JP4302353B2 - 保安器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,センタ装置と端末との間で双方向に信号が伝送される双方向CATVシステムに最適な保安器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に双方向CATVシステムは,センタ装置からの下り信号が70〜770MHzであり,端末側に接続された情報端末,例えばケーブルモデム等からは10〜55MHzの周波数の信号にデータ信号をのせた上り信号がセンタ装置に送出されている。
この時,建物内の受信端末や情報端末は,保安器を介して双方向CATVシステムと同軸ケーブルで接続されている。
【0003】
このような双方向CATVシステムに用いる保安器は,受信端末及び情報端末とを夫々接続する2系統の伝送経路を形成する分岐または分配回路からなる分岐分配手段を有した2出力型の保安器であり,双方向CATVシステムから分岐増幅器,タップオフ等から分岐された引込線を接続する入力端子と,テレビ(TV)信号などの下り信号を受信するテレビ受像機(以下,単に「テレビ(TV)」と表現する。)等の受信端末を接続する出力端子と,センタ装置にデータ信号をのせた上り信号を送信するケーブルモデム等の情報端末を接続するデータ端子を有している。
【0004】
そして,これにより,例えば保安器の出力端子に接続された屋内用引込線にテレビを接続すれば,センタより送られてくるTV番組が視聴できるし,データ端子に接続された屋内用引込線にケーブルモデムを接続すれば,パーソナルコンピュータ(以下,パソコン)を用いて,インターネットへのアクセス等ができるようになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし,上述のようにデータ端子を有する2出力型の保安器を使用して双方向CATVシステムに接続する方法には,以下に示すような問題点があった。
【0006】
つまり,分岐または分配回路からなる分岐分配手段を用いているため,情報端末側から送信された信号レベルの高い上り信号が,分岐分配手段を介して受信端末側に漏れ信号として伝送されてしまう。
この漏れ信号が発生する現象は,分岐分配手段がもつ特性から来るものであり,例えば2分配器では入力端子から入力された信号は,二つの出力端子のそれぞれから入力信号から概3dB(入力信号の半分の信号レベル)少ないレベルで出力されるだけでなく,一方の出力端子から信号を入力すると,その信号は,概20dB程度の端子間結合損失によって,他方の出力端子から出力される。
【0007】
このため,データ端子に情報端末からの上り信号が入力されると,分岐分配手段の端子間結合損失により,上り信号レベルが概20dB抑えられて,出力端子へと伝送され,出力端子から受信端末側に漏れ信号として上り信号が伝送されることになる。そして,この受信端末側に漏れ出た上り信号は,雑音として下り信号に影響を与える。
特に,双方向CATVシステムでは,情報端末から送信される上り信号をセンタ装置に確実に伝送させるために,ケーブルモデム等の情報端末付近において,上り信号が,その伝送線における下り信号より高い信号レベルとなる。
このため,漏れ信号としての上り信号の信号レベルのほうが下り信号より高くなって,該上り信号が下り信号に大きい影響を及ぼし,例えば,TV信号の場合には,TV画面にちらつきが発生したりする原因となっていた。
【0008】
本発明は,こうした問題に鑑みなされたものであり,情報端末から送信される上り信号が前記分岐分配手段を介して受信端末側に漏れ出して下り信号の伝送を妨害するのを抑制することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は,
センタ装置から端末側に伝送線を介して所定周波数帯域の下り信号が伝送されるとともに,端末からセンタ装置側には,前記伝送線を介して,前記下り信号よりも周波数が低い所定周波数帯域の上り信号が伝送される双方向CATVシステムにおいて,前記伝送線の端末側に設けられ,前記下り信号を受信する受信端末,及び,前記上り信号をセンタ装置側へ送信する情報端末を,夫々,前記伝送線に接続するのに用いられる保安器であって,
外部導体と中心導体とからなり,前記伝送線と接続される入力端子と,
外部導体と中心導体とからなり,同軸ケーブルを介して前記受信端末と接続される出力端子と,
外部導体と中心導体とからなり,同軸ケーブルを介して前記情報端末と接続されるデータ端子と,
前記各端子の外部導体に接続される共通線と,
前記入力端子の中心導体と前記出力端子及びデータ端子の中心導体とを夫々接続する2系統の伝送経路を形成する分岐または分配回路からなる分岐分配手段と,
前記入力端子の中心導体と前記分岐分配手段との間の伝送経路に配置され,高周波信号を通過させ,直流または低周波の電流を遮断するコンデンサーと,
前記入力端子の中心導体と前記コンデンサーとの間の伝送経路に一端が接続され,他端は前記共通線に接続されたアレスター又はチョークコイルと,
前記分岐分配手段が形成する2系統の伝送経路の内,前記分岐分配手段と前記出力端子の中心導体とを接続する伝送経路に配置され,前記上り信号を遮断し,前記下り信号を選択的に通過させるハイパスフィルタと,
前記分岐分配手段と前記ハイパスフィルタとの間の伝送経路に一端が接続され,前記下り信号を遮断し,前記上り信号を選択的に通過させるローパスフィルタと,
該ローパスフィルタの他端と前記共通線との間に設けられ,前記ローパスフィルタを通過した上り信号を吸収して,熱エネルギとして消費する終端抵抗と,
前記ハイパスフィルタと前記出力端子の中心導体との間の伝送経路に配置され,高周波信号を通過させ,直流または低周波の電流を遮断するコンデンサーと,
前記分岐分配手段が形成する2系統の伝送経路の内,前記分岐分配手段と前記データ端子の中心導体とを接続する伝送経路に配置され,高周波信号を通過させ,直流または低周波の電流を遮断するコンデンサーと,
を備えたことを特徴とする。
【0010】
また,請求項2に記載の発明は,請求項1に記載の保安器において,前記出力端子の外部導体と共通線との間に,電流を遮断するコンデンサーを設け,前記データ端子の外部導体と共通線との間は直結したことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に,本発明の実施例について,図面を基に詳細に説明する。
図1は本発明の保安器を用いた双方向CATVシステムの全体の構成を表す例である。図2は,本発明に係る保安器の外形を示す斜視図であり,図3は,保安器の内部構成を示すブロック図である。図4は保安器とケーブルモデムの接続状態の詳細なブロック図を示す。
【0012】
図1,2に示すように,本実施例の双方向CATVシステムおよび保安器6では,下り信号と上り信号を伝送する伝送線として,センタ装置となるヘッドエンド1(HE1)から延長された幹線2から,分配増幅器3,タップオフ4を介して分岐された引込線5が保安器6の入力端子62に接続されている。保安器6の出力端子63には屋内伝送線によってテレビ8等の受信端末に配線されており,もう一つの出力端であるデータ端子64には屋内伝送線9によってケーブルモデム10等の情報端末に配線されている。
【0013】
本願の双方向CATVシステムにおいては,上記伝送線を介して,ヘッドエンド1から受信端末(TV8)及び情報端末(ケーブルモデム10)へ,70〜770MHzの周波数帯域の下り信号が送出され,情報端末(ケーブルモデム10)からヘッドエンド1へ,10〜55MHzの周波数帯域の上り信号が送出される。
【0014】
次に本発明の保安器6の実施形態について図2を参照して説明する。
保安器6は壁面に固定可能なケース65を備えている。そしてケース65には,円柱状で中空状のケース本体61の一面に,F型接栓62aと,F型接栓63aと,F型接栓64aと,が突設され,このF型接栓62a,63a,64aが形成された面の縁端に,板状部材に螺子孔66が形成された取付部67が突設されており,前記取付部67の螺子孔66を用いて壁面にケース本体61を固定できるようになっている。68はアース端子でありアース線102等で大地と接続するための端子である。
【0015】
尚,本実施例においては,F型接栓62aは,引込線が接続され,F型接栓63aは,受信端末と屋内伝送線7で接続され,F型接栓64aは,情報端末と屋内伝送線9で接続されている。
【0016】
また,図2に示した形状は1例であり,必要に応じて適宜形状を変更してもかまわない。また,本実施例では接栓をF型で構成しているが,FT型のコネクターを用いてもかまわない。
【0017】
次に保安器6の内部構成について図3を用いて説明する。図3(a)は分岐分配手段として分配回路31を備えた分配回路型の保安器6の内部構成を表すブロック図,図3(b)は,分岐分配手段として分岐回路32を備えた分岐回路型の保安器16を表すブロック図である。
【0018】
保安器6は,図3(a)に示すように,F型接栓62aからなる入力端子62と,F型接栓63aからなる受信端末用の出力端子63と,F型接栓64aからなる情報端末用のデータ端子64を有し,入力端子62から入力された信号を分配回路31によって2系統に分配して出力端子63とデータ端子64とに夫々伝送するよう構成されている。
入力端子62の中心導体と分配回路31との間にはコンデンサー33が設けられるとともに,中心導体と共通線42の間にはアレスター34とチョークコイル35とが並列に接続されており,本実施例では,入力端子62から分配回路31に双方向CATVシステムの下り信号及び上り信号である10〜770MHzが通過するが電流は遮断するよう構成されている。入力端子62の外部導体は共通線42に接続されている。
また,分配回路31と出力端子63の中心導体との間にはハイパスフィルタ36(HPF36),コンデンサー37が設けられるとともに,出力端子63の中心導体と共通線42の間にはローパスフィルタ38(LPF38)と終端抵抗39が直列に接続されており,本実施例では,分配回路31から出力端子63に70〜770MHzの下り信号が通過するが電流は遮断する。出力端子63の外部導体はコンデンサー40を介して高周波的に共通線42に接続されるよう構成されているので,出力端子63は中心導体も外部導体も電流は遮断されている。
また,分配回路31とデータ端子64との間にはコンデンサー41が設けられており,本実施例では,分配回路31からデータ端子64に10〜55MHzの上り信号が通過するが電流は遮断する。出力端子63の外部導体は共通線42と接続されている。
【0019】
つまり,信号の流れで説明すれば,入力端子62から入力された下り信号は,分配回路31で,受信端末用の出力端子63側と,情報端末用のデータ端子64側と,に分配され,データ端子64から入力された上り信号は,分配回路31を介して入力端子62より双方向CATVシステムに送出される。
この時、データ端子64の外部導体は共通線と直接接続されているため、データ端子64の低域周波数帯の周波数特性が良いといった利点もある。
【0020】
ただし,既述のごとく,上り信号の一部は,分配回路31の端子間結合により,出力端子63側の伝送経路に漏れ出ることとなるため,保安器6のHPF36,LPF38,終端抵抗39は,漏れ信号による受信端末への影響を抑制するために必要な要素であり,以下に各要素についての詳細に説明する。
【0021】
HPF36は,カットオフ周波数を70MHzに設定されて,分配回路31と受信端末用の出力端子63との間の伝送経路上に配置され,分配回路31を介して受信端末側に伝送された下り信号をHPF36で選択的に受信端末に伝送するようにし,下り信号より低い周波数の信号を,HPF36で遮断して受信端末側に伝送しないようにしている。
そして更に,HPF36と分配回路31の伝送経路には,カットオフ周波数が55MHzに設定されたLPF38の入力が接続され,LPF38の出力端には,終端抵抗39が接続されている。
つまり,双方向CATVシステムにおいて,情報端末用のデータ端子64から保安器6に入力された上り信号のうち,分配回路31を介して,伝送経路上に伝送された漏れ信号である上り信号は,HPF36により,受信端末用の出力端子63への通過を阻止される一方,LPF38を通過して,終端抵抗39で吸収され,熱エネルギーとして消費される。尚,終端抵抗39では,上記上り信号だけでなく,上り信号周波数帯域の雑音も吸収される。
【0022】
尚,図3(a)に示す保安器6の変わりに,保安器6の分配回路31を,下り信号を情報端子用のデータ端子64と受信端末用の出力端子63に分岐する分岐回路32に変更した図3(b)の保安器16を使用することができる。図3(b)に示す保安器16では,分岐回路32により形成された二つの伝送経路のうち,下り信号の小さい支線側に,データ端子64がくるよう形成しているが,特にこれに限定されるものではなく,支線側に受信端末用の出力端子63を形成し,他方の伝送経路に情報端末用のデータ端子64を形成しても良い。
【0023】
次に,サージ電圧の流れについて説明する。
図1に示す如くパソコン11とケーブルモデム10はイーサネット(R)ケーブル12で接続されている。それぞれの機器は電源をACコンセント101から得ている。
まず、双方向CATV網から侵入するサージ電圧について考えると、双方向CATVシステムから侵入したサージ電圧は上述のごとく保安器6の入力端子62の中心導体と共通線42の間に接続されたアレスター34もしくはチョークコイル35により吸収され、保安器6の共通線42,アース端子68からアース線102を介して大地へ流れるため宅内への侵入が防止される。また、引込線5の外部導体は保安器6の共通線42,アース端子68がアース線102を介して大地に接地されているため、誘導雷による被害も防止できる。
【0024】
次にACラインからの侵入ルートについて説明する。
図1においてサージ電圧はグランドワイヤー103を通して大地へ流れる。この時電柱104に取り付けられた柱状トランス105のAC100Vの中立線が、グランドワイヤー103と接続されているため、サージ電圧がグランドワイヤー103に印加した瞬間、柱状トランス105におけるAC100Vの中立線のアース電位が上昇し、これによって宅内のAC100Vは中立線以外の配電線も同時に接地電位があがる。
【0025】
このサージ電圧はACコンセント101を通してケーブルモデム10等に印加される。このサージ電圧を防ぐため,図4に詳細を示す如く、ケーブルモデムの電源(ACアダプター15)はサージプロテクター16を介してACコンセント101から供給されることが望ましい。このサージプロテクター16を使うことで、サージプロテクター16のフレームグランド17と屋内引込線9の外部導体を接続すれば、ACコンセント101からACプラグ18を介してサージプロテクター16に印加されたサージ電圧は、屋内引込線9の外部導体を通して、保安器6のデータ端子64の外部導体に流れる。保安器6のデータ端子64の外部導体は保安器6の共通線42,アース端子68からアース線102を通して大地に接地されているので、ケーブルモデム10に印加されたサージ電圧は大地に流れていき、ケーブルモデム10の故障を防止できる。
【0026】
以上のように,本願の実施例の保安器6によると,情報端末からセンタ装置へ送られるレベルの高い上り信号による受信端末に与える影響を抑制できるばかりでなく、受信端末からの雑音成分がセンタ装置へ流れていくのも防ぐことができる。また,データ端子64の外部導体がコンデンサーでカットされていないので,低域周波数帯の周波数特性が良いのも利点である。また,ケーブルモデム10に発生するサージ電圧による異常電圧を、サージプロテクター16、屋内引込線9の外部導体、保安器6の共通線42、アース線102を経由して大地に流すことで、ケーブルモデム10等の破損を防止できると言った利点もある。また、入力端子から見たVSWRが全体域にわたり良好な特性が得られることから、双方向CATVシステムに影響を及ぼさない保安器6が提供できる。
【0027】
尚,本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく,本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各部適宜に変更して実施することも可能である。
【0028】
【発明の効果】
以上詳述したように,請求項1に記載の保安器によれば,分岐分配手段が形成する2系統の伝送経路の内,分岐分配手段と出力端子の中心導体とを接続する伝送経路に,上り信号を遮断し下り信号を選択的に通過させるハイパスフィルタが配置され,しかも,その分岐経路には,下り信号を遮断し上り信号を選択的に通過させるローパスフィルタの一端を接続され,更に,ローパスフィルタの他端と共通線との間には,上り信号を吸収して熱エネルギとして消費する終端抵抗が設けられている。
このため,請求項1に記載の保安器によれば,情報端末からセンタ装置へ送られるレベルの高い上り信号が受信端末に影響を与えるのを抑制することができる。また,受信端末からの雑音成分がセンタ装置へ流れていくのも防ぐことができる。
また,請求項2に記載の保安器によれば,データ端子の外部導体と共通線とが直結されており,コンデンサーでカットされていないので,低域周波数帯の周波数特性が良い保安器を提供できる。また,データ端子に接続されるケーブルモデム等の情報端末に発生するサージ電圧による異常電圧を,サージプロテクター,屋内引込線の外部導体,保安器の共通線,アース端子,アース線を経由して大地に流すことで,ケーブルモデム等の情報端末の破損を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】双方向CATVシステムの実施例の構成を示す説明図である。
【図2】保安器の外形を示す説明図であり,概略斜視図である。
【図3】保安器の内部構成を示す説明図であり,ブロック図である。
【図4】保安器とケーブルモデムの接続状態の詳細なブロック図を示す。
【符号の説明】
1…ヘッドエンド(HE),2…幹線,3…分岐増幅器,4…タップオフ,5…引込線,6…保安器,7…屋内引込線,8…テレビ受像機(「テレビ(TV)」),9…屋内引込線,10…ケーブルモデム,11…パーソナルコンピュータ(パソコン),12…イーサネット(R)ケーブル,13…ACプラグ,14…ACプラグ,15…ACアダプター、16…サージプロテクター、17…フレームグランド,18…ACプラグ,21…ヒューズ,22…サージアブソーバー31…分配回路,32…分岐回路,33…コンデンサー,34…アレスター,35…チョークコイル,36…ハイパスフィルタ(HPF),37…コンデンサー,38…ローパスフィルタ(LPF),39…終端抵抗,40…コンデンサー,41…コンデンサー,42…共通線,61…ケース本体,62…入力端子,62a…F型接線,63…出力端子,63a…F型接線,64…データ端子,64a…F型接線,65…ケース,66…螺子孔,67…取付部,68…アース端子,101…ACコンセント,102…アース線,103…グランドワイヤー,104…電柱,105…柱上トランス,106…配電線
Claims (2)
- センタ装置から端末側に伝送線を介して所定周波数帯域の下り信号が伝送されるとともに,端末からセンタ装置側には,前記伝送線を介して,前記下り信号よりも周波数が低い所定周波数帯域の上り信号が伝送される双方向CATVシステムにおいて,前記伝送線の端末側に設けられ,前記下り信号を受信する受信端末,及び,前記上り信号をセンタ装置側へ送信する情報端末を,夫々,前記伝送線に接続するのに用いられる保安器であって,
外部導体と中心導体とからなり,前記伝送線と接続される入力端子と,
外部導体と中心導体とからなり,同軸ケーブルを介して前記受信端末と接続される出力端子と,
外部導体と中心導体とからなり,同軸ケーブルを介して前記情報端末と接続されるデータ端子と,
前記各端子の外部導体に接続される共通線と,
前記入力端子の中心導体と前記出力端子及びデータ端子の中心導体とを夫々接続する2系統の伝送経路を形成する分岐または分配回路からなる分岐分配手段と,
前記入力端子の中心導体と前記分岐分配手段との間の伝送経路に配置され,高周波信号を通過させ,直流または低周波の電流を遮断するコンデンサーと,
前記入力端子の中心導体と前記コンデンサーとの間の伝送経路に一端が接続され,他端は前記共通線に接続されたアレスター又はチョークコイルと,
前記分岐分配手段が形成する2系統の伝送経路の内,前記分岐分配手段と前記出力端子の中心導体とを接続する伝送経路に配置され,前記上り信号を遮断し,前記下り信号を選択的に通過させるハイパスフィルタと,
前記分岐分配手段と前記ハイパスフィルタとの間の伝送経路に一端が接続され,前記下り信号を遮断し,前記上り信号を選択的に通過させるローパスフィルタと,
該ローパスフィルタの他端と前記共通線との間に設けられ,前記ローパスフィルタを通過した上り信号を吸収して,熱エネルギとして消費する終端抵抗と,
前記ハイパスフィルタと前記出力端子の中心導体との間の伝送経路に配置され,高周波信号を通過させ,直流または低周波の電流を遮断するコンデンサーと,
前記分岐分配手段が形成する2系統の伝送経路の内,前記分岐分配手段と前記データ端子の中心導体とを接続する伝送経路に配置され,高周波信号を通過させ,直流または低周波の電流を遮断するコンデンサーと,
を備えたことを特徴とする保安器。 - 前記出力端子の外部導体と共通線との間に,電流を遮断するコンデンサーを設け,前記データ端子の外部導体と共通線との間は直結したことを特徴とする請求項1に記載の保安器。
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