JP2002300092A - 雑音除去構造ならびに雑音除去コネクタおよび雑音除去プラグ - Google Patents

雑音除去構造ならびに雑音除去コネクタおよび雑音除去プラグ

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JP2002300092A
JP2002300092A JP2001098332A JP2001098332A JP2002300092A JP 2002300092 A JP2002300092 A JP 2002300092A JP 2001098332 A JP2001098332 A JP 2001098332A JP 2001098332 A JP2001098332 A JP 2001098332A JP 2002300092 A JP2002300092 A JP 2002300092A
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JP
Japan
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noise
magnetic ring
signal
connector
frequency band
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Application number
JP2001098332A
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English (en)
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Koji Enomoto
光司 榎本
Kazumi Tatsuzuki
和美 田續
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Nippon Antenna Co Ltd
Original Assignee
Nippon Antenna Co Ltd
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Publication date
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  • Two-Way Televisions, Distribution Of Moving Picture Or The Like (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な構成により流合雑音を抑制する。 【解決手段】 端末1とブースタ2とを接続している同
軸ケーブル3において、ブースタ2に上り信号を入力し
ている側の同軸ケーブル3の外被導体3b上に磁性体リ
ング5を装着する。この磁性体リング5により、同軸ケ
ーブル5の外被導体5b上を流れてブースタ2に流入す
る雑音電流のエネルギーを吸収することができる。これ
により、流合雑音を抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CATVシステム
等における流合雑音を除去することのできる雑音除去構
造ならびに雑音除去コネクタおよび雑音除去プラグに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のCATVシステムにおいて、CA
TVセンターと各加入者宅の間には伝送路が敷設されて
いるが、この伝送路における伝送損失を補償するため
に、伝送線間にはある程度の距離毎に中継増幅器が挿入
されている。この中継増幅器としては、下り信号および
上り信号を増幅することのできる双方向増幅装置が一般
に用いられており、この双方向増幅装置により線路長等
化およびレベル補償を行っている。線路長等化とは、伝
送線路の伝送損失が周波数をfとしたときにf1/2に比
例する減衰特性となることから、この伝送損失と逆の周
波数特性となるような出力レベルで出力することによ
り、受信端においてフラットな周波数特性を得ようとす
る等化方式である。なお、下り信号とはCATVセンタ
ーから各端末に向かう信号のことであり、上り信号とは
各端末からCATVセンターに向かう信号のことであ
る。一般的なCATVシステムにおいて、上り信号の周
波数帯域としては10〜55MHzが使用され、インタ
ーネットサービスや電話等の端末から送出されたデータ
とされている。また、下り信号の周波数帯域としては7
0〜770MHzが使用され、地上波や衛星放送のテレ
ビ信号および独自番組、インターネットサービスや電話
等のCATVセンターから送出されたデータとされてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】CATVシステムにお
いては、各端末からの上り信号は全てCATVセンター
に集められることになる。そのため、各端末や伝送路の
挿入された伝送機器からノイズ成分が混入されると、そ
れらのノイズ成分もCATVセンターで集められて大き
なノイズとなってしまうようになる。このようなノイズ
は流合雑音といわれており、流合雑音は上り信号のSN
比等の品質を劣化させる原因となっている。ここで、流
合雑音が発生する原理を図16を参照しながら説明す
る。図16は、CATVシステムにおける等価的な構成
の一部を示す図であり、図示する例では、端末101と
双方向増幅器であるブースタ102とを接続する構成の
みが示されている。
【0004】図16においては、加入者宅内に設けられ
るCATV設備を端末101として示していると共に、
双方向増幅器をブースタ102として示している。ただ
し、ブースタ102においては上り信号に関する構成だ
けを示している。端末101とブースタ102とは同軸
ケーブル103により接続されており、同軸ケーブル1
03は、芯線103aと芯線103aを囲むように設け
られた外被導体103bから構成されている。端末10
1において、CATVモデム等を介して送出される上り
信号が信号源Sg1として示されており、端末101の
出力インピーダンスがインピーダンスRo1として示さ
れている。端末101においては、シャーシや金属筐体
を備えており、これらがアース101aとして示されて
いる。また、端末101における能動回路には、商用電
源ACから電源線110を介して供給された交流電源を
直流に変換して供給している。この商用電源ACの電源
線110の一端はグランドされており、この際のアース
抵抗が等価アース抵抗Rg1として示されている。
【0005】一方、ブースタ102においては、上り増
幅手段で増幅されて送出される上り信号が信号源Sg2
として示されており、端末の入力インピーダンスがイン
ピーダンスRi2として、その出力インピーダンスがイ
ンピーダンスRo2として示されている。ブースタ10
2においては、金属筐体を備えており、これがアース1
02aとして示されている。また、ブースタ102にお
ける上り増幅手段や下り増幅手段等の能動回路には、商
用電源ACから電源線111を介して供給された交流電
源を直流に変換して供給している。この商用電源ACの
電源線111の一端はグランドされており、この際のア
ース抵抗が等価アース抵抗Rg2として示されている。
【0006】ここで、商用電源ACの電源を供給するラ
インは電柱間を張り巡らされており、都市雑音等の多く
の雑音を受けている。受けた雑音の周波数帯域は広帯域
にわたっており、CATVシステムにおける上り信号の
周波数帯域である10〜55MHzの周波数成分も含ま
れている。このようにして受けた雑音による雑音電流
は、電源線110から等価アース抵抗Rg1を介してグ
ランドに流れ込むようになる。このため、等価アース抵
抗Rg1には雑音電流による雑音電圧が発生するように
なる。この雑音電圧により端末101のアース101a
の電位と、ブースタ102のアース102aの電位とが
異なるようになり、同軸ケーブル103の外被導体10
3bを介して雑音電流(Noise)が図示するように流れ
るようになる。この雑音電流(Noise)は、アース10
1a−外被導体103b−アース102a−等価アース
抵抗Rg2−グランド−等価アース抵抗Rg1からなる
ループ上を流れるようになる。
【0007】これにより、ブースタ102における等価
アース抵抗Rg2に雑音電流(Noise)による電圧降下
が発生する。この電圧降下分の電位だけ、ブースタ10
2におけるアース102aのアースレベルがグランドレ
ベルと異なるようになる。すると、ブースタ102に
は、その入力インピーダンスRi2の両端に生じている
信号電圧に、等価アース抵抗Rg2に生じている雑音電
圧が加算されて入力されるようになる。このようにし
て、雑音が混入された上り信号がブースタ102に入力
され、ブースタ102の上り増幅手段により増幅されて
信号源Sg2としてブースタ102から送出されるよう
になる。すなわち、ブースタ102からは雑音が混入さ
れた信号が送出されるようになる。さらに、ブースタ1
02における等価アース抵抗Rg2の作用は、等価アー
ス抵抗Rg1と同様であり、等価アース抵抗Rg2の両
端に発生している雑音電圧によっても次段のブースタに
雑音が送られるようになる。
【0008】また、端末101において受けるテレビや
他の電化製品からの雑音が雑音源Ngとして図16に示
されている。この雑音源Ngにより流れる雑音電流も、
等価アース抵抗Rg1に生じている雑音電圧による雑音
電流と同様に、前述したループを流れるようになる。従
って、雑音源Ngの雑音もブースタ102に混入するよ
うになる。このように上り信号に混入された雑音は、次
々とCATVシステムの伝送機器上を同軸ケーブルを介
して上っていくようになる。そして、数多くの伝送機器
からの上り信号が加え合わさってCATVセンターに入
力されるようになり、これにより、混入された雑音が流
合雑音となって信号のS/N比を劣化させるようにな
る。一例として、端末101から上り信号を送出してい
ない場合のブースタ102の入力端子におけるスペクト
ルを図17に示す。この場合のスペクトルは背景ノイズ
のスペクトルとなるが、図17に示すようにCATVモ
デムのキャリア周波数として利用される10MHzにお
ける雑音レベルが50dBにも達しており、上り信号を
送出した際にS/Nを劣化させることがわかる。
【0009】そこで、双方向増幅装置における上り増幅
部においては、使用の態様に応じて上り信号を増幅して
出力するモードと、上り信号をパスさせるモードと、上
り信号を遮断するモードとのいずれかのモードを選択で
きるようにして、極力流合雑音を抑制するようにしてい
る。しかしながら、このような流合雑音を抑制する構成
を双方向増幅装置内に設けると、双方向増幅装置の構成
が複雑になると共に、コストが上昇するという問題点が
あった。
【0010】そこで、本発明は簡易な構成により流合雑
音を抑制することのできる雑音除去構造ならびに雑音除
去コネクタおよび雑音除去プラグを提供することを目的
としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため
に、本発明の雑音除去構造は、所定の周波数帯域が割り
当てられている上り信号と、所定の周波数帯域が割り当
てられている下り信号との双方向信号が伝送される外被
導体を有する伝送線により伝送機器間が接続されてお
り、前記伝送機器において、前記上り信号が入力される
側に接続されている前記伝送線の端部に、前記上り信号
の周波数帯域成分を吸収することのできる磁性体リング
が、前記伝送線の外被導体上に装着されている。この本
発明の雑音除去構造において、前記磁性体リングが、可
撓性を有する絶縁体層上に所定間隔を持って複数のフェ
ライトコアを設けることにより構成されるようにしても
よい。
【0012】また、上記目的を達成することのできる本
発明の雑音除去コネクタは、所定の周波数帯域が割り当
てられている上り信号と、所定の周波数帯域が割り当て
られている下り信号との双方向信号が伝送される外被導
体を有する伝送線により接続されている伝送機器におけ
る前記上り信号が入力されるコネクタであって、該コネ
クタにおける外被導体を構成しているシェル上に、前記
上り信号の周波数帯域成分を吸収することのできる磁性
体リングが装着されている。
【0013】さらに、上記目的を達成することのできる
本発明の雑音除去コネクタは、所定の周波数帯域が割り
当てられている上り信号と、所定の周波数帯域が割り当
てられている下り信号との双方向信号が伝送される外被
導体を有する伝送線により接続されている伝送機器にお
ける前記上り信号が入力されるコネクタに装着される前
記伝送線の端部に設けられるプラグであって、外被導体
を構成しているシェル上に、前記上り信号の周波数帯域
成分を吸収することのできる磁性体リングが装着されて
いる。
【0014】このような本発明によれば、上り信号が入
力される伝送機器側の伝送線に磁性体リングを装着する
だけの構造とされていることから簡易な構成とすること
ができる。そして、磁性体リングにより伝送線の外被導
体を介して流れる雑音電流のエネルギーを吸収すること
ができることから、流合雑音を簡易な構成により抑制す
ることができるようになる。なお、磁性体リングは伝送
線の外被導体上に装着されていることから、伝送線を伝
達する上り信号は減衰されない。また、磁性体リングを
コネクタあるいはプラグのシェル上に設けるようにして
も、上り信号を減衰させることなく伝送線の外被導体を
介して流れる雑音電流のエネルギーをコネクタあるいは
プラグに装着した磁性体リングにより吸収することがで
きる。したがって、磁性体リングをコネクタあるいはプ
ラグのシェル上に設けるという簡易な構成により、流合
雑音を抑制することができるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の雑音除去構造の実施の形
態の構成を図1に示す。図1は、CATVシステムにお
ける等価的な構成の一部を示す図であり、図示する例で
は、端末1と双方向増幅器であるブースタ2とを接続す
る構成のみが示されている。図1に示す構成において
は、加入者宅内に設けられるCATV設備が端末1とし
て示されていると共に、双方向増幅器がブースタ2とし
て示されている。ただし、ブースタ2においては上り信
号に関する構成だけを示している。端末1とブースタ2
とは同軸ケーブル3により接続されており、同軸ケーブ
ル3は、芯線3aと芯線3aを囲むように設けられた外
被導体3bから構成されている。端末1において、CA
TVモデム等を介して送出される上り信号が信号源Sg
1として示されており、端末1の出力インピーダンスが
インピーダンスRo1として示されている。端末1にお
いては、シャーシや金属筐体を備えており、これらがア
ース1aとして示されている。また、端末1における能
動回路には、商用電源ACから電源線10を介して供給
された交流電源が直流に変換されて供給されている。こ
の商用電源ACの電源線10の一端はグランドされてお
り、この際のアース抵抗が等価アース抵抗Rg1として
示されている。
【0016】一方、ブースタ2においては、上り増幅手
段で増幅されて送出される上り信号が信号源Sg2とし
て示されており、端末の入力インピーダンスがインピー
ダンスRi2として、その出力インピーダンスがインピ
ーダンスRo2として示されている。ブースタ2におい
ては、金属筐体を備えており、これがアース2aとして
示されている。また、ブースタ2における上り増幅手段
や下り増幅手段等の能動回路には、商用電源ACから電
源線11を介して供給された交流電源が直流に変換され
て供給されている。この商用電源ACの電源線11の一
端はグランドされており、この際のアース抵抗が等価ア
ース抵抗Rg2として示されている。端末1とブースタ
2との間は同軸ケーブル3により接続されており、ブー
スタ2の入力端子の近傍に位置する同軸ケーブル3の外
被導体3b上に磁性体リング5が装着されている。この
磁性体リング5は、フェライト粉末を用いてリング状に
焼結したフェライトコアにより構成されており、少なく
とも上り信号の周波数帯域(10〜55MHz)におけ
る成分を吸収することができる特性を有している。
【0017】ここで、商用電源ACの電源を供給するラ
インは電柱間を張り巡らされており、都市雑音等の多く
の雑音を受けている。受けた雑音の周波数帯域は広帯域
にわたっており、CATVシステムにおける上り信号の
周波数帯域である10〜55MHzの周波数成分も含ま
れている。このようにして受けた雑音による雑音電流
は、電源線10から等価アース抵抗Rg1を介してグラ
ンドに流れ込むようになる。このため、等価アース抵抗
Rg1には雑音電流による雑音電圧が発生するようにな
る。この雑音電圧により端末1のアース1aの電位と、
ブースタ2のアース102aの電位とが異なるようにな
り、同軸ケーブル3の外被導体3bを介して雑音電流
(Noise)が図示するように流れようとする。この雑音
電流(Noise)は、アース1a−外被導体3b−アース
2a−等価アース抵抗Rg2−グランド−等価アース抵
抗Rg1からなるループ上を流れようとする。しかし、
同軸ケーブル3の外被導体3b上には磁性体リング5が
装着されており、この磁性体リング5により雑音電流の
エネルギーが吸収されるようになる。すなわち、磁性体
リング5により雑音電流のレベルは大幅に低減され、ブ
ースタ2には雑音電流(Noise)によりほとんど影響を
受けることのない上り信号が入力されるようになる。な
お、磁性体リング5は同軸ケーブル3の外被導体3b上
に装着されていることから、同軸ケーブル3を伝達する
上り信号は減衰されない。
【0018】また、端末1において受けるテレビや他の
電化製品からの雑音が雑音源Ngとして図1に示されて
いる。この雑音源Ngにより流れる雑音電流も、等価ア
ース抵抗Rg1に生じている雑音電圧による雑音電流と
同様に、前述したループを流れようとする。しかし、同
軸ケーブル3の外被導体3b上には磁性体リング5が装
着されており、この磁性体リング5により雑音源Ngに
よる雑音電流のエネルギーも吸収されるようになる。す
なわち、磁性体リング5により雑音源Ngによる雑音電
流のレベルも大幅に低減され、ブースタ2には雑音源N
gによる雑音電流によりほとんど影響を受けることのな
い上り信号が入力されるようになる。なお、磁性体リン
グ5を同軸ケーブル3の中途に配置すると、磁性体リン
グ5とブースタ2と間における同軸ケーブル3が受けた
雑音がブースタ2に入力されることから、磁性体リング
5はブースタ2の入力端子の近傍に配置するのが好適と
される。
【0019】ここで、端末1から上り信号を送出してい
ない場合のブースタ2の入力端子におけるスペクトルを
図2に示す。この場合のスペクトルは背景ノイズのスペ
クトルとなるが、図2に示すようにノイズレベルはほぼ
30dBのほぼ一定のレベルとなっており、雑音が抑制
されていることがわかる。従って、上り信号を送出した
際に、上り信号のS/Nが劣化せず流合雑音の発生が抑
制されるようになる。また、図1に示す雑音除去構造の
作用を説明するために、ブースタ2の入力端子における
磁性体リング5を設けない場合(従来)のスペクトル
と、磁性体リング5を設けた場合(本発明)のスペクト
ルとを対比して図3に示す。ただし、図3においては1
0MHzのCATVモデムのキャリア信号(上り信号の
キャリア信号)を端末1から送出して測定している。図
3を参照すると、図1に示すように磁性体リング5を設
けるようにすると、約20dBもの雑音を抑制すること
ができ、ダイナミックレンジは約75dB以上(従来は
約60dB)の良好な値となることがわかる。なお、図
2と図3において雑音スペクトルの分布およびそのレベ
ルが異なっているのは、測定条件が異なっているからで
ある。
【0020】次に、本発明の雑音除去プラグの実施の形
態の構成を図4ないし図7に示す。ただし、図4は本発
明にかかる雑音除去プラグの平面図であり、図5はその
左側面図であり、図6はその右側面図であり、図7はそ
の断面図である。この雑音除去プラグは、ブースタ2の
入力端子である同軸コネクタに装着される同軸プラグで
あり、図1に示す磁性体リング5を同軸プラグに装着し
たものに相当する。図4ないし図7に示す本発明にかか
る雑音除去プラグ20は、F型同軸プラグとされており
同軸ケーブルの内部絶縁体と外被導体との間に挿入され
るケーブル挿入部21と、このケーブル挿入部21に対
して回転可能に装着されている六角ナットからなるナッ
ト部22とを備えている。そして、ナット部22とケー
ブル挿入部21との境界部分におけるケーブル挿入部2
1の外周面に、絶縁体層24を介して磁性体リング23
が挿着されている。なお、ナット部22およびケーブル
挿入部21により雑音除去プラグ20の外被導体を構成
するシェルが構成されている。
【0021】この磁性体リング23により、雑音除去プ
ラグ20が先端に装着されている同軸ケーブル3の外被
導体3bを流れてきた雑音電流のエネルギーが吸収され
るようになり、流合雑音を上記したように抑制すること
ができる。なお、磁性体リング23はケーブル挿入部2
1の外周面上に装着されていることから、同軸ケーブル
3を伝達してきた上り信号は減衰されない。ところで、
ケーブル挿入部21の先端には断面くさび状の抜止部2
1aが形成されており、ケーブル挿入部21が同軸ケー
ブルの内部絶縁体と外被導体との間に挿入された際に、
容易に抜け出ないようにされている。このケーブル挿入
部21の他端には図7に示すようにカシメ加工が施され
てカシメ部21bが形成されており、カシメ部21bが
ナット部22の内周面の後端部に係合することにより、
ナット部22はケーブル挿入部21に対して回転可能と
されている。また、ケーブル挿入部21内である貫通孔
20a内に挿入された内部絶縁体の先端からは同軸ケー
ブルの芯線が露出されており、この芯線がナット部22
のほぼ中心軸上に位置して中心導体となる。
【0022】さらに、ナット部22の内周面にはネジ部
が設けられて、同軸コネクタに螺合できるようにされて
いる。なお、磁性体リング23を絶縁体層24を介して
ケーブル挿入部21の外周面に挿着しているのは、絶縁
体層24を介在させることにより磁性体リング23がよ
りいっそう雑音を吸収することができるようになるから
である。この磁性体リング23は、フェライト粉末を用
いてリング状に焼結したフェライトコアにより形成され
ており、ケーブル挿入部21の外周面に接着剤等を用い
て固着されている絶縁体層24に接着等により固着され
ている。そして、絶縁体層24の長さを磁性体リング2
3より短くすることにより、図7に示すようにケーブル
当接溝20bが形成されている。このケーブル当接溝2
0bには、ケーブル挿入部21が挿入された同軸ケーブ
ルの外被の先端が挿入されて当接される溝とされる。
【0023】次に、本発明の雑音除去コネクタの実施の
形態の構成を図8ないし図11に示す。ただし、図8は
本発明にかかる雑音除去コネクタの平面図であり、図9
はその右側面図であり、図10はその左側面図であり、
図11はその断面図である。この雑音除去プラグは、ブ
ースタ2の入力端子とされる同軸ケーブル3が装着され
る同軸コネクタであり、図1に示す磁性体リング5を同
軸コネクタに装着したものに相当する。図8ないし図1
1に示す本発明にかかる雑音除去コネクタ30は、外周
面にネジ部31cが設けられたコネクタ本体部31と、
コネクタ本体部31内に絶縁保持部材35により保持さ
れている中心コンタクト32とを備えている。そして、
コネクタ本体部31の後端には六角上の鍔部31aが形
成されており、この鍔部31aに接するようにコネクタ
本体部31の外周面に、絶縁体層34を介して磁性体リ
ング33が挿着されている。なお、コネクタ本体部31
により雑音除去コネクタ30の外被導体を構成するシェ
ルが構成されている。
【0024】この磁性体リング33により、同軸ケーブ
ル3の外被導体3bを流れてきた雑音電流のエネルギー
が吸収されるようになり、流合雑音を上記したように抑
制することができる。なお、磁性体リング33はコネク
タ本体部31の外周面上に挿着されていることから、雑
音除去コネクタ30に入力される上り信号は減衰されな
い。ところで、コネクタ本体部31に形成されている貫
通孔31b内には絶縁保持部材35が装着されており、
この絶縁保持部材35により中心コンタクト32がコネ
クタ本体部31のほぼ中心軸上に位置されるようにな
る。そして、コネクタ本体部31の外周面に形成されて
いるネジ部31cに同軸プラグを螺着した際に、同軸プ
ラグの中心導体が中心コンタクト32内に挿入されて挟
持されるようになる。なお、磁性体リング33を絶縁体
層34を介してコネクタ本体部31の外周面に挿着して
いるのは、絶縁体層34を介在させることにより磁性体
リング33がよりいっそう雑音を吸収することができる
ようになるからである。この磁性体リング33は、フェ
ライト粉末を用いてリング状に焼結したフェライトコア
により形成されており、コネクタ本体部31の外周面に
接着剤等を用いて固着されている絶縁体層34上に接着
等により固着されている。
【0025】次に、図1に示す本発明の雑音除去構造に
おいて、同軸ケーブル3に装着する磁性体リングの構成
例を図12および図13に示し、同軸ケーブル3に装着
した状態を図14に示す。ただし、図12は本発明の雑
音除去構造における磁性体リングの斜視図であり、図1
3はその展開した状態を示す斜視図である。図12に示
す磁性体リング50は多段にフェライトコアを備えてい
ると共に、フレキシブルな構成とされている。磁性体リ
ング50は、図12および図13に示すように同形状の
第1半截部50aと第2半截部50bとから構成されて
いる。この第1半截部50aと第2半截部50bとは、
図13に示すようにフレキシブルな素材からなる樹脂製
の厚さの薄い絶縁体層51に半円形のフェライトコアを
所定間隔毎に接着剤等を用いて貼着することにより構成
されている。このように構成されている第1半截部50
aと第2半截部50bとをほぼ中央で折り曲げて、第1
半截部50aと第2半截部50bとの端部同士を接着し
て同軸ケーブルに固着することが可能とされている。こ
のようにして構成された磁性体リング50には、軸に沿
って貫通孔50cが形成され、貫通孔50cの内周面に
は絶縁体層51が設けられていることになる。
【0026】同軸ケーブル3に磁性体リング50を装着
する場合は、磁性体リング50を図13に示すように開
いた状態として、第1半截部50aと第2半截部50b
の一方の貫通孔50c内に同軸ケーブル3を載置する。
ついで、磁性体リング50の第1半截部50aと第2半
截部50bとを折り曲げて、第1半截部50aと第2半
截部50bで形成される貫通孔50c内に同軸ケーブル
3を挟持する。この状態において、第1半截部50aと
第2半截部50bとの端部同士を接着することにより、
同軸ケーブル3に磁性体リング50を固着することがで
きる。このように磁性体リング50を固着すると、絶縁
体層51がフレキシブルとされていると共に、フェライ
トコアが所定間隔を持って配置されていることから、同
軸ケーブル3を折り曲げてCATVシステムにおける伝
送機器に入力端子に接続することができ、同軸ケーブル
3の敷設を柔軟に行うことができるようになる。なお、
磁性体リング50を同軸ケーブル3に装着することによ
り、同軸ケーブル3の外被導体3bを流れてきた雑音電
流のエネルギーが吸収されるようになり、流合雑音を抑
制することができる。この場合、多段にフェライトコア
が設けられていることから確実に流合雑音を抑制するこ
とができる。なお、磁性体リング50は同軸ケーブル3
の外被導体3b上に装着されることから、同軸ケーブル
3を伝達する上り信号を減衰させることはない。
【0027】また、本発明にかかる雑音除去構造におい
ては、同軸ケーブルにフェライトコアからなる磁性体リ
ングを装着することに替えて、同軸ケーブルそのものに
雑音除去機能を有させるようにしてもよい。その一例の
構成を図15に示す。図15に示す同軸ケーブル63に
おいては、芯線63aは内部絶縁体63cにより編組線
からなる外被導体63bのほぼ中心軸上に配置されてい
る。そして、外被導体63bの上に絶縁テープ64が巻
回されている。絶縁テープ64の一面にはフェライト粉
末65が塗布されており、巻回された絶縁テープ64上
に絶縁性の樹脂からなる外被63dが形成されている。
このような構成の同軸ケーブル63は、絶縁テープ64
に塗布されているフェライト粉末65の作用により、雑
音電流のエネルギーを吸収することができる。
【0028】以上説明した本発明にかかる雑音除去構造
や雑音除去プラグおよび雑音除去コネクタは、CATV
システムの伝送路に接続されている伝送機器における上
り信号の入力側において使用することにより、流合雑音
を確実に抑制することができる。この場合、全ての伝送
機器における上り信号の入力側において使用することは
なく、特に流合雑音が伝送されている同軸ケーブルに接
続されている伝送機器における上り信号の入力側におい
ていずれかの雑音除去手段を使用すればよい。なお、以
上の説明では雑音除去プラグとしてF型接栓を、雑音除
去コネクタとしてF型接栓座を上げて説明したが、本発
明の雑音除去プラグはF型接栓に、本発明の雑音除去コ
ネクタはF型接栓座に限るものではなく、本発明の雑音
除去プラグ/雑音除去コネクタは、M型接栓/M型接栓
座、N型接栓/N型接栓座、BNC接栓/BNC接栓座
等の同軸接栓/同軸接栓座に適用することができるもの
である。
【0029】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、上り信号
が入力される伝送機器側の伝送線に磁性体リングを装着
するだけの構造とされていることから簡易な構成とする
ことができる。そして、磁性体リングにより伝送線の外
被導体を介して流れる雑音電流のエネルギーを吸収する
ことができることから、流合雑音を簡易な構成により抑
制することができるようになる。なお、磁性体リングは
伝送線の外被導体上に装着されていることから、伝送線
を伝達する上り信号は減衰されない。また、磁性体リン
グをコネクタあるいはプラグのシェル上に設けるように
しても、上り信号を減衰させることなく伝送線の外被導
体を介して流れる雑音電流のエネルギーをコネクタある
いはプラグに装着した磁性体リングにより吸収すること
ができる。したがって、磁性体リングをコネクタあるい
はプラグのシェル上に設けるという簡易な構成により、
流合雑音を抑制することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の雑音除去構造の実施の形態の構成を示
す図である。
【図2】本発明の実施の形態の雑音除去構造におけるブ
ースタの入力端子のスペクトルを示す図である。
【図3】本発明の実施の形態の雑音除去構造におけるブ
ースタの入力端子のスペクトルを、従来と本発明とで対
比して示す図である。
【図4】本発明の実施の形態にかかる雑音除去プラグの
構成を示す平面図である。
【図5】本発明の実施の形態にかかる雑音除去プラグの
構成を示す左側面図である。
【図6】本発明の実施の形態にかかる雑音除去プラグの
構成を示す右側面図である。
【図7】本発明の実施の形態にかかる雑音除去プラグの
構成を示す断面図である。
【図8】本発明の実施の形態にかかる雑音除去コネクタ
の構成を示す平面図である。
【図9】本発明の実施の形態にかかる雑音除去コネクタ
の構成を示す右側面図である。
【図10】本発明の実施の形態にかかる雑音除去コネク
タの構成を示す左側面図である。
【図11】本発明の実施の形態にかかる雑音除去コネク
タの構成を示す断面図である。
【図12】本発明の実施の形態にかかる雑音除去構造に
おける磁性体リングの斜視図である。
【図13】本発明の実施の形態にかかる雑音除去構造に
おける磁性体リングを展開した状態を示す斜視図であ
る。
【図14】本発明の実施の形態にかかる雑音除去構造に
おける磁性体リングを同軸ケーブルに装着した状態を示
す図である。
【図15】本発明の実施の形態にかかる雑音除去構造に
おける同軸ケーブルそのものに雑音除去機能を有させる
ようにした構成を示す図である。
【図16】従来のCATVシステムの一部の構成を示す
図である。
【図17】従来のCATVシステムにおけるブースタの
入力端子のスペクトルを示す図である。
【符号の説明】
1a アース、1 端末、2a アース、2 ブース
タ、3 同軸ケーブル、3a 芯線、3b 外被導体、
5 同軸ケーブル、5b 外被導体、5 磁性体リン
グ、10 電源線、11 電源線、20 雑音除去プラ
グ、20a 貫通孔、20b ケーブル当接溝、21
ケーブル挿入部、21a 抜止部、21b カシメ部、
22 ナット部、23 磁性体リング、24 絶縁体
層、30 雑音除去コネクタ、31 コネクタ本体部、
31a 鍔部、31b 貫通孔、31cネジ部、32
中心コンタクト、33 磁性体リング、34 絶縁体
層、35絶縁保持部材、50 磁性体リング、50a
第1半截部、50b 第2半截部、50c 貫通孔、5
1 絶縁体層、63 同軸ケーブル、63a 芯線、6
3b 外被導体、63c 内部絶縁体、63d 外被、
64 絶縁テープ、65フェライト粉末、101 端
末、101a アース、102 ブースタ、102a
アース、103 同軸ケーブル、103a 芯線、10
3b 外被導体、110 電源線、111 電源線、A
C 商用電源、Ng 雑音源、Rg1 等価アース抵
抗、Rg2 等価アース抵抗、Ri2 入力インピーダ
ンス、Ro1インピーダンス、Ro2 インピーダン
ス、Sg1 信号源、Sg2 信号源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C064 BA01 BB05 BC27 5K046 AA01 BB03 CC24 DD25

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の周波数帯域が割り当てられている
    上り信号と、所定の周波数帯域が割り当てられている下
    り信号との双方向信号が伝送される外被導体を有する伝
    送線により伝送機器間が接続されており、 前記伝送機器において、前記上り信号が入力される側に
    接続されている前記伝送線の端部に、前記上り信号の周
    波数帯域成分を吸収することのできる磁性体リングが、
    前記伝送線の外被導体上に装着されていることを特徴と
    する雑音除去構造。
  2. 【請求項2】 前記磁性体リングが、可撓性を有する絶
    縁体層上に所定間隔を持って複数のフェライトコアを設
    けることにより構成されていることを特徴とする請求項
    1記載の雑音除去構造。
  3. 【請求項3】 所定の周波数帯域が割り当てられている
    上り信号と、所定の周波数帯域が割り当てられている下
    り信号との双方向信号が伝送される外被導体を有する伝
    送線により接続されている伝送機器における前記上り信
    号が入力されるコネクタであって、 該コネクタにおける外被導体を構成しているシェル上
    に、前記上り信号の周波数帯域成分を吸収することので
    きる磁性体リングが装着されていることを特徴とする雑
    音除去コネクタ。
  4. 【請求項4】 所定の周波数帯域が割り当てられている
    上り信号と、所定の周波数帯域が割り当てられている下
    り信号との双方向信号が伝送される外被導体を有する伝
    送線により接続されている伝送機器における前記上り信
    号が入力されるコネクタに装着される前記伝送線の端部
    に設けられるプラグであって、 外被導体を構成しているシェル上に、前記上り信号の周
    波数帯域成分を吸収することのできる磁性体リングが装
    着されていることを特徴とする雑音除去プラグ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007163239A (ja) * 2005-12-13 2007-06-28 Hitachi Ltd 原子炉出力測定装置及び出力測定装置

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JP4512551B2 (ja) * 2005-12-13 2010-07-28 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 原子炉出力測定装置及び出力測定装置

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