JP2002302324A - 記録材後処理装置及び画像形成装置 - Google Patents

記録材後処理装置及び画像形成装置

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JP2002302324A
JP2002302324A JP2001102554A JP2001102554A JP2002302324A JP 2002302324 A JP2002302324 A JP 2002302324A JP 2001102554 A JP2001102554 A JP 2001102554A JP 2001102554 A JP2001102554 A JP 2001102554A JP 2002302324 A JP2002302324 A JP 2002302324A
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正典 山岡
Masahiko Miyazaki
昌彦 宮崎
Takashi Furuya
隆志 古谷
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  • Paper Feeding For Electrophotography (AREA)
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  • Folding Of Thin Sheet-Like Materials, Special Discharging Devices, And Others (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成が簡単で、複雑な制御が不要であり、し
かも精度の高い後処理を行うことができる記録材後処理
装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 フィニッシャ12における搬入口34の
すぐ下流側にパンチ処理手段35を配設し、このパンチ
処理手段35のすぐ下流側にカール矯正手段38を配設
する。パンチ処理手段35に搬入されてくる記録材Pの
搬送速度が、画像形成装置本体11側の記録材Pの搬送
速度、すなわち遅い搬送速度であるので、パンチ処理手
段35におけるストッパやパンチのタイミングをとりや
すく、したがって、パンチ穴の位置精度を高めることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成後の記録
材に例えばパンチ処理やステイプル処理を施す記録材後
処理装置、及びこれを備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、プリンタなどの画像形成装置本
体に隣接して設置される記録材後処理装置として、例え
ば画像形成後の記録材にパンチ処理やステイプル処理を
施すフィニッシャ(後処理装置)が知られている。
【0003】ところで、例えば、トナーを使用して画像
形成を行う一般的な画像形成装置では、最終工程となる
定着プロセスにおいて、表面に未定着トナー像を担持し
た記録材を加熱、加圧してトナー像を定着させる。この
ため、トナー像定着後の記録材は、トナー像が定着され
た側にカール(湾曲)してしまう。
【0004】このようにカールした記録材が、フィニッ
シャに搬入されると、フィニッシャ内でジャム(紙詰ま
り)が発生したり、パンチ処理によって形成される穴の
位置精度が低下したり、ステイプル処理に先立つ記録材
の整合がうまく行えなくなったり、といった不具合が発
生する。
【0005】このような不具合を防止するための技術
が、例えば、特開平8−225219号公報に開示され
ている。同公報の図1に図示されているように、複写機
本体1(画像形成装置本体)とソーティング装置3(フ
ィニッシャ)との間に、カール取りローラ対22を有す
る装置(以下「装置A」という。)を介装して、このカ
ール取りローラ対22によって画像形成後でかつ後処理
前の記録材のカールを矯正するようにしている。
【0006】ところが、この構成によると、カール取り
ローラ対22を駆動するための個別な駆動源を設ける
か、又は複写機本体1とソーティング装置3のいずれか
の動力源から伝達機構を介して動力を伝達することが必
要となる。前者の場合、個別な駆動源を設ける分、構成
が複雑になる。一方、後者の場合、装置Aと複写機本体
1との間、または装置Aとソーティング装置3との間が
伝達機構によって連結されるため、例えばジャム処理時
に装置Aを取り外そうとしても、伝達機構が障害になっ
て取り外しが困難となり、ジャム処理が煩雑となる。
【0007】このような不具合を解消するためのひとつ
の方策として、カール取りローラ対をフィニッシャ内の
最上流側(記録材の搬入口のすぐ下流側)に配設する構
成が考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のよう
に、カール取りローラ対をフィニッシャ内の最上流側に
配設した場合には、以下のような問題が発生する。
【0009】例えば、フィニッシャが後処理手段として
カール取りローラ対の下流側にパンチ処理手段を有して
おり、そのパンチ処理手段が、1枚ずつ搬送されてきる
記録材を一旦停止させた状態で穴明け加工を行うような
ものである場合、パンチ処理手段に搬入されてくる記録
材はその搬送速度が遅いほうが好ましい。
【0010】ここで、一般に、フィニッシャ内の記録材
搬送系による記録材搬送速度は、画像形成装置本体の記
録材搬送系による記録材搬送速度よりも速く設定されて
いる。また、フィニッシャ内の記録材搬送系の構成を簡
略化するためには、1つの駆動源から駆動力を取り、さ
らに変速機構等を廃してすべて同一の搬送速度とするこ
とが好ましい。このため、記録材搬送系の一部であるカ
ール取りローラ対による記録材搬送速度は、画像形成装
置本体の記録材搬送速度よりも速くなる。したがって、
上述のようにカール取りローラ対が最上流側、つまりパ
ンチ処理部材よりも上流側に配設されている場合には、
画像形成装置本体から遅い速度で排出されてきた記録材
を、カール取りローラ対で速度を速めてパンチ処理手段
に搬入するといった、上述構成のパンチ手段にとっては
好ましくない状態となる。このためパンチ処理手段によ
る穴明けの位置精度が低下するという問題が発生する。
【0011】なお、パンチ処理手段に搬入される記録材
の搬送速度を低下させるために、上流側のカール取りロ
ーラ対の回転速度を制御することが考えられるが、この
場合には、カール取りローラ対による記録材搬送速度
を、画像形成装置本体の記録材搬送速度とほぼ一致させ
ることが必要であり、フィニッシャを組み合わせる画像
形成装置本体によって記録材搬送速度が種々に異なるこ
とを考慮すると、カール取りローラの回転速度の制御が
複雑なものとなってしまうという別の問題が発生する。
【0012】そこで、本発明は、構成が簡単で、複雑な
制御が不要であり、しかも精度の高い後処理を行うこと
ができる記録材後処理装置、及びこれを備えた画像形成
装置を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、画像
形成された記録材に対して後処理を行う記録材後処理装
置に関するものである。この本発明の記録材後処理装置
は、画像形成後に画像形成装置本体から排出される記録
材が搬入される搬入口と、搬入口から搬送されてきた記
録材に対して1枚ずつパンチ処理を行うパンチ処理手段
と、パンチ処理手段のすぐ下流側に配設されてパンチ処
理後の記録材を1枚ずつ搬送しながらカールの矯正を行
うカール矯正手段とを備えることを特徴としている。
【0014】請求項2の発明に係る記録材後処理装置
は、請求項1に記載の記録材後処理装置において、記録
材後処理装置本体内に配設された、前記カール矯正手段
を含む記録材搬送系による記録材搬送速度が、画像形成
装置本体から排出される記録材の搬送速度よりも速く設
定されていることを特徴としている。
【0000】請求項3の発明に係る記録材後処理装置
は、前記カール矯正手段が、正方向のカールを矯正する
ローラ対と、逆方向のカールを矯正するローラ対と、か
らなることを特徴としている。
【0015】請求項4の発明に係る記録材後処理装置
は、請求項1、2又は3に記載の記録材後処理装置にお
いて、パンチ処理手段は、記録材の搬送を一旦停止させ
た状態で記録材に穴明け加工を行うことを特徴としてい
る。
【0016】請求項5の発明に係る記録材後処理装置
は、請求項1、2、3又は4に記載の記録材後処理装置
において、カール矯正手段は、それぞれ硬度の異なる第
1のローラと第2のローラとを有し、これら第1,第2
のローラを当接させて形成したニップ部により記録材を
挟持搬送することでカールを矯正することを特徴として
いる。
【0000】請求項6の発明に係る記録材処理手段は、
請求項5に記載の記録材後処理装置において、前記カー
ル矯正手段は、前記第1のローラと第2のローラの軸間
距離を段階的に変化させて、カール矯正量を段階的に変
化させることを特徴としている。
【0017】請求項7に係る本発明は、請求項5に記載
の記録材後処理装置において、第1,第2のローラの一
方を他方に接離させて当接圧を調整するカム部材と、記
カム部材を記録材後処理装置本体外側から操作する操作
手段と、操作手段をロックしてカム部材を固定し、また
ロックを解除して操作手段によるカム部材の操作を許容
するロック機構とを備えることを特徴としている。
【0018】請求項8に係る本発明は、記録材に対して
画像を形成する画像形成装置本体と、画像形成装置本体
に隣接して設置され、画像形成装置本体によって画像形
成された記録材に後処理を施す記録材後処理装置とを備
えた画像形成装置に関するものである。この本発明に係
る画像形成装置は、記録材後処理装置が、請求項1、
2、3、4、5、6又は7に記載の記録材後処理装置で
あることを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳述する。
【0020】図1に、本発明に係る画像形成装置の一例
を示す。同図は、画像形成装置の概略構成を模式的に示
す縦断面である。同図に示す画像形成装置10は、画像
形成装置本体11と、本発明に係る記録材後処理装置1
2とによって構成されている。なお、本実施の形態にお
いては、画像形成装置10として電子写真方式のものに
ついて、また記録材後処理装置12としてパンチ処理手
段とステイプラとを有するフィニッシャについてそれぞ
れ説明するが、本発明に係る画像形成装置、記録材後処
理装置これらに限定されるものではない。
【0021】以下、画像形成装置本体11の構成及び動
作、つづいて記録材後処理装置12の構成及び動作の順
に説明する。
【0022】<画像形成装置本体の構成及び動作>図1
に例示する画像形成装置本体11は、電子写真方式の画
像形成装置であって、画像形成部13と、記録材Pの給
搬送部14と、定着部15とが設けられている。
【0023】このうち画像形成部13は、矢印a方向に
回転駆動される感光体ドラム16と、その周囲に回転方
向に沿ってほぼ順に配設された、一次帯電器17、露光
器18、現像器20、転写帯電器21、クリーニング器
22などを備えている。感光体ドラム16は、ドラム状
の導電性の基体の外周面に、例えばOPC(有機光半導
体)の感光層を設けて形成されており、駆動手段(図示
せず)によって矢印a方向に所定のプロセススピード
(周速度)で回転駆動される。一次帯電器17は、感光
体ドラム表面に接触配置された帯電ローラ(図示せず)
と、この帯電ローラに帯電バイアスを印加して感光体ド
ラム16表面を所定の極性・電位に一様に帯電する帯電
バイアス印加電源(図示せず)とを有している。露光器
18は、帯電後の感光体ドラム表面を、画像情報に応じ
て露光し、露光部分の電荷を除去して静電潜像を形成す
るものであり、レーザスキャナ、ポリゴンミラー、レン
ズ、反射ミラー(いずれも図示せず)などを有してい
る。現像器20は、現像剤(トナー)を収納した現像容
器(図示せず)と、この現像容器内のトナーを表面に担
持して現像部に搬送する現像ローラ(図示せず)と、こ
の現像ローラに現像バイアスを印加して感光体ドラム1
6上の静電潜像にトナーを付着させてトナー像として現
像する現像バイアス印加電源(図示せず)と、を有して
いる。転写帯電器21は、上述の感光体ドラム16に対
向するように配置されて感光体ドラム16との間に転写
部を形成している。後述の給搬送部14から転写部に供
給された紙等の記録材Pには、転写バイアス印加電源
(図示せず)によって転写帯電器21に転写バイアスが
印加されることにより、感光体ドラム16上のトナー像
が静電的に転写されるようになっている。クリーニング
器22は、転写時に記録材Pに転写されないで感光体ド
ラム16表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する
ためのクリーニングブレード(図示せず)を有してい
る。
【0024】給搬送部14は、記録材Pの搬送経路にお
ける、記録材Pの搬送方向上流側から順に、給紙カセッ
ト23、給紙ローラ24、搬送ローラ対25、レジスト
ローラ対26、排紙ローラ対27を有している。給紙カ
セット23は、トナー像が形成される記録材Pを多数収
納している。給紙ローラ24は、給紙カセット23内の
記録材Pを1枚ずつ給紙するものであり、また搬送ロー
ラ対25は、給紙された記録材Pをレジストローラ対2
6に向けて搬送するものである。レジストローラ対26
は、搬送ローラ対25によって搬送されてきた記録材P
を一時的に停止させ、その後、上述の感光体ドラム16
上のトナー像とタイミングを合わせるようにして、記録
材Pを転写部に供給するものである。排紙ローラ対27
は、画像形成装置本体11の左側壁(一側面)11aの
上部に配設されており、後述の定着部15によって表面
にトナー像が定着された記録材Pを、画像形成装置本体
11の外部に左方に向けて排出するものである。
【0025】定着部15は、内側にヒータが内蔵された
定着ローラ28と、この定着ローラ28に押圧されて定
着ニップ部を形成する加圧ローラ30とを有している。
上述の画像形成部13において、表面にトナー像が転写
された記録材Pは、定着ニップ部によって挟持搬送され
ながら、加熱され、加圧されて表面にトナー像が溶融固
着されて定着されるようになっている。
【0026】このような構成の画像形成装置本体11、
すなわち上述のような画像形成部13、給搬送部14、
及び定着部15が設けられている画像形成装置本体11
にあっては、画像形成部13における一次帯電、露光、
現像によって感光体ドラム16表面にトナー像を形成す
る。一方、給紙カセット23から給紙ローラ24、搬送
ローラ対25、レジストローラ対26によって、記録材
Pを上述の感光体ドラム16上のトナー像に同期させて
転写部に供給する。そして、転写帯電器21により感光
体ドラム16上のトナー像を、供給された記録材Pに転
写する。トナー像転写後の記録材Pは、定着部15によ
って表面にトナー像が定着され、その後、排紙ローラ対
27によって画像形成装置本体11の外部に排出され
る。これにより画像形成装置本体11による画像形成が
終了する。
【0027】なお、本実施の形態においては、排紙ロー
ラ対27によって画像形成装置本体11の外部に排出さ
れた記録材Pは、後述のように記録材後処理装置12に
供給されるようになっている。
【0028】上述の画像形成装置本体11は、その外形
が直方体状に形成されていて、全体は4本の脚部31
(ただし図1では2本のみを図示)によって支持されて
いる。4本の脚部31は、画像形成装置本体11の本体
フレームの底面(下面)32の4箇所の隅部にそれぞれ
取り付けられている。これら脚部31は、例えば、本体
フレームに下方からねじ込まれたねじ部材31a(図2
参照)とこのねじ部材31aをロックするロック部材3
1bとを有しており、ねじ部材31aのねじ込み量、つ
まり底面32からの突出量を適宜に調整した状態でロッ
ク部材31bによりロックすることで、画像形成装置本
体11全体の水平が保持されるようになっている。
【0029】<記録材後処理装置の構成及び動作>図1
に示す記録材後処理装置12は、記録材Pに対してパン
チ処理(穴明け加工)又はステイプル処理を行うもので
あり、上述の画像形成装置本体11によって画像(トナ
ー像)が形成された後に記録材Pに対してこれらの処理
を施す、いわゆるフィニッシャである。以下では、記録
材後処理装置12という代わりにフィニッシャ12とい
うものとする。
【0030】図2(図1におけるフィニッシャ12の拡
大図)に示すように、フィニッシャ12は、直方体状の
ハウジング33を備えている。ハウジング33における
右側壁(画像形成装置本体11の左側壁11aに対面す
る対向面)33aにおける上部には、画像形成装置本体
11側の排紙ローラ対27に対応する位置に記録材Pの
搬入口34が設けられている。なお、右側壁33aは、
上部の搬入口34を有する部分が右方に突出されてい
て、この突出部分の下方には空間Rが形成されている。
搬入口34は、上下2枚の案内板対によって形成されて
おり、この案内板対は、入口側が広く、下流側(記録材
搬送方向に沿っての下流側)ほど狭くなるように配置さ
れている。搬入口34の下流側には、記録材Pに穴明け
加工を行うためのパンチ処理手段(後処理手段)35が
配設されている。さらに、パンチ処理手段35の下流側
には、記録材Pのカール(湾曲)を矯正するための2対
のカール取りローラ対36,37からなるカール矯正手
段(デカーラユニット)38が配設されている。
【0031】カール矯正手段38の下流側には、搬送ロ
ーラ対40が配設されている。この搬送ローラ対40の
すぐ下流側には、分岐部が設けてあり、この分岐部にお
いて上方に延びる第1の搬送路41と下方に延びる第2
の搬送路42とが分岐している。分岐部には、ソレノイ
ド(図示せず)によって切り換えられるフラッパ43が
配設されている。このフラッパ43は、ソレノイドのオ
ン/オフに対応して、記録材Pを第1の搬送路41側に
導く第1の位置と、第2の搬送路42側に導く第2の位
置との間で切り換えられるようになっている。
【0032】上述の第1の搬送路41は、分岐部から斜
め上方に延びるように形成されており、その最下流側に
は、排紙ローラ対44が配設されている。そして、排紙
ローラ対44の下流側には、排紙ローラ対44から排出
された記録材Pを下方から支持する第1の排紙トレイ4
5が配設されている。なお、この第1の排紙トレイ45
上には、画像形成後に、上述のパンチ処理手段35によ
って穴明け加工がなされた記録材Pと、穴明け加工がな
されない記録材Pとの双方が排出されることになる。つ
まり穴明け加工の有無にかかわらず、ステイプル処理さ
れない記録材Pが排出される。以上説明した各ローラ、
すなわちカール取りローラ対36,27、搬送ローラ対
40、排紙ローラ対44は、少なくとも一方のローラが
駆動手段(図示せず)によって回転駆動されるようにな
っている。
【0033】上述の第1の搬送路41に対して第2の搬
送路42は、分岐部から下方に分岐した後、記録材受け
台46に沿うように延設されている。第2の搬送路42
には、上流側から順に(上方から順に)4個の搬入ロー
ラ対47a,47b,47c,47dが配設され、さら
にこれらの間に揺動可能な3個のフラッパ48a,48
b,48cが配設されている。これらは画像形成に使用
される記録材Pの搬送方向長さに応じて適宜に選択され
る。ここで、各フラッパ48a,48b,48cの位置
について、それぞれのフラッパよりもさらに第2の搬送
路42の下流側に記録材Pを搬送する位置を開位置(図
2の実線の位置)、これに対しそれぞれのフラッパによ
り記録材Pを記録材受け台46に搬入する位置を閉位置
(図2の破線の位置)と決める。また、画像形成に使用
する記録材Pとしてそれぞれ搬送方向長さが異なる4種
類の記録材P1〜P4を使用する。記録材P1とはJI
SにおけるA3サイズの横通し(搬送方向長さ420m
m)であり、記録材P2とは同じくB4サイズの横通し
(搬送方向長さ362mm)であり、記録材P3とは同
じくA4サイズの横通し(搬送方向長さ297mm)で
あり、記録材P4とは同じくA4サイズの縦通し(搬送
方向長さ210mm)であるものとする。つまり、搬送
方向長さ(以下適宜「長さ」という。)としては、P1
>P2>P3>P4となる。
【0034】第2の搬送路42に搬送されてきた記録材
Pが、長さの1番長い記録材P1である場合には、最上
流側(最上部)のフラッパ48aを閉位置に配置し、搬
入ローラ対47aを回転駆動してその記録材P1をフラ
ッパ48aによって記録材受け台46上に導く。同じく
長さが2番目に長い記録材P2の場合には、フラッパ4
8aを開位置、フラッパ48bを閉位置に配置し、搬入
ローラ対47a,47bを回転駆動してその記録材P2
をフラッパ48bによって記録材受け台46上に導く。
同じく長さが3番目に長い記録材P3の場合には、フラ
ッパ48a,48bを開位置、フラッパ48cを閉位置
に配置し、搬入ローラ対47a,47b,47cを回転
駆動してその記録材P3をフラッパ48cによって記録
材受け台46上に導く。そして、同じく長さが4番目に
長い(1番短い)記録材P4の場合には、フラッパ48
a,48b,48cのすべてを開位置に配置し、すべて
の搬入ローラ対47a,47b,47c,48dを回転
駆動してその記録材P4を第2の搬送路42に沿って記
録材受け台46上に導く。このように、搬送方向長さの
異なる4種の記録材P1〜P4に対して、それぞれに適
宜なフラッパによって第2の搬送路42から記録材受け
台46上に搬入することにより、搬入される記録材P
が、既に記録材受け台46上に載置されている記録材P
の下に入り込む不具合、いわゆるもぐり込みを有効に防
止することができる。
【0035】記録材受け台46は、下方向に傾斜して配
設された平板状の部材であり、第2の搬送路42を介し
て順次に搬入されてきた記録材Pを所定の枚数だけ記録
材束として一時的にストックするものである。記録材受
け台46の下端部近傍には、記録材受け台46によって
ストックされる記録材Pの端部を下方から受け止めるフ
ック状の受止部材50が配設されている。この受止部材
50は、記録材受け台46の上端部近傍に配置した駆動
プーリ51と、記録材受け台46の下端部近傍に配置し
た従動プーリ52とに掛け渡された無端ベルト53に固
定されている。受止部材50は、駆動プーリ52の正転
に伴う無端ベルト53の図2中の反時計回りの回転によ
り、記録材受け台46に沿って上方に移動し、これによ
り、記録材受け台46上にストックされていた記録材束
を上方に移動させることができるようになっている。な
お、受止部材50は、駆動プーリ51の逆転に伴う無端
ベルト53の図2中の時計回りの回転により、同図に示
すホームポジションに復帰するようになっている。
【0036】記録材受け台46の裏面側には、記録材P
の整合手段54が配設されている。整合手段54は、記
録材受け台46にストックされる記録材Pの幅方向(搬
送方向と直角な方向)に適宜な間隔を介して対面する一
対の幅寄せ板55と、幅寄せ板55を記録材Pの左右の
端部近傍において記録材Pの幅方向に往復移動させる幅
寄せ機構56とを備えている。幅寄せ機構56は、記録
材Pの幅に応じて、幅寄せ板55の往復移動量を変更す
ることができるようになっている。これにより、記録材
受け台46上にストックされた幅の異なる記録材Pの左
右の端部に幅寄せ板55を当接させて整合させることが
できる。
【0037】記録材受け台46の下端部近傍には、ステ
イプラ57が配設されている。ステイプラ57は、上述
の受止部材50によって端部を下方から受け止められて
記録材受け台46上にストックされ、さらに上述の整合
手段54によって整合された記録材束をステイプル処理
するものである。
【0038】記録材受け台46の最上部の上方には、斜
め上方に延びる記録材Pの排出路58が配設されてお
り、この排出路58の最下流側には、排紙ローラ対60
が配設されている。この排紙ローラ対60は、上述の受
止部材50によって排出路58に搬入された記録材束を
下流側の排紙トレイ61の積載面61a上に排出するも
のである。
【0039】排出トレイ61は、昇降手段62によっ
て、ハウジング33の左側壁(画像形成装置本体11か
ら遠い側の面)33bに沿って昇降可能に配設されてい
る。昇降手段62は、左側壁33bの上端部と下端部に
それぞれ配設された駆動プーリ63と従動プーリ64
と、これらに掛け渡されたトレイ昇降用ベルト65と、
駆動プーリ63を正逆回転させる電動モータ66とを備
えている。排出トレイ61は、トレイ昇降用ベルト65
に取り付けられている。排出トレイ61は、電動モータ
66の正転に伴う、駆動プーリ63及びトレイ昇降用ベ
ルト65の同図中の反時計回りに伴って下降し、逆に電
動モータ66の逆転に伴う、駆動プーリ63及びトレイ
昇降用ベルト65の同図中の時計回りに伴って上昇する
ようになっている。なお、同図中の排紙トレイ61の記
録材積載面61aの近傍には、記録材束検出センサ(図
示せず)が配置されている。この記録材束検出センサ
は、記録材束が積載されていない状態における排紙トレ
イ61の記録材積載面61aの高さ位置、又は記録材束
が積載された状態におけるその記録材束の最上位の高さ
位置を検出するものである。つまり、記録材束センサの
検出結果に基づいて上述の電動モータ66がオン/オフ
され、これにより、上述の記録材積載面61aの高さ位
置、又は記録材束の最上位の高さ位置を一定に維持し、
排紙ローラ対60から排出された記録材束の落下高さを
常に一定にして、記録材束を記録材積載面61上、又は
既に積載されている記録材束上に良好な姿勢で受け止め
られるようにしている。
【0040】このような構成のフィニッシャ12は、上
述の画像形成装置本体11で画像形成された記録材Pに
対して、以下のように、パンチ処理手段35によるパン
チ処理(穴明け加工)の有無、及びステイプラ57によ
るステイプル処理の有無を必要に応じて適宜に選択する
ことができる。
【0041】画像形成装置本体11によって画像形成さ
れた記録材Pは、左側壁11a上部の排紙ローラ対27
からフィニッシャ12に向けて横方向(左方向)に排出
される。排出された記録材Pは、まず、フィニッシャ1
2の右側壁33a上部の搬入口34に搬入される。次
に、パンチ処理が必要な記録材Pは、一旦停止されてパ
ンチ処理手段35によるパンチ処理が行われる。パンチ
処理後の記録材Pは、カール矯正手段38のカール取り
ローラ対36,37によって下方及び上方のカールが矯
正される。一方、パンチ処理が不要な記録材Pは、一旦
停止されることなく、直接、カール矯正手段38に搬送
され、同様に下方及び上方のカールが矯正される。
【0042】こうしてカールが矯正された記録材Pは、
搬送ローラ対40によって分岐部に搬送される。ここで
ステイプル処理が不要な記録材Pは、フラッパ43が記
録材Pの進路を上方の第1の搬送路41側に切り換える
ことにより、第1の搬送路41に沿って搬送され、排紙
ローラ対44によって排紙トレイ45上に排出される。
一方、ステイプル処理が必要な記録材Pは、フラッパ4
3が記録材Pの進路を下方の第2の搬送路42側に切り
換える。これにより、記録材Pは、第2の搬送路42に
沿って搬送され、第2の搬送路42から記録材受け台4
6上に搬入され、一方の端部を受止部材50によって受
け止められ、さらに整合手段54によって整合されて、
記録材受け台46上で一時的にストックされる。なお、
記録材Pが第2の搬送路42から記録材受け台46上に
搬入されるときに使用される搬入ローラ対及びフラッパ
は、記録材Pの搬送方向長さに応じて、つまり記録材P
が記録材P1〜P4のうちのどれであるかに応じて、搬
入ローラ47a,47b,47c,47d及びフラッパ
48a,48b,48cの中から前述したような適宜な
ものが選択される。上述の記録材受け台46による記録
材Pのストックを、記録材Pの枚数がステイプル処理す
べき所定枚数に達するまでつづけられる。
【0043】記録材受け台46上の記録材Pが所定枚数
に達して、所望の記録材束が形成されたら、ステイプラ
57によってステイプル処理を行う。
【0044】ステイプル処理後の記録材束は、駆動プー
リ51を反時計回りに回転駆動し、無端ベルト53を同
方向に回転させることにより、無端ベルト53と一体の
受止部材50を記録材受け台46に沿って上昇させるこ
とによって、上方に移動され、排出路58に導かれる。
こうして排出路58に沿って移動された記録材束は、排
紙ローラ対60によって、排紙トレイ61の積載面61
a上に排出される。
【0045】以上で、フィニッシャ12による、記録材
Pに対する後処理を終了する。
【0046】なお、フィニッシャ12内の、カール矯正
手段35を含む記録材搬送系による記録材搬送速度は、
画像形成装置本体11内の。排紙ローラ対27を含む記
録材搬送系による記録材搬送速度よりも速く設定さされ
ている。
【0047】<パンチ処理手段とカール矯正手段とにつ
いて>図3に、フィニッシャ12における搬入口34、
パンチ処理手段35、カール矯正手段38近傍の拡大図
を示す。
【0048】搬入口34は、上案内板34aと下案内板
34bとによって構成されている。上案内板34aは、
記録材Pの搬送方向(矢印K方向)に沿っての下流側が
下方に傾斜するように、また下案内板34bは、同じく
下流側が上方に傾斜するように配置されている。すなわ
ち搬入口34は、画像形成装置本体11の排紙ローラ対
27に対面する上流側ほど上下方向の幅が広く、そして
下流側にいくほど幅が狭くなるように構成されている。
画像形成装置本体11の排紙ローラ対27から左方に排
出された記録材Pは、搬入口34の上案内板34a、下
案内板34bに導かれて、下流側のパンチ処理手段に搬
入されるようになっている。
【0049】パンチ処理手段35は、上述の搬送口34
のすぐ下流側に配設されており、ストッパと、パンチ
と、パンチ受けと、駆動機構(いずれも図示せず)とを
備えている。ストッパは、パンチ処理手段35における
下流側に配置され、記録材Pの搬送路に出没可能に支持
されている。ストッパは、パンチ処理に際して、搬送路
中に突出されて記録材Pの先端を一時的に停止させ、ま
た、パンチ処理後には、搬送路から退避して記録材Pの
搬送を許容するものである。パンチは刃部を下方に向け
た姿勢で昇降可能に支持されており、上述のストッパに
よって一時的に停止された記録材Pに対して上方側(表
面側)から下降して記録材Pの先端部近傍にパンチ穴を
穿孔するものである。パンチ穴穿孔後には直ちに上方に
退避する。パンチ受けは、搬送路の下方、すなわち搬入
されてきた記録材Pの裏面側に配設されていて、穿孔時
にパンチの刃部を受けるものである。そして、駆動機構
は、上述のストッパを出没させ、また上述のパンチを昇
降させるものである。駆動機構は、フィニッシャ12の
記録材搬送系を駆動する駆動源からクラッチを介して動
力の伝達が行われ、例えばカムによって、ストッパ及び
パンチを作動させる。なお、これらストッパとパンチと
はカムを介して連動され、まずストッパが搬送路中に突
出されて、記録材Pの先端を停止させ、その後、直ちに
パンチが下降して記録材Pの先端部近傍にパンチ穴を穿
孔する。ストッパ及びパンチの退避するタイミングにつ
いては、同時であってもよい。
【0050】カール矯正手段38は、上述のパンチ処理
手段35のすぐ下流側に配設されている。カール矯正手
段38は、上流側と下流側とに配設された2対のカール
取りローラ対36,37と、これらによるカール取り量
を調整する調整機構39A,39Bとを備えている。こ
のうちカール取りローラ対36は、駆動ローラ(第1の
ローラ)36aと従動ローラ(第2のローラ)36bと
により、またカール取りローラ対37は、駆動ローラ
(第1のローラ)37a、従動ローラ(第2のローラ)
37bとによって構成されている。これら駆動ローラ3
6a,37aは、従動ローラ36b,37bと比べて、
直径が小さく、また硬度の高い材質、例えば、金属や合
成樹脂で形成されている。一方、従動ローラ36b,3
7bは、駆動ローラ36a,37aよりも、直径が大き
く、例えばスポンジ状の発泡ゴムで形成されている。ま
た駆動ローラ36a,37aは位置が不動であり、一
方、従動ローラ36b,37bはほぼ上下方向移動可能
に支持されている。なお、駆動ローラ36a,37aに
は図示しないトルクリミッターが取り付けれており、過
度の負荷がかからないように工夫されている。
【0051】上流側のカール取りローラ対36にあって
は、駆動ローラ36aは、記録材搬送路の上側に配置さ
れ、記録材搬送路の下側に配置された従動ローラ36b
が調整機構39Aにより押し上げられて駆動ローラ36
aに下方から当接されている。このとき硬度の高い駆動
ローラ36aが硬度の低い従動ローラ36bに食い込ん
でいる。後述の調整機構39Aは、このときの食い込み
量を調整することで、カール取り量を調整するものであ
る。一方、下流側のカール取りローラ対37にあって
は、上流側のカール取りローラ対36とは逆に、駆動ロ
ーラ37aが記録材搬送路の下側に配置され、記録材搬
送路の上側に配置された従動ローラ37bが調整機構3
9Bにより押し下げられて駆動ローラ36aに上方から
当接されている。このとき硬度の高い駆動ローラ37a
が硬度の低い従動ローラ37bに食い込んでいる。後述
の調整機構39Bは、このときの食い込み量を調整する
ことで、カール取り量を調整するものである。このよう
に、上流側のカール取りローラ対36では、下方に配置
された従動ローラ36bに駆動ローラ36aが上方から
食い込んでいるのでこの当接部を通過する記録材Pは、
上方に湾曲した(下方に向かって凸状の)カール付けが
なされ、下流側のカール取りローラ対37では逆に下方
に湾曲した(上方に向かって凸状の)カール付けがなさ
れる。したがって、カール取り手段38に搬入される前
に、下方にカールしている記録材Pは、上流側のカール
取りローラ対36でカールが矯正され、また、搬入前
に、上方にカールしている記録材Pは、下流側のカール
取りローラ対37でカールが補正されることになる。
【0052】図3、及び図3中の調整機構を同図の右方
から見た図である図4(a)、(b)に示すように、調
整機構39Aは、上述の従動ローラ36bの軸(図示せ
ず)に平行に配設された軸71と、軸71の前端部71
aに固定されたブラケット72,73と、ブラケット7
2に固定されたカム部材74と、ブラケット73に前側
から係合されたつまみ(操作手段)75と、つまみ75
と一体のピン76と、ブラケット73に固定されたねじ
部材77と、つまみ75をブラケット73に向けて付勢
する圧縮ばね78とを備えている。以上の軸71から圧
縮ばね78までの各部材は、後述するように、全体が一
体となって回転することができるようになっている。
【0053】このうち、軸71は、その前端部71がハ
ウジング33の前側壁33cによって、また後端部(図
示せず)が後側壁(図示せず)によって回動自在に支持
されている。ブラケット72は、軸71の前端部71a
の一部を切り欠いて平らにした切欠部72bのうちの、
前側壁33cの内側の部分に固定されたL字形の部材で
ある。一方、ブラケット73は、切欠部72bのうちの
前側壁33の外側の部分に固定された部材であり、前端
部73aの前方視形状が長方形に形成されている。
【0054】カム部材74は、前側壁33cの裏面側に
沿うようにしてブラケット72に固定された板状の部材
である。カム部材74は、図3に示すように、その外周
面がカム面となっている。このカム面のうち、ほぼ円弧
状に形成されている部分、つまりaから右回りにb、c
……とfまでつづく面が調整面74aとなる。この調整
面74aは、例えば、従動ローラ36bの軸受(図示せ
ず)に当接して従動ローラ36bを上方の駆動ローラ3
6aに押し付けるものである。調整面74aは、aから
b、c……と右方向に回るに従って半径が漸減するよう
になっている。したがって、カム部材74は、調整面7
4aのうちのaの部分によって従動ローラ36bを押し
上げたときが、従動ローラ36bに対する駆動ローラ3
6aの食い込む量が最も多くなり、このときカール取り
量が最大となる。このカール取り量は、従動ローラ36
bを押し上げる部分がb、c……と移動するのに伴って
減少し、fで最小となる。なお、カム部材74のカム面
のうち、上述の調整面74aを除いた部分、つまりfか
ら右回りにgまでいたる部分が軸受に対応した場合は、
駆動ローラ36aに対する従動ローラ36bの押圧が解
除されるようになっている。この押圧の解除は、例えば
記録材Pが駆動ローラ36aと従動ローラ36bとの間
で挟持された状態でジャムが発生した場合に、この記録
材Pを除去する際に利用される。
【0055】つまみ75は、その後半部(図4中の右半
部)が上述のブラケット73の前端部73aに対して前
後方向(軸71に沿った方向)に移動可能で、かつ回転
方向に移動不能に係合されている。つまみ75の前後方
向の中間部には、仕切り75aが設けてある。この仕切
り75aには透孔が穿孔されている。この透孔には、ね
じ部材77が前方から貫通され、このねじ部材77の先
端は、上述のブラケット73に固定されている。ねじ部
材77の頭部77aとつまみ75の仕切り75aとの間
には、圧縮ばね78が介装されており、この圧縮ばね7
8により、つまみ75はブラケット73に向けて付勢さ
れている。また、つまみ75には、先端を前側壁33c
に向けたピン76が固定されている。なお、上述のカム
部材74には、このピン76の先端が挿脱可能な透孔
(図示せず)が設けてある。また、前側壁33cには、
ピン76が挿脱可能なピン穴(図示せず)が、軸71の
中心を基準とした円周上に、複数穿設されている。例え
ばこのピン穴を45度間隔で設けておけば、カム部材7
4を45度ずつ回転させて位置決め固定することができ
る。なお、図4(a)、(b)では図示していないが、
軸71の後端側にも、カム部材74と同様のカム部材が
固定されている。なお、本実施の形態では、ピン76と
このピン76が挿入されるピン穴によってロック機構を
構成している。
【0056】このような構成の調整機構39Aは、つま
み75がハウジング33の前側壁33cから前方に突出
されているので、ユーザは、フィニッシャ12の正面か
らつまみ75を介して操作することができる。すなわ
ち、ユーザが手でつまみ75を握って圧縮ばね78のば
ね力に抗して手前に引くと、ピン76の先端がカム部材
74の透孔及び前側壁33cのピン穴から抜けて図4
(b)に示す状態となる。この状態を維持しつつ、つま
み75を例えば左回りに少し回転させる。ここでユーザ
がつまみ77から手を離すとピン76がピン穴からずれ
ているので、ピン77の先端が、前側壁33cの表面に
軽く当接する。再びつまみ77を握り、左回りに回転さ
せる。すると、ピン77の先端が次にピン穴と一致した
ときに、圧縮ばね78によりピン76の先端がそのピン
穴及びカム部材74の透孔に挿入される。これにより、
カム部材74が左回りに45度回転されて、従動ローラ
36bに対する駆動ローラ36aの食い込み量が減少
し、したがって、カール取り量が減少する。この逆に、
つまみ75を右回りに45度回転させてピン76を次に
ピン穴に挿入した場合には、カール取り量を増加させる
ことができる。なお、相互に隣接するピン穴間の角度
を、45度よりももっと小さく設定するときには、カー
ル取り量をさらに細かく増減させることが可能となる。
なお、下流側のカール取りローラ対37のカール取り量
を調整する調整機構39Bも上述の調整機構39Aと同
様の構成及び動作であるのでその説明は省略するものと
する。
【0057】このように、調整機構39Aは、フィニッ
シャ12の手前側から、つまみ75を手前に引いて回転
させるだけの簡単な操作で、カール取り量を適宜に設定
することができる。なお、本発明は、前述の上述のよう
に、フィニッシャ12における搬入口34のすぐ下流側
にパンチ処理手段35を配設し、このパンチ処理手段3
5のすぐ下流側にカール矯正手段38を配設したことを
特徴としている。このような配置を採用することで、以
下のような作用・効果を奏することができる。
【0058】・パンチ処理手段35に搬入されてくる記
録材Pの搬送速度が、画像形成装置本体11側の記録材
の搬送速度であって遅いので、パンチ処理手段35にお
けるストッパやパンチのタイミングをとりやすく、従っ
て、パンチ穴の位置精度を高めることができる。
【0059】・また、同じ理由で、記録材Pがストッパ
により一時停止されたときに形成されるループが小さい
ので、パンチ処理後の記録材Pの搬送を円滑に行うこと
ができる。
【0060】・パンチ処理によってパンチ穴の周縁部に
返りが発生した場合に、下流側に配設されたカール矯正
手段38によってこの返りも除去することができる。特
に、パンチの長期使用に伴うパンチの切れの低下によっ
て大きな返りが発生する場合に有効である。
【0061】・カール矯正手段38をパンチ処理手段3
5の上流側に配設したときは、パンチ処理手段35に搬
入する記録材Pの搬送速度をカール矯正手段38によっ
て減速することが必要となるが、この場合には、減速す
るための機構や制御手段が必要となり、その分構成が複
雑となる。本発明によれば、このような機構や制御手段
が不要である。
【0062】・フィニッシャ12側の、カール矯正手段
38を含む記録材搬送系による記録材搬送速度を一定と
することができるので、フィニッシャ21は同一の使用
で、種々の画像形成装置本体11に対応することが可能
である。つまりフィニッシャ12の汎用性を増すことが
できる。
【0063】
【発明の効果】以上のように本発明に係る記録材後処理
装置によれば、搬入口のすぐ下流側にパンチ処理手段を
配設し、このパンチ処理手段35のすぐ下流側にカール
矯正手段を配設することにより、構成が簡単で、複雑な
制御が不要であり、しかも精度の高い後処理を行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の概略構成図であ
る。
【図2】本発明に係るフィニッシャの概略構成図であ
る。
【図3】図1における搬入口、パンチ処理手段、カール
矯正手段近傍の拡大図である。
【図4】(a)、(b)はカール取り量を調整するため
の調整機構の動作を説明する図である。
【符号の説明】
10……画像形成装置、11……画像形成装置本体、1
2……フィニッシャ(記録材後処理装置)、33……ハ
ウジング(記録材後処理装置本体)、34……搬入口、
35……パンチ処理手段、36,37……カール取りロ
ーラ対、36a,37a……従動ローラ(第1のロー
ラ)、36b,37b……駆動ローラ(第2のロー
ラ)、38……カール矯正手段、74……カム部材、7
5……つまみ(操作手段)、P……記録材
【手続補正書】
【提出日】平成13年4月3日(2001.4.3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成後の記録
材に例えばパンチ処理やステイプル処理を施す記録材後
処理装置、及びこれを備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、プリンタなどの画像形成装置本
体に隣接して設置される記録材後処理装置として、例え
ば画像形成後の記録材にパンチ処理やステイプル処理を
施すフィニッシャ(後処理装置)が知られている。
【0003】ところで、例えば、トナーを使用して画像
形成を行う一般的な画像形成装置では、最終工程となる
定着プロセスにおいて、表面に未定着トナー像を担持し
た記録材を加熱、加圧してトナー像を定着させる。この
ため、トナー像定着後の記録材は、トナー像が定着され
た側にカール(湾曲)してしまう。
【0004】このようにカールした記録材が、フィニッ
シャに搬入されると、フィニッシャ内でジャム(紙詰ま
り)が発生したり、パンチ処理によって形成される穴の
位置精度が低下したり、ステイプル処理に先立つ記録材
の整合がうまく行えなくなったり、といった不具合が発
生する。
【0005】このような不具合を防止するための技術
が、例えば、特開平8−225219号公報に開示され
ている。同公報の図1に図示されているように、複写機
本体1(画像形成装置本体)とソーティング装置3(フ
ィニッシャ)との間に、カール取りローラ対22を有す
る装置(以下「装置A」という。)を介装して、このカ
ール取りローラ対22によって画像形成後でかつ後処理
前の記録材のカールを矯正するようにしている。
【0006】ところが、この構成によると、カール取り
ローラ対22を駆動するための個別な駆動源を設ける
か、又は複写機本体1とソーティング装置3のいずれか
の動力源から伝達機構を介して動力を伝達することが必
要となる。前者の場合、個別な駆動源を設ける分、構成
が複雑になる。一方、後者の場合、装置Aと複写機本体
1との間、または装置Aとソーティング装置3との間が
伝達機構によって連結されるため、例えばジャム処理時
に装置Aを取り外そうとしても、伝達機構が障害になっ
て取り外しが困難となり、ジャム処理が煩雑となる。
【0007】このような不具合を解消するためのひとつ
の方策として、カール取りローラ対をフィニッシャ内の
最上流側(記録材の搬入口のすぐ下流側)に配設する構
成が考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のよう
に、カール取りローラ対をフィニッシャ内の最上流側に
配設した場合には、以下のような問題が発生する。
【0009】例えば、フィニッシャが後処理手段として
カール取りローラ対の下流側にパンチ処理手段を有して
おり、そのパンチ処理手段が、1枚ずつ搬送されてきる
記録材を一旦停止させた状態で穴明け加工を行うような
ものである場合、パンチ処理手段に搬入されてくる記録
材はその搬送速度が遅いほうが好ましい。
【0010】ここで、一般に、フィニッシャ内の記録材
搬送系による記録材搬送速度は、画像形成装置本体の記
録材搬送系による記録材搬送速度よりも速く設定されて
いる。また、フィニッシャ内の記録材搬送系の構成を簡
略化するためには、1つの駆動源から駆動力を取り、さ
らに変速機構等を廃してすべて同一の搬送速度とするこ
とが好ましい。このため、記録材搬送系の一部であるカ
ール取りローラ対による記録材搬送速度は、画像形成装
置本体の記録材搬送速度よりも速くなる。したがって、
上述のようにカール取りローラ対が最上流側、つまりパ
ンチ処理部材よりも上流側に配設されている場合には、
画像形成装置本体から遅い速度で排出されてきた記録材
を、カール取りローラ対で速度を速めてパンチ処理手段
に搬入するといった、上述構成のパンチ手段にとっては
好ましくない状態となる。このためパンチ処理手段によ
る穴明けの位置精度が低下するという問題が発生する。
【0011】なお、パンチ処理手段に搬入される記録材
の搬送速度を低下させるために、上流側のカール取りロ
ーラ対の回転速度を制御することが考えられるが、この
場合には、カール取りローラ対による記録材搬送速度
を、画像形成装置本体の記録材搬送速度とほぼ一致させ
ることが必要であり、フィニッシャを組み合わせる画像
形成装置本体によって記録材搬送速度が種々に異なるこ
とを考慮すると、カール取りローラの回転速度の制御が
複雑なものとなってしまうという別の問題が発生する。
【0012】そこで、本発明は、構成が簡単で、複雑な
制御が不要であり、しかも精度の高い後処理を行うこと
ができる記録材後処理装置、及びこれを備えた画像形成
装置を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、画像
形成された記録材に対して後処理を行う記録材後処理装
置に関するものである。この本発明の記録材後処理装置
は、画像形成後に画像形成装置本体から排出される記録
材が搬入される搬入口と、搬入口から搬送されてきた記
録材に対して1枚ずつパンチ処理を行うパンチ処理手段
と、パンチ処理手段のすぐ下流側に配設されてパンチ処
理後の記録材を1枚ずつ搬送しながらカールの矯正を行
うカール矯正手段とを備えることを特徴としている。
【0014】請求項2の発明に係る記録材後処理装置
は、請求項1に記載の記録材後処理装置において、記録
材後処理装置本体内に配設された、前記カール矯正手段
を含む記録材搬送系による記録材搬送速度が、画像形成
装置本体から排出される記録材の搬送速度よりも速く設
定されていることを特徴としている。
【0015】請求項3の発明に係る記録材後処理装置
は、前記カール矯正手段が、正方向のカールを矯正する
ローラ対と、逆方向のカールを矯正するローラ対と、か
らなることを特徴としている。
【0016】請求項4の発明に係る記録材後処理装置
は、請求項1、2又は3に記載の記録材後処理装置にお
いて、パンチ処理手段は、記録材の搬送を一旦停止させ
た状態で記録材に穴明け加工を行うことを特徴としてい
る。
【0017】請求項5の発明に係る記録材後処理装置
は、請求項1、2、3又は4に記載の記録材後処理装置
において、カール矯正手段は、それぞれ硬度の異なる第
1のローラと第2のローラとを有し、これら第1,第2
のローラを当接させて形成したニップ部により記録材を
挟持搬送することでカールを矯正することを特徴として
いる。
【0018】請求項6の発明に係る記録材処理手段は、
請求項5に記載の記録材後処理装置において、前記カー
ル矯正手段は、前記第1のローラと第2のローラの軸間
距離を段階的に変化させて、カール矯正量を段階的に変
化させることを特徴としている。
【0019】請求項7に係る本発明は、請求項5に記載
の記録材後処理装置において、第1,第2のローラの一
方を他方に接離させて当接圧を調整するカム部材と、記
カム部材を記録材後処理装置本体外側から操作する操作
手段と、操作手段をロックしてカム部材を固定し、また
ロックを解除して操作手段によるカム部材の操作を許容
するロック機構とを備えることを特徴としている。
【0020】請求項8に係る本発明は、記録材に対して
画像を形成する画像形成装置本体と、画像形成装置本体
に隣接して設置され、画像形成装置本体によって画像形
成された記録材に後処理を施す記録材後処理装置とを備
えた画像形成装置に関するものである。この本発明に係
る画像形成装置は、記録材後処理装置が、請求項1、
2、3、4、5、6又は7に記載の記録材後処理装置で
あることを特徴としている。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳述する。
【0022】図1に、本発明に係る画像形成装置の一例
を示す。同図は、画像形成装置の概略構成を模式的に示
す縦断面である。同図に示す画像形成装置10は、画像
形成装置本体11と、本発明に係る記録材後処理装置1
2とによって構成されている。なお、本実施の形態にお
いては、画像形成装置10として電子写真方式のものに
ついて、また記録材後処理装置12としてパンチ処理手
段とステイプラとを有するフィニッシャについてそれぞ
れ説明するが、本発明に係る画像形成装置、記録材後処
理装置これらに限定されるものではない。
【0023】以下、画像形成装置本体11の構成及び動
作、つづいて記録材後処理装置12の構成及び動作の順
に説明する。
【0024】<画像形成装置本体の構成及び動作>図1
に例示する画像形成装置本体11は、電子写真方式の画
像形成装置であって、画像形成部13と、記録材Pの給
搬送部14と、定着部15とが設けられている。
【0025】このうち画像形成部13は、矢印a方向に
回転駆動される感光体ドラム16と、その周囲に回転方
向に沿ってほぼ順に配設された、一次帯電器17、露光
器18、現像器20、転写帯電器21、クリーニング器
22などを備えている。感光体ドラム16は、ドラム状
の導電性の基体の外周面に、例えばOPC(有機光半導
体)の感光層を設けて形成されており、駆動手段(図示
せず)によって矢印a方向に所定のプロセススピード
(周速度)で回転駆動される。一次帯電器17は、感光
体ドラム表面に接触配置された帯電ローラ(図示せず)
と、この帯電ローラに帯電バイアスを印加して感光体ド
ラム16表面を所定の極性・電位に一様に帯電する帯電
バイアス印加電源(図示せず)とを有している。露光器
18は、帯電後の感光体ドラム表面を、画像情報に応じ
て露光し、露光部分の電荷を除去して静電潜像を形成す
るものであり、レーザスキャナ、ポリゴンミラー、レン
ズ、反射ミラー(いずれも図示せず)などを有してい
る。現像器20は、現像剤(トナー)を収納した現像容
器(図示せず)と、この現像容器内のトナーを表面に担
持して現像部に搬送する現像ローラ(図示せず)と、こ
の現像ローラに現像バイアスを印加して感光体ドラム1
6上の静電潜像にトナーを付着させてトナー像として現
像する現像バイアス印加電源(図示せず)と、を有して
いる。転写帯電器21は、上述の感光体ドラム16に対
向するように配置されて感光体ドラム16との間に転写
部を形成している。後述の給搬送部14から転写部に供
給された紙等の記録材Pには、転写バイアス印加電源
(図示せず)によって転写帯電器21に転写バイアスが
印加されることにより、感光体ドラム16上のトナー像
が静電的に転写されるようになっている。クリーニング
器22は、転写時に記録材Pに転写されないで感光体ド
ラム16表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する
ためのクリーニングブレード(図示せず)を有してい
る。
【0026】給搬送部14は、記録材Pの搬送経路にお
ける、記録材Pの搬送方向上流側から順に、給紙カセッ
ト23、給紙ローラ24、搬送ローラ対25、レジスト
ローラ対26、排紙ローラ対27を有している。給紙カ
セット23は、トナー像が形成される記録材Pを多数収
納している。給紙ローラ24は、給紙カセット23内の
記録材Pを1枚ずつ給紙するものであり、また搬送ロー
ラ対25は、給紙された記録材Pをレジストローラ対2
6に向けて搬送するものである。レジストローラ対26
は、搬送ローラ対25によって搬送されてきた記録材P
を一時的に停止させ、その後、上述の感光体ドラム16
上のトナー像とタイミングを合わせるようにして、記録
材Pを転写部に供給するものである。排紙ローラ対27
は、画像形成装置本体11の左側壁(一側面)11aの
上部に配設されており、後述の定着部15によって表面
にトナー像が定着された記録材Pを、画像形成装置本体
11の外部に左方に向けて排出するものである。
【0027】定着部15は、内側にヒータが内蔵された
定着ローラ28と、この定着ローラ28に押圧されて定
着ニップ部を形成する加圧ローラ30とを有している。
上述の画像形成部13において、表面にトナー像が転写
された記録材Pは、定着ニップ部によって挟持搬送され
ながら、加熱され、加圧されて表面にトナー像が溶融固
着されて定着されるようになっている。
【0028】このような構成の画像形成装置本体11、
すなわち上述のような画像形成部13、給搬送部14、
及び定着部15が設けられている画像形成装置本体11
にあっては、画像形成部13における一次帯電、露光、
現像によって感光体ドラム16表面にトナー像を形成す
る。一方、給紙カセット23から給紙ローラ24、搬送
ローラ対25、レジストローラ対26によって、記録材
Pを上述の感光体ドラム16上のトナー像に同期させて
転写部に供給する。そして、転写帯電器21により感光
体ドラム16上のトナー像を、供給された記録材Pに転
写する。トナー像転写後の記録材Pは、定着部15によ
って表面にトナー像が定着され、その後、排紙ローラ対
27によって画像形成装置本体11の外部に排出され
る。これにより画像形成装置本体11による画像形成が
終了する。
【0029】なお、本実施の形態においては、排紙ロー
ラ対27によって画像形成装置本体11の外部に排出さ
れた記録材Pは、後述のように記録材後処理装置12に
供給されるようになっている。
【0030】上述の画像形成装置本体11は、その外形
が直方体状に形成されていて、全体は4本の脚部31
(ただし図1では2本のみを図示)によって支持されて
いる。4本の脚部31は、画像形成装置本体11の本体
フレームの底面(下面)32の4箇所の隅部にそれぞれ
取り付けられている。これら脚部31は、例えば、本体
フレームに下方からねじ込まれたねじ部材31a(図2
参照)とこのねじ部材31aをロックするロック部材3
1bとを有しており、ねじ部材31aのねじ込み量、つ
まり底面32からの突出量を適宜に調整した状態でロッ
ク部材31bによりロックすることで、画像形成装置本
体11全体の水平が保持されるようになっている。
【0031】<記録材後処理装置の構成及び動作>図1
に示す記録材後処理装置12は、記録材Pに対してパン
チ処理(穴明け加工)又はステイプル処理を行うもので
あり、上述の画像形成装置本体11によって画像(トナ
ー像)が形成された後に記録材Pに対してこれらの処理
を施す、いわゆるフィニッシャである。以下では、記録
材後処理装置12という代わりにフィニッシャ12とい
うものとする。
【0032】図2(図1におけるフィニッシャ12の拡
大図)に示すように、フィニッシャ12は、直方体状の
ハウジング33を備えている。ハウジング33における
右側壁(画像形成装置本体11の左側壁11aに対面す
る対向面)33aにおける上部には、画像形成装置本体
11側の排紙ローラ対27に対応する位置に記録材Pの
搬入口34が設けられている。なお、右側壁33aは、
上部の搬入口34を有する部分が右方に突出されてい
て、この突出部分の下方には空間Rが形成されている。
搬入口34は、上下2枚の案内板対によって形成されて
おり、この案内板対は、入口側が広く、下流側(記録材
搬送方向に沿っての下流側)ほど狭くなるように配置さ
れている。搬入口34の下流側には、記録材Pに穴明け
加工を行うためのパンチ処理手段(後処理手段)35が
配設されている。さらに、パンチ処理手段35の下流側
には、記録材Pのカール(湾曲)を矯正するための2対
のカール取りローラ対36,37からなるカール矯正手
段(デカーラユニット)38が配設されている。
【0033】カール矯正手段38の下流側には、搬送ロ
ーラ対40が配設されている。この搬送ローラ対40の
すぐ下流側には、分岐部が設けてあり、この分岐部にお
いて上方に延びる第1の搬送路41と下方に延びる第2
の搬送路42とが分岐している。分岐部には、ソレノイ
ド(図示せず)によって切り換えられるフラッパ43が
配設されている。このフラッパ43は、ソレノイドのオ
ン/オフに対応して、記録材Pを第1の搬送路41側に
導く第1の位置と、第2の搬送路42側に導く第2の位
置との間で切り換えられるようになっている。
【0034】上述の第1の搬送路41は、分岐部から斜
め上方に延びるように形成されており、その最下流側に
は、排紙ローラ対44が配設されている。そして、排紙
ローラ対44の下流側には、排紙ローラ対44から排出
された記録材Pを下方から支持する第1の排紙トレイ4
5が配設されている。なお、この第1の排紙トレイ45
上には、画像形成後に、上述のパンチ処理手段35によ
って穴明け加工がなされた記録材Pと、穴明け加工がな
されない記録材Pとの双方が排出されることになる。つ
まり穴明け加工の有無にかかわらず、ステイプル処理さ
れない記録材Pが排出される。以上説明した各ローラ、
すなわちカール取りローラ対36,27、搬送ローラ対
40、排紙ローラ対44は、少なくとも一方のローラが
駆動手段(図示せず)によって回転駆動されるようにな
っている。
【0035】上述の第1の搬送路41に対して第2の搬
送路42は、分岐部から下方に分岐した後、記録材受け
台46に沿うように延設されている。第2の搬送路42
には、上流側から順に(上方から順に)4個の搬入ロー
ラ対47a,47b,47c,47dが配設され、さら
にこれらの間に揺動可能な3個のフラッパ48a,48
b,48cが配設されている。これらは画像形成に使用
される記録材Pの搬送方向長さに応じて適宜に選択され
る。ここで、各フラッパ48a,48b,48cの位置
について、それぞれのフラッパよりもさらに第2の搬送
路42の下流側に記録材Pを搬送する位置を開位置(図
2の実線の位置)、これに対しそれぞれのフラッパによ
り記録材Pを記録材受け台46に搬入する位置を閉位置
(図2の破線の位置)と決める。また、画像形成に使用
する記録材Pとしてそれぞれ搬送方向長さが異なる4種
類の記録材P1〜P4を使用する。記録材P1とはJI
SにおけるA3サイズの横通し(搬送方向長さ420m
m)であり、記録材P2とは同じくB4サイズの横通し
(搬送方向長さ362mm)であり、記録材P3とは同
じくA4サイズの横通し(搬送方向長さ297mm)で
あり、記録材P4とは同じくA4サイズの縦通し(搬送
方向長さ210mm)であるものとする。つまり、搬送
方向長さ(以下適宜「長さ」という。)としては、P1
>P2>P3>P4となる。
【0036】第2の搬送路42に搬送されてきた記録材
Pが、長さの1番長い記録材P1である場合には、最上
流側(最上部)のフラッパ48aを閉位置に配置し、搬
入ローラ対47aを回転駆動してその記録材P1をフラ
ッパ48aによって記録材受け台46上に導く。同じく
長さが2番目に長い記録材P2の場合には、フラッパ4
8aを開位置、フラッパ48bを閉位置に配置し、搬入
ローラ対47a,47bを回転駆動してその記録材P2
をフラッパ48bによって記録材受け台46上に導く。
同じく長さが3番目に長い記録材P3の場合には、フラ
ッパ48a,48bを開位置、フラッパ48cを閉位置
に配置し、搬入ローラ対47a,47b,47cを回転
駆動してその記録材P3をフラッパ48cによって記録
材受け台46上に導く。そして、同じく長さが4番目に
長い(1番短い)記録材P4の場合には、フラッパ48
a,48b,48cのすべてを開位置に配置し、すべて
の搬入ローラ対47a,47b,47c,48dを回転
駆動してその記録材P4を第2の搬送路42に沿って記
録材受け台46上に導く。このように、搬送方向長さの
異なる4種の記録材P1〜P4に対して、それぞれに適
宜なフラッパによって第2の搬送路42から記録材受け
台46上に搬入することにより、搬入される記録材P
が、既に記録材受け台46上に載置されている記録材P
の下に入り込む不具合、いわゆるもぐり込みを有効に防
止することができる。
【0037】記録材受け台46は、下方向に傾斜して配
設された平板状の部材であり、第2の搬送路42を介し
て順次に搬入されてきた記録材Pを所定の枚数だけ記録
材束として一時的にストックするものである。記録材受
け台46の下端部近傍には、記録材受け台46によって
ストックされる記録材Pの端部を下方から受け止めるフ
ック状の受止部材50が配設されている。この受止部材
50は、記録材受け台46の上端部近傍に配置した駆動
プーリ51と、記録材受け台46の下端部近傍に配置し
た従動プーリ52とに掛け渡された無端ベルト53に固
定されている。受止部材50は、駆動プーリ52の正転
に伴う無端ベルト53の図2中の反時計回りの回転によ
り、記録材受け台46に沿って上方に移動し、これによ
り、記録材受け台46上にストックされていた記録材束
を上方に移動させることができるようになっている。な
お、受止部材50は、駆動プーリ51の逆転に伴う無端
ベルト53の図2中の時計回りの回転により、同図に示
すホームポジションに復帰するようになっている。
【0038】記録材受け台46の裏面側には、記録材P
の整合手段54が配設されている。整合手段54は、記
録材受け台46にストックされる記録材Pの幅方向(搬
送方向と直角な方向)に適宜な間隔を介して対面する一
対の幅寄せ板55と、幅寄せ板55を記録材Pの左右の
端部近傍において記録材Pの幅方向に往復移動させる幅
寄せ機構56とを備えている。幅寄せ機構56は、記録
材Pの幅に応じて、幅寄せ板55の往復移動量を変更す
ることができるようになっている。これにより、記録材
受け台46上にストックされた幅の異なる記録材Pの左
右の端部に幅寄せ板55を当接させて整合させることが
できる。
【0039】記録材受け台46の下端部近傍には、ステ
イプラ57が配設されている。ステイプラ57は、上述
の受止部材50によって端部を下方から受け止められて
記録材受け台46上にストックされ、さらに上述の整合
手段54によって整合された記録材束をステイプル処理
するものである。
【0040】記録材受け台46の最上部の上方には、斜
め上方に延びる記録材Pの排出路58が配設されてお
り、この排出路58の最下流側には、排紙ローラ対60
が配設されている。この排紙ローラ対60は、上述の受
止部材50によって排出路58に搬入された記録材束を
下流側の排紙トレイ61の積載面61a上に排出するも
のである。
【0041】排出トレイ61は、昇降手段62によっ
て、ハウジング33の左側壁(画像形成装置本体11か
ら遠い側の面)33bに沿って昇降可能に配設されてい
る。昇降手段62は、左側壁33bの上端部と下端部に
それぞれ配設された駆動プーリ63と従動プーリ64
と、これらに掛け渡されたトレイ昇降用ベルト65と、
駆動プーリ63を正逆回転させる電動モータ66とを備
えている。排出トレイ61は、トレイ昇降用ベルト65
に取り付けられている。排出トレイ61は、電動モータ
66の正転に伴う、駆動プーリ63及びトレイ昇降用ベ
ルト65の同図中の反時計回りに伴って下降し、逆に電
動モータ66の逆転に伴う、駆動プーリ63及びトレイ
昇降用ベルト65の同図中の時計回りに伴って上昇する
ようになっている。なお、同図中の排紙トレイ61の記
録材積載面61aの近傍には、記録材束検出センサ(図
示せず)が配置されている。この記録材束検出センサ
は、記録材束が積載されていない状態における排紙トレ
イ61の記録材積載面61aの高さ位置、又は記録材束
が積載された状態におけるその記録材束の最上位の高さ
位置を検出するものである。つまり、記録材束センサの
検出結果に基づいて上述の電動モータ66がオン/オフ
され、これにより、上述の記録材積載面61aの高さ位
置、又は記録材束の最上位の高さ位置を一定に維持し、
排紙ローラ対60から排出された記録材束の落下高さを
常に一定にして、記録材束を記録材積載面61上、又は
既に積載されている記録材束上に良好な姿勢で受け止め
られるようにしている。
【0042】このような構成のフィニッシャ12は、上
述の画像形成装置本体11で画像形成された記録材Pに
対して、以下のように、パンチ処理手段35によるパン
チ処理(穴明け加工)の有無、及びステイプラ57によ
るステイプル処理の有無を必要に応じて適宜に選択する
ことができる。
【0043】画像形成装置本体11によって画像形成さ
れた記録材Pは、左側壁11a上部の排紙ローラ対27
からフィニッシャ12に向けて横方向(左方向)に排出
される。排出された記録材Pは、まず、フィニッシャ1
2の右側壁33a上部の搬入口34に搬入される。次
に、パンチ処理が必要な記録材Pは、一旦停止されてパ
ンチ処理手段35によるパンチ処理が行われる。パンチ
処理後の記録材Pは、カール矯正手段38のカール取り
ローラ対36,37によって下方及び上方のカールが矯
正される。一方、パンチ処理が不要な記録材Pは、一旦
停止されることなく、直接、カール矯正手段38に搬送
され、同様に下方及び上方のカールが矯正される。
【0044】こうしてカールが矯正された記録材Pは、
搬送ローラ対40によって分岐部に搬送される。ここで
ステイプル処理が不要な記録材Pは、フラッパ43が記
録材Pの進路を上方の第1の搬送路41側に切り換える
ことにより、第1の搬送路41に沿って搬送され、排紙
ローラ対44によって排紙トレイ45上に排出される。
一方、ステイプル処理が必要な記録材Pは、フラッパ4
3が記録材Pの進路を下方の第2の搬送路42側に切り
換える。これにより、記録材Pは、第2の搬送路42に
沿って搬送され、第2の搬送路42から記録材受け台4
6上に搬入され、一方の端部を受止部材50によって受
け止められ、さらに整合手段54によって整合されて、
記録材受け台46上で一時的にストックされる。なお、
記録材Pが第2の搬送路42から記録材受け台46上に
搬入されるときに使用される搬入ローラ対及びフラッパ
は、記録材Pの搬送方向長さに応じて、つまり記録材P
が記録材P1〜P4のうちのどれであるかに応じて、搬
入ローラ47a,47b,47c,47d及びフラッパ
48a,48b,48cの中から前述したような適宜な
ものが選択される。上述の記録材受け台46による記録
材Pのストックを、記録材Pの枚数がステイプル処理す
べき所定枚数に達するまでつづけられる。
【0045】記録材受け台46上の記録材Pが所定枚数
に達して、所望の記録材束が形成されたら、ステイプラ
57によってステイプル処理を行う。
【0046】ステイプル処理後の記録材束は、駆動プー
リ51を反時計回りに回転駆動し、無端ベルト53を同
方向に回転させることにより、無端ベルト53と一体の
受止部材50を記録材受け台46に沿って上昇させるこ
とによって、上方に移動され、排出路58に導かれる。
こうして排出路58に沿って移動された記録材束は、排
紙ローラ対60によって、排紙トレイ61の積載面61
a上に排出される。
【0047】以上で、フィニッシャ12による、記録材
Pに対する後処理を終了する。
【0048】なお、フィニッシャ12内の、カール矯正
手段35を含む記録材搬送系による記録材搬送速度は、
画像形成装置本体11内の。排紙ローラ対27を含む記
録材搬送系による記録材搬送速度よりも速く設定さされ
ている。
【0049】<パンチ処理手段とカール矯正手段とにつ
いて>図3に、フィニッシャ12における搬入口34、
パンチ処理手段35、カール矯正手段38近傍の拡大図
を示す。
【0050】搬入口34は、上案内板34aと下案内板
34bとによって構成されている。上案内板34aは、
記録材Pの搬送方向(矢印K方向)に沿っての下流側が
下方に傾斜するように、また下案内板34bは、同じく
下流側が上方に傾斜するように配置されている。すなわ
ち搬入口34は、画像形成装置本体11の排紙ローラ対
27に対面する上流側ほど上下方向の幅が広く、そして
下流側にいくほど幅が狭くなるように構成されている。
画像形成装置本体11の排紙ローラ対27から左方に排
出された記録材Pは、搬入口34の上案内板34a、下
案内板34bに導かれて、下流側のパンチ処理手段に搬
入されるようになっている。
【0051】パンチ処理手段35は、上述の搬送口34
のすぐ下流側に配設されており、ストッパと、パンチ
と、パンチ受けと、駆動機構(いずれも図示せず)とを
備えている。ストッパは、パンチ処理手段35における
下流側に配置され、記録材Pの搬送路に出没可能に支持
されている。ストッパは、パンチ処理に際して、搬送路
中に突出されて記録材Pの先端を一時的に停止させ、ま
た、パンチ処理後には、搬送路から退避して記録材Pの
搬送を許容するものである。パンチは刃部を下方に向け
た姿勢で昇降可能に支持されており、上述のストッパに
よって一時的に停止された記録材Pに対して上方側(表
面側)から下降して記録材Pの先端部近傍にパンチ穴を
穿孔するものである。パンチ穴穿孔後には直ちに上方に
退避する。パンチ受けは、搬送路の下方、すなわち搬入
されてきた記録材Pの裏面側に配設されていて、穿孔時
にパンチの刃部を受けるものである。そして、駆動機構
は、上述のストッパを出没させ、また上述のパンチを昇
降させるものである。駆動機構は、フィニッシャ12の
記録材搬送系を駆動する駆動源からクラッチを介して動
力の伝達が行われ、例えばカムによって、ストッパ及び
パンチを作動させる。なお、これらストッパとパンチと
はカムを介して連動され、まずストッパが搬送路中に突
出されて、記録材Pの先端を停止させ、その後、直ちに
パンチが下降して記録材Pの先端部近傍にパンチ穴を穿
孔する。ストッパ及びパンチの退避するタイミングにつ
いては、同時であってもよい。
【0052】カール矯正手段38は、上述のパンチ処理
手段35のすぐ下流側に配設されている。カール矯正手
段38は、上流側と下流側とに配設された2対のカール
取りローラ対36,37と、これらによるカール取り量
を調整する調整機構39A,39Bとを備えている。こ
のうちカール取りローラ対36は、駆動ローラ(第1の
ローラ)36aと従動ローラ(第2のローラ)36bと
により、またカール取りローラ対37は、駆動ローラ
(第1のローラ)37a、従動ローラ(第2のローラ)
37bとによって構成されている。これら駆動ローラ3
6a,37aは、従動ローラ36b,37bと比べて、
直径が小さく、また硬度の高い材質、例えば、金属や合
成樹脂で形成されている。一方、従動ローラ36b,3
7bは、駆動ローラ36a,37aよりも、直径が大き
く、例えばスポンジ状の発泡ゴムで形成されている。ま
た駆動ローラ36a,37aは位置が不動であり、一
方、従動ローラ36b,37bはほぼ上下方向移動可能
に支持されている。なお、駆動ローラ36a,37aに
は図示しないトルクリミッターが取り付けれており、過
度の負荷がかからないように工夫されている。
【0053】上流側のカール取りローラ対36にあって
は、駆動ローラ36aは、記録材搬送路の上側に配置さ
れ、記録材搬送路の下側に配置された従動ローラ36b
が調整機構39Aにより押し上げられて駆動ローラ36
aに下方から当接されている。このとき硬度の高い駆動
ローラ36aが硬度の低い従動ローラ36bに食い込ん
でいる。後述の調整機構39Aは、このときの食い込み
量を調整することで、カール取り量を調整するものであ
る。一方、下流側のカール取りローラ対37にあって
は、上流側のカール取りローラ対36とは逆に、駆動ロ
ーラ37aが記録材搬送路の下側に配置され、記録材搬
送路の上側に配置された従動ローラ37bが調整機構3
9Bにより押し下げられて駆動ローラ36aに上方から
当接されている。このとき硬度の高い駆動ローラ37a
が硬度の低い従動ローラ37bに食い込んでいる。後述
の調整機構39Bは、このときの食い込み量を調整する
ことで、カール取り量を調整するものである。このよう
に、上流側のカール取りローラ対36では、下方に配置
された従動ローラ36bに駆動ローラ36aが上方から
食い込んでいるのでこの当接部を通過する記録材Pは、
上方に湾曲した(下方に向かって凸状の)カール付けが
なされ、下流側のカール取りローラ対37では逆に下方
に湾曲した(上方に向かって凸状の)カール付けがなさ
れる。したがって、カール取り手段38に搬入される前
に、下方にカールしている記録材Pは、上流側のカール
取りローラ対36でカールが矯正され、また、搬入前
に、上方にカールしている記録材Pは、下流側のカール
取りローラ対37でカールが補正されることになる。
【0054】図3、及び図3中の調整機構を同図の右方
から見た図である図4(a)、(b)に示すように、調
整機構39Aは、上述の従動ローラ36bの軸(図示せ
ず)に平行に配設された軸71と、軸71の前端部71
aに固定されたブラケット72,73と、ブラケット7
2に固定されたカム部材74と、ブラケット73に前側
から係合されたつまみ(操作手段)75と、つまみ75
と一体のピン76と、ブラケット73に固定されたねじ
部材77と、つまみ75をブラケット73に向けて付勢
する圧縮ばね78とを備えている。以上の軸71から圧
縮ばね78までの各部材は、後述するように、全体が一
体となって回転することができるようになっている。
【0055】このうち、軸71は、その前端部71がハ
ウジング33の前側壁33cによって、また後端部(図
示せず)が後側壁(図示せず)によって回動自在に支持
されている。ブラケット72は、軸71の前端部71a
の一部を切り欠いて平らにした切欠部72bのうちの、
前側壁33cの内側の部分に固定されたL字形の部材で
ある。一方、ブラケット73は、切欠部72bのうちの
前側壁33の外側の部分に固定された部材であり、前端
部73aの前方視形状が長方形に形成されている。
【0056】カム部材74は、前側壁33cの裏面側に
沿うようにしてブラケット72に固定された板状の部材
である。カム部材74は、図3に示すように、その外周
面がカム面となっている。このカム面のうち、ほぼ円弧
状に形成されている部分、つまりaから右回りにb、c
……とfまでつづく面が調整面74aとなる。この調整
面74aは、例えば、従動ローラ36bの軸受(図示せ
ず)に当接して従動ローラ36bを上方の駆動ローラ3
6aに押し付けるものである。調整面74aは、aから
b、c……と右方向に回るに従って半径が漸減するよう
になっている。したがって、カム部材74は、調整面7
4aのうちのaの部分によって従動ローラ36bを押し
上げたときが、従動ローラ36bに対する駆動ローラ3
6aの食い込む量が最も多くなり、このときカール取り
量が最大となる。このカール取り量は、従動ローラ36
bを押し上げる部分がb、c……と移動するのに伴って
減少し、fで最小となる。なお、カム部材74のカム面
のうち、上述の調整面74aを除いた部分、つまりfか
ら右回りにgまでいたる部分が軸受に対応した場合は、
駆動ローラ36aに対する従動ローラ36bの押圧が解
除されるようになっている。この押圧の解除は、例えば
記録材Pが駆動ローラ36aと従動ローラ36bとの間
で挟持された状態でジャムが発生した場合に、この記録
材Pを除去する際に利用される。
【0057】つまみ75は、その後半部(図4中の右半
部)が上述のブラケット73の前端部73aに対して前
後方向(軸71に沿った方向)に移動可能で、かつ回転
方向に移動不能に係合されている。つまみ75の前後方
向の中間部には、仕切り75aが設けてある。この仕切
り75aには透孔が穿孔されている。この透孔には、ね
じ部材77が前方から貫通され、このねじ部材77の先
端は、上述のブラケット73に固定されている。ねじ部
材77の頭部77aとつまみ75の仕切り75aとの間
には、圧縮ばね78が介装されており、この圧縮ばね7
8により、つまみ75はブラケット73に向けて付勢さ
れている。また、つまみ75には、先端を前側壁33c
に向けたピン76が固定されている。なお、上述のカム
部材74には、このピン76の先端が挿脱可能な透孔
(図示せず)が設けてある。また、前側壁33cには、
ピン76が挿脱可能なピン穴(図示せず)が、軸71の
中心を基準とした円周上に、複数穿設されている。例え
ばこのピン穴を45度間隔で設けておけば、カム部材7
4を45度ずつ回転させて位置決め固定することができ
る。なお、図4(a)、(b)では図示していないが、
軸71の後端側にも、カム部材74と同様のカム部材が
固定されている。なお、本実施の形態では、ピン76と
このピン76が挿入されるピン穴によってロック機構を
構成している。
【0058】このような構成の調整機構39Aは、つま
み75がハウジング33の前側壁33cから前方に突出
されているので、ユーザは、フィニッシャ12の正面か
らつまみ75を介して操作することができる。すなわ
ち、ユーザが手でつまみ75を握って圧縮ばね78のば
ね力に抗して手前に引くと、ピン76の先端がカム部材
74の透孔及び前側壁33cのピン穴から抜けて図4
(b)に示す状態となる。この状態を維持しつつ、つま
み75を例えば左回りに少し回転させる。ここでユーザ
がつまみ77から手を離すとピン76がピン穴からずれ
ているので、ピン77の先端が、前側壁33cの表面に
軽く当接する。再びつまみ77を握り、左回りに回転さ
せる。すると、ピン77の先端が次にピン穴と一致した
ときに、圧縮ばね78によりピン76の先端がそのピン
穴及びカム部材74の透孔に挿入される。これにより、
カム部材74が左回りに45度回転されて、従動ローラ
36bに対する駆動ローラ36aの食い込み量が減少
し、したがって、カール取り量が減少する。この逆に、
つまみ75を右回りに45度回転させてピン76を次に
ピン穴に挿入した場合には、カール取り量を増加させる
ことができる。なお、相互に隣接するピン穴間の角度
を、45度よりももっと小さく設定するときには、カー
ル取り量をさらに細かく増減させることが可能となる。
なお、下流側のカール取りローラ対37のカール取り量
を調整する調整機構39Bも上述の調整機構39Aと同
様の構成及び動作であるのでその説明は省略するものと
する。
【0059】このように、調整機構39Aは、フィニッ
シャ12の手前側から、つまみ75を手前に引いて回転
させるだけの簡単な操作で、カール取り量を適宜に設定
することができる。なお、本発明は、前述の上述のよう
に、フィニッシャ12における搬入口34のすぐ下流側
にパンチ処理手段35を配設し、このパンチ処理手段3
5のすぐ下流側にカール矯正手段38を配設したことを
特徴としている。このような配置を採用することで、以
下のような作用・効果を奏することができる。
【0060】・パンチ処理手段35に搬入されてくる記
録材Pの搬送速度が、画像形成装置本体11側の記録材
の搬送速度であって遅いので、パンチ処理手段35にお
けるストッパやパンチのタイミングをとりやすく、従っ
て、パンチ穴の位置精度を高めることができる。
【0061】・また、同じ理由で、記録材Pがストッパ
により一時停止されたときに形成されるループが小さい
ので、パンチ処理後の記録材Pの搬送を円滑に行うこと
ができる。
【0062】・パンチ処理によってパンチ穴の周縁部に
返りが発生した場合に、下流側に配設されたカール矯正
手段38によってこの返りも除去することができる。特
に、パンチの長期使用に伴うパンチの切れの低下によっ
て大きな返りが発生する場合に有効である。
【0063】・カール矯正手段38をパンチ処理手段3
5の上流側に配設したときは、パンチ処理手段35に搬
入する記録材Pの搬送速度をカール矯正手段38によっ
て減速することが必要となるが、この場合には、減速す
るための機構や制御手段が必要となり、その分構成が複
雑となる。本発明によれば、このような機構や制御手段
が不要である。
【0064】・フィニッシャ12側の、カール矯正手段
38を含む記録材搬送系による記録材搬送速度を一定と
することができるので、フィニッシャ21は同一の使用
で、種々の画像形成装置本体11に対応することが可能
である。つまりフィニッシャ12の汎用性を増すことが
できる。
【0065】
【発明の効果】以上のように本発明に係る記録材後処理
装置によれば、搬入口のすぐ下流側にパンチ処理手段を
配設し、このパンチ処理手段35のすぐ下流側にカール
矯正手段を配設することにより、構成が簡単で、複雑な
制御が不要であり、しかも精度の高い後処理を行うこと
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古谷 隆志 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 京セラミタ株式会社内 Fターム(参考) 2H072 CA01 GA02 GA08 3F053 HA03 HB01 HB24 LA14 LB03 3F108 GA02 GA04 GB01 GB07 HA02 HA32

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像形成された記録材に対して後処理を
    行う記録材後処理装置において、 画像形成後に画像形成装置本体から排出される記録材が
    搬入される搬入口と、 前記搬入口から搬送されてきた記録材に対して1枚ずつ
    パンチ処理を行うパンチ処理手段と、 前記パンチ処理手段のすぐ下流側に配設されてパンチ処
    理後の記録材を1枚ずつ搬送しながらカールの矯正を行
    うカール矯正手段と、 を備えることを特徴とする記録材後処理装置。
  2. 【請求項2】 記録材後処理装置本体内に配設された、
    前記カール矯正手段を含む記録材搬送系による記録材搬
    送速度が、前記画像形成装置本体から排出される記録材
    の搬送速度よりも速く設定されていることを特徴とする
    請求項1に記載の記録材後処理装置。
  3. 【請求項3】 前記カール矯正手段が、正方向のカール
    を矯正するローラ対と、逆方向のカールを矯正するロー
    ラ対と、からなることを特徴とする請求項1に記載の記
    録材後処理装置。
  4. 【請求項4】 前記パンチ処理手段は、前記記録材の搬
    送を一旦停止させた状態で前記記録材に穴明け加工を行
    うことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の記録材
    後処理装置。
  5. 【請求項5】 前記カール矯正手段は、それぞれ硬度の
    異なる第1のローラと第2のローラとを有し、これら第
    1,第2のローラを当接させて形成したニップ部により
    前記記録材を挟持搬送することでカールを矯正すること
    を特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の記録材後
    処理装置。
  6. 【請求項6】 前記カール矯正手段は、前記第1のロー
    ラと第2のローラの軸間距離を段階的に変化させて、カ
    ール矯正量を段階的に変化させることを特徴とする請求
    項5に記載の記録材後処理装置。
  7. 【請求項7】 前記第1,第2のローラの一方を他方に
    接離させて当接圧を調整することによりカール矯正量を
    変えるカム部材と、 前記カム部材を前記記録材後処理装置本体外側から操作
    する操作手段と、 前記操作手段をロックして前記カム部材を固定し、また
    前記ロックを解除して前記操作手段による前記カム部材
    の操作を許容するロック機構と、 を備えることを特徴とする請求項5に記載の記録材後処
    理装置。
  8. 【請求項8】 記録材に対して画像を形成する画像形成
    装置本体と、前記画像形成装置本体に隣接して設置さ
    れ、前記画像形成装置本体によって画像形成された記録
    材に後処理を施す記録材後処理装置とを備えた画像形成
    装置において、 前記記録材後処理装置が、請求項1、2、3、4、5、
    6又は7に記載の記録材後処理装置であることを特徴と
    する画像形成装置。
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