JP2002302543A - ポリカーボネート樹脂の製造方法 - Google Patents

ポリカーボネート樹脂の製造方法

Info

Publication number
JP2002302543A
JP2002302543A JP2001106871A JP2001106871A JP2002302543A JP 2002302543 A JP2002302543 A JP 2002302543A JP 2001106871 A JP2001106871 A JP 2001106871A JP 2001106871 A JP2001106871 A JP 2001106871A JP 2002302543 A JP2002302543 A JP 2002302543A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polycarbonate resin
bis
solution
hydroxyphenyl
tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001106871A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4499952B2 (ja
Inventor
Kazuyoshi Ogasawara
一良 小笠原
Koji Ishihata
浩司 石畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Chemicals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Chemicals Ltd filed Critical Teijin Chemicals Ltd
Priority to JP2001106871A priority Critical patent/JP4499952B2/ja
Publication of JP2002302543A publication Critical patent/JP2002302543A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4499952B2 publication Critical patent/JP4499952B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全で、作業性良く、経済的にも有利なポリ
カーボネート樹脂の製造方法を提供する。 【解決手段】 ジヒドロキシ化合物、カーボネート前駆
体および末端停止剤を反応させてポリカーボネート樹脂
を製造する方法において、溶融状態の末端停止剤を使用
することを特徴とするポリカーボネート樹脂の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリカーボネート
樹脂の製造方法に関する。さらに詳しくは、ポリカーボ
ネート樹脂の製造において、溶融状態の末端停止剤を使
用するポリカーボネート樹脂の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート樹脂の製造方法として
は、脂肪族ジヒドロキシ化合物または芳香族ジヒドロキ
シ化合物およびカーボネート前駆体を、(1)溶液状態
で重合させる方法(溶液法)、(2)有機層と水層の界
面において重合させる方法(界面重合法)、(3)原料
を溶融状態で混合し、エステル交換により重合させる方
法(溶融法)、(4)結晶性のポリカーボネートプレポ
リマーを150℃〜260℃程度の温度で重合させる方
法(固相重合法、特開平1−158033号等参照)等
が知られている。
【0003】前記ポリカーボネート樹脂の製造方法にお
いて、殊に溶液法または界面重合法では、所望の分子量
を得るために単官能フェノール化合物等の末端停止剤が
使用される。
【0004】これらの末端停止剤は、通常、常温で粉末
状であり、工業的には粉末状の末端停止剤を溶媒に溶解
して溶液とし、この溶液を重合反応液に添加する方法が
一般的に用いられている。
【0005】末端停止剤の溶液を調製する方法として
は、具体的には、タンクに溶媒を入れておき、このタン
クに粉末状の末端停止剤を投入し、攪拌、溶解する方法
が用いられる。また、所望の濃度に調節するために、適
宜、粉末状の末端停止剤を追加投入することもある。
【0006】しかしながら、この方法は、粉末状の末端
停止剤を扱うために、投入時に微粉が飛散し、作業性に
劣り、また、微粉を吸引するおそれがある等の安全性の
問題がある。
【0007】また、末端停止剤の粉末を運搬するコンテ
ナ等の容器中、あるいは保存タンク内で末端停止剤粉末
が固化してブロッキングが起こることがあり、末端停止
剤粉末の投入が困難となる等取り扱い性の問題もある。
さらに、かかるブロッキングの問題から、末端停止剤粉
末の運搬には、小容量の容器が用いられ、工業的には大
容量のローリーやコンテナを使用するより、作業性や経
済的に不利となる。したがって、安全で、作業性良く、
経済的にもより有利な方法が望まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、安全
で、作業性良く、経済的にも有利なポリカーボネート樹
脂の製造方法を提供することである。
【0009】本発明者は、前記目的を達成するために鋭
意研究を重ねた結果、ポリカーボネート樹脂を製造する
方法において、溶融状態の末端停止剤を使用すること
で、前記目的を達成できることを見出し、本発明に到達
した。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明によれ
ば、ジヒドロキシ化合物、カーボネート前駆体および末
端停止剤を用いて重合反応させてポリカーボネート樹脂
を製造する方法において、溶融状態の末端停止剤を使用
することを特徴とするポリカーボネート樹脂の製造方法
が提供される。
【0011】前記ジヒドロキシ化合物としては、脂肪族
ジヒドロキシ化合物および芳香族ジヒドロキシ化合物が
挙げられる。
【0012】脂肪族ジヒドロキシ化合物の代表的な例と
しては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、
1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、
1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、
1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテト
ラメチレングリコール、2−メチル−2,4−ペンタン
ジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパン
ジオール、チオジグリコール、1,3−ジヒドロキシア
セトン、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオー
ル、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、
2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、1,1
−シクロヘキサンジメタノール、(シス−/トランス
−)1,2−シクロヘキサンジメタノール、(シス−/
トランス−)1,3−シクロヘキサンジメタノール、
(シス−/トランス−)1,4−シクロヘキサンジメタ
ノール等があげられる。
【0013】また、芳香族ジヒドロキシ化合物の代表的
な例としては、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,
4′−ジヒドロキシジフェニル、1,4−ジヒドロキシ
ナフタレン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、
ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル)フェニ
ル}メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1
−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、2,2−ビ
ス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパ
ン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチ
ル)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(3,5−ジ
ブロモ−4−ヒドロキシ)フェニル}プロパン、2,2
−ビス{(3−イソプロピル−4−ヒドロキシ)フェニ
ル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−
フェニル)フェニル}プロパン、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブタン、
2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチル
ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペン
タン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−
メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−4−イソプロピルシクロヘキサン、1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメ
チルシクロヘキサン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)フルオレン、9,9−ビス{(4−ヒドロキシ
−3−メチル)フェニル}フルオレン、α,α′−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−o−ジイソプロピルベン
ゼン、α,α′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m
−ジイソプロピルベンゼン、α,α′−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、1,
3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−5,7−ジメチ
ルアダマンタン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルス
ルホン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホキシ
ド、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、
4,4′−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4′−
ジヒドロキシジフェニルエーテルおよび4,4′−ジヒ
ドロキシジフェニルエステル等が挙げられる。これらは
単独または2種以上を混合して使用できる。また、三官
能以上の多官能性芳香族化合物や芳香族または脂肪族の
二官能性カルボン酸を一部使用して共重合させてもよ
い。
【0014】これらのジヒドロキシ化合物のなかでも、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノール
A、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フ
ェニル}プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)−3,3−ジメチルブタン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5
−トリメチルシクロヘキサンおよびα,α′−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン
からなる群より選ばれた少なくとも1種のジヒドロキシ
化合物より得られる単独重合体または共重合体が好まし
く、特に、ビスフェノールAの単独重合体および1,1
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリ
メチルシクロヘキサンとビスフェノールA、2,2−ビ
ス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパ
ンまたはα,α′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
m−ジイソプロピルベンゼンとの共重合体が好ましく使
用される。
【0015】また、カーボネート前駆体としてはカルボ
ニルハライド、カーボネートエステルまたはハロホルメ
ート等が使用され、具体的にはホスゲン、ジフェニルカ
ーボネートまたは二価フェノールのジハロホルメート等
が挙げられる。
【0016】本発明におけるポリカーボネート樹脂の製
造方法としては、脂肪族ジヒドロキシ化合物または芳香
族ジヒドロキシ化合物およびカーボネート前駆体を、
(1)溶液状態で重合させる方法(溶液法)、(2)有
機層と水層の界面において重合させる方法(界面重合
法)、(3)原料を溶融状態で混合し、エステル交換に
より重合させる方法(溶融法)、(4)結晶性のポリカ
ーボネートプレポリマーを150℃〜260℃程度の温
度で重合させる方法(固相重合法)等が挙げられる。ま
た、重合は、連続、バッチ式のいずれの方法も使用でき
る。
【0017】本発明においては、所望の分子量を有する
ポリカーボネート樹脂を得るために末端停止剤を通常使
用することから、なかでも溶液法および界面重合法が好
ましく、特に界面重合法が好ましい。
【0018】前記溶液法による反応は、通常二価フェノ
ールとホスゲンとの反応であり、酸結合剤および所望に
より有機溶媒の存在下に反応させる。酸結合剤としてピ
リジン、キノリン、イソキノリン、ジメチルアニリン等
の芳香族第三級アミンがあげられ、殊に、ピリジンが好
適なものとして用いられる。この酸結合剤は単独でまた
は、有機溶媒を用い希釈して反応が行われる。該有機溶
媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水
素、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、ク
ロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水
素が好ましく、塩化メチレンが特に好ましい。反応温度
は好ましくは0〜40℃で行われる。反応時間は10分
間〜5時間程度行われる。
【0019】前記界面重合法による反応は、通常二価フ
ェノールとホスゲンとの反応であり、酸結合剤および有
機溶媒の存在下に反応させる。酸結合剤としては、例え
ば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属
水酸化物が用いられ、その水溶液が反応に使用される。
有機溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロルベンゼ
ン等のハロゲン化炭化水素が用いられる。また、反応促
進のために例えばトリエチルアミン、テトラ−n−ブチ
ルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホ
ニウムブロマイド等の第三級アミン、第四級アンモニウ
ム化合物、第四級ホスホニウム化合物等の触媒を用いる
こともできる。反応温度は通常0〜40℃、反応時間は
10分〜5時間程度、反応中のpHは9以上に保つのが
好ましい。
【0020】前記溶液法および界面重合法における末端
停止剤として、単官能フェノール類が好ましく使用され
る。末端停止剤を使用して得られたポリカーボネート樹
脂は、末端が単官能フェノール類に基づく基によって封
鎖されているので、そうでないものと比べて耐熱性に優
れている。
【0021】かかる単官能フェノール類の具体例として
は、フェノール、p−クレゾール、p−エチルフェノー
ル、p−イソプロピルフェノール、p−tert−ブチ
ルフェノール、p−クミルフェノール、p−シクロヘキ
シルフェノール、p−オクチルフェノール、p−ノニル
フェノール、2,4−キシレノール、p−メトキシフェ
ノール、p−ヘキシルオキシフェノール、p−デシルオ
キシフェノール、o−クロロフェノール、m−クロロフ
ェノール、p−クロロフェノール、p−ブロモフェノー
ル、ペンタブロモフェノール、ペンタクロロフェノー
ル、p−フェニルフェノール、p−イソプロペニルフェ
ノール、2,4−ジ(1’−メチル−1’−フェニルエ
チル)フェノール、β−ナフトール、α−ナフトール、
p−(2’,4’,4’−トリメチルクロマニル)フェ
ノール、2−(4’−メトキシフェニル)−2−(4’
−ヒドロキシフェニル)プロパン等のフェノール類等が
挙げられ、好ましくはフェノール、p−tert−ブチ
ルフェノール、p−クミルフェノールであり、特に好ま
しくはp−tert−ブチルフェノールである。
【0022】これらの末端停止剤は、得られたポリカー
ボネート樹脂の全末端に対して少くとも5モル%、好ま
しくは少くとも10モル%末端に導入されることが望ま
しく、また、末端停止剤は単独でまたは2種以上混合し
て使用してもよい。
【0023】本発明においては、溶融状態の末端停止剤
を使用する。例えば、p−tert−ブチルフェノール
の融点は99℃であり、105〜125℃に保持するこ
とにより、溶融状態で使用することができる。溶融温度
は、末端停止剤の融点(Tg)を基準にして、好ましく
はTg〜Tg+50℃の範囲、より好ましくはTg〜T
g+30℃の範囲が、末端停止剤の劣化もなく好適であ
る。
【0024】前記溶融状態の末端停止剤は、そのままあ
るいは溶媒に溶解した後に溶液として使用される。溶融
状態の末端停止剤を溶媒に溶解した溶液を使用すること
は、末端停止剤の所望量をより正確に重合反応溶液に添
加することができ、所望の分子量のポリカーボネート樹
脂が得られやすくなり好ましい。溶融状態の末端停止剤
を使用することにより、微粉の飛散などの問題がなく安
全性および作業性に優れ、またブロッキング等の問題も
ないため、大口のコンテナやローリーによる運搬が可能
であり、小口の容器による運搬に比べて作業が簡略化さ
れ経済的にも好ましい。
【0025】溶融状態の末端停止剤を溶媒に溶解し、所
望の濃度を有する末端停止剤溶液を調製する方法として
は、例えば、(1)溶融状態の末端停止剤と溶媒とを配
管内で合流させた後、混合器により混合する方法、
(2)一定量の溶媒の入ったタンクに一定量の溶融状態
の末端停止剤を徐々に滴下し、混合する方法等がある。
【0026】(1)の方法は、末端停止剤溶液の調製を
連続的に行うことができ、濃度のバラツキも少なく生産
性も良好となる利点がある。
【0027】(2)の方法は、混合する方法として、攪
拌あるいは循環配管を設置して溶液を循環させる方法等
が挙げられ、特に溶液を循環させる方法は、濃度のバラ
ツキが少なく、生産性も良好となる利点がある。また、
蒸発した溶媒を凝縮するための凝縮器や所望の温度に溶
液を調製するための熱交換器を設置することが好まし
い。
【0028】末端停止剤の溶解に使用される溶媒として
は、特に限定されないが、前記ポリカーボネート樹脂の
製造方法で使用する溶媒と同じものを用いることが好ま
しい。
【0029】前記ポリカーボネート樹脂の製造方法で得
られた重合後の反応溶液は、水洗等の公知の精製方法に
て精製される。また、このポリカーボネート樹脂溶液か
ら、ポリカーボネート樹脂を固体として回収する方法と
しては、貧溶媒と溶液とを混合する方法が好ましく採用
される。特にポリカーボネート樹脂溶液と水と接触混合
させて、ポリカーボネート樹脂を固体粉末として分離す
るのが工業的に有利である。
【0030】本発明により得られるポリカーボネート樹
脂の比粘度(ηsp)は、0.2〜0.9が好ましく、
0.23〜0.55が特に好ましい。本発明でいう比粘
度(η sp)は塩化メチレン100mLにポリカーボネー
ト樹脂0.7gを20℃で溶解した溶液から求めた比粘
度(ηsp)である。
【0031】本発明により得られるポリカーボネート樹
脂は、難燃剤、熱安定剤(リン酸エステル、亜リン酸エ
ステル等)、離型剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、酸化
防止剤、染顔料等の着色剤、抗菌剤、ガラス繊維、炭素
繊維等の強化剤、他の樹脂等を適宜添加して用いること
ができる。
【0032】また、本発明により得られるポリカーボネ
ート樹脂は、熱安定性等に優れることから、例えば光磁
気ディスク、各種追記型ディスク、デジタルオーディオ
ディスク(いわゆるコンパクトディスク)、光学式ビデ
オディスク(いわゆるレーザディスク)、デジタル・バ
ーサタイル・ディスク(DVD)等の光学ディスク基板
用の材料として好適に採用される。
【0033】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に説明す
る。なお、実施例中の部は特に断らない限り重量部を表
す。また、比粘度、ガラス転移温度は下記の方法で測定
した。 (1)比粘度 ポリカーボネート樹脂0.7gを塩化メチレン100m
lに溶解し、20℃で測定した。 (2)ガラス転移温度(Tg) デュポン社製910型DSCを用いて測定した。
【0034】[実施例1]タンク(タンクA)内に12
0℃で保持されていた溶融状態のp−tert−ブチル
フェノール1100部をポンプで送り、一方別タンク
(タンクB)より30℃の塩化メチレン8900部を送
液し、溶融状態のp−tert−ブチルフェノールと塩
化メチレンとを配管内で合流させた後、スタティックミ
キサーで混合し、この混合溶液を熱交換器を通し、溶液
の温度を30℃としてタンク(タンクC)に送液した。
タンクCより一部をサンプリングして、溶媒を蒸発させ
て固形分の重量を測定し、濃度を計算したところ、1
1.01重量%の濃度であった。この溶液調製の際に、
p−tert−ブチルフェノール粉末に直接接触するこ
ともなく、臭気も感じなかった。
【0035】1,4−シクロヘキサンジメタノール5
9.0部、ビスフェノールA93.4部を温度計、攪拌
機付き反応器に仕込み、窒素置換した後、あらかじめよ
く乾燥したピリジン646部、塩化メチレン2423
部、調製したp−tert−ブチルフェノールの塩化メ
チレン溶液18.9部をタンクCより加え溶解した。溶
解後、攪拌下25℃でホスゲン93.2部を70分を要
して吹き込んだ。ホスゲン吹き込み後、約20分間その
まま攪拌して反応を終了した。反応終了後、生成物を塩
化メチレンで希釈し、ピリジンを塩酸で中和除去後、導
電率がイオン交換水と殆ど同じになるまで繰り返し水洗
し、その後塩化メチレンを蒸発して無色のパウダーを得
た。このパウダーの比粘度を測定したところ、0.52
で、Tgは100℃であった。
【0036】[実施例2]外部熱交換器、凝縮器、攪拌
機および循環配管を設けたタンク(タンクD)に塩化メ
チレン8900部を入れ、タンク内温を30℃に保ち、
攪拌しながら、タンク(タンクE)内に120℃で保持
されていた溶融状態のp−tert−ブチルフェノール
1100部を1時間かけて滴下した。滴下後、一部をサ
ンプリングして、溶媒を蒸発させて固形分の重量を測定
し、濃度を計算したところ、10.99重量%の濃度で
あった。さらにこのタンクDに塩化メチレンを1時間あ
たり890部、溶融状態のp−tert−ブチルフェノ
ール110部を滴下し、このタンクDの循環配管に付し
た排出口より、連続的に別タンク(タンクF)に100
0部/時間抜き出した。6時間後、このタンクFより一
部をサンプリングして、溶媒を蒸発させて固形分の重量
を測定し、濃度を計算したところ、11.01重量%の
濃度であった。これらの一連の作業中、p−tert−
ブチルフェノール粉末に直接接触することもなく、臭気
も感じなかった。
【0037】ビスフェノールA239部を温度計、攪拌
機付き反応器に仕込み、25%水酸化ナトリウム水溶液
433.3部、水850部、塩化メチレン800部を加
え、溶解した。溶解後、攪拌下25℃でホスゲン118
部を70分を要して吹き込んだ。ホスゲン吹き込み後、
調製したp−tert−ブチルフェノールの塩化メチレ
ン溶液43.1部をタンクFより加え、液温を32℃に
保ち、150分間攪拌して反応を終了した。反応終了
後、生成物を塩化メチレンで希釈し、攪拌、静置後、塩
化メチレン層と水層とに分け、塩化メチレン層を導電率
がイオン交換水と殆ど同じになるまで繰り返し水洗し、
その後塩化メチレンを蒸発して無色のパウダーを得た。
このパウダーの比粘度を測定したところ、0.45で、
Tgは150℃であった。
【0038】
【発明の効果】本発明のポリカーボネート樹脂の製造方
法において、溶融状態の末端停止剤を使用することによ
り、粉末状の末端停止剤を扱う場合と比較して、安全性
に優れ、作業性良く、経済的にも有利であり、その奏す
る工業的効果は格別である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J029 AA09 AB05 AD01 AE04 AE05 BA01 BA03 BA04 BA05 BA07 BA09 BB04A BB05A BB10A BB12A BB12B BB12C BB13A BB15A BC05A BD09A BD09C BD10 BE04 BF13 BG08X BH02 DB09 DB10 HC01 HC02 HC05 JB192 KD02 KE05 KE09 KE11 KE12 KH04 KH05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジヒドロキシ化合物、カーボネート前駆
    体および末端停止剤を用いて重合反応させてポリカーボ
    ネート樹脂を製造する方法において、溶融状態の末端停
    止剤を使用することを特徴とするポリカーボネート樹脂
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ポリカーボネート樹脂を製造する重
    合反応方法が、界面重合法または溶液法である請求項1
    記載のポリカーボネート樹脂の製造方法。
JP2001106871A 2001-04-05 2001-04-05 ポリカーボネート樹脂の製造方法 Expired - Lifetime JP4499952B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001106871A JP4499952B2 (ja) 2001-04-05 2001-04-05 ポリカーボネート樹脂の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001106871A JP4499952B2 (ja) 2001-04-05 2001-04-05 ポリカーボネート樹脂の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002302543A true JP2002302543A (ja) 2002-10-18
JP4499952B2 JP4499952B2 (ja) 2010-07-14

Family

ID=18959304

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001106871A Expired - Lifetime JP4499952B2 (ja) 2001-04-05 2001-04-05 ポリカーボネート樹脂の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4499952B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2016017748A1 (ja) * 2014-07-31 2017-05-18 三菱瓦斯化学株式会社 光学フィルム、それを含む積層光学フィルム、および光学フィルムの製造方法
WO2017150276A1 (ja) * 2016-02-29 2017-09-08 三菱瓦斯化学株式会社 ポリカーボネート樹脂及びその製造方法
CN110709469A (zh) * 2017-05-25 2020-01-17 三菱瓦斯化学株式会社 聚碳酸酯树脂组合物、成型品、聚碳酸酯树脂和聚碳酸酯树脂的封端剂

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09100347A (ja) * 1995-10-04 1997-04-15 Mitsubishi Gas Chem Co Inc ポリカーボネートの製造法
JP2001316467A (ja) * 2000-05-09 2001-11-13 Mitsubishi Gas Chem Co Inc ポリカーボネート樹脂の製造方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09100347A (ja) * 1995-10-04 1997-04-15 Mitsubishi Gas Chem Co Inc ポリカーボネートの製造法
JP2001316467A (ja) * 2000-05-09 2001-11-13 Mitsubishi Gas Chem Co Inc ポリカーボネート樹脂の製造方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2016017748A1 (ja) * 2014-07-31 2017-05-18 三菱瓦斯化学株式会社 光学フィルム、それを含む積層光学フィルム、および光学フィルムの製造方法
US10649123B2 (en) 2014-07-31 2020-05-12 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Optical film, multilayer optical film including same, and method for producing optical film
WO2017150276A1 (ja) * 2016-02-29 2017-09-08 三菱瓦斯化学株式会社 ポリカーボネート樹脂及びその製造方法
US10717814B2 (en) 2016-02-29 2020-07-21 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Polycarbonate resin and production method therefor
CN110709469A (zh) * 2017-05-25 2020-01-17 三菱瓦斯化学株式会社 聚碳酸酯树脂组合物、成型品、聚碳酸酯树脂和聚碳酸酯树脂的封端剂
US11370883B2 (en) 2017-05-25 2022-06-28 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Polycarbonate resin composition, molded article, polycarbonate resin, and end-capping agent for polycarbonate resin

Also Published As

Publication number Publication date
JP4499952B2 (ja) 2010-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20140024282A (ko) 원하는 분기화도를 갖는 분기화 방향족 폴리카보네이트 수지의 제조 방법
TW200808866A (en) Manufacture of polycarbonates
US6288205B1 (en) Polycarbonate resin, optical information recording medium substrate comprising the same, and optical information recording medium
TW200922966A (en) Polycarbonate with high refractive index
JPH11342510A (ja) 光学用成形材料
JP2686061B2 (ja) 環状ポリカ―ボネ―トオリゴマ―からのポリカーボネート樹脂の製造方法
EP0953605B1 (en) Flow improved polycarbonate composition
JP3964557B2 (ja) 芳香族ポリカーボネート樹脂組成物および光学用成形品
JP3758874B2 (ja) 光学情報記録媒体用基板並びに光学情報記録媒体
JP4499952B2 (ja) ポリカーボネート樹脂の製造方法
JP2000186137A (ja) ポリカーボネート及び光学材料
JP3588558B2 (ja) 光学用ポリカーボネート樹脂成形材料および光ディスク基板
KR20010024851A (ko) 폴리카보네이트의 제조 방법 및 광학 디스크 기판
JPH11269259A (ja) 光記録媒体用成形材料
JP3758951B2 (ja) ポリカーボネート樹脂及びそれを用いた光学情報記録媒体用基板並びに光学情報記録媒体
JP4033765B2 (ja) 回収したフェノール化合物を用いたポリカーボネート樹脂の製造方法
JP4636705B2 (ja) ポリカーボネートの製造方法
JP4249324B2 (ja) ポリカーボネート樹脂組成物
JP4283971B2 (ja) 光学用ディスク基板およびそのための成形材料
JP2000168725A (ja) 樹脂粒状体の輸送方法
JP3550032B2 (ja) 芳香族ポリカーボネート樹脂より形成された光ディスク基板
JPH01245050A (ja) 芳香族ポリカーボネート樹脂ブレンド
JP2000173101A (ja) 光学用ポリカーボネート樹脂成形材料および光ディスク基板
JPH0726011A (ja) ポリカーボネートの製造法
JP3612530B2 (ja) 光ディスク

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071204

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091222

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100217

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100323

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100416

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130423

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4499952

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130423

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140423

Year of fee payment: 4

EXPY Cancellation because of completion of term