JP2002298927A - 非水電解質電池及びその製造方法 - Google Patents

非水電解質電池及びその製造方法

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JP2002298927A
JP2002298927A JP2001100642A JP2001100642A JP2002298927A JP 2002298927 A JP2002298927 A JP 2002298927A JP 2001100642 A JP2001100642 A JP 2001100642A JP 2001100642 A JP2001100642 A JP 2001100642A JP 2002298927 A JP2002298927 A JP 2002298927A
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negative electrode
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electrolyte battery
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JP2001100642A
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Takami Saito
崇実 齋藤
Yoshikatsu Yamamoto
佳克 山本
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Sony Corp
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Sony Corp
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 充放電サイクルに伴う容量劣化を抑える。 【解決手段】 スピネル型リチウムマンガン複合酸化物
を含む正極活物質を含有する正極と、リチウムをドープ
・脱ドープ可能な負極活物質を含有する負極と、正極と
負極との間に介在される非水電解質とを備えた非水電解
質電池であって、正極活物質のグラム当たりの初回充電
容量をCc[mAh/g]、正極活物質の重量をCw
[g]、負極活物質のグラム当たりの初回充電容量をA
c[mAh/g]及び初回放電容量をAd[mAh/
g]、負極活物質の重量をAw[g]としたときに、式
1で表されるX[%]の値が、20≦X≦50の範囲で
ある。 【数1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非水電解質電池及
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】リチウムイオン二次電池は、軽量、高エ
ネルギー密度という特徴からノート型パソコン、携帯電
話、カムコーダーなどのモバイル機器に広く使用されて
いる。現在、一般的に実用化されているリチウムイオン
二次電池では、正極活物質に層状岩塩構造のLiCoO
が用いられているが、コバルトは資源的に乏しく高価
であることから、これに代わる正極活物質が模索されて
いる。このようななかでLiNiO、LiMn
は4V級の正極活物質として機能することが知られてお
り、次世代の活物質として期待されている。
【0003】しかしながら、LiNiOは結晶構造の
不安定性から実用化が遅れており、一部の機種で採用さ
れるに留まっている。また、今後電気自動車等の大型電
池が必要とされる分野ではLiCoO、LiNiO
ではコストが高く、信頼性が低くなる事が予想されるこ
とから、コストが低く、信頼性の高いLiMn
物質を使用した電池の開発が行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スピネ
ル型のリチウムマンガン複合酸化物は結晶構造が不安定
で、充放電サイクルに伴う容量劣化が大きいことから、
未だ一般的に採用されるにはいたっていない。
【0005】本発明はこのような従来の実情に鑑みて提
案されたものであり、充放電サイクルに伴う容量劣化を
抑えた非水電解質電池及びその製造方法を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の非水電解質電池
は、スピネル型リチウムマンガン複合酸化物を含む正極
活物質を含有する正極と、リチウムをドープ・脱ドープ
可能な負極活物質を含有する負極と、正極と負極との間
に介在される非水電解質とを備えた非水電解質電池であ
る。そして本発明の非水電解質電池は、上記正極活物質
のグラム当たりの初回充電容量をCc[mAh/g]と
し、正極活物質の重量をCw[g]とし、上記負極活物
質のグラム当たりの初回充電容量をAc[mAh/
g]、初回放電容量をAd[mAh/g]とし、負極活
物質の重量をAw[g]としたときに、下記式3で表さ
れるX[%]の値が、20≦X≦50の範囲であること
を特徴とする。
【0007】
【数3】
【0008】上述したような本発明に係る非水電解質電
池では、正極活物質と負極活物質とが上記式3を満たす
ようにその割合が調整されているので、正極活物質の容
量減少が激しい領域が使われなくなる。
【0009】また、本発明に係る非水電解質電池の製造
方法は、スピネル型リチウムマンガン複合酸化物を含む
正極活物質を含有する正極と、リチウムをドープ・脱ド
ープ可能な負極活物質を含有する負極と、正極と負極と
の間に介在される非水電解質とを備えた非水電解質電池
の製造方法である。そして本発明の非水電解質電池の製
造方法は、上記正極活物質のグラム当たりの初回充電容
量をCc[mAh/g]とし、正極活物質の重量をCw
[g]とし、上記負極活物質のグラム当たりの初回充電
容量をAc[mAh/g]、初回放電容量をAd[mA
h/g]とし、負極活物質の重量をAw[g]としたと
きに、下記式4で表されるX[%]の値が、20≦X≦
50の範囲を満たすように、正極活物質及び負極活物質
の量を調整することを特徴とする。
【0010】
【数4】
【0011】上述したような非水電解質電池の製造方法
では、上記式4を満たすように正極活物質と負極活物質
との割合が調整することで、正極活物質の容量減少が激
しい領域が使われなくなる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を適用した非水電
解質電池及びその製造方法について、実施の形態を述べ
る。
【0013】図1は、本発明の非水電解質電池の一構成
例を示す縦断面図である。この非水電解液電池1は、フ
ィルム状の正極2と、フィルム状の負極3とが、セパレ
ータ4を介して密着状態で巻回された巻層体が、電池缶
5内部に装填されてなる。
【0014】上記正極2は、正極活物質と結着剤とを含
有する正極合剤を集電体上に塗布、乾燥することにより
作製される。集電体には例えばアルミニウム箔等の金属
箔が用いられる。
【0015】正極活物質には、一般式LiMn
2−x−yで表されるスピネル型リチウムマン
ガン複合酸化物がその全部または一部に用いられる。こ
こで、式中、x≧0.9であり、0.01≦y≦0.5
である。また、MはFe、Co、Ni、Cu、Zn、A
l、Sn、Cr、V、Ti、Mg、Ca、Srから選ば
れる1種類以上の元素である。スピネル型リチウムマン
ガン複合酸化物をリチウムコバルト複合酸化物やリチウ
ム・ニッケル複合酸化物と混合して使用してもよい。ス
ピネル型リチウムマンガン複合酸化物の基本的な組成は
LiMnと表記されるが、Mnの一部をMn以外
の元素で置き換えたものや、Oの一部をO以外の元素で
置き換えたものもスピネル型リチウムマンガン複合酸化
物に含むこととする。
【0016】また、上記正極合剤の結着剤としては、通
常、電池の正極合剤に用いられている公知の結着剤を用
いることができるほか、上記正極合剤に導電剤等、公知
の添加剤を添加することができる。
【0017】負極3は、負極活物質と結着剤とを含有す
る負極合剤を、集電体上に塗布、乾燥することにより作
製される。上記集電体には、例えば銅箔等の金属箔が用
いられる。
【0018】負極活物質としては、炭素材料または合金
材料が用いられる。炭素材料としては、リチウムをドー
プ、脱ドープすることが可能なものであれば良く、20
00℃以下の比較的低い温度で焼成して得られる低結晶
性炭素材料や、結晶化しやすい原料を3000℃近くの
高温で処理した人造黒鉛や天然黒鉛等の高結晶性材料が
用いられる。例えば、熱分解炭素類、コークス類、黒鉛
類、ガラス状炭素類、フラン樹脂等を適当な温度で焼成
し炭素化した有機高分子化合物焼成体、炭素繊維、活性
炭などが使用可能である。
【0019】また、上記負極合剤の結着剤としては、通
常リチウムイオン電池の負極合剤に用いられている公知
の結着剤を用いることができるほか、上記負極合剤に公
知の添加剤等を添加することができる。
【0020】非水電解液は、電解質を非水溶媒に溶解し
て調製される。
【0021】電解質としては、非水溶媒に溶解し、イオ
ン導電性を示すリチウム塩であれば特に限定されること
なく使用することができる。具体的には、例えばLiP
、LiBF、LiClO、LiCFS0
LiN(CFSO、LiC(CFSO
等を挙げることができ、これらは1種類を単独で用いて
も、2種以上を混合して用いてもよい。
【0022】非水溶媒としては、特に限定されるもので
はないが、例えばエチレンカーボネート、プロピレンカ
ーボネート等の環状カーボネート、ジメチルカーボネー
ト、ジエチルカーボネート等の鎖状カーボネート、γ−
ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状エステ
ル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル等の鎖状エステ
ル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン等
のエーテル等を挙げることができる。これらの非水溶媒
は単独で使用してもよく、複数種を混合して使用しても
よい。
【0023】ここで、本発明者らは、スピネル型リチウ
ムマンガン複合酸化物を正極活物質として用いた場合
に、高温保存時の容量劣化が、図2に示すような傾向で
起こることを突き止めた。なお、図2では、電池を60
℃で125時間保存した後、2サイクル目について高温
保存前の放電容量に対する放電容量維持率を示してい
る。そして、図2にも示されるように正極活物質の放電
深度が50%以上の領域では容量減少が激しいため、こ
の領域に相当する部分の正極活物質を使用しないことが
好ましいとの知見に想到した。そして、本発明者らは、
このことを実現するために正極活物質と負極活物質との
バランスを最適化することを考えた。
【0024】すなわち、一般に、リチウムイオン電池に
使用される負極活物質は、初回の充電容量が放電容量よ
りも大きい。電池を設計する際に負極活物質を正極活物
質に比べて過剰にすると、その量に応じて負極の不可逆
容量が大きくなり、正極放電容量のうち深い放電側の一
部が使用されなくなる。つまり、負極活物質の不可逆容
量が、正極活物質の充電容量の50%より小さくなるよ
うに電池を設計すると、容量減少が激しい放電深度が5
0%以上の領域が使われなくなるため、電池のサイクル
特性が向上する。
【0025】しかしながら、放電深度が50%以上の領
域をまったく使わないようにすると、非水電解液電池1
の放電容量が著しく減少してしまうので、実際には、放
電深度が50%〜80%以上程度の領域を使わないよう
にすることが好ましい。
【0026】以上のことを式を用いて説明すると、まず
正極活物質のグラム当たりの初回充電容量をCc[mA
h/g]とし、正極活物質の重量をCw[g]とする。
また、負極活物質のグラム当たりの初回充電容量をAc
[mAh/g]、初回放電容量をAd[mAh/g]と
し、負極活物質の重量をAw[g]とする。このとき、
本発明に係る非水電解液電池1は、下記式5で表される
X[%]の値、すなわち正極充電容量に対する負極不可
逆容量の割合が、20≦X≦50の範囲を満たすように
正極活物質及び負極活物質の量が調整されている。
【0027】
【数5】
【0028】このように、正極活物質のうち放電深度が
50%以上の深い放電部分の使用を避けるように、正極
活物質と負極活物質とのバランスを調整することで、容
量減少が激しい領域の使用を避けることができる。これ
により非水電解液電池1のサイクル特性を向上すること
ができる。なお、上記式5において、Xの値が20
[%]よりも小さいと、活物質のうち充放電に使われる
部分が少なくなり電池の容量低下をもたらすおそれがあ
る。また、Xの値が50[%]よりも小さいと、容量減
少が激しい放電深度が50%以上の領域が使われること
になり、電池のサイクル特性低下につながる。
【0029】そして、このような非水電解液電池1は、
つぎのようにして製造される。
【0030】正極2は、正極活物質と結着剤とを含有す
る正極合剤を、正極集電体となる例えばアルミニウム箔
等の金属箔上に均一に塗布、乾燥して正極活物質層を形
成することにより作製される。上記正極合剤の結着剤と
しては、公知の結着剤を用いることができるほか、上記
正極合剤に公知の添加剤等を添加することができる。
【0031】負極3は、負極活物質と結着剤とを含有す
る負極合剤を、負極集電体となる例えば銅箔等の金属箔
上に均一に塗布、乾燥して負極活物質層を形成すること
により作製される。上記負極合剤の結着剤としては、公
知の結着剤を用いることができるほか、上記負極合剤に
公知の添加剤等を添加することができる。
【0032】ここで、本発明では、下記式6で表される
X[%]の値が、20≦X≦50の範囲を満たすように
正極活物質及び負極活物質の量を調整する。
【0033】
【数6】
【0034】ここで、式中、Ccは正極活物質のグラム
当たりの初回充電容量[mAh/g]であり、Cwは正
極活物質の重量[g]である。また、Acは負極活物質
のグラム当たりの初回充電容量[mAh/g]であり、
Adは初回放電容量[mAh/g]である。そして、A
wは負極活物質の重量[g]である。
【0035】負極活物質と正極活物質とのバランスを、
上記式6に示すように調整することで、容量減少が激し
い領域の正極活物質の使用を避けることができる。これ
により非水電解液電池1のサイクル特性を向上すること
ができる。
【0036】以上のようにして得られる正極2と、負極
3とを、例えば微孔性ポリプロピレンフィルムからなる
セパレータ4を介して密着させ、渦巻型に多数回巻回す
ることにより巻層体が構成される。
【0037】次に、その内側にニッケルめっきを施した
鉄製の電池缶5の底部に絶縁板6を挿入し、さらに巻層
体を収納する。そして負極の集電をとるために、例えば
ニッケルからなる負極リード7の一端を負極3に圧着さ
せ、他端を電池缶5に溶接する。これにより、電池缶5
は負極3と導通をもつこととなり、非水電解液電池1の
外部負極となる。また、正極2の集電をとるために、例
えばアルミニウムからなる正極リード8の一端を正極2
に取り付け、他端を電流遮断用薄板9を介して電池蓋1
0と電気的に接続する。この電流遮断用薄板9は、電池
内圧に応じて電流を遮断するものである。これにより、
電池蓋10は正極2と導通をもつこととなり、非水電解
液電池1の外部正極となる。
【0038】次に、この電池缶5の中に非水電解液を注
入する。この非水電解液は、電解質を非水溶媒に溶解さ
せて調製される。
【0039】次に、アスファルトを塗布した絶縁封口ガ
スケット11を介して電池缶5をかしめることにより電
池蓋10が固定されて円筒型の非水電解液電池1が作製
される。
【0040】なお、この非水電解液電池1においては、
図1に示すように、負極リード7及び正極リード8に接
続するセンターピン12が設けられているとともに、電
池内部の圧力が所定値よりも高くなったときに内部の気
体を抜くための安全弁装置13及び電池内部の温度上昇
を防止するためのPTC素子14が設けられている。
【0041】このようにして得られる非水電解液電池1
は、負極活物質と正極活物質とのバランスが調整されて
いるので、正極活物質のうち、容量減少が激しい領域の
使用が避けられ、これによりサイクル特性に優れたもの
となる。
【0042】なお、上述した実施の形態では、非水電解
質電池として非水電解液を用いた非水電解液電池を例に
挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、導電性高分子化合物の単体あるいは混合物を含有
する高分子固体電解質を用いた固体電解質電池や、膨潤
溶媒を含有するゲル状の固体電解質を用いたゲル状電解
質電池についても適用可能である。
【0043】また、上述した実施の形態では、二次電池
を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、一次電池についても適用可能である。ま
た、本発明の電池は、円筒型、角型、コイン型、ボタン
型等、その形状については特に限定されることはなく、
また、薄型、大型等の種々の大きさにすることができ
る。
【0044】
【実施例】つぎに、本発明の効果を確認すべく行った実
施例及び比較例について述べる。
【0045】〈実施例1〉まず、以下のようにして正極
を作製した。正極活物質としてLiMn(初期充
電容量108mAh/g)を91重量部と、結着剤とし
てポリフッ化ビニリデンを3重量部と、導電剤としてグ
ラファイトを6重量部とを混合して正極合剤を調製し
た。この正極合剤を溶剤となるN−メチル−2−ピロリ
ドンに分散させてスラリー状にした。そして、この正極
合剤スラリーを、正極集電体となる厚さ20μmの帯状
アルミニウム箔の両面に均一に塗布して乾燥させた後、
ロールプレス機で圧縮成形し、帯状正極2を作製した。
【0046】また、以下のようにして負極を作製した。
負極活物質としてグラファイト(初期充電容量345m
Ah/g、初期放電容量312mAh/g)を90重量
部と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)
を10重量部とを混合し、負極合剤を調製した。この負
極合剤を溶剤となるN−メチル−2−ピロリドンに分散
させてスラリー状にした。そして、この負極合剤スラリ
ーを負極集電体となる厚さ10μmの帯状銅箔の両面に
均一に塗布して乾燥させた後、ロールプレス機で圧縮成
形し、帯状負極を作製した。
【0047】ここで、下記式7においてX=50[%]
になるように正極と負極とのバランスを設計した。本実
施例1では、正極の厚みは131μmであり、負極の厚
みは337μmであった。
【0048】
【数7】
【0049】なお、式中、Ccは正極活物質のグラム当
たりの初回充電容量[mAh/g]であり、Cwは正極
活物質の重量[g]である。また、Acは負極活物質の
グラム当たりの初回充電容量[mAh/g]であり、A
dは初回放電容量[mAh/g]である。そして、Aw
は負極活物質の重量[g]である。また、ここでは、C
c=108[mAh/g]、Ac=345[mAh/
g]、Ad=[312mAh/g]の値を用いた。
【0050】以上のようにして作製した帯状正極と帯状
負極とを、厚さ25μmの徴孔性ポリエチレンフィルム
よりなるセパレータを介して負極、セパレータ、正極、
セパレータの順序に積層し、この積層体を渦巻状に多数
回巻図することによって渦巻式電極素子を作製した。
【0051】このようにして作製した渦巻式電極素子
を、ニッケルめっきを施した鉄製電池缶に収納した。渦
巻式電極素子上下面には絶緑板を配置し、アルミニウム
製正極リードを正極集電体から導出して電池蓋に溶接
し、ニッケル製負極リードを負極集電体から導出して電
池缶に溶接した。
【0052】次に、電解液を電池缶内に注入した。この
電解液は、エチレンカーボネートとジメチルカーボネー
トとの等容量混合溶媒に、LiPFを1mol/Lの
割合で溶解して調製した。最後に、アスファルトを塗布
した絶縁封ロガスケットを介して電池缶をかしめること
で電池蓋を固定し、直径18mm、高さ65mmの円筒
非水電解液電池を作成した。
【0053】〈実施例2〉上記式7においてX=40
[%]になるように正極と負極とのバランスを設計し、
その他は実施例1と同様にして非水電解液電池を作製し
た。このときの正極の厚みは131μmであり、負極の
厚みは270μmであった。
【0054】〈実施例3〉上記式7においてX=30
[%]になるように正極と負極とのバランスを設計し、
その他は実施例1と同様にして非水電解液電池を作製し
た。このときの正極の厚みは131μmであり、負極の
厚みは206μmであった。
【0055】〈実施例4〉上記式7においてX=20
[%]になるように正極と負極とのバランスを設計し、
その他は実施例1と同様にして非水電解液電池を作製し
た。このときの正極の厚みは131μmであり、負極の
厚みは141μmであった。
【0056】〈比較例1〉上記式7においてX=10
[%]になるように正極と負極とのバランスを設計し、
その他は実施例1と同様にして非水電解液電池を作製し
た。このときの正極の厚みは131μmであり、負極の
厚みは76μmであった。
【0057】そして、以上のようにして作製された電池
について充放電試験を行った。充電は、充電電圧が4.
20V、充電電流が1Cの条件で定電流定電圧充電とし
た。また、放電は、放電電圧が3.0V、放電電流が
0.5Cのの条件として充放電サイクルを繰り返し行
い、10サイクル目、300サイクル目の放電容量を測
定した。また、10サイクル目に対する300サイクル
目の放電容量維持率(%)を求めた。
【0058】実施例1〜実施例4及び比較例1の電池に
ついて、充放電サイクル試験結果を表1に示す。
【0059】
【表1】
【0060】表1から、Xの値、すなわち正極充電容量
に対する負極不可逆容量が大きくなるほど維特率は高く
なっており、正極充電容量に対する負極不可逆容量が5
0%では維特率が98%と非常に良い値となっているこ
とがわかる。
【0061】以上の結果から、正極充電容量に対する負
極不可逆容量が小さくなるように電池を設計すること
で、正極活物質のうち、容量減少が激しい領域である深
い放電部分の使用を避けることができ、これにより充放
電繰り返し試験における容量保特率を向上させられるこ
とがわかった。
【0062】
【発明の効果】本発明では、正極活物質にスピネル型リ
チウムマンガン複合酸化物を用いた非水二次電池におい
て、正極放電容量に対する負極不可逆容量の割合Xを5
0%〜20%の範囲になるように正極と負極とのバラン
スを調整することで、スピネル型リチウムマンガン複合
酸化物の容量劣化が激しい部分を使用する頻度が少なく
なる。これにより本発明では良好なサイクル特性を有す
る非水電解質電池を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る非水電解液電池の一構成例を示す
縦断面図である。
【図2】スピネル型リチウムマンガン複合酸化物を正極
活物質として用いた電池について、放電深度と容量維持
率との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 非水電解液電池、 2 正極、 3 負極、 4
セパレータ、 5 電池缶
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H029 AJ05 AK00 AK03 AL06 AL07 AM03 AM04 AM05 AM07 BJ02 BJ14 CJ28 HJ01 HJ02 HJ19 5H050 AA07 BA17 CA01 CA09 CB07 CB08 DA02 FA05 GA27 HA01 HA02 HA19

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スピネル型リチウムマンガン複合酸化物
    を含む正極活物質を含有する正極と、 リチウムをドープ・脱ドープ可能な負極活物質を含有す
    る負極と、正極と負極との間に介在される非水電解質と
    を備えた非水電解質電池であって、 上記正極活物質のグラム当たりの初回充電容量をCc
    [mAh/g]とし、正極活物質の重量をCw[g]と
    し、 上記負極活物質のグラム当たりの初回充電容量をAc
    [mAh/g]、初回放電容量をAd[mAh/g]と
    し、負極活物質の重量をAw[g]としたときに、下記
    式1で表されるX[%]の値が、20≦X≦50の範囲
    であること 【数1】 を特徴とする非水電解質電池。
  2. 【請求項2】 上記スピネル型リチウムマンガン複合酸
    化物は、一般式LiMn2−x−y(式中、x
    ≧0.9であり、0.01≦y≦0.5である。また、
    MはFe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Sn、C
    r、V、Ti、Mg、Ca、Srから選ばれる1種類以
    上の元素である。)で表されることを特徴とする請求項
    1記載の非水電解質電池。
  3. 【請求項3】 スピネル型リチウムマンガン複合酸化物
    を含む正極活物質を含有する正極と、リチウムをドープ
    ・脱ドープ可能な負極活物質を含有する負極と、正極と
    負極との間に介在される非水電解質とを備えた非水電解
    質電池の製造方法であって、 上記正極活物質のグラム当たりの初回充電容量をCc
    [mAh/g]とし、正極活物質の重量をCw[g]と
    し、上記負極活物質のグラム当たりの初回充電容量をA
    c[mAh/g]、初回放電容量をAd[mAh/g]
    とし、負極活物質の重量をAw[g]としたときに、下
    記式2で表されるX[%]の値が、20≦X≦50の範
    囲を満たすように、正極活物質及び負極活物質の量を調
    整すること 【数2】 を特徴とする非水電解質電池の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記スピネル型リチウムマンガン複合酸
    化物として、一般式LiMn2−x−y(式
    中、x≧0.9であり、0.01≦y≦0.5である。
    また、MはFe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、S
    n、Cr、V、Ti、Mg、Ca、Srから選ばれる1
    種類以上の元素である。)で表される化合物を用いるこ
    とを特徴とする請求項3記載の非水電解質電池の製造方
    法。
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