JP2000077219A - 磁石材料の製造方法、磁石材料およびボンド磁石 - Google Patents

磁石材料の製造方法、磁石材料およびボンド磁石

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JP2000077219A JP10242353A JP24235398A JP2000077219A JP 2000077219 A JP2000077219 A JP 2000077219A JP 10242353 A JP10242353 A JP 10242353A JP 24235398 A JP24235398 A JP 24235398A JP 2000077219 A JP2000077219 A JP 2000077219A
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magnet
magnet material
peripheral surface
nozzle
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Hiroshi Kato
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    • H01F1/053Alloys characterised by their composition containing rare earth metals
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ロール面欠陥が抑制され、磁気特性に優れた磁
石材料およびボンド磁石を提供すること。 【解決手段】急冷薄帯製造装置1の筒体2内に磁石材料
を入れ、コイル4により加熱して溶融し、その溶湯6を
ノズル3から射出する。溶湯6は、A方向に回転する冷
却ロール5の周面53に衝突し、パドル7を形成した
後、周面53に引きずられつつ急速に冷却されて凝固
し、急冷薄帯8が形成される。該急冷薄帯8は、やがて
周面53から離れ、B方向に進む。ノズル3から射出さ
れる溶湯流の圧力をP [Pa]、冷却ロール5の回転
に起因して発生する雰囲気ガスのガス流10の周面53
付近の圧力をP [Pa]としたとき、下記式(I)を
満足するように急冷薄帯8を製造する。 0.1≦P /P ≦5.0 ・・・(I)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁石材料の製造方
法、磁石材料およびボンド磁石に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁石材料として、希土類元素を含む合金
で構成される希土類磁石材料は、高い磁気特性を有する
ため、モータ等に用いられた場合に、高性能を発揮す
る。
【0003】このような磁石材料は、例えば急冷薄帯製
造装置を用いた急冷法により製造される。この製造方法
は、次の通りである。
【0004】所定の合金組成の磁石材料(以下「合金」
と言う)を溶融し、その溶湯を雰囲気ガス中でノズルか
ら射出し、ノズルに対して回転している冷却ロールの周
面に衝突させ、該周面と接触させることにより合金を急
冷、凝固し、薄帯状(リボン状)の合金を連続的に形成
する。この薄帯状の合金は、急冷薄帯と呼ばれ、速い冷
却速度で凝固された結果、そのマクロ組織は、微細な多
結晶が集合した状態となっており、優れた磁気特性を発
揮する。
【0005】しかしながら、従来の製造方法では、次の
ような種々の要因で、磁気特性を低下させることがあ
る。
【0006】 冷却ロールの回転により、雰囲気ガス
のガス流が生じるが、このガス流がパドル(=ノズルか
ら射出された溶湯が冷却ロールの周面に衝突した部位に
生じる湯だまり)が冷却ロールの周面と急冷薄帯のロー
ル面(冷却ロールの周面と接触する面)との間に侵入
し、これが原因で、急冷薄帯のロール面にディンプル
(凹部)、特に巨大ディンプルが生じる。
【0007】このディンプルが生じると、ディンプル部
分においては、気体の介在により冷却ロールの周面との
接触不良が生じ、冷却速度が低下して、急速な凝固が妨
げられる。そのため、ディンプルが生じた部位では、合
金の結晶粒径が粗大化し、磁気特性が低下する。
【0008】 ノズルから射出される溶湯の体積流量
を多くすると、パドルが安定的に形成されず、揺らぎが
大きくなり、その結果、均一サイズの急冷薄帯が得られ
なくなる。これにより、急冷薄帯の各部で冷却速度にム
ラが生じ、結晶粒径が粗大化した部分(=低磁気特性の
部分)も形成されるので、全体として磁気特性が低下す
ることとなる。
【0009】 前記の欠点を解消するために、ノズ
ルから射出される溶湯の体積流量を少なくすると、生産
性が低くなるとともに、溶湯流が途切れたり、溶湯がノ
ズルを通過する際に温度低下の影響を受け易くなり、収
率の低下、結晶粒径の粗大化やムラの発生が生じる。
【0010】以上のような低磁気特性の部分を含む急冷
薄帯を用いて製造された永久磁石も、同様に磁気特性が
低いものとなり、また、耐食性も低下する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高い
磁気特性が得られ、収率の良い磁石材料の製造方法、磁
石材料およびボンド磁石を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
の本発明(1)〜(16)により達成される。
【0013】(1) 雰囲気ガス中で、磁石材料の溶湯
をノズルから射出し、前記ノズルに対し回転している冷
却ロールの周面に衝突させ、冷却固化して、薄帯状の磁
石材料を製造するに際し、前記ノズルから射出される溶
湯流の圧力をP [Pa]、前記冷却ロールの回転に起
因して発生する前記雰囲気ガスのガス流の前記周面付近
の圧力をP [Pa]としたとき、下記式(I)を満足
するように製造することを特徴とする磁石材料の製造方
法。
【0014】 0.1≦P /P ≦5.0 ・・・(I) (2) 雰囲気ガス中で、磁石材料の溶湯をノズルから
射出し、前記ノズルに対し回転している冷却ロールの周
面に衝突させ、冷却固化して、薄帯状の磁石材料を製造
するに際し、風防手段により、前記冷却ロールの回転に
起因して発生する前記雰囲気ガスのガス流が前記冷却ロ
ールの側方から周面へ流入するのを抑制しつつ製造を行
い、かつ、前記ノズルから射出される溶湯流の圧力をP
[Pa]、前記冷却ロールの回転に起因して発生する
前記雰囲気ガスのガス流の前記周面付近の圧力をP
[Pa]としたとき、下記式(I)を満足するように製造
することを特徴とする磁石材料の製造方法。
【0015】 0.1≦P /P ≦5.0 ・・・(I) (3) 前記風防手段は、冷却ロールの縁部に設けられ
ている上記(2)に記載の磁石材料の製造方法。
【0016】(4) 前記冷却ロールの周速度が、1〜
60m/秒である上記(1)ないし(3)のいずれかに
記載の磁石材料の製造方法。
【0017】(5) 前記雰囲気ガスは、不活性ガスで
ある上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の磁石材
料の製造方法。
【0018】(6) 前記冷却ロールの回転に伴う冷却
ロール面の最大偏心量が、得られる薄帯状の磁石材料の
平均厚さの2倍以下である上記(1)ないし(5)のい
ずれかに記載の磁石材料の製造方法。
【0019】(7) 前記磁石材料は、R(ただし、R
は、Yを含む希土類元素のうちの少なくとも1種)を含
む合金である上記(1)ないし(6)のいずれかに記載
の磁石材料の製造方法。
【0020】(8) 前記磁石材料は、R(ただし、R
は、Yを含む希土類元素のうちの少なくとも1種)とT
M(ただし、TMは、遷移金属のうちの少なくとも1
種)とBを含む合金である上記(1)ないし(7)のい
ずれかに記載の磁石材料の製造方法。
【0021】(9) 上記(1)ないし(8)のいずれ
かに記載の磁石材料の製造方法により製造されたことを
特徴とする薄帯状の磁石材料。
【0022】(10) 前記冷却ロールとの接触面におい
て、面積が2000μm以上の巨大ディンプルの占め
る面積率が12%以下である上記(9)に記載の薄帯状
の磁石材料。
【0023】(11) 上記(9)または(10)に記載の
磁石材料を粉砕して粉末状としたことを特徴とする粉末
状の磁石材料。
【0024】(12) 平均粒径が0.5〜500μm
である上記(11)に記載の粉末状の磁石材料。
【0025】(13) 上記(11)または(12)に記載の
粉末状の磁石材料を結合樹脂で結合してなることを特徴
とするボンド磁石。
【0026】(14) 前記粉末状の磁石材料の含有量が
82〜99.5wt%である上記(11)に記載のボンド
磁石。
【0027】(15) 保磁力iHc が0.35MA/
m以上である上記(13)または(14)に記載のボンド磁
石。
【0028】(16) 磁気エネルギー積(BH)max が50
kJ/m以上である上記(13)ないし(15)のいずれ
かに記載のボンド磁石。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の磁石材料の製造方
法、磁石材料およびボンド磁石について、添付図面を参
照しつつ詳細に説明する。
【0030】図1は、本発明の磁石材料を単ロール法に
より製造する装置(急冷薄帯製造装置)の構成例を示す
斜視図、図2は、図1に示す装置における溶湯の冷却ロ
ールへの衝突部位付近の状態を示す断面側面図、図3
は、冷却ロールの断面図である。
【0031】図1に示すように、急冷薄帯製造装置1
は、磁石材料を収納し得る筒体2と、該筒体2に対し図
中矢印A方向に回転する冷却ロール5とを備えている。
筒体2の下端には、磁石材料の溶湯を射出するノズル
(オリフィス)3が形成されている。
【0032】また、筒体2のノズル3近傍の外周には、
加熱用のコイル4が配置され、このコイル4に例えば高
周波を印加することにより、筒体2内を加熱(誘導加
熱)し、筒体2内の磁石材料を溶融状態にする。
【0033】冷却ロール5は、基部51と、冷却ロール
5の周面53を形成する表面層52とで構成されてい
る。
【0034】基部51は、例えば銅または銅系合金のよ
うな熱伝導率の高い金属材料で構成されているのが好ま
しく、表面層52は、基部51と同等の熱伝導率を有す
る金属材料か、または基部51より熱伝導率が低い金属
材料で構成されているのが好ましい。これにより、急冷
薄帯8のロール面(冷却ロール5の周面53と接触する
面)81側とフリー面(冷却ロール5の周面53と接触
しない側の面)82側との冷却速度の差をより小さくす
ることができ、結晶粒径の均一化を図ることができる。
【0035】また、基部51と、表面層52とが同一材
料で一体的に形成されていてもよい。
【0036】冷却ロール5の周面53の表面粗さは、特
に限定されないが、中心線平均粗さRaで5μm 以下
とするのが好ましく、0.3μm 以下とするのがより
好ましい。周面53の表面粗さが粗過ぎると、製造され
た急冷薄帯の厚さが不均一となり易く、結晶粒径がばら
つき、磁気特性がばらつく原因となることがある。
【0037】このような急冷薄帯製造装置1は、チャン
バー(図示せず)内に設置され、該チャンバー内に好ま
しくは不活性ガスやその他の雰囲気ガスが充填された状
態で作動する。特に、急冷薄帯8の酸化を防止するため
に、雰囲気ガスは、不活性ガスであるのが好ましい。
【0038】不活性ガスとしては、例えばアルゴンガ
ス、ヘリウムガス、窒素ガス等が挙げられる。
【0039】急冷薄帯製造装置1では、筒体2内に磁石
材料を入れ、コイル4により加熱して溶融し、その溶湯
6をノズル3から射出すると、図2に示すように、溶湯
6は、冷却ロール5の周面53に衝突し、パドル(湯溜
り)7を形成した後、回転する冷却ロール5の周面53
に引きずられつつ急速に冷却されて凝固し、急冷薄帯8
が連続的または断続的に形成される。このようにして形
成された急冷薄帯8は、やがて、そのロール面81が周
面53から離れ、図1中の矢印B方向に進行する。な
お、図2中、パドル7における溶湯の凝固界面71を点
線で示す。
【0040】急冷薄帯製造装置1を用いた急冷薄帯の製
造においては、冷却ロール5の回転に起因して、冷却ロ
ール5の周面53付近に雰囲気ガスのガス流(粘性流)
10が発生する。このガス流10は、パドル7の周辺
(溶湯6が周面53に衝突した部位)においても同様に
発生し、ロール面81に巨大ディンプル等のロール面欠
陥を生じさせる原因となる。
【0041】従って、これを防止するために、本発明で
は、ノズル3から射出される溶湯流の圧力をP [P
a]、冷却ロール5の回転に起因して発生する雰囲気ガ
スのガス流10の周面53付近(特にパドル7周辺の周
面53付近)の圧力をP [Pa]としたとき、下記式
(I)を満足するように急冷薄帯8を製造する。
【0042】 0.1≦P /P ≦5.0 ・・・(I) また、式(I)に代わり、式(II)を満足する条件で急
冷薄帯8を製造するのがより好ましく、式(III )を満
足する条件で急冷薄帯8を製造するのがさらに好まし
い。
【0043】 0.1≦P /P ≦4.0 ・・・(II) 0.12≦P /P ≦3.0 ・・・(III) P /P の値が前記式中の下限値未満であると、急
冷薄帯8のロール面81に巨大ディンプル13等のロー
ル面欠陥が生じ易くなる。巨大ディンプル13の部分に
おいては、気体の介在により冷却ロール5の周面53と
の接触不良が生じ、冷却速度が低下して、急速な凝固が
妨げられる。そのため、巨大ディンプル13が生じた部
位では、合金の結晶粒径が粗大化し、磁気特性が低下す
る。
【0044】一方、P /P の値が前記式中の上限
値を超えると、パドル7が安定的に形成されず、揺らぎ
が大きくなり、その結果、均一サイズの急冷薄帯8が得
られなくなる。これにより、急冷薄帯8の各部で冷却速
度にムラが生じ、結晶粒径が粗大化した部分(=低磁気
特性の部分)も形成されるので、全体として磁気特性が
低下することとなる。
【0045】なお、P 、P は、例えば次のように
して求めることができる。
【0046】溶湯噴射圧(ノズルから噴出するときの圧
力):P 、溶湯の密度:ρ 、冷却ロールの周速
度:V 、溶湯流の流速:V 、雰囲気ガスの圧力:
amb 、雰囲気ガスの密度:ρ としたとき、溶湯
流の圧力P は、下記式(IV)で表される。
【0047】 P =k×ρ ×V (kは定数) ・・・(IV) ここで、V は、流体に関するベルヌーイの式および
質量保存の式から、溶湯噴射圧P に比例する。よっ
て、式(IV)は、下記式(V)で表される。
【0048】 P =k’×ρ ×P (k’は定数) ・・・(V) 一方、冷却ロール5の周面53上の雰囲気ガス流の圧力
は、下記式(VI)で表される。
【0049】 P =Pamb +1/2×ρ ×V ・・・(VI) 溶湯噴射圧P は、特に規定されないが、ノズル3か
らの溶湯6の噴射が円滑に行われるように、1000P
a以上であることが好ましく、2000Pa以上である
ことがより好ましい。また、溶湯6の冷却ロール周面5
3上で跳ね返り(飛散)を防止し、安定したパドル7を
形成するために、1000000Pa以下であることが
好ましく、500000Pa以下であることがより好ま
しい。
【0050】また、雰囲気ガスの圧力Pamb は、特
に限定されないが、大気圧よりも低い0〜101000
Paが好ましく、10000〜101000Paがより
好ましい。
【0051】冷却ロール5の周速度V は、特に限定
されず、溶湯6の合金組成、周面53の状態等によりそ
の好適な範囲が異なるが、通常、1〜60m/秒である
のが好ましく、5〜40m/秒であるのがより好まし
い。冷却ロール5の周速度が遅すぎると、結晶粒径が増
大する傾向となり、逆に冷却ロール5の周速度が速すぎ
ると、非晶質となり易く、いずれの場合にも、磁気特性
が低下する。
【0052】以上のように、式(I)等を満足する条件
で急冷薄帯8を製造することにより、高磁気特性の磁石
材料を安定的に、特に高い生産性、高い収率で製造する
ことができる。そして、このような磁石材料を用いて永
久磁石、特にボンド磁石を製造した場合、磁気特性が優
れ、信頼性の高い磁石が得られる。
【0053】本発明では、風防手段により、冷却ロール
5の回転に起因して発生する雰囲気ガスのガス流11が
冷却ロール5の側方から周面53へ流入するのを抑制し
つつ急冷薄帯8の製造を行うのが好ましい。
【0054】風防手段としては、冷却ロール5と別部材
(冷却ロール5と共に回転しない部材)で構成すること
もできるが、冷却ロール5に設けられているのが好まし
い。以下、図示の実施形態における風防手段の構成につ
いて説明する。
【0055】図1および図3に示すように、冷却ロール
5は、風防手段として、それ自体に設けられた一対の凸
条(リブ)55、55を有している。これらの凸条55
は、冷却ロール5の側方からのガス流11が周面53に
流入するのを阻止する機能を有し、冷却ロール5の一方
の縁部(エッジ部)54と、他方の縁部(エッジ部)5
4とに対称に形成されている。
【0056】また、各凸条55は、それぞれ、冷却ロー
ル5の回転軸(軸線)50に平行な方向に向って突出し
ている。
【0057】また、図3に示すように、各凸条55の横
断面形状は、それぞれ、矩形(四角形)である。これに
より、より確実に、ガス流11が冷却ロール5の側方か
ら周面53に流入するのを阻止することができる。
【0058】なお、各凸条55の形状や寸法(高さa、
幅b等)は、特に限定されず、冷却ロール5の周面(冷
却面)53の部分の直径等の諸条件に応じて適宜設定さ
れる。
【0059】この場合、冷却ロール5の周面53の部分
の直径(以下、単に「冷却ロール5の直径」と言う)を
L、凸条55の突出方向の高さをaとしたとき、a/L
が、1×10−4〜5×10−1であるのが好ましく、
1×10−3〜2×10−1であるのがより好ましい。
【0060】a/Lが前記上限を超えると、冷却ロール
5が大型化し、また、冷却ロール5の回転に伴う回転モ
ーメントが大きくなり、凸条55の寸法精度が悪い場合
には、冷却ロール5の周面53の後述する最大偏心量を
大きくする原因となる。
【0061】また、a/Lが前記下限未満であると、ガ
ス流11の流速等の条件によっては、ガス流11が冷却
ロール5の側方から周面53に流入することがある。
【0062】冷却ロール5は、凸条55が一体的に形成
されていてもよく、また、凸条55が別体として接合さ
れていてもよい。
【0063】凸条55を一体的に形成する場合には、例
えば、切削加工等により前記凸条55を形成することが
できる。
【0064】また、凸条55を別体とする場合には、例
えば、冷却ロール5の基部51に対し、その基部より幅
の広い円筒状の表面層52を接合することにより、前記
凸条55を形成することができる。
【0065】図4は、本発明の冷却ロールの他の構成例
を示す断面図である。同図に示す冷却ロール5では、各
凸条55は、それぞれ、冷却ロール5の径方向に向って
突出している。
【0066】この冷却ロール5でも、図3に示す冷却ロ
ール5と同様の作用・効果が得られる。a/Lの値につ
いても、前記と同様である。
【0067】そして、この冷却ロール5では、図4中下
側からのガス流11のみならず、図4中左側および右側
(横方向)からのガス流の周面53への流入を阻止する
ことができる。
【0068】なお、本発明では、冷却ロール5の凸条5
5の形成方法、横断面形状、突出方向、設置数等の諸条
件(構成)は、図示の各実施例に限定されないことは言
うまでもない。例えば、凸条の横断面形状は、三角形、
扇形等であってもよい。
【0069】以上のような風防手段を設けることによ
り、冷却ロール5の周面53とパドル7のロール面81
との間へのガス流の侵入が抑制され、巨大ディンプル等
のロール面欠陥の発生がさらに少なくなる。これによ
り、急冷薄帯8は、速い冷却速度で冷却され、結晶粒の
粗大化が防止され、よって、磁気特性がより一層向上す
る。
【0070】その結果、このような急冷薄帯8から得ら
れた磁石粉末を用いてボンド磁石を製造した場合、高機
械的強度で、耐熱性、耐食性に優れるボンド磁石が得ら
れる。
【0071】ところで、急冷薄帯製造装置1において
は、冷却ロール5自体の寸法精度(真円度)や、冷却ロ
ール5の軸受けに対する取り付け精度等から、冷却ロー
ル5が回転するに際し、図5に示すように、若干の偏心
(軸振れ)が生じる。この偏心が大きいと、パドル7に
おける溶融合金の表面や凝固界面71が振動し、得られ
た急冷薄帯8の寸法(幅w、厚さt)に変動が生じた
り、急冷薄帯8のロール面81が冷却ロール5の周面5
3と接触している時間に変動が生じたりする。さらに、
ロール面欠陥の発生率も高まる。その結果、急冷薄帯8
の冷却速度等が変動し、磁気特性にバラツキが生じる。
そして、このような急冷薄帯8から得られた磁石粉末や
それを用いたボンド磁石は、磁気特性が低下する。
【0072】このようなことを防止するために、本発明
では、冷却ロール5の回転に伴う冷却ロール5の周面5
3の最大偏心量ΔR(図5参照)を、得られる急冷薄帯
8の厚さ(平均厚さ)tの2倍以下とするのが好まし
く、1.5倍以下とするのがより好ましく、1倍以下と
するのがさらに好ましい。これにより、得られた急冷薄
帯8の磁気特性をより均一にすることができる。そし
て、これより製造されたボンド磁石の磁気特性をさらに
高めることができる。
【0073】特に、本発明では、このような最大偏心量
ΔRを規定することと、前述した式(I)等を満足する
こととの相乗効果、さらには、風防手段を設けることと
の相乗効果により、より一層優れた磁気特性を発揮する
ものである。
【0074】ここで、最大偏心量ΔRの下限値は、特に
限定されないが、冷却ロール5の周面53の加工精度の
限界や、冷却ロール5を支持する軸受けの精度の限界か
ら、0.1μm 程度とすることができる。
【0075】なお、最大偏心量ΔRは、例えば、レーザ
変位計、静電式変位計、精密ゲージ等の精密寸法測定機
器により測定することができる。
【0076】本発明における磁石材料としては、R(た
だし、Rは、Yを含む希土類元素のうちの少なくとも1
種)を含む合金、特にR(ただし、Rは、Yを含む希土
類元素のうちの少なくとも1種)とTM(ただし、TM
は、遷移金属のうちの少なくとも1種)とBとを含む合
金のような希土類磁石材料が挙げられ、次の[1]〜
[4]の組成のものが好ましい。
【0077】[1] Smを主とする希土類元素と、C
oを主とする遷移金属とを基本成分とするもの(以下、
Sm−Co系合金と言う)。
【0078】[2] R(ただし、RはYを含む希土類
元素のうちの少なくとも1種)と、Feを主とする遷移
金属と、Bとを基本成分とするもの(以下、R−Fe−
B系合金と言う)。
【0079】[3] Smを主とする希土類元素と、F
eを主とする遷移金属と、Nを主とする格子間元素とを
基本成分とするもの(以下、Sm−Fe−N系合金と言
う)。
【0080】[4] R(ただし、RはYを含む希土類
元素のうちの少なくとも1種)とFe等の遷移金属とを
基本成分とし、ナノメーターレベルで磁性相を有するも
の(ナノ結晶磁石)。
【0081】Sm−Co系合金の代表的なものとして
は、SmCo 、Sm TM17(ただしTMは、遷
移金属)が挙げられる。
【0082】R−Fe−B系合金の代表的なものとして
は、Nd−Fe−B系合金、Pr−Fe−B系合金、N
d−Pr−Fe−B系合金、Ce−Nd−Fe−B系合
金、Ce−Pr−Nd−Fe−B系合金、これらにおけ
るFeの一部をCo、Ni等の他の遷移金属で置換した
もの等が挙げられる。
【0083】Sm−Fe−N系合金の代表的なものとし
ては、Sm Fe17合金を窒化して作製したSm
Fe17 が挙げられる。
【0084】前記希土類元素としては、Y、La、C
e、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、D
y、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、ミッシュメタルが
挙げられ、これらを1種または2種以上含むことができ
る。また、前記遷移金属としては、Fe、Co、Ni等
が挙げられ、これらを1種または2種以上含むことがで
きる。また、磁気特性を向上させるために、磁石材料中
には、必要に応じ、B、Al、Cu、Ga、Si、T
i、V、Ta、Zr、Nb、Mo、Hf、Ag、Zn、
P、Ge等を含有することもできる。
【0085】以上のような製造方法により得られる本発
明の急冷薄帯(薄帯状の磁石材料)8は、ロール面81
において、巨大ディンプル等のロール面欠陥の発生が抑
制される。すなわち、ロール面81において、面積が2
000μm以上の巨大ディンプル13の占める面積率
を好ましくは12%以下、より好ましくは10.7%以
下、さらに好ましくは7%以下とすることができる。
【0086】また、急冷薄帯8は、例えば、平均結晶粒
径を50nm以下とすること、特に30nm以下とする
ことができる。
【0087】以上のような急冷薄帯8を粉砕することに
より、本発明の粉末状の磁石材料(磁石粉末)が得られ
る。
【0088】粉砕の方法は、特に限定されず、例えばボ
ールミル、振動ミル、ジェットミル、ピンミル等の各種
粉砕装置、破砕装置を用いて行うことができる。この場
合、粉砕は、酸化を防止するために、真空または減圧状
態下(例えば1×10−1〜1×10−6 Tor
r)、あるいは窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス
等の不活性ガス中のような、非酸化性雰囲気中で行うこ
ともできる。
【0089】このような磁石粉末は、同一組成のものの
みならず、異なる2種以上の組成の磁石粉末を混合した
ものでもよい。例えば、前記[1]〜[4]の組成のも
ののうち、少なくとも2種を混合したものが挙げられ
る。この場合、混合する各磁石粉末の利点を併有するこ
とができ、より優れた磁気特性を容易に得ることができ
る。
【0090】また、磁石粉末の平均粒径は、特に限定さ
れないが、後述するボンド磁石を製造用のものの場合、
粉末の製造の容易性、磁気特性の低下防止等を考慮し
て、0.5〜500μm 程度が好ましく、0.5〜2
00μm 程度がより好ましく、1〜100μm 程度が
さらに好ましい。また、後述するような少量の結合樹脂
で成形時の良好な成形性を得るために、磁石粉末の粒径
分布は、ある程度分散されている(バラツキがある)の
が好ましい。これにより、得られたボンド磁石の空孔率
を低減することができ、ボンド磁石の機械的強度をより
高め、磁気特性をさらに向上することができる。
【0091】なお、異なる2種以上の組成の磁石粉末を
混合したものの場合、混合する磁石粉末の組成毎に、そ
の平均粒径が異なっていてもよい。また、このような混
合粉末の場合、異なる2種以上の組成の磁石粉末のうち
の少なくとも1種が前述した本発明の方法により製造さ
れたものであればよい。
【0092】また、本発明の粉末状の磁石材料は、ボン
ド磁石の製造に用いるものに限定されず、例えば、焼結
磁石の製造に用いるものであってもよい。
【0093】次に、本発明のボンド磁石について説明す
る。
【0094】本発明のボンド磁石は、前述の磁石粉末を
結合樹脂で結合してなるものである。
【0095】結合樹脂(バインダー)としては、熱可塑
性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれでもよい。
【0096】熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアミ
ド(例:ナイロン6、ナイロン46、ナイロン66、ナ
イロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロ
ン12、ナイロン6−12、ナイロン6−66)、熱可
塑性ポリイミド、芳香族ポリエステル等の液晶ポリマ
ー、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンサルファ
イド、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸
ビニル共重合体等のポリオレフィン、変性ポリオレフィ
ン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト等のポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテルエー
テルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアセタール等、
またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマ
ーアロイ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種
以上を混合して用いることができる。
【0097】これらのうちでも、成形性が特に優れてお
り、機械的強度が高いことから、ポリアミド、耐熱性向
上の点から、液晶ポリマー、ポリフェニレンサルファイ
ドを主とするものが好ましい。また、これらの熱可塑性
樹脂は、磁石粉末との混練性にも優れている。
【0098】このような熱可塑性樹脂は、その種類、共
重合化等により、例えば成形性を重視したものや、耐熱
性、機械的強度を重視したものというように、広範囲の
選択が可能となるという利点がある。
【0099】一方、熱硬化性樹脂としては、例えば、ビ
スフェノール型、ノボラック型、ナフタレン系等の各種
エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン
樹脂、ポリエステル(不飽和ポリエステル)樹脂、ポリ
イミド樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙
げられ、これらのうちの1種または2種以上を混合して
用いることができる。
【0100】これらのうちでも、成形性が特に優れてお
り、機械的強度が高く、耐熱性に優れるという点から、
エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、シリ
コーン樹脂が好ましく、エポキシ樹脂が特に好ましい。
また、これらの熱硬化性樹脂は、磁石粉末との混練性、
混練の均一性にも優れている。
【0101】なお、使用される熱硬化性樹脂(未硬化)
は、室温で液状のものでも、固形(粉末状)のものでも
よい。
【0102】このような本発明のボンド磁石は、例えば
次のようにして製造される。磁石粉末と、結合樹脂と、
必要に応じ添加剤(酸化防止剤、潤滑剤等)とを含むボ
ンド磁石用組成物(コンパウンド)を製造し、このボン
ド磁石用組成物を用いて、圧縮成形、押出成形、射出成
形等の方法により、磁場中または無磁場中で所望の磁石
形状に成形する。結合樹脂が熱硬化性樹脂の場合には、
成形後、加熱等によりそれを硬化する。
【0103】ボンド磁石中の磁石粉末の含有量は、82
〜99.5wt%程度であるのが好ましく、90〜99
wt%程度であるのがより好ましい。特に、ボンド磁石
が圧縮成形により製造されたものの場合には、磁石粉末
の含有量は、93〜99.5wt%程度であるのが好ま
しく、95〜99wt%程度であるのがより好ましい。
【0104】磁石粉末の含有量が少なすぎると、磁石粉
末の持つ高い磁気特性を生かすことができず、ボンド磁
石の磁気特性(特に磁気エネルギー積)の向上が十分に
図れない。また、磁石粉末の含有量が多すぎると、相対
的に結合樹脂の含有量が少なくなり、成形性が低下す
る。
【0105】このような本発明のボンド磁石は、その原
材料となる前述した急冷薄帯8の特性や、ボンド磁石の
製造条件、ボンド磁石中に含まれる磁石粉末の含有量の
多さ等から、優れた磁気特性を発揮する。
【0106】すなわち、本発明のボンド磁石は、保磁力
iHc が好ましくは0.35MA/m以上、より好ま
しくは0.50MA/m以上である。
【0107】また、本発明のボンド磁石、特に無磁場中
で成形されたボンド磁石は、磁気エネルギー積(BH)max
が好ましくは50kJ/m 以上、より好ましくは7
0kJ/m 以上である。
【0108】また、本発明のボンド磁石は、Hk/iH
c が好ましくは0.25以上、より好ましくは0.2
8以上、さらに好ましくは0.30以上である。
【0109】ここで、iHc は、ボンド磁石の保磁力
と残留磁束密度との関係を測定して得られたM−Hカー
ブにおいて、残留磁束密度の値が0のときの保磁力の値
である。また、Hkは、前記M−Hカーブにおいて、保
磁力が0のときの残留磁束密度の値の80%の値に対応
する保磁力の値である。
【0110】本発明のボンド磁石の形状、寸法等は特に
限定されず、例えば、形状に関しては、例えば、円柱
状、角柱状、円筒状(リング状)、円弧状、平板状、湾
曲板状等のあらゆる形状のものが可能であり、その大き
さも、大型のものから超小型のものまであらゆる大きさ
のものが可能である。
【0111】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例について説明す
る。
【0112】(実施例1〜3、比較例1〜4) 1.急冷薄帯の製造 Nd12Febal.Co5.4 (原子比)なる
組成となるように、純度が99.5%以上のNd、F
e、Co、Bを用いて、総量が1kgとなるように秤量
し、アルミナ製のるつぼ中に投入し、Arガス雰囲気中
で高周波溶解し、母合金を作製した。
【0113】図1に示す構成の急冷薄帯製造装置1を用
意し、前記母合金より約15gのインゴット片を切り出
し、それを底部にノズル(直径0.6mmの円孔オリフ
ィス)を設けた透明石英管に入れた。
【0114】急冷薄帯製造装置1が収納されているチャ
ンバー内を脱気してからアルゴンガスを導入し、雰囲気
ガスとした。この雰囲気ガス中で高周波加熱により前記
インゴット片を溶解し、溶湯温度を1300℃とした。
【0115】次に、圧力Pamb :100kPa のア
ルゴンガス雰囲気中で、2000回転/分の回転数にて
回転する冷却ロールの周面に向けて溶湯を溶湯噴射圧P
:5〜1000kPa で噴射し、幅w:1〜2m
m、厚さt:30〜40μmの急冷薄帯を作製した。
【0116】なお、用いた冷却ロールの条件は、次の通
りである。
【0117】冷却ロールの周面の直径:200mm 冷却ロールの周面の幅:30mm 冷却ロールの表面層:銅製(厚さ:5mm) 冷却ロールの周面の表面粗さ:中心線平均粗さRa≦
0.1μm 風防手段:ロールの両縁部に表面層の幅を延長して形成
された凸条(図3に示す形状、高さa:5mm、幅b:
5mm) また、冷却ロールの回転による冷却ロール周面の最大偏
心量ΔRをレーザ変位計により測定したところ、ΔR=
25μm であった。
【0118】溶湯噴射圧Pi を種々変更し、他の条件
は一定として、下記表1に示す実施例1〜3、比較例1
〜4の6種の急冷薄帯を製造した。なお、比較例4は、
ΔR=90μm (>2t)である以外は同様の冷却ロ
ールを用い、比較例3とほぼ同様の条件で急冷薄帯を製
造したものである。
【0119】実施例1〜3、比較例1〜4の各急冷薄帯
の製造条件を下記表1に示す。
【0120】得られた各急冷薄帯の寸法(幅w、厚さ
t)を下記表2に示す。ここで、幅wは、マイクロスコ
ープにより1試料につき5点以上の測定点で測定し、こ
れを平均した値とした。また、厚さtは、急冷薄帯の横
断面積を測定し、その値を幅wで除して求めた。
【0121】2.急冷薄帯の性能評価 次に、得られた各急冷薄帯について、以下の項目を評価
した。それらの結果を下記表2に示す。
【0122】<ロール面欠陥>各急冷薄帯について、ロ
ール面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、さらに
画像解析を行った。画像解析の結果より、ロール面に対
する面積2000μm以上の巨大ディンプル(以下単
に「巨大ディンプル」と言う)の占める面積率(%)を
算出した。
【0123】<平均結晶粒径>各急冷薄帯について、透
過型電子顕微鏡(TEM)による組織観察を行い、その
結果から、画像処理等の方法により、平均結晶粒径を求
めた。
【0124】<磁気特性>磁気特性として、保磁力iH
c および磁気エネルギー積(BH)max を測定した。測定
には、振動試料型磁力計(VSM)を用いた。また、急
冷薄帯の長手方向が印加磁場の方向になるように急冷薄
帯をセットし、最大印加磁場1.44MA/mにて測定
した。
【0125】<収率>急冷薄帯の収率を求めた。その方
法は、チャンバー内の急冷薄帯飛行方向の前方に急冷薄
帯の回収室を設け、溶湯射出終了後、その回収室に回収
された急冷薄帯の総重量を測定し、この総重量の投入イ
ンゴット重量に対する比率を求め、収率(%)とした。
【0126】
【表1】
【0127】
【表2】
【0128】上記各表からわかるように、実施例1〜3
の各急冷薄帯では、いずれも、ロール面欠陥が少なく、
結晶粒の微細化が図れ、その結果、高い磁気特性が得ら
れている。また、実施例1〜3の各急冷薄帯は、いずれ
も、収率が高く、高い生産性を有することがわかる。
【0129】これに対し、比較例1〜4の各急冷薄帯
は、実施例1〜3に比べ、ロール面欠陥が多く、磁気特
性が劣り、また、収率も低い。特に、冷却ロール周面の
最大偏心量ΔRが大きい比較例4は、比較例3に比べ、
磁気特性がさらに低下している。
【0130】3.ボンド磁石の製造 実施例1〜3、比較例1〜4の各急冷薄帯を粉砕機(ラ
イカイ機)により不活性ガス中で粉砕して、最大粒径≦
150μm 、平均粒径50μm の磁石粉末とし、この
磁石粉末と、エポキシ樹脂1.6wt%と、ヒドラジン
系酸化防止剤0.1wt%と、ステアリン酸塩(潤滑
剤)0.05wt%とを混合し、この混合物を十分に混
練(120℃×10分)して、ボンド磁石用組成物(コ
ンパウンド)を作製した。
【0131】次いで、このコンパウンドを粉砕して粒状
とし、この粒状物を秤量してプレス装置の金型内に充填
し、材料温度130℃、圧力7ton/cm で圧縮
成形(無磁場中)して成形体を得た。
【0132】成形体を離型後、窒素ガス雰囲気中で1時
間加熱処理し、エポキシ樹脂を熱硬化させて、10mm
×10mm×10mmの立方体形状のボンド磁石(実施
例1〜3、比較例1〜4)を得た。
【0133】なお、各ボンド磁石中の磁石粉末の含有量
は、それぞれ約97.5wt%であった。
【0134】4.ボンド磁石の性能評価 実施例1〜3、比較例1〜4の各ボンド磁石について、
以下の項目を評価した。その結果を下記表3に示す。
【0135】<磁気特性>ボンド磁石の磁気特性とし
て、保磁力iHc 、磁気エネルギー積(BH)max および
Hk/iHc を測定した。測定には、直流自記磁束計
を用い、最大印加磁場2MA/mにて測定した。
【0136】<耐食性>ボンド磁石に対し、60℃×9
5%RHで500時間までの恒温恒湿試験を行い、耐食
性を調べた。この耐食性は、ボンド磁石表面における錆
の発生の有無を目視により判別し、錆の発生の度合いで
4段階に評価した。
【0137】 ◎:錆の発生が全く無い ○:錆の発生が僅かに有り △:錆の発生有り ×:錆の発生が顕著に有り
【0138】
【表3】
【0139】上記表3からわかるように、実施例1〜3
の本発明のボンド磁石は、いずれも、保磁力iHc
0.6MA/m以上、磁気エネルギー積(BH)max が80
kJ/m 以上、Hk/iHc が0.3以上と、優れ
た磁気特性を有しているとともに、耐食性も優れてい
る。
【0140】これに対し、比較例1〜4のボンド磁石
は、本発明のボンド磁石に比べて磁気特性が低く、また
耐食性も劣るものであった。
【0141】(実施例4〜6、比較例5〜7) 1.急冷薄帯の製造 Nd10Febal.Co6 B5 (原子比)なる組成
となるように、純度が99.5%以上のNd、Fe、C
o、Bを用いて、総量が1kgとなるように秤量し、アル
ミナ製のるつぼ中に投入し、Arガス雰囲気中で高周波
溶解し、母合金を作製した。
【0142】図1に示す構成の急冷薄帯製造装置1を用
意し、前記母合金より約15gのインゴット片を切り出
し、それを底部にノズル(直径0.6mmの円孔オリフ
ィス)を設けた透明石英管に入れた。
【0143】急冷薄帯製造装置1が収納されているチャ
ンバー内を脱気してからアルゴンガスを導入し、雰囲気
ガスとした。この雰囲気ガス中で高周波加熱により前記
インゴット片を溶解し、溶湯温度を1300℃とした。
【0144】次に、圧力Pamb :100kPa のア
ルゴンガス雰囲気中で、2000回転/分の回転数にて
回転する冷却ロールの周面に向けて溶湯を溶湯噴射圧P
:5〜1000kPa で噴射し、幅w:1〜2m
m、厚さt:30〜40μmの急冷薄帯を作製した。
【0145】なお、用いた冷却ロールの条件は、次の通
りである。
【0146】冷却ロールの周面の直径:200mm 冷却ロールの周面の幅:30mm 冷却ロールの表面層:銅製(厚さ:5mm) 冷却ロールの周面の表面粗さ:中心線平均粗さRa≦
0.1μm 風防手段:ロールの両縁部にロール径方向に突出形成さ
れた凸条(図4に示す形状、高さa:5mm、幅b:5
mm) また、冷却ロールの回転による冷却ロール周面の最大偏
心量ΔRをレーザ変位計により測定したところ、ΔR=
20μm であった。
【0147】雰囲気ガスの圧力Pamb を種々変更
し、他の条件は一定として、下記表4に示す実施例4〜
6、比較例5〜7の6種の急冷薄帯を製造した。なお、
比較例7は、ΔR=90μm (>2t)である以外は
同様の冷却ロールを用い、比較例5とほぼ同様の条件で
急冷薄帯を製造したものである。
【0148】実施例4〜6、比較例5〜7の各急冷薄帯
の製造条件を下記表4に示す。
【0149】得られた各急冷薄帯の寸法(幅w、厚さ
t)を下記表5に示す。ここで、幅wは、マイクロスコ
ープにより1試料につき5点以上の測定点で測定し、こ
れを平均した値とした。また、厚さtは、急冷薄帯の横
断面積を測定し、その値を幅wで除して求めた。
【0150】 2.急冷薄帯の性能評価次に、得られた各急冷薄帯につ
いて、以下の項目を評価した。それらの結果を下記表5
に示す。
【0151】<ロール面欠陥>各急冷薄帯について、ロ
ール面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、さらに
画像解析を行った。画像解析の結果より、ロール面に対
する巨大ディンプルの占める面積率(%)を算出した。
【0152】<平均結晶粒径>各急冷薄帯について、透
過型電子顕微鏡(TEM)による組織観察を行い、その
結果から、画像処理等の方法により、平均結晶粒径を求
めた。
【0153】<磁気特性>磁気特性として、保磁力iH
c および磁気エネルギー積(BH)max を測定した。測定
には、振動試料型磁力計(VSM)を用いた。また、急
冷薄帯の長手方向が印加磁場の方向になるように急冷薄
帯をセットし、最大印加磁場1.44MA/mにて測定
した。
【0154】<収率>急冷薄帯の収率を求めた。その方
法は、チャンバー内の急冷薄帯飛行方向の前方に急冷薄
帯の回収室を設け、溶湯射出終了後、その回収室に回収
された急冷薄帯の総重量を測定し、この総重量の投入イ
ンゴット重量に対する比率を求め、収率(%)とした。
【0155】
【表4】
【0156】
【表5】
【0157】上記各表からわかるように、実施例4〜6
の各急冷薄帯では、いずれも、ロール面欠陥が少なく、
結晶粒の微細化が図れ、その結果、高い磁気特性が得ら
れている。また、実施例4〜6の各急冷薄帯は、いずれ
も、収率が高く、高い生産性を有することがわかる。
【0158】これに対し、比較例5〜7の各急冷薄帯
は、実施例4〜6に比べ、ロール面欠陥が多く、磁気特
性が劣り、また、収率も低い。特に、冷却ロール周面の
最大偏心量ΔRが大きい比較例7は、比較例5に比べ、
磁気特性がさらに低下している。
【0159】3.ボンド磁石の製造 実施例4〜6、比較例5〜7の各急冷薄帯を粉砕機(ラ
イカイ機)により不活性ガス中で粉砕して、最大粒径≦
80μm 、平均粒径40μm の磁石粉末とし、この磁
石粉末と、エポキシ樹脂1.5wt%と、ヒドラジン系
酸化防止剤0.15wt%と、ステアリン酸塩(潤滑
剤)0.05wt%とを混合し、この混合物を十分に混
練(120℃×10分)して、ボンド磁石用組成物(コ
ンパウンド)を作製した。
【0160】次いで、このコンパウンドを粉砕して粒状
とし、この粒状物を秤量してプレス装置の金型内に充填
し、材料温度130℃、圧力7ton/cm で圧縮
成形(無磁場中)して成形体を得た。
【0161】成形体を離型後、窒素ガス雰囲気中で1時
間加熱処理し、エポキシ樹脂を熱硬化させて、10mm
×10mm×10mmの立方体形状のボンド磁石(実施
例4〜6、比較例5〜7)を得た。
【0162】なお、各ボンド磁石中の磁石粉末の含有量
は、それぞれ約98wt%であった。
【0163】4.ボンド磁石の性能評価 実施例4〜6、比較例5〜7の各ボンド磁石について、
以下の項目を評価した。その結果を下記表6に示す。
【0164】<磁気特性>ボンド磁石の磁気特性とし
て、保磁力iHc 、磁気エネルギー積(BH)max および
Hk/iHc を測定した。測定には、直流自記磁束計
を用い、最大印加磁場2MA/mにて測定した。
【0165】<耐食性>ボンド磁石に対し、60℃×9
5%RHで500時間までの恒温恒湿試験を行い、耐食
性を調べた。この耐食性は、ボンド磁石表面における錆
の発生の有無を目視により判別し、錆の発生の度合いで
4段階に評価した。
【0166】 ◎:錆の発生が全く無い ○:錆の発生が僅かに有り △:錆の発生有り ×:錆の発生が顕著に有り
【0167】
【表6】
【0168】上記表6からわかるように、実施例4〜6
の本発明のボンド磁石は、いずれも、保磁力iHc
0.35MA/m以上、磁気エネルギー積(BH)max が8
0kJ/m 以上、Hk/iHc が0.3以上と、優
れた磁気特性を有しているとともに、耐食性も優れてい
る。
【0169】これに対し、比較例5〜7のボンド磁石
は、本発明のボンド磁石に比べて磁気特性が低く、また
耐食性も劣るものであった。
【0170】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、急
冷薄帯において巨大ディンプルのようなロール面欠陥が
抑制され、結晶粒の微細化により高い磁気特性を得るこ
とができるとともに、収率が良く、生産性が高い。
【0171】よって、高機械的強度で優れた磁気特性お
よび耐食性を有する永久磁石を提供することができる。
また、このような磁石を容易に製造すること、低コスト
で製造することができる。
【0172】特に、風防手段を設けることや、冷却ロー
ル周面の最大偏心量を小さくすることとの組み合わせに
より、急冷薄帯の磁気特性のバラツキを有効に防止し、
より一層優れた磁気特性を持つ磁石材料や永久磁石を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁石材料を製造する装置(急冷薄帯製
造装置)の構成例を示す斜視図である。
【図2】図1に示す装置における溶湯の冷却ロールへの
衝突部位付近の状態を示す断面側面図である。
【図3】冷却ロールの構成例を示す断面図である。
【図4】冷却ロールの他の構成例を示す断面図である。
【図5】冷却ロールの回転に伴う冷却ロール周面の最大
偏心量を示す側面図である。
【符号の説明】
1 急冷薄帯製造装置 2 筒体 3 ノズル 4 コイル 5 冷却ロール 50 回転軸 51 基部 52 表面層 53 周面 54 縁部 55 凸条 6 溶湯 7 パドル 71 凝固界面 8 急冷薄帯 81 ロール面 82 フリー面 10 ガス流 11 ガス流 13 巨大ディンプル

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 雰囲気ガス中で、磁石材料の溶湯をノズ
    ルから射出し、前記ノズルに対し回転している冷却ロー
    ルの周面に衝突させ、冷却固化して、薄帯状の磁石材料
    を製造するに際し、 前記ノズルから射出される溶湯流の圧力をP [P
    a]、前記冷却ロールの回転に起因して発生する前記雰
    囲気ガスのガス流の前記周面付近の圧力をP [Pa]
    としたとき、下記式(I)を満足するように製造するこ
    とを特徴とする磁石材料の製造方法。 0.1≦P /P ≦5.0 ・・・(I)
  2. 【請求項2】 雰囲気ガス中で、磁石材料の溶湯をノズ
    ルから射出し、前記ノズルに対し回転している冷却ロー
    ルの周面に衝突させ、冷却固化して、薄帯状の磁石材料
    を製造するに際し、 風防手段により、前記冷却ロールの回転に起因して発生
    する前記雰囲気ガスのガス流が前記冷却ロールの側方か
    ら周面へ流入するのを抑制しつつ製造を行い、かつ、 前記ノズルから射出される溶湯流の圧力をP [P
    a]、前記冷却ロールの回転に起因して発生する前記雰
    囲気ガスのガス流の前記周面付近の圧力をP [Pa]
    としたとき、下記式(I)を満足するように製造するこ
    とを特徴とする磁石材料の製造方法。 0.1≦P /P ≦5.0 ・・・(I)
  3. 【請求項3】 前記風防手段は、冷却ロールの縁部に設
    けられている請求項2に記載の磁石材料の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記冷却ロールの周速度が、1〜60m
    /秒である請求項1ないし3のいずれかに記載の磁石材
    料の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記雰囲気ガスは、不活性ガスである請
    求項1ないし4のいずれかに記載の磁石材料の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記冷却ロールの回転に伴う冷却ロール
    面の最大偏心量が、得られる薄帯状の磁石材料の平均厚
    さの2倍以下である請求項1ないし5のいずれかに記載
    の磁石材料の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記磁石材料は、R(ただし、Rは、Y
    を含む希土類元素のうちの少なくとも1種)を含む合金
    である請求項1ないし6のいずれかに記載の磁石材料の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 前記磁石材料は、R(ただし、Rは、Y
    を含む希土類元素のうちの少なくとも1種)とTM(た
    だし、TMは、遷移金属のうちの少なくとも1種)とB
    を含む合金である請求項1ないし7のいずれかに記載の
    磁石材料の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれかに記載の磁
    石材料の製造方法により製造されたことを特徴とする薄
    帯状の磁石材料。
  10. 【請求項10】 前記冷却ロールとの接触面において、
    面積が2000μm以上の巨大ディンプルの占める面
    積率が12%以下である請求項9に記載の薄帯状の磁石
    材料。
  11. 【請求項11】 請求項9または10に記載の磁石材料
    を粉砕して粉末状としたことを特徴とする粉末状の磁石
    材料。
  12. 【請求項12】 平均粒径が0.5〜500μm であ
    る請求項11に記載の粉末状の磁石材料。
  13. 【請求項13】 請求項11または12に記載の粉末状
    の磁石材料を結合樹脂で結合してなることを特徴とする
    ボンド磁石。
  14. 【請求項14】 前記粉末状の磁石材料の含有量が82
    〜99.5wt%である請求項11に記載のボンド磁
    石。
  15. 【請求項15】 保磁力iHc が0.35MA/m以
    上である請求項13または14に記載のボンド磁石。
  16. 【請求項16】 磁気エネルギー積(BH)max が50kJ
    /m以上である請求項13ないし15のいずれかに記
    載のボンド磁石。
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