JP2002301411A - 塗工用ロッド、およびその製造方法 - Google Patents

塗工用ロッド、およびその製造方法

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JP2002301411A
JP2002301411A JP2001104676A JP2001104676A JP2002301411A JP 2002301411 A JP2002301411 A JP 2002301411A JP 2001104676 A JP2001104676 A JP 2001104676A JP 2001104676 A JP2001104676 A JP 2001104676A JP 2002301411 A JP2002301411 A JP 2002301411A
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groove
coating
rod
rolling
grooves
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Mitsuo Saito
光生 斉藤
Shigetoshi Nakamura
滋利 中村
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OSG Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗工用ロッドを軸心まわりに回転させて塗工
する際に縞模様の塗工むらが生じることを防止する。 【解決手段】 塗工用ロッド10の軸心Oに対してねじ
れ角α1 (=45°)で捩じれている多条のねじ溝から
成る第1溝14、およびその第1溝14のねじれ方向と
反対方向へねじれ角α2 (=−45°)で捩じれた多条
のねじ溝から成る第2溝16により、軸方向および周方
向に離間して多数の截頭四角錐形状の凸部20が均等に
分布するように設けられており、従来のように1条ねじ
のような凸条を設けただけの塗工用ロッドに比較して、
凸条に起因する縞模様の塗工むらが抑制され、塗工剤が
均等に塗布されるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は塗工用ロッドに係
り、特に、塗工むらを低減する技術に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】円柱形状の外周部に凹凸が設けられて被
塗工部材の表面近傍に略平行に配設され、軸心まわりに
回転させられるとともにその被塗工部材の表面に沿って
相対移動させられることにより、その被塗工部材の表面
に所定の塗工剤を塗布する塗工用ロッドが知られてい
る。かかる塗工用ロッドは、従来、円柱形状のロッドの
外周面に所定の径寸法のワイヤを螺旋状に巻回したもの
が用いられていたが、例えば実公平4−40767号公
報に記載されているように、転造加工によって螺旋状の
凸条を一体に設けたものも提案されている。
【0003】図4の塗工用ロッド100は、上記実公平
4−40767号公報に記載されているもので、断面が
半円形状の凸条102が外周面に螺旋状に一体に設けら
れており、例えば図5の(a) 、(b) に示すように使用さ
れて、合成樹脂製のフィルムやシート等の被塗工部材1
04の表面に所定の塗工剤106を塗布する。図4の上
半分は正面外観図で、下半分は断面図である。また、塗
工剤106は、例えば所定の粘性、流動性を有する液状
物質である。
【0004】図5の(a) は、略水平に配設された送りロ
ーラ108の上方に略平行に塗工用ロッド100が配設
され、長手形状の被塗工部材104が送りローラ108
によって図の右方向へ走行させられるとともに、その送
り速度に応じて定められた一定の回転速度で塗工用ロッ
ド100が矢印で示すように送り方向へ回転させられる
ことにより、被塗工部材104の上面に供給された塗工
剤106を定量送りして被塗工部材104の上面に所定
の厚さで略均一に塗布するようになっている。また、図
5の(b) は、複数の送りローラ110によって塗工剤1
06が収容された容器112内を被塗工部材104が走
行させられることにより、その被塗工部材104の表面
に塗工剤106が付着させられる一方、その容器112
の上方において被塗工部材104の表面に近接して略平
行に配設された塗工用ロッド100が矢印で示すように
逆方向へ所定の回転速度で回転させられ、余分な塗工剤
104が掻き落とされることにより、被塗工部材104
の表面に塗工剤106が所定の厚さで略均一に塗布され
るようになっている。なお、何れの場合も、塗工用ロッ
ド100は被塗工部材104の送り方向に対して略直角
になる姿勢で配設される。
【0005】なお、図5(a) についても、被塗工部材1
04の走行方向と逆向きに塗工用ロッド100を回転さ
せて、余分な塗工剤106の通過を阻止することによ
り、塗工剤106を略均一に塗布するようにしても良い
など、塗工用ロッド100の使用態様は上記図5(a) 、
(b) に限定されるものではない。
【0006】一方、このような塗工用ロッド100は、
例えば図6に示す転造加工装置120によって製造され
る。転造加工装置120は、一対の転造丸ダイス12
2、124で円柱形状のロッド素材126を両側から挟
圧して転造加工を行うもので、ロッド素材126は支持
部材128によって支持されるようになっている。図6
の(a) は、ロッド素材126の軸心方向から見た正面図
で、(b) は(a) の右側面図である。転造丸ダイス12
2、124は、何れも前記凸条102の間の凹部形状に
対応する断面形状の成形凸部130が凸条102のピッ
チ(=リード)Pと略同じピッチ、厳密にはP×cos θ
(θ:凸条102のリード角)の間隔、で軸方向に離間
して外周面に複数平行、すなわちリードが0の状態で設
けられたもので、図6(b) に示すように成形凸部130
がロッド素材126の軸心に対して直角な方向から凸条
102のリード角θと同じ角度だけ傾斜した姿勢で配設
される。一対の転造丸ダイス122、124は、図6
(b) の状態において互いに反対方向へ角度θで傾斜させ
られており、その状態で図6(a) に矢印で示す方向へ回
転駆動されることにより、ロッド素材126の外周面に
はリード角θで凸条102が転造加工されるとともに、
ロッド素材126は軸心まわりに回転しつつ図6(b) の
左方向へリード送りされ、所定長さで切断されることに
より前記塗工用ロッド100が得られる。なお、一対の
転造丸ダイス122、124の何れか一方は、成形凸部
130が無い円筒面のものを用いるようにしても良い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の塗工用ロッド100は、凸条102が一条ね
じのように設けられているだけであるとともに、被塗工
部材104は塗工用ロッド100の軸心と直角方向、す
なわち凸条102と略平行な方向へ相対移動させられる
ため、例えば塗工剤106の粘性が高い場合などに、そ
の凸条102と平行な縞模様の塗工むらが生じ易いとい
う問題があった。
【0008】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、外周面に設けられた
凸条に起因する縞模様の塗工むらを抑制することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、第1発明は、円柱形状の外周部に凹凸が設けられ
て被塗工部材の表面に所定の塗工剤を塗布する塗工用ロ
ッドであって、前記凹凸は、軸方向および周方向におい
て互いに離間させられるとともに略均等に分布するよう
に設けられた多数の凸部によって構成されていることを
特徴とする。
【0010】第2発明は、第1発明の塗工用ロッドにお
いて、前記凹凸は、互いに平行な多数の第1溝と、その
第1溝と交差するように設けられた互いに平行な多数の
第2溝とから成る格子状の凹凸で、それ等の第1溝およ
び第2溝の間に前記凸部が設けられていることを特徴と
する。
【0011】第3発明は、第2発明の塗工用ロッドにお
いて、前記第1溝は、前記円柱形状の軸心に対して所定
のねじれ角で捩じれている多条のねじ溝で、前記第2溝
は、その第1溝のねじれ方向と反対方向へ所定のねじれ
角で捩じれた多条のねじ溝であることを特徴とする。
【0012】第4発明は、円柱形状のロッド素材に転造
加工を行って第2発明または第3発明の塗工用ロッドを
製造する方法であって、前記第1溝を転造加工するため
の第1転造丸ダイスと、前記第2溝を転造加工するため
の第2転造丸ダイスとを、前記ロッド素材の軸方向にお
いて互いに反対方向へ同じ角度だけ傾斜させた状態で配
置し、そのロッド素材の外周面に押圧しながら中心線ま
わりに回転させることにより、その傾斜に応じてそのロ
ッド素材を軸方向へ前進させながら外周部に連続的に前
記凹凸を転造加工することを特徴とする。
【0013】
【発明の効果】このような塗工用ロッドにおいては、軸
方向および周方向において互いに離間させられるととも
に略均等に分布するように設けられた多数の凸部によっ
て外周部の凹凸が構成されているため、従来のように1
条ねじのような凸条を設けただけの塗工用ロッドに比較
して、凸条に起因する縞模様の塗工むらが抑制され、塗
工剤が均等に塗布されるようになる。
【0014】第2発明では、互いに平行な多数の第1溝
が設けられるとともに、その第1溝と交差する互いに平
行な多数の第2溝が設けられることにより、それ等の第
1溝と第2溝との間に前記凸部が設けられるため、例え
ば第4発明のような転造加工によって簡単に凸部を形成
することが可能で、塗工用ロッドを安価に構成できる。
【0015】第3発明では、前記第1溝は、円柱形状の
軸心に対して所定のねじれ角で捩じれている多条のねじ
溝で、前記第2溝は、その第1溝のねじれ方向と反対方
向へ所定のねじれ角で捩じれた多条のねじ溝であるた
め、軸方向および周方向に離間して多数の凸部が均等に
分布させられ、塗工むらが一層効果的に防止される。
【0016】第4発明では、一対の第1転造丸ダイスお
よび第2転造丸ダイスを用いて、ロッド素材を軸方向へ
前進させながら連続的に凹凸を転造加工するため、第2
発明、第3発明の塗工用ロッドを簡単且つ安価に製造で
きる。また、幅寸法(軸方向寸法)が比較的小さい第1
転造丸ダイスおよび第2転造丸ダイスを用いて長尺の塗
工用ロッドを製造できるため、転造加工装置がコンパク
トで安価に構成される。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の塗工用ロッドは、例えば
前記図5(a) 、(b) に示すように、被塗工部材の表面近
傍に略平行に配設され、軸心まわりに回転させられると
ともにその被塗工部材の表面に沿って相対移動させられ
ることにより、その被塗工部材の表面に所定の塗工剤を
塗布する場合に好適に用いられる。塗工用ロッドは、例
えば被塗工部材との相対移動方向に対して直角になる姿
勢で配設されるが、直角方向から所定角度だけ傾斜させ
ることもできる。
【0018】また、被塗工部材としての合成樹脂製のフ
ィルムやシートの表面に所定の塗工剤を薄く塗布する場
合に好適に用いられるが、このようなフィルムやシート
以外の被塗工部材に塗工剤を塗布する場合に用いること
も可能である。塗工剤としては、例えば所定の流動性、
粘性を有する液状物質が好適に用いられるが、粉状物な
どを塗工剤として塗布することもできる。
【0019】第1発明の凸部の形状は、例えば截頭角錐
形状や截頭円錐形状などの截頭錐体形状、角柱形状、円
柱形状など、種々の形状が可能で、塗布すべき塗布剤の
粘性などに応じて適宜設定される。凸部の形状は一定で
あることが望ましいが、異なる形状の複数種類の凸部を
混在して設けることも可能である。また、第2発明にお
いて第1溝、第2溝の断面形状が開口側程幅寸法が広い
逆台形形状の場合、凸部は截頭四角錐形状になり、その
横断面は正方形、長方形、菱形、または平行四辺形にな
る。
【0020】第1溝および第2溝は、例えば軸心に対し
て反対方向へ同じねじれ角で捩じれた多条のねじ溝にて
構成され、そのねじれ角の大きさは塗布剤の粘性などに
応じて適宜定められるが、例えば30°程度〜60°程
度の範囲内(例えば±30°、±45°、±60°な
ど)が適当である。また、それ等の第1溝および第2溝
の溝直角方向のピッチP、溝幅w、溝深さdも塗工剤の
粘性などを考慮して適宜定められるが、例えば溝直角方
向のピッチPは1mm以下、溝幅wは0.6P以上、溝
深さdは0.3mm以下で設定される。なお、第1溝お
よび第2溝のねじれ角α1 、α2 の大きさや溝形状、ピ
ッチPなどは互いに同じであっても良いが、異なる角度
や形状、ピッチに設定することも可能である。
【0021】第4発明の第1転造丸ダイス、第2転造丸
ダイスは、所定のねじれ角で捩じれた多条の成形凸部を
有するものでも、リードが0の成形凸部を有するもので
も、軸心と平行な成形凸部を有するものでも良く、その
ねじれ角(リード0の場合の90°、或いは0°を含
む)は、塗工用ロッドの第1溝、第2溝のねじれ角
α1、α2 、およびロッド素材の軸方向に対するダイス
の傾斜角度に応じて適宜定められる。
【0022】上記第1転造丸ダイスおよび第2転造丸ダ
イスは、例えばロッド素材の軸方向の同じ位置にロッド
素材を挟んで略反対位置に配置されるが、ロッド素材の
軸方向にずらして配置することもできる。また、第1溝
および第2溝の両方を同時に加工する形状の成形凸部を
備えた第3の転造丸ダイスなどを追加して設けることも
できる。
【0023】第4発明では、第1転造丸ダイスおよび第
2転造丸ダイスを用いて、ロッド素材を軸方向へ前進さ
せながら第1溝および第2溝を転造加工するようになっ
ているが、第1溝および第2溝の両方を同時に加工する
形状の成形凸部を備えた転造丸ダイスを用いて転造加工
したり、ロッド素材を一定位置に保持して転造加工した
り、平ダイスを用いて転造加工したりするなど、他の転
造加工方法を採用することもできるし、切削加工など転
造加工以外の製造方法で製造することも可能である。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳
細に説明する。図1は、本発明の一実施例である塗工用
ロッド10を説明する図で、(a) は軸心Oと直角な方向
から見た正面図、(b) は塗工用ロッド10の外周部に設
けられた凹凸12の概略拡大図、(c) は凹凸12を構成
している多数の第1溝14、第2溝16の溝直角方向の
断面形状を示す図である。この塗工用ロッド10は、円
柱形状のロッド素材18の外周面に第1溝14、第2溝
16を格子状に設けたもので、第1溝14は、ロッド素
材18の軸心Oに対して右まわりにねじれ角α1で捩じ
れている多条のねじ溝で、第2溝16は、第1溝14の
ねじれ方向と反対方向(左まわり方向)へねじれ角α2
で捩じれた多条のねじ溝である。本実施例では、ねじれ
角α1 =45°、α2 =−45°で、第1溝14および
第2溝16は直角に交差している。
【0025】上記第1溝14、第2溝16の断面形状や
ピッチPは互いに等しく、ピッチPは約0.2mm、溝
幅wは約0.15mm、溝深さdは約0.07mmであ
る。また、ロッド素材18の直径寸法Dは約10mm
で、第1溝14、第2溝16の条数はそれぞれ111で
ある。なお、図面は必ずしも正確な寸法割合で示したも
のではない。
【0026】第1溝14、第2溝16の断面形状は、開
口側程幅寸法が大きくなる逆台形形状で、それ等の第1
溝14と第2溝16との間には、図2に示すようにそれ
ぞれ横断面が正方形の截頭四角錐形状を成す凸部20が
設けられている。第1溝14、第2溝16の拡開角βは
約90°で、凸部20の頂角も約90°であり、凸部2
0の高さは溝深さdと同じ約0.07mmである。図2
の二点鎖線は第1溝14の溝中心を表しており、一点鎖
線は第2溝16の溝中心を表している。
【0027】そして、このような塗工用ロッド10は、
前記塗工用ロッド100と同様に図6の転造加工装置1
20を用いて好適に製造される。図3は、本実施例の塗
工用ロッド10を転造加工する一対の第1転造丸ダイス
22、第2転造丸ダイス24を示す図で、それ等の転造
丸ダイス22、24の外周面には、それぞれ前記第1溝
14、第2溝16の溝形状に対応する断面形状の多数の
成形凸部26、28が設けられている。成形凸部26、
28の断面形状は互いに等しく、直角方向のピッチは前
記ピッチP(≒0.2mm)と同じであるが、第1溝1
4を転造加工する第1転造丸ダイス22の成形凸部26
は、中心線S1 の左まわりにねじれ角γ 1 で捩じれた多
条ねじ状に設けられている一方、第2溝16を転造加工
する第2転造丸ダイス24の成形凸部28は、中心線S
2 の右まわりにねじれ角γ2 で捩じれた多条ねじ状に設
けられている。図3の(a) は、転造加工装置120の上
方から見た平面図で、(b) は(a) の下側から見た正面図
である。
【0028】また、上記第1転造丸ダイス22、第2転
造丸ダイス24は、ロッド素材18の軸方向の同じ位置
でロッド素材18を挟んで略反対位置に配置されている
とともに、図3の(b) から明らかなように、ロッド素材
18の軸方向において第1転造丸ダイス22は傾斜角θ
1 だけ右方向へ傾斜させられ、第2転造丸ダイス24は
傾斜角θ2 だけ左方向へ傾斜させられている。傾斜角θ
1 、θ2 は、傾斜方向が異なるだけで同じ角度であり、
第1転造丸ダイス22および第2転造丸ダイス24がロ
ッド素材18を挟圧した状態で、図3(a) の左方向から
見て何れも中心線S1 、S2 の右まわりに同期して回転
駆動されることにより、傾斜角θ1 、θ 2 に応じてロッ
ド素材18を図の左方向へ前進させながら前記第1溝1
4および第2溝16を転造加工する。転造丸ダイス2
2、24の外径寸法は同じで、本実施例では同じ回転速
度で回転駆動される。
【0029】前記ねじれ角γ1 、γ2 、および傾斜角θ
1 、θ2 は、前記ねじれ角α1 、α 2 で第1溝14、第
2溝16が転造加工されるように、次式(1) 、(2) を満
足するように定められる。また、傾斜角θ1 、θ2 は、
ロッド素材18の1回転当たりの軸方向の進み量L(=
πDtanθ1 =πDtanθ2 )が、第1溝14、第
2溝16の軸方向ピッチP* (=P/sinα1 =P/
sinα2 )の整数倍になるように、ロッド素材18の
直径寸法DやピッチPなどに応じて設定される。本実施
例では第1溝14のねじれ角α1 =45°であるため、
その第1溝14を転造加工する第1転造丸ダイス22の
成形凸部26のねじれ角γ1 、傾斜角θ 1 は、例えばγ
1 =−45°30´、θ1 =30´に設定されるととも
に、第2溝16のねじれ角α2 =−45°であるため、
その第2溝16を転造加工する第2転造丸ダイス24の
成形凸部28のねじれ角γ2 、傾斜角θ2 は、例えばγ
2=44°30´、θ2 =30´に設定され、ロッド素
材18は1回転で1ピッチP* ずつ前進させられる。転
造丸ダイス22、24は何れも食付き部、完全山部、逃
げ部を有するとともに、完全山部には軸方向に25条程
度の成形凸部26、28が設けられており、それらの成
形凸部26、28によって繰り返し転造加工が行われる
ことにより、高い寸法精度で凹凸12が転造成形され
る。 α1 =−(γ1 +θ1 ) ・・・(1) α2 =−(γ2 +θ2 ) ・・・(2)
【0030】また、このような塗工用ロッド10は、被
塗工部材の表面近傍に略平行に配設され、軸心まわりに
回転させられるとともに被塗工部材の表面に沿って相対
移動させられることにより、その被塗工部材の表面に所
定の塗工剤を略均一に塗布するように使用される。例え
ば前記図5(a) 、(b) において前記塗工用ロッド100
の代わりに配設され、軸心まわりに所定の回転方向へ回
転させられることにより、塗工剤106を定量送りした
り掻き落としたりして、被塗工部材104の表面に所定
の厚さで略均一に塗布するのである。
【0031】ここで、このような塗工用ロッド10にお
いては、軸心Oに対して所定のねじれ角α1 で捩じれて
いる多条のねじ溝から成る第1溝14、およびその第1
溝14のねじれ方向と反対方向へ所定のねじれ角α2
捩じれた多条のねじ溝から成る第2溝16により、軸方
向および周方向に離間して多数の截頭四角錐形状の凸部
20が均等(規則的)に分布するように設けられている
ため、従来のように1条ねじのような凸条を設けただけ
の塗工用ロッドに比較して、凸条に起因する縞模様の塗
工むらが抑制され、塗工剤が均等に塗布されるようにな
る。
【0032】また、本実施例では第1溝14のねじれ角
α1 =45°、第2溝16のねじれ角α2 =−45°
で、それ等の第1溝14および第2溝16が直角に交差
させられている一方、第1溝14および第2溝16の溝
直角方向のピッチPは何れも約0.2mmで、溝幅wは
何れも約0.15mmで、溝深さdは何れも約0.07
mmであるため、塗工むらを抑制しつつ塗工剤を良好に
塗布できる。
【0033】また、本実施例では一対の第1転造丸ダイ
ス22および第2転造丸ダイス24を用いて、ロッド素
材18を軸方向へ前進させながら連続的に凹凸12を転
造加工するため、塗工用ロッド10を簡単且つ安価に製
造できる一方、幅寸法(軸方向寸法)が比較的小さい第
1転造丸ダイス22および第2転造丸ダイス24を用い
て長尺の塗工用ロッド10を製造できるため、転造加工
装置120がコンパクトで安価に構成される。
【0034】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、これ等はあくまでも一実施形態であ
り、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良
を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である塗工用ロッドを示す図
で、(a) は軸心と直角な方向から見た正面図、(b) は塗
工用ロッドに設けられた格子状の溝の概略図、(c) は溝
直角方向の断面図である。
【図2】格子状の溝によって形成される凸部の形状を具
体的に示す平面図である。
【図3】一対の転造丸ダイスを用いて図1の塗工用ロッ
ドを転造加工する際の状態を示す図で、(a) は平面図、
(b) は(a) の下側から見た正面図である。
【図4】従来の塗工用ロッドの一例を示す一部を切り欠
いた正面図である。
【図5】(a) 、(b) 共に塗工用ロッドを用いて塗工剤を
塗布する装置の一例を説明する概略図である。
【図6】塗工用ロッドを好適に製造できる転造加工装置
を説明する概略図で、(a) は正面図、(b) は(a) の右側
面図である。
【符号の説明】
10:塗工用ロッド 12:凹凸 14:第1溝
16:第2溝 18:ロッド素材 20:凸部
22:第1転造丸ダイス 24:第2転造丸ダイス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F040 AA22 AB04 AC01 BA29 CB06 CB35

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円柱形状の外周部に凹凸が設けられて被
    塗工部材の表面に所定の塗工剤を塗布する塗工用ロッド
    であって、 前記凹凸は、軸方向および周方向において互いに離間さ
    せられるとともに略均等に分布するように設けられた多
    数の凸部によって構成されていることを特徴とする塗工
    用ロッド。
  2. 【請求項2】 前記凹凸は、互いに平行な多数の第1溝
    と、該第1溝と交差するように設けられた互いに平行な
    多数の第2溝とから成る格子状の凹凸で、該第1溝およ
    び該第2溝の間に前記凸部が設けられていることを特徴
    とする請求項1に記載の塗工用ロッド。
  3. 【請求項3】 前記第1溝は、前記円柱形状の軸心に対
    して所定のねじれ角で捩じれている多条のねじ溝で、前
    記第2溝は、該第1溝のねじれ方向と反対方向へ所定の
    ねじれ角で捩じれた多条のねじ溝であることを特徴とす
    る請求項2に記載の塗工用ロッド。
  4. 【請求項4】 円柱形状のロッド素材に転造加工を行っ
    て請求項2または3に記載の塗工用ロッドを製造する方
    法であって、 前記第1溝を転造加工するための第1転造丸ダイスと、
    前記第2溝を転造加工するための第2転造丸ダイスと
    を、前記ロッド素材の軸方向において互いに反対方向へ
    同じ角度だけ傾斜させた状態で配置し、該ロッド素材の
    外周面に押圧しながら中心線まわりに回転させることに
    より、該傾斜に応じて該ロッド素材を軸方向へ前進させ
    ながら外周部に連続的に前記凹凸を転造加工することを
    特徴とする塗工用ロッドの製造方法。
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