JP2002303627A - Dnaマイクロアレイ製作方法及びdnaマイクロアレイ容器 - Google Patents

Dnaマイクロアレイ製作方法及びdnaマイクロアレイ容器

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JP2002303627A
JP2002303627A JP2001105774A JP2001105774A JP2002303627A JP 2002303627 A JP2002303627 A JP 2002303627A JP 2001105774 A JP2001105774 A JP 2001105774A JP 2001105774 A JP2001105774 A JP 2001105774A JP 2002303627 A JP2002303627 A JP 2002303627A
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dna
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microarray
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flow
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Tsutomu Nishine
勤 西根
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 選択した1又は複数種類のDNAプローブを
短時間で搭載して目的に応じたDNAマイクロアレイを
製作する。 【解決手段】 DNAマイクロアレイ容器1のチャンネ
ル3、リザーバー5,7及び溝9にバッファーを充填す
る。リザーバー7にビーズのリザーバー7への流出を阻
止するための第1の物理的フィルターを配置する。固定
したDNAプローブの種類が異なるマイクロビーズを目
的に応じて5種類選択し、各リザーバー5にそれぞれ1
種類ずつビーズを注入した後、電気浸透流によりビーズ
をチャンネル3内に充填する。各リザーバー5にビーズ
のリザーバー5への逆流を防ぐための第2の物理的フィ
ルターを配置し、検体をリザーバー7に注入した後、電
気浸透流により検体をチャンネル3内に導入し、検体
と、ビーズに固定されたDNAプローブとの間で選択的
にハイブリダイゼーションを形成させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多数のDNA(デ
オキシリボ核酸)プローブが固相表面に固定されたDN
Aマイクロアレイを製作する方法及びDNAマイクロア
レイに関するものである。DNAマイクロアレイは、生
物学分野や医学分野、薬学分野、農学分野などにおい
て、DNAハイブリダイゼーションに基づくDNAの発
現解析や診断などに用いられる。本明細書において、D
NAプローブの語は、オリゴヌクレオチド、ポリヌクレ
オチド、及びDNAのホスホジエステル結合をペプチド
結合に変換した人工核酸(ペプチド核酸)を含む。DN
Aプローブとしては、例えばmRNA(メッセンジャー
リボ核酸)の相補的な配列をもつcDNA(相補的なD
NA)を1本鎖にしたものが用いられる。
【0002】
【従来の技術】検体に含まれるDNAの塩基配列を特定
するに当って、まず、ガラス基板やシリコン基板の上
に、複数個のDNAプローブを固定したDNAマイクロ
アレイを準備する。検体からcDNAを合成し、さらに
標識を施す。得られた標識cDNAをDNAマイクロア
レイに接触させ、DNAマイクロアレイに固定されたD
NAプローブとの間でハイブリダイゼーションさせる
(以下、ハイブリダイゼーション処理という)。標識c
DNAは配列が相補的なDNAプローブに保持され、過
剰量の標識cDNAは洗浄操作で除去される。標識cD
NAがハイブリダイゼーションを形成したDNAプロー
ブを特定することにより、検体に含まれるDNAの塩基
配列を特定することができる。漏れを無くすためにでき
るだけ多くのDNAプローブを基板の上に固定するのが
現在の主流である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のDNAマイクロ
アレイには多種類のDNAプローブが基板上に固定され
る。基板上に固定されているDNAプローブに関しては
同時に広範囲な探索を行なうことができるが、基板に固
定していないDNAプローブに関しては検出することが
できず、DNAマイクロアレイを新たに作り直す必要が
ある。また、現場での分析を考慮すると、多種類のDN
Aプローブにより広範囲な探索を行なうよりも、DNA
プローブの種類を限定して探索を行なう方が実用的であ
る。
【0004】そこで本発明は、選択した1又は複数種類
のDNAプローブを短時間で搭載して目的に応じたDN
Aマイクロアレイを簡単に製作できるDNAマイクロア
レイ製作方法及びDNAアレイを提供することを目的と
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるDNAマ
イクロアレイ製作方法では、DNAプローブが担持され
たDNAプローブ担持体をDNAマイクロアレイ容器内
に充填してDNAマイクロアレイとする。
【0006】担持されたDNAプローブの種類が異なる
DNAプローブ担持体を複数種類準備しておき、選択し
た1又は複数種類のDNAプローブ担持体をDNAマイ
クロアレイ容器に充填することにより、1又は複数種類
のDNAプローブを短時間で搭載して目的に応じたDN
Aマイクロアレイを製作する。
【0007】本発明にかかるDNAマイクロアレイ製作
方法の一態様では、DNAマイクロアレイ容器として、
板状部材の内部に1又は複数の流路を有し、その流路の
両端にはこの板状部材の一方の表面に開口をもつ凹部が
形成されてなるものを用い、上記流路内に選択されたD
NAプローブ担持体を充填する。
【0008】DNAマイクロアレイ容器の凹部は液溜め
(以下、リザーバーという)を構成する。流路及びリザ
ーバーに液状の移動媒体を充填し、異なる種類のDNA
プローブが担持された複数種類のDNAプローブ担持体
の中から選択したDNAプローブ担持体を流路の一端側
のリザーバーに注入する。電気浸透流や加圧、吸引、遠
心力などにより、流路の一端側から他端側に向かって移
動媒体の流れを生じさせ、一端側のリザーバーに注入さ
れたDNAプローブ担持体を流路内に導入する。流路の
一端側及び他端側に、移動媒体及び検体を透過し、DN
Aプローブ担持体を透過させないフィルター材料などを
設け、流路内にDNAプローブ担持体を封止することに
より、DNAマイクロアレイを製作する。
【0009】本発明にかかるDNAマイクロアレイ容器
は、板状部材の内部に流路を有し、その流路の両端には
この板状部材の一方の表面に開口をもつ凹部が形成され
ており、流路の一端側は流路内に導入されるDNAプロ
ーブが担持されたDNAプローブ担持体の寸法よりも大
きい断面寸法をもち、流路の他端側は検体の寸法よりも
大きい断面寸法をもち、かつDNAプローブ担持体の流
出を阻止する手段を備えているものである。
【0010】本発明にかかるDNAマイクロアレイ容器
を用い、上記DNAマイクロアレイ製作方法の一態様に
よってDNAマイクロアレイを製作する際、流路の一端
側からDNAプローブ担持体を流路内に導入する。流路
の他端側は検体の寸法よりも大きい断面寸法をもち、か
つDNAプローブ担持体の流出を阻止する手段を備えて
おり、流路内に導入されたDNAプローブ担持体は流路
内に留まるので、DNAプローブ担持体の流路内への充
填が容易になる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明にかかるDNAマイクロア
レイ容器において、複数の流路が形成され、それらの流
路の他端は共通の凹部に導かれていることが好ましい。
その結果、各流路に、担持したDNAプローブの種類が
異なるDNAプローブ担持体を充填した後、共通の凹部
(リザーバー)に検体を注入し、流路の他端側から一端
側に向かって移動媒体の流れを生じさることにより、複
数の流路に同時に検体を注入することができるようにな
る。
【0012】本発明にかかるDNAマイクロアレイ容器
において、凹部の開口が形成されている表面に、流路の
一端に対応する複数の凹部で共通の溝が形成されている
ことが好ましい。その結果、電気浸透流によって移動媒
体に流れを生じさせる場合、共通の溝にも泳動媒体を充
填しておくことにより、流路の一端側に対応する共通の
溝と流路の他端側に対応する共通のリザーバーとの間に
所定の電圧を印加して各流路内の泳動媒体に電気浸透流
を生じさせることができるようになるので、電極の数を
減らすことができ、電圧を印加する装置の構成が簡単に
なる。
【0013】
【実施例】図1はDNAマイクロアレイ容器の一実施例
を示す図であり、(A)は平面図を示し、(B)は
(A)のA−A’位置での断面図を示す。図2はその実
施例の分解斜視図を示す。DNAマイクロアレイ容器1
は、例えばガラスやシリコンなどからなる一対の板状基
板1a,1bにより構成される。基板1a,1bの寸法
は、例えば長さが30mm、幅が30mm、厚さが2m
mである。
【0014】一方の基板1bの表面に5本のチャンネル
(溝)3が形成されている。それらのチャンネル3は、
一端3a側を円弧側、他端3b側を中心側にして扇形に
配置されている。チャンネル3の寸法は、例えば長さが
5mm、幅が100μm、深さが100μmである。
【0015】他方の基板1aには各チャンネル3の一端
3aに対応する位置に円形の貫通孔5がそれぞれ形成さ
れ、他端3bに対応する位置に共通の貫通孔7が形成さ
れている。貫通孔5の直径は例えば3mmである。基板
1aの表面に、貫通孔5の配列上に沿って溝9が形成さ
れている。溝9の寸法は、例えば幅が5mm、深さが2
mmである。DNAマイクロアレイ容器1は、両基板1
a,1bを図1(B)に示すように、基板1aの溝9が
形成された面とは反対側の面と、基板1bのチャンネル
3が形成された表面とが接合された状態で使用される。
貫通孔5,7は溶液を収容するリザーバーを構成する。
【0016】図1及び図2を参照して、本発明にかかる
DNAマイクロアレイ製作方法の一例を説明する。複数
種類のDNAプローブを準備し、それらのDNAプロー
ブをDNAプローブ担持体としてのマイクロビーズに種
類ごとに固定する。DNAプローブが固定されたマイク
ロビーズは、混合せずに、DNAプローブの種類ごとに
個別に保存溶液内で保存する。マイクロビーズとして
は、例えば直径が60μm程度のglycidal methacrylat
e microbeadsを使用する。各マイクロビーズには約10
4本のDNAプローブが固定される。
【0017】リザーバー7に移動媒体としてのバッファ
ーを注入する。バッファーはチャンネル3内、リザーバ
ー5内に順次充填され、リザーバー5から溢れたバッフ
ァーは溝9内に収容される。リザーバー7内に、チャン
ネル3の他端3bを完全に塞ぐように、例えば多孔質の
樹脂からなる第1の物理的フィルター(図示は省略)を
配置する。第1の物理的フィルターは、バッファー及び
検体としてのcDNAやDNA断片を透過させ、ビーズ
を透過させないものを用い、マイクロビーズの流出を阻
止する手段として機能する。検体とのハイブリダイゼー
ションの形成を調べたいDNAプローブが固定されたマ
イクロビーズを例えば5種類選定し、各リザーバー5に
それぞれ1種類ずつマイクロビーズを1〜2μL(マイ
クロリットル)の保存溶液とともに注入する。各リザー
バー5に注入する保存溶液に含まれるマイクロビーズの
個数は例えば100個である。
【0018】マイクロビーズをチャンネル3内へ充填す
べく、溝9に収容されたバッファーとリザーバー7に収
容されたバッファーとの間に所定の電圧を印加して、溝
9からリザーバー5、チャンネル3の一端3a側、チャ
ンネル3、他端3b側を介してリザーバー7に向かって
バッファーが流れるように電気浸透流を生じさせる。各
バッファー5に収容されたビーズは電気浸透流によって
一端3a側からチャンネル3内に入っていく。チャンネ
ル3の他端3bは第1の物理的フィルターによって塞が
れているので、ビーズがリザーバー7に出ないようにな
っている。
【0019】チャンネル3内にビーズを充填した後、各
リザーバー5に、ビーズのリザーバー5への逆流を防ぐ
ためのフィルター材料として、チャンネル3の一端3a
を完全に塞ぐように、例えば多孔質の樹脂からなる第2
の物理的フィルター(図示は省略)を配置する。第2の
物理的フィルターは、バッファー及び検体としてのcD
NAやDNA断片を透過させ、ビーズを透過させないも
のを用いる。
【0020】ハイブリダイゼーション処理を行なうべ
く、蛍光物質で標識された検体としてのcDNA(標識
cDNA)をリザーバー7に注入する。溝9にはすべて
のリザーバー5が導通するように、バッファーを収容す
る。チップ全体が温度制御されている。溝9に収容され
たバッファーとリザーバー7に収容されたバッファーと
の間に所定の電圧を印加して、リザーバー7からチャン
ネル3の他端3b側、チャンネル3、一端3a側及びリ
ザーバー5を介して溝9に向かってバッファーが流れる
ように電気浸透流を生じさせる。バッファー7に収容さ
れた標識cDNAは電気浸透流によって、第1の物理的
フィルターを介して、他端3b側からチャンネル3内に
入っていく。チャンネル3内に充填されたビーズは電気
浸透流によって一端3a側に移動されるが、一端3aは
第2の物理的フィルターによって塞がれているので、ビ
ーズがリザーバー5に出ることはない。
【0021】標識cDNAと塩基配列が相補的なDNA
プローブが固定されているビーズが充填されたチャンネ
ル3内では、標識cDNAとDNAプローブとの間でハ
イブリダイゼーションが形成される。所定の電圧印加時
間が経過した後、溝9、リザーバー7間への電圧印加を
停止する。リザーバー7内に残留する標識cDNAを除
去すべく、リザーバー7内をバッファーに置換し、チャ
ンネル3の他端3bから一端3aへ向かって流れる電気
浸透流が発生するように、溝9、リザーバー7間に電圧
印加を印加して、バッファーを第1の物理的フィルター
を介してチャンネル3内に導いて、ハイブリダイゼーシ
ョンを形成しなかった標識cDNAを電気浸透流によ
り、第2の物理的フィルターを介してリザーバー5側へ
洗い流す。
【0022】結果は蛍光検出を行なって評価する。検体
としてのcDNAが蛍光標識されているので、蛍光を発
するチャンネル3は、そこに充填されているDNAプロ
ーブと標識cDNAとの間でハイブリダイゼーションが
形成されていることを意味する。蛍光を発するチャンネ
ル3に充填されたビーズに固定されているDNAプロー
ブの塩基配列に基づいて検体としてのcDNAの塩基配
列を特定する。
【0023】使用後のDNAマイクロアレイ容器1は、
リザーバー7に配置された第1の物理的フィルター及び
リザーバー5に配置された第2の物理的フィルターを除
去した後、リザーバー7側からチャンネル3内にバッフ
ァーを注入してビーズをリザーバー5へ排出してチャン
ネル3内を洗浄することにより、繰り返して使用するこ
とができる。また、チャンネル3内へ充填するビーズの
種類の組合わせを変更することにより、目的に応じたD
NAマイクロアレイを製作することができ、従来のDN
Aマイクロアレイに比較して汎用性を向上させることが
できる。
【0024】図3はDNAマイクロアレイ容器の他の実
施例を示す斜視図である。DNAマイクロアレイ容器1
1は円盤状の一対の基板が貼り合わされてなり、図1及
び図2の実施例と同様にして、16本のチャンネル3が
他端3b側を中心にして放射状に配列されている。各チ
ャンネル3の一端3a側に対応する位置にリザーバー5
が形成され、他端3b側に共通のリザーバー7が形成さ
れている。
【0025】図3の実施例を用いてDNAマイクロアレ
イを製作する場合、リザーバー7にバッファーを注入し
てリザーバー7、チャンネル3及びリザーバー5にバッ
ファーを満たす。リザーバー7内に、チャンネル3の他
端3bを完全に塞ぐように、例えばバッファー及び検体
としてのcDNAやDNA断片を透過させ、ビーズを透
過させない多孔質の樹脂からなる第1の物理的フィルタ
ー(図示は省略)を配置する。各リザーバー5にDNA
プローブを固定したビーズを含む保存溶液を注入する。
リザーバー7からバッファーを吸引して、ビーズをチャ
ンネル3内に充填する。各リザーバー5に、チャンネル
3の一端3aを完全に塞ぐように、例えばバッファー及
び検体としてのcDNAやDNA断片を透過させ、ビー
ズを透過させない多孔質の樹脂からなる第2の物理的フ
ィルター(図示は省略)を配置してDNAマイクロアレ
イを製作する。
【0026】リザーバー7に検体を注入した後、DNA
マイクロアレイ容器11を基板平面でリザーバー7を中
心として回転させ、遠心力により検体を第1の物理的フ
ィルターを介してチャンネル3内に導入する。検体と塩
基配列が相補的なDNAプローブが固定されているビー
ズが充填されたチャンネル3内では、検体とDNAプロ
ーブとの間でハイブリダイゼーションが形成される。D
NAマイクロアレイ容器11を所定の時間回転させた
後、回転を一旦停止する。リザーバー7内に残留する検
体を除去し、リザーバー7にバッファーを充填した後、
DNAマイクロアレイ容器11を再度回転させ、バッフ
ァーを第1の物理的フィルターを介してチャンネル3内
に導入して、ハイブリダイゼーションを形成しなかった
検体をチャンネル3から、第2の物理的フィルターを介
して、リザーバー5へ排出する。その後、検体とDNA
プローブとのハイブリダイゼーションを検出することに
より、DNAプローブの塩基配列に基づいて検体の塩基
配列を特定する。
【0027】上記DNAマイクロアレイ製作方法では、
DNAプローブ担持体として、glycidal methacrylate
microbeadsを使用しているが、本発明はこれに限定され
るものではなく、他の材料からなるマイクロビーズやポ
リマーなど、DNAプローブを固定でき、かつチャンネ
ルの断面寸法よりも小さいものであればよい。また、バ
ッファーに流れを生じさせる手段としては、電気浸透
流、ペリスターポンプなどの吸引及び加圧機構を用いた
加圧や吸引、回転による遠心力など、バッファーに流れ
を生じさせることができる手段であればどのような手段
であってもよい。また、本発明にかかるDNAマイクロ
アレイ製作方法は、上記DNAマイクロアレイ容器を用
いたものに限定されるものではなく、DNAプローブ担
持体を充填でき、その後、検体とDNAプローブ担持体
とのハイブリダイゼーション処理を行なうことができる
容器であればどのような容器であってもよい。
【0028】DNAマイクロアレイ容器の上記実施例で
は、5本又は16本のチャンネル3を備えたDNAマイ
クロアレイ容器1,11を示しているが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、チャンネル数は1本から多
数本まで、使用目的応じて種々の変更が可能である。ま
た、マイクロビーズの流出を阻止する手段として多孔質
の樹脂からなる物理的フィルターを用いているが、本発
明のDNAマイクロアレイ容器を構成するマイクロビー
ズの流出を阻止する手段はこれに限定されるものではな
く、例えば流路の他端側に段差を設け、他端が検体の寸
法よりも大きく、かつDNAプローブ担持体の寸法より
も小さい断面寸法をもつように流路を形成することによ
り、マイクロビーズの流出を阻止するようにしてもよ
い。本発明のDNAマイクロアレイの基板の材料、形状
及び寸法、チャンネルの形状及び寸法、並びにリザーバ
ーの形状及び寸法は上記実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内
で種々の変更が可能である。
【0029】
【発明の効果】本発明にかかるDNAマイクロアレイ製
作方法では、DNAプローブが担持されたDNAプロー
ブ担持体をDNAマイクロアレイ容器内に充填してDN
Aマイクロアレイを製作するようにしたので、1又は複
数種類のDNAプローブを短時間で搭載して目的に応じ
たDNAマイクロアレイを簡単に製作できる。
【0030】本発明にかかるDNAマイクロアレイ製作
方法において、DNAマイクロアレイ容器として、板状
部材の内部に1又は複数の流路を有し、その流路の両端
にはこの板状部材の一方の表面に開口をもつ凹部が形成
されてなるものを用い、上記流路内に選択したDNAプ
ローブ担持体を充填するようにすれば、液状の移動媒体
を充填し、DNAプローブ担持体を流路の一端側のリザ
ーバーに注入し、電気浸透流や加圧、吸引、遠心力など
により、流路の一端側から他端側に向かって移動媒体の
流れを生じさせ、DNAプローブ担持体を流路内に導入
することができる。
【0031】本発明にかかるDNAマイクロアレイ容器
では、板状部材の内部に流路を有し、その流路の両端に
はこの板状部材の一方の表面に開口をもつ凹部が形成さ
れており、流路の一端側は流路内に導入されるDNAプ
ローブが担持されたDNAプローブ担持体の寸法よりも
大きい断面寸法をもち、流路の他端側は検体の寸法より
も大きい断面寸法をもち、かつDNAプローブ担持体の
流出を阻止する手段を備えているようにしたので、移動
媒体とともに流路の一端側からDNAプローブ担持体を
流路内に導入し、流路の他端側からDNAプローブ担持
体が流路外に出るのを防止して流路内に導入されたDN
Aプローブ担持体を流路内に留まらせることができ、D
NAプローブ担持体の流路内への充填が容易になる。
【0032】本発明にかかるDNAマイクロアレイ容器
において、複数の流路が形成され、それらの流路の他端
は共通の凹部に導かれているようにすれば、各流路に、
担持したDNAプローブの種類が異なるDNAプローブ
担持体を導入した後、共通の貫通穴に検体を注入し、流
路の他端側から一端側に向かって移動媒体の流れを生じ
さることにより、複数の流路に同時に検体を注入するこ
とができる。
【0033】本発明にかかるDNAマイクロアレイ容器
において、凹部の開口が形成されている表面に、流路の
一端に対応する複数の凹部で共通の溝が形成されている
ようにすれば、電気浸透流によって移動媒体に流れを生
じさせる場合、共通の溝にも泳動媒体を充填しておくこ
とにより、流路の一端側に対応する共通の溝と流路の他
端側に対応する共通のリザーバーとの間に所定の電圧を
印加して各流路内の泳動媒体に電気浸透流を生じさせる
ことができるようになり、電圧を印加する装置の構成を
簡単にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】DNAマイクロアレイ容器の一実施例を示す図
であり、(A)は平面図を示し、(B)は(A)のA−
A’位置での断面図を示す。
【図2】同実施例の分解斜視図を示す。
【図3】他の実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,11 DNAマイクロアレイ容器 1a,1b 基板 3 チャンネル 3a チャンネルの一端 3b チャンネルの他端 5,7 リザーバー 9 溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B024 AA11 AA19 CA01 CA09 CA11 HA14 4B029 AA07 AA23 AA27 BB20 CC01 CC02 CC03 CC08 FA12 FA15

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 DNAプローブが担持されたDNAプロ
    ーブ担持体をDNAマイクロアレイ容器内に充填してD
    NAマイクロアレイとするDNAマイクロアレイ製作方
    法。
  2. 【請求項2】 前記DNAマイクロアレイ容器として、
    板状部材の内部に1又は複数の流路を有し、その流路の
    両端にはこの板状部材の一方の表面に開口をもつ凹部が
    形成されてなるものを用い、前記流路内に選択された前
    記DNAプローブ担持体を充填する請求項1に記載のD
    NAマイクロアレイ製作方法。
  3. 【請求項3】 板状部材の内部に1又は複数の流路を有
    し、その流路の両端にはこの板状部材の一方の表面に開
    口をもつ凹部が形成されており、前記流路の一端側は前
    記流路内に導入されるDNAプローブが担持されたDN
    Aプローブ担持体の寸法よりも大きい断面寸法をもち、
    前記流路の他端側は検体の寸法よりも大きい断面寸法を
    もち、かつ前記DNAプローブ担持体の流出を阻止する
    手段を備えているDNAマイクロアレイ容器。
  4. 【請求項4】 複数の流路が形成され、それらの流路の
    他端は共通の凹部に導かれている請求項3に記載のDN
    Aマイクロアレイ容器。
  5. 【請求項5】 前記凹部の開口が形成されている表面
    に、前記流路の一端に対応する複数の凹部で共通の溝が
    形成されている請求項4に記載のDNAマイクロアレイ
    容器。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016200431A (ja) * 2015-04-08 2016-12-01 株式会社パートナーファーム 固相反応チップ及びこれを用いた測定方法

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JP2016200431A (ja) * 2015-04-08 2016-12-01 株式会社パートナーファーム 固相反応チップ及びこれを用いた測定方法
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