JP4327468B2 - 絶縁トランス、通信装置、及び通信システム - Google Patents

絶縁トランス、通信装置、及び通信システム Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直流信号成分を遮断し通信用の高周波信号成分のみを通過させる絶縁トランス、及び、この絶縁トランスを通信ケーブルの接続部分に備えた通信装置、並びに、この通信装置を備えた通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、複数の情報機器間でデータを送受信するための通信システムとしては、10BASE−T、100BASE−TXといったイーサネット(登録商標)による通信方式で各情報機器が双方向にデータ通信を行うLAN(LocalArea Network)システムが知られている。そして、こうしたLANシステムでは、通信ケーブルとして、通常、平衡2線式のツイスト・ペア・ケーブルが使用されている。
【0003】
また、LANシステム(換言すれば平衡2線式の通信ケーブル:ツイスト・ペア・ケーブル)に接続するための通信装置は、通常、通信装置内部の回路部と、通信ケーブルへの接続端子との間に、絶縁トランスを設け、通信ケーブルに対する信号の入出力は、この絶縁トランスを介して行うようにされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の絶縁トランスは、耐雷性に対して考慮されていなかったので、耐雷性が低く、例えば、パーソナルコンピュタをツイスト・ペア・ケーブルを介してケーブルモデムに接続することにより、パーソナルコンピュータをケーブルモデムを介して双方向CATV網に接続するようにした場合(より具体的にはCATV網を利用したインターネット接続を行う場合)、双方向CATV網からのサージ電圧に対しては保安器で対策ができるものの、商用電源の電源ラインから侵入するサージ電圧に対しては、各通信機器が接地されているかどうかの違いにより、シャーシ間に電位差が生じ、通信ケーブルを介して各通信の端子間に異常電圧が加わって、その端子回路内部が故障するという問題があった。
【0005】
本発明は、こうした問題に鑑み成されたもので、平衡2線式の通信ケーブルを介して他の通信装置に接続される通信装置の耐雷性を高め、延いては、複数の通信装置が通信ケーブルを介して接続される通信システムの信頼性を向上することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために成された請求項1記載の発明は、フェライトからなる環状のトロイダルコアに1次コイル及び2次コイルが形成され、1次コイル及び2次コイルの間で直流を通さず、信号だけを通過させる絶縁トランスであって、1次コイルの中点と2次コイルに接続される回路部の共通線とを接続する接続線路を備え、この接続線路上に放電ギャップを設けたことを特徴とする。
【0007】
このように構成された本発明の絶縁トランスによれば、上述した通信装置の通信ケーブルへの接続部分に設け、1次コイルを通信ケーブルに、2次コイルを通信装置の回路部に接続し、更に1次コイルの中点と通信装置の回路部の共通線ととを上記接続線路を介して接続するようにすれば、誘導雷等によるサージ電圧によって通信ケーブルに異常電圧が加わっても、その異常電圧を通信装置の共通線(一般にシャーシと同電位のグランド線)側に放電させて、通信装置をサージ電圧から保護することができるようになる。
【0008】
よって、本発明の絶縁トランスを用いれば、平衡2線式の通信ケーブルを介して他の通信装置に接続される通信装置の耐雷性を高め、延いては、複数の通信装置が平衡2線式の通信ケーブルを介して接続される通信システムの信頼性を向上することができる。
【0009】
また、1次コイルの中点と2次コイルに接続される回路部の共通線とを接続する接続線路は、単にこれらの間を導通するようにしてもよいが、このようにすると、本発明の所期の目的である耐雷性の向上は達成できるものの、2次コイルに接続される回路部内で発生したノイズが1次コイルを介して通信ケーブルに漏れ出すとか、逆に、通信ケーブルから回路部側にノイズが侵入することが考えられる。
【0010】
そこで、請求項1に記載の絶縁トランスでは、接続線路上に放電ギャップを設け、通信ケーブルに異常電圧が発生したときに、その異常電圧が放電ギャップを介して通信装置の共通線側に放電されるようにしている。
次に、請求項2に記載の絶縁トランスにおいては、請求項1に記載のものと同様、1次コイルの中点と2次コイルに接続される回路部の共通線とを接続する接続線路を備え、この接続線路上に第1のインピーダンス素子と第2のインピーダンス素子とを直列に接続し、更に、第1のインピーダンス素子と第2のインピーダンス素子とにそれぞれ放電ギャップを並列接続することにより構成される。
このため、請求項2に記載の絶縁トランスによれば、通信ケーブルに異常電圧が発生したときに、その異常電圧が2つの放電ギャップを介して通信装置の共通線側に放電されるようになる。
【0011】
また、請求項1、2に記載の絶縁トランスのように、接続線路上に放電ギャップを形成する際には、請求項3に記載のように、その放電ギャップを、2次コイルに接続される回路部を構成するプリント配線板の導体箔にて形成するようにすれば、放電ギャップを極めて簡単に構成できることになる。
一方、請求項4に記載の発明は、平衡2線式の通信ケーブルに接続するための接続端子を備え、この接続端子及び通信ケーブルを介して他の通信装置と相互にデータの送受信を行う通信装置であって、請求項1〜請求項3の何れかに記載の絶縁トランスを備え、この絶縁トランスの1次コイルを接続端子に、絶縁トランスの2次コイルを当該通信装置の回路部に、それぞれ接続することにより、当該通信装置の回路部と接続端子とを上述した絶縁トランスを介して接続してなることを特徴とする。
【0012】
従って、この通信装置によれば、極めて耐雷性が高い通信装置となり、この通信装置を用いて通信システム(LANシステム等)を構成すれば、その通信システムの信頼性を向上できる。
そして、特に、請求項5に記載のように、本発明の通信装置を、通信ケーブルに接続するための接続端子に加えて、双方向CATV網に接続するための接続ポートを備えたケーブルモデムに適用すれば、ケーブルモデムの接続ポートの共通線側(詳しくは、接続ポートに接続される同軸ケーブルの外皮導体)が保安器等を介して大地に接地されるので、通信ケーブルに接続された他の通信装置側に発生したサージ電圧を大地に放電できることになり、通信ケーブルに接続された全ての通信装置をサージ電圧から保護することができる。
【0013】
尚、本発明の通信装置は、無線LAN端末間及び無線LAN端末と有線LAN(ケーブルモデムなど)間のデータを中継するアクセスポイント等に適用しても同様の効果が得られる。
また次に、請求項6に記載の発明は、平衡2線式の通信ケーブルを介して相互にデータの送受信を行う複数の通信装置からなる通信システムであって、複数の通信装置の少なくとも一つは、請求項4又は請求項5に記載の通信装置であることを特徴とする。
【0014】
従って、本発明によれば、イーサネット(登録商標)による通信方式で各情報機器が双方向にデータ通信を行うLANシステム等、ツイスト・ペア・ケーブル等の平衡2線式の通信ケーブルを利用して複数の通信装置がデータ通信を行うあらゆる通信システムにおいて、耐雷性を向上し、誘導雷等によるサージ電圧からシステムを保護することが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明が適用された実施例の通信システム全体の構成を表す説明図である。
【0016】
図1に示す如く、本実施例の通信システムは、複数のパーソナルコンピュータ(以下パソコンと呼ぶ)1と、ケーブルモデム2と、これらを接続する通信ケーブル3及びHUB13とで構成された所謂LANシステムであり、通信ケーブル3には、ツイスト・ペア・ケーブルが使用され、HUB13には、イーサネット(登録商標)用のものが使用され、パソコン1及びケーブルモデム2には、この通信ケーブル3及びHUB13を介してデータを双方向に送受信できるようにするために、イーサネット(登録商標)に準拠した通信プロトコルでデータ通信を行う通信回路(後述のMAC/PHY)が内蔵されている。
【0017】
また、ケーブルモデム2には、通信ケーブル3に接続するための接続端子210(図4参照)に加えて、同軸ケーブル4に接続するための接続ポート209(図4参照)が備えられている。そして、この接続ポート209は、同軸ケーブル4、保安器5、宅内引き込み用同軸ケーブル6、タップオフ7を介して、外部の双方向CATV網に接続され、本実施例の通信システムを、双方向CATV網のセンタ装置を介して、インターネットに接続できるようにされている。尚、図1において、符号12は、双方向CATV網の伝送線(同軸ケーブル)上に設けられた分岐増幅器を表している。
【0018】
次に、保安器5は、本実施例ではデータ端子付2出力型であり、例えば図2に代表される回路で構成されている。
即ち、保安器5は、宅内引き込み用同軸ケーブル6を介して双方向CATV網に接続するための入力端子51と、宅内に配線された下り信号(テレビ放送信号等)伝送用の同軸ケーブル8を接続するための出力端子52と、宅内に配線されたデータ通信用の同軸ケーブル4を接続するためのデータ端子53とを備える。そして、入力端子51の中心導体54と、保安器5のシャーシと同電位の共通線(グランドライン)55との間には、アレスター56及びチョークコイル57が各々接続されている。
【0019】
また、入力端子51の中心導体54には、分配回路58が接続されており、この分配回路58によって、保安器5内に2系統の伝送経路を形成している。そして、この伝送経路の1つは、出力端子52及び同軸ケーブル8を介して、双方向CATV網からの下り信号を受信する受信端末(例えばセットトップボックスなど)に接続され、もう一つの伝送経路は、データ端子53及び同軸ケーブル4を介して、双方向CATV網のセンタ装置との間でデータを送受信する情報端末(本実施例ではケーブルモデム2)が接続されている。
【0020】
また、出力端子52の中心導体は、コンデンサ59及び上り帯域カットフィルタ61を介して分配回路58と接続されている。従って、分配回路58と出力端子52との間の伝送経路では、コンデンサ59によって、電流は通過せず、高周波信号は通過するようになり、しかも、上り帯域カットフィルタ61によって、出力端子52に接続される受信端末等から、双方向CATV網に雑音が流入するのが防止される。
【0021】
また、出力端子52の外部導体と共通線55の間には、外部導体を高周波的には共通線55に接地し、しかも、出力端子52に電流が流れないように絶縁するためのコンデンサ60が設けられている。
一方、データ端子53の中心導体は、コンデンサ62を介して、分配回路58と接続されている。このため、分配回路58とデータ端子52との間の伝送経路では、コンデンサ62によって、電流は通過しないが、高周波信号は通過するようになる。そして、データ端子53の外部導体と共通線55との間は、低周波数帯域の周波数特性をよくするために、コンデンサを設けることなく、直接接続されている。
【0022】
また、保安器5の共通線55は、図1に示す如くアース線101で大地に接地されている。尚、本実施例では入力端子51と出力端子52及びデータ端子53とを分配回路58を介して接続しているが、分配回路58に代えて分岐回路を用いるようにしてもよい。
【0023】
次にサージ電圧の流れについて図1を用いて詳細に説明する。
上述したようにパソコン1とケーブルモデム2は通信ケーブル3及びHUB13を介して接続されており、それぞれの機器は、電源をACコンセント102から得ている。
【0024】
まず、双方向CATV網から侵入するサージ電圧について考えると、双方向CATV網から侵入したサージ電圧は、保安器5の入力端子51の中心導体と共通線55との間に接続されたアレスター56及びチョークコイル57により吸収され、アース線101を介して大地へ流れるため、宅内への侵入が防止される。また、宅内引き込み用同軸ケーブル6の外部導体は、保安器5の共通線55がアース線101を介して大地に接地されているため、誘導雷による被害も防止できる。
【0025】
次にACラインからの侵入ルートについて説明する。
図1においてサージ電圧は商用電源の架線であるグランドワイヤ103を通して大地へ流れる。この時、電柱104に取り付けられた柱上トランス105のAC100Vの中立線が、グランドワイヤ103と接続されているため、サージ電圧がグランドワイヤ103に印加した瞬間、柱上トランス105におけるAC100Vの中立線のアース電位が上昇し、これによって宅内の商用電源(AC100V)は中立線以外の配電線も同時に接地電位が上がる。
【0026】
このサージ電圧は、ACコンセント102を通してパソコン1およびケーブルモデム2に印加される。この時ケーブルモデム2に印加されたサージ電圧は、同軸ケーブル4の外部導体を通して、保安器5のデータ端子53の外部導体に流れる。保安器5のデータ端子53の外部導体は、保安器5の共通線55からアース線101を通して大地に接地されているので、ケーブルモデム2に印加されたサージ電圧は大地に流れていく。
【0027】
ところがパソコン1はどこにも接地されておらず、この結果、パソコン1とケーブルモデム2のシャーシ間に電位差を生じ、通信ケーブル3に接続された端子間に異常電圧が加わって、この端子回路内部が故障する。
この時、パソコン1とケーブルモデム2のシャーシ間を同電位にしてサージ電圧による故障を防止する方法としては、例えば、ケーブルモデム2とパソコン1のシャーシ間をアース線等で接続するとか、或いは、2Pプラグ(ACプラグ10、11)に代えて3Pプラグを各機器に取り付け、ACコンセント102も3P用にすることで、シャーシ間が自動的に接続されるようにする方法があるが、こうした方法では、特別な工事が必要と成り、コストアップの要因となる。
【0028】
そこで、本実施例では、図4に示すケーブルモデム2のように、当該システムで用いる通信装置に、接続端子210と回路部207との間に介在する絶縁トランス20を設け、この絶縁トランス20には、入力端24が接続端子210に接続された1次コイル22の中点と、2次コイル23の端部25に接続された回路部207の共通線208との間に避雷回路30を設けることで、通信装置内に避雷回路付絶縁トランス200を設け、特別な工事を必要とすることなしに、また、わずかなコストでサージ電圧からケーブルモデム2やパソコン1等の通信装置を保護するようにしている。
【0029】
図3は、避雷回路付絶縁トランス200の詳細を示すものであり、(A)は避雷回路付絶縁トランスの回路例を示し、(B)は、放電ギャップの実施例を示している。
避雷回路付絶縁トランス200は、フェライトからなる環状のトロイダルコア21に1次コイル22及び2次コイル23が形成され、前記1次コイル22及び2次コイル23の間で直流を通さず、信号だけを通過させる絶縁トランス20からなり、この絶縁トランス20の1次コイル22の中点と2次コイル23の端部25に接続される回路部207の共通線208との間に、第1のインピーダンス素子26と第2のインピーダンス素子28とを直列接続し、更に、第1のインピーダンス素子26と第2のインピーダンス素子28とに、それぞれ、放電ギャップ27が並列接続することにより構成されている。
【0030】
そして、この避雷回路付絶縁トランス200を、例えば、図4に示すように、ケーブルモデム2の通信線への接続端子210と回路部207との間に設け、1次コイル22の入力端24を接続端子210に接続し、2次コイル23の端部25を回路部207に接続するようにすれば、通信ケーブル3及びHUB13を介してパソコン1とケーブルモデム2との間に生じた異常電圧は、ケーブルモデム2に接続された同軸ケーブル4の外皮導体、保安器5の共通線55から、アース線101を介して、大地に流され、パソコン1及びケーブルモデム2をサージ電圧から保護することができる。
【0031】
尚、第1のインピーダンス素子26は、数100Ω以下のチップ抵抗であり、本実施例では75Ωを用いている。また、第2のインピーダンス素子28は、100pF〜100000pF程度のチップコンデンサであり、本実施例では10000pFを用いている。また、これら各素子26、28に並列接続される放電ギャップ27は、図3(B)に例示するように、避雷回路30が構成されているプリント基板の各素子がマウントされた近傍に、プリント基板の導体箔で形成されている。但し、これは一例であり、インピーダンス素子26、28の配置や、抵抗値・容量は、適宜設定すればよく、また、放電ギャップ27についても、必ずしもプリント基板の導体箔で形成する必要はない。
【0032】
次に図4は、上記避雷回路付絶縁トランス200を設けたケーブルモデム2の構成例を表すブロック図である。
本実施例のケーブルモデム2は、主として、双方向CATV網との接続ポート209を持ったチューナーユニット201と、選局された高周波信号を変復調するためのQAMチップ202及びSRAM205と、装置全体の統括制御を行うための中央演算装置(以下CPUと呼ぶ)203と、CPU203がデータを保存するのに利用するSDRAM206と、外部ネットワーク側との接続用のイーサネット(登録商標)MAC/PHY(Media Access Controller/Physical Layer:以下、単にMAS/PHYという)204と、から構成されている。
【0033】
そして、これらが構成された回路部207と、通信ケーブル接続用の接続端子210との間には、上述した避雷回路付絶縁トランス200が設けられている。尚、QAMチップ202、CPU203、SDRAM206、及びMAS/PHY204は、周知のバスラインにて接続されており、回路部207には、ACプラグ11を介してACコンセント102から取り込んだ商用電源(AC100V)から上記各部を動作させるための直流定電圧を生成する電源部も内蔵されている。
【0034】
また、チューナーユニット201は、接続ポート209、同軸ケーブル4、保安器5等を介して、双方向CATV網に接続されており、双方向CATV網側から伝送されてきた下り信号からインターネットのデータチャンネルを選局する。そして、この選局されたデータはQAMチップ202で変復調された後、MAC/PHY204で、接続端子210に接続された通信ケーブル3を介して、パソコン1側に伝送するのに必要な信号に変換される。
【0035】
これとは逆に、パソコン1から通信ケーブル3を介して送られる上り信号は、MAC/PHY204で双方向CATV網にて必要な信号に変換され、QAMチップで変復調された後、チューナーユニット201で所望のCATVの上りチャンネルで双方向CATV網に送出される。
【0036】
そして、ケーブルモデム2と双方向CATV網との接続は、同軸ケーブル4、保安器5、宅内引き込み用同軸ケーブル6、タップオフ7を介して行われ、前述の如く、双方向CATV網からのサージ電圧の侵入に対して保護される。
また、回路部207と接続端子210との間には避雷回路付絶縁トランス200が設けられ、その絶縁トランス20の1次コイル22の中点と2次コイル23に接続された回路部207の共通線(グランドライン)208との間には、上述の避雷回路30が設けられることから、ACラインからのサージ電圧によって、パソコン1とケーブルモデム2との間に異常電圧が生じても、同軸ケーブル4の外皮導体、保安器5の共通線55、アース線101等を介して、異常電圧を吸収して、パソコン1及びケーブルモデム2を保護することができる。
【0037】
よって、本実施例のケーブルモデム2によれば、特別な工事を必要とすることなしに、また、わずかなコストで、耐雷性が高い通信システムを構築できる。
尚、上記避雷回路付絶縁トランス200に効果を確認するため、上述したケーブルモデム2の耐雷試験を行った。この結果、1次コイル22の中点を2次コイル23に接続された回路部207の共通線(グランドライン)208に接続しない従来の絶縁トランスを設けたケーブルモデムでは、1.2×50μsec.の衝撃波では、±7kVの電圧で故障したが、本実施例のケーブルモデム2では、同衝撃波に対して、±25kV以上の電圧に耐え得ることが判った。
【0038】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各部を適宜に変更して実施することも可能である。
例えば、上記実施例では、通信ケーブル3を介して接続される通信装置であるパソコン1及びケーブルモデム2をサージ電圧から保護し、通信システムの耐雷性を向上するための絶縁トランスとして、避雷回路30を備えた避雷回路付絶縁トランス200を用いるものとして説明したが、例えば、図5(a)に示すように、絶縁トランス20の1次コイル22の中点と2次コイル23に接続された回路部207の共通線(グランドライン)208との間を、放電ギャップ27を介して接続するようにしても、或いは、図5(b)に示すように、絶縁トランス20の1次コイル22の中点と2次コイル23に接続された回路部207の共通線(グランドライン)208との間を直接接続するようにしても、パソコン1及びケーブルモデム2をサージ電圧から保護することはできる。
【0039】
また、上記実施例では、避雷回路付絶縁トランス200は、ケーブルモデム2に設けるものとして説明したが、更に、HUB13等の他の通信装置に設けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の通信システム全体の構成を表す説明図である。
【図2】 実施例の保安器の構成を表す説明図である。
【図3】 実施例の避雷回路付絶縁トランスの構成及び放電ギャップの構成例を表す説明図である。
【図4】 実施例の避雷回路付絶縁トランスを備えたケーブルモデムの構成を表すブロック図である。
【図5】 絶縁トランスの他の構成例を表す説明図である。
【符号の説明】
1…パーソナルコンピュータ、2…ケーブルモデム、3…通信ケーブル、4…同軸ケーブル、5…保安器、6…宅内引き込み用同軸ケーブル、7…タップオフテレビジョン受信機、8…同軸ケーブル、9…テレビジョン受信機、10…ACプラグ、11…ACプラグ、12…分岐増幅器20…絶縁トランス、21…トロイダルコア、22…1次コイル、23…2次コイル、24…入力端、25…端部、26…チップ抵抗、27…放電ギャップ、28…チップコンデンサ、29…導体箔、30…避雷回路、51…入力端子、52…出力端子、53…データ端子、54…中心導体、55…共通線、56…アレスター、57…チョークコイル、58…分岐分配手段、59…コンデンサ、60…コンデンサ、61…上り帯域カットフィルター、62…コンデンサ、101…アース線、102…ACコンセント、103…グランドワイヤ、104…電柱、105…柱上トランス、106…配電線、200…避雷回路付絶縁トランス、201…チューナーユニット、202…QAMチップ、203…中央演算装置、204…MAC/PHY、205…SRAM、206…SDRAM、207…回路部、208…共通線、209…接続ポート、210…接続端子。

Claims (6)

  1. フェライトからなる環状のトロイダルコアに1次コイル及び2次コイルが形成され、前記1次コイル及び2次コイルの間で直流を通さず、信号だけを通過させる絶縁トランスであって、
    前記1次コイルの中点と前記2次コイルに接続される回路部の共通線とを接続する接続線路を備え、
    前記接続線路上に放電ギャップを設けたことを特徴とする絶縁トランス。
  2. フェライトからなる環状のトロイダルコアに1次コイル及び2次コイルが形成され、前記1次コイル及び2次コイルの間で直流を通さず、信号だけを通過させる絶縁トランスであって、
    前記1次コイルの中点と前記2次コイルに接続される回路部の共通線とを接続する接続線路を備え、
    前記接続線路上に第1のインピーダンス素子と第2のインピーダンス素子とを直列に接続し、更に、該第1のインピーダンス素子と第2のインピーダンス素子とにはそれぞれ放電ギャップを並列接続してなることを特徴とする絶縁トランス。
  3. 前記放電ギャップは、前記2次コイルに接続される回路部を構成するプリント配線板の導体箔にて形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の絶縁トランス。
  4. 平衡2線式の通信ケーブルに接続するための接続端子を備え、該接続端子及び前記通信ケーブルを介して他の通信装置と相互にデータの送受信を行う通信装置であって、
    請求項1〜請求項3の何れかに記載の絶縁トランスを備え、
    該絶縁トランスの1次コイルを前記接続端子に、該絶縁トランスの2次コイルを当該通信装置の回路部に、それぞれ接続することにより、当該通信装置の回路部と前記接続端子とを前記絶縁トランスを介して接続してなることを特徴とする通信装置。
  5. 当該通信装置は、前記通信ケーブルに接続するための接続端子に加えて、双方向CATV網に接続するための接続ポートを備えたケーブルモデムであることを特徴とする請求項4に記載の通信装置。
  6. 平衡2線式の通信ケーブルを介して相互にデータの送受信を行う複数の通信装置からなる通信システムであって、
    前記複数の通信装置の少なくとも一つは、請求項4又は請求項5に記載の通信装置からなることを特徴とする通信システム。
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