JP2024518952A - ポリイミド系樹脂フィルムおよびこれを用いたディスプレイ装置用基板、および光学装置 - Google Patents

ポリイミド系樹脂フィルムおよびこれを用いたディスプレイ装置用基板、および光学装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、化学式1で表されるポリイミド繰り返し単位および化学式2で表されるポリイミド繰り返し単位を含むポリイミド系樹脂を含むポリイミド系樹脂フィルムおよびこれを用いたディスプレイ装置用基板、および光学装置に関するものである。

Description

関連出願(等)との相互引用
本出願は、2022年3月10日付の韓国特許出願第10-2022-0030175号および2023年3月9日付の韓国特許出願第10-2023-0031292号に基づいた優先権の利益を主張して、当該韓国特許出願の文献に開示されたすべての内容は本明細書の一部として含まれる。
本発明は、優れた曲げ特性および低い位相差を具現可能なポリイミド系樹脂フィルムおよびこれを用いたディスプレイ装置用基板、および光学装置に関するものである。
表示装置市場は、大面積が容易であり薄形および軽量化が可能な平板ディスプレイ(Flat Panel Display;FPD)を中心に急速に変化している。このような平板ディスプレイには、液晶表示装置(Liquid Crystal Display;LCD)、有機発光表示装置(Organic Light Emitting Display;OLED)または電気泳動表示装置(electrophoretic display;EPD)などがある。
特に、最近ではこのような平板ディスプレイの応用と用途をさらに拡張するために、前記平板ディスプレイに可撓性基板を適用した所謂フレキシブルディスプレイ素子などに関する関心が集中している。このようなフレキシブルディスプレイ素子は、主にスマートフォンなどモバイル機器を中心に適用が検討されており、徐々にその応用分野が拡張している。
一般的に、フレキシブルディスプレイ素子および照明素子を製作することにおいて硬化したポリイミドの上にbuffer layer、active layer、gate insulatorなど多層の無機膜を成膜してTFT素子を製造している。
しかし、従来に用いられるポリイミド樹脂は、面方向の屈折率が大きく、厚さ方向の屈折率とは大きい差が存在する。これによってポリイミドは異方性性質を有することによって、光の歪曲現象が生じて視感性を大きく低下させるという限界がある。
また、ポリイミド層(基板層)に含まれるポリイミド材料は、400℃以上の高温で硬化した時にポリイミドの劣化による光学特性の減少が発生するか、物理的にねじれる曲げ特性により平坦性を確保することが難しいという限界があった。
そこで、面方向と厚さ方向との屈折率差を減らし、視感性を向上させながら優れた曲げ特性を満足できる新たなポリイミドの開発が要求されている。
本発明は、優れた曲げ特性および低い位相差を具現可能なポリイミド系樹脂フィルムに関するものである。
また、本発明は、前記ポリイミド系樹脂フィルムを用いたディスプレイ装置用基板、および光学装置を提供するものである。
前記課題を解決するために、本明細書では、下記の化学式1で表されるポリイミド繰り返し単位および下記の化学式2で表されるポリイミド繰り返し単位を含むポリイミド系樹脂を含み、10μm厚さでの無機素材基板との残留応力が55MPa以下であり、10μm厚さでの厚さ方向の位相差Rth値が100nm以下であるポリイミド系樹脂フィルムが提供される。
[化学式1]
前記化学式1において、Xは、芳香族4価作用基であり、Yは、炭素数6から10の芳香族2価作用基であり、
[化学式2]
前記化学式2において、Xは、芳香族4価作用基であり、Yは、多重環を含有した芳香族2価作用基である。
本明細書では、さらに、下記の化学式1で表されるポリイミド繰り返し単位および下記の化学式2で表されるポリイミド繰り返し単位を含むポリイミド系樹脂を含み、5μm厚さでのBow値が25μm以下であり、5μm厚さでの厚さ方向の位相差Rth値が100nm以下であるポリイミド系樹脂フィルムが提供される。
[化学式1]
前記化学式1において、Xは、芳香族4価作用基であり、Yは、炭素数6から10の芳香族2価作用基であり、
[化学式2]
前記化学式2において、Xは、芳香族4価作用基であり、Yは、多重環を含有した芳香族2価作用基である。
本明細書では、さらに、前記ポリイミド系樹脂フィルムを含む、ディスプレイ装置用基板が提供される。
本明細書では、さらに、前記ポリイミド系樹脂フィルムを含む、光学装置が提供される。
以下、発明の具体的な具現例に係るポリイミド系樹脂フィルムおよびこれを用いたディスプレイ装置用基板、および光学装置についてより詳細に説明することにする。
本明細書において、明示的な言及がない限り、専門用語は単に特定の実施例を言及するためのものであり、本発明を限定することを意図しない。
本明細書において、使用される単数状は文脈上これと明確に反対の意味を示さない限り複数状も含む。
本明細書において、使用される「含む」の意味は、特定の特性、領域、整数、ステップ、動作、要素および/または、成分を具体化して、他の特定の特性、領域、整数、ステップ、動作、要素、成分および/または、群の存在や付加を除外させるものではない。
そして、本明細書において、「第1」および「第2」のように序数を含む用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的で使用され、前記序数によって限定されない。例えば、本発明の範囲内で第1構成要素は、第2構成要素とも命名することができ、同様に第2構成要素は、第1構成要素と命名することができる。
本明細書において、(共)重合体は、重合体または共重合体をいずれも含む意味であり、前記重合体は単一繰り返し単位からなる単独重合体を意味し、共重合体は2種以上の繰り返し単位を含有した複合重合体を意味する。
本明細書において、置換基の例示は下記で説明するが、これに限定されるものではない。
本明細書において、「置換」という用語は、化合物内の水素原子の代わりに他の作用基が結合することを意味し、置換される位置は水素原子が置換される位置、つまり置換基が置換可能な位置であれば限定されず、2以上置換される場合、2以上の置換基は互いに同一であるか異なってもよい。
本明細書において、「置換または非置換された」という用語は、重水素;ハロゲン基;シアノ基;ニトロ基;ヒドロキシ基;カルボニル基;エステル基;イミド基;アミド基;1次アミノ基;カルボキシ基;スルホン酸基;スルフォンアミド基;ホスフィンオキシド基;アルコキシ基;アリールオキシ基;アルキルチオキシ基;アリールチオキシ基;アルキルスルホキシ基;アリールスルホキシ基;シリル基;ホウ素基;アルキル基;シクロアルキル基;アルケニル基;アリール基;アラルキル基;アラルケニル基;アルキルアリール基;アルコキシシリルアルキル基;アリールホスフィン基;またはN、OおよびS原子のうち1つ以上を含むヘテロ環基からなる群より選択された1つ以上の置換基で置換または非置換されるか、前記例示した置換基のうち2以上の置換基が連結された置換または非置換されたことを意味する。例えば、「2以上の置換基が連結された置換基」はビフェニル基であってもよい。つまり、ビフェニル基はアリール基であってもよく、2つのフェニル基が連結された置換基として解釈されてもよい。
本明細書において、
、または
は他の置換基に連結される結合を意味し、直接結合はLで表される部分に別途の原子が存在しないことを意味する。
本明細書において、芳香族(aromatic)はヒュッケル則(Huckels Rule)を満足する特性として、前記ヒュッケル則によって次の三つの条件をいずれも満足する場合を芳香族であると定義することができる。
1)空のp-オービタル、不飽和結合、孤立電子対などによって完全にコンジュゲーションをなしている4n+2つの電子が存在しなければならない。
2)4n+2つの電子は、平面状異性体を構成しなければならず、環構造をなさなければならない。
3)環のすべての原子がコンジュゲーションに参加できなければならない。
本明細書において、多価作用基(multivalent functional group)は任意の化合物に結合された複数の水素原子が除去された形態の残基であって、例えば、2価作用基、3価作用基、4価作用基が挙げられる。一例として、シクロブタンに由来した4価の作用基は、シクロブタンに結合された任意の水素原子の4つが除去された形態の残基を意味する。
本明細書において、アリール基は、アレーン(arene)に由来した1価の作用基であって、特に限定されないが、炭素数6から20であることが好ましく、単環式アリール基または多環式アリール基であってもよい。前記アリール基が、単環式アリール基としてはフェニル基、ビフェニル基、テルフェニル基などが挙げられるが、これに限定されるものではない。前記多環式アリール基としては、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントレニル基、ピレニル基、ペリレニル基、クリセニル基、フルオレニル基などが挙げられるが、これに限定されるものではない。前記アリール基は置換または非置換されてもよく、置換される場合、置換基の例示は前述のものと同様である。
本明細書において、直接結合または単一結合は、当該位置に如何なる原子または原子団も存在しないため、結合線で連結されることを意味する。具体的には、化学式のうちL、Lで表されるの部分に別途の原子が存在していないことを意味する。
本明細書において、重量平均分子量は、GPC法によって測定したポリスチレン換算の重量平均分子量を意味する。前記GPC法によって測定したポリスチレン換算の重量平均分子量を測定する過程では、通常知られた分析装置と時差屈折検出器(Refractive Index Detector)などの検出器および分析用カラムを用いることができ、通常適用される温度条件、溶媒、flow rateを適用することができる。前記測定条件の具体的な例を挙げると、Polymer Laboratories PLgel MIX-B 300mmの長さカラムを用い、Waters PL-GPC220機器を用いて、評価温度は160℃であり、1,2,4-トリクロロベンゼンを溶媒として用いており、流速は1mL/minの速度で、サンプルは、10mg/10mLの濃度に調製した後、200μLの量で供給し、ポリスチレン標準を用いて形成された検定曲線を用いてMwの値を求めることができる。ポリスチレン標準品の分子量は、2,000/10,000/30,000/70,000/200,000/700,000/2,000,000/4,000,000/10,000,000の9種を用いた。
以下、本発明をより詳しく説明する。
1.ポリイミド系樹脂フィルム
発明の一具現例によると、下記の化学式1で表されるポリイミド繰り返し単位および下記の化学式2で表されるポリイミド繰り返し単位を含むポリイミド系樹脂を含み、10μm厚さでの無機素材基板との残留応力が55MPa以下であり、10μm厚さでの厚さ方向の位相差Rth値が100nm以下であるポリイミド系樹脂フィルムを提供することができる。
[化学式1]
前記化学式1において、Xは、芳香族4価作用基であり、Yは、炭素数6から10の芳香族2価作用基であり、
[化学式2]
前記化学式2において、Xは、芳香族4価作用基であり、Yは、多重環を含有した芳香族2価作用基である。
本発明者らは、前記一具現例のポリイミド系樹脂フィルムのように、前記化学式1で表されるポリイミド繰り返し単位および前記化学式2で表されるポリイミド繰り返し単位が同時に含まれると、400℃以上の高温で硬化を行ったポリイミド樹脂フィルムで、曲げ発生を最少化して平坦性および寸法安定性が高く、パネル工程時の剥離現象による不良を解決することができ、かつ光学的等方性が高くなり低い位相差を具現することによって、ポリイミド系樹脂フィルムが適用されたディスプレイの対角視野角を確保し、光の歪曲現象による視感性の低下を防止できることを、実験を通じて確認して発明を完成させた。
特に、前記ポリイミド系樹脂は、前記化学式2で表される構造のように、芳香族テトラカルボン酸二無水物、および多重環を含有した芳香族ジアミンのイミド化反応を通じて得られる反応生成物を含み、多重環を含有した芳香族ジアミンの構造による物理、化学的作用によって高耐熱性を確保し、400℃以上の高温で熱処理を通じた硬化したフィルムだけでなく、硬化したフィルムに対して追加的な400℃以上の高温での熱処理時にも、優れた平坦性が達成されるものと考えられる。また、多重環により立体障害が増加した対称性構造がポリイミド鎖構造に導入されることによって、面方向と厚さ方向との屈折率差を減らすことにより低位相差を具現可能である。
また、前記ポリイミド系樹脂は、前記化学式1で表される構造のように、芳香族テトラカルボン酸二無水物、および炭素数6から10の芳香族ジアミンのイミド化反応を通じて得られる反応生成物を含み、曲がった形態の非対称性構造を有する炭素数6から10の芳香族ジアミンによって面方向と厚さ方向との屈折率差を減らすことにより低位相差が達成されるものと考えられる。
より具体的には、平面直線型主鎖構造を有するポリイミドの場合、ポリイミド同士が並んでpackingされ積層されるので、厚さ方向の屈折率が低いのに対し、曲がった形態で非対称性構造がポリイミド鎖構造に導入されることにより厚さ方向に配列を維持することができ、面方向と厚さ方向との屈折率差を減らすことにより低位相差を具現可能である。
本発明に係るポリイミド系樹脂フィルムは、屈折率を上昇させることができ、フレキシブルディスプレイ素子で基板層として用いられ、素子を構成する各層との屈折率の差を減少させることができ、これから、内部で消滅する光の量を減らして、光の放出(bottom emission)効率を効果的に増大させることができる。
具体的には、前記ポリイミド系樹脂フィルムはポリイミド系樹脂を含んでもよい。前記ポリイミド系樹脂は、ポリイミド、およびその前駆体重合体であるポリアミック酸、ポリアミック酸エステルをいずれも含むことを意味する。つまり前記ポリイミド系高分子は、ポリアミック酸繰り返し単位、ポリアミック酸エステル繰り返し単位、およびポリイミド繰り返し単位からなる群より選択された1種以上を含んでもよい。つまり、前記ポリイミド系高分子は、ポリアミック酸繰り返し単位1種、ポリアミック酸エステル繰り返し単位1種、ポリイミド繰り返し単位1種、またはこれらの2種以上の繰り返し単位が混合された共重合体を含んでもよい。
前記ポリアミック酸繰り返し単位、ポリアミック酸エステル繰り返し単位、およびポリイミド繰り返し単位からなる群より選択された1種以上の繰り返し単位は、前記ポリイミド系高分子の主鎖を形成することができる。
前記ポリイミド系樹脂フィルムは、ポリイミド系樹脂の硬化物を含んでもよい。前記ポリイミド系樹脂の硬化物は、前記ポリイミド系樹脂の硬化工程を経て得られる生成物を意味する。
特に、前記ポリイミド系樹脂は、下記の化学式1で表されるポリイミド繰り返し単位を含んでもよい。
[化学式1]
前記化学式1において、Xは、芳香族4価作用基であり、Yは、炭素数6から10の芳香族2価作用基である。
前記化学式1において、Xは、芳香族4価作用基であり、前記Xは、ポリイミド系樹脂の合成に用いられるテトラカルボン酸二無水物化合物に由来した作用基である。
前記Xは、下記の化学式5で表される4価作用基のうち一つであってもよい。
[化学式5]
前記化学式5において、RからRは、それぞれ独立して、水素または炭素数1から6のアルキル基であり、Lは、単一結合、-O-、-CO-、-COO-、-S-、-SO-、-SO-、-CR-、-(CH-、-O(CHO-、-COO(CHOCO-、-CONH-、フェニレン、またはこれらの組み合わせからなる群より選択されたいずれか一つであり、前記でRおよびRは、それぞれ独立して、水素、炭素数1から10のアルキル基、または炭素数1から10のハロアルキル基のうち一つであり、tは、1から10の整数である。
前記化学式5で表される作用基の具体的な例としては、3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(3,3',4,4'-Biphenyltetracarboxylic dianhydride、BPDA)に由来した下記の化学式5-1で表される作用基が挙げられる。
[化学式5-1]
前記芳香族4価作用基として前記化学式5-1で表される作用基が含まれると、他のbulkyな構造を有する無水物(例えば、BPAF、6FDA)に由来した作用基よりlinearな構造を有するため、熱膨張係数(CTE)を下げ、400℃以上の高温硬化時の曲げ発生を抑制することによって、フィルム上に素子を積層するために適当な平坦度を有して、後続工程が可能となる。
一方、前記化学式1において、Yは、炭素数6から10の芳香族2価作用基であり、前記Yは、ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル、またはポリイミド合成時に用いられるジアミン化合物に由来した作用基であってもよい。
前記炭素数6から10の芳香族2価作用基はフェニレン基を含んでもよい。より具体的には、前記Yの炭素数6から10の芳香族2価作用基は、下記の化学式3で表示される作用基を含んでもよい。
[化学式3]
下記の化学式3で表示される作用基の具体的な例としては、m-フェニレンジアミン(1,3-phenylenediamine、m-PDA(登録商標))に由来した下記の化学式3-1で表される作用基が挙げられる。
[化学式3-1]
前記化学式3-1で表される作用基が前記Yに含まれると、曲がった形態で非対称性構造がポリイミド鎖構造に導入されることにより厚さ方向に配列を維持することができ、面方向と厚さ方向との屈折率差を減らすことにより低位相差を具現することができる。
これに対し、曲がった形態の非対称構造を有していないp-フェニレンジアミン(1,4-phenylenediamine、p-PDA)に由来した作用基が前記Yに含まれると、前述の曲がった非対称性構造の具現が難しく、平面一直線方向にポリイミドが重合されながら高分子が面方向にのみで成長するので、高分子同士が上手くpackingされることにより厚さ方向の屈折率が減少し、面方向と厚さ方向との屈折率差が増加するという問題が発生し得る。
一方、前記ポリイミド系樹脂は、前記化学式1で表されるポリイミド繰り返し単位以外に、下記の化学式2で表されるポリイミド繰り返し単位をさらに含んでもよい。つまり、前記ポリイミド系樹脂は、前記化学式1で表されるポリイミド繰り返し単位、および下記の化学式2で表されるポリイミド繰り返し単位を含んでもよい。
[化学式2]
前記化学式2において、Xは、芳香族4価作用基であり、Yは、多重環を含有した芳香族2価作用基である。
前記Xは、前記化学式1のXと同一である。
前記化学式2において、Yは、多重環を含有した芳香族2価作用基であり、前記Yは、ポリイミド系樹脂の合成に用いられるジアミン化合物に由来した作用基である。
より具体的には、前記Yの2価作用基は、下記の化学式4で表される2価作用基を含んでもよい。
[化学式4]
前記化学式4において、Arは、多重環芳香族2価作用基である。前記多重環芳香族2価作用基は、多重環芳香族炭化水素(polycyclic aromatic hydrocarbon)化合物であって、またはその誘導体化合物に由来した2価作用基であり、前記誘導体化合物は、1以上の置換基が導入されるか、炭素原子がヘテロ原子で代替された化合物をいずれも含む。
より具体的には、前記化学式4のArで、多重環芳香族2価作用基は、少なくとも2以上の芳香環化合物が含有された接合環形2価作用基を含んでもよい。つまり、前記多重環芳香族2価作用基は、作用基構造内に少なくとも2以上の芳香環化合物が含有され、それだけでなく、作用基が接合環(fused ring)構造を有してもよい。
前記芳香環化合物は、1以上のベンゼン環を含有したアレーン化合物、または前記アレーン化合物内の炭素原子がヘテロ原子で代替されたヘテロアレーン化合物を含んでもよい。
前記芳香環化合物は、多重環芳香族2価作用基内に少なくとも2以上含有されてもよく、前記2以上の芳香環化合物それぞれは直接接合環を形成するか、或いは他の環構造を媒介として接合環を形成することができる。一例として、2つのベンゼン環がシクロアルキル環構造にそれぞれ接合される場合、シクロアルキル環を媒介として2つのベンゼン環が接合環を形成したと定義することができる。
前記少なくとも2以上の芳香環化合物が含有された接合環状2価作用基は、少なくとも2以上の芳香環化合物が含有された接合環化合物またはその誘導体化合物に由来した2価作用基であって、前記誘導体化合物は、1以上の置換基が導入されるか、炭素原子がヘテロ原子で代替された化合物をいずれも含む。
前記化学式4のArで、多重環芳香族2価作用基は、フルオレニレン基を含んでもよい。前記化学式4で表される作用基の具体的な例としては、9,9'-ビス(4-アミノフェニル)フルオレン(9,9'-bis(4-aminophenyl)fluorene、FDA)に由来した下記の化学式4-1で表される作用基が挙げられる。
[化学式4-1]
前記多重環を含有した芳香族2価作用基が前記Yに含まれると、多重環により立替障害が増加した対称性構造がポリイミド鎖構造に導入されることによって、熱による変形を緩和させて耐熱性を向上させることができ、多重環により厚さ方向に立替障害が増加したbulkyな構造がポリイミド鎖構造に導入されることによって、厚さ方向に屈折率を高めて面方向と厚さ方向との屈折率差を減らすことにより低位相差を具現することができ、分子間packingを抑制して高い透過度を具現することができる。
前記ポリイミド系樹脂は、芳香族テトラカルボン酸二無水物、炭素数6から10の芳香族ジアミン、および多重環を含有した芳香族ジアミンの結合物を含んでもよい。
前記芳香族テトラカルボン酸二無水物は、前述の芳香族4価作用基の両末端に無水物基(-OC-O-CO-)が導入された化合物であって、芳香族4価作用基に関する説明は、前述のものと同様である。
前記芳香族テトラカルボン酸二無水物の具体的な例としては、3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(3,3',4,4'-Biphenyltetracarboxylic dianhydride、BPDA)が挙げられる。
前記炭素数6から10の芳香族ジアミンは、前述の炭素数6から10の芳香族2価作用基の両末端にアミノ基(-NH)が導入された化合物で、炭素数6から10の芳香族2価作用基に関する説明は、前述のものと同様である。前記炭素数6から10の芳香族ジアミンの具体的な例としては、m-フェニレンジアミン(1,3-phenylenediamine、m-PDA)が挙げられる。
前記多重環を含有した芳香族ジアミンは、前述の多重環芳香族2価作用基の両末端にアミノ基(-NH)が導入された化合物であって、多重環芳香族2価作用基に関する説明は、前述のものと同様である。前記多重環を含有した芳香族ジアミンの具体的な例としては、9,9'-ビス(4-アミノフェニル)フルオレン(9,9'-bis(4-aminophenyl)fluorene、FDA)が挙げられる。
より具体的には、前記ポリイミド系樹脂は、前記芳香族テトラカルボン酸二無水物の末端無水物基(-OC-O-CO-)と、炭素数6から10の芳香族ジアミンおよび多重環を含有した芳香族ジアミンの末端アミノ基(-NH)との反応で、アミノ基の窒素原子と無水物基の炭素原子間の結合が形成されてもよい。
一方、前記ポリイミド系高分子は、ジアミン由来の繰り返し単位が前記化学式3で表示される作用基である化学式1で表される繰り返し単位を含有する第1繰り返し単位;およびジアミン由来の繰り返し単位が前記化学式4で表される作用基である化学式2で表される繰り返し単位を含有した第2繰り返し単位;を含んでもよい。前記第1繰り返し単位および第2繰り返し単位は、前記ポリイミド系高分子内でランダムに配列してランダム共重合体をなすか、第1繰り返し単位間のブロック、第2繰り返し単位間のブロックを形成してブロック共重合体をなしてもよい。
前記化学式1で表される繰り返し単位および前記化学式2で表される繰り返し単位を含むポリイミド系高分子は、テトラカルボン酸二無水物化合物と共に互いに異なる2種以上のジアミン化合物を反応させて製造することができ、前記2種のジアミン化合物を同時に添加してランダム共重合体を合成するか、順次に添加してブロック共重合体を合成することができる。
前記化学式1で表されるポリイミド繰り返し単位と前記化学式2で表されるポリイミド繰り返し単位間のモル比率が、9:1から1:9、または9:1から2:1、または6:1から2:1、または6:1から3.5:1、または3.5:1から2:1、または1:2から1:9、または1:2から1:6、または1:3から1:5であってもよい。
優れた曲げ特性および無色透明の優れた光学特性を具現することができ、かつ低い厚さ方向の位相差Rth特性を通じて光学的等方性が高くなり、前記ポリイミド系樹脂フィルムが適用されたディスプレイの対角視野角を確保することにより、光の歪曲現象による視感性の低下を防ぐことができる。
これに対し、前記化学式1で表されるポリイミド繰り返し単位が過度に少量含有され、前記化学式1で表されるポリイミド繰り返し単位と前記化学式2で表されるポリイミド繰り返し単位間のモル比率が1:9から外れる場合、400℃以上の高温で硬化を行ったポリイミド樹脂フィルムで曲げ発生が大きくなることによって、フィルム上に素子を積層することが難しくなるので、後続工程が不可能となることもある。
また、前記化学式2で表されるポリイミド繰り返し単位が過度に少量含有され、前記化学式1で表されるポリイミド繰り返し単位と前記化学式2で表されるポリイミド繰り返し単位間のモル比率が9:1から外れる場合、厚さ方向の位相差Rth値が増加して位相差の増加に応じた光の歪曲現象により視感性が低下するという問題があり、フィルムヘイズが増加して透明特性が低下するなど光学特性が不良になることがある。
一方、前記一具現例のポリイミド系樹脂フィルムは、前記ポリイミド系樹脂が400℃以上の温度で硬化した硬化物を含んでもよい。前記硬化物は、前記ポリイミド系樹脂が含有された樹脂組成物の硬化工程を経て得られた物質を意味し、前記硬化工程は400℃以上、または400℃以上500℃以下の温度で行われてもよい。
前記化学式1で表されるポリイミド繰り返し単位および化学式2で表されるポリイミド繰り返し単位は、ポリイミド系樹脂に含有された全体繰り返し単位に対して、70モル%以上、または80モル%以上、または90モル%以上、または91モル%以上、または92モル%以上、または93モル%以上、または94モル%以上、または95モル%以上、または96モル%以上、または97モル%以上、または98モル%以上、または99モル%以上、または100モル%以下、または70モル%以上100モル%以下、80モル%以上100モル%以下、または91モル%以上100モル%以下、または92モル%以上100モル%以下、または93モル%以上100モル%以下、または94モル%以上100モル%以下、または95モル%以上100モル%以下、または96モル%以上100モル%以下、または97モル%以上100モル%以下、または98モル%以上100モル%以下、または99モル%以上100モル%以下で含有されてもよい。
つまり、前記ポリイミド系樹脂は、前記化学式1で表されるポリイミド繰り返し単位および化学式2で表されるポリイミド繰り返し単位のみからなるか、大部分が前記化学式1で表されるポリイミド繰り返し単位および化学式2で表されるポリイミド繰り返し単位からなってもよい。
前記ポリイミド系樹脂の重量平均分子量(GPC測定)が大きく限定されるものではないか、例えば、1000g/mol以上200000g/mol以下、または10000g/mol以上200000g/mol以下であってもよい。
本発明に係るポリイミド系樹脂は、剛直な構造による耐熱性、機械的強度などの特性をそのまま維持しながら、優れた無色透明な特性を示すことができ、素子用基板、ディスプレイ用カバー基板、光学フィルム(optical film)、IC(integrated circuit)パッケージ、粘着フィルム(adhesive film)、多層FRC(flexible printed circuit)、テープ、タッチパネル、光ディスク用保護フィルムなどのような多様な分野に用いることができ、特にディスプレイ用カバー基板に適する。
より具体的には、前記ポリイミド系樹脂フィルムを合成する方法の例は大きく限定されるものではなく、例えば、前記ポリイミド系樹脂を含有した樹脂組成物を基板に塗布して塗装膜を形成するステップ(ステップ1);前記塗装膜を乾燥するステップ(ステップ2);前記乾燥された塗装膜を熱処理して硬化するステップ(ステップ3)を含む、フィルムの製造方法を用いてもよい。
前記ステップ1は、前述のポリイミド系樹脂を含有した樹脂組成物を基板に塗布して塗装膜を形成するステップである。前記ポリイミド系樹脂を含有した樹脂組成物を基板に塗布する方法は特に制限されず、例えば、スクリーン印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、インクジェットなどの方法が用いられてもよい。
そして、前記ポリイミド系樹脂を含有した樹脂組成物は、有機溶媒に溶解または分散させたものであってもよい。このような形態を有する場合、例えば、ポリイミド系樹脂を有機溶媒中で合成した場合には、溶液は得られる反応溶液それ自体であってもよく、また、この反応溶液を他の溶媒に希釈したものであってもよい。また、ポリイミド系樹脂が粉末として得られた場合には、これを有機溶媒に溶解して溶液にしたものであってもよい。
前記有機溶媒の具体的な例としては、トルエン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、N-メチルカプロラクタム、2-ピロリドン、N-エチルピロリドン、N-ビニルピロリドン、ジメチルスルホキシド、テトラメチルウレア、ピリジン、ジメチルスルホン、ヘキサメチルスルホキシド、ガンマ-ブチロラクトン、3-メトクシ-N,N-ジメチルプロパンアミド、3-エトキシ-N,N-ジメチルプロパンアミド、3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロパンアミド、1,3-ジメチル-イミダゾリジノン、エチルアミルケトン、メチルノニルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソアミルケトン、メチルイソプロピルケトン、シクロヘキサノン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジグライム、4-ヒドロキシ-4-メチル-2-ペンタノン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテートなどが挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、混合して用いられてもよい。
前記ポリイミド系樹脂を含有した樹脂組成物は、フィルム形成工程時の塗布性などの工程性を考慮して、適切な粘度を有するような量で固形分を含んでもよい。例えば、全体樹脂の含有量が5重量%以上25重量%以下となるように組成物の含有量を調節してもよく、または5重量%以上20重量%以下、または5重量%以上15重量%以下に調節してもよい。
また、前記ポリイミド系樹脂を含有した樹脂組成物は、有機溶媒以外に他の成分をさらに含んでもよい。非制限的な例として、前記ポリイミド系樹脂を含有した樹脂組成物が塗布されたとき、膜の厚さの均一性や表面平滑性を向上させるか、或いは基板との密着性を向上させるか、或いは誘電率や導電性を変化させるか、或いは緻密性を増加させることができる添加剤がさらに含まれてもよい。このような添加剤としては、界面活性剤、シラン系化合物、誘電体または架橋性化合物などが例として挙げられる。
前記ステップ2は、前記ポリイミド系樹脂を含有した樹脂組成物を基板に塗布して形成された塗装膜を乾燥するステップである。
前記塗装膜の乾燥ステップは、ホットプレート、熱風循環炉、赤外線炉などの加熱手段によって実施されてもよく、50℃以上150℃以下、または50℃以上100℃以下温度で行われてもよい。
前記ステップ3は、前記乾燥された塗装膜を熱処理して硬化するステップである。このとき、前記熱処理は、ホットプレート、熱風循環炉、赤外線炉などの加熱手段によって実施されてもよく、200℃以上、または200℃以上300℃以下、または400℃以上、または400℃以上500℃以下の温度で行われてもよい。
前記ポリイミド系樹脂フィルムの厚さが大きく限定されるものではないが、例えば、0.01μm以上1000μm以下の範囲内で自由に調節可能である。前記ポリイミド系樹脂フィルムの厚さが特定の数値ほど増加するか減少する場合、ポリイミド系樹脂フィルムで測定される物性も、一定の数値ほど変化することがある。
一方、前記一具現例のポリイミド系樹脂フィルムは、10μm厚さでの無機素材基板との残留応力が、55MPa以下、または50MPa以下、または48MPa以下、または40MPa以下、または31MPa以下、または1MPa以上、または1MPaから55MPa、または1MPaから50MPa、または1MPaから48MPa、または1MPaから40MPa、または1MPaから31MPa、または10MPaから48MPa、または20MPaから48MPa、または30MPaから48MPa、または30.4MPaから48MPa、または30.4MPaから40MPa、または30.4MPaから32MPa、または33MPaから40MPa、または41MPaから48MPaであってもよい。このように、無機素材基板との残留応力が低くなることによって、前記一具現例のポリイミド系樹脂フィルムは残留応力を減少させることによって、パネル工程時の剥離現象による不良を解決することができる。
前記残留応力の測定方法および装備の例は具体的に限定されず、従来の残留応力の測定に用いられた多様な方法を制限なく適用することができる。一例を挙げると、ポリイミド系樹脂フィルムに対して残留応力測定器を用いて残留応力を測定することができる。また、前記無機素材基板の一例としては、ウエハー基板が挙げられる。
前記残留応力は、厚さ10±1μmの前記ポリイミド系樹脂フィルム試料から測定することができる。前記ポリイミド系樹脂フィルムの厚さが特定の数値ほど増加するか減少する場合、ポリイミド系樹脂フィルムで測定される物性も、一定の数値ほど変化することがある。
前記ポリイミド系樹脂フィルムの10μm厚さでの無機素材基板との残留応力が55MPaを超過するなど過度に増加すると、400℃以上の高温で硬化を行ったポリイミド樹脂フィルムで曲げ発生により、パネル工程時の剥離現象による不良が発生し得る。
一方、前記一具現例のポリイミド系樹脂フィルムは、10μm厚さでの厚さ方向の位相差値が100nm以下、または90nm以下、または80nm以下、または73nm以下、または1nm以上、または1nmから100nm、または1nmから90nm、または1nmから80nm、または1nmから73nm、または73nmから89nm、または73nmから79nm、または80nmから89nm、または80nmから85nm、または86nmから89nmであってもよい。このように、低い厚さ方向の位相差Rth特性を通じて光学的等方性が高くなり、前記ポリイミド系樹脂フィルムが適用されたディスプレイの対角視野角を確保して優れた視感性が具現可能である。
このような低位相差は、後述するようにポリイミド系樹脂フィルムの製造に用いられる単量体として、非対称性構造を有するジアミンであるm-PDA(m-Phenylenediamine)を用いて、面方向と厚さ方向との屈折率差を減らすことにより達成されるものと考えられる。
より具体的には、平面直線型主鎖構造を有するポリイミドの場合、ポリイミド同士が並んでpackingされ積層されるので、厚さ方向の屈折率が低いのに対し、曲がった形態の折れた主鎖構造を有するポリイミドは、分子同士が上手くpackingされないため、厚さ方向での屈折率が増加することがある。
前記厚さ方向の位相差は、532nm波長に対して測定したものであってもよく、測定方法および装備の例は具体的に限定されず、従来の厚さ方向の位相差の測定に用いられた多様な方法を制限なく適用することができる。
前記厚さ方向の位相差は、厚さ10±1μmの前記ポリイミド系樹脂フィルム試料から測定することができる。前記ポリイミド系樹脂フィルムの厚さが特定の数値ほど増加するか減少する場合、ポリイミド系樹脂フィルムで測定される物性も、一定の数値ほど変化することがある。
具体的には、厚さ方向の位相差Rthは、次の数学式1を通じて計算することができる。
[数学式1]
th(nm)=|[(n+n)/2]-n|×d
前記数学式1において、nは、波長532nmの光で測定されるポリイミド樹脂フィルムの面内屈折率のうち最も大きい屈折率であり;nは、波長532nmの光で測定されるポリイミド樹脂フィルムの面内屈折率のうちnに垂直な屈折率であり;nは、波長532nmの光で測定されるポリイミド樹脂フィルムの厚さ方向の屈折率であり;dは、ポリイミド系樹脂フィルムの厚さである。
つまり、前記厚さ方向の位相差Rthは、厚さ方向の屈折率値nと平面屈折率値の平均値[(n+n)/2]の差の絶対値をフィルム厚さにかけて得られた値であって、厚さ方向の屈折率値nと平面屈折率値の平均値[(n+n)/2]との差が小さいほど低い値を示すことができる。
前記ポリイミド系樹脂フィルムは、10μm厚さでの厚さ方向の位相差値が100nm以下を満足することにより、前記ポリイミド系樹脂フィルムが適用されたディスプレイ上で厚さ方向の屈折率値nと平面屈折率値の平均値[(n+n)/2]との差が少なくなることにより優れた視感性が具現可能である。
前記ポリイミド系樹脂フィルムが10μm厚さでの厚さ方向の位相差値が100nmを超過するなど過度に増加するようになると、透明なディスプレイ具現時に上部にポリイミドが存在する構造で、光透過時に歪曲現象が発生して、技術的に最大45nmまで補償する補償フィルムでも透過する光の屈折を補正できないという技術的限界がある。
一方、前記ポリイミド系樹脂フィルムは、10μm厚さでのヘイズ値が、10%以下、または1%以下、または0.1%以上、または0.1%から10%、または0.1%から1%、または0.26%から0.57%、または0.26%から0.4%、または0.41%から0.54%、または0.55%から0.57%であってもよい。前記ヘイズは、厚さ10±1μmの前記ポリイミド系樹脂フィルム試料から測定することができる。前記ポリイミド系樹脂フィルムの厚さが特定の数値ほど増加するか減少する場合、ポリイミド系樹脂フィルムで測定される物性も、一定の数値ほど変化することがある。
前記ポリイミド系樹脂フィルムは、10μm厚さでのBow値が、50μm以下、または48μm以下、または35μm以下、または31μm以下、または1μm以上、または1μmから50μm、または1μmから48μm、または1μmから35μm、または1μmから31μm、または10μmから48μm、または20μmから48μm、または30.11μmから47.6μm、または30.11μmから40μm、または30.11μmから32μm、または33μmから40μm、または41μmから47.6μmであってもよい。前記Bowは、曲げ或いはボウと称することもあり、材料の表面平坦性特性の一種であって、これに関する具体的な説明、例えば、具体的な測定方法などは、半導体ウエハー基板の製造分野で広く知られた多様な方法を制限なく適用することができる。
具体的には、前記Bow3は、下記の図1に示しているように、厚さ中心面1(thickness central plane)と、基準面2(reference plane(Best fit plane of thickness central plane))の間の中心軸4上の距離と定義することができる。
前記厚さ中心面1は、下記の図1に示しているように、測定対象で厚さtの半分t/2となる地点を連結した面を意味する。
前記基準面2は、下記の図1に示しているように、測定対象の両末端の厚さ中心点を連結した直線による断面を意味する。
前記中心軸4は、下記の図1に示しているように、測定対象の重心点を通る地平面に垂直な直線を意味する。
前記Bow3を測定する方法の一例としては、応力分析器(laser stress analyzer)を用いてもよく、前記応力分析器は、測定試料の裏面で反射した光の強度を測定し、これを数学的に分析する方法を通じてBow値を自動的に計算して求めることができる。
前記Bowは、10±1μmの厚さを有する前記一具現例のポリイミド系樹脂フィルム試料に対して測定したものであってもよい。
前記Bowの測定に用いられるポリイミド系樹脂フィルム試料は、純粋なポリイミド系樹脂フィルム;または基材フィルムおよび前記基材フィルム上にコーティングされたポリイミド系樹脂フィルムを含む積層体;を含んでもよい。前記基材フィルムの例が大きく限定されるものではなく、ガラス基板、ウエハー基板、またはこれらの混合物などが制限なく用いられてもよい。
前記Bowの測定に用いられるポリイミド系樹脂フィルム試料が、純粋なポリイミド系樹脂フィルムのみからなる場合、前記Bowは、ポリイミド系樹脂フィルム試料を応力分析器(laser stress analyzer)で分析した結果を通じて自動的に測定可能である。例えば、前記基材フィルムおよび前記基材フィルム上にコーティングされたポリイミド系樹脂フィルムを含む積層体で、基材フィルムを剥離する工程を通じて、純粋なポリイミド系樹脂フィルムを確保できる。
前記ポリイミド系樹脂フィルムの10μm厚さでのBow値が50μmを超過するなど過度に増加すると、400℃以上の高温で硬化を行ったポリイミド樹脂フィルムで曲げ発生によりパネル工程時の剥離現象による不良が発生し得る。
また、前記ポリイミド系樹脂フィルムは、10μm厚さでの黄色指数が、25以下、または22以下、または20以下、または15以下、または0.1以上、または0.1から25、または0.1から22、または0.1から20、または0.1から15、または14.3から22.4、または14.3から19、または20から22.4、または20から21.5、または21.6から22.4であってもよい。前記ポリイミド系樹脂フィルムの10μm厚さでの黄色指数が25を超過するなど過度に増加すると、ポリイミド系樹脂フィルムの黄色変色度が増加して無色透明なフィルムの製造が難しくなるという限界がある。
前記一具現例の黄色指数の測定方法および装備の例は具体的に限定されず、従来のYI測定に用いられた多様な方法を制限なく適用することができる。一例を挙げると、color meter(GRETAGMACBETH社のColor-Eye 7000A)を用いて測定することができる。
前記黄色指数は、厚さ10±1μmの前記ポリイミド系樹脂フィルム試料から測定することができる。前記ポリイミド系樹脂フィルムの厚さが特定の数値ほど増加するか減少する場合、ポリイミド系樹脂フィルムで測定される物性も、一定の数値ほど変化することがある。
一方、前記一具現例のポリイミド系樹脂フィルムは、5μm厚さでの厚さ方向の位相差値が、100nm以下、または90nm以下、または80nm以下、または70nm以下、または68nm以下、または65nm以下、または1nm以上、または1nmから100nm、または1nmから90nm、または1nmから80nm、または1nmから70nm、または1nmから68nm、または1nmから65nm、または65nmから79nm、または65nmから69nm、または70nmから79nm、または70nmから74nm、または75nmから79nmであってもよい。厚さ方向の位相差Rthに対する具体的な内容は、5±1μmの厚さを有する前記一具現例のポリイミド系樹脂フィルム試料に対して測定したことを除いては、前述したものと同様である。
また、前記一具現例のポリイミド系樹脂フィルムは、5μm厚さでの無機素材基板との残留応力が、52MPa以下、または50MPa以下、または45MPa以下、または43MPa以下、または42MPa以下、または1MPa以上、または1MPaから52MPa、または1MPaから50MPa、または1MPaから45MPa、または1MPaから43MPa、または1MPaから42MPa、または41.7MPaから48.9MPa、または41.7MPaから44MPa、または41.7MPaから42MPa、または43MPaから44MPa、または45MPaから48.9MPaであってもよい。無機素材基板との残留応力に対する具体的な内容は、5±1μmの厚さを有する前記一具現例のポリイミド系樹脂フィルム試料に対して測定したことを除いては、前述したものと同様である。
また、前記一具現例のポリイミド系樹脂フィルムは、5μm厚さでのBow値が、25μm以下、または24.5μm以下、または24μm以下、または23μm以下、または1μm以上、または1μmから25μm、または1μmから24.5μm、または1μmから24μm、または1μmから23μm、または22.49μmから24.7μm、または22.49μmから24.2μm、または22.49μmから23.2μm、または23.3μmから24.2μm、または24.3μmから24.7μmであってもよい。Bowに対する具体的な内容は、5±1μmの厚さを有する前記一具現例のポリイミド系樹脂フィルム試料に対して測定したことを除いては、前述したものと同様である。
また、前記ポリイミド系樹脂フィルムは、5μm厚さでの黄色指数が、15以下、または13.9以下、または13以下、または10以下、または9以下、または0.1以上、または0.1から15、または0.1から13.9、または0.1から13、または0.1から10、または0.1から9、または8.4から10.8、または8.4から9、または9.1から10.8、または9.1から10、または10.1から10.8であってもよい。黄色指数に対する具体的な内容は、5±1μmの厚さを有する前記一具現例のポリイミド系樹脂フィルム試料に対して測定したことを除いては、前述したものと同様である。
一方、前記ポリイミド系樹脂フィルムは、2μm厚さでのBow値が、12μm未満、11.9μm以下、または11.6μm以下、または11.5μm以下、または11.2μm以下、または1μm以上、または1μm以上12μm未満、または1μmから11.9μm、または1μmから11.6μm、または1μmから11.5μm、または1μmから11.2μm、または11.2μmから11.85μm、または11.2μmから11.6μm、または11.2μmから11.3μm、または11.4μmから11.6μm、または11.7μmから11.85μmであってもよい。Bowに対する具体的な内容は、2±1μmの厚さを有する前記一具現例のポリイミド系樹脂フィルム試料に対して測定したことを除いては、前述したものと同様である。
また、前記一具現例のポリイミド系樹脂フィルムは、2μm厚さでの厚さ方向の位相差値が、40nm以下、または30nm以下、または28nm以下、または25nm以下、または20nm以下、または1nm以上、または1nmから40nm、または1nmから30nm、または1nmから28nm、または1nmから25nm、または1nmから20nm、または20nmから29nm、または20nmから24nm、または24nmから29nm、または24nmから28nm、または28nmから29nmであってもよい。厚さ方向の位相差Rthに対する具体的な内容は、2±1μmの厚さを有する前記一具現例のポリイミド系樹脂フィルム試料に対して測定したことを除いては、前述したものと同様である。
また、前記一具現例のポリイミド系樹脂フィルムは、2μm厚さでの無機素材基板との残留応力が、50MPa以下、または45MPa以下、または42MPa以下、または1MPa以上、または1MPaから50MPa、または1MPaから45MPa、または1MPaから42MPa、または41.3MPaから48.6MPa、または41.3MPaから45MPa、または41.3MPaから43MPa、または43MPaから45MPa、または46MPaから48.6MPaであってもよい。無機素材基板との残留応力に対する具体的な内容は、2±1μmの厚さを有する前記一具現例のポリイミド系樹脂フィルム試料に対して測定したことを除いては、前述したものと同様である。
また、前記一具現例のポリイミド系樹脂フィルムは、2μm厚さでの黄色指数が、10以下、または7以下、または6.5以下、または5以下、または0.1以上、または0.1から10、または0.1から7、または0.1から6.5、または0.1から5、または3.3から4.48、または3.3から3.9、または4から4.48、または4から4.2、または4.2から4.48であってもよい。黄色指数に対する具体的な内容は、2±1μmの厚さを有する前記一具現例のポリイミド系樹脂フィルム試料に対して測定したことを除いては、前述したものと同様である。
一方、発明の他の具現例によると、下記の化学式1で表されるポリイミド繰り返し単位および下記の化学式2で表されるポリイミド繰り返し単位を含むポリイミド系樹脂を含み、5μm厚さでのBow値が25μm以下であり、5μm厚さでの厚さ方向の位相差Rth値が100nm以下であるポリイミド系樹脂フィルムを提供することができる。
[化学式1]
前記化学式1において、Xは、芳香族4価作用基であり、Yは、炭素数6から10の芳香族2価作用基であり、
[化学式2]
前記化学式2において、Xは、芳香族4価作用基であり、Yは、多重環を含有した芳香族2価作用基である。
前記化学式1で表されるポリイミド繰り返し単位、化学式2で表されるポリイミド繰り返し単位、ポリイミド系樹脂に関する内容は、前記一具現例で前述した内容をいずれも含むことができる。
前記化学式1で表されるポリイミド繰り返し単位と前記化学式2で表されるポリイミド繰り返し単位間のモル比率が、9:1から1:9、または9:1から2:1、または6:1から2:1、または6:1から3.5:1、または3.5:1から2:1、または1:2から1:9、または1:2から1:6、または1:3から1:5であってもよい。
一方、前記他の具現例のポリイミド系樹脂フィルムは、5μm厚さでの厚さ方向の位相差値が、100nm以下、または90nm以下、または80nm以下、または70nm以下、または68nm以下、または65nm以下、または1nm以上、または1nmから100nm、または1nmから90nm、または1nmから80nm、または1nmから70nm、または1nmから68nm、または1nmから65nm、または65nmから79nm、または65nmから69nm、または70nmから79nm、または70nmから74nm、または75nmから79nmであってもよい。厚さ方向の位相差Rthに対する具体的な内容は、5±1μmの厚さを有する前記他の具現例のポリイミド系樹脂フィルム試料に対して測定したことを除いては、前記一具現例で前述したものと同様である。
また、前記他の具現例のポリイミド系樹脂フィルムは、5μm厚さでの無機素材基板との残留応力が、52MPa以下、または50MPa以下、または45MPa以下、または43MPa以下、または42MPa以下、または1MPa以上、または1MPaから52MPa、または1MPaから50MPa、または1MPaから45MPa、または1MPaから43MPa、または1MPaから42MPa、または41.7MPaから48.9MPa、または41.7MPaから44MPa、または41.7MPaから42MPa、または43MPaから44MPa、または45MPaから48.9MPaであってもよい。無機素材基板との残留応力に対する具体的な内容は、5±1μmの厚さを有する前記他の具現例のポリイミド系樹脂フィルム試料に対して測定したことを除いては、前記一具現例で前述したものと同様である。
また、前記他の具現例のポリイミド系樹脂フィルムは、5μm厚さでのBow値が、25μm以下、または24.5μm以下、または24μm以下、または23μm以下、または1μm以上、または1μmから25μm、または1μmから24.5μm、または1μmから24μm、または1μmから23μm、または22.49μmから24.7μm、または22.49μmから24.2μm、または22.49μmから23.2μm、または23.3μmから24.2μm、または24.3μmから24.7μmであってもよい。Bowに対する具体的な内容は、5±1μmの厚さを有する前記他の具現例のポリイミド系樹脂フィルム試料に対して測定したことを除いては、前記一具現例で前述したものと同様である。
また、前記他の具現例のポリイミド系樹脂フィルムは、5μm厚さでの黄色指数が、15以下、または13.9以下、または13以下、または10以下、または9以下、または0.1以上、または0.1から15、または0.1から13.9、または0.1から13、または0.1から10、または0.1から9、または8.4から10.8、または8.4から9、または9.1から10.8、または9.1から10、または10.1から10.8であってもよい。黄色指数に対する具体的な内容は、5±1μmの厚さを有する前記他の具現例のポリイミド系樹脂フィルム試料に対して測定したことを除いては、前記一具現例で前述したものと同様である。
一方、前記他の具現例のポリイミド系樹脂フィルムは、2μm厚さでのBow値が、12μm未満、11.9μm以下、または11.6μm以下、または11.5μm以下、または11.2μm以下、または1μm以上、または1μm以上12μm未満、または1μmから11.9μm、または1μmから11.6μm、または1μmから11.5μm、または1μmから11.2μm、または11.2μmから11.85μm、または11.2μmから11.6μm、または11.2μmから11.3μm、または11.4μmから11.6μm、または11.7μmから11.85μmであってもよい。Bowに対する具体的な内容は、2±1μmの厚さを有する前記他の具現例のポリイミド系樹脂フィルム試料に対して測定したことを除いては、前記一具現例で前述したものと同様である。
また、前記他の具現例のポリイミド系樹脂フィルムは、2μm厚さでの厚さ方向の位相差値が、40nm以下、または30nm以下、または28nm以下、または25nm以下、または20nm以下、または1nm以上、または1nmから40nm、または1nmから30nm、または1nmから28nm、または1nmから25nm、または1nmから20nm、または20nmから29nm、または20nmから24nm、または24nmから29nm、または24nmから28nm、または28nmから29nmであってもよい。厚さ方向の位相差Rthに対する具体的な内容は、2±1μmの厚さを有する前記他の具現例のポリイミド系樹脂フィルム試料に対して測定したことを除いては、前記一具現例で前述したものと同様である。
また、前記他の具現例のポリイミド系樹脂フィルムは、2μm厚さでの無機素材基板との残留応力が、50MPa以下、または45MPa以下、または42MPa以下、または1MPa以上、または1MPaから50MPa、または1MPaから45MPa、または1MPaから42MPa、または41.3MPaから48.6MPa、または41.3MPaから45MPa、または41.3MPaから43MPa、または43MPaから45MPa、または46MPaから48.6MPaであってもよい。無機素材基板との残留応力に対する具体的な内容は、2±1μmの厚さを有する前記他の具現例のポリイミド系樹脂フィルム試料に対して測定したことを除いては、前記一具現例で前述したものと同様である。
また、前記他の具現例のポリイミド系樹脂フィルムは、2μm厚さでの黄色指数が、10以下、または7以下、または6.5以下、または5以下、または0.1以上、または0.1から10、または0.1から7、または0.1から6.5、または0.1から5、または3.3から4.48、または3.3から3.9、または4から4.48、または4から4.2、または4.2から4.48であってもよい。黄色指数に対する具体的な内容は、2±1μmの厚さを有する前記他の具現例のポリイミド系樹脂フィルム試料に対して測定したことを除いては、前記一具現例で前述したものと同様である。
2.ディスプレイ装置用基板
一方、発明のさらに他の具現例によると、前記一具現例または他の具現例のポリイミド系樹脂フィルムを含むディスプレイ装置用基板を提供することができる。前記ポリイミド系樹脂フィルムに関する内容は、前記一具現例または他の具現例で前述した内容をいずれも含むことができる。
前記基板を含むディスプレイ装置は、液晶表示装置(liquid crystal displayay device、LCD)、有機発光ダイオード(organic lighte mitting diode、OLED)、フレキシブルディスプレイ(Flexible Display)、または巻取り可能なディスプレイ装置(rollable display or foldable display)などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
前記ディスプレイ装置は、適用分野および具体的な形態などによって多様な構造を有してもよく、例えば、カバープラスチックウィンドウ、タッチパネル、偏光板、バリアフィルム、発光素子(OLED素子など)、透明基板などを含む構造であってもよい。
前述の前記一具現例または他の具現例のポリイミド系樹脂フィルムは、このような多様なディスプレイ装置で、基板、外部保護フィルムまたはカバーウィンドウなどの多様な用途に用いることができ、より具体的には、基板に適用することができる。
例えば、前記ディスプレイ装置用基板は、素子保護層、透明電極層、シリコン酸化物層、ポリイミド系樹脂フィルム、シリコン酸化物層およびハードコーティング層が順次に積層された構造を備えてもよい。
前記透明ポリイミド基板は、耐溶剤性または水分透過性および光学的特性をより向上させることができる面で、透明ポリイミド系樹脂フィルムと硬化層の間に形成された、シリコン酸化物層を含んでもよく、前記シリコン酸化物層は、ポリシラザンを硬化して生成されたものであってもよい。
具体的には、前記シリコン酸化物層は、前記透明ポリイミド系樹脂フィルムの少なくとも一面上にコーティング層を形成するステップ以前に、ポリシラザンを含む溶液をコーティングおよび乾燥した後、前記コーティングされたポリシラザンを硬化して形成されるものであってもよい。
本発明に係るディスプレイ装置用基板は、前述の素子保護層を含むことによって優れた曲げ特性および耐衝撃性を有すると共に、耐溶剤性、光学特性、水分透過度および耐スクラッチ性を有する透明ポリイミドカバー基板を提供することができる。
3.光学装置
一方、発明のさらに他の具現例によると、前記一具現例または他の具現例のポリイミド系樹脂フィルムを含む光学装置を提供することができる。前記ポリイミド系樹脂フィルムに関する内容は、前記一具現例または他の具現例で前述した内容をいずれも含むことができる。
前記光学装置は、光により具現される性質を用いた各種装置がいずれも含まれてもよく、例えば、ディスプレイ装置が挙げられる。前記ディスプレイ装置の具体的な例としては、液晶表示装置(liquid crystal displayay device、LCD)、有機発光ダイオード(organic lighte mitting diode、OLED)、フレキシブルディスプレイ(Flexible Display)、または巻取り可能なディスプレイ装置(rollable display or foldable display)などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
前記光学装置は、適用分野および具体的な形態などによって多様な構造を有してもよく、例えば、カバープラスチックウィンドウ、タッチパネル、偏光板、バリアフィルム、発光素子(OLED素子など)、透明基板などを含む構造であってもよい。
前記一具現例または他の具現例のポリイミド系樹脂フィルムは、このような多様な光学装置で、基板、外部保護フィルムまたはカバーウィンドウなどの多様な用途に用いることができ、より具体的には、基板に適用することができる。
本発明によると、優れた曲げ特性および低い位相差を具現可能なポリイミド系樹脂フィルムおよびこれを用いたディスプレイ装置用基板、および光学装置に関するものである。
図1は、実施例および比較例で得られたポリイミド系樹脂フィルムの曲げ(Bow)を測定する断面図を示したものである。
以下、本発明を下記の実施例でより詳細に説明する。但し、下記の実施例は、本発明を例示するものであるだけで、本発明の内容が、下記の実施例によって限定されるものではない。
<実施例および比較例:ポリイミド前駆体組成物およびポリイミドフィルムの製造>
実施例1-3
(1)ポリイミド前駆体組成物の製造
窒素気流が流れる撹拌機内に有機溶媒DEAcを満たした後、反応器の温度を25℃で維持した状態で、m-フェニレンジアミン(1,3-phenylenediamine、m-PDA)および9,9'-ビス(4-アミノフェニル)フルオレン(9,9'-bis(4-aminophenyl)fluorene、FDA)を同じ温度で添加して溶解した。前記m-フェニレンジアミン(1,3-phenylenediamine、m-PDA)および9,9'-ビス(4-アミノフェニル)フルオレン(9,9'-bis(4-aminophenyl)fluorene、FDA)が添加された溶液に、酸二無水物として3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(3,3',4,4'-Biphenyltetracarboxylic dianhydride、BPDA)を同じ温度で添加し、24時間の間撹拌してポリイミド前駆体組成物を製造した。このとき、m-PDA、FDA、BPDAのモル比率は、下記の表1に記載したものと同一である。
(2)ポリイミドフィルムの製造
前記ポリイミド前駆体組成物をガラス基板上にスピンコーティングした。ポリイミド前駆体組成物が塗布されたガラス基板をオーブンに入れ、5℃/minの速度で加熱し、80℃で30分、250℃で30分、400℃で30分維持して硬化工程を行った。硬化工程完了後に、ガラス基板を水に浸漬してガラス基板の上に形成されたフィルムを引き離し、オーブンで100℃で乾燥し、厚さが10μm(±1μm誤差を含む)であるポリイミドフィルムを製造した。
比較例1~3
m-PDA、FDA、p-PDA(1,4-phenylenediamine)、BPDAのモル比率を下記の表1に記載のように変更したことを除いては、前記実施例と同様の方法でポリイミド前駆体組成物およびポリイミドフィルムを製造した。
比較例4
(1)ポリイミド前駆体組成物の製造
窒素気流が流れる撹拌機内に有機溶媒DEAcを満たした後、反応器の温度を25℃で維持した状態で、2,2'-ビス(トリフルオロメチル)ンジジン(2,2'-Bis(trifluoromethyl)benzidine、TFMB)、m-フェニレンジアミン(1,3-phenylenediamine、m-PDA)および9,9'-ビス(4-アミノフェニル)フルオレン(9,9'-bis(4-aminophenyl)fluorene、FDA)を同じ温度で添加して溶解した。前記2,2'-ビス(トリフルオロメチル)ンジジン(2,2'-Bis(trifluoromethyl)benzidine、TFMB)、m-フェニレンジアミン(1,3-phenylenediamine、m-PDA)および9,9'-ビス(4-アミノフェニル)フルオレン(9,9'-bis(4-aminophenyl)fluorene、FDA)が添加された溶液に、酸二無水物として4,4'-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物(4,4'-(Hexafluoroisopropylidene)diphthalic Anhydride、6FDA)を同じ温度で添加し、24時間の間撹拌してポリイミド前駆体組成物を製造した。このとき、6FDA、TFMB、m-PDA、FDAのモル比率は、100/70/20/10(6FDA/TFMB/m-PDA/FDA)であった。
(2)ポリイミドフィルムの製造
前記ポリイミド前駆体組成物をガラス基板上にスピンコーティングした。ポリイミド前駆体組成物が塗布されたガラス基板をオーブンに入れ、5℃/minの速度で加熱し、80℃で30分、250℃で30分、400℃で30分維持して硬化工程を行った。硬化工程完了後に、ガラス基板を水に浸漬してガラス基板の上に形成されたフィルムを引き離し、オーブンで100℃で乾燥し、厚さが10μm(±1μm誤差を含む)であるポリイミドフィルムを製造した。
比較例5~6
m-PDA、FDA、BPDAのモル比率を下記の表1に記載のように変更したことを除いては、前記実施例と同様の方法でポリイミド前駆体組成物およびポリイミドフィルムを製造した。
<実験例:実施例および比較例で得られたポリイミド前駆体組成物およびポリイミドフィルムの物性測定>
前記実施例、比較例で得られたポリイミド前駆体組成物およびポリイミドフィルムから物性を下記の方法で測定しており、その結果を表1に示した。
1.黄色指数(YI)
実施例、比較例で製造されたポリイミドフィルムに対して、color meter(GRETAGMACBETH社のColor-Eye 7000A)を用いて黄色指数を測定した。
2.Haze
Hazemeter(NDH-5000)を用いてポリイミドフィルムのヘイズ値を測定した。
3.厚さ方向の位相差(Rth
測定装置としてAXOMETRICS社製の商品名「エクソスケン(AxoScan)」を用いて、実施例、比較例で製造したポリイミドフィルムの532nmの光に対する屈折率の値をインプットした後、温度:25℃、湿度:40%の条件下で、波長532nmの光を用いて、厚さ方向、面方向のリターデーションを測定した後、求められた厚さ方向のリターデーション測定値(測定装置の自動測定による測定値)を用いて、フィルムの厚さ10μm当たりリターデーション値に換算することによって求め、下記表1に示した。
具体的には、厚さ方向の位相差Rthは、次の数学式1を通じて計算された。
[数学式1]
th(nm)=|[(n+n)/2]-n|×d
(前記数学式1において、nは、波長532nmの光で測定されるポリイミド樹脂フィルムの面内屈折率のうち最も大きい屈折率であり;nは、波長532nmの光で測定されるポリイミド樹脂フィルムの面内屈折率のうちnに垂直な屈折率であり;nは、波長532nmの光で測定されるポリイミド樹脂フィルムの厚さ方向の屈折率であり;dは、ポリイミドフィルムの厚さである。)
4.残留応力(Residual stress)およびBow(曲げ)
実施例、比較例で製造されたポリイミド前駆体組成物に対して残留応力測定器(TENCOR社のFLX2320)を用いて、予めウエハーの曲げ量を測定しておいた、厚さ525μmの6inシリコンウエハー上に、組成物をスピンコーターによって塗布して(光洋リンドバーグ社製造)オーブンを用いて、窒素雰囲気下で250℃30min、400℃30minの加熱硬化処理を行い、硬化後に樹脂膜が付着されたシリコンウエハーを製造した。前記樹脂膜が付着されたシリコンウエハーの曲げ量を残留応力測定器で測定し、予めウエハーの曲げ量との差値の絶対値をReal Bow値に示し、シリコンウエハーと樹脂膜の間で発生した残留応力を残留応力測定器で測定した。
前記Bowは、下記の図1に示しているように、測定試料の厚さ中心面(thickness central plane)と基準面(reference plane(Best fit plane of thickness central plane))の間の中心軸上の距離と定義され、Bowの測定は、常温で試料に対して応力分析器(stress analyzer装備;TENCOR FLX-2320)を用いて測定した。
前記表1に示しているように、実施例1から3で得られたポリイミドフィルムは、厚さ10μmを基準として、厚さ方向の位相差Rth値が73nmから89nmであり、ヘイズが0.26%から0.57%であり、YIが14.3から22.4であり、残留応力が30.4MPaから48MPaであり、Bowが30.11μmから47.6μmであることを確認した。
これに対し、比較例1で得られたポリイミドフィルムは、厚さ10μmを基準として、厚さ方向の位相差Rth値が2222nmで、実施例に対して急激に増加して低位相差を具現できず、比較例2で得られたポリイミドフィルムは、厚さ10μmを基準として、厚さ方向の位相差Rth値が144nmで、実施例より増加すると共に、ヘイズが15.31%で、実施例に対して増加して透明特性が低下することを確認した。
また、比較例3で得られたポリイミドフィルム(厚さ10μm基準)は、残留応力が55.7MPa、Bowが52.3μmで、実施例に対して増加して高い水準の平坦性を具現できないという問題があった。
一方、実施例1から3で得られたポリイミドフィルムは、厚さ5μmを基準として、厚さ方向の位相差Rth値が65nmから79nmであり、YIが8.4から10.8であり、残留応力が41.7MPaから48.9MPaであり、Bowが22.49μmから24.7μmであることを確認した。
これに対し、比較例1で得られたポリイミドフィルムは、厚さ5μmを基準として、厚さ方向の位相差Rth値が1200nmで、実施例に対して急激に増加しており、比較例2で得られたポリイミドフィルムは、厚さ5μmを基準として、厚さ方向の位相差Rth値が110nmで、実施例より増加して低位相差を具現できなかった。また、比較例2で得られたポリイミドフィルムは、厚さ5μmを基準として、Bowが26.8μmで、実施例に対して増加して高い水準の平坦性を具現できなかったという問題があった。
また、比較例3で得られたポリイミドフィルム(厚さ5μm基準)は、残留応力が52.8MPa、Bowが32.41μmで、実施例に対して増加して高い水準の平坦性を具現できなかったという問題があった。
一方、実施例1から3で得られたポリイミドフィルムは、厚さ2μmを基準として、厚さ方向の位相差Rth値が20nmから29nmであり、YIが3.3から4.48であり、残留応力が41.3MPaから48.6MPaであり、Bowが11.2μmから11.85μmであることを確認した。
これに対し、比較例1で得られたポリイミドフィルムは、厚さ2μmを基準として、厚さ方向の位相差Rth値が542nmで、実施例に対して急激に増加して低位相差を具現できず、比較例2で得られたポリイミドフィルムは、厚さ2μmを基準として、厚さ方向の位相差Rth値が53nmで、実施例より増加すると共に、Bowが12.2μmで、実施例に対して増加して高い水準の平坦性を具現できなかったという問題があった。
また、比較例3で得られたポリイミドフィルム(厚さ2μm基準)は、残留応力が53.6MPa、Bowが14.99μmで、実施例に対して増加して高い水準の平坦性を具現できなかったという問題があった。
また、比較例4で得られたポリイミドフィルムは、厚さ10μmを基準として、厚さ方向の位相差Rth値が実施例に対して増加して低位相差を具現できず、厚さ10μm、厚さ5μm、厚さ2μmを基準として、残留応力、およびBowが実施例に対して増加して高い水準の平坦性を具現できなかったという問題があった。
一方、比較例5で得られたポリイミドフィルムは、比較例1と同様に厚さ10μm、厚さ5μm基準、厚さ2μmを基準として、厚さ方向の位相差Rth値が実施例に対して増加して低位相差を具現できず、比較例6で得られたポリイミドフィルムは、比較例3と同様に厚さ10μm、厚さ5μm、厚さ2μmを基準として、残留応力、およびBowが実施例に対して増加して高い水準の平坦性を具現できなかったという問題があった。

Claims (20)

  1. 下記の化学式1で表されるポリイミド繰り返し単位および下記の化学式2で表されるポリイミド繰り返し単位を含むポリイミド系樹脂を含み、
    10μm厚さでの無機素材基板との残留応力が55MPa以下であり、
    10μm厚さでの厚さ方向の位相差Rth値が100nm以下である、ポリイミド系樹脂フィルム。
    [化学式1]
    前記化学式1において、
    は、芳香族4価作用基であり、
    は、炭素数6から10の芳香族2価作用基であり、
    [化学式2]
    前記化学式2において、
    は、芳香族4価作用基であり、
    は、多重環を含有した芳香族2価作用基である。
  2. 前記ポリイミド系樹脂フィルムは、10μm厚さでのヘイズ値が10%以下である、請求項1に記載のポリイミド系樹脂フィルム。
  3. 前記ポリイミド系樹脂フィルムは、10μm厚さでのBow値が50μm以下である、請求項1に記載のポリイミド系樹脂フィルム。
  4. 前記ポリイミド系樹脂フィルムは、5μm厚さでのBow値が25μm以下である、請求項1に記載のポリイミド系樹脂フィルム。
  5. 前記ポリイミド系樹脂フィルムは、5μm厚さでの厚さ方向の位相差Rth値が100nm以下である、請求項1に記載のポリイミド系樹脂フィルム。
  6. 前記ポリイミド系樹脂フィルムは、5μm厚さでの無機素材基板との残留応力が52MPa以下である、請求項1に記載のポリイミド系樹脂フィルム。
  7. 前記ポリイミド系樹脂フィルムは、2μm厚さでのBow値が12μm未満である、請求項1に記載のポリイミド系樹脂フィルム。
  8. 前記ポリイミド系樹脂フィルムは、2μm厚さでの無機素材基板との残留応力が50MPa以下である、請求項1に記載のポリイミド系樹脂フィルム。
  9. 前記ポリイミド系樹脂フィルムは、2μm厚さでの厚さ方向の位相差Rth値が40nm以下である、請求項1に記載のポリイミド系樹脂フィルム。
  10. 下記の化学式1で表されるポリイミド繰り返し単位および下記の化学式2で表されるポリイミド繰り返し単位を含むポリイミド系樹脂を含み、
    5μm厚さでのBow値が25μm以下であり、
    5μm厚さでの厚さ方向の位相差Rth値が100nm以下である、ポリイミド系樹脂フィルム。
    [化学式1]
    前記化学式1において、
    は、芳香族4価作用基であり、
    は、炭素数6から10の芳香族2価作用基であり、
    [化学式2]
    前記化学式2において、
    は、芳香族4価作用基であり、
    は、多重環を含有した芳香族2価作用基である。
  11. 前記ポリイミド系樹脂フィルムは、5μm厚さでの無機素材基板との残留応力が52MPa以下である、請求項10に記載のポリイミド系樹脂フィルム。
  12. 前記ポリイミド系樹脂フィルムは、2μm厚さでのBow値が12μm未満である、請求項10に記載のポリイミド系樹脂フィルム。
  13. 前記ポリイミド系樹脂フィルムは、2μm厚さでの無機素材基板との残留応力が50MPa以下である、請求項10に記載のポリイミド系樹脂フィルム。
  14. 前記ポリイミド系樹脂フィルムは、2μm厚さでの厚さ方向の位相差Rth値が40nm以下である、請求項10に記載のポリイミド系樹脂フィルム。
  15. 前記Yは、下記の化学式3で表示される作用基を含む、請求項1から請求項14のいずれか一項に記載のポリイミド系樹脂フィルム。
    [化学式3]
  16. 前記化学式3で表示される作用基は、下記の化学式3-1で表される作用基を含む、請求項15に記載のポリイミド系樹脂フィルム。
    [化学式3-1]
  17. 前記Yは、下記の化学式4で表される2価作用基を含む、請求項1から請求項14のいずれか一項に記載のポリイミド系樹脂フィルム。
    [化学式4]
    前記化学式4において、Arは、多重環芳香族2価作用基である。
  18. 前記化学式4で表される2価作用基は、下記の化学式4-1で表される作用基を含む、請求項17に記載のポリイミド系樹脂フィルム。
    [化学式4-1]
  19. 請求項1から請求項14のいずれか一項に記載のポリイミド系樹脂フィルムを含む、ディスプレイ装置用基板。
  20. 請求項1から請求項14のいずれか一項に記載のポリイミド系樹脂フィルムを含む、光学装置。
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