JP2002296895A - トナー供給ロールおよびその製法 - Google Patents

トナー供給ロールおよびその製法

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JP2002296895A JP2001100548A JP2001100548A JP2002296895A JP 2002296895 A JP2002296895 A JP 2002296895A JP 2001100548 A JP2001100548 A JP 2001100548A JP 2001100548 A JP2001100548 A JP 2001100548A JP 2002296895 A JP2002296895 A JP 2002296895A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】トナー供給性能、トナーカキトリ性能に優れ、
長期にわたって高画質を得ることができるトナー供給ロ
ールを提供する。 【解決手段】軸体1と、この軸体1の外周面に形成され
るウレタンスポンジ層2とを備えたトナー供給ロールで
あって、上記ウレタンスポンジ層2が単層構造であり、
表面から内部に向かって下記の式(1)〜(3)を満た
すように通気性が小さくなっているトナー供給ロール。 F/F′>1.1 …(1) F≧300cc/min・cm2 …(2) F′≦1500cc/min・cm2 …(3) 〔式中、Fはトナー供給ロール全体の通気量を示し、
F′はロール表面から肉厚の1/3を除去した部分の通
気量を示す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機,プリンタ
ー,ファクシミリ等の画像形成装置の現像装置に用いら
れる、トナー供給ロールおよびその製法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、複写機,プリンター,ファク
シミリ等の画像形成装置においては、電子写真感光体や
静電記録誘電体等からなる像担持体上に静電潜像を形成
し、この静電潜像を現像装置により現像して、トナー像
として可視化することが行われている。このような現像
装置には、ホッパー内に収容された所定のトナー(現像
剤)を、上記像担持体側に供給するためのトナー供給ロ
ールが内蔵されている。上記トナーとしては、近年、非
磁性一成分カラー重合トナーが用いられるようになりつ
つある。この非磁性一成分カラー重合トナーは、従来の
トナーに比べ、トナーの粒径をより小さく均一に制御で
きるため、帯電性や流動性の制御がしやすく、また低融
点化もしやすいため、高速高画質に適している。しか
し、トナーの帯電性や流動性は、使用中のトナーの劣化
による影響が大きく、高速かつ高画質が要求される中
で、微妙な濃度階調の再現性が必要なカラートナーにお
いては、長期に安定した画質を得ることが非常に難しく
なってきている。トナー劣化の主な原因は、トナー供給
ロールと現像ロールとの摺擦力によるものであるが、こ
れは、使用中に劣化トナーがロール内に集積されてロー
ル硬度が上昇すると一段と悪化する。したがって、トナ
ーがロール内に侵入しにくいロール、すなわち独泡性の
スポンジロールが好ましい。しかし、独泡性のトナー供
給ロールでは、表面セル(気泡)のみでトナーの供給を
するため、劣化の進行によって供給性、カキトリ性の低
下が生じやすく、特にカラー重合トナーにおいては大き
な問題となる。これらの問題を解決するため、適度に連
泡性を持たせ、なおかつロール硬度を低くしやすい軟質
のウレタンフォームが好ましく用いられており、例え
ば、ウレタンスポンジ層を内層と外層の2層構造とし、
内層を独泡セル、外層を連泡セルとしたトナー供給ロー
ル(特開平10−20655号公報)、あるいは内層の
セル数を少なく、外層のセル数を多くしたトナー供給ロ
ール(特開平10−307466号公報)等が提案され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平10−20655号公報や特開平10−30746
6号公報に記載のトナー供給ロールは、ウレタンスポン
ジ層が2層構造であるため、製造工程が複雑で生産性が
悪い。また、連泡性や独泡性の制御が難しく、製造ばら
つきが大きい。そのため、連泡性が高すぎると、トナー
侵入による硬度上昇が早くなり、独泡性が高すぎると、
トナーの供給性とカキトリ性が長期にわたって安定しな
い。また、独泡性が高くなると、硬度が高くなる傾向が
あり、好ましくない。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、トナー供給性能、トナーカキトリ性能に優れ、
長期にわたって高画質を得ることができるトナー供給ロ
ールおよびその製法の提供をその目的とする。
【0005】
〔式中、Fはトナー供給ロール全体の通気量を示し、F′はロール表面から肉厚の1/3を除去した部分の通気量を示す。〕
【0006】また、本発明は、上記トナー供給ロールの
製法であって、軸体の外周面にウレタンスポンジ層を形
成してロール全体を低通気性に成型した後、ロール表面
にエアーを吹き付けることによりロールの表面部分のみ
通気性を上げるトナー供給ロールの製法を第2の要旨と
する。
【0007】さらに、本発明は、上記トナー供給ロール
の製法であって、軸体の外周面にウレタンスポンジ層を
形成してロール全体を低通気性に成型した後、別に準備
した回転体の表面に上記ロールを押し付け、ロールと回
転体とを同方向もしくは逆方向に回転させてロール表面
に機械的ストレスを加えることによりロールの表面部分
のみ通気性を上げるトナー供給ロールの製法を第3の要
旨とする。
【0008】本発明者らは、トナー供給性能、トナーカ
キトリ性能に優れ、長期にわたって高画質を得ることが
できるトナー供給ロールを得るべく、鋭意研究を重ね
た。その結果、ウレタンスポンジ層を単層構造とし、表
面から内部に向かって特定の関係を満たすように通気性
を小さくすると、所期の目的を達成できることを見出
し、本発明に到達した。すなわち、本発明のトナー供給
ロールは、ウレタンスポンジ層の表面から内部に向かっ
て通気性が小さくなっているため、トナー侵入による硬
度上昇が緩やかになり、表面硬度を従来の連泡ロールと
同様に低く抑えることができる。その結果、トナー供給
性能、トナーカキトリ性能に優れ、長期にわたって高画
質を得ることができる。
【0009】また、上記本発明のトナー供給ロールは、
ロール全体を低通気性に成型した後、ロール表面にエア
ーを吹き付けることによりロールの表面部分のみ通気性
を上げること、あるいは軸体の外周面にウレタンスポン
ジ層を形成してロール全体を低通気性に成型した後、別
に準備した回転体の表面に上記ロールを押し付け、ロー
ルと回転体とを同方向もしくは逆方向に回転させてロー
ル表面に機械的ストレスを加えることによりロールの表
面部分のみ通気性を上げること、により容易に製造する
ことができる。したがって、従来のトナー供給ロールの
ように、ウレタンスポンジ層を内層と外層の2層構造と
するような複雑な工程が不要で、精度よいセルサイズ制
御等が必要でないため、品質が安定して、生産性が高
い。また、処理前のロールの独泡性と、後処理によるエ
アーの吹き付け、ロールの回転等を調整することによ
り、使用するトナーの流動特性に合わせて、任意の連泡
独泡特性を容易に得ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。
【0011】本発明のトナー供給ロールは、例えば、図
1に示すように、軸体1の外周面に沿って単層構造のウ
レタンスポンジ層2が形成されて構成されている。そし
て、本発明は、上記ウレタンスポンジ層2が、表面から
内部に向かって特定の関係を満たすように通気性が小さ
くなっていることが最大の特徴である。
【0012】上記軸体1は特に制限するものではなく、
例えば、金属製の中実体からなる芯金や、内部を中空に
くり抜いた金属製の円筒体等が用いられる。そして、そ
の材料としては、ステンレス、アルミニウム、鉄にメッ
キを施したもの等があげられる。
【0013】上記ウレタンスポンジ層2を形成するポリ
ウレタン原料としては、通常のポリウレタンフォームの
製造に用いられるポリオール成分およびイソシアネート
成分が用いられる。上記ポリオール成分としては、例え
ば、ヒドロキシル基を有するポリエーテルポリオール、
ポリエステルポリオール、ポリブタジエンポリオールや
ポリイソブチレンポリオール等のポリオレフィンポリオ
ール等があげられ、これらは単独でもしくは2種以上併
せて用いられる。上記イソシアネート成分としては、2
官能以上のポリイソシアネートであれば特に限定はな
く、例えば、2,4−(または2,6−)トリレンジイ
ソシアネート(TDI)、オルトトルイジンジイソシア
ネート(TODI)、ナフチレンジイソシアネート(N
DI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、4,
4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、
カーボジイミド変成MDI、ポリメチレンポリフェニル
イソシアネート、ポリメリックポリイソシアネート等が
あげられ、これらは単独でもしくは2種以上併せて用い
られる。
【0014】なお、上記ポリウレタン原料には、ポリオ
ール成分およびイソシアネート成分に加えて、架橋剤、
発泡剤(水、低沸点発泡剤、ガス体等)、界面活性剤、
触媒、難燃剤、充填剤、導電性付与剤、帯電防止剤等を
適宜に配合しても差し支えない。
【0015】本発明のトナー供給ロールは、例えば、つ
ぎのようにして製造することができる。すなわち、ま
ず、軸体の外周面にウレタンスポンジ層を形成してロー
ル全体を低通気性に成型する。この方法としては、例え
ば、つぎの2通りの方法があげられる。
【0016】 スラブ発泡もしくは型発泡のフォーム
材からロール素材を切り出し、それに軸体を通した後、
表面を研磨して、ロール形状に仕上げる方法。
【0017】 パイプ状金型を用いて、2液反応硬化
型ウレタンフォーム成形法により、軸体と2液反応硬化
型ウレタンフォームとを一体的に成形する方法。なお、
軸体と2液反応硬化型ウレタンフォームとを一体的に成
形した後、必要に応じて、上記ウレタンフォームを研
磨、切削、カット、熱線カット等の方法により円筒状に
加工しても差し支えない。上記2液反応硬化型ウレタン
フォーム成形法は、特に限定はなく、例えば、ガス体を
用いて発泡させる方法、低沸点発泡剤をガス化させて発
泡させる方法、水とイソシアネートとの反応で生じる炭
酸ガスを用いる方法、さらにはこれらを組み合わせた方
法等があげられる。
【0018】つぎに、上記のようにしてロール全体を低
通気性に成型した後、ロール表面に後処理を施し、ロー
ルの表面部分のみ通気性を上げることにより、表面から
内部に向かって特定の関係を満たすように通気性が小さ
くなっているトナー供給ロールを得ることができる。こ
の後処理方法としては、例えば、つぎの3通りの方法が
あげられる。
【0019】〔後処理方法A〕図2に示すように、ロー
ル(前述のようにして全体を低通気性に成型したもの)
21を水平回転装置(図示せず)に取り付け、直径3m
mのエアーノズル22をロール21中心に向けた状態か
ら上方に5mm平行に移動し、かつロール21表面から
5mm離した位置に配置する。この場合、ロール21の
回転方向は、エアーに対して向かい合う方向とすること
が好ましい。つぎに、ロール21を毎分300rpmで
回転させながら、58.8N圧力のエアーを吹き付け、
エアーノズル22を毎分1000mmでロール21の幅
方向(面長方向)に端から端まで3往復させる。
【0020】この場合、ロール21の回転数、エアーの
吹き付け方向、エアー圧、エアーノズル22の接近度、
エアーノズル22の往復移動速度等は、特に限定はな
く、必要に応じて、適宜変更可能である。なお、上記エ
アー圧が29.4N未満であると、通気性の向上効果が
不充分となるため、エアー圧は29.4N以上とするこ
とが好ましい。また、エアーをロール21の回転方向と
同じ方向に吹き付けると、ロール21にかかるストレス
が小さくなるため、対向させて吹き付けるのが好まし
い。さらに、エアーノズル22を軸体に近づける程、通
気性の向上効果は大きくなるが、通気性の向上効果がウ
レタンスポンジ層の肉厚の内部にまで及んでしまうた
め、エアーノズル22中心の向かう方向は、ウレタンス
ポンジ層の肉厚の中心もしくはそれより外側であること
が好ましい。
【0021】〔後処理方法B〕図3に示すように、ロー
ル(前述のようにして全体を低通気性に成型したもの)
31を水平回転装置(図示せず)に取り付け、直径50
mmの金属ロール32をロール31に対して1mm締め
込む位置で固定して、ロール31の回転方向と同方向に
300rpmで15秒間回転させることにより、ロール
31表面に機械的ストレスを加えてロール31の表面部
分のみ通気性を上げる方法。
【0022】この場合、金属ロール32の回転数や材
質、金属ロール32の締め込み量等は、特に限定はな
く、必要に応じて、適宜変更可能である。なお、上記金
属ロール32は他の硬い材質でも良く、また表面の摩擦
抵抗を変えたり、表面に凹凸を付けること等によって
も、ロール31表面への機械的ストレスの調整が可能で
ある。また、金属ロール32の締め込み量は、ロール3
1のウレタンスポンジ層の肉厚に合わせて調整する必要
があり、例えば、肉厚の20%以上で50%以下(ただ
し、最低1mm)とすることが好ましい。すなわち、締
め込み量が50%を超えると、機械的ストレスが大きす
ぎ、ロール31表面が摩擦、破断する恐れが大きく、逆
に20%未満もしくは1mm未満であると、機械的スト
レスが小さすぎて、表面の通気性の向上効果が不充分と
なりやすいからである。なお、ロール31と金属ロール
32とを逆方向に回転させても差し支えない。
【0023】〔後処理方法C〕図4に示すように、ロー
ル(前述のようにして全体を低通気性に成型したもの)
41の外径より1mm小さい内径のリング状治具(長さ
は10mm)42を準備し、このリング状治具42内に
ロール41を圧入する。ついで、上記リング状治具42
をロール41の幅方向(面長方向)に端から端まで20
回繰り返し往復させる。なお、リング状治具42を固定
して、ロール41の方を動かしても差し支えない。
【0024】この場合、リング状治具42の内径や往復
移動速度等は、特に限定はなく、必要に応じて、適宜変
更可能である。なお、上記リング状治具42の内径は、
ロール41の外径より0.5mm以上小さく、またウレ
タンスポンジ層の肉厚の50%押し込み相当の内径より
は大きくするのが好ましい。すなわち、リング状治具4
2の内径が大きすぎると、通気性の向上効果が不充分と
なり、逆に内径が小さすぎると、ロール41の摩耗、破
断等が生じるおそれがあるからである。
【0025】本発明において、トナー供給ロール全体の
通気量Fは、例えば、図5に示すような測定装置を用い
て測定することができる。すなわち、まず、トナー供給
ロール51の外径より0.5mm小さい内径をもつリン
グ(長さ25mm)52を準備し、これを円筒体53の
上部に固定する。つぎに、上記リング52内に上記トナ
ー供給ロール51を圧入した後、真空ポンプ54を作動
させながら、減圧調整バルブ55を調整して、微差圧計
56が1kPaを示すように吸引側の真空度を調整す
る。その状態で、エアー用フローメーター57の値(c
c/min)から流量を読み取る。流量の測定は、トナ
ー供給ロール51の両端部から25mm内側の2ケ所
と、トナー供給ロール51の中央部の1ケ所の合計3ケ
所測定して平均値をとる。そして、下記の式(4)によ
り、通気量Fを計算する。なお、配管58は、エアーの
流れを妨げないよう太め(内径4mm以上)とし、でき
るだけ短くすることが好ましい。
【0026】 F=流量/(リング内断面積−軸体断面積) …(4)
【0027】この場合、リング52の内径をトナー供給
ロール51の外径と同じにすると、リング52とトナー
供給ロール51のすきま精度の問題から通気量が安定し
ない。したがって、安定した通気量の測定を可能とする
ため、便宜上、リング52の内径をトナー供給ロール5
1の外径より0.5mm小さく設定して、通気量を測定
する。
【0028】また、上記ロール表面から肉厚の1/3を
除去した部分の通気量F′は、上記トナー供給ロール全
体の通気量Fの測定に準じて行うことができる。
【0029】そして、本発明のトナー供給ロールにおい
ては、ウレタンスポンジ層の表面から内部に向かって下
記の式(1)〜(3)を満たすように通気性が小さくな
っていなければならない。すなわち、F/F′≦1.1
ではスポンジ内部へのトナー侵入を緩やかにする効果が
充分でなく、F<300では表面の通気量が充分でな
く、トナーの供給、カキトリが安定せず、F′>150
0ではスポンジ内部にトナーが容易に侵入し、耐久後ト
ナー詰まりが生じてかぶりが悪化するからである。
【0030】 F/F′>1.1…(1)、好ましくはF/F′>1.3 F≧300cc/min・cm2 …(2) F′≦1500cc/min・cm2 …(3) 〔式中、Fはトナー供給ロール全体の通気量を示し、
F′はロール表面から肉厚の1/3を除去した部分の通
気量を示す。〕
【0031】上記ウレタンスポンジ層2内のセルの平均
径は、100〜500μmの範囲に設定されていること
が好ましく、特に好ましくは200〜400μmであ
る。すなわち、セルの平均径が100μm未満である
と、トナーの流動性が悪くなり、逆に500μmを超え
ると、トナーの供給むらが生じるからである。なお、セ
ルの平均径は、例えば、光学顕微鏡、CCDカメラ等を
用いてウレタンスポンジ層2の断面写真を撮り、直線上
に並んでいるセルの数を数え、直線の長さ(μm)をセ
ル数で除することにより求めることができる。なお、上
記ウレタンスポンジ層2内のセルの形状としては、特に
限定はなく、楕円状、真円状等のいずれの形状であって
もよい。
【0032】また、本発明のトナー供給ロールのウレタ
ンスポンジ層2の硬度は、350g以下が好ましく、特
に好ましくは100〜350gである。すなわち、35
0gを超えると、トナーの劣化が促進されるおそれがあ
るからである。なお、ウレタンスポンジ層の硬度は、例
えば、図6(a)に示すように、トナー供給ロールを、
その両端の軸体61部分において支持し、ウレタンスポ
ンジ層62を、板状押圧面(50mm×50mm、厚み
7mm)を有する治具63にて、10mm/分の速度で
押圧した時の、1mm変位時の荷重(g)にて表した値
である。なお、硬度の測定は、図6(b)に示すよう
に、軸方向(幅方向)の2ケ所×周方向の90°ごとに
4ケ所の計8ケ所の測定ポイントについて行い、その平
均値で示している。この数値が大きくなる程、ウレタン
スポンジ層62の硬度が高い、すなわち硬いことを意味
する。
【0033】上記ウレタンスポンジ層2の密度はできる
だけ小さい方が好ましいが、通常、0.05〜0.3g
/cm3 の範囲に設定される。
【0034】また、上記ウレタンスポンジ層2の厚み
は、通常、2〜8mmであり、好ましくは3〜5mmで
ある。
【0035】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0036】
【実施例1】まず、ポリエーテルポリオール(三井化学
社製、EP−828、OH価=28)90重量部(以下
「部」と略す)と、ポリマーポリオール(三井化学社
製、POP−31−28、OH価=28)10部と、シ
リコーン整泡剤(日本ユニカー社製、L−5309)3
部と、水2部と、第三級アミン触媒(花王社製、カオラ
イザーNo.31)0.5部と、第三級アミン触媒(東
ソー社製、トヨキャットHX−35)0.1部と、DB
TDL0.1部と、イソシアネート(住友バイエルウレ
タン社製、スミジュールVT−80、NCO%=45)
26.9部とからなるポリウレタン原料を調製した。つ
ぎに、成形型を準備し、円筒型内に軸体となる芯金(直
径5mm、SUS304製)をセットした後、成形キャ
ビティ内に上記ポリウレタン原料を注入し、これを発泡
硬化させた。その後、脱型して、軸体の外周面にウレタ
ンスポンジ層を形成した。ついで、前述の後処理方法A
に準じて、ウレタンスポンジ層の表面にエアーを吹き付
けることにより、ロールの表面部分のみ通気性を上げ、
目的とするトナー供給ロールを作製した。
【0037】
【実施例2〜4、比較例1〜3】後処理方法を後記の表
1および表2に示すように変更した。それ以外は、実施
例1と同様にして、トナー供給ロールを作製した。な
お、比較例1,2については後処理を行わなかった。
【0038】このようにして得られた実施例品および比
較例品のトナー供給ロールを用いて、下記の基準に従
い、各特性について比較評価を行った。これらの結果
を、後記の表1および表2に併せて示した。なお、ウレ
タンスポンジ層の硬度、セルの平均径、通気量(F,
F′)は、前述の方法に準じて測定した。
【0039】〔濃度むら〕得られたトナー供給ロールを
レーザービームプリンターに組み込み、非磁性一成分カ
ラートナーを使用して、低温低湿(15℃×10%)条
件下において3日間放置した後、5%印字で5000枚
プリントした後の画像を、各種濃度およびパターンの画
像において比較評価した。なお、評価基準は、以下のよ
うに設定した。 ○:濃度むらがなく、均一な画像が得られた。 △:濃度むらが多少みられるものの、画質低下のない画
像が得られた。 ×:濃度むらが発生した。
【0040】〔ゴースト〕得られたトナー供給ロールを
レーザービームプリンターに組み込み、5000枚プリ
ント後の画像において比較評価した。そして、ゴースト
のない画像が得られた場合を○、画像にゴーストが現れ
た場合を×として評価した。
【0041】〔耐久後かぶり〕上記のようにして濃度む
ら、ゴースト発生を評価した後、同環境で5000枚の
画出し(5%印字)を連続して行った。そして、初期と
同様に画出しを行い、かぶり(白地部分のトナー付着汚
れ)の程度を評価した。評価は、かぶりがないものを
○、かぶりがあるものを×とした。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】上記結果から、実施例品のトナー供給ロー
ルは、濃度むらやゴーストの発生がなく、耐久後のかぶ
りがないことから、長期にわたって高画質を得ることが
できることがわかる。
【0045】これに対して、比較例2品のトナー供給ロ
ールは、通気量の比(F/F′)が所定値以下であるた
め、耐久後かぶりがあることがわかる。また、比較例1
品,比較例3品のトナー供給ロールは、F′,Fがそれ
ぞれ所定値から外れているため、濃度むら、ゴースト発
生、耐久後かぶりのいずれかが見られることがわかる。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明のトナー供給ロー
ルは、ウレタンスポンジ層が単層構造であり、表面から
内部に向かって特定の関係を満たすように通気性が小さ
くなっているため、トナー侵入による硬度上昇が緩やか
になり、表面硬度を従来の連泡ロールと同様に低く抑え
ることができる。その結果、トナー供給性能、トナーカ
キトリ性能に優れ、長期にわたって高画質を得ることが
できる。
【0047】また、上記本発明のトナー供給ロールは、
ロール全体を低通気性に成型した後、ロール表面にエア
ーを吹き付けることによりロールの表面部分のみ通気性
を上げること、あるいは軸体の外周面にウレタンスポン
ジ層を形成してロール全体を低通気性に成型した後、別
に準備した回転体の表面に上記ロールを押し付け、ロー
ルと回転体とを同方向もしくは逆方向に回転させてロー
ル表面に機械的ストレスを加えることによりロールの表
面部分のみ通気性を上げること、により容易に製造する
ことができる。したがって、従来のトナー供給ロールの
ように、ウレタンスポンジ層を内層と外層の2層構造と
するような複雑な工程が不要で、精度よいセルサイズ制
御等が必要でないため、品質が安定して、生産性が高
い。また、処理前のロールの独泡性と、後処理によるエ
アーの吹き付け、ロールの回転等を調整することによ
り、使用するトナーの流動特性に合わせて、任意の連泡
独泡特性を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトナー供給ロールの一例を示す斜視図
である。
【図2】本発明のトナー供給ロールの製法の一例を示す
模式図である。
【図3】本発明のトナー供給ロールの製法の他の例を示
す模式図である。
【図4】本発明のトナー供給ロールの製法のさらに他の
例を示す模式図である。
【図5】トナー供給ロールの通気量の測定方法を示す説
明図である。
【図6】トナー供給ロールのウレタンスポンジ層の硬度
の測定を方法を示す説明図であって、(a)は正面図、
(b)は側面図である。
【符号の説明】
1 軸体 2 ウレタンスポンジ層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 105:04 B29K 105:04 B29L 31:32 B29L 31:32 Fターム(参考) 2H077 AD06 FA16 FA22 GA03 3J103 AA02 AA13 AA21 AA32 AA85 BA41 CA03 EA02 FA12 FA15 GA02 GA57 GA58 GA60 HA03 HA12 HA48 4F204 AA42 AD03 AG20 AH04 EA01 EB01 EB12 EF01 EF05 EL04 EW02 EW27

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸体と、この軸体の外周面に形成される
    ウレタンスポンジ層とを備えたトナー供給ロールであっ
    て、上記ウレタンスポンジ層が単層構造であり、表面か
    ら内部に向かって下記の式(1)〜(3)を満たすよう
    に通気性が小さくなっていることを特徴とするトナー供
    給ロール。 F/F′>1.1 …(1) F≧300cc/min・cm2 …(2) F′≦1500cc/min・cm2 …(3) 〔式中、Fはトナー供給ロール全体の通気量を示し、
    F′はロール表面から肉厚の1/3を除去した部分の通
    気量を示す。〕
  2. 【請求項2】 上記ウレタンスポンジ層の硬度が350
    g以下である請求項1記載のトナー供給ロール。
  3. 【請求項3】 上記ウレタンスポンジ層内のセルの平均
    径が、100〜500μmである請求項1または2記載
    のトナー供給ロール。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項に記載のト
    ナー供給ロールの製法であって、軸体の外周面にウレタ
    ンスポンジ層を形成してロール全体を低通気性に成型し
    た後、ロール表面にエアーを吹き付けることによりロー
    ルの表面部分のみ通気性を上げることを特徴とするトナ
    ー供給ロールの製法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれか一項に記載のト
    ナー供給ロールの製法であって、軸体の外周面にウレタ
    ンスポンジ層を形成してロール全体を低通気性に成型し
    た後、別に準備した回転体の表面に上記ロールを押し付
    け、ロールと回転体とを同方向もしくは逆方向に回転さ
    せてロール表面に機械的ストレスを加えることによりロ
    ールの表面部分のみ通気性を上げることを特徴とするト
    ナー供給ロールの製法。
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