JP2002297054A - 表示素子用基板 - Google Patents

表示素子用基板

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JP2002297054A
JP2002297054A JP2001097243A JP2001097243A JP2002297054A JP 2002297054 A JP2002297054 A JP 2002297054A JP 2001097243 A JP2001097243 A JP 2001097243A JP 2001097243 A JP2001097243 A JP 2001097243A JP 2002297054 A JP2002297054 A JP 2002297054A
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substrate
element substrate
substrate according
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Application number
JP2001097243A
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English (en)
Inventor
Sadafumi Furukawa
禎史 古川
Junji Tanaka
順二 田中
Kazuhiko Yagata
和彦 屋ケ田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価で、割れにくく、絶縁性に優れると共
に、電極の亀裂を生じさせない特徴を持つ表示素子用基
板を供給する。 【解決手段】 少なくとも、厚みが50〜700μmで
あるガラス層と、30〜200℃での平均熱線膨張係数
が−10〜50ppmである主鎖にイミド結合を有する
樹脂層とからなる積層シートを使用してなる表示素子用
基板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として反射型液
晶表示装置に用いられる表示素子用プラスチック基板に
関する。
【0002】
【従来の技術】液晶,プラズマディスプレイ,エレクト
ロルミネッセンス(EL),蛍光表示管,発光ダイオ−
ド等のディスプレイ基材としてはガラス板が多く用いら
れている。しかし、大面積化を考えた場合、割れ易い、
曲げられない、比重が大きく軽量化に不向き等の問題か
ら、近年、ガラス板の代わりにプラスチック素材を用い
る試みが数多く行われるようになってきた。しかし、従
来のプラスチック表示素子用基板では、基板をなす樹脂
層と電極との熱膨張率の差が大きいため、特に高い温度
変化にさらされるTFT基板用途に於いては、透明電極
に亀裂が生じ易く抵抗値の増大が生じたり、時には断線
といった事態に陥ることもあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来前述の
ような問題があった表示素子用基板において、安価で、
割れにくく、絶縁性に優れると共に、配線の亀裂を生じ
させない特徴を持つ表示素子用基板を供給するものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】プラスチックは、軽い、
割れにくい、曲げやすいといった利点を持ち、次世代の
表示素子用基板としてはガラスにない特徴を有してはい
るものの、吸水や温度変化に対する伸び縮み、すなわち
寸法安定性に問題がある。一方、セラミックの一種であ
るガラスは透明性が良く、弾性率に優れ、光学特性にも
優れることから、広く表示素子用基板として使用されて
いるが、耐衝撃性に劣り、割れやすい。プラスチックの
一種であるポリイミドは、吸水性は高いが、熱線膨張係
数が低く、配線に亀裂を生じさせないという点では優れ
た材料であるが、ガラスや他のプラスチック材料と比較
して、材料単価が高く、コスト面で利用することが困難
であった。本発明者らは、一種類の材料を用いることで
は、上記課題を解決することが困難であると考え、鋭意
検討を行った結果、熱線膨張率の低いガラスに直接コー
ティング等の方法により、ポリイミドのようなイミド結
合を有する線膨張率の低い樹脂層を積層する事で、前記
課題を解決できる事を見いだし、以下の発明に至った。
【0005】すなわち本発明は、 (1)少なくとも、厚みが50〜700μmであるガラ
ス層と、30〜200℃での平均線膨張係数が−10〜
50ppmである主鎖にイミド結合を有する樹脂層とか
らなる積層シートを使用してなる反射型液晶表示基板。 (2)30〜200℃でのガラス層とポリイミドとの平
均線膨張係数の差が、0〜30ppmである請求項1記
載の反射型液晶表示基板。 (3)樹脂層の厚みが1〜700μmである(1)、
(2)の反射型液晶表示基板。 (4)ガラス層の両側に樹脂層が形成されてなる(1)
〜(3)の反射型液晶表示基板。 (5)基板の総厚みが51〜1100μmである(1)
〜(4)の反射型液晶表示基板。 (6)主鎖にイミド結合を有する樹脂層が熱硬化性ポリ
イミドを主成分とすることを特徴とする(1)〜(5)
の反射型液晶表示基板。 (7)主鎖にイミド結合を有する樹脂層が縮合型ポリイ
ミドを主成分とすることを特徴とする(1)〜(6)の
反射型液晶表示基板。 (8)縮合型ポリイミドが式1に示す芳香族酸二無水物
と、式2に示す芳香族ジアミンから合成される事を特徴
とする(7)の反射型液晶表示基板。
【0006】
【化3】
【0007】(R、R’はアルキル基、炭素数がC1
3のアルコキシ基、アシル基、ハロゲンを示し、同じ
でも異なっても良い。x、yは同一芳香環上の置換基数
を示し、x=0〜3、y=0〜3の整数で同じでも異な
っても良い。n=0〜5の整数)
【0008】
【化4】
【0009】(R、R’はアルキル基、炭素数がC1
3のアルコキシ基、アシル基、ハロゲンを示し、同じ
でも異なっても良い。x、yは同一芳香環上の置換基数
を示し、x=0〜4、y=0〜4の整数で同じでも異な
っても良い。n=0〜5の整数)
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のガラス層は、基板の剛性
を維持し、熱膨張を押さえるためのものであり、その厚
みは、50〜700μm、好ましくは70〜500μ
m、より好ましくは80〜400μm、さらに好ましく
は100〜300μmである。この厚みが薄すぎると剛
性を維持できなくなり、また厚すぎると重くなる。ガラ
スの種類としては特に限定はせず、石英ガラス、硼珪酸
ガラス、鉛ガラス、ソーダ石灰ガラス等を使用すること
ができるが、樹脂層を有し、透明性の必要がない反射型
基板用途では、経済性の面からソーダ石灰ガラスが好ま
しい。
【0011】本発明の主鎖にイミド結合を有する樹脂層
は、電気絶縁性を高め、酸性物質に直接触れることを防
ぐと共に軽くするためのものであり、さらに熱膨張を押
さえるためのものでもある。したがって、30〜200
℃での平均線膨張係数は−10〜50ppmの範囲であ
り、、好ましくは、−5〜30ppm、より好ましくは
0〜20ppmの範囲である。平均線膨張係数が−10
ppm未満または50ppmを超える場合には配線に用
いられる金属の平均線膨張係数との差が大きくなるた
め、高温にさらされたとき断線を生じるおそれがある。
このことから、ガラス層と樹脂層との30〜200℃で
の平均線膨張係数の差が0〜30ppmであることが望
ましい。
【0012】好ましい樹脂層の例としては、熱硬化性ポ
リイミド樹脂を主成分とするのが良く、熱硬化性ポリイ
ミドの中でも縮合型ポリイミドが良い。縮合型ポリイミ
ドの例としては、式1に示す芳香族酸二無水物と、式2
に示す芳香族ジアミンから合成されるポリイミドを挙げ
ることができる。
【0013】式1の置換基R、R’はアルキル基、炭素
数がC1 〜C3のアルコキシ基、アシル基、ハロゲンを
示し、同じでも異なっても良い。置換基数は特に限定さ
れるものではなく、置換基が無くても良い。また、結合
位置についても特に限定されるものではない。芳香環数
は1〜6個でパラ結合していれば良く(n=0〜5の整
数)、好ましくは1〜3個であり(n=0〜2の整
数)、最も好ましくは1個である(n=0)。例えば、
ピロメリット酸二無水物、ビフタル酸無水物、p−ター
フェニルテトラカルボン酸二無水物などが挙げられる。
特に好ましくはピロメリット酸二無水物である。これら
の芳香族酸二無水物は1種類でも数種類を混合して用い
てもかまわない。また、他の特性とのバランスをとるた
めに、若干量の他の酸無水物を併用してもかまわない。
【0014】併用する他の酸無水物としては、例えばベ
ンゼン−1、2、3、4−テトラカルボン酸二無水物、
3、3’、4、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物、2、2’、3、3’−ベンゾフェノンテトラ
カルボン酸二無水物、2、3、3’、4’−ベンゾフェ
ノンテトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−2、3、
6、7−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1、
2、5、6−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−
1、2、4、5−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレ
ン−1、4、5、8−テトラカルボン酸二無水物、ナフ
タレン−1、2、6、7−テトラカルボン酸二無水物、
4、8−ジメチル−1、2、3、5、6、7−ヘキサヒ
ドロナフタレン−1、2、5、6−テトラカルボン酸二
無水物、4、8−ジメチル−1、2、3、5、6、7−
ヘキサヒドロナフタレン−2、3、6、7−テトラカル
ボン酸二無水物、2、6−ジクロロナフタレン−1、
4、5、8−テトラカルボン酸二無水物、2、7−ジク
ロロナフタレン−1、4、5、8−テトラカルボン酸二
無水物、2、3、6、7−テトラクロロナフタレン−
1、4、5、8−テトラカルボン酸二無水物、1、4、
5、8−テトラクロロナフタレン−2、3、6、7−テ
トラカルボン酸二無水物、2、2−ビス(2、3−ジカ
ルボキシフェニル)−プロパン二無水物、2、2−ビス
(3、4−ジカルボキシフェニル)−プロパン二無水
物、ビス(2、3−ジカルボキシフェニル)エーテル二
無水物、ビス(3、4−ジカルボキシフェニル)エーテ
ル二無水物、ビス(2、3−ジカルボキシフェニル)メ
タン二無水物、ビス(3、4−ジカルボキシフェニル)
メタン二無水物、ビス(2、3−ジカルボキシフェニ
ル)スルホン二無水物、ビス(3、4−ジカルボキシフ
ェニル)スルホン二無水物、1、1−ビス(2、3−ジ
カルボキシフェニル)エタン二無水物、1、1−ビス
(3、4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ベ
リレン−2、3、8、9−テトラカルボン酸二無水物、
ペリレン−3、4、9、10−テトラカルボン酸二無水
物、ペリレン−4、5、10、11−テトラカルボン酸
二無水物、ペリレン−5、6、11、12−テトラカル
ボン酸二無水物、フェナンスレン−1、2、7、8−テ
トラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1、2、
6、7−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−
1、2、9、10−テトラカルボン酸二無水物、シクロ
ペンタン−1、2、3、4−テトラカルボン酸二無水
物、ピラジン−2、3、5、6−テトラカルボン酸二無
水物、ピロリジン−2、3、4、5−テトラカルボン酸
二無水物、チオフェン−2、3、4、5−テトラカルボ
ン酸二無水物などがあげられるが、これらに限定される
ものではない。また、使用にあたっては、1種類でも2
種類以上の混合物でもかまわない。
【0015】本発明で用いられる芳香族ジアミンは、式
2のような骨格を有していれば良く、芳香環に置換基が
結合していてもかまわない。
【0016】
【化5】
【0017】(R、R’はアルキル基、炭素数がC1
3のアルコキシ基、アシル基、ハロゲンを示し、同じ
でも異なっても良い。x、yは同一芳香環上の置換基数
を示し、 x=0〜4、y=0〜4の整数で同じでも異
なっても良い。n=0〜5の整数)
【0018】置換基R、R’はアルキル基、炭素数がC
1 〜C3のアルコキシ基、アシル基、ハロゲンを示し、
同じでも異なっても良い。好ましくはアルキル基であ
り、特に好ましくはメチル基である。置換基数は特に限
定されるものではなく、置換基が無くても良い。また、
結合位置についても特に限定されるものではない。芳香
環数は1〜6個でパラ結合していれば良く(n=0〜5
の整数)、好ましくは2〜3個である(n=1〜2の整
数)。例えば、p−フェニレンジアミン、ベンジジン、
o−トリジン、m−トリジン、ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンジジン、4,4”−ジアミノ−p−ターフェニ
ルなどが挙げられる。好ましくはo−トリジン、m−ト
リジン、4,4”−ジアミノ−p−ターフェニルであ
る。これらの芳香族ジアミンは1種類でも数種類を混合
して用いてもかまわない。また、他の特性とのバランス
をとるために、若干量の他のジアミン類を併用してもか
まわない。
【0019】併用する他のジアミン類としては、1、4
−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサ
ン、m−フェニレン−ジアミン、1−イソプロピル−
2、4−フェニレン−ジアミン、4、4’−ジアミノ−
ジフェニルプロパン、3、3’−ジアミノ−ジフェニル
プロパン、4、4’−ジアミノ−ジフェニルエタン、
3、3’−ジアミノ−ジフェニルエタン、4、4’−ジ
アミノ−ジフェニルメタン、3、3’−ジアミノ−ジフ
ェニルメタン、4、4’−ジアミノ−ジフェニルスルフ
ィド、3、3’−ジアミノ−ジフェニルスルフィド、
4、4’−ジアミノ−ジフェニルスルホン、3、3’−
ジアミノ−ジフェニルスルホン、4、4’−ジアミノ−
ジフェニルエーテル、3、3’−ジアミノ−ジフェニル
エーテル、ベンジジン、3、3’−ジアミノ−ビフェニ
ル、3、3’−ジメチル−4、4’−ジアミノ−ビフェ
ニル、3、3’−ジメトキシ−ベンジジン、4、4’−
ジアミノ−p−テルフェニル、3、3’−ジアミノ−p
−テルフェニル、ビス(p−アミノ−シクロヘキシル)
メタン、ビス(p−β−アミノ−t−ブチルフェニル)
エーテル、ビス(p−β−メチル−δ−アミノペンチ
ル)ベンゼン、p−ビス(2−メチル−4−アミノ−ペ
ンチル)ベンゼン、p−ビス(1、1−ジメチル−5−
アミノ−ペンチル)ベンゼン、1、5−ジアミノ−ナフ
タレン、2、6−ジアミノ−ナフタレン、2、4−ビス
(β−アミノ−t−ブチル)トルエン、2、4−ジアミ
ノ−トルエン、2、6−ジアミノ−ピリジン、2、5−
ジアミノ−ピリジン、2、5−ジアミノ−1、3、4−
オキサジアゾール、1、4−ジアミノ−シクロヘキサ
ン、ピペラジン、メチレン−ジアミン、エチレン−ジア
ミン、プロピレン−ジアミン、2、2−ジメチル−プロ
ピレン−ジアミン、テトラメチレン−ジアミン、ペンタ
メチレン−ジアミン、ヘキサメチレン−ジアミン、2、
5−ジメチル−ヘキサメチレン−ジアミン、3−メトキ
シ−ヘキサメチレン−ジアミン、ヘプタメチレン−ジア
ミン、2、5−ジメチル−ヘプタメチレン−ジアミン、
3−メチル−ヘプタメチレン−ジアミン、4、4−ジメ
チル−ヘプタメチレン−ジアミン、オクタメチレン−ジ
アミン、ノナメチレン−ジアミン、5−メチル−ノナメ
チレン−ジアミン、2、5−ジメチル−ノナメチレン−
ジアミン、デカメチレン−ジアミン、1、10−ジアミ
ノ−1、10−ジメチル−デカン、2、11−ジアミノ
−ドデカン、1、12−ジアミノ−オクタデカン、1、
12−ジアミノ−オクタデカン、2、17−ジアミノ−
アイコサン、ジアミノシロキサン、2、6−ジアミノ−
4−カルボキシリックベンゼン、3、3’−ジアミノ−
4、4’−ジカルボキシリックベンジジン等が挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。また使用にあ
たっては、1種類でも2種類以上の混合物でもかまわな
い。
【0020】本発明の樹脂層には、必要に応じて、本発
明の効果を阻害しない範囲で、滑剤、耐熱剤、帯電防止
剤、紫外線吸収剤、顔料等、通常光学材料に配合される
各種の成分を配合することができる。また、樹脂層の上
に、吸水による寸法変化を押さえるための無機膜を積層
する事も可能であり、無機膜と樹脂層との密着性を高め
るためのアンダーコート層及び無機膜を保護するための
保護層を積層する事も可能である。
【0021】本発明の樹脂層は、ガラス層と直接密着し
ている必要があり、好ましくはスプレー、ロールコータ
ー、グラビアコーター、ディップコーター、または流延
法(溶剤キャスト)等により、形成されるのがよいが、
特に限定はしない。また、樹脂層の厚みは1〜700μ
mに形成されるのが好ましい。
【0022】本発明のガラス層および樹脂層は、共に一
層以上あればよいが、例えば、ガラス層の両側に樹脂層
を積層する事で、また、両側の樹脂層の厚みと種類を変
えることによって、基板の反りを防止する事も可能であ
る。もちろん各種のガラス層および樹脂層を何層積層し
ても良い。そして、これらの総厚みは、51〜1100
μmが好ましい。あまり薄すぎると、剛性に欠け、厚す
ぎると、薄型表示素子としてのメリットがなくなる。一
般にイミド結合を有する樹脂層は、透明性の悪いものが
多いが、透明性がある材料を使用すれば、本発明は、反
射型ばかりでなく、透過型の基板用途にも使用できる。
【0023】
【実施例】次に本発明について、実施例及び比較例を挙
げて詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限
り、以下の実施例に制限されるものではない。
【0024】(実施例1):o−トリジン6.37gを
N,N−ジメチルアセトアミド130mLに完全に溶解
させた後、ピロメリット酸二無水物6.54gを加え、
15℃で1時間、室温で3時間攪拌した。得られたワニ
スを厚み400μmのソーダ石灰ガラス上にキャストし、乾
燥させた後、更に裏面も同様にキャストを行い、減圧下
のオーブン中で150℃×30分+200℃×30分+
250℃×30分+300℃×3時間減圧加熱してイミ
ド化させ、厚さ700μmの基板を得た。(ホ゜リイミト゛/ソータ゛石
灰カ゛ラス/ホ゜リイミト゛=150/400/150μm)
【0025】(実施例2):p−フェニレンジアミン
3.24gをN,N−ジメチルアセトアミド130mL
に完全に溶解させた後、ビフタル酸無水物8.83gを
加え、15℃で1時間、室温で20時間攪拌した。得ら
れたワニスを300μmのソーダ石灰ガラスにディップコー
トし、乾燥させた後、さらに減圧下のオーブン中で15
0℃×30分+200℃×30分+250℃×30分+
300℃×3時間減圧加熱してイミド化させ、厚さ400
μmの基板を得た。(ホ゜リイミト゛/ソータ゛石灰カ゛ラス/ホ゜リイミト゛=50/
300/50μm)
【0026】(比較例1):厚さ700μmのソーダ石灰ガ
ラスを使用した。 (比較例2):4,4’−ジアミノジフェニルエーテル
6.01gをN,N−ジメチルアセトアミド130mL
に完全に溶解させた後、ピロメリット酸二無水物6.5
4gを加え、15℃で1時間、室温で3時間攪拌した。
得られたワニスを厚さ700μmのソーダ石灰ガラスにディ
ップコートし、乾燥させた後、さらに減圧下のオーブン
中で150℃×30分+200℃×30分+250℃×
30分+300℃×3時間減圧加熱してイミド化させ、
厚さ800μmの基板を得た。(ホ゜リイミト゛/ソータ゛石灰カ゛ラス/ホ゜リイ
ミト゛=50/700/50μm) これらのシートを以下の評価方法で評価した。結果を表
−1に示す。
【0027】<評価方法> 平均線膨張係数: セイコー電子製TMA/SS12
0C型熱応力歪測定装置を用いて、窒素の存在下、1分
間に5℃の割合で温度を室温から(熱変形温度−20
℃)まで上昇させて20分間保持した後、1分間に5℃
の割合で温度を室温まで冷却し5分間室温で保持させ
た。その後、再度、1分間に5℃の割合で温度を上昇さ
せて、30℃〜200℃の時の値を測定して求めた。
(熱変形温度から20℃を引いた温度が350℃以上の
ときは350℃とした。) 耐溶剤性: 40℃のジメチルスルホキシド(DMS
O)溶液に試料を浸漬して60分放置。試料を取り出し
た後、目視にて外観を観察した。 耐配向剤性: スピンコーター上に試料を設置。その
表面にCRD−8201(住友ベークライト製)を滴下
した後 2500rpmでスピンコートを実施。180
℃、60分乾燥処理後、目視にて外観を観察した。 耐液晶性: 基板の表面にメルク社製ZLI−479
2を1滴滴下する。120℃のオ ーブン内に投入して60分放置する。試料を取り出した
後、目視にて外観を観察する。 密度: JIS K 7112(A法:水中置換法)
に基づき、各基板の密度を測定した。 基板曲げ性: 20mm×50mmに切断した基板を
25mm間隔で固定し、中央部に荷重をかけ、基板をた
わませた。中央部が1mm以上たわんだものを0.1m
m未満で基板が割れたものを×とした。 耐熱性: 基板を200℃×2時間、95℃温水×3
0分の処理を2回繰り返した後、目視にてポリイミド層
表面を観察した。
【0028】
【表1】
【0029】表1に示すように、基板曲げ性評価結果に
おいて、通常基板として使用されている70 0μmのガ
ラスを用いた比較例では基板に割れが生じたが、同じ70
0μm厚の基板でも ガラス層を400μmとし、樹脂層を
両側に付けた実施例1では、明らかに曲げ性の改善 が
見られた。また、実施例では樹脂層の平均線膨張係数が
30ppm以下という低い値 であり、ガラス層との平
均線膨張係数の差も20ppm以下と低い値であったた
めに、 耐熱性評価試験においても樹脂層にクラック等
の変化は全く観察されなかった。これに 対して、比較
例では、樹脂層に同じポリイミド系樹脂を用いたにもか
かわらず、平均線 膨張係数が59ppmと高く、ガラ
ス層との平均線膨張係数の差も50ppm以上の差 が
あったために、耐熱性評価において、樹脂層に亀裂を生
じたものと考えられる。本発明の基板は、耐溶剤性、耐
配向剤性、耐液晶性についても、いずれも問題なく、
反射型液晶表示基板等の表示素子用基板としての用途に
耐えうるものと考えられた。
【0030】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の方法によれ
ば従来の技術ではすべてを満足できなかった表示素子用
基板の性能に於いて、安価で、割れにくく、絶縁性に優
れると共に、電極の亀裂を生じさせない特徴を持つ表示
素子用基板を供給する事が可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 33/02 H05B 33/02 Fターム(参考) 2H090 HB08X JA06 JB02 JB03 JC07 JD18 LA20 3K007 AB00 AB05 AB18 CA00 CA05 FA01 4F100 AG00A AK01B AK01C AK49B AK49C BA02 BA03 BA06 BA07 BA10B BA10C EH46 EH462 EJ42 EJ422 GB41 JA02B JA02C JB13B JB13C JG04 YY00A YY00B YY00C 4J043 PA02 PA04 PC016 PC066 PC116 PC136 QB31 RA35 SA06 SA42 SA43 SA44 SA47 SA51 SA54 SA61 SA62 SA72 SA85 SB01 SB02 TA01 TA06 TA22 TA41 TA43 TA44 TA66 TA67 TA68 TA71 TB01 TB02 UA032 UA041 UA052 UA121 UA122 UA131 UA132 UA141 UA142 UA151 UA152 UA161 UA162 UA171 UA172 UA222 UA232 UA252 UA261 UA262 UA332 UA361 UA381 UA382 UA511 UA672 UA712 UB011 UB012 UB021 UB022 UB121 UB122 UB152 UB281 UB301 UB302 UB401 UB402 VA021 VA022 VA031 VA032 VA041 VA061 VA062 VA081 YA06 ZA35 ZA46 ZA52 ZB23 5C094 AA32 AA36 AA42 AA43 AA44 BA03 BA43 CA19 DA13 EB02 ED01 FA02 FB01 FB15 JA01 JA08 JA20

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、厚みが50〜700μmで
    あるガラス層と、30〜200℃での平均熱線膨張係数
    が−10〜50ppmである主鎖にイミド結合を有する
    樹脂層とからなる積層シートを使用してなる表示素子用
    基板。
  2. 【請求項2】 30〜200℃におけるガラス層と樹脂
    層との平均熱線膨張係数の差が、0〜30ppmである
    請求項1記載の表示素子用基板。
  3. 【請求項3】 樹脂層の厚みが1〜700μmである請
    求項1または2記載の表示素子用基板。
  4. 【請求項4】 ガラス層の両側に樹脂層が形成されてな
    る請求項1〜3何れか1項記載の表示素子用基板。
  5. 【請求項5】 基板の総厚みが51〜1100μmであ
    る請求項1〜4何れか1項記載の表示素子用基板。
  6. 【請求項6】 主鎖にイミド結合を有する樹脂層が熱硬
    化性ポリイミドを主成分とすることを特徴とする請求項
    1〜5何れか1項記載の表示素子用基板。
  7. 【請求項7】 主鎖にイミド結合を有する樹脂層が縮合
    型ポリイミドを主成分とすることを特徴とする請求項1
    〜6何れか1項記載の表示素子用基板。
  8. 【請求項8】 縮合型ポリイミドが式1に示す芳香族酸
    二無水物と、式2に示す芳香族ジアミンから合成される
    事を特徴とする請求項7記載の反射型液晶表示基板。 【化1】 (R、R’はアルキル基、炭素数がC1 〜C3のアルコ
    キシ基、アシル基、ハロゲンを示し、同じでも異なって
    も良い。x、yは同一芳香環上の置換基数を示し、x=
    0〜3、y=0〜3の整数で同じでも異なっても良い。
    n=0〜5の整数) 【化2】 (R、R’はアルキル基、炭素数がC1 〜C3のアルコ
    キシ基、アシル基、ハロゲンを示し、同じでも異なって
    も良い。x、yは同一芳香環上の置換基数を示し、x=
    0〜4、y=0〜4の整数で同じでも異なっても良い。
    n=0〜5の整数)
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