JP2004298017A - 核酸増幅およびハイブリダイゼーション検出が可能なプローブ固相化反応アレイ - Google Patents
核酸増幅およびハイブリダイゼーション検出が可能なプローブ固相化反応アレイ Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】核酸増幅およびハイブリダイゼーション反応を行うためのプローブ固相化反応アレイであって、該プローブ固相化反応アレイは、プローブが支持体に固相化されたプローブ固相化反応アレイであり、前記支持体は、前記支持体に独立して形成された1または複数の反応部を備え、前記支持体の各反応部は、2つの開口部を有し、前記反応部には、反応部毎にハイブリダイゼーションで検出したい配列とハイブリダイズ可能なプローブが固定化されており、前記反応部は、温度制御可能であることを特徴とするプローブ固相化反応アレイを提供する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
【0002】
【従来の技術】
近年、遺伝子発現頻度を検出する手法として、プローブアレイによる解析が行われている。従来は、核酸ハイブリダイゼーション反応による検出を行う基板としてナイロン膜を使用し、DNAの+電荷を利用してプローブDNAを基板上に固相化していた。反応後のハイブリダイゼーション検出は、化学発光やラジオアイソトープによって行っていた。
【0003】
近年では、マイクロアレイ技術により一定規格のスライドグラス(約7.5cm×2.5cm)を用いて、多種類のプローブDNAを高密度に固相する方法や、フォトリソグラフィー技術により半導体基板にDNAプローブを合成する方法とが知られている。これらのマイクロアレイ技術を用いることにより、ナイロン膜では3mm〜5mmであった一つのスポットが、ガラス基板では100um〜300umの極微小なスポットが可能になり、高密度化が図れる。そのため、一枚のマイクロアレイ上に数千から数万のプローブを配することが可能となり、大規模な遺伝子発現頻度解析の有用な手段となっている。その他、検出感度の向上、マイクロ化によるサンプルの節約、データ取得の自動化およびデータ処理による簡便化などの点で有用性が期待されている。
【0004】
マイクロアレイ解析は、遺伝子発現頻度を解析するのみならず、疾患との関連性が注目されている遺伝子多型の検出をも可能とする。この場合は、遺伝子多型領域を含んだPCR反応を行い、ターゲットとしてハイブリダイゼーション反応を行うことが一般的である。したがって、遺伝子多型解析では、PCR反応により遺伝子多型部位を含む領域を増幅し、そのPCR増幅産物をマイクロアレイ上でハイブリダイゼーション反応させる必要がある。しかし、これらの操作は、溶液の移し替えなどの煩雑な操作を伴うという問題がある。
【0005】
また、PCR反応を行うための試料ロスを防止した微量液体の反応装置が開示されているが(特許文献1)、このような反応装置を使用したとしても、PCR反応による増幅反応後に、ハイブリダイゼーション反応のための移し替えが必要であった。
【0006】
一方、特定のDNAをダイヤモンド等の基体の基板表面に固定化し、これをPCR反応の鋳型にする方法が開示されている(特許文献2)。この方法は、DNAを固定化した基体をPCRのテンプレートとして使用することを目的としており、該基体をPCR反応溶液中から取り出すことで複数回のPCR反応のテンプレートとして使用することができる。しかし、この方法では、PCR反応後のテンプレートの除去が容易ではあるが、テンプレートとしての基体の移し替えが必要である。したがって、基板を取り出す際にコンタミネーションをおこす原因にもなりうる。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−149059号公報
【0008】
【特許文献2】
特開2002−191369号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、一枚のアレイ上で核酸合成とハイブリダイゼーション反応を行うことにより、効率よく、かつ高精度でマイクロアレイ解析を行う方法および該方法の実施に使用するためのプローブ固相化反応アレイを提供することを目的とする。さらに、試料サンプルの低減を図り、なおかつ迅速にマイクロアレイ解析を行う方法および該方法の実施に使用するためのプローブ固相化反応アレイを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、通常は、ハイブリダイゼーションのみを行うためのプローブ固相化アレイ上においてPCR反応をも行うという発想に至り、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明は、核酸増幅およびハイブリダイゼーション反応を行うためのプローブ固相化反応アレイであって、
該プローブ固相化反応アレイは、プローブが支持体に固相化されたプローブ固相化反応アレイであり、
前記支持体は、前記支持体に独立して形成された1または複数の反応部を備え、
前記支持体の各反応部は、2つの開口部を有し、
前記反応部には、反応部毎にハイブリダイゼーションで検出したい配列とハイブリダイズ可能なプローブが固定化されており、
前記反応部は、温度制御可能であること、
を特徴とするプローブ固相化反応アレイを提供する。
【0012】
さらに、本発明は、上記プローブ固相化反応アレイであって、前記プローブ固相化反応アレイは、さらにヒータを具備していることを特徴とし、前記温度制御は、ヒータにより行われるプローブ固相化反応アレイを提供する。
【0013】
さらに、本発明は、上記記載のプローブ固相化アレイであって、前記プローブ固相化反応アレイは、さらに磁石を具備することを特徴とするプローブ固相化反応アレイを提供する。
【0014】
さらに、本発明は、上記記載のプローブ固相化反応アレイであって、前記反応部は、キャピラリ形状であることを特徴とするプローブ固相化反応アレイを提供する。
【0015】
さらに、本発明は、上記記載のプローブ固相化反応アレイであって、前記反応部は、ウェル形状であることを特徴とするプローブ固相化反応アレイを提供する。
【0016】
さらに、本発明は、上記記載のプローブ固相化反応アレイであって、前記プローブは、該プローブが固定化されたビーズにより間接的に支持体に固相化されているプローブ固相化反応アレイを提供する。
【0017】
さらに、本発明は、上記記載のプローブ固相化反応アレイであって、前記ビーズは、磁性粒子であることを特徴とするプローブ固相化反応アレイを提供する。
【0018】
さらに、本発明は、上記記載のプローブ固相化反応アレイであって、前記プローブは、所望のライブラリーであることを特徴とするプローブ固相化反応アレイを提供する。
【0019】
さらに、本発明は、上記記載のプローブ固相化反応アレイであって、前記プローブは、オリゴdTプローブであることを特徴とするプローブ固相化反応アレイを提供する。
【0020】
さらに、本発明は、上記記載のプローブ固相化反応アレイであって、前記プローブは、遺伝子多型検出配列プローブであることを特徴とするプローブ固相化反応アレイ。
【0021】
また、本発明は、プローブが支持体に固相化されたプローブ固相化反応アレイにおいて所望の核酸を増幅し、かつハイブリダイゼーション反応を行うための方法であって、
1 前記プローブ固相化反応アレイに前記核酸を含む被検試料溶液を添加して、前記核酸を増幅させる工程と、
2 前記プローブに、前記増幅された核酸をハイブリダイズさせる工程と、
3 前記被検試料溶液を除去する工程と、
4 前記増幅された核酸と前記プローブのハイブリダイゼーションを検出する工程と、
を含む方法を提供する。
【0022】
さらに、本発明は、上記記載の方法であって、前記核酸の増幅は、被検試料溶液に含まれる遺伝子多型配列をテンプレートとし、該配列を増幅可能なプライマーを使用してPCRを行うことによって達成され、かつ前記プローブは、遺伝子多型検出配列プローブである方法を提供する。
【0023】
さらに、本発明は、上記記載の方法であって、前記プローブは、ビーズに固定されたプローブにより間接的に支持体に固相化されている方法。
【0024】
また、プローブが支持体に固相化されたプローブ固相化反応アレイにおいて標的核酸をとらえた後、該核酸をテンプレートとしてPCR反応を行うための方法であって、
1 前記プローブ固相化反応アレイに前記核酸を含む被検試料溶液を添加して前記核酸をプローブにハイブリダイズさせる工程と、
2 前記被検試料溶液を除去する工程と、
3 前記プローブに結合した核酸をテンプレートとしてPCR反応を行う工程と、を含む方法を提供する。
【0025】
さらに、本発明は、上記記載の方法であって、前記核酸は、tRNAまたはmRNAであり、かつ前記プローブは、オリゴdTプローブまたはランダムプローブであり、工程3の前に、工程1でハイブリダイズした核酸をテンプレートとして逆転写反応を行うことによってcDNAを得る工程をさらに含む方法を提供する。
【0026】
【発明の実施の形態】
ここで、本明細書において使用される「核酸」の語は天然に存在する種々のDNAおよびRNA、並びにペプチド核酸、モルホリノ核酸、メチルフォスフォネート核酸およびS−オリゴ核酸などの人工的に合成された核酸類似体などを指す。
【0027】
本明細書において使用される「標的核酸」の語は、プローブにより検出されるべき核酸をいう。一般的に、核酸プローブは、標的核酸に相補的な塩基配列を有するように設計される。被検試料に含まれる被検核酸が標的配列が有する塩基配列を有している場合には、核酸プローブと標的配列の間にハイブリダイゼーションが生じる。したがって、このハイブリダイゼーションを検出することにより被検試料に含まれる核酸を解析することが可能である。ハイブリダイゼーションの検出はそれ自身公知の手段により行ってよい。標的核酸の標的になる塩基配列を「標的配列」と称す。
【0028】
本明細書において使用される「被検試料」の語は、生物個体から採取した細胞、組織、臓器、血液、血清、リンパ液、組織、毛髪および耳垢などの生物試料を所望に応じて調製した試料や、人工的に合成または製造した物質を含む試験に供したい試料をいう。また、「被検試料」は必要に応じて、生物試料をホモジネートおよび抽出などの必要な任意の前処理を行って得た試料であってもよい。このような前処理は、対象となる生物試料に応じて当業者によって選択され得るであろう。
【0029】
本明細書において使用される「個体」の語は、ヒト、イヌ、ネコ、ウシ、ヤギ、ブタ、ヒツジ、及びサルを含む任意の哺乳動物、並びに植物および昆虫など哺乳動物以外の生物を示す。
【0030】
以下、上述のように複数項目解析が可能なプローブ固相化反応アレイについて、反応部がキャピラリ形状のアレイを例にしてその一実施形態を説明する(図1)。
【0031】
図1(A)は、本発明のプローブ固相化反応アレイを上面から見た平面図である。プローブ固相化反応アレイ1は、透明なガラス製の基板30とシリコン基板31を用いて製造されたプローブ固相化反応アレイの例である。
【0032】
プローブ固相化反応アレイ1の基板の内部には複数のキャピラリ2、3、4、5、6、7および8が、同一平面上に並列して平行に形成されている。それぞれのキャピラリは互いに独立して形成されるので、他のキャピラリに含まれる流体と互いに混じり合うことはない。また、それぞれのキャピラリの両端には、開口部が形成されている。具体的には、キャピラリ2、3、4、5、6、7および8には、それぞれ試料注入口16、17、18、19、20、21および22と、試料排出口23、24、25、26、27、28および29が形成されている。キャピラリ2、3、4、5、6、7および8の内部には、増幅したい核酸およびハイブリダイゼーションにより、それぞれ適切なプローブ9〜プローブ15が固定されている。
【0033】
このプローブ固相化反応アレイのように、複数の反応部を有するプローブ固相化反応アレイを使用することにより、独立したキャピラリ毎に異なる被検試料について反応を行うことが可能となり、同一基板上で複数の反応を行うことができる。
【0034】
それぞれのキャピラリには、検出すべき標的核酸に特異的に結合する核酸をプローブとして固定化する。使用するプローブは、当業者であれば解析項目に応じて容易に選択することが可能であろう。たとえば、遺伝子発現頻度解析を行うのであれば、発現頻度を解析する遺伝子とハイブリダイズ可能な配列を有するプローブを使用する。遺伝子多型解析を行うのであれば、多型部位を含む配列とハイブリダイズ可能なプローブを使用する。
【0035】
上述したとおり、一枚のプローブ固相化反応アレイに固定化されるプローブは、一種類に限定されず、解析項目に応じて複数のプローブが固定化されていてもよい。この場合、一度に複数の核酸を増幅し、かつハイブリダイゼーション検出を行うことが可能となり、検査の効率化を図ることができる。たとえば、一枚のアレイにおいて、一個体に由来する種々の核酸配列について増幅およびハイブリダイゼーション反応を行うことが可能となり、検体間の被検試料の取り扱いについてミスを減少することが可能となる。
【0036】
また、たとえば図1において、キャピラリ2および5を使用して遺伝子発現頻度解析を行い、キャピラリ3および6を使用して遺伝子発多型解析を行い、その他のキャピラリは対照用としていずれの解析も行わないとすることもできる。この場合、キャピラリ2および3を使用して1検体に由来する被検試料について反応を行い、キャピラリ5および6を使用して別の検体に由来する被検試料について反応を行い、同時に2検体について複数の標的核酸について増幅およびハイブリダイゼーション反応を行うことができる。
【0037】
図1(B)は、本態様であるプローブ固相化反応アレイ1をキャピラリ4に沿って切断した断面図である。
【0038】
上記のプローブ固相化反応アレイ1は、たとえば、次のように製造することが可能である。同じ大きさのガラス基板とシリコン基板を用意し、基板30と基板31とする。基板31にエッチングにより溝を形成する。上述したように、標的核酸に応じて所望のプローブを予め準備しておく。これらのプローブは、各反応部毎に各反応部の溝の底部に対してスポッティングすることによって固定すればよい。一方、基板30には、基板31の溝の両端に対応する部分に対して貫通穴が空けられる。次に、基板30と基板31を接合する。それぞれの開口部に所望の長さのガラス管を接着することにより連結部34aおよび34bを形成するとともに、キャピラリ2〜8を形成する。キャピラリ形状の空間のサイズは、用途に合わせて種々の大きさに設定することができるが、実用的には幅が10μm〜数mm、深さ1μm〜500μm、長さ数mm〜100mm、キャピラリ間隔10μm〜数mm程度で充分である。ただし、反応の効率性を考えると、測定対象となるmRNA、またはmRNAから転換したcDNAなどの核酸の拡散速度は毎秒数μmと遅いので、キャピラリ形状の空間の断面形状は、幅を広くしても深さは浅くするような扁平構造をとることにより、反応時間の短縮、試料の微量化、観察視野の増加等が期待できる。
【0039】
上記の例では、基板31に溝を形成したが、基板30でもよいし基板30と基板31の両方に形成されていてもよい。また、支持体の材料として、蓋として用いる基板にはガラス製基板を使用し、溝を形成する基板にはシリコン基板を使用したが、これに限定されるものではなく、蓋として用いる基板にシリコン基板を使用し、溝を形成する基板にガラス製基板を使用してもよい。また、使用される2枚の基板を同じ材質としてもよい。また、観察の方向に透過性部材が配置されるように、使用する部材を決定してもよい。あるいは、プラスチック樹脂やゴムなどで形成された支持体を使用してもよい。また、これらの材質、ガラス、シリコン、プラスチック樹脂およびゴムなどの材質で形成された支持体を組み合わせて使用してもよい。また、上記の例では支持体として板状の基板を使用しているが、これに限定されるものではない。
【0040】
ガラスやシリコンウエハ様の基板では、たとえば、フォトリソ−エッチングなどの技術により溝および貫通穴を形成することが可能である。また、プラスチック樹脂やゴムなどの場合には機械加工やモールド加工などにより溝および貫通穴を形成することが可能である。
【0041】
プローブの固定手段は、それ自身公知の何れかの手段を使用してよい。たとえば、核酸プローブの固定化であれば、スポッティング法および光固相化法などを使用してよい。上記の例では、基板31の溝の底部にプローブを固定したが、基板30にそれを固定してもよく、また、各反応部の側面にそれを固定してもよい。基板には、プローブを固相化するために適切な表面処理、たとえば、ポリLリジン処理、アミノシラン処理および酸化膜処理等の表面処理を行うことが可能である。
【0042】
さらに、固定化するプローブは、あらかじめビーズに固定化されたプローブを使用してもよい。この場合、該プローブが固定化されたビーズを基板に固定化することとなる。使用するビーズは、たとえば、平均直径0.05〜200μmのビーズを使用してもよく、好ましくは、0.1〜30μmのビーズである。このようなビーズに所望の核酸プローブを固相するための手段は、基体の材料により、それ自身公知の何れかの手段を使用することができる。たとえば、公知の手段を、立体状基体または粒状基体の曲面、特に球面に適用し得るように改良することが可能である。たとえば、曲面体に加工を施した基体上に核酸プローブを配するためには、光固相方式および点着方式の2つの手法を適宜組み合わせて用いることによって曲面の部分領域に対して定量的に核酸プローブを固相することが可能となる。
【0043】
上記ビーズを基板に固定化するには、たとえばそれ自体公知のいずれの手段を使用してもよい。特に、ビーズが磁性粒子であることが好ましく、あらかじめキャピラリ内の所望の位置に磁石を固定化しておくことにより、磁力でビーズを固定することも可能である。
【0044】
また、図1では、1つのキャピラリに1つのスポットが存在する例を示した。しかしながら、1キャピラリに固相化されるスポット数はこれに限定されるものではない。被検資料に含まれる標的核酸の数に応じて、スポットの数は1以上であれば任意の数でスポットしてもよい。したがって、キャピラリ毎に異なるスポット数としてもよい。また、プローブ固相化反応アレイに含まれる全てのキャピラリが複数種類のプローブを含んでいる必要はなく、また、何も固相化していない対照用のキャピラリを具備していてもよい。
【0045】
次いで、2枚の基板の接合は、それ自身公知の手段により、プローブの固定の前または固定後に行われればよい。たとえば、核酸プローブを固定前に接合した場合には、光固相化法(たとえば特表平6−504997参照)を適用して核酸プローブを固定化するのが好ましい。たとえば、シリコン−石英ガラスの場合には、接着剤をスクリーン印刷機により印刷して接着すればよい。たとえば、シリコン−パイレックスガラスの場合には、半導体プロセスで使用される陽極接合法により、高温および高電圧の下で接合を行えばよい。
【0046】
また、本発明のプローブ固相化反応アレイは、該アレイの反応部において核酸増幅をも行うために、温度を制御できる必要がある。温度の制御は、いずれの方法で行われてもよいが、たとえば図1のようにヒーターを具備することによって制御することができる。図1においては、1つのヒータ33だけを使用して、アレイ全体の温度を制御する場合を示している。しかし、各反応部毎に独立したヒータを具備し、核反応部毎に温度制御がなされてもよい。また、温度制御、加熱だけでなく、冷却もできる必要がある。したがって、ヒータは、加熱だけでなく冷却も可能なものが好ましい。ヒータは、加熱のみ可能なものであってもよいが、この場合は、アレイの外部から反応部を冷却可能な装置が必要である。
【0047】
また、本実施の形態では、ヒータが本発明に従う反応アレイと別体である1例を示したが、ヒータおよびセンサ並びに必要な配線等が反応アレイ中に組み込まれていてもよく、これらを具備していない反応アレイであっもよい。この場合は、アレイの外部から反応部を冷却可能な装置が必要である。
【0048】
上記キャピラリ形状のプローブ固相化反応アレイの他に、PCR反応が可能なように容器形状の反応部を有し、試料注入口および試料排出口が作製された微量液体の反応装置(特許文献1に開示されている)にプローブを固定化したものも、本発明のプローブ固相化反応アレイとして使用することもできる。該装置は、特許文献1に示されているように、基板の裏面に温度センサーパターンおよびヒーターパターンを形成されており、PCR反応の工程である鋳型の熱変性、アニーリング、伸長反応を必要なだけ繰り返すことが可能である。
【0049】
本発明に従うプローブ固相化反応アレイに具備される反応部は、その領域において、化学反応または生化学反応等の使用者が意図する反応および処理を行う領域をいう。したがって、上記形状の他、たとえば、反応部の形状は、底面が角型、円または楕円であるようなウェル形状であってもよい。また、反応部の底面と天井面の面積は、等しくても異なっていてもよい。ここで使用される「ウェル形状」とは、たとえば、キャピラリ形状のように反応部の底面および天井面が特定の方向へのみに広がりを示すような形態ではなく、底面や天井面を構成する二次元の何れの方向に対してもある程度同じような広がりを示すような形状で、かつ複数のプローブ固定部位がグループとして一括処理できる程度に分割された凹部もしくは多孔質部を有するものを指す(たとえば、特表平9−504864を参照)。
【0050】
また、本発明のプローブ固相化反応アレイは、物理的に互いに隔離された反応部が形成されたデバイス構造の種々の構造が考えられる。図1に示した例では、プローブ固相化反応アレイ1に含まれる反応部を7つとし、反応部のそれぞれに試料注入口および/または試料排出口として使用できる1以上の開口部を形成したが、この数に限定されるものではなく、1以上の反応部を具備すればよい。すなわち、該反応部は、互いに独立していればよく、たとえば、凹部または凸部により仕切られた領域に開口部を有する蓋または底部を配置し、有効容積のある反応部を形成すればよい。
【0051】
また、本発明の態様に従うと、基板内部に内腔よりなる反応部を形成した閉鎖系の反応アレイばかりではなく、互いに独立し、かつ任意の方向に並列して複数の反応部を支持体に備えたものであれば、単に凹部または凸部により仕切られた容器に対しても、または平面からなる特に仕切のない領域であっても、充分に離間しているかあるいは多数の垂直孔によって液の拡散が妨げられていることで、互いに独立していれば本発明の態様に使用することが可能である。このような装置およびその使用も本発明の範囲に含まれる。
【0052】
また、本発明のプローブ固相化反応アレイは、特に自動化装置で使用可能な形態であることが好ましい。たとえば、特許2002−034197に示されるような自動化装置を使用することができる。このような形態であれば、被検溶液等の注入から、線状までを自動で行うことができる。
【0053】
本発明のプローブ固相化反応アレイを使用することにより、溶液の移し替えを伴わずに核酸増幅およびハイブリダイゼーション反応を行うことができるであろう。
【0054】
以下、本発明のプローブ固相化反応アレイを使用して核酸増幅およびハイブリダイゼーション反応を行う方法を図を参照して説明する(図2、3)。図2は、本発明のプローブ固相化反応アレイにおいて所望の核酸を増幅し、かつハイブリダイゼーション反応を行うための方法の概略図である。図2には、プローブを本発明のプローブ固相化反応アレイに直接固定化した場合を示し、図3には、プローブをビーズを介してプローブ固相化反応アレイに間接的に固定化した場合を示す。
【0055】
まず、本発明のプローブ固相化反応アレイに所望の核酸を含む被検試料溶液を添加し、核酸を増幅させる。すなわち、本発明のアレイの各反応部内で増幅反応を行う。核酸増幅反応は、いずれの方法を使用してもよいが、たとえばPCR反応によって行うことができる。具体的には、被検試料溶液中の核酸(ハイブリダイゼーションを検出したい核酸)をテンプレートとして使用し、また、プライマーとして該核酸を増幅可能なプライマーを使用し、さらにPCR反応に必要な試薬類として、試薬バッファー、塩化マグネシウム、dNTP、耐熱性ポリメラーゼ等を添加してPCR反応を行えばよい(図2−2および図3−2)。
【0056】
この場合、後の検出が可能となるように、標的核酸に追跡可能な光学的または物理的標識が行われていることが望ましい。ここで、標的核酸としては、上記のような追跡可能な標識分子、たとえば、蛍光色素、発光色素等で標識された核酸を使用することが考えられる。標的核酸を含む被検試料の標識は、たとえば、標的物質が核酸であれば、蛍光標識されたデオキシヌクレオチド三リン酸(dUTP)を取り込みながら標識を行う方法、またはあらかじめ蛍光標識されたプライマーにより増幅を行って、標識物を導入する方法を使用することができる。その他にも、増幅後に色素を結合させる方法などを使用することができるが、これらに限定されない。使用可能な標識としては、Cy3、FITCおよびビオチン等であるが、これに限定されるものではない。また、ハイブリダイゼーションの検出方法として、ハイブリダイゼーション後の偏光性の変化を検出する方法を使用可能する場合等には、非標識のまま標的核酸を使用することもできる。
【0057】
標的核酸として1種類の標的核酸だけでなく、2種類以上の標的核酸を混合させて行うことも可能である。この場合は、数種類の標識で標的核酸を標識してもよい。また、各反応部毎に標識の種類を変更して反応を行ってもよい。
【0058】
核酸の増幅に使用するプライマーおよび反応条件は、当業者であれば容易に選択可能であろう。使用する被検試料溶液は、増幅反応が可能な程度に精製された核酸を含む必要がある。たとえば、市販のキット等を使用して、増幅およびハイブリダイゼーション解析を行いたい個体から核酸を精製することができる。
【0059】
次いで、増幅反応後(図2−3および図3−3)、増幅された核酸をプローブにハイブリダイズさせる(図2−4および図3−4)。たとえば、遺伝子多型部位を検出するのであれば、多型部位を含む配列とハイブリダイズ可能なプローブが固定化されたプローブ固相化反応アレイを使用して反応を行う。
【0060】
たとえば、図1のプローブ固相化反応アレイ1では、それぞれの反応部に具備されるプローブに適した反応条件でハイブリダイゼーションが行われる。ハイブリダイゼーション条件は、たとえば、それぞれのキャピラリ毎に温度管理をしてもよい。また、全ての反応部を一定の温度に維持してイオン濃度および塩濃度によって至適反応条件を得てもよい。
【0061】
たとえば、至適反応温度の異なる全ての反応部について夫々のする場合には、ハイブリダイゼーション時に使用する反応液を調節すればよい。すなわち、核酸ハイブリダイゼーションを行う場合に、各反応部における至適濃度が異なっているときであっても、たとえば標的核酸を含む被検試料の溶液として使用する緩衝液等の塩濃度を反応部毎に調節することによって達成することが可能である。また、実際のハイブリダイゼーション反応において用いられる溶液の成分にDNAの変性剤などが含まれる場合には、適宜、さらに塩濃度等を調整する必要がある。
【0062】
一般に、ハイブリダイゼーション反応は、45℃から65℃前後の恒温状態で、1時間から一晩の間、標的核酸と核酸プローブとの反応が行われるが、検出するべき核酸等の条件に応じて反応条件を変更することが可能である。使用する適切な反応条件は、当業者であれば容易に選択可能であろう。
【0063】
次いで、プローブとハイブリダイズしていない被検試料溶液を除去する。たとえば、プレートウォッシャー等を用いて洗浄操作を行う。このような洗浄操作を施すことにより、未結合の標的核酸を除去される。
【0064】
ここで、ビーズを介してプローブを固定化した場合(図3の場合)において、ビーズが磁性粒子であり、該ビーズが磁石によって固定化されているときは、ビーズを懸濁して洗浄することができる。たとえば、磁石をアレイから隔離してビーズを懸濁し、洗浄後は、磁石によって再度ビーズを固定化すればよい。
【0065】
次いで、増幅された核酸とプローブとのハイブリダイゼーションを検出する。たとえば、各反応部ごとに、アレイ上に残った標識物質の有無または量を、標識物質の位置または標識物質の種類毎に分類しながら適宜の計測手段およびデータ処理手段によって決定することができる。特に、ハイブリダイゼーションは、支持体に含まれたままで観察され得ることが好ましい。たとえば、上述のように被検試料を視覚的に認識可能な標識(蛍光色素など)で標識しておくことにより、プローブと結合した標的物質の蛍光をそのまま視覚的に認識できるであろう。蛍光測定に限らず、電気化学的発光、発色反応、偏光測定などによって検出してもよい。たとえば、非標識のまま標的核酸を使用した場合には、ハイブリダイゼーションの検出方法として、ハイブリダイゼーション後の偏光性の変化を検出する方法を使用することができる。
【0066】
本発明の方法において、たとえば、遺伝子多型部位を検出するのであれば、多型部位を含む配列とハイブリダイズ可能なプローブが固定化されたプローブ固相化反応アレイを使用して反応を行う。具体的には、多型部位を含む領域をPCR反応で増幅し、続いて増幅産物とプローブとのハイブリダイゼーションを行う。これにより、同一の反応部において核酸増幅および多形部位の検出が可能となる。
【0067】
次に、図4を参照して、本発明のプローブ固相化反応アレイにおいて、標的核酸をとらえた後、該核酸をテンプレートとしてPCR反応を行うための方法を説明する。
【0068】
まず、本発明のプローブ固相化反応アレイに(図4−1)核酸を含む被検試料溶液を添加して、標的核酸をプローブにハイブリダイズさせる(図4−2)。ハイブリダイゼーションは、上述したとおりに行うことができる。具体的には、使用する被検試料溶液は、ハイブリダイゼーションが可能な程度に精製された核酸を含む必要がある。たとえば、市販のキット等を使用して、増幅およびハイブリダイゼーション解析を行いたい個体から核酸を精製することができる。また、使用する適切な反応条件は、当業者であれば容易に選択可能であろう。
【0069】
次いで、プローブとハイブリダイズしていない被検試料溶液を除去する(図4−3)。たとえば、プレートウォッシャー等を用いて洗浄操作を行う。このような洗浄操作を施すことにより、未結合の核酸が除去される。また、上記のようにビーズを介して固定化されている場合(図3の場合)、同様にビーズを懸濁して洗浄することができる。
【0070】
ここで、上記方法において、核酸としてtRNAまたはmRNAを使用し、かつプローブとしてオリゴdTプローブを使用することもできる。この場合、ハイブリダイゼーションの工程の後、ハイブリダイズしたtRNAまたはmRNAをテンプレートとして逆転写反応を行うことによってcDNAを得る工程をさらに含んでいてもよい。このとき、オリゴdTプローブの代わりに10〜20mer程度のランダムプローブを使用することもできる。ランダムプローブとは、数十塩基の長さの不特定な配列を有する一本鎖DNAのプローブである。たとえば、DNA合成基を用いた反応の際にデオキシリボヌクレオチドの基質を同時に使用することにより作製される。
【0071】
mRNAの調製および逆転写反応は、当業者に公知のいずれの方法を使用して行ってもよい。たとえば、市販のキット等を使用して被検試料(mRNA)を調製し、また、市販のキット等を使用して逆転写反応を行うことができる。
【0072】
本態様によれば、これまでの工程で、所望の被検試料(mRNA)から容易にcDNAライブラリーを得ることが可能となる。
【0073】
次いで、プローブに結合した核酸をテンプレートとしてPCR反応を行う。被検試料として上記mRNAを使用した場合は、逆転写したcDNAをテンプレートとしてPCR反応を行うことになる。
【0074】
PCR反応は、上述したとおりに行えばよい。具体的には、プライマーとして該核酸を増幅可能なプライマーを使用し、さらにPCR反応に必要な試薬類として、試薬バッファー、塩化マグネシウム、dNTP、耐熱性ポリメラーゼ等を添加してPCR反応を行えばよい(図4−4)。
【0075】
その結果、所望の核酸の増幅産物を得ることができる(図4−5)。
【0076】
図4では、プライマーとして標識プライマーを使用した例を示したが、必要に応じて標識のないプライマーを使用してもよい。また、標的核酸として1種類の核酸を増幅するだけでなく、2種類以上の標的核酸をハイブリダイゼーションによって捕獲し、2種類以上の標的核酸を同時に増幅することも可能である。
【0077】
【発明の効果】
本発明のプローブ固相化反応アレイおよび本発明の方法を使用することにより、被検試料に対する核酸増幅とハイブリダイゼーション反応を、一枚のアレイ上において行うことが可能となる。従って、溶液の移し替え等操作の省略が図れ、PCR後の試料を検出プローブアレイに移動する際に検体の取り違えの可能性がなくなる。さらに、操作を同プローブアレイ中にて行う事により、コンタミネーションの危険性は少なくなる。また、PCR反応、並びにプローブアレイのハイブリダイゼーションおよび洗浄の工程を自動化することが可能となり、一連の反応を効率よく自動化することができる。
【0078】
また、本発明のプローブ固相化反応アレイを使用することにより、単に核酸増幅およびハイブリダイゼーション反応を同一のアレイ上で実施できるだけでなく、ライブラリーの構築およびその後の核酸の増幅を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るプローブ固相化反応アレイを示す図。
【図2】アレイ内壁に直接プローブが固相化されたプローブ固相化反応アレイを使用した場合の、核酸増幅およびハイブリダイゼーション反応の流れ図。
【図3】
プローブが固相化されたビーズを介してアレイ内壁にプローブが固相化されたプローブ固相化反応アレイを使用した場合の、核酸増幅およびハイブリダイゼーション反応の流れ図。
【図4】プローブ固相化反応アレイにおいて標的核酸をとらえた後、該核酸をテンプレートとしてPCR反応を行う方法の流れ図。
【符号の説明】
1 プローブ固相化反応アレイ
2,3,4,5,6,7,8,35,36,37,38,39,40,41,42,43,44,45,46,47,48 キャピラリ(反応部)
9,10,11,12,13,14,15 プローブ群
16,17,18,19,20,21,22 試料注入口
23,24,25,26,27,28,29 試料排出口
30,31 基板
33 ヒータ
34a、34b 連結部
41 アレイ
42 プローブ
43 プライマー
44 標識プライマー
45 反応溶液
46 標識PCR産物
47 ビーズ
48 標的核酸
Claims (15)
- 核酸増幅およびハイブリダイゼーション反応を行うためのプローブ固相化反応アレイであって、
該プローブ固相化反応アレイは、プローブが支持体に固相化されたプローブ固相化反応アレイであり、
前記支持体は、前記支持体に独立して形成された1または複数の反応部を備え、
前記支持体の各反応部は、2つの開口部を有し、
前記反応部には、反応部毎にハイブリダイゼーションで検出したい配列とハイブリダイズ可能なプローブが固定化されており、
前記反応部は、温度制御可能であること、
を特徴とするプローブ固相化反応アレイ。 - 請求項1に記載のプローブ固相化反応アレイであって、前記プローブ固相化反応アレイは、さらにヒータを具備していることを特徴とし、前記温度制御は、ヒータにより行われるプローブ固相化反応アレイ。
- 請求項1または2に記載のプローブ固相化アレイであって、前記プローブ固相化反応アレイは、さらに磁石を具備することを特徴とするプローブ固相化反応アレイ。
- 請求項1または2に記載のプローブ固相化反応アレイであって、前記反応部は、キャピラリ形状であることを特徴とするプローブ固相化反応アレイ。
- 請求項1または2に記載のプローブ固相化反応アレイであって、前記反応部は、ウェル形状であることを特徴とするプローブ固相化反応アレイ。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載のプローブ固相化反応アレイであって、前記プローブは、該プローブが固定されたビーズにより間接的に支持体に固相化されているプローブ固相化反応アレイ。
- 請求項6に記載のプローブ固相化反応アレイであって、前記ビーズは、磁性粒子であることを特徴とするプローブ固相化反応アレイ。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載のプローブ固相化反応アレイであって、前記プローブは、ランダムプローブであることを特徴とするプローブ固相化反応アレイ。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載のプローブ固相化反応アレイであって、前記プローブは、オリゴdTプローブであることを特徴とするプローブ固相化反応アレイ。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載のプローブ固相化反応アレイであって、前記プローブは、遺伝子多型検出配列プローブであることを特徴とするプローブ固相化反応アレイ。
- プローブが支持体に固相化されたプローブ固相化反応アレイにおいて所望の核酸を増幅し、かつハイブリダイゼーション反応を行うための方法であって、
1 前記プローブ固相化反応アレイに前記核酸を含む被検試料溶液を添加して、前記核酸を増幅させる工程と、
2 前記プローブに、前記増幅された核酸をハイブリダイズさせる工程と、
3 前記被検試料溶液を除去する工程と、
4 前記増幅された核酸と前記プローブのハイブリダイゼーションを検出する工程と、
を含む方法。 - 請求項11に記載の方法であって、前記核酸の増幅は、被検試料溶液に含まれる遺伝子多型配列をテンプレートとし、該配列を増幅可能なプライマーを使用してPCRを行うことによって達成され、かつ前記プローブは、遺伝子多型検出配列プローブである方法。
- 請求項11に記載の方法であって、前記プローブは、該プローブが固定化されたビーズにより間接的に支持体に固相化されている方法。
- プローブが支持体に固相化されたプローブ固相化反応アレイにおいて標的核酸をとらえた後、該核酸をテンプレートとしてPCR反応を行うための方法であって、
1 前記プローブ固相化反応アレイに前記核酸を含む被検試料溶液を添加して前記核酸をプローブにハイブリダイズさせる工程と、
2 前記被検試料溶液を除去する工程と、
3 前記プローブに結合した核酸をテンプレートとしてPCR反応を行う工程と、を含む方法。 - 請求項14に記載の方法であって、前記核酸は、tRNAまたはmRNAであり、かつ前記プローブは、オリゴdTプローブまたはランダムプローブであり、前記工程3の前に、工程1でハイブリダイズした核酸をテンプレートとして逆転写反応を行うことによってcDNAを得る工程をさらに含む方法。
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