JP2002301868A - 感熱記録体 - Google Patents

感熱記録体

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JP2002301868A
JP2002301868A JP2001105527A JP2001105527A JP2002301868A JP 2002301868 A JP2002301868 A JP 2002301868A JP 2001105527 A JP2001105527 A JP 2001105527A JP 2001105527 A JP2001105527 A JP 2001105527A JP 2002301868 A JP2002301868 A JP 2002301868A
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Yutaka Isu
豊 伊須
Shigeji Matsuzawa
茂治 松澤
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐水性、耐光性および感熱記録層と保護層間
の密着性に優れた感熱記録体を提供することにある。 【解決手段】 支持体上に、電子供与性化合物、電子受
容性化合物および水性接着剤を含有する感熱記録層、並
びに水性接着剤を含有する保護層を順次有する感熱記録
体において、上記の課題を解決するための一つの手段と
して、保護層中の水性接着剤としてアセトアセチル変性
樹脂を用い、保護層中にポリアミドアミン・エピクロロ
ヒドリン樹脂を含有させ、かつ感熱記録層中に多価カル
ボン酸ヒドラジド化合物を含有させるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子供与性化合物
と電子受容性化合物との発色反応を利用した感熱記録体
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱エネルギーにより電子供与性化合物と
電子受容性化合物との発色反応を利用感熱記録体は、比
較的安価であり、しかもその記録体に記録するための記
録機器がコンパクトで、その保守も容易なため、ファク
シミリや各種計算機などの記録媒体に使用されている。
【0003】感熱記録体の用途展開として医療用途や製
版用途などで透明なフィルム状のものも開発されてい
る。透明性を得るために保護層中の顔料成分を減らすと
耐水性が悪化する傾向がある。
【0004】アセトアセチル変性樹脂に架橋剤として多
価カルボン酸ヒドラジド化合物を使用することにより、
高い耐水性が得られることが知られており、感熱記録体
の保護層にアセトアセチル変性ポリビニルアルコールを
含有させ、感熱記録体中に多価カルボン酸ヒドラジド化
合物を含有させる技術が特開平11−314458号公
報に記載されている。またジアセトン変性ポリビニルア
ルコールに架橋剤として多価カルボン酸ヒドラジド化合
物とポリアミドアミン・エピクロロヒドリン樹脂を併用
する技術が特願2000−320449に記載されてい
る。しかし特に透明性を得るために顔料成分を減らした
保護層においては充分な耐水性が得られていないのが現
状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、耐水
性、耐光性および感熱記録層と保護層間の密着性に優れ
た感熱記録体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】支持体上に、電子供与性
化合物、電子受容性化合物および水性接着剤を含有する
感熱記録層、並びに水性接着剤を含有する保護層を順次
有する感熱記録体において、上記の課題を解決するため
の一つの手段として、保護層中の水性接着剤としてアセ
トアセチル変性樹脂を用い、保護層中にポリアミドアミ
ン・エピクロロヒドリン樹脂を含有させ、かつ感熱記録
層中に多価カルボン酸ヒドラジド化合物を含有させるも
のである。
【0007】保護層中の水性接着剤としてアセトアセチ
ル変性ポリビニルアルコールを用いることにより、記録
部の耐光性がより高められ、かつ記録部の耐可塑剤性が
高められる効果が得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】保護層中に水性接着剤として使用
されるアセトアセチル変性樹脂としては、水溶性のアセ
トアセチル変性樹脂および水分散性(ラテックス)のア
セトアセチル変性樹脂がある。なかでも、水溶性のアセ
トアセチル変性樹脂が好ましく、とりわけ、水溶性接着
剤であるアセトアセチル変性ポリビニルアルコールが、
記録部の耐光性を高め、しかも記録部の耐可塑剤性にも
優れた効果があり、好ましい。
【0009】水溶性のアセトアセチル変性樹脂は、例え
ば部分ケン化ポリビニルアルコール、完全ケン化ポリビ
ニルアルコール、酢酸ビニル−エチレン共重合体ケン化
物などの水溶性樹脂にケテンダイマーを直接反応させる
ことにより得られる。
【0010】また、水分散性(ラテックス)のアセトア
セチル変性樹脂は、例えばアセトアセチルビニル等のア
セトアセチル基を有する単量体と、メチル(メタ)アク
リレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、スチレンなどの疎水性単量体との乳
化共重合体が挙げられる。更に、必要によりマレイン
酸、フマル酸、マロン酸、アクリル酸、アクリロニトリ
ル、アクリルアミドなどの単量体を共重合させることも
できる。
【0011】保護層中の接着剤として使用されるアセト
アセチル変性ポリビニルアルコールは、ケン化度が85
〜100モル%程度、平均重合度が300〜4000程
度、アセトアセチル化度が0.5〜10モル%程度が好
ましい。重合度、ケン化度共に高いほど耐水性が良好に
なるが、塗料濃度、粘度、塗工性、または乾燥性などの
点から状況に応じ使い分けることが好ましい
【0012】アセトアセチル変性ポリビニルアルコール
のアセトアセチル化度が、0.5モル%未満になると充
分な耐水性が得られず、また10モル%を超えると水へ
の溶解性が低下するだけでなく、保護層としての耐水性
も低下する恐れがある。
【0013】アセトアセチル変性ポリビニルアルコール
の使用量としては、アセトアセチル変性樹脂を保護層の
全固形量に対して10重量%以上、好ましくは20〜8
0重量%程度である。
【0014】保護層中に架橋剤として含有されるポリア
ミドアミン・エピクロロヒドリン樹脂の使用量としては
特に限定されないが、保護層中のアセトアセチル変性ポ
リビニルアルコールの固形量に対して1〜50重量%、
好ましくは3〜40重量%程度である。
【0015】保護層の耐水性を高めるために感熱記録層
中に架橋剤として多価カルボン酸ヒドラジド化合物が含
有される。多価カルボン酸ヒドラジド化合物の使用量と
しては特に限定されるものではないが感熱記録層の全固
形量に対し0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜1
0重量%程度が好ましい。
【0016】多価カルボン酸ヒドラジド化合物の具体例
としては、例えばアジピン酸ジヒドラジド、フタル酸ジ
ヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、テレフタル酸
ジヒドラジド、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒド
ラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジ
ド、セバシン酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジ
ド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド、
ポリアクリル酸ヒドラジドおよび下記の一般式(1)で示
されるジヒドラジド化合物が好しい。特に、アジピン酸
ジヒドラジドが好ましい。
【0017】
【化1】
【0018】保護層中に水溶性の酸性化合物を含有させ
ることにより、保護層の耐水性がより高められる。かか
る水溶性の酸性化合物の添加量としては特に限定されな
いが、保護層用塗液のpHが2〜7程度となるように添
加するのが好ましい。
【0019】保護層に添加される水溶性の酸性化合物と
しては特に限定されるものではないが、蟻酸、酢酸、プ
ロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、シュウ酸、マ
ロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン
酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、
安息香酸、フタル酸、ベンゼントリカルボン酸などのカ
ルボキシル基を有する水溶性の有機酸、またはカリミョ
ウバンのような水溶性無機化合物があげられ、勿論これ
らに限定されるものではなく、2種以上の併用も可能で
ある。
【0020】本発明は保護層の接着剤としてアセトアセ
チル変性樹脂を含有させるものであるが、本発明の効果
を損なわない範囲において、その他の接着剤を1種或い
は2種以上併用することもできる。かかる接着剤として
は、例えば完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン
化ポリビニルアルコール、ジアセトンアミド変性ポリビ
ニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコー
ル、ケイ素変性ポリビニルアルコール、デンプン、酸化
デンプン、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイ
ン、アラビアガム、ジイソブチレン・無水マレイン酸共
重合体塩、スチレン・無水マレイン酸共重合体塩、エチ
レン・アクリル酸共重合体塩、アクリル樹脂系ラテック
ス、ウレタン樹脂系ラテックスなどが挙げられ、勿論こ
れらに限定されるものではなく2種以上の併用も可能で
ある。
【0021】保護層は、例えばアセトアセチル変性ポリ
ビニルアルコールが溶解された水溶液、ポリアミドアミ
ン・エピクロロヒドリン樹脂、および必要により下記の
顔料や各種助剤とを混合攪拌して調製された保護層用塗
液を感熱記録層上に塗布乾燥して形成される。
【0022】顔料としては、例えば炭酸カルシウム、酸
化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、無定形シリ
カ、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、タルク、カオ
リン、クレー、焼成カオリンなどの無機顔料、ナイロン
樹脂フィラー、尿素・ホルマリン樹脂フィラー、生デン
プン粒子などの有機顔料が挙げられる。なかでも、カオ
リン、無定型シリカは他の顔料に比べ高い透明性が得ら
れるため好ましく用いられる。顔料の使用量としては、
保護層の全固形量に対して5〜80重量%程度であり、
勿論これらに限定されるものではなく、また2種以上の
併用も可能である。
【0023】透明性を高めるために保護層の顔料成分を
減らしていくと耐水性が悪化する傾向がある。しかし本
発明は顔料成分の少ない透明性の高い保護層においても
良好な耐水性を発現できる技術である。
【0024】保護層用塗液中に添加し得る助剤として
は、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリルリン酸エステルカリウム塩、ポリエチレ
ンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エス
テルワックスなどの滑剤、アルキルベンゼンスルホン酸
ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ス
ルホン変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナト
リウムなどの界面活性剤、グリオキサール、ホウ酸、ジ
アルデヒドデンプン、メチロール尿素、エポキシ系化合
物などの耐水化剤、および消泡剤、紫外線吸収剤、蛍光
染料、着色染料、離型剤、酸化防止剤などの助剤を添加
することもできる。
【0025】電子供与性化合物と電子受容性化合物を有
する感熱記録方式としては、例えばロイコ染料と呈色剤
との組合せ、ジアゾニウム塩とカプラーとの組合せ、有
機銀塩と還元剤の組み合わせ、鉄、コバルト、銅など遷
移元素とキレート化合物との組合せ、芳香族イソシアネ
ート化合物とイミノ化合物との組合せなどが挙げられる
が、ロイコ染料と呈色剤との組合せが発色濃度に優れる
ため、好ましく用いられる。以下、ロイコ染料と呈色剤
との組合せからなる感熱記録体について詳細に述べる。
【0026】ロイコ染料および呈色剤としては、各種公
知のものが使用できる。ロイコ染料の具体例としては、
例えば3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−
6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミ
ノ−2−メチルフェニル)−3−(4−ジメチルアミノ
フェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(N−
エチル−N−p−トリル)アミノ−7−N−メチルアニ
リノフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロ
ロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−
クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフ
ルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−
ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジ
ノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ
(nブチル)アミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオ
ラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフル
オラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニ
ル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン−
2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、
3−p−(p−ジメチルアミノアニリノ)アニリノ−6
−メチル−7−クロロフルオラン、3−p−(p−クロ
ロアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオ
ラン、3−{1,1−ビス(1−エチル−2−メチルイ
ンドール−3−イル)}−3−p−ジエチルアミノフェ
ニルフタリド、3,3’−ビス(1−n−ブチル−2−
メチルインドール−3−イル)フタリド、3,6−ビス
(ジメチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3’−
(6’−ジメチルアミノ)フタリドなどが挙げられる。
【0027】勿論、これらに限定されるものではなく、
また二種以上を併用することも可能である。また、ロイ
コ染料の使用量は、使用する呈色剤により異なるため限
定できないが、感熱記録層全固形量に対して5〜35重
量%程度が好ましい。
【0028】呈色剤としては、例えば4,4’−イソプ
ロピリデンジフェノール、4,4’−シクロヘキシリデ
ンジフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1−フェニルエタン、4,4’−ジヒドロキシジ
フェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニル
スルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフ
ェニルスルホン、3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒ
ドロキシジフェニルスルホン、2,2’−ビス〔4−
(4−ヒドロキシフェニル)フェノキシ〕ジエチルエー
テル、N−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−
トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア、3,3’
−ビス(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミ
ノ)ジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ安息香酸ベン
ジルエステル、N,N’−ジ−m−クロロフェニルチオ
尿素、N−p−トリルスルホニル−N’−フェニルウレ
ア、4,4’−ビス(p−トリルスルホニルアミノカル
ボニルアミノ)ジフェニルメタン、4−〔2−(p−メ
トキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸亜鉛、4
−{3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サ
リチル酸亜鉛、5−〔p−(2−p−メトキシフェノキ
シエトキシ)クミル〕サリチル酸亜鉛などが挙げられ
る。
【0029】ロイコ染料に対する呈色剤の使用比率は、
用いるロイコ染料や呈色剤の種類に応じて適宜選択され
るものであり、特に限定するものではないが、一般にロ
イコ染料1重量部に対して1〜10重量部、好ましくは
1〜5重量部程度の呈色剤が使用される。勿論、これら
に限定されるものではなく、また二種以上を併用するこ
とも可能である。
【0030】感熱記録層には、記録部の保存安定性を高
めるために保存性改良剤、および記録感度を高めるため
に増感剤を含有させることもできる。かかる保存性改良
剤の具体例としては、例えば1,3,5−トリス(4−
tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベン
ジル)イソシアヌル酸、2,2’−エチリデンビス
(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−
チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノー
ル)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキ
シ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,1,3−
トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキ
シルフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
−3,5−ジメチルフェニル)プロパンなどのヒンダー
ドフェノール化合物、4,4’−ジグリシジルオキシジ
フェニルスルホン、4−ベンジルオキシ−4’−(2−
メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホン、テレフ
タル酸ジグリシジル、クレゾールノボラック型エポキシ
樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂などのエポキシ化合物、N,
N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、ビ
ス(4−エチレンイミノカルボニルアミノフェニル)メ
タンなどが挙げられる。
【0031】増感剤の具体例としては、例えばステアリ
ン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、テレフ
タル酸ジベンジル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジ
ル、2−ナフチルベンジルエーテル、m−ターフェニ
ル、p−ベンジルビフェニル、p−トリルビフェニルエ
ーテル1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、
1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)エタン、1,2−
ジ(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4
−クロロフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエ
タン、1−(4−メトキシフェノキシ)−2−(3−メ
チルフェノキシ)エタン、p−メチルチオフェニルベン
ジルエーテル、1,4−ジ(フェニルチオ)ブタン、p
−アセトトルイジド、p−アセトフェネチジド、N−ア
セトアセチル−p−トルイジン、ジ(β−ビフェニルエ
トキシ)ベンゼン、シュウ酸ジ−p−クロロベンジルエ
ステル、シュウ酸ジ−p−メチルベンジルエステル、シ
ュウ酸ジベンジルエステルなどが挙げられる。
【0032】これらの保存性改良剤および増感剤の使用
量は特に限定されないが、一般に呈色剤1重量部に対し
て4重量部以下で調節するのが望ましい。勿論、これら
に限定されるものではなく、また二種以上を併用するこ
とも可能である。
【0033】感熱記録層は、水を分散媒体とし、ロイコ
染料、呈色剤、必要により増感剤、保存性改良剤などを
共に、或いは別々にボールミル、アトライター、サンド
ミルなどの攪拌・粉砕機により平均粒子径が2μm以下
となるように微分散した後、接着剤、多価カルボン酸ヒ
ドラジド化合物を添加して調製された感熱記録層用塗液
を支持体の少なくとも一方の面に塗布乾燥して形成され
る。
【0034】感熱記録層用塗液中の接着剤としては、例
えば完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリ
ビニルアルコール、ジアセトンアミド変性ポリビニルア
ルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、ケイ
素変性ポリビニルアルコール、デンプン、酸化デンプ
ン、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ア
ラビアガム、ジイソブチレン・無水マレイン酸共重合体
塩、スチレン・無水マレイン酸共重合体塩、エチレン・
アクリル酸共重合体塩、アクリル樹脂系ラテックス、ウ
レタン樹脂系ラテックスなどが挙げられ、勿論これらに
限定されるものではなく2種以上の併用も可能である。
【0035】更に、感熱記録層用塗液中には必要に応じ
て上記の保護層に使用し得る各種の顔料および助剤を添
加することができる。
【0036】これら保護層、感熱記録層の形成方法につ
いては特に限定されるものではなく、例えばエアーナイ
フコーティング、バリバーブレードコーティング、ピュ
アーブレードコーティング、ロッドブレードコーティン
グ、カーテンコーティング、ダイコーティング、グラビ
アコーティング、スライドビードコーティング、オフセ
ットグラビアコーティング、5本ロールコーティングな
どの適当な塗布方法により形成される。
【0037】支持体としては、厚さ4〜250μm、好
ましくは20〜200μmのプラスチックフィルム、合
成紙あるいは紙を適宜選択して使用される。透過光にて
使用する場合は透明あるいは半透明なプラスチックフィ
ルムが適しており、三酢酸セルロースフィルムなどのセ
ルロース誘導体のフィルム、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタ
レートなどのポリエステル系のフィルム、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系フィルム、
ポリ塩化ビニルフィルム、ポリカーボネート系フィル
ム、ポリアミド系フィルム、ポリスルホンフィルム、ポ
リエーテルスルホンフィルム、ポリエーテルエーテルケ
トンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリフェ
ニレンサルファイドフィルム、ポリエステルエーテルフ
ィルム、ポリアミドイミドフィルム、フッ素樹脂フィル
ム、ポリウレタンフィルム、アクリル系フィルム、ポリ
ビニルブチラールフィルム、ポリスチレンフィルム、ポ
リビニルアルコールフィルムなどをはじめとし、その他
合成樹脂系のフィルムを単体で、あるいは貼り合わせて
用いることができる。また必要に応じて支持体と感熱記
録層との間にアンカーコート層を設けることも可能であ
る。
【0038】感熱記録層用塗液の塗布量は乾燥重量で2
〜50g/m、好ましくは3〜30g/m程度、保
護層用塗液の塗布量は乾燥重量で0.1〜10g/m
程度である。
【0039】なお、必要に応じて感熱記録体の支持体の
裏面側にも保護層、印刷層、磁気記録層、帯電防止層、
或いはインクジェット記録層を設けたり、支持体と感熱
記録層の間に有機または無機の吸油性顔料を主成分とし
た下塗り層を設けたり、各層塗抹後にスーパーカレンダ
ー掛けなどの平滑化処理を施すことなども可能である。
また、感熱記録体の支持体の裏面側に粘着剤層を設ける
などの感熱記録体製造分野における各種の公知技術が必
要に応じて付加し得るものである。
【0040】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論これらに限定されるものではない。な
お、例中の「部」及び「%」は、特に断らない限りそれ
ぞれ「重量部」、「重量%」を示す。
【0041】実施例1 ・A液の調製 3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン20部、ケン化度88モル%、重合度30
0のポリビニルアルコールの20%水溶液20部、天然
油脂系消泡剤の5%エマルション4部、ジオクチルスル
ホコハク酸ナトリウム塩の5%水溶液8部および水30
部からなる組成物をサンドミルによりレーザー回折式粒
径測定器によるメジアン径が0.3μmとなる様に処理
してA液を得た。
【0042】・B液の調製 3,3’−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドー
ル−3−イル)フタリド20部、ケン化度88モル%、
重合度300のポリビニルアルコールの20%水溶液2
0部、天然油脂系消泡剤の5%エマルション4部、ジオ
クチルスルホコハク酸ナトリウム塩の5%水溶液8部お
よび水30部からなる組成物をサンドミルによりレーザ
ー回折式粒径測定器によるメジアン径が0.3μmとな
る様に処理してB液を得た。
【0043】・C液の調製 3−〔1,1−ビス(1−エチル−2−メチルインドー
ル−3−イル)〕−3−p−ジエチルアミノフェニルフ
タリド20部、ケン化度88モル%、重合度300のポ
リビニルアルコールの20%水溶液20部、天然油脂系
消泡剤の5%エマルション4部、ジオクチルスルホコハ
ク酸ナトリウム塩の5%水溶液8部および水30部から
なる組成物をサンドミルによりレーザー回折式粒径測定
器によるメジアン径が0.3μmとなる様に処理してC
液を得た。
【0044】・D液の調製 3,3’−ビス(p−トルエンスルホニルアミノカルボ
ニルアミノ)ジフェニルスルホン20部、ケン化度88
モル%、重合度300のポリビニルアルコールの20%
水溶液20部、天然油脂系消泡剤の5%エマルション4
部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム塩の5%水溶
液8部および水30部からなる組成物をサンドミルによ
りレーザー回折式粒径測定器によるメジアン径が0.3
μmとなる様に処理してD液を得た。
【0045】・E液の調製 2,2’−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホ
ニル)フェノキシ〕ジエチルエーテルを主成分として含
む呈色剤(商品名:D−90、日本曹達社製)20部、
ケン化度88モル%、重合度300のポリビニルアルコ
ールの20%水溶液20部、天然油脂系消泡剤の5%エ
マルション4部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム
塩の5%水溶液8部および水30部からなる組成物をサ
ンドミルによりレーザー回折式粒径測定器によるメジア
ン径が0.4μmとなる様に処理してE液を得た。
【0046】・F液の調製 1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキ
シ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸(商品
名:DH48、旭電化工業社製)20部、ケン化度88
モル%、重合度300のポリビニルアルコールの20%
水溶液20部、天然油脂系消泡剤の5%エマルション4
部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム塩の5%水溶
液8部および水30部からなる組成物をサンドミルによ
りレーザー回折式粒径測定器によるメジアン径が0.4
μmとなる様に処理してE液を得た。
【0047】・感熱記録層用塗液の調製 A液145部、B液25部、C液25部、D液400
部、E液65部、F液100部、接着剤としてケン化度
88モル%、重合度300のポリビニルアルコールの3
0%水溶液60部とスチレン−ブタジエン系ラテックス
(商品名:スマーテックスPA9281、固形分48
%、日本エイアンドエル社製)250部、アジピン酸ジ
ヒドラジドの5%水溶液72部、および水90部からな
る組成物を混合攪拌して感熱記録層用塗液を得た。
【0048】・保護層用塗液の調製 アセトアセチル変性ポリビニールアルコール(商品名:
ゴーセファイマーZ320、日本合成化学工業社製)の
10%水溶液200部、カオリン(商品名:UW−9
0、EC社製)の60%水分散液10部、コロイダルシ
リカ(商品名:スノーテックスOL、固形分20%、日
産化学工業社製)9部、ステアリン酸亜鉛の水分散物
(商品名:ハイドリンF−930、固形分40%、中京
油脂社製)6部、ステアリルリン酸エステルカリウム塩
(商品名;ウーポール1800、固形分35%、松本油
脂製薬社製)0.4部、天然油脂系消泡剤の5%エマル
ション1部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム塩の
5%水溶液6部、カリミョウバンの5%水溶液3部、ポ
リアミドアミン・エピクロロヒドリン(商品名:WS−
547、日本PMC社製)の25%水溶液15部、およ
び水70部を混合攪拌し保護層用塗液を得た。
【0049】・感熱記録体の作成 厚さ175μmの透明PETフィルム上(商品名:テト
ロンフィルムHMW、帝人社製)に感熱記録層用塗液お
よび保護層用塗液をそれぞれ乾燥後の塗布量が21g/
、4.5g/mとなるように順次塗布乾燥して感
熱記録層と保護層を設け、感熱記録体を得た。
【0050】実施例2 ・G液の調製 3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン20部、ケン化度88モル%、重合度30
0のポリビニルアルコールの20%水溶液20部、天然
油脂系消泡剤の5%エマルション4部、ジオクチルスル
ホコハク酸ナトリウム塩の5%水溶液8部および水30
部からなる組成物をサンドミルによりレーザー回折式粒
径測定器によるメジアン径が0.7μmとなる様に処理
してG液を得た。
【0051】・H液の調製 3−(n−シクロヘキシル−n−メチルアミノ)−6−
メチル−7−アニリノフルオラン20部、ケン化度88
モル%、重合度300のポリビニルアルコールの20%
水溶液20部、天然油脂系消泡剤の5%エマルション4
部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム塩の5%水溶
液8部および水30部からなる組成物をサンドミルによ
りレーザー回折式粒径測定器によるメジアン径が1.0
μmとなる様に処理してH液を得た。
【0052】・I液の調製 ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン
20部、ケン化度88モル%、重合度300のポリビニ
ルアルコールの20%水溶液20部、天然油脂系消泡剤
の5%エマルション4部、ジオクチルスルホコハク酸ナ
トリウム塩の5%水溶液8部および水30部からなる組
成物をサンドミルによりレーザー回折式粒径測定器によ
るメジアン径が0.3μmとなる様に処理してI液を得
た。
【0053】・J液の調製 実施例1中のE液の組成物をサンドミルによりレーザー
回折式粒径測定器によるメジアン径が1μmとなる様に
処理してJ液を得た。
【0054】・感熱記録層用塗液の調製 G液70部、H液17部、I液150部、J液60部、
スチレン−ブタジエン系ラテックス(商品名:スマーテ
ックスPA9281、固形分48%、日本エイアンドエ
ル社製)90部、ポリエステル系ウレタン樹脂アイオノ
マー(商品名;ハイドランAP−30F、固形分20
%、大日本インキ社製)60部、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロースの15%水溶液(商品名;メトローズ6
0SH−03、信越化学社製)20部、およびアジピン
酸ジヒドラジドの5%水溶液45部からなる組成物を混
合攪拌して感熱記録層用塗液を得た。
【0055】・保護層用塗液の調製 アセトアセチル変性ポリビニールアルコール(商品名:
ゴーセファイマーZ200、日本合成化学工業社製)の
10%水溶液200部、カオリン(商品名:UW−9
0、EC社製)の60%水分散液9部、水酸化アルミニ
ウム(商品名:ハイジライトH−43M、昭和電工社
製)の60%水分散液9部、コロイダルシリカ(商品
名:スノーテックスO、固形分20%、日産化学工業社
製)45部、ステアリン酸亜鉛の水分散物(商品名:ハ
イドリンF−930、固形分40%、中京油脂社製)8
部、ステアリルリン酸エステルカリウム塩(商品名;ウ
ーポール1800、固形分35%、松本油脂製薬社製)
0.6部、天然油脂系消泡剤の5%エマルション3部、
ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム塩の5%水溶液9
部、およびポリアミドアミン・エピクロロヒドリン(商
品名:WS−547、日本PMC社製)の25%水溶液
18部を混合攪拌し保護層用塗液を得た。
【0056】・感熱記録体の作成 厚さ100μmの透明PETフィルム上(商品名:テト
ロンフィルムHMW、帝人社製)に感熱記録層用塗液お
よび保護層用塗液をそれぞれ乾燥後の塗布量が6.0g
/m、4.5g/mとなるように順次塗布乾燥して
感熱記録層と保護層を設け、感熱記録体を得た。
【0057】実施例3 ・下塗り層用塗液の調製 焼成クレー〔吸油量:110ml/100g〕100
部、ポリビニルアルコール(ケン化度88%、重合度1
000)の10%水溶液200部および水100部から
なる組成物を混合攪拌して下塗り層用塗液を得た。
【0058】・K液の調製 3−ジ−(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン10部、メチルセルロースの5%水溶液
5部および水15部からなる組成物をサンドミルで分散
し、レーザー回折式粒径測定器によるメジアン径が1.
0μmとなる様に処理してK液を得た。
【0059】・L液の調製 4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスル
ホン10部、メチルセルロースの5%水溶液5部および
水15部からなる組成物をサンドミルで分散し、レーザ
ー回折式粒径測定器によるメジアン径が1.0μmとな
る様に処理してL液を得た。
【0060】・M液の調製 1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン10部、メ
チルセルロースの5%水溶液5部および水15部からな
る組成物をサンドミルで分散し、レーザー回折式粒径測
定器によるメジアン径が1.0μmとなる様に処理して
M液を得た。
【0061】・感熱記録層用塗液の調製 K液25部、L液50部、M液50部、ポリビニルアル
コール(ケン化度99%、重合度1000)の10%水
溶液150部、固形濃度50%のスチレン・ブタジエン
系ラテックス20部および軽質炭酸カルシウム20部、
アジピン酸ジヒドラジドの5%水溶液100部を混合攪
拌して感熱記録層用塗液を得た。
【0062】・保護層用塗液の調製 アセトアセチル変性ポリビニルアルコール〔商品名:ゴ
ーセファイマーZ200、日本合成化学工業(株)社製〕
の10%水溶液250部、カオリン〔商品名:UW−9
0、EC社製〕67部、ポリアミドアミン・エピクロロ
ヒドリン〔商品名:WS−547、日本PMC社製〕の
25%水溶液20部、ステアリン酸亜鉛の30%水分散
液10部および水150部からなる組成物を混合攪拌
し、10%酢酸水溶液でpH4.8となるように調製し
て保護層用塗液を得た。
【0063】・感熱記録体の作製 厚さ60g/mの酸性の上質紙上に、下塗り層用塗液
を乾燥後の塗布量が9g/m2となるように塗布乾燥し
て下塗り層を形成した後、スーパーカレンダーにより表
面を平滑化処理した。平滑化処理された下塗り層上に、
感熱記録層用塗液および保護層用塗液を乾燥後の塗布量
がそれぞれ6g/m、4g/mとなるように塗布乾
燥して感熱記録層および保護層を順次形成した後、スー
パーカレンダーで表面を平滑化して感熱記録体を得た。
【0064】実施例4 実施例3の保護層用塗液の調製において、アセトアセチ
ル変性ポリビニルアルコール〔商品名:ゴーセファイマ
ーZ200、日本合成化学工業(株)社製〕の10%水溶
液250部の代わりに、アセトアセチル変性アクリル樹
脂系ラテックスの30%分散液80部を用いた以外は、
実施例3と同様にして感熱記録体を得た。
【0065】実施例5 実施例3の感熱記録層用塗液の調製において、アジピン
酸ジヒドラジドの5%水溶液100部の代わりに上記の
一般式(1)で示される化合物の5%水溶液100部を用
いた以外は、実施例3と同様にして感熱記録体を得た。
【0066】比較例1 実施例1の保護層用塗液の調製において、アセトアセチ
ル変性ポリビニルアルコールの10%水溶液250部の
代わりに完全ケン化ポリビニルアルコール(商品名:P
VA−117、クラレ社製)の10%水溶液250部を
用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得
た。
【0067】比較例2 実施例1の保護層用塗液の調製において、ポリアミドア
ミン・エピクロロヒドリン25%水溶液20部を用いな
い以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0068】比較例3 実施例1の保護層用塗液の調製において、ポリアミドア
ミン・エピクロロヒドリン25%水溶液20部の代わり
にポリアミド樹脂(商品名:PA−801、日本PMC
社製)の20%水溶液25部を用いた以外は、実施例1
と同様にして感熱記録体を得た。
【0069】比較例4 実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、アジピン
酸ジヒドラジドの5%水溶液100部を用いない以外
は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0070】比較例5 実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、アジピン
酸ジヒドラジドの5%水溶液100部の代わりにポリア
ミド樹脂(商品名:PA−801、日本PMC社製)の
20%水溶液25部を用いた以外は、実施例1と同様に
して感熱記録体を得た。
【0071】比較例6 実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、アセトア
セチル変性ポリビニールアルコール(商品名:ゴーセフ
ァイマーZ320、日本合成化学工業社製)の10%水
溶液200部の代わりにスチレンアクリル共重合体樹脂
(商品名:RX−533U、日本カーバイト社製)の4
5%水溶液44.4部を用いた以外は、実施例4と同様
にして感熱記録体を得た。
【0072】かくして得られた感熱記録体について以下
の評価試験を行い、その結果を表1に示した。
【0073】〔透明性評価〕実施例1、2ならびに比較
例の感熱記録体のヘイズ値をヘイズメーター(商品名:
TC−H1V、東京電色製)を用いて測定した
【0074】〔耐水性評価〕感熱記録体の保護層面上に
水を一滴垂らし、約1分後に水滴を拭き取り表面状態を
評価した。 (評価基準) ◎:拭き取った際、表面の剥離が全く見られない。 ○:拭き取った際、表面の剥離が僅かに見られ。 △:拭き取った際、表面の剥離が少し見られる。 ×:拭き取った際、表面が溶解し、下層が露出する。
【0075】〔耐光性評価〕感熱記録評価機〔商品名:
TH−PMD、大倉電機社製〕を用い、各感熱記録体を
記録し、4日間窓に貼り付け処理を行った後、処理前の
記録部の濃度が1.0付近における色調の変化を評価し
た。なお、透明フイルムを使用したものについては、感
熱記録体の裏面側に白色度85%、不透明度99%の上
質紙を置いて、マクベス濃度計(商品名:914型,マ
クベス社製)ビジュアルモードにて測定した。 (評価基準) ○:ほとんど変化が見られない。 △:若干の変化が見られる。 ×:完全な発色色調の変化が見られる。
【0076】〔感熱記録層と保護層間の密着性評価〕感
熱記録体の端部にセロテープ(登録商標)を貼り付けし
っかりと密着させた後、端部側からセロテープを剥が
し、剥離部の表面状態を評価する。 (評価基準) ○:全く剥離が見られない。 △:保護層の剥離が1部見られる。 ×:保護層の大幅な剥離が見られる。
【0077】〔塗料の経時安定性評価〕保護層塗料の調
製後の塗料粘度変化を評価する。 (評価基準) ○:数日経ったあとも全く変化が見られない。 △:数時間程度なら変化は見られないが、24時間後に
はゲル状となる。 ×:3時間後、ゲル状となり使用できない状態となる。
【0078】
【表1】
【0079】
【発明の効果】(表1)に示されているように、本発明
の感熱記録体は、耐水性、耐光性、感熱記録層と保護層
間の密着性に優れ、しかも塗料安定性にも優れた効果を
有するものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、電子供与性化合物、電子受
    容性化合物および水性接着剤を含有する感熱記録層、並
    びに水性接着剤を含有する保護層を順次有する感熱記録
    体において、保護層中の水性接着剤がアセトアセチル変
    性樹脂であり、保護層中にポリアミドアミン・エピクロ
    ロヒドリン樹脂が含有され、かつ感熱記録層中に多価カ
    ルボン酸ヒドラジド化合物が含有された感熱記録体。
  2. 【請求項2】 保護層中のアセトアセチル変性樹脂がア
    セトアセチル変性ポリビニルアルコールである請求項1
    記載の感熱記録体。
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