JP2002299129A - 静止誘導電気機器鉄心 - Google Patents

静止誘導電気機器鉄心

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JP2002299129A
JP2002299129A JP2001097732A JP2001097732A JP2002299129A JP 2002299129 A JP2002299129 A JP 2002299129A JP 2001097732 A JP2001097732 A JP 2001097732A JP 2001097732 A JP2001097732 A JP 2001097732A JP 2002299129 A JP2002299129 A JP 2002299129A
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shaped
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silicon steel
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Application number
JP2001097732A
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English (en)
Inventor
Seiji Yoshida
誠司 吉田
Takashi Iwabuchi
隆 岩渕
Susumu Isaka
進 井坂
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中央主脚と継鉄部との接合部が傷付くことを
防止することにより絶縁特性を向上させて損失や局部的
な温度上昇を抑えることができる信頼性の高い静止誘導
電気機器鉄心を提供する。 【解決手段】 主脚1A,1Bと上部継鉄2との上部接
合部4A,4Bは、薄板けい素鋼板を積層方向に均一に
突き合わせ接合させている。この時、上部継鉄2におけ
るV字形状溝12は頂点に略円形状の切欠き部14を形
成している。前記切欠き部14の形成により、中央主脚
1A側のV字形状部11の頂点がV字形状溝12に圧
接、衝突することがなくなり、接合部4Aの損傷を回避
して絶縁特性の悪化を防ぐことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄板けい素鋼板を
積層方向に突き合わせ接合させて成る静止誘導電気機器
鉄心に係り、特に、主脚部と継鉄部との接合構成に改良
を施したものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、変圧器あるいはリアクトルなど
の静止誘導電気機器鉄心は、薄板けい素鋼板を複数積層
した主脚部及び継鉄部から構成されている。主脚部は左
右両側の主脚とそれらに挟まれた中央主脚とからなり、
継鉄部は上部継鉄と下部継鉄とからなる。また、静止誘
導電気機器鉄心の種類としては、中央主脚の数の違いに
よって3脚鉄心や5脚鉄心などが知られている。3脚鉄
心と5脚鉄心は中央主脚の数が違うため構成要素の数が
異なるがそれ以外は変わらない。ここで、図9を参照し
て三相3脚鉄心の従来例について具体的に説明する。
【0003】図9に示すように、三相3脚鉄心は、1つ
の中央主脚1Aと、左右両側の主脚1Bと、上部継鉄2
及び下部継鉄3とを備えており、これらを額縁状に配置
している。これらの部材はいずれも薄板けい素鋼板を複
数積層してなる。中央主脚1Aの上端部及び下端部はV
字形状部11に形成しており、全体としては細長い六角
形である。なお、V字形状部11の頂点は90°になっ
ている。
【0004】左右両側の主脚1Bは上端部及び下端部を
中央主脚1Aの中心に向って45度に切断した台形であ
る。また、上部継鉄2及び下部継鉄3はその左右両端部
を左右両側の主脚部1Bの上端部及び下端部と接合する
よう45°に切断している。また、上部継鉄2及び下部
継鉄3の中央部分は中央主脚1AのV字形状部11に対
応するV字形状溝12,13を設けている。このV字形
状溝12,13は前記V字形状部11に対応した寸法と
なっている。
【0005】さらに、上部継鉄2における中央主脚1A
及び左右両側の主脚1Bとの接合部を上部接合部4A,
4B、下部継鉄3における中央主脚1A及び左右両側の
主脚1Bとの接合部を下部接合部7A,7Bとする。こ
れらの接合部のうち、図9に示す例においては下部接合
部7A,7Bを次のように構成している。すなわち、そ
れぞれ薄板けい素鋼板を1枚もしくは複数枚ごとに交互
にずらして重ね合わせ、つまりラップさせた構成とする
か、あるいは1枚もしくは複数枚ごとに複数段の階段状
にずらして重ね合わせた構成としている。このような構
成は主として、接合部での局部過熱を低減させるために
採用されている。
【0006】ところで、以上のようにして接合部7A,
7Bを構成にするには、上部継鉄2及び下部継鉄3を1
枚もしくは複数枚ごとに主脚部1A,1Bに挿入する作
業が必要となる。特に、大型変圧器の場合、前記挿入作
業は一個所あたり数千回にも及び、この作業に鉄心を製
作する時間の多くを費やしている。そこで従来より、こ
の問題を解決するためにブロック鉄心が提案されてい
る。ブロック鉄心とは薄板けい素鋼板を積層方向に突き
合わせ接合したものである。図9に示す三相3脚鉄心で
は、上部接合部4A,4Bにおいて主脚1A,1Bと上
部継鉄2とを薄板けい素鋼板の積層方向に突き合わせ接
合させている。このような接合構成によれば、主脚1
A,1Bへの上部継鉄2の挿入作業を省くことが可能と
なり、組立作業時間を大幅に短縮することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ブロック鉄心では以下のような問題点がある。すなわ
ち、接合部4Aにおいて上部継鉄の組立時に、中央主脚
1AのV字形状部11が上部継鉄2のV字形状溝12に
直接当たることになる。この時、V字形状部11の頂点
が尖っているため、接合部4Aに傷が付き易い。接合部
4Aに傷が付くと、薄板けい素鋼板の積層方向における
絶縁特性は悪化し、磁束により生じる循環電流が積層方
向に流れて損失や局部的な温度上昇の増加を招くおそれ
がある。
【0008】また、接合部4A,4Bは鉄心の切断面を
露出したまま接合しているので、主脚1A,1Bと継鉄
2,3との間の絶縁特性も悪化する可能性がある。これ
によっても鉄心全体に電流が流れ、同上の問題つまり損
失や局部的な温度上昇が生じる。さらには、接合部4
A,4Bはラップされた構成ではないため、主脚1A,
1Bと継鉄2,3との間の機械的剛性が弱く、薄厚けい
素鋼板の振動や騒音が増大するといった点も問題となっ
ている。
【0009】以上述べたように、従来のブロック鉄心に
おいては、組立作業時間を短縮できる反面、継鉄部の組
立時に中央主脚のV字形状部と継鉄部側のV字形状溝と
が衝突してその接合部に傷ができ易い。そのため、絶縁
特性が悪化して損失や局部的な温度上昇が起こるおそれ
がある。したがって、中央主脚と継鉄部との接合部にお
いて傷が付かないような接合構成が待たれている。ま
た、ブロック鉄心では、機械的剛性が弱く、薄厚けい素
鋼板の振動及び騒音も問題となっているため、その改善
も望まれている。
【0010】本発明は上記の事情に考慮してなされたも
のであり、その主たる目的は、中央主脚と継鉄部との接
合部が傷付くことを防止することにより絶縁特性を向上
させて損失や局部的な温度上昇を抑えることができる信
頼性の高い静止誘導電気機器鉄心を提供することにあ
る。また、本発明の他の目的は、機械的剛性を高めるこ
とにより薄厚けい素鋼板の振動及び騒音を抑制する静止
誘導電気機器鉄心を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、薄板けい素鋼板を複数積層して主脚部及
び継鉄部を構成し、前記主脚部は左右両側の主脚と1つ
もしくは3つの中央主脚とからなり、前記継鉄部は上部
継鉄及び下部継鉄からなり、これら左右両側の主脚、中
央主脚、上部継鉄及び下部継鉄を額縁状に配置し、前記
中央主脚の上端部及び下端部はV字形状部に形成し、前
記継鉄部における前記V字形状部に対向する部分は該V
字形状部に対応するV字形状溝を設け、前記主脚部と前
記継鉄部とは薄板けい素鋼板を積層方向に突き合わせ接
合させて成る3脚もしくは5脚の静止誘導電気機器鉄心
において、次のような技術的な特徴を有している。
【0012】請求項1記載の発明は、前記継鉄部におけ
る前記V字形状部の頂部と対向する前記V字形状溝の対
向面を、前記頂部と圧接しない形状に切り欠いたことを
特徴とする。請求項2記載の発明は、前記中央主脚にお
ける前記V字形状溝の頂部と対向する前記V字形状部の
対向面を、前記頂部と圧接しない形状に切り欠いたこと
を特徴とする。請求項3記載の発明は、前記継鉄部にお
ける前記V字形状溝の前記V字形状部と対向する対向面
の角度を、前記中央主脚における前記V字形状部の前記
V字形状溝と対向する対向面の角度よりも小さくしたこ
とを特徴とする。以上のような請求項1〜3のいずれか
1項に記載の発明によれば、中央主脚側のV字形状部の
頂点と、継鉄部側のV字形状溝の頂点とが、互いに圧接
し衝突することがなく、接合部の損傷を回避することが
できる。このため、絶縁特性の悪化を防ぐことができ、
損失や局部的な温度上昇を抑えることができる。
【0013】請求項4記載の発明は、前記主脚部と前記
継鉄部との突き合わせ面間に接着部材を介在させたこと
を特徴とするものである。このような請求項4の発明に
よれば、主脚部と継鉄部との突き合わせ面間に接着部材
を介することによって、主脚部と継鉄部とを強固に固定
することができる。したがって、機械的剛性が高まり、
薄厚けい素鋼板の振動や騒音を抑制することが可能とな
る。また、主脚部と継鉄部とが衝突するおそれがなくな
り、しかも、接着部材または絶縁材の厚みも加わる。こ
のため、接合部の損傷を防止できるだけではなく、絶縁
特性をはじめとした鉄心の諸特性を向上させることが可
能となる。
【0014】請求項5記載の発明は、前記主脚部と前記
継鉄部との突き合わせ面間に絶縁材を介在させたことを
特徴とするものである。このような請求項5の発明によ
れば、主脚部と継鉄部との突き合わせ面間に絶縁材が入
るため、接合部の損傷を防止できるだけではなく、絶縁
の確保が容易であり、絶縁不良の心配がない。
【0015】請求項6記載の発明は、請求項5に記載の
静止誘導電気機器鉄心において、鉄心の内部に油道を設
け、前記絶縁材は複数の分割して前記油道を設けた部分
以外の接合部分にのみ介在させたことを特徴とするもの
である。請求項7記載の発明は、請求項5に記載の静止
誘導電気機器鉄心において、鉄心の内部に油道を設け、
前記油道と重なる部分の前記絶縁材に複数の穴をあけた
ことを特徴とするものである。上記の請求項6または請
求項7の発明によれば、油道を避けて絶縁材を配置す
る、または絶縁材に複数の穴をあけるといった構成によ
り、油道の閉塞を回避でき、優れた絶縁特性を維持する
ことができる。
【0016】請求項8記載の発明は、請求項1〜7のい
ずれか1項に記載の静止誘導電気機器鉄心において、前
記継鉄部をその長手方向に複数に分割して構成したこと
を特徴とするものである。このような請求項8記載の発
明によれば、継鉄部を長手方向に分割可能であるため、
大型鉄心の場合などにて一体では寸法もしくは質量など
の制約により構成することができない場合でも、上記請
求項1〜7のいずれか1項に記載の静止誘導電気機器鉄
心と同様の作用効果を得ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
について図面を参照して具体的に説明する。なお、下記
実施の形態において、従来例と同一もしくは対応する部
材に関しては同一符号を付して説明は省略する。また、
各図面はそれに対応する実施の形態の特徴的な部分につ
いてのみ示している。
【0018】[第1の実施の形態] (構成)第1の実施の形態は請求項1の発明に対応して
おり、図1は第1の実施の形態の正面図である。図1に
示すように、左右両側の主脚1Bは、上部継鉄2との各
接合端を45°に切断した形状とし、また、上部継鉄2
はその両端が左右両側の主脚1Bの接合端と接合するよ
う45°に切断した形状としている。そして、主脚1
A,1Bと上部継鉄2との上部接合部4A,4Bは、薄
板けい素鋼板を積層方向に均一に突き合わせ接合させて
いる。この時、上部継鉄2におけるV字形状溝12は頂
点に略円形状の切欠き部14を形成している。切欠き部
14は中央主脚1A側のV字形状部11の頂点と圧接し
ない形状となっている。
【0019】(作用効果)以上のような第1の実施の形
態によれば、上部継鉄2側のV字形状溝12に切欠き部
14を形成したので、中央主脚1A側のV字形状部11
の頂点がV字形状溝12に圧接、衝突することがない。
このため、接合部4Aの損傷を回避することができ、絶
縁特性の悪化を防ぐことが可能となる。したがって、磁
束により生じる循環電流が積層方向あるいは鉄心全体に
電流が流れることを防止でき、損失や局部的な温度上昇
を確実に抑えることができる。
【0020】[第2の実施の形態] (構成)第2の実施の形態は請求項2の発明に対応して
おり、図2は第2の実施の形態の正面図である。なお、
第2の実施の形態は5脚鉄心を示している。第2の実施
の形態では図2に示すように、3つの中央主脚1Aにお
ける各V字形状部11の頂点に水平な切欠き部15を形
成したことを特徴としている。この切欠き部15は上部
継鉄2側のV字形状溝12の頂点と圧接しない形状にな
っている。
【0021】(作用効果)以上のような第2の実施の形
態によれば、V字形状部11の頂点に水平な切欠き部1
5を形成したので、そもそもV字形状部11の頂点が尖
っていない。そのため、中央主脚1A側のV字形状部1
1に、上部継鉄2側のV字形状溝12の頂点が圧接、衝
突することがない。このため、前記第1の実施の形態と
同様、接合部4Aの損傷を回避し、絶縁特性の悪化を防
いで損失や局部的な温度上昇を抑えることができる。
【0022】[第3の実施の形態] (構成)第3の実施の形態は請求項3の発明に対応して
おり、図3は第3の実施の形態の正面図である。第3の
実施の形態では上部継鉄2におけるV字形状溝12のV
字形状部11と対向する対向面の角度αを、中央主脚1
AにおけるV字形状部11のV字形状溝12と対向する
対向面の角度βよりも小さくしたことに特徴がある。
【0023】(作用効果)以上のような第3の実施の形
態によれば、中央主脚1A側のV字形状部11が上部継
鉄2側のV字形状溝12に当たった場合でも、V字形状
溝12側の角度αの方がV字形状部11側の角度βより
も狭いため、V字形状部11の頂点よりも下側がV字形
状溝12に当たることになり、V字形状部11の尖った
頂点がV字形状溝12の頂点にまで届かず、これを傷付
ける心配がない。この結果、前記第1及び第2の実施の
形態と同じく、絶縁特性の悪化を防止でき、損失・局部
的な温度上昇の抑制が可能となる。
【0024】[第4の実施の形態] (構成)第4の実施の形態は請求項4の発明に対応して
おり、図4は第4の実施の形態の要部拡大正面図であ
る。第4の実施の形態は上部接合部4Aにおいて中央主
脚1Aと上部継鉄2との突き合わせ面間に接着部材5を
介在させたことを特徴とするものである。
【0025】(作用効果)以上のような第4の実施の形
態によれば、中央主脚1Aと上部継鉄2との突き合わせ
面間に接着部材5を介することで、両者を強固に固定す
ることができる。したがって、機械的剛性を高めること
ができ、薄厚けい素鋼板の振動や騒音を低減することが
できる。また、中央主脚1Aと上部継鉄2が衝突するお
それがなく、しかも接着部材5の厚みも加わることにな
る。このため、上部接合部4Aの損傷を防止できるだけ
ではなく、絶縁特性をはじめとした鉄心の諸特性を向上
させることが可能となる。
【0026】[第5の実施の形態] (構成)第5の実施の形態は請求項5の発明に対応して
おり、図5は第5の実施の形態の要部拡大正面図であ
る。第5の実施の形態は前記第4の実施の形態における
接着部材5に代えて、絶縁材6を中央主脚1Aと上部継
鉄2との突き合わせ面間に介在させたことを特徴として
いる。
【0027】(作用効果)以上のような第5の実施の形
態によれば、中央主脚1Aと上部継鉄2との突き合わせ
面間に絶縁材6を挿入したことで、上部接合部4Aの損
傷を防止すると同時に、容易に絶縁を確保でき、絶縁不
良を回避することが可能となる。
【0028】[第6の実施の形態] (構成)第6の実施の形態は請求項6の発明に対応して
おり、前記第5の実施の形態に改良を加えたものであ
る。図6の(a)は第6の実施の形態の要部拡大平面
図、(b)は同じく要部拡大正面図である。通常、鉄心
の内部には油道8を配置しているが、第6の実施の形態
の特徴は、絶縁材6を分割して油道を設けた部分以外の
接合部分にのみ介在させた点にある。
【0029】(作用効果)以上のような第6の実施の形
態によれば、油道8を避けて絶縁材6を配置することに
より、中央主脚1Aと上部継鉄2との絶縁を保ちつつ、
絶縁材6による油道8の閉塞を回避することが可能とな
る。このため、優れた絶縁特性を維持することができ
る。
【0030】[第7の実施の形態] (構成)第7の実施の形態は請求項7の発明に対応して
おり、前記第5の実施の形態に改良を加えたものであ
る。図7の(a)は第7の実施の形態の要部拡大平面
図、(b)は同じく要部拡大正面図である。第7の実施
の形態では、油道8と重なる部分の絶縁材6に複数の穴
9をあけたことを特徴としている。
【0031】(作用効果)以上のような第7の実施の形
態によれば、絶縁材6にあけた複数の穴9により油道8
の閉塞を回避することができる。このため、中央主脚1
Aと上部継鉄2との絶縁を保って絶縁不良を防止でき、
優れた絶縁特性を維持することができる。
【0032】[第8の実施の形態] (構成)第8の実施の形態は請求項8の発明に対応して
いる。図8は第8の実施の形態の正面図である。第8の
実施の形態は3脚鉄心であり、中央主脚1AにおけるV
字形状部11の頂点に水平な切欠き部15を形成すると
共に、上部継鉄2を長手方向に対して上部継鉄2Aと上
部継鉄2Bの2分割したことを構成上の特徴としてい
る。
【0033】(作用効果)以上のような第8の実施の形
態によれば、切欠き部15の形成により上記第2の実施
の形態と同様の作用効果に加えて、次のような利点があ
る。すなわち、上部継鉄2を長手方向に対して2分割す
ることにより、大型鉄心の場合などにて一体では寸法も
しくは質量などの制約により構成することができない場
合でも三相3脚鉄心にて構成することが可能となる。
【0034】[他の実施の形態]なお、本発明は以上の
実施の形態に限定されるものではなく、各部材の構成や
形状、寸法などは適宜変更可能であり、例えば、V字形
状部あるいはV字形状溝における切欠き部を曲線状とす
るなど、要は継鉄部側のV字形状溝の頂点と中央主脚側
のV字形状部の頂点が圧接、衝突しない構成であれば、
適宜変更可能である。なお、上記実施の形態では上部接
合部4Aに適用した構成を示しているが、図9に示した
下部接合部7Aにおいて主脚1A,1Bと下部継鉄3と
は薄板けい素鋼板を積層方向に均一に突き合わせ接合す
る場合、上記実施の形態の構成を下部接合部7Aに適用
することも可能である。さらに、既に述べたように、3
脚鉄心と5脚鉄心は中央主脚の数が違うだけでそれ以外
に変わりはなく、各実施の形態において3脚鉄心あるい
は5脚鉄心のいずれを採用しても構わない。但し、第8
の実施の形態にて5脚鉄心を採用する場合は、上部継鉄
2を2分割ではなく4分割構成とすることが有効であ
る。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の静止誘導
電気機器鉄心によれば、主脚部と継鉄部とを薄板けい素
鋼板を積層方向に突き合わせ接合させた接合部におい
て、継鉄部側のV字形状溝の頂部あるいは中央主脚側の
V字形状部の頂部を切り欠くことにより、中央主脚の先
端部による接合部の損傷を防ぎ、絶縁特性を向上させて
損失や局部的な温度上昇を抑えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態の正面図。
【図2】本発明に係る第2の実施の形態の正面図。
【図3】本発明に係る第3の実施の形態の正面図。
【図4】本発明に係る第4の実施の形態の要部拡大正面
図。
【図5】本発明に係る第5の実施の形態の要部拡大正面
図。
【図6】(a)は本発明に係る第6の実施の形態の要部
拡大平面図、(b)は同じく要部拡大正面図。
【図7】(a)は本発明に係る第7の実施の形態の要部
拡大平面図、(b)は同じく要部拡大正面図。
【図8】本発明に係る第8の実施の形態の正面図。
【図9】従来の静止誘導電気機器鉄心の正面図。
【符号の説明】
1A…中央主脚 1B…左右両側の主脚 2,2A,2B…上部継鉄 3…下部継鉄 4A,4B…上部接合部 5…接着部材 6…絶縁材 7A,7B…下部接合部 8…鉄心内油道 9…絶縁材にあけた油道部分の穴 11…V字形状部 12,13…V字形状溝 14…略円形状の切欠き部 15…水平な切欠き部 α…V字形状溝12の頂点の角度 β…V字形状部11の頂点の角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井坂 進 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 Fターム(参考) 5E062 AC01 AC11 AC13

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄板けい素鋼板を複数積層して主脚部及
    び継鉄部を構成し、前記主脚部は左右両側の主脚と1つ
    もしくは3つの中央主脚とからなり、前記継鉄部は上部
    継鉄及び下部継鉄からなり、これら左右両側の主脚、中
    央主脚、上部継鉄及び下部継鉄を額縁状に配置し、前記
    中央主脚の上端部及び下端部はV字形状部に形成し、前
    記継鉄部における前記V字形状部に対向する部分は該V
    字形状部に対応するV字形状溝を設け、前記主脚部と前
    記継鉄部は薄板けい素鋼板を積層方向に突き合わせ接合
    させて成る3脚もしくは5脚の静止誘導電気機器鉄心に
    おいて、 前記継鉄部における前記V字形状部の頂部と対向する前
    記V字形状溝の対向面を、前記頂部と圧接しない形状に
    切り欠いたことを特徴とする静止誘導電気機器鉄心。
  2. 【請求項2】 薄板けい素鋼板を複数積層して主脚部及
    び継鉄部を構成し、前記主脚部は左右両側の主脚と1つ
    もしくは3つの中央主脚とからなり、前記継鉄部は上部
    継鉄及び下部継鉄からなり、これら左右両側の主脚、中
    央主脚、上部継鉄及び下部継鉄を額縁状に配置し、前記
    中央主脚の上端部及び下端部はV字形状部に形成し、前
    記継鉄部における前記V字形状部に対向する部分は該V
    字形状部に対応するV字形状溝を設け、前記主脚部と前
    記継鉄部は薄板けい素鋼板を積層方向に突き合わせ接合
    させて成る3脚もしくは5脚の静止誘導電気機器鉄心に
    おいて、 前記中央主脚における前記V字形状溝の頂部と対向する
    前記V字形状部の対向面を、前記頂部と圧接しない形状
    に切り欠いたことを特徴とする静止誘導電気機器鉄心。
  3. 【請求項3】 薄板けい素鋼板を複数積層して主脚部及
    び継鉄部を構成し、前記主脚部は左右両側の主脚と1つ
    もしくは3つの中央主脚とからなり、前記継鉄部は上部
    継鉄及び下部継鉄からなり、これら左右両側の主脚、中
    央主脚、上部継鉄及び下部継鉄を額縁状に配置し、前記
    中央主脚の上端部及び下端部はV字形状部に形成し、前
    記継鉄部における前記V字形状部に対向する部分は該V
    字形状部に対応するV字形状溝を設け、前記主脚部と前
    記継鉄部は薄板けい素鋼板を積層方向に突き合わせ接合
    させて成る3脚もしくは5脚の静止誘導電気機器鉄心に
    おいて、前記継鉄部における前記V字形状溝の前記V字
    形状部と対向する対向面の角度を、前記中央主脚におけ
    る前記V字形状部の前記V字形状溝と対向する対向面の
    角度よりも小さくしたことを特徴とする静止誘導電気機
    器鉄心。
  4. 【請求項4】 薄板けい素鋼板を複数積層して主脚部及
    び継鉄部を構成し、前記主脚部は左右両側の主脚と1つ
    もしくは3つの中央主脚とからなり、前記継鉄部は上部
    継鉄及び下部継鉄からなり、これら左右両側の主脚、中
    央主脚、上部継鉄及び下部継鉄を額縁状に配置し、前記
    中央主脚の上端部及び下端部はV字形状部に形成し、前
    記継鉄部における前記V字形状部に対向する部分は該V
    字形状部に対応するV字形状溝を設け、前記主脚部と前
    記継鉄部は薄板けい素鋼板を積層方向に突き合わせ接合
    させて成る3脚もしくは5脚の静止誘導電気機器鉄心に
    おいて、 前記主脚部と前記継鉄部との突き合わせ面間に接着部材
    を介在させたことを特徴とする静止誘導電気機器鉄心。
  5. 【請求項5】 薄板けい素鋼板を複数積層して主脚部及
    び継鉄部を構成し、前記主脚部は左右両側の主脚と1つ
    もしくは3つの中央主脚とからなり、前記継鉄部は上部
    継鉄及び下部継鉄からなり、これら左右両側の主脚、中
    央主脚、上部継鉄及び下部継鉄を額縁状に配置し、前記
    中央主脚の上端部及び下端部はV字形状部に形成し、前
    記継鉄部における前記V字形状部に対向する部分は該V
    字形状部に対応するV字形状溝を設け、前記主脚部と前
    記継鉄部は薄板けい素鋼板を積層方向に突き合わせ接合
    させて成る3脚もしくは5脚の静止誘導電気機器鉄心に
    おいて、 前記主脚部と前記継鉄部との突き合わせ面間に絶縁材を
    介在させたことを特徴とする静止誘導電気機器鉄心。
  6. 【請求項6】 鉄心の内部に油道を設け、 前記絶縁材は複数の分割して前記油道を設けた部分以外
    の接合部分にのみ介在させたことを特徴とする請求項5
    に記載の静止誘導電気機器鉄心。
  7. 【請求項7】 鉄心の内部に油道を設け、 前記油道と重なる部分の前記絶縁材に複数の穴をあけた
    ことを特徴とする請求項5に記載の静止誘導電気機器鉄
    心。
  8. 【請求項8】 前記継鉄部をその長手方向に複数に分割
    して構成したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか
    1項に記載の静止誘導電気機器鉄心。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010287756A (ja) * 2009-06-12 2010-12-24 Takaoka Kasei Kogyo Kk 額縁形鉄心及びその組み立て方法
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CN102903507A (zh) * 2012-10-12 2013-01-30 无锡中浦电气有限公司 矽钢片堆叠用定位工装
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