して説明する。図9は実施の形態5の
スイッチング電源の過電流保護回路の構成を示す回路図
である。図9において、前述の実施の形態1の過電流保
護回路における部品と同じ機能、構成を示すものは同じ
符号を付してその説明は省略する。実施の形態5のスイ
ッチング電源装置の過電流保護回路において、前述の図
1に示した実施の形態1の過電流保護回路と異なる点
は、実施の形態5において用いる補正式が異なるため
に、補正を行う回路構成が異なることである。
【0093】図9において、入力直流電源1は商用電源
を整流平滑する回路若しくは電池で構成されている。こ
の入力直流電源1は入力端子2a,2bに接続されてい
る。カレントトランス3は1次巻線3aと2次巻線3b
を有し、1次巻線3aの一端が入力端子2a,2bの一
方(2a)に接続されている。カレントトランスの1次
巻線3aの他端にはスイッチング素子4の一端が接続さ
れている。スイッチング素子4の他端は、整流ダイオー
ド5のカソードと、インダクタンス素子6の一端に接続
されている。このように接続されたスイッチング素子4
は、後述する制御回路10からの制御信号によりオンオ
フ動作が繰り返えされる。整流ダイオード5のアノード
は、他方の入力端子2bに接続されている。
【0094】図9に示すように、インダクタンス素子6
と平滑コンデンサ7は直列に接続されて直列回路が構成
され、この直列回路が整流ダイオード5の両端に接続さ
れて平滑回路が構成されている。この平滑回路は、整流
ダイオード5の両端に発生する矩形波電圧を平均化して
直流電圧を形成する。図9に示した実施の形態5のスイ
ッチング電源装置の過電流保護回路の出力端子8a,8
bからは平滑コンデンサ7による平均化された電圧が出
力される。出力端子8a,8bには負荷9が接続され、
スイッチング電源装置の過電流保護回路からの電力を消
費する。
【0095】制御回路10は、出力端子8a,8bの電
圧を検出して安定な電圧を出力するようにスイッチング
素子4のオンオフ比を制御する制御信号を発生する。第
1の抵抗11は、カレントトランスの2次巻線3bに並
列に接続されており、スイッチング素子4がオフの期間
にカレントトランス3の2次巻線3bに励磁電流を流し
て、カレントトランス3の励磁エネルギーを消費する。
ダイオード12はカレントトランス3の2次巻線3bに
誘起される電流を整流する。第2の抵抗13は、カレン
トトランス3の1次巻線3aを流れる電流に比例した電
圧をリアルタイムに発生する。
【0096】スイッチング素子4がオン状態の時、カレ
ントトランス3の1次巻線3aに流れる電流は、カレン
トトランス3の巻数比に応じた電流に変換されて、ダイ
オード12を通して第2の抵抗13に流される。これに
より、カレントトランス3の1次巻線3aに流れる電流
に比例した電圧Vsが第2の抵抗13の両端に発生す
る。第2の抵抗13の両端に発生する電圧Vsは、後述
する補正電圧発生回路94からの電圧が加算されてコン
パレータ15の一方の端子に入力される。コンパレータ
15の他方の端子には基準電源14からの基準電圧が入
力される。補正電圧発生回路94により補正された電圧
と基準電圧がコンパレータ15において比較される。補
正された電圧が基準電圧に達すると制御回路10を通し
てスイッチング素子4がターンオフされる。
【0097】次に、実施の形態5における補正電圧発生
回路94の構成について説明する。補正電圧発生回路9
4において、第3の抵抗16と第4の抵抗17により出
力電圧Voutが分割され、電圧Voを形成している。ま
た、第5の抵抗18と第6の抵抗19とコンデンサ20
により、制御回路10のオンオフ信号である制御信号を
平均化してオンオフ比(デューティ比)Dに比例した電
圧Vdを形成している。また、第9の抵抗89と第10
の抵抗90により、入力電圧Vinが分割され電圧Viを
形成している。また、第7の抵抗22と第8の抵抗25
と第11の抵抗91と第12の抵抗92とオペアンプ2
6により差動増幅回路を構成し、電圧(Vi−Vo)を
形成する。
【0098】掛け算器21には電圧Vdと差動増幅回路
の出力(Vi−Vo)が入力され、その積Vd×(Vi
−Vo)が算出される。加算器93は、第2の抵抗13
に発生する電圧Vsと掛け算器21から出力された電圧
の符号反転信号のとの和を算出して、コンパレータ15
へ出力する。コンパレータ15には、加算器93の出力
と、基準電源14の基準電圧Vrが入力される。コンパ
レータ15は、電圧Vaと基準電圧Vrとを比較して、
スイッチング素子4のターンオフタイミングを決定す
る。
【0099】次に、上記のように構成された実施の形態
5のスイッチング電源装置における過電流保護回路の動
作について説明する。スイッチング素子4のオンオフ動
作により、入力電圧Vinが出力電圧Voutに変換される
動作は実施の形態1のスイッチング電源装置と同じであ
るので、動作説明は省略する。同様に第2の抵抗13の
両端の電圧によって、スイッチング素子を流れる電流を
リアルタイムに検出できる。この時、出力電流Ioutと
スイッチング電流のピーク電流の関係は式(7)のよう
に表されることは前述の実施の形態1で説明した。ここ
で、式(7)は、式(5)を用いると以下のような式
(17)と等価になることが分かる。
【0100】
【数17】
【0101】即ち、出力電圧は、式(17)の第2項の
補正関数で得られる補正電流に相当する補正電圧を基準
電圧Vrに加えるか、または、実際に検出した電流波形
に比例する電圧Vsと式(17)の第2項の補正電流の
値に相当する補正電圧との差を取れば良いことが分か
る。図9に示した過電流保護回路における補正電圧発生
回路94で得られる補正信号は、式(17)の第2項に
示される補正値を表しており、必要な補正量が得られる
ことが分かる。このような回路構成で補正量を計算して
も、式(17)で得られる補正量は本質的に、式(6)
で得られる補正量と同じになり実施の形態1と同様の効
果が得られる。なお、実施の形態5においては、降圧型
のコンバータを例にとって説明したが、本発明は前述の
実施の形態2で示したフルブリッジコンバータに代表さ
れるフォワードコンバータ等の絶縁型コンバータで構成
することもできる。すなわち、インダクタンス素子と平
滑コンデンサに相当する構成要素の平滑回路を有し、矩
形波電圧を平均化して出力電圧を形成する構成であれ
ば、トランスの巻数比をNとしたとき、補正式でVout
に相当する項をN×Voutにすることにより補正が可能
となる。このような構成は上記実施の形態5と同様の効
果を有する。
【0102】《実施の形態6》次に、本発明に係る実施
の形態6のスイッチング電源の過電流保護回路について
添付の図10を参照して説明する。図10は実施の形態
6のスイッチング電源の過電流保護回路の構成を示す回
路図である。図10において、前述の実施の形態1の過
電流保護回路における部品と同じ機能、構成を示すもの
は同じ符号を付してその説明は省略する。実施の形態6
のスイッチング電源装置の過電流保護回路において、前
述の図1に示した実施の形態1の過電流保護回路と異な
る点は、実施の形態6において用いる補正式が異なるた
めに、補正を行う回路構成が異なることである。
【0103】図10において、入力直流電源1は商用電
源を整流平滑する回路若しくは電池で構成されている。
この入力直流電源1は入力端子2a,2bに接続されて
いる。カレントトランス3は1次巻線3aと2次巻線3
bを有し、1次巻線3aの一端が入力端子2a,2bの
一方(2a)に接続されている。カレントトランスの1
次巻線3aの他端にはスイッチング素子4の一端が接続
されている。スイッチング素子4の他端は、整流ダイオ
ード5のカソードと、インダクタンス素子6の一端に接
続されている。このように接続されたスイッチング素子
4は、後述する制御回路10からの制御信号によりオン
オフ動作が繰り返えされる。整流ダイオード5のアノー
ドは、他方の入力端子2bに接続されている。図10に
示すように、インダクタンス素子6と平滑コンデンサ7
は直列に接続されて直列回路が構成され、この直列回路
が整流ダイオード5の両端に接続されて平滑回路が構成
されている。この平滑回路は、整流ダイオード5の両端
に発生する矩形波電圧を平均化して直流電圧を形成す
る。
【0104】図10に示した実施の形態6のスイッチン
グ電源装置の過電流保護回路の出力端子8a,8bから
は平滑コンデンサ7による平均化された電圧が出力され
る。出力端子8a,8bには負荷9が接続され、スイッ
チング電源装置の過電流保護回路からの電力を消費す
る。制御回路10は、出力端子8a,8bの電圧を検出
して安定な電圧を出力するようにスイッチング素子4の
オンオフ比を制御する制御信号を発生する。第1の抵抗
11は、カレントトランスの2次巻線3bに並列に接続
されており、スイッチング素子4がオフの期間にカレン
トトランス3の2次巻線3bに励磁電流を流して、カレ
ントトランス3の励磁エネルギーを消費する。ダイオー
ド12はカレントトランス3の2次巻線3bに誘起され
る電流を整流する。第2の抵抗13は、カレントトラン
ス3の1次巻線3aを流れる電流に比例した電圧をリア
ルタイムに発生する。
【0105】スイッチング素子4がオン状態の時、カレ
ントトランス3の1次巻線3aに流れる電流は、カレン
トトランス3の巻数比に応じた電流に変換されて、ダイ
オード12を通して第2の抵抗13に流される。これに
より、カレントトランス3の1次巻線3aに流れる電流
に比例した電圧Vsが第2の抵抗13の両端に発生す
る。第2の抵抗13の両端に発生する電圧Vsは、後述
する補正電圧発生回路95からの電圧との差を計算しコ
ンパレータ15の一方の端子に入力される。コンパレー
タ15の他方の端子には基準電源14からの基準電圧が
入力される。補正電圧発生回路95により補正された電
圧と基準電圧がコンパレータ15において比較される。
補正された電圧が基準電圧に達すると、制御回路10を
通してスイッチング素子4がターンオフする。
【0106】次に、実施の形態6における補正電圧発生
回路95の構成について説明する。実施の形態6の補正
電圧発生回路95は、基本的に、前述の実施の形態1の
補正電圧発生回路と同じである。補正電圧発生回路95
においては、第3の抵抗16と第4の抵抗17により出
力電圧Voutが分割され、電圧Voを形成している。ま
た、第5の抵抗18と第6の抵抗19とコンデンサ20
により、制御回路10のオンオフ信号である制御信号を
平均化してオンオフ比(デューティ比)Dに比例した電
圧Vdを形成している。図10において、第11の抵抗
89と第12の抵抗90を除くと図1の補正電圧発生回
路と同じであるので、式(7)に示した補正信号が補正
電圧発生回路95において形成される。実施の形態6で
は、第11の抵抗89と第12の抵抗90により、入力
電圧Vinが分割され電圧Viを形成している。また、第
9の抵抗24の抵抗値を調整することにより、ViとV
oをオペアンプ26に印加することで、電圧Vi−Vo
に比例した信号を誤差信号として印加することができ
る。
【0107】次に、上記のように構成された実施の形態
6のスイッチング電源装置における過電流保護回路の動
作について説明する。スイッチング素子4のオンオフ動
作により、入力電圧Vinが出力電圧Voutに変換される
動作は前述の実施の形態1のスイッチング電源装置と同
じであるので、ここではその動作説明を省略する。実施
の形態1と同様に第2の抵抗13の両端の電圧によっ
て、スイッチング素子を流れる電流をリアルタイムに検
出できる。実施の形態1において説明したように、この
時、スイッチング電流のピーク電流は式(6)の第2項
に示される。
【0108】これまでの各実施の形態においては、コン
パレータ15と制御回路10とスイッチング手段4の遅
れ時間は、スイッチング周期と比較して十分に小さく無
視できるとして説明してきた。しかし、この遅れ時間が
無視できない時は、補正された電流信号が基準電圧に達
しても、瞬時にスイッチング手段4を流れる電流をオフ
できないので、遅れ時間Tdに対応して、スイッチング
電流のピーク値は、Td×(Vin−Vout)/Lfの分
だけ増加する。このピーク電圧の増加に対応するため
に、実施の形態6では、予め増加する電流分だけ補正量
を増加させて過電流レベルを下げておくことで対応して
いる。すなわち、オペアンプ26の正入力端子に抵抗を
介して入力電圧Vinを印加し、同時に負入力端子に抵抗
を介して出力電圧Voutを印加することで(Vin−Vou
t)の値に比例する補正量を得ることができる。このよ
うにすることで、一定の遅れ時間を考慮しても、過電流
制限特性を一定にすることが可能になる。
【0109】図11は本発明に係る実施の形態6の他の
構成のスイッチング電源の過電流保護回路を示す回路図
である。このスイッチング電源の過電流保護における補
正電圧発生回路940には、倍率器300と加算器30
1がオペアンプ26の出力側に設けられている。図11
に示す補正電圧発生回路940の構成について説明す
る。補正電圧発生回路940においては、図10の補正
電圧発生回路95と同様に、第3の抵抗16と第4の抵
抗17により出力電圧Voutが分割され、電圧Voを形
成している。また、第5の抵抗18と第6の抵抗19と
コンデンサ20により、制御回路10のオンオフ信号で
ある制御信号を平均化してオンオフ比(デューティ比)
Dに比例した電圧Vdを形成している。また、第9の抵
抗89と第10の抵抗90により、入力電圧Vinが分割
され電圧Viを形成している。第7の抵抗22と第8の
抵抗25と第11の抵抗91と第12の抵抗92とオペ
アンプ26により差動増幅回路を構成し、電圧(Vi−
Vo)が形成されている。
【0110】掛け算器21には電圧Vdと差動増幅回路
の出力(Vi−Vo)が入力され、その積Vd×(Vi
−Vo)が算出される。また、差動増幅回路の出力(V
i−Vo)は倍率器300に入力され、定数倍されて加
算器301に出力される。この加算器301には掛け算
器21からのVd×(Vi−Vo)が入力され、(Vi
−Vo)に加算される。加算器93は、第2の抵抗13
に発生する電圧Vsと加算器301から出力された電圧
の符号反転信号のとの和を算出して、コンパレータ15
へ出力する。コンパレータ15には、加算器93の出力
と、基準電源14の基準電圧Vrが入力される。コンパ
レータ15は、電圧Vaと基準電圧Vrとを比較して、
スイッチング素子4のターンオフタイミングを決定す
る。上記のように構成された図11のスイッチング電源
装置における過電流保護回路において、スイッチング素
子4のオンオフ動作により、入力電圧Vinが出力電圧V
outに変換される動作は実施の形態1のスイッチング電
源装置と同じである。したがって、この実施の形態にお
いても、入力電圧Vinと出力電圧Voutが変化し、過電
流保護回路が動作したとき、出力電流が増加することな
く、一定に制御される効果を有する。なお、前述の実施
の形態5において示したが、実施の形態6においても、
フルブリッジコンバータに代表されるフォワードコンバ
ータ等の絶縁型コンバータで構成することもできる。す
なわち、インダクタンス素子と平滑コンデンサに相当す
る構成要素の平滑回路を有し、矩形波電圧を平均化して
出力電圧を形成する構成であれば、トランスの巻数比を
Nとしたとき、補正式でVoutに相当する項をN×Vout
にすることにより補正が可能となる。このような構成は
上記実施の形態6と同様の効果を有する。
【0111】
【発明の効果】以上、実施の形態について詳細に説明し
たところから明らかなように、本発明は次の効果を有す
る。本発明によれば、入力電圧Vin及び出力電圧Vout
の変化に係らず、過電流保護回路の動作時の出力電流を
一定にできるので、安全で安定したスイッチング電源装
置を提供することができる。本発明は、従来の過電流保
護回路における種々の問題を解決するものであり、特に
回路素子のインダクタンスが小さい回路において、入力
電圧や出力電圧が変化した場合であっても出力電流を一
定に制限し、安定して確実に過電流保護を行うことがで
きる安全性の高いスイッチング電源装置の過電流保護回
路を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態1におけるスイッチン
グ電源装置の過電流保護回路の構成を示す回路図であ
る。
【図2】実施の形態1の過電流保護回路における過電流
垂下特性を示す説明図である。
【図3】実施の形態1の他の構成の過電流保護回路を示
すの回路図である。
【図4】本発明に係る実施の形態2におけるスイッチン
グ電源装置の過電流保護回路の構成を示す回路図であ
る。
【図5】実施の形態2の過電流保護回路における動作波
形を示す説明図である。
【図6】本発明に係る実施の形態3におけるスイッチン
グ電源装置の過電流保護回路の構成を示す回路図であ
る。
【図7】本発明に係る実施の形態4におけるスイッチン
グ電源装置の過電流保護回路の構成を示す回路図であ
る。
【図8】実施の形態4の過電流保護回路における動作波
形を示す説明図である。
【図9】本発明に係る実施の形態5におけるスイッチン
グ電源装置の過電流保護回路の構成を示す回路図であ
る。
【図10】本発明に係る実施の形態6におけるスイッチ
ング電源装置の過電流保護回路の構成を示す回路図であ
る。
【図11】本発明に係る実施の形態6におけるスイッチ
ング電源装置の他の過電流保護回路の構成を示す回路図
である。
【図12】従来のスイッチング電源装置の過電流保護回
路の構成を示す回路図である。
【図13】従来のスイッチング電源装置の過電流保護回
路における動作波形を示す説明図である。
【図14】従来のスイッチング電源装置の過電流保護回
路における垂下特性を示す説明図である。
【符号の説明】
1 入力直流電源 2a 入力端子 2b 入力端子 3 カレントトランス 4 スイッチング素子 5 整流ダイオード 6 インダクタンス素子 7 平滑コンデンサ 8a 出力端子 8b 出力端子 9 負荷 10 制御回路 11 第1の抵抗 12 ダイオード 13 第2の抵抗 14 基準電源 15 コンパレータ 16 第3の抵抗 17 第4の抵抗 18 第5の抵抗 19 第6の抵抗 20 コンデンサ 21 掛け算器 22 第7の抵抗 23 第8の抵抗 24 第9の抵抗 25 第10の抵抗 26 オペアンプ 27 加算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H730 AA20 AS01 BB13 BB23 BB27 BB43 BB55 BB57 BB77 DD04 DD22 DD26 EE02 EE07 EE08 EE59 FD01 FD11 FD41 FG01 FG05 XX03 XX15 XX23 XX32 XX35 XX47

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力電圧(Vin)をオンオフ動作により
    矩形波電圧に形成するスイッチング手段と、 前記矩形波電圧をインダクタンス素子とコンデンサによ
    り平滑して出力電圧(Vout)を形成する平滑回路と、 前記スイッチング手段に流れる電流のピーク電流を検出
    して、出力電流の制限を行う過電流保護手段と、を具備
    し、 前記過電流保護手段において、入力電圧(Vin)と出力
    電圧(Vout)及びスイッチング手段のオンオフ比
    (D)に比例する電圧とを用いて、検出されたピーク電
    流値を、(Vout−D×Vout)の値に比例した誤差信号
    により補正するよう構成されたスイッチング電源装置。
  2. 【請求項2】 誤差信号を形成するために掛け算器を用
    いて構成された請求項1記載のスイッチング電源装置。
  3. 【請求項3】 前記過電流保護手段がピーク電圧保持手
    段をさらに有する請求項1記載のスイッチング電源装
    置。
  4. 【請求項4】 入力電圧(Vin)をオンオフ動作により
    矩形波電圧に形成するスイッチング手段と、 前記スイッチング手段が接続された1次巻線と出力端子
    に接続された2次巻線とを有し、巻数比がN:1である
    絶縁形のトランスと、 前記2次巻線に接続され、整流手段とインダクタンス素
    子とコンデンサとにより整流平滑して出力電圧を形成す
    る出力電圧形成手段と、 前記スイッチング手段に流れる電流のピーク電流を検出
    して、出力電流の制限を行う過電流保護手段と、を具備
    し、 前記過電流保護手段において、入力電圧(Vin)と出力
    電圧(Vout)及びスイッチング手段のオンオフ比
    (D)を用いて、検出されたピーク電流値を、(Vout
    −D×Vout)の値に比例した誤差信号により補正する
    よう構成されたスイッチング電源装置。
  5. 【請求項5】 誤差信号を形成するために掛け算器を用
    いて構成された請求項4記載のスイッチング電源装置。
  6. 【請求項6】 スイッチング電源装置が絶縁型のトラン
    スを有し、フルブリッジコンバータで構成された請求項
    4記載のスイッチング電源装置。
  7. 【請求項7】 交互にオンオフを繰り返す第1のスイッ
    チング手段と第2のスイッチング手段とを有し、第1の
    接続点により直列に接続された第1の直列回路と、 交互にオンオフを繰り返す第3のスイッチング手段と第
    4のスイッチング手段とを有し、第2の接続点により直
    列に接続された第2の直列回路と、 前記第1の接続点と前記第2の接続点との間に接続され
    た1次巻線を有するトランスと、 前記トランスの1次巻線に矩形波電圧を印加する矩形波
    電圧印加手段と、 前記トランスの2次巻線に誘起される電圧を整流する整
    流手段と、 前記整流手段からの矩形波電圧をインダクタンス素子と
    コンデンサにより平滑して出力する平滑回路と、 前記第1の接続点の電圧を平均化して出力電圧に比例し
    た電圧を形成する回路と、を有する請求項6記載のスイ
    ッチング電源装置。
  8. 【請求項8】 交互にオンオフを繰り返す第1のスイッ
    チング手段と第2のスイッチング手段とを有し、第1の
    接続点により直列に接続された第1の直列回路と、 交互にオンオフを繰り返す第3のスイッチング手段と第
    4のスイッチング手段とを有し、第2の接続点により直
    列に接続された第2の直列回路と、 前記第1の接続点と前記第2の接続点との間に接続され
    た1次巻線を有するトランスと、 前記トランスの1次巻線に矩形波電圧を印加する矩形波
    電圧印加手段と、 前記トランスの2次巻線に誘起される矩形波電圧をイン
    ダクタンス素子とコンデンサにより平滑して出力する平
    滑回路と、 前記第1の接続点の電圧と前記第2の接続点の電圧とを
    それぞれ平均化して出力電圧に比例した電圧を形成する
    平均化回路と、 前記第1のスイッチング手段又は前記第3のスイッチン
    グ手段がオン状態のとき前記入力電圧と出力電圧との差
    電圧を平均化することにより得られる誤差信号を形成す
    る誤差信号形成回路と、を有する請求項7記載のスイッ
    チング電源装置。
  9. 【請求項9】 検出されたピーク電流を(Vout−D×
    Vout)の値に代えて{D×(Vin−Vout)}の値によ
    り補正する請求項1に記載のスイッチング電源装置。
  10. 【請求項10】 検出されたピーク電流を(Vout−D
    ×Vout)の値に代えて{D×(Vin−N×Vout)}の
    値により補正する請求項4に記載のスイッチング電源装
    置。
  11. 【請求項11】 検出されたピーク電圧を(Vout−D
    ×Vout)に比例する値と、(Vin−Vout)に比例する
    値の両方で補正することを特徴とする請求項1に記載の
    スイッチング電源装置。
  12. 【請求項12】 検出されたピーク電圧を(Vout−D
    ×Vout)に比例する値と、(Vin−N×Vout)に比例
    する値の両方で補正することを特徴とする請求項4に記
    載のスイッチング電源装置。
  13. 【請求項13】 検出されたピーク電圧を(Vout−D
    ×Vout)の値に代えて{D×(Vin−Vout)}に比例
    する値と、(Vin−Vout)に比例する値の両方で補正
    することを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電
    源装置。
  14. 【請求項14】 検出されたピーク電圧を(Vout−D
    ×Vout)の値に代えて{D×(Vin−N×Vout)}に
    比例する値と、(Vin−N×Vout)に比例する値の両
    方で補正することを特徴とする請求項4に記載のスイッ
    チング電源装置。
  15. 【請求項15】 入力電圧(Vin)をオンオフ動作によ
    り矩形波電圧に形成するスイッチング手段と、 前記スイッチング手段がオン状態のとき入力電圧が印加
    されて励磁エネルギーが蓄積され、前記スイッチング手
    段がオフ状態のとき蓄積された励磁エネルギーを出力す
    るインダクタンス素子と、 前記スイッチング手段に流れる電流のピーク電流(I
    p)を検出して、出力電流の制限を行う過電流保護手段
    と、を具備し、 前記過電流保護手段において、検出されたピーク電流I
    pに対して、Kを定数として、{(1−D)×(Ip+
    K×Vout)}の演算を行い、その算出値を一定にする
    よう前記スイッチング手段のオン期間を決定するよう構
    成されたスイッチング電源装置。
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