JP2002302702A - 鉄基磁性材料合金粉末の製造方法 - Google Patents

鉄基磁性材料合金粉末の製造方法

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JP2002302702A
JP2002302702A JP2001105508A JP2001105508A JP2002302702A JP 2002302702 A JP2002302702 A JP 2002302702A JP 2001105508 A JP2001105508 A JP 2001105508A JP 2001105508 A JP2001105508 A JP 2001105508A JP 2002302702 A JP2002302702 A JP 2002302702A
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Yasutaka Shigemoto
恭孝 重本
Hirokazu Kanekiyo
裕和 金清
Satoru Hirozawa
哲 広沢
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 粉末の粒度分布が経時的にシフトすることな
く、ハンマーミル装置を用いて適切に鉄基磁性材料合金
を粉砕する。 【解決手段】 ハンマーミル装置10の内部において、
ハンマー12をタングステンカーバイドなどの超硬合金
材料から形成することによってハンマー12の磨耗を抑
制する。鉄基磁性材料は超急冷法により製造されるR−
Fe−B合金が望ましく、また、FSSS平均粒度が1
0から100μmであることが望ましい。得られた粉末
は主として焼結磁石やボンド磁石として使用されるが、
その他の部材の製造にも適用可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、50質量%以上の
鉄を含有する鉄基磁性材料合金の粉末を製造する方法、
および、その粉末を用いて磁性材料部品を製造する方法
に関する。鉄基磁性材料合金としては、ハード磁性材料
合金のみならず、ソフト磁性材料合金や、ハード磁性相
とソフト磁性相とが結合したナノコンポジット磁石など
が含まれる。また、磁性材料部品には、焼結磁石やボン
ド磁石などの永久磁石のみならず、磁気シールド部材な
ども広く含まれる。
【0002】
【従来の技術】従来、磁性材料合金を粉砕するために
は、ジェットミル装置、パワーミル装置、ボールミル装
置などの粉砕機が広く使用されてきた。しかしながら、
ジェットミル装置によれば、粒径が100μm程度の比
較的大きな粒子からなる粉末を生成することはできない
し、パワーミル装置やボールミル装置などよれば、単一
の正規分布を示す粒度が得られない。このため、磁性材
料合金を粉砕して平均粒径が10μm以上100μm以
下の粉末を生成するためには、ピンディスクミル装置等
が用いられていた。
【0003】また、上記以外の粉砕機としては、衝撃粉
砕機の一種であるハンマーミル装置が知られており、粉
末冶金の分野等で使用されている。ハンマーミル装置と
しては、例えば、株式会社ダルトン製のアトマイザU−
15型が挙げられる。このハンマーミル装置では、表面
に凹凸を有するライニング材(内張り材)によって覆わ
れた粉砕室の内部において、回転円板に対してスイング
可能に接続された複数のハンマーが設けられており、円
板を高速回転させることでハンマーが粉砕室内を高速に
回転する。被粉砕物は、ハンマーとライニングとの隙間
等において、打撃を受けたり、擦られたり、圧し潰され
たりすることによって粉砕される。なお、ハンマーやラ
イニングは、例えばオーステナイト系ステンレス鋼(例
えば、JIS SUS304等)から形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来、このよ
うなハンマーミル装置を用いて特定の材料から形成され
る磁性材料合金を粉砕することについて特に報告された
例はない。また、ハンマーミル装置で磁性材料合金を粉
砕したときに、磁石作製に適した粒度分布を有する合金
粉末が得られるのかどうかも知られていなかった。磁性
材料合金は典型的には鉄を多く含有しているが、このよ
うな合金から適切な磁石用合金粉末を作製するために
は、合金を非常に細かく粉砕するとともに、粒度分布が
所定の分布となるように粉砕することが必要である。磁
石の作製においては、合金粉末の粒度分布が最終的な磁
石特性に非常に大きな影響を与えるため、所定の粒度分
布を有する合金粉末を作製することが非常に重要であ
る。
【0005】これに対し、本願発明者は、ハンマーミル
装置を用いて50質量%以上の鉄を含有する鉄基磁性材
料合金を粉砕した場合において、磁石用粉末として適切
な粒度分布を有する合金粉末を作製することができるこ
とを見出した。例えば、ナノコンポジット磁石を作製す
るために適切に用いられる鉄基磁性材料合金(鉄の含有
率が約70質量%)をハンマーミル装置を用いて粉砕し
たところ、磁石作製に適した、粒度が10μmから10
0μmの合金粉末を得ることができた。
【0006】さらに、本願発明者の実験によれば、ハン
マーミル装置を用いて、上述のような鉄基磁性材料合金
を粉砕しようとすると、粉砕工程中にハンマーやライニ
ングが短期間で磨耗し、粉砕によって得られた粉末の粒
度分布が経時的に変化することがわかった。特に、ナノ
コンポジット磁石に含まれる金属間化合物およびFe 23
6等のホウ化物相は硬度が高いため、粉砕機の粉砕物
接触部、特にハンマーやライニングなどを著しく磨耗さ
せる。これにより、ハンマーとライニングとのギャップ
が変化することなどによって、粒度分布の経時的なシフ
トが顕著に生じる。このような粒度分布のシフトは、特
に磁石などに代表される磁性材料部品の製造に用いる場
合、磁性材料部品の磁気特性を劣化させるため、好まし
くない。例えば、平均粒径が大きくなる方向に粒度分布
が変化すると、射出成形または圧縮成形における磁粉充
填率が低下するおそれがある。また、そのような粒度分
布の変化を防止するためには、ハンマーやライニングな
どの部品を頻繁に交換することが必要になり、スループ
ットが低下するとともに、交換作業に要する人件費のた
めに製造コストが増大してしまうことになる。
【0007】本発明はかかる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その主な目的は、ハンマーミル装置を用いて鉄
基磁性材料合金を粉砕しても、ハンマーやライニング等
が短期間で磨耗せず、粉末の粒度が経時的に変化しにく
い鉄基磁性材料合金粉末の製造方法を提供することにあ
る。
【0008】また、本発明の他の目的は、そのような鉄
基磁性材料合金粉末の製造方法を用いてボンド磁石など
の磁性材料部品を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の鉄基磁性材料合
金粉末の製造方法は、50質量%以上の鉄を含有する鉄
基磁性材料合金を用意する工程と、前記鉄基磁性材料合
金と接触する部分の少なくとも一部が超硬合金材料から
形成されているハンマーミル装置を用いて、前記鉄基磁
性材料合金を粉砕する工程とを包含する。
【0010】好ましい実施形態において、前記鉄基磁性
材料合金は、ナノ結晶磁性材料である。
【0011】好ましい実施形態において、前記鉄基磁性
材料合金は、鉄基ホウ化物を含む。
【0012】好ましい実施形態において、前記超硬合金
材料がタングステンカーバイドである。
【0013】好ましい実施形態において、前記ハンマー
ミル装置を用いて前記鉄基磁性材料合金を粉砕する工程
によって、平均粒径がFSSS粒度で10μm以上10
0μm以下の鉄基磁性材料合金粉末を生成する。
【0014】好ましい実施形態において、前記鉄基磁性
材料合金を用意する工程は、原料合金の溶湯を形成する
工程と、前記原料合金の溶湯を急速に冷却し、急冷凝固
合金を形成する工程とを包含する。
【0015】好ましい実施形態において、前記溶湯を急
速に冷却するときの冷却速度が10 2℃/秒〜105℃/
秒である。
【0016】好ましい実施形態において、前記鉄基磁性
材料合金は、Fe−R−B系(Feは鉄、Bはボロン、
Rは希土類元素)合金である。
【0017】好ましい実施形態において、前記鉄基磁性
材料合金は、ナノコンポジット磁石用合金である。
【0018】好ましい実施形態において、前記ハンマー
ミル装置は、回転軸に接続された複数のハンマーと、前
記複数のハンマーを収容する粉砕室とを備えており、前
記ハンマーの少なくとも一部が超硬合金材料から形成さ
れていることを特徴とする。
【0019】好ましい実施形態において、前記ハンマー
の周囲において、前記粉砕室には、表面に凹凸を有する
ライニング材が設けられており、前記ライニング材の少
なくとも一部は超硬合金材料から形成されている。
【0020】好ましい実施形態において、前記粉砕室の
内壁の少なくとも一部において、凹凸を有するライニン
グ材が設けられており、前記ライニング材の少なくとも
一部は超硬合金材料から形成されている。
【0021】本発明による磁性材料部品の製造方法は、
上記の鉄基磁性材料合金粉末の製造方法によって作製さ
れた鉄基磁性材料合金粉末を用いて磁性材料部品を形成
することを特徴とする。
【0022】好ましい実施形態において、前記磁性材料
部品が永久磁石である。
【0023】本発明の鉄基合金永久磁石粉末の製造方法
は、Fe−R−B系合金の溶湯を急冷法によって冷却
し、それによって、厚さ80μm以上300μm以下の
急冷凝固合金を形成する冷却工程と、熱処理によって前
記急冷凝固合金を結晶化し、永久磁石特性を有する合金
を生成する工程と、前記合金と接触する部分の少なくと
も一部が超硬合金材料から形成されているハンマーミル
装置を用いて前記合金を粉砕し、それによって平均粒径
がFSSS粒度で10μm以上100μm以下の粉末を
形成する工程とを包含する。
【0024】好ましい実施形態において、前記熱処理の
前に前記急冷凝固合金を粗粉砕する工程を更に包含す
る。
【0025】好ましい実施形態において、前記急冷凝固
合金は、前記熱処理の前において、非晶質相、Fe23
6相、Fe3B相、およびR2Fe233相からなる群から
選択された少なくとも一つの準安定相と、R2Fe14
相とが混在する組織から構成されている。
【0026】好ましい実施形態において、前記急冷凝固
合金は、前記熱処理の前において、非晶質組織から構成
されている。
【0027】好ましい実施形態において、前記永久磁石
特性を有する合金は、Fe100-x-yxy(Feは鉄、
Rは希土類元素、Bはボロン)の組成式で表され、前記
組成式中のxおよびyが、2原子%≦x≦11原子%、
および10原子%≦y≦20原子%の関係を満足し、か
つ、構成相として、Fe、FeとBの合金、およびR 2
Fe14B型結晶構造を有する化合物を含み、各構成相の
平均結晶粒径がFSSS粒度で100nm以下である。
【0028】本発明のボンド磁石の製造方法は、上記の
鉄基合金永久磁石粉末の製造方法によって製造された前
記鉄基合金永久磁石粉末を用意する工程と、前記鉄基合
金永久磁石粉末を成形する工程とを包含する。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明では、50質量%以上の鉄
を包含する鉄基磁性材料合金を形成した後、鉄基磁性材
料合金と接触する部分の少なくとも一部が超硬合金材料
(好ましくはタングステンカーバイド焼結体)から形成
されているハンマーミル装置を用いて鉄基磁性材料合金
を粉砕する。
【0030】本願発明者は、ハンマーミル装置の粉砕室
内で、被粉砕物と衝突・接触する部分(例えばハンマー
やライニング)を超硬合金材料から構成した場合、鉄を
50質量%以上も含有するような粘りのある鉄基磁性材
料合金を粉砕しても、ハンマーやライニングなどの磨耗
が生じにくく、粉砕粉の粒度分布を所望の分布に維持す
ることができることを見出した。
【0031】以下、本発明の実施形態を説明する。
【0032】[ハンマーミル装置]図1および図2は、本
実施形態で使用するハンマーミル装置の一例を示す。図
1はハンマーミル装置の全体構成を示す断面図であり、
図2は、図1に示すハンマーミル装置の粉砕部を拡大し
て示す斜視図である。図1に示すように、ハンマーミル
装置10は、原料を投入するためのホッパ(投入口)1
0bと、原料を粉砕するための粉砕室10aと、ホッパ
10bから粉砕室10aへと原料を運ぶフィーダ10c
とから構成されている。なお、フィーダ10cとして
は、スクリュー式のフィーダが用いられている。
【0033】また、図1および図2に示すように、ハン
マーミル装置10の粉砕室10aの内部には、回転軸1
6に固定された一対の円板14によって保持される複数
のハンマー12が収容されている。本実施形態では、ハ
ンマーミル装置10は12本の「コ」字型ハンマー12
を有している。ただし、図2には12本のハンマー12
のうち、2本のハンマーのみが示されている。
【0034】ハンマー12の腕部は、一対の円板14間
において、円板間を延び且つ円板の外周付近において固
定された軸13に対して回動可能に接続されている。こ
のようにして、ハンマー12はスイング可能の状態で円
板14に取り付けられる。なお、軸13は、円板14に
おける同一円周上に等間隔で設けられており、これによ
って、ハンマー12は回転軸16に対して対称的に配置
されている。
【0035】また、粉砕室10aには、内壁の上部を覆
うライニング18が設けられており、このライニング1
8の表面には凹凸(例えば、インボリュート型の凹凸)
が形成されている。一方、粉砕室10aの下部は、スク
リーン(網状部材)19を介して装置の外部に通じてお
り、粉砕粉は、スクリーン19によって篩い分けされた
後に、装置外部に排出される。
【0036】ハンマーミル装置10には、回転軸16に
対して回転動力を加えるための駆動装置(不図示)が設
けられており、一対の円板14を高速(4000〜80
00rpm)で回転させることができる。これにより、
円板の外周部に取り付けられたハンマー12も軸16の
回りを高速に円運動する。ハンマー12は回転中におい
て、外側に向かう遠心力を受けるため、ハンマーの遠位
端12aとライニング18との間隔が最小となる。回転
中のハンマー12と、粉砕室内壁に配置されたライニン
グ5との隙間は好ましくは0・5mm程度に設定される。
ただし、この間隙は、被粉砕物の材料や、得るべき粉砕
粉の粒度分布などに応じて適宜変更され得る。
【0037】このようなハンマーミル装置10におい
て、粉砕されるべき被粉砕物は、ホッパ10bから装置
内に投入され、スクリューフィーダー10cによって粉
砕室10aに送られる。粉砕室10aに送られた被粉砕
物は、高速円運動で大きな運動エネルギーをもったハン
マー12によってなぐられたり、切られたり、また、粉
砕室内壁に配置されたライニング18とハンマー12と
の隙間中で、擦られたり、圧し潰されたりすることによ
って、粉砕される。上述のようにハンマー12はスイン
グ可能であるために、ムチのようなしなりの衝撃を非粉
砕物に効率よく伝えることができる。このような粉砕に
よって生成された粉末は、スクリーン19を介して装置
下部へ排出される。
【0038】本実施形態のハンマーミル装置10におい
て、ハンマー12を支持する円板14や回転軸16は、
ステンレス鋼などから形成されているが、ハンマー12
やライニング18はタングステンカーバイド(WC)焼
結体等の超硬合金材料から形成されている。超硬合金材
料としてはWC以外にも、TiC、MoC、NbC、T
aC、Cr32等を好適に用いることができる。これら
の超硬合金は、IVa、Va、およびVIa族に属する
金属の炭化物粉末をFe、Co、Ni、Mo、Cu、P
b、もしくはSnまたはこれらの合金を用いて結合した
焼結体である。
【0039】ハンマー12やライニング18の全体を超
硬合金材料から形成する代わりに、ハンマー12やライ
ニング18の表面だけを超硬合金で覆うようにしても良
い。また、ハンマー12やライニング18以外で被粉砕
物と接触する部分(例えば円板14や軸16)を超硬合
金から形成してもよい。ただし、ハンマー12が最も磨
耗しやすく、次いでライニング18が他の粉末接触部に
比べて磨耗が著しい部分であるため、少なくともハンマ
ー12およびライニング18の表面または全体を超硬合
金から形成することが好ましい。
【0040】以下、本発明による鉄基磁性材料合金粉末
の製造方法について、その好ましい実施形態を詳細に説
明する。
【0041】本実施形態では、鉄基磁性材料合金の一例
としてFe−R−B合金系のナノコンポジット磁石合金
を用いて、その粉末を製造する場合を説明する。ナノコ
ンポジット磁石合金は、Fe3BやFe236等のソフト
磁性相である鉄基ホウ化物の微結晶とハード磁性相であ
るR2Fe14B相の微結晶とが同一金属組織内において
均一に分布し、両者が交換相互作用によって磁気的に結
合した鉄基合金永久磁石である。
【0042】このようなナノコンポジット磁石合金は、
100-x-yxy(TはFeまたはFeの一部をCoな
どで置換した遷移金属元素、Rは希土類元素であって、
好ましくはPr、Nd、Dy、およびTbからなる群か
ら選択された少なくとも1種の希土類元素)の組成式で
表される合金(2原子%≦x≦11原子%、および10
原子%≦y≦20原子%)の溶湯を急冷法によって凝固
させた後、適切な熱処理を施すことによって作製され
る。B(ホウ素)の一部はC(炭素)によって置換され
ていても良い。また、磁気特性を向上させるための添加
物が含まれていても良く、添加物としては、Ti、V、
Cr、Zr、Nb、Mo、Hf、Ta、Wの少なくとも
一種を用いることができる。ただし、合金はFeを50
質量%以上含んでいる必要がある。本明細書では、上記
のような種々の組成を有し得る合金をFe−R−B系合
金と呼んでいる。
【0043】急冷法として、単ロール法を用いる場合、
回転する冷却ロールの表面に原料合金溶湯を接触させる
ことによってこれを凝固させる。この方法による場合、
急冷合金の形状は冷却ロールの周速度方向に沿って薄帯
(リボン)状に伸びたものとなる。このようにして作製
した急冷合金薄帯は、熱処理によって永久磁石特性が付
与される。熱処理後は、構成相として、Fe、FeとB
の合金、およびR2Fe14Bなどを含み、各構成相の平
均結晶粒径が100nm以下とすることが好ましい。こ
のあと、平均粒径が300μm以下になるように粉砕さ
れ、磁石粉末となる。この磁石粉末は、例えば圧縮成形
や射出成形によって所望形状を持つ永久磁石体を構成す
ることになる。
【0044】[急冷装置]本実施形態では、例えば図3
に示すメルトスピニング装置を用いて原料合金を製造す
る。酸化しやすい希土類元素を含む原料合金の酸化を防
ぐため、不活性ガス雰囲気中で合金製造工程を実行す
る。不活性ガスとしては、ヘリウムまたはアルゴン等の
希ガスを用いることが好ましい。なお、窒素は希土類元
素と反応しやすいため、不活性ガスとして用いることは
好ましくない。
【0045】図3の装置は、真空または不活性ガス雰囲
気を保持し、その圧力を調整することが可能な原料合金
の溶解室1および急冷室2を備えている。
【0046】溶解室1は、所望の磁石合金組成になるよ
うに配合された原料20を高温にて溶解する溶解炉3
と、底部に出湯ノズル5を有する貯湯容器4と、大気の
進入を抑制しつつ配合原料を溶解炉3内に供給するため
の配合原料供給装置8とを備えている。貯湯容器4は、
原料合金の溶湯21を貯え、その出湯温度を所定のレベ
ルに維持できる加熱装置(不図示)を有している。
【0047】急冷室2は、出湯ノズル5から出た溶湯2
1を急冷凝固するための回転冷却ロール7を備えてい
る。
【0048】この装置においては、溶解室1および急冷
室2内の雰囲気およびその圧力が所定の範囲に制御され
る。そのために、雰囲気ガス供給口1b、2b、および
8bとガス排気口1a、2a、および8aとが装置の適
切な箇所に設けられている。特にガス排気口2aは、急
冷室2内の絶対圧を真空〜50kPaの範囲内に制御す
るため、ポンプに接続されている。
【0049】溶解炉3は傾動可能であり、ロート6を介
して溶湯21を貯湯容器4内に適宜注ぎ込む。溶湯21
は貯湯容器4内において不図示の加熱装置によって加熱
される。
【0050】貯湯容器4の出湯ノズル5は、溶解室1と
急冷室2との隔壁に配置され、貯湯容器4内の溶湯21
を下方に位置する冷却ロール7の表面に流下させる。出
湯ノズル5のオリフィス径は、例えば、0.5〜2.0
mmである。溶湯21の粘性が大きい場合、溶湯21は
出湯ノズル5内を流れにくくなるが、本実施形態では急
冷室2を溶解室1よりも低い圧力状態に保持するため、
溶解室1と急冷室2との間に圧力差が形成され、溶湯2
1の出湯がスムーズに実行される。
【0051】冷却ロール7は、Cu、Fe、またはCu
やFeを含む合金から形成することが好ましい。Cuや
Fe以外の材料で冷却ロールを作製すると、急冷合金の
冷却ロールに対する剥離性が悪くなるため、急冷合金が
ロールに巻き付くおそれがあり好ましくない。冷却ロー
ル7の直径は例えば300〜500mmである。冷却ロ
ール7内に設けた水冷装置の水冷能力は、単位時間あた
りの凝固潜熱と出湯量とに応じて算出し、調節される。
【0052】図3に示す装置によれば、例えば合計20
kgの原料合金を15〜30分間で急冷凝固させること
ができる。こうして形成した急冷合金は、厚さ:80μ
m〜300μm、幅:2mm〜6mmの合金薄帯(合金
リボン)22である。
【0053】なお、図示する装置のように出湯ノズル5
を用いることなく、溶湯の溜まりから板状(または皿
状)の案内部材(シュート)を用いて合金溶湯を急冷ロ
ール上に供給するストリップキャスティング装置を用い
て急冷合金を作製してもよい。この場合、合金溶湯は、
回転するロールに引き上げられるようにしてロール上を
移動し、この過程において急冷される。このようなスト
リップキャスティング装置を用いれば、製造効率を向上
させることが可能になる。
【0054】[急冷法]まず、前述の組成式で表現され
る原料合金の溶湯21を作製し、図3の溶解室1の貯湯
容器4に貯える。次に、この溶湯21は出湯ノズル5か
ら減圧Ar雰囲気中の水冷ロール7上に出湯され、水冷
ロール7との接触によって急冷され、凝固する。急冷凝
固方法としては、冷却速度の高精度の制御が可能な方法
を用いることが好ましい。
【0055】なお、急冷室2内の雰囲気は減圧状態にす
る。雰囲気は、絶対圧力が50kPa以下の不活性ガス
から構成することが好ましい。なお、雰囲気ガスの圧力
が50kPaを超える場合は、回転ロールと合金溶湯と
の間に雰囲気ガスが巻き込まれることの影響が顕著にな
るため、均一な組織が得られないおそれが強まるので好
ましくない。
【0056】本実施形態では、ロール表面速度を1m/
秒以上13m/秒以下の範囲内に調節することによって
急冷合金薄帯の厚さを80μm以上300μm以下の範
囲に設定している。ロール表面周速度が1m/秒未満で
は、平均結晶粒径が大きくなりすぎる。一方、ロール表
面周速度が13m/秒を超えると、急冷合金薄帯の厚さ
が70μmを下回り、後述するハンマーミル装置を用い
た粉砕工程で長軸方向サイズに対する短軸方向サイズの
比(単軸/長軸)が0.3未満の粉末が形成されること
になる。短軸/長軸比が0.3μmを下回ると、成形時
における充填性や流動性が低下し、磁粉充填率が低下し
てしまう傾向がある。
【0057】なお、以上のような急冷法を用いて急冷合
金を作製する場合において、急冷速度は、102℃/秒
〜105℃/秒に設定されることが望ましい。
【0058】[結晶化熱処理]本実施形態の場合、急冷
工程を行った後、急冷合金に対して結晶化熱処理を行う
ことによって平均結晶粒径が100nm以下である微結
晶を生成する。この熱処理は、400℃〜700℃、よ
り好ましくは500℃〜700℃の温度で30秒以上加
熱することが好ましい。熱処理温度が700℃を超える
と、粒成長が著しく、磁石特性が劣化する。逆に、熱処
理温度が400℃未満では、R2Fe14B相が析出しな
いため、高い保磁力が得られない。
【0059】上記の条件で熱処理を行えば、微結晶
(鉄、鉄とホウ素の合金(すなわち鉄基ホウ化物)、お
よびR2Fe14B型結晶構造を有する化合物)をその平
均結晶粒径が100nm以下になるように形成すること
ができる。好ましい熱処理時間は熱処理温度に依存して
異なり得るが、例えば600℃で熱処理する場合、30
秒〜30分程度の加熱を行うことが好ましい。熱処理時
間が30秒を下回ると、結晶化が完了しない場合があ
る。
【0060】なお、熱処理を行う前には、粗粉砕工程を
行い、平均粒径100〜1000μm程度の粉末状態に
しておくことが好ましい。ここでいう平均粒径は、質量
中位径(メジアン径)を指す。
【0061】[粉砕工程]本実施形態では、上記の方法
で粗粉砕された粉砕粉を、図1および図2に示すハンマ
ーミル装置10を用いてさらに粉砕する。このようなハ
ンマーミル装置10によれば、平均粒径が例えば10μ
m以上100μm以下の粉末が作製される。本実施形態
では、長軸方向サイズに対する短軸方向サイズの比(単
軸/長軸)が0.3以上1.0以下の粉末粒子が得られ
る。
【0062】本実施形態によれば、大量の粉砕処理を行
ってもハンマーやライニングなどの磨耗が生じにくい。
ハンマーやライニングが磨耗すると、ハンマーとライニ
ングのギャップが広がって粒子がすり抜けていきやすく
なったり、ハンマーの体積が減少することによってハン
マーと被粉砕物との衝突頻度が低下したりする。その結
果、得られる合金粉末の粒度分布は、平均粒径が大きく
なる方向にシフトする。このことは、粉末が磁石などの
磁性材料から構成されている場合、磁気特性を大きく低
下させることにつながる。しかし、本実施形態によれ
ば、ハンマーやライニングなどの耐磨耗性が向上されて
いるため、得られる磁石合金粉末の粒度分布が経時的に
変化しにくく、最終的に磁気特性に優れた磁性材料部品
が得られることになる。
【0063】[磁石体の製造方法]前述のようにして得
られた磁石粉末にエポキシ樹脂からなるバインダーと添
加剤とを加え、混練することによってコンパウンドを作
製する。次に、コンパウドの所望形状の成形空間を持つ
成形装置によって圧縮成形した後、加熱硬化工程、洗浄
工程、コーティング工程、検査工程、着磁工程を経て、
最終的なボンド磁石を得ることができる。
【0064】成形加工は、上述の圧縮成形に限定される
わけではなく、公知の押出成形、射出成形、または圧延
成形によってもよい。磁石粉末は、採用する成形法の種
類に応じてプラスチック樹脂やゴムと混練されることに
なる。
【0065】なお、射出成形による場合、樹脂として広
く使用されているポリアミド(ナイロン)の他、ポリフ
ェニレンサルファイド(PPS)樹脂のように高軟化点
樹脂を使用することができる。これは、本実施形態に係
る磁石粉末が低希土類合金(希土類元素の含有率が低い
合金)から形成されているため、酸化されにくく、比較
的に高い温度で射出成形を行っても磁石特性が劣化しな
いからである。
【0066】
【実施例】本実験例では、オーステナイト系ステンレス
鋼から形成されたハンマーおよびライニングの表面にタ
ングステンカーバイドを200μmの厚さで溶着したハ
ンマーミル装置を使用して、Fe3B/Nd2Fe14B系
ナノコンポジット磁石用合金を粉砕した。
【0067】用いたハンマーミル装置は、図1および図
2に示す構造を持ち、ハンマーを取り付ける2枚の円板
はオーステナイト系ステンレス鋼(JIS SUS30
4)などから形成されている。なお、ハンマーは幅67
mm、厚さ12mmの寸法を有し、円板の直径は150
mmである。二枚の円板は、モータの駆動力によって回
転する。回転する速度は、毎分4000〜8000回転
の範囲に制御され得る。
【0068】上述したように、円板の回転円と同心円上
に12本のハンマーが取り付けられており、ハンマー
と、粉砕室壁面のライニングとの隙間は、全てのハンマ
ーにおいて、ハンマーとライニングが最も接近するとこ
ろで0.5mmとなる。
【0069】本実施例では、円板を毎分7000回転さ
せ、毎分1kgの合金を粉砕した。
【0070】なお、粉砕装置に投入する前の合金は、パ
ワーミルによって粗粉砕され、平均粒径400μm程度
のフレーク状になっていた。ここで用いたパワーミルは
WCを溶射した4枚刃のブレードをスペーサを介して4
段重ねした1組の回転ブレードを所望の粉砕サイズに対
応するステンレスクリーンケース中で回転させつつ、原
料を粉砕する装置である。
【0071】図4は、粉砕に用いたハンマーミル装置の
ハンマーの総重量を粉砕開始前のハンマーの総重量で割
った値を粉砕量に対してプロットしたグラフである。グ
ラフ中の黒丸および実線は本発明の実施例についての測
定結果を示し、白丸および破線は比較例についての測定
結果を示している。比較例のハンマーミル装置は、ハン
マーおよびライニングの表面にWC膜が形成されておら
ず、全体がオーステナイト系ステンレス鋼製である点を
除いて、実施例のハンマーミル装置と全く同じ構成を有
している。
【0072】図4からわかるように、実施例の場合、粉
砕量が100kgまでハンマーの磨耗は殆ど観測されな
い。これに対して、比較例の場合は粉砕量が100kg
の段階でハンマーの重量は約5%も減少している。ハン
マーから削られたステンレス鋼は粉砕粉中に混入する。
ハンマーの重量5%の減少は、粉末中に約0.10質量
%のステンレスが混入することに対応している。
【0073】表1および図5は、上記実施例について、
粉砕量が10kgの時点での粒度分布(実線)と100
kgの時点での粒度分布(破線)とを示している。これ
に対して、表2と図6は、上記比較例について、粉砕量
が10kgの時点での粒度分布(実線)と50kgの時
点での粒度分布(破線)とを示している。なお、粒度分
布は粉砕粉を多段式の振動ふるいにかけることによって
測定した。多段式の振動ふるいは、上から下に行くにし
たがって目開きが小さくなるように重ねられた複数のふ
るいを有しており、それぞれのふるいに残った粉砕粉の
重量を測定することによって粒度分布を測定することが
できる。
【0074】実施例と比較例とを比べると、比較例の場
合、粉砕量が10kgの時点の粒度分布よりも50kg
の時点の粒度分布が粗粒側に大きくシフトしているの
に、実施例の場合、粉砕量が100kgの時点でも粒度
分布に大きな変化は生じていないことがわかる。
【0075】
【表1】
【0076】
【表2】
【0077】比較例で発生したような粒度分布の変化が
生じると、磁石の製造には好ましくないため、ハンマー
やライニングなどの磨耗部品を頻繁に取りかえることが
必要になる。そのような部品交換の作業は人件費の増加
を招くため、製造コストを増大させる欠点がある。これ
に対して、本発明の場合、ハンマーやライニングなどの
消耗品の交換頻度が大きく低減されるため、そのような
製造コストの増加が生じない。また、本発明の場合は、
ハンマーなどを構成していた材料が磨耗によって粉末中
に混入する割合が低減されるため、より純度の高い粉末
を作製しやすい利点もある。
【0078】なお、上記実施形態および実施例は、急冷
法で作製したナノコンポジット磁石合金の粉砕に関して
いたが、本発明はこれに限定されず、鉄を50質量%以
上も含有する鉄基磁性材料合金に対して広く適用され得
る。鉄を50質量%以上も含有する鉄基磁性材料合金に
は、例えば、Fe−Si−B−Nb−Cu系やFe−Z
r−B系材料の軟磁性材料、また、MQI社製のNd−
Fe−Co−B系磁粉、異方性Nd2Fe14B(HDD
R)磁粉、およびSm2Fe17系磁粉等の強磁性材料、
更には、RFe2系超磁歪材料が含まれる。
【0079】また、上記の説明では、結晶化された状態
にある鉄基磁性材料合金をハンマーミル装置によって粉
砕していたが、非晶質状態または非晶質相を含む状態に
ある鉄基磁性材料合金を粉砕しても良い。一般に、非晶
質相は結晶相に比較して粉砕されにくいため、ハンマー
などがいっそう磨耗しやすくなる。したがって、被粉砕
物が非晶質相を多く含む場合ほど、本発明の効果が顕著
に表れるともいえる。
【0080】また、本発明は、上記実施形態の構成を有
するハンマーミル装置を用いる場合に限られず、ハンマ
ー(剛体)の運動によって衝撃を加えることによって粉
砕を行う種々のハンマーミル装置を用いる場合において
適用される。
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、ハンマーミル装置内で
被粉砕物と衝突・接触する部分(例えばハンマーの表面
やライニングの表面)を超硬合金材料から構成している
ため、鉄を50質量%以上も含有するような粘りの有る
鉄基磁性材料合金を粉砕しても、ハンマーやライニング
などの磨耗が生じにくく、粉砕粉の粒度分布を所望の分
布に維持することができる。したがって、本発明によっ
て作製した鉄基磁性材料合金粉末は、ボンド磁石やその
他の磁性材料部品などに好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用されるハンマーミル装置を示す断
面図である。
【図2】図1に示すハンマーミル装置の粉砕室を拡大し
て示す透明斜視図である。
【図3】本発明に好適に使用され得るメルトスピニング
装置(単ロール装置)の一構成例を示す図である。
【図4】粉砕に用いたハンマーミル装置のハンマーの重
量を粉砕開始前のハンマーの総重量で割った値を粉砕量
に対してプロットしたグラフである。
【図5】本発明の実施例について、粉砕量が10kgの
時点での粒度分布(実線)と50kgの時点での粒度分
布(破線)とを示すグラフである。
【図6】比較例について、粉砕量が10kgの時点での
粒度分布(実線)と50kgの時点での粒度分布(破
線)とを示すグラフである。
【符号の説明】
1 溶解室 2 急冷室 3 溶解炉 4 貯湯容器 5 出湯ノズル 6 ロート 7 回転冷却ロール 1a、2a、8a ガス排気口 10 ハンマーミル装置 12 ハンマー 13 軸部材 14 回転円板 16 回転軸 18 ライニング 19 スクリーン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B02C 13/282 B02C 13/282 B22F 1/00 B22F 1/00 Y 3/00 3/00 C C22C 38/00 303 C22C 38/00 303D H01F 41/02 H01F 41/02 G (72)発明者 広沢 哲 大阪府三島郡島本町江川2丁目15番17号 住友特殊金属株式会社山崎製作所内 Fターム(参考) 4D065 AA02 AA09 BB03 BB11 EA05 EB02 EB20 EC05 ED03 ED16 ED23 EE02 EE19 4K017 AA04 BA06 BB12 BB18 CA07 DA04 EA05 4K018 AA27 AA31 BA18 BB04 BC08 GA02 KA45 5E062 CC05 CD06 CE01 CG03

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 50質量%以上の鉄を含有する鉄基磁性
    材料合金を用意する工程と、 前記鉄基磁性材料合金と接触する部分の少なくとも一部
    が超硬合金材料から形成されているハンマーミル装置を
    用いて、前記鉄基磁性材料合金を粉砕する工程と、を包
    含する鉄基磁性材料合金粉末の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記鉄基磁性材料合金は、ナノ結晶磁性
    材料である請求項1に記載の鉄基磁性材料合金粉末の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 前記鉄基磁性材料合金は、鉄基ホウ化物
    を含む請求項1に記載の鉄基磁性材料合金粉末の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記超硬合金材料がタングステンカーバ
    イドである請求項1から3のいずれかに記載の鉄基磁性
    材料合金粉末の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記ハンマーミル装置を用いて前記鉄基
    磁性材料合金を粉砕する工程によって、平均粒径がFS
    SS粒度で10μm以上100μm以下の鉄基磁性材料
    合金粉末を生成する請求項1から4のいずれかに記載の
    鉄基磁性材料合金粉末の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記鉄基磁性材料合金を用意する工程
    は、 原料合金の溶湯を形成する工程と、 前記原料合金の溶湯を急速に冷却し、急冷凝固合金を形
    成する工程とを包含する請求項5に記載の鉄基磁性材料
    合金粉末の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記溶湯を急速に冷却するときの冷却速
    度が102℃/秒〜105℃/秒である請求項6に記載の
    鉄基磁性材料合金粉末の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記鉄基磁性材料合金は、Fe−R−B
    系(Feは鉄、Bはボロン、Rは希土類元素)合金であ
    る請求項6に記載の鉄基磁性材料合金粉末の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記鉄基磁性材料合金は、ナノコンポジ
    ット磁石用合金である請求項8に記載の鉄基磁性材料合
    金粉末の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記ハンマーミル装置は、回転軸に接
    続された複数のハンマーと、前記複数のハンマーを収容
    する粉砕室とを備えており、 前記ハンマーの少なくとも一部が超硬合金材料から形成
    されていることを特徴とする請求項1に記載の鉄磁性材
    料合金粉末の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記ハンマーの周囲において、前記粉
    砕室には、表面に凹凸を有するライニング材が設けられ
    ており、前記ライニング材の少なくとも一部は超硬合金
    材料から形成されている請求項10に記載の鉄磁性材料
    合金粉末の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項1に記載の鉄基磁性材料合金粉
    末の製造方法によって作製された鉄基磁性材料合金粉末
    を用いて磁性材料部品を形成することを特徴とする磁性
    材料部品の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記磁性材料部品が永久磁石である請
    求項12に記載の磁性材料部品の製造方法。
  14. 【請求項14】 Fe−R−B系合金の溶湯を急冷法に
    よって冷却し、それによって、厚さ80μm以上300
    μm以下の急冷凝固合金を形成する冷却工程と、 熱処理によって前記急冷凝固合金を結晶化し、永久磁石
    特性を有する合金を生成する工程と、 前記合金と接触する部分の少なくとも一部が超硬合金材
    料から形成されているハンマーミル装置を用いて前記合
    金を粉砕し、それによって平均粒径がFSSS粒度で1
    0μm以上100μm以下の粉末を形成する工程と、を
    包含する鉄基合金永久磁石粉末の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記熱処理の前に前記急冷凝固合金を
    粗粉砕する工程を更に包含する請求項14に記載の鉄基
    合金永久磁石粉末の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記急冷凝固合金は、前記熱処理の前
    において、非晶質相、Fe236相、Fe3B相、および
    2Fe233相からなる群から選択された少なくとも一
    つの準安定相と、R2Fe14B相とが混在する組織から
    構成されている請求項14または15に記載の鉄基合金
    永久磁石粉末の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記急冷凝固合金は、前記熱処理の前
    において、非晶質組織から構成されている請求項14ま
    たは15に記載の鉄基合金永久磁石粉末の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記永久磁石特性を有する合金は、F
    100-x-yxy(Feは鉄、Rは希土類元素、Bはボ
    ロン)の組成式で表され、 前記組成式中のxおよびyが、 2原子%≦x≦11原子%、および10原子%≦y≦2
    0原子%の関係を満足し、かつ構成相として、Fe、F
    eとBの合金、およびR2Fe14B型結晶構造を有する
    化合物を含み、各構成相の平均結晶粒径がFSSS粒度
    で100nm以下である請求項14に記載の鉄基合金永
    久磁石粉末の製造方法。
  19. 【請求項19】 請求項14に記載の鉄基合金永久磁石
    粉末の製造方法によって製造された前記鉄基合金永久磁
    石粉末を用意する工程と、前記鉄基合金永久磁石粉末を
    成形する工程とを包含するボンド磁石の製造方法。
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