JP2002296384A - 使用済み燃料収納用角パイプ、バスケットおよび使用済み燃料収納容器 - Google Patents

使用済み燃料収納用角パイプ、バスケットおよび使用済み燃料収納容器

Info

Publication number
JP2002296384A
JP2002296384A JP2001097584A JP2001097584A JP2002296384A JP 2002296384 A JP2002296384 A JP 2002296384A JP 2001097584 A JP2001097584 A JP 2001097584A JP 2001097584 A JP2001097584 A JP 2001097584A JP 2002296384 A JP2002296384 A JP 2002296384A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
square pipe
spent fuel
square
basket
pipe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001097584A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3411911B2 (ja
Inventor
Masanari Osono
勝成 大園
Hisahiro Matsuoka
寿浩 松岡
Shinji Okame
信二 大亀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2001097584A priority Critical patent/JP3411911B2/ja
Priority to TW091105897A priority patent/TW557451B/zh
Priority to US10/106,384 priority patent/US6778625B2/en
Priority to DE60237794T priority patent/DE60237794D1/de
Priority to AT02007215T priority patent/ATE483232T1/de
Priority to EP02007215A priority patent/EP1246204B1/en
Priority to KR10-2002-0017123A priority patent/KR100476402B1/ko
Publication of JP2002296384A publication Critical patent/JP2002296384A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3411911B2 publication Critical patent/JP3411911B2/ja
Priority to US10/873,312 priority patent/US20050135541A1/en
Priority to US11/327,424 priority patent/US7215728B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21FPROTECTION AGAINST X-RADIATION, GAMMA RADIATION, CORPUSCULAR RADIATION OR PARTICLE BOMBARDMENT; TREATING RADIOACTIVELY CONTAMINATED MATERIAL; DECONTAMINATION ARRANGEMENTS THEREFOR
    • G21F5/00Transportable or portable shielded containers
    • G21F5/005Containers for solid radioactive wastes, e.g. for ultimate disposal
    • G21F5/008Containers for fuel elements
    • G21F5/012Fuel element racks in the containers
    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21FPROTECTION AGAINST X-RADIATION, GAMMA RADIATION, CORPUSCULAR RADIATION OR PARTICLE BOMBARDMENT; TREATING RADIOACTIVELY CONTAMINATED MATERIAL; DECONTAMINATION ARRANGEMENTS THEREFOR
    • G21F5/00Transportable or portable shielded containers
    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21CNUCLEAR REACTORS
    • G21C19/00Arrangements for treating, for handling, or for facilitating the handling of, fuel or other materials which are used within the reactor, e.g. within its pressure vessel
    • G21C19/02Details of handling arrangements
    • G21C19/06Magazines for holding fuel elements or control elements
    • G21C19/07Storage racks; Storage pools
    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21CNUCLEAR REACTORS
    • G21C19/00Arrangements for treating, for handling, or for facilitating the handling of, fuel or other materials which are used within the reactor, e.g. within its pressure vessel
    • G21C19/40Arrangements for preventing occurrence of critical conditions, e.g. during storage
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)
  • Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
  • Rigid Containers With Two Or More Constituent Elements (AREA)
  • Purses, Travelling Bags, Baskets, Or Suitcases (AREA)
  • Details Of Rigid Or Semi-Rigid Containers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用済み燃料集合体に使用するバスケットの
外径を従来よりも小さくすること。 【解決手段】 バスケットを構成する角パイプ300の
角部Aは階段状に成形されている。そして、この角パイ
プ300でバスケットを構成するときには、角パイプ3
00同士を千鳥状に配置して隅に設けられた段部同士を
組み合わせる。すると、角パイプ300の内部および角
パイプ300の側面12によって四方を囲まれた空間
が、それぞれ燃料棒集合体を収納するセル400および
401となる。このバスケット200は複数の角パイプ
300を千鳥状に配置したため、セル400等の側面1
2は一枚の板で構成される。すると、板厚がこの側面1
2の半分である板を二枚重ねた場合と比較して剛性が高
くなるため、従来と同じ剛性であれば側面12の板厚を
薄くできる。したがってバスケット200の外径も従来
より小さくできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、燃焼を終えた使
用済み燃料集合体を収容、貯蔵するものであって、使用
済み燃料集合体を格納する角パイプ、バスケットおよび
使用済み燃料収納容器に関する。
【0002】
【従来の技術】核燃料サイクルの終期にあって燃焼を終
え使用できなくなった核燃料集合体を、使用済み燃料集
合体という。使用済み燃料集合体は、FPなど高放射能
物質を含むので熱的に冷却する必要があるから、原子力
発電所の冷却ピットで所定期間(3〜6ヶ月間)冷却さ
れる。その後、遮蔽容器であるキャスクに収納され、ト
ラックまたは船舶で再処理施設に搬送、貯蔵される。使
用済み燃料集合体をキャスク内に収容するにあたって
は、バスケットと称する格子状断面を有する保持枠を用
いる。当該使用済み燃料集合体は、当該バスケットに形
成した複数の収納空間であるセルに1体ずつ挿入され、
これにより、輸送中の振動などに対する適切な保持力を
確保している。
【0003】このようなキャスクの従来例としては、
「原子力eye」(平成10年4月1日発行:日刊工業
出版プロダクション)や特開昭62−242725号公
報などにて様々な種類のものが開示されている。以下に
この発明の開発にあたり、その前提となったキャスクに
ついて説明する。なお、当該キャスクは、説明の便宜の
ために示すものであり、必ずしも所謂公知、公用に該当
するものではない。
【0004】図23は、キャスクの一例を示す斜視図で
ある。図24は、図23に示したキャスクの径方向断面
図である。キャスク500は、筒形状の胴本体501
と、胴本体501の外周に設けたレジン502と、その
外筒503、底部504および蓋部505から構成され
ている。胴本体501および底部504は、γ線遮蔽体
である炭素鋼製の鍛造品である。また、蓋部505は、
ステンレス鋼製の一次蓋506および二次蓋507から
なる。胴本体501と底部504は、突き合わせ溶接に
より結合してある。
【0005】一次蓋506および二次蓋507は、胴本
体501に対してステンレス製のボルトにより固定され
ている。蓋部505と胴本体501との間には、アルミ
ニウム被覆等を施した金属製の中空Oリングが介在し、
内部の気密を保持している。キャスク本体512の両側
には、キャスク500を吊り下げるためのトラニオン5
13が設けられている(一方は省略)。また、キャスク
本体512の両端部には、内部に緩衝材として木材など
を封入した緩衝体514が取り付けられている(一方は
省略)。
【0006】胴本体501と外筒503との間には、熱
伝導を行う複数の内部フィン508が設けられている。
内部フィン508は、熱伝導効率を高めるためその材料
には銅を用いる。レジン502は、この内部フィン50
8により形成される空間に流動状態で注入され、熱硬化
反応等で固化形成する。バスケット509は、69本の
角パイプ510を図23のような束状に集合させた構造
であり、胴本体501のキャビティ511内に拘束状態
で挿入してある。角パイプ510は、挿入した使用済み
燃料集合体が臨界に達しないように中性子吸収材(ホウ
素:B)を混合したアルミニウム合金からなる。また、
それぞれの角パイプ510により形成される収容空間が
セル515と呼ばれ、一つのセル515に対して1本の
使用済み燃料集合体を収容することができる。なお、キ
ャスク本体512の両側には、キャスク500を吊り下
げるためのトラニオン513が設けられている(一方は
省略)。また、キャスク本体512の両端部には、内部
に緩衝材として木材などを組み込んだ緩衝体514が取
り付けられている(一方は省略)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のキャ
スクやキャニスタ等の放射性物質格納容器に使用されて
いたバスケットは、複数の角パイプの側面同士を組み合
わせて構成されていたので、落下時における強度を確保
するためには、角パイプの板厚を大きくする必要があ
る。例えば、キャスクが水平落下した場合には、使用済
み燃料集合体の荷重が角パイプの面端部に集中するた
め、この衝撃力に耐えるだけの厚さが必要になる。ま
た、バスケットは挿入した使用済み燃料集合体が臨界に
達することを防止する機能が必要であるため、バスケッ
トに使用する角パイプは中性子吸収材としてホウ素
(B)を混合したアルミニウム合金からなる。この臨界
防止機能を持たせるためにも、バスケット用の角パイプ
にはある程度の肉厚を要する。このため、バスケット全
体の外形寸法が大きくなり、バスケット全体の質量も大
きくなるという問題があった。
【0008】また、キャスクの輸送中には落下等の事故
からキャスク本体を保護するため、キャスクの両端には
緩衝体514(一方は省略)が取り付けられている(図
23参照)。キャスクが落下したときの衝撃は、緩衝体
514がつぶれることによって緩衝される。ここで、水
平落下時における衝撃を緩衝する径方向のつぶれ代は、
緩衝体514の径を大きくすることで確保できるが、陸
上輸送を想定すると緩衝体514の径を無闇に大きくす
ることはできない。このとき、キャスク本体の外径を小
さくすることができれば、その分を緩衝体514のつぶ
れ代として使用できるため、緩衝体514の外径を小さ
くすることができる。
【0009】そこで、この発明は、上記に鑑みてなされ
たものであって、従来よりも薄い肉厚のパイプでバスケ
ットを構成し、使用済み核燃料収納容器の径を小さく抑
えることのできるバスケットを提供すること、バスケッ
トを構成する角パイプのずれを抑えて組み立てやすいバ
スケットおよび使用済み燃料収納用角パイプを提供する
こと、角パイプの特定部分に対する応力集中を緩和して
性能劣化を抑制する使用済み燃料収納用角パイプおよび
バスケットを提供することのうち、少なくとも一つを達
成することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1に係る使用済み燃料収納用角パイプは、
複数の角パイプ同士を千鳥状に組み合わせ、当該角パイ
プ内の空間および当該角パイプの側面で囲まれた空間に
それぞれ使用済み燃料集合体を収納するものであり、前
記角パイプの角部を階段状に形成し、その階段面同士を
突き合わせて前記パイプ同士が組み合わされることを特
徴とする。
【0011】この角パイプは、複数の角パイプ同士を千
鳥状に組み合わせてバスケットを構成するため、角パイ
プの側面同士を合わせて構成するバスケットと比較して
角パイプ側面の肉厚を薄くできる。これは、角パイプ側
面の板厚が従来の二枚分であれば、剛性は従来の略二倍
になるためである。したがって、板厚が従来の二枚分と
同じ大きさであれば、それだけ大きな衝撃に耐えること
ができる。また、角部が階段状に形成されており、その
階段面同士を突き合わせて組み合わせるため、軸方向に
対して垂直な方向のずれを防止できる。
【0012】なお、この使用済み燃料収納用角パイプは
角部を階段状に形成してあるため、厳密には角パイプと
はいえない。しかし、このパイプの軸方向に垂直な断面
内形状は四角形であり、外形も全体的に見ると略四角形
であるため本発明においては角パイプの概念に含めるも
のとする。また、「角パイプ同士を千鳥状に組み合わせ
て」とは、「角パイプ同士を互いに斜めに組み合わせ
る」ことをいい、例えば図1に示すような配列をいう。
以下同様である。
【0013】なお本発明に係る角パイプは、千鳥状に組
み合わせてバスケットを構成し、キャスク、キャニスタ
等の放射性物質格納容器内へ配置して使用するのみなら
ず、使用済み燃料を一定期間貯蔵する使用済み燃料貯蔵
プールのラックとしても使用できる。この場合は本発明
に係る角パイプをそのままラックとすることもできる
が、本発明に係る角パイプを組み合わせ、バスケットの
形で使用することが望ましい。このようにすると、一定
期間の貯蔵後、複数の使用済み燃料集合体をそのままバ
スケットごとキャスクやキャニスタ内に移し替えて輸送
・貯蔵できるため、使用済み燃料集合体それぞれを一体
づつキャスク等に詰め替える手間が省ける。以下同様で
ある。
【0014】また、請求項2に係る使用済み燃料収納用
角パイプは、上記角パイプにおいて、さらに前記角パイ
プの角部は少なくとも二段の階段状に形成されているこ
とを特徴とする。この角パイプは角部の階段を多段にし
たため、角部における肉厚を角パイプの側面における肉
厚の半分以上確保できる。したがって、一段の階段状に
成形したパイプと比較して、応力集中の影響を小さくで
きる。なお、角部の段数は二段に限られるものではな
く、角パイプの大きさや肉厚等によって適宜段数を選択
できる。
【0015】また、請求項3に係る使用済み燃料収納用
角パイプは、上記角パイプにおいて、さらに前記角パイ
プの階段面に、軸に垂直な方向のずれを防止する噛み合
い部を設けたことを特徴とする。この角パイプは、階段
面に設けられた噛み合い部によって軸方向に対して垂直
な方向の動きが規制されるので、角パイプ同士を組み合
わせたときにずれにくくなる。したがって、バスケット
の組立てが容易となり、また、万一の落下事故において
もバスケットの形状をより堅牢に保つことができる。
【0016】また、請求項4に係る使用済み燃料収納用
角パイプは、複数の角パイプ同士を千鳥状に組み合わ
せ、当該角パイプ内の空間および当該角パイプの側面で
囲まれた空間にそれぞれ使用済み燃料集合体を収納する
ものであり、当該角パイプの四つの角部は斜め隣の角パ
イプと組み合わせるための連結部を備えており、当該連
結部は斜め隣の角パイプの連結部と互いに噛み合う構造
であることを特徴とする。
【0017】この使用済み燃料収納用角パイプは、斜め
隣の角パイプの連結部と噛み合う構造で連結するため、
角パイプ同士を組み合わせても外れにくくなり、バスケ
ットの組立てが容易になる。また、パイプ同士にガタも
生じなくなるため、万一の落下事故においてもバスケッ
トの形状をより堅牢に保つことができる。なお、噛み合
う構造には図11に示す構造の他、あり溝とあり継手に
よる構造も含まれる。
【0018】また、請求項5に係る使用済み燃料収納用
角パイプは、上記角パイプにおいて、さらに前記角パイ
プの四つの角部に設けられた前記連結部のうち少なくと
も隣り合う二つの連結部は、斜め隣の角パイプの連結部
と噛み合う方向がそれぞれ略90度づつ異なることを特
徴とする。この使用済み燃料収納用角パイプにおける隣
合う二つの連結部は、斜め隣の角パイプの連結部と噛み
合う方向がそれぞれ略90度づつ異なっているので、あ
らゆる方向の動きに対しても角パイプのずれを抑制でき
る。このため、バスケットの組立てが容易になり、ま
た、万一の落下事故においてもバスケットの形状をより
堅牢に保つことができる
【0019】また、請求項6に係る使用済み燃料収納用
角パイプは、上記角パイプにおいて、さらに前記角パイ
プの側面内部に当該側面外壁側と内壁側とを隔てる空間
を設けフラックストラップとしたことを特徴とする。こ
の使用済み燃料収納用角パイプはPWR用の使用済み燃
料を格納するバスケットを構成するものである。PWR
は燃焼度が高いため、フラックストラップを角パイプ内
部に設けて見かけの厚さを大きくしてある。このため、
この角パイプはパイプ同士の角部を広い面積で組み合わ
せることができるので、ずれに対して強く組立ても容易
になる。また接合部の伝熱面積も大きくできるので、使
用済み燃料集合体から発生する熱を効率よくキャスクの
胴本体へ伝えることができる。
【0020】また、請求項7に係る使用済み燃料収納用
角パイプは、上記角パイプにおいて、さらに前記角パイ
プの角部内部にも空間を設けフラックストラップとした
ことを特徴とする。この使用済み燃料収納用角パイプ
は、角部内部にもフラックストラップを設けたので、上
記角パイプの奏する作用に加え、使用済み燃料集合体を
収納したセルを斜め方向に透過する中性子を減速・吸収
する作用もある。また、角パイプ自体をさらに軽くする
作用もある。
【0021】また、請求項8に係る使用済み燃料収納用
角パイプは、複数の角パイプ同士を千鳥状に組み合わ
せ、当該角パイプ内の空間および当該角パイプの側面で
囲まれた空間にそれぞれ使用済み燃料集合体を収納する
ものであり、前記角パイプの角部を階段状に形成し、そ
の階段面同士を突き合わせて前記パイプ同士が組み合わ
され、且つ前記角パイプの側面または階段部分のうち少
なくとも一方の内部に前記階段部の形状に合わせたフラ
ックストラップを設けたことを特徴とする。
【0022】この使用済み燃料収納用角パイプは、当該
角パイプ内部に設けられたフラックストラップの軸方向
に垂直な断面形状を、階段状に形成した角部の軸方向に
垂直な断面形状に合わせてある。このため、側面内部に
設けたフラックストラップは角部の近傍まで広げること
ができる。また、階段部分内部に設けたフラックストラ
ップは外壁までの肉厚を略均等にできるため、応力集中
の影響を緩和できる。なお、角パイプの側面または階段
部分に設けたフラックストラップのうち少なくとも一方
の軸方向に垂直な断面形状を、階段状に形成した角部の
軸方向に垂直な断面形状に合わせてあればよい。
【0023】また、請求項9に係る使用済み燃料収納用
角パイプは、上記角パイプにおいて、さらに前記階段部
分内部に設けたフラックストラップと前記側面内部に設
けたフラックストラップとの間の壁は、突き合わせ側に
向かって厚くなることを特徴とする。この使用済み燃料
収納用角パイプは、階段部分内部に設けたフラックスト
ラップと前記側面内部に設けたフラックストラップとの
間の壁が、突き合わせ側に向かって厚くなるようにした
ため、上記角パイプの奏する作用の他に、さらに角パイ
プの角部近傍における肉厚を確保して剛性を保つという
作用が得られる。その結果、角パイプの角部近傍におけ
る応力集中を緩和できる。
【0024】また、請求項10に係る使用済み燃料収納
用角パイプは、上記角パイプにおいて、さらに階段状に
成形された前記角パイプの角部における角部分をシャー
プエッジに成形し、当該シャープエッジの半径が、前記
角パイプの板厚の少なくとも半分以下であることを特徴
とする。
【0025】角パイプの角部における角部分が適当な半
径Rを有する場合、階段状に形成された角部における突
合せ面の接触面積が小さくなる結果、キャスクが落下し
たり転倒したりしたときに発生する荷重によって突合せ
面に応力集中が発生してしまう。そこで、角パイプの角
部分をシャープエッジにすることで前記突合せ面の接触
面積を広くして応力集中を緩和するようにした。これに
より、隣接する前記突合せ面の範囲が板厚の半分より大
きくなるから、応力集中を緩和できる。
【0026】ここで、角パイプの角部分をマクロ的に見
るとシャープエッジであるといえるが、ミクロ的に見る
と一般的にはシャープエッジであるとはいえない。した
がって、ここでいうシャープエッジとは、マクロ的に見
れば2面が交差した理論的な縁であり、ミクロ的に見れ
ば先端が小さな半径Rや面取(C)を持つ現実的な縁で
あるものとする。以下同様である。
【0027】また、請求項11に係る使用済み燃料収納
用角パイプは、上記角パイプにおいて、さらに階段状に
成形された前記角パイプの角部における角部分を角部内
側よりもシャープエッジに成形したことを特徴とする。
これにより、角パイプの角部における突合せ面の接触面
積が確保できるので、突合せ面の応力集中を緩和でき
る。
【0028】また、請求項12に係る使用済み燃料収納
用角パイプは、上記角パイプにおいて、さらに前記シャ
ープエッジの半径が0.5mm以下であることを特徴と
する。これにより、角パイプの角部における突合せ面の
接触面積が確保できるので、突合せ面の応力集中を緩和
できる。また、角パイプの寸法は、使用済み燃料集合体
の寸法からおおよそ想定することができるが、その場合
のシャープエッジの半径は、0.5mm以下とするのが
好ましい。
【0029】また、請求項13に係る使用済み燃料収納
用角パイプは、上記角パイプにおいて、さらに前記シャ
ープエッジが面取形状であり、その面取寸法が前記角パ
イプの板厚の少なくとも半分以下であることを特徴とす
る。
【0030】また、請求項14に係る使用済み燃料収納
用角パイプは、上記角パイプにおいて、さらに前記シャ
ープエッジが面取形状であり、その面取寸法が0.5m
m以下であることを特徴とする。
【0031】これにより、上記同様、隣接する前記突合
せ面の範囲が板厚の半分より大きくなるから、応力集中
を緩和できる(請求項13)。また、前記シャープエッ
ジの面取寸法は、0.5mm以下とするのが好ましい
(請求項14)。
【0032】また、請求項15に係る使用済み燃料収納
用角パイプは、上記角パイプにおいて、さらに前記パイ
プは少なくとも濃縮ボロンを添加したAl合金で構成さ
れていることを特徴とする。
【0033】この使用済み燃料収納用角パイプは、材料
として濃縮ボロンを添加したAl材を使用しているの
で、中性子吸収材として使用できるB10の量を多くでき
る。したがって、濃縮ボロンを使用すれば、これを使用
しない場合と比較してより薄い板厚で同じ中性子吸収能
を得ることができる。
【0034】また、請求項16に係るバスケットは、複
数の角パイプ同士を千鳥状に組み合わせ、当該角パイプ
内の空間および当該角パイプの側面で囲まれた空間にそ
れぞれ使用済み燃料集合体を収納すると共に、これらを
キャスクあるいはキャニスタ等の使用済み燃料収納容器
内または使用済み燃料貯蔵プール内に配置して用いるこ
とを特徴とする。
【0035】このバスケットは、複数の角パイプ同士を
千鳥状に組み合わせて構成したため、角パイプの側面同
士を合わせて構成するバスケットと比較して角パイプ側
面の肉厚を薄くできる。これは、角パイプ側面の板厚が
従来の二枚分であれば、剛性は従来の略二倍になるため
である。したがって、バスケットの外径を小さくでき、
また外径がそのままであれば、収納できる使用済み燃料
集合体の体数を多くできる。さらに、使用済み燃料貯蔵
プール等の収納ラックに適用すると使用済み燃料集合体
をより稠密に収納できるとともに、ボロン−ステンレス
製品と比較して軽量化されるので、異常時においてはラ
ックを支持する構造物にかかる荷重を軽減できる。
【0036】図22は、本発明に係るバスケットの例を
示した径方向断面図である。同図に示すように、本発明
に係るバスケットには、例えば角パイプの突合せ面18
1を曲線で構成してパイプ同士を千鳥状に組み合わせた
ものや(同図(a))、突合せ面182に突起721と
溝701とを設けて溝に突起をはめ込むもの(同図
(b))、あるいは突合せ面182に溝701を設け
て、この溝に棒725等を挿入してずれを防止するもの
(同図(c))等が含まれる。
【0037】図22(a)に示した例は、突合せ面18
1が曲線で構成されているため荷重Fが図の矢印方向に
かかっても、突合せ面181で大きな応力集中は生じな
い。同図(b)および(c)に示した例は、突起721
と溝701、あるいは棒725と溝701とが噛み合う
ことによって、軸方向に垂直な方向へのずれを防止でき
る。なおこれらは例示であって、角パイプの組み合わせ
はこれらに限定されるものではなく、当業者が容易に想
定し得る態様も含まれるものとする。
【0038】また、請求項17に係るバスケットは、上
記の角パイプ同士を千鳥状に組み合わせて、当該角パイ
プ内の空間および当該角パイプの側面で囲まれた空間に
より格子状のセルを構成し、当該セルにそれぞれ使用済
み燃料集合体を収納すると共に、これらをキャスクある
いはキャニスタ等の使用済み燃料収納容器内または使用
済み燃料貯蔵プール内に配置して用いることを特徴とす
る。
【0039】このバスケットは、角パイプの角部を、例
えば階段状に形成した角パイプを組み合わせて構成して
いるので、上記バスケットで奏される作用に加え、軸方
向に垂直な方向に対するずれを抑制できるという作用が
ある。したがって、バスケットの組立てが容易となり、
また、万一の落下事故においてもバスケットの形状をよ
り堅牢に保つことができる。
【0040】また、請求項18に係るバスケットは、複
数の角パイプ同士を千鳥状に組み合わせて、当該角パイ
プ内の空間および当該角パイプの側面で囲まれた空間に
それぞれ使用済み燃料集合体を収納してキャスクあるい
はキャニスタ等の使用済み燃料収納容器内または使用済
み燃料貯蔵プール内に配置すると共に、前記角パイプを
組み合わせた角パイプ集合体の最外周に存在する隣り合
う角パイプ同士の間に角パイプ受けを備えたことを特徴
とする。
【0041】このバスケットは、バスケットを構成する
角パイプのうち最外周に存在する隣り合う角パイプ同士
の間に角パイプ受けを備えてある。この角パイプ受けに
よってバスケット外周のセルに挿入された燃料棒集合体
からの崩壊熱は、効率よくキャスク外部へ伝わる。また
キャスクが水平落下したときの衝撃は、この角パイプ受
けによって支えられるので、キャスクの落下時にはバス
ケットの崩壊を防止できる。
【0042】また、請求項19に係るバスケットは、複
数の角パイプ同士を千鳥状に組み合わせて、当該角パイ
プ内の空間および当該角パイプの側面で囲まれた空間に
それぞれ使用済み燃料集合体を収納すると共に、前記角
パイプを組み合わせた角パイプ集合体の最外周に存在す
る角パイプと、外形を使用済み燃料収納容器の内形に合
わせたスペーサブロックとを締結具によって組み付け、
これらをキャスクもしくはキャニスタ等の使用済み燃料
収納容器内または使用済み燃料貯蔵プール内に配置して
用いることを特徴とする。このバスケットは、角パイプ
とスペーサブロックとを予めボルト等の締結具で固定し
ているため、キャニスタやキャスクのキャビティ内に取
付け穴等の加工が不要になるため、組立てに手間を要さ
ない。
【0043】また、請求項20に係る使用済み燃料収納
容器は、複数の角パイプ同士を千鳥状に組み合わせて全
体として格子状に構成したバスケットの外形に使用済燃
料収納容器本体のキャビティ内の形状を合わせて前記バ
スケットを挿入し、当該バスケットの各セル内に使用済
み燃料集合体を収納することを特徴とする。
【0044】この使用済み燃料収納容器は、複数の角パ
イプ同士を千鳥状に組み合わせて全体として格子状に構
成したバスケットをキャビティ内に備えているため、角
パイプの側面同士を合わせて構成するバスケットと比較
して角パイプ側面の肉厚を薄くできる。これは、角パイ
プ側面の板厚が従来の二枚分であれば、剛性は従来の略
二倍になるためである。したがって、バスケットの外径
を小さくできるので、使用済み燃料収納容器の外径を従
来よりも小さくできる。その結果、使用済み燃料収納容
器に取り付ける緩衝体の外径を小さく抑えることができ
る。また使用済み燃料収納容器の外径がそのままであれ
ば、収納できる使用済み燃料集合体の体数を多くでき
る。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、この発明につき添付図面を
参照して詳細に説明する。なお、実施の形態によりこの
発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態
の構成要素には、当業者が容易に想定できるものが含ま
れるものとする。
【0046】(実施の形態1)図1は、この発明の実施
の形態1に係る角パイプを組んだバスケットの一部を示
す径方向断面図である。同図中、斜線で表した部分に注
目して説明する。なお、この角パイプはBWR(Boilin
g Water Reactor:沸騰水型原子炉)の使用済み燃料集
合体を収納するバスケットを構成するものである。図1
に示すように、この角パイプ300の角部(図中Aで示
す領域)は階段状に成形されている点に特徴がある。そ
して、この角パイプ300でバスケット200を構成す
るときには、角パイプ300同士を千鳥状に配置して角
部に設けられた段部同士を組み合わせる。すると、角パ
イプ300の内部および角パイプ300の側面12によ
って四方を囲まれた空間が、燃料棒集合体を収納するセ
ル400および401となる。
【0047】図25は従来の角パイプを組んだバスケッ
ト201の一部を示す径方向断面図である。同図に示す
ように、従来は、複数の角パイプ301を使用し、その
側面同士を組み合わせてバスケット201を構成してい
たので、セル402とセル402との境界は二枚の板を
重ねた構造となっていた。実施の形態1に係るバスケッ
ト200は複数の角パイプ300を千鳥状に配置したた
め、セル400とセル401との境界は一枚の板で構成
される。このため、この境界が従来の二枚分の厚みを持
っていれば剛性は従来よりも高くなるので、従来と同じ
剛性であれば、その分だけ角パイプ300の板厚を薄く
することができる。したがって、実施の形態1に係る角
パイプ300でバスケット200を構成した場合には、
従来のように角パイプ301の側面同士を組み合わせた
構成よりもバスケット全体の外径を小さくできるので、
その分キャスクの外径を小さくできる。その結果、キャ
スクの総重量も従来より軽くできるので、緩衝体に要求
される緩衝能力も従来より小さくて済む。
【0048】また外径が小さくなった分だけ緩衝体の径
方向におけるつぶれ代を大きくできるため、この分緩衝
体の外径を小さくできる。一方、キャスクの外径がその
ままであれば、使用済み燃料集合体の収納体数を増やす
ことができる。さらに、使用済み燃料貯蔵プール等の収
納ラックに適用すると使用済み燃料集合体をより稠密に
収納できるとともに、ボロン−ステンレス製品と比較し
て軽量化されるので、異常時においてはラックを支持す
る構造物にかかる荷重を軽減できる。
【0049】図2は実施の形態1に係る角パイプ300
の角部における応力の伝わり方を示す説明図である。同
図(a)に示すように、階段状に成形された角パイプ3
00の角部における角部分13のRが大きいと、荷重F
を受ける面が小さくなり、面荷重が過大となるおそれが
大きくなる。また、当該Rが大きいと十分な伝熱面積を
確保できない。その結果、角パイプ300に損傷その他
の性能劣化を生じさせることになる。そして、斜め方向
からの荷重の場合であっても、応力集中に起因する角パ
イプ300の性能劣化をもたらすおそれがある。
【0050】上記の問題を避けるため、同図(b)に示
すように、階段状に成形された角パイプ300の角部に
おける角部分13をシャープエッジに成形することが望
ましい。このようにすると、隣り合うパイプ同士が階段
面の略全体にわたって突き合わされるため、上記面荷重
が軽減すると共に十分な伝熱面積も得ることができる。
これらの作用によって角パイプ300の性能劣化を抑制
できる。ここで、落下試験の結果を説明する。まず、角
パイプ300の寸法は、収容する使用済み燃料集合体の
寸法に基づいて決定されるため、角パイプ300の板厚
tに対する半径Rから評価した。この評価結果を表1に
示す。
【表1】 この結果、半径R=0.8t〜1.5tのときは、角パ
イプ300の特定部分(図2のBで示す領域)に好まし
くない応力集中が生じた。半径R=0.6tになると、
応力集中の程度が緩和されたが、未だ好ましい状態には
ならなかった。つぎに、半径R=0.4tでは、応力集
中の程度がある程度緩和されて、比較的許容できる範囲
内に収まった。半径R=0.05t〜0.2tでは、応
力集中が相当程度緩和され、好ましい状態になった。特
に、R=0.1t、0.05tの場合に良好な結果が得
られ、応力集中は問題にならない程度に低減された。
【0051】また、角パイプ300の角部分13に形成
するシャープエッジは、面取形状であってもよい。図3
は、この発明の実施の形態1に係る角パイプ300の変
形例を示す径方向断面図である。この面取りCの寸法
は、上記同様に1.0mm以下(寸法C=0.2t以
下)とするのが好ましい。このような構成であっても、
バスケットに対し図中矢印F方向に荷重が加わった場
合、隣り合う角パイプ300同士が階段面の略全体にわ
たって突き合わされるので角パイプ300の特定部分に
対する応力集中は軽減する。そして十分な伝熱面積も確
保できるので、バスケットの性能劣化を抑制できる。
【0052】なお、バスケットは挿入した使用済み燃料
集合体が臨界に達することを防止する機能が必要である
ため、角パイプは中性子吸収材としてボロン(B:ホウ
素)を混合したアルミニウム合金からなる。ここで、天
然ボロンには中性子の吸収に寄与するB10と中性子の吸
収には寄与しないB11がある。したがって、中性子吸収
能を有するB10を濃縮したものを使用すると、同じボロ
ンの添加量であれば天然ボロンをそのまま使用した場合
と比較してB10が多くなる分だけ中性子吸収能は高くで
きる。したがって濃縮ボロンを使用すると、同じ中性子
吸収能であれば、天然ボロンをそのまま使用した場合よ
りも薄い板厚の角パイプで済む。このような観点から、
実施の形態1に係る角パイプの板厚を、従来の角パイプ
の板厚二枚分よりも薄くする場合は、濃縮ボロンを添加
したアルミニウム材料を使用することが望ましい。以下
の実施の形態でも同様である。
【0053】図4は、実施の形態1に係るパイプの第一
の変形例を示す径方向断面図である。上記の角パイプで
は、角部(図中Aで示す領域)が一段の階段状に成形さ
れていたが、このパイプ302は、前記階段の段数を増
やしてパイプ302の角部を多段の階段状に成形した点
に特徴がある。一段の階段状に成形した角パイプにおい
ては、同図(b)に示すように、応力が集中する部分
(図4(b)中Dで示す部分)の板厚が角パイプ300
の側面板厚の半分になる。しかし多段の階段状において
は、同図(c)に示すように応力が集中する部分(図4
(c)中Dで示す部分)の板厚は角パイプ302の側面
板厚の半分以上確保できる。このため、角部を一段の階
段状に成形した角パイプ300と比較して剛性を高くで
き、また応力集中の影響も小さくできる。さらに、この
角パイプは熱間押出し法によって成形するが、多段の階
段状に成形したほうが角パイプ全体の肉厚を均等にでき
るため、成形が容易になる。
【0054】図5は、実施の形態1に係るパイプの第二
の変形例を示す径方向断面図である。上記の角パイプで
は、その角部は階段状に成形されていたが、このパイプ
303は、角パイプ同士の角部(図中Aで示す領域)に
設けられたあり溝700およびあり継手720によって
連結されている点に特徴がある。バスケット203を構
成するときには、一方の角パイプ303に設けられたあ
り溝700にもう一方の角パイプ303に設けられたあ
り継手720をはめ込んで角パイプ303同士を組み合
わせる。このように、角パイプ303同士はあり溝70
0とあり継手720によって連結されるため、組み合わ
せた角パイプ303同士が外れることはなく、また角パ
イプ303の位置ずれも生じない。このため、この変形
例に係る角パイプ303は容易にバスケット203に組
み立てることができ、また、キャスクを縦にした状態で
キャビティ内に組込んでバスケット203を構成するこ
ともできる。なお、この第二の変形例に係る角パイプ3
03はBWR用であるが、例えば図12に示すようにパ
イプの側部内に外壁と内壁とを隔てる空間を設けてフラ
ックストラップとし、次に説明するPWR用の使用済み
燃料集合体を格納してもよい。
【0055】(実施の形態2)図6は、この発明の実施
の形態2に係る角パイプを組んだバスケットの一部を示
す径方向断面図である。図6に示すように、この角パイ
プ304は径方向の断面内形状が略正方形であり、パイ
プの角部(図中Aで示す領域)は階段状に成形されてい
る点に特徴がある。なお、この角パイプ304はPWR
(PressurizedWater Reactor:加圧水型原子炉)の使用
済み燃料集合体を収納するバスケットを構成するもので
ある。PWRでは核燃料の燃焼度が高くなるため、中性
子の放出量はBWRの使用済み核燃料と比較して多くな
る。したがって、図6に示すように、パイプの側面内部
には空間が設けられフラックストラップ170を形成
し、プール内で使用済み燃料集合体を収納する際には、
このフラックストラップ170内に水が満たされ隣のセ
ルへ透過する中性子(図中矢印Jで示す方向)を減速す
る。そして、中性子吸収材として角パイプ304に含ま
れているボロンに吸収されやすくする。
【0056】この角パイプ304でバスケット204を
構成するときには、図6に示すように、角パイプ304
同士を千鳥状に配置して角部に設けられた段部同士を組
み合わせる。すると、角パイプ304の内部および角パ
イプ304の側面12によって四方を囲まれた空間が、
それぞれ燃料棒集合体を収納するセル400および40
1となる。
【0057】この角パイプ304はフラックストラップ
170が側面12内に設けられているため、実施の形態
1の角パイプと比較して側面12の板厚が大きい。した
がって、角パイプ304同士の角部をより広い面積で組
み合わせることができるので、ずれに対して強く組立て
も容易になる。また突合せ面180の伝熱面積も大きく
できるので、使用済み燃料集合体から発生する熱を効率
よくキャスクの胴本体へ伝えることができる。さらに、
使用済み燃料貯蔵プール等の収納ラックに適用すると使
用済み燃料集合体をより稠密に収納できるとともに、ボ
ロン−ステンレス製品と比較して軽量化されるので、異
常時においてはラックを支持する構造物にかかる荷重を
軽減できる。
【0058】図7は、実施の形態2に係る角パイプの第
一の変形例を示す径方向断面図である。上記の角パイプ
ではその角部は一段の階段状に成形されていたが、この
角パイプは、前記階段の段数を増やして角パイプ305
の角部(図中Aで示す領域)を多段の階段状に成形した
点に特徴がある。一段の階段状に成形した角パイプにお
いては、上述したように、応力が集中する角部の板厚が
壁面部の半分になる(図4(b)参照)。しかし角部を
多段の階段状に形成すると、角部の板厚として角パイプ
の側面における板厚の半分以上を確保できる(図4
(c)参照)。このため、角部を一段の階段状に成形し
た角パイプと比較して、応力集中の影響を小さくでき
る。
【0059】図8は、実施の形態2に係る角パイプの第
二の変形例を示す径方向断面図である。この変形例に係
る角パイプは、角部(図中Aで示す領域)を階段状に形
成した上記パイプにおいて、突合せ面180の一方に突
起721を設け、もう一方の面にはその突起721がは
め込まれる溝701を設けて噛み合い部とした点に特徴
がある。この角パイプ306同士を組み合わせてバスケ
ット206を構成すると、突起721が溝701にはめ
込まれるためずれにくくなる。したがってバスケット2
06の組立てが容易となり、また、万一の落下事故にお
いてもバスケット206の形状をより堅牢に保つことが
できる。なお、組み合わされる角パイプ306の突合せ
面180の双方に溝を設け、この溝で形成される空間に
例えば棒状の部材を装入して噛み合い部として、軸方向
に垂直な方向に対するずれを防止してもよい。
【0060】図9は、実施の形態2に係る角パイプの第
三の変形例を示す径方向断面図である。この変形例に係
る角パイプ307は、角部(図中Aで示す領域)を階段
状に形成した上記角パイプにおいて、角部にもフラック
ストラップ171を設けた点に特徴がある。このため、
角パイプ307の側面に対して垂直に透過する中性子量
のみならず、角パイプ307の角部を通って斜めに透過
する中性子の量も低く抑えることができる。また、この
フラックストラップ171を設けることによって、角パ
イプ307の質量を軽くできるので、キャスク全体の質
量も軽くなり、その分緩衝体の寸法も小さくできる。
【0061】図10は、実施の形態2に係る角パイプの
第四の変形例を示す径方向断面図である。この変形例に
係る角パイプ308は、角部(図中Aで示す領域)にも
フラックストラップ171を設けた上記角パイプにおい
て、側面12内部に設けたフラックストラップ172の
軸方向に垂直な断面形状を、角部に形成した階段部の形
状に合わせた点に特徴がある。なお、「階段部の形状に
合わせた」とは、階段状に合わせるのみならず、図10
に示すように、斜めに合わせることも含む。このように
することで、上記第三の変形例が奏する効果に加え、側
面内部に設けたフラックストラップ172を角部の近傍
まで広げることができるので、中性子を減速する領域が
より広がる。さらに角部近傍における肉厚を確保して剛
性を確保し、応力集中を抑制できるという効果もある。
【0062】図11は、実施の形態2に係る角パイプの
第五の変形例を示す径方向断面図である。この変形例に
係る角パイプ309は、四つの角部(図中Aで示す領
域)に設けられた連結部のうち少なくとも隣り合う二つ
の連結部は、斜め隣の角パイプ309の連結部と噛み合
う方向がそれぞれ略90度づつ異なる。そして、それぞ
れの角部は突起部722とその突起部がはめ合わされる
溝部702とで構成することで、噛み合い構造としてい
る点に特徴がある。この突起部722と溝部702とに
よって角パイプ309同士が連結されるので、角パイプ
309同士を組み合わせても外れることはなく、バスケ
ット209の組立てが容易になる。また、角パイプ30
9同士にガタも生じなくなるため、万一の落下事故にお
いてもバスケット209の形状をより堅牢に保つことが
できる。また、伝熱面積を広くとることができるので、
使用済み燃料集合体から発生する崩壊熱を効率よく伝え
ることができる。なお、本変形例においても角部にフラ
ックストラップを設けてもよい。
【0063】この変形例に係る角パイプは、角部に噛み
合い構造を持っているため、見かけの側面板厚が大きい
PWR用のバスケットを構成する場合に適しているが、
BWR用のバスケットに適用してもよい。その場合に
は、側面の肉厚を通常のBWR用角パイプよりも厚めに
することが好ましい。
【0064】図12は、実施の形態2に係るパイプの第
六の変形例を示す径方向断面図である。上記の角パイプ
では、角部(図中Aで示す領域)に噛み合い構造を持つ
連結部を備えていたが、この角パイプ310は、四つの
角部に設けられた連結部のうち少なくとも隣り合う二つ
の連結部は、斜め隣の角パイプ310の連結部と噛み合
う方向がそれぞれ略90度づつ異なる。そして、角パイ
プ同士310の角部に設けられたあり溝700およびあ
り継手720によって連結される。
【0065】バスケット210を構成するときには、一
方の角パイプ310に設けられたあり溝700にもう一
方の角パイプ310に設けられたあり継手720をはめ
込んで角パイプ310同士を組み合わせる。このよう
に、角パイプ310同士はあり溝700とあり継手72
0によって連結されるため、組み合わせた角パイプ31
0同士が外れることはなく、また角パイプ310の位置
ずれも生じない。このため、この変形例に係る角パイプ
310はバスケット210の組立てが容易であり、ま
た、組立てに際しては角パイプ310を縦にした状態で
組立て、バスケット210を構成することもできる。
【0066】図13は、実施の形態2に係るバスケット
の構成例を示す径方向断面図である。このバスケット2
11および212は、上記角パイプを複数の要素に分解
して構成しバスケットとした点に特徴がある。同図
(a)は、角パイプを断面がコの字型状の要素350と
直線状の要素351とに分割して構成した例である。ま
た同図(b)は、角パイプをL字状の要素352および
353に分割して構成した例である。このようにする
と、押出し成形機が成形できる寸法以上のセルも構成す
ることができ、また、プレス圧力が小さい押出し成形機
でも成形できる。なお、このバスケットはフラックスト
ラップによって見かけの側面厚さが厚いPWR用のバス
ケットに適しているが、フラックストラップを有してい
ないBWR用のバスケットに適用することもできる。
【0067】(実施の形態3)つぎに、上記角パイプ3
00を用いて構成したバスケットを、キャスク全体と共
に説明する。なお、角パイプ300に限らず、上記実施
の形態1および2で提示した他の角パイプを用いても、
バスケットは構成できる。図14は、この発明の実施の
形態3に係るキャスクを示す斜視図である。図15は、
図14に示したキャスクの軸方向断面図である。図16
は、図14に示したキャスクの径方向断面図である。な
お、図16は全体の1/4のみ示している。このキャス
ク100は、上記図23に示したキャスク500と略同
様の構成であるが、胴本体101のキャビティ102内
をバスケット130の外形に合わせた形状にした点に特
徴がある。キャビティ102の内面形状は、後述する専
用の加工装置によりフライス加工を施すことで形成す
る。なお、フライス加工の他、シェーパー加工により形
成するようにしてもよい。また、後述する加工装置は容
器を横に設置して加工する、いわゆる横型の加工装置で
あるがこれに限られるものではなく、容器を縦にして加
工する縦型の加工装置を使用してもよい。
【0068】同図に示すキャスク100において、胴本
体101および底板104は、γ線遮蔽機能を有する炭
素鋼製のローラ鍛造品である。なお、炭素鋼の代わりに
ステンレス鋼を用いることもできる。前記胴本体101
と底板104は、溶接等により結合する。また、耐圧容
器としての密閉性能を確保するため、蓋部109と胴本
体101との間には金属ガスケットを設けておく。な
お、胴本体101と底板104とは熱間拡張成形等の加
工法によって一体として成形してもよい。このときには
溶接工程および溶接後の熱処理工程を省略できるため、
製造が容易になる。
【0069】胴本体101と外筒105との間には、水
素を多く含有する高分子材料であって中性子遮蔽機能を
有するレジンやシリコーンゴム等の中性子遮蔽材106
が充填されている。また、胴本体101と外筒105と
の間には熱伝導を行う複数の内部フィン107が溶接さ
れており、中性子遮蔽材106は、この内部フィン10
7によって形成される空間に流動状態で注入され、熱硬
化反応等で固化される。なお、内部フィン107にはC
uやAlといった熱の良導体を使用すると共に、放熱を
均一に行うため、熱量の多い部分に高い密度で設けるよ
うにするのが好ましい。また、中性子遮蔽材106と外
筒105との間には、数mmの熱膨張しろ108が設け
られる。この熱膨張しろ108は、ホットメルト接着剤
にヒーターを埋め込んだ消失型を外筒105内面に配
し、中性子遮蔽材106を注入固化した後、ヒーターを
加熱して溶融排出することにより形成する(図示省
略)。また、この熱膨張しろ108内に所定の強度を有
したハニカム材を設けて、中性子遮蔽材の熱膨張に伴い
このハニカム材が圧縮されるようにしてもよい。
【0070】蓋部109は、一次蓋110と二次蓋11
1により構成される。この一次蓋110は、γ線を遮蔽
するステンレス鋼や炭素鋼等からなる円盤形状である。
また、二次蓋111もステンレス鋼製等の円盤形状であ
るが、その上面には中性子遮蔽体としてレジン112が
封入されている。一次蓋110および二次蓋111は、
ステンレス製のボルト113によって胴本体101に取
り付けられている。さらに、一次蓋110および二次蓋
111と胴本体101との間にはそれぞれ金属ガスケッ
トが設けられ、内部の密封性を保持している。また、蓋
部109の周囲には、レジン114を封入した補助遮蔽
体115が設けられている。
【0071】キャスク本体116の両側には、キャスク
100を吊り下げるためのトラニオン117が設けられ
ている。なお、図14では、補助遮蔽体115を設けた
ものを示したが、キャスク100の搬送時には補助遮蔽
材115を取り外して緩衝体118を取り付ける(図1
5参照)。緩衝体118は、ステンレス鋼材により作成
した外筒120内にレッドウッド材などの緩衝材119
を封入した構造である。また、遮蔽機能を高めて当初か
ら補助遮蔽体115を使用しないようにしてもよい。こ
の場合には、緩衝体118の着脱にともなって補助遮蔽
体115を着脱する必要がなくなるため、作業の手間が
軽減する。
【0072】図16からは明らかではないが、バスケッ
ト130は、使用済み燃料集合体を収容する69個のセ
ル131を構成する21本の角パイプ300からなる。
角パイプ300には、AlまたはAl合金粉末に中性子
吸収性能を持つBまたはB化合物の粉末を添加したアル
ミニウム複合材を用いる。また、中性子吸収材として
は、ボロンの他にカドミウムを用いることができる。な
お、角パイプ300の本数はこの例に限られるものでは
なく、バスケットやキャスク等の設計によって増減でき
る。
【0073】図17は、上記角パイプの製造方法を示す
フローチャートである。まず、アトマイズ法などの急冷
凝固法によりAlまたはAl合金粉末を作製すると共に
(ステップS401)、BまたはB化合物の粉末を用意
し(ステップS402)、これら両粒子をクロスロータ
リーミキサー等によって10〜15分間混合する(ステ
ップS403)。
【0074】前記AlまたはAl合金には、純アルミニ
ウム地金、Al−Cu系アルミニウム合金、Al−Mg
系アルミニウム合金、Al−Mg−Si系アルミニウム
合金、Al−Zn−Mg系アルミニウム合金、Al−F
e系アルミニウム合金などを用いることができる。ま
た、前記BまたはB化合物には、B4 C、B23 など
を用いることができる。ここで、アルミニウムに対する
ボロンの添加量は、B量換算で1.5重量%以上、9重
量%以下とするのが好ましい。より好ましくは、B量換
算で2.0重量%以上、5.0重量%以下とするのがよ
い。1.5重量%以下では十分な中性子吸収能が得られ
ず、9重量%より多くなると成形が困難になるのみなら
ず、得られた材料の延性が低下するためである。ここ
で、アルミニウムに対するボロンの添加量が同じであれ
ば、B10を濃縮した濃縮ボロンを使用すると、天然ボロ
ンと比較して中性子吸収能は高くなる。例えば一般に天
然のB 4 CにおけるB10の割合は19%程度であるが、
10を98%にまで濃縮したB 4 Cを使用すれば、同じ
4 Cの添加量で中性子吸収能はおよそ5倍となる。し
たがって、濃縮ボロンを使用した場合には、天然ボロン
を使用した場合と比較して薄い板厚で同等の中性子吸収
能を持たせることができる。また、板厚と中性子吸収能
が同じであればボロンの添加量を少なくできる。
【0075】つぎに、混合粉末をラバーケース内に封入
し、CIP(Cold Isostatic Press)により常温で全方
向から均一に高圧をかけ、粉末成形を行う(ステップS
404)。CIPの成形条件は、成形圧力を200MP
aとし、成形品の直径が600mm、長さが1500m
mになるようにする。CIPによって全方向から均一に
圧力を加えることにより、成形密度のばらつきが少ない
高密度な成形品を得ることができる。
【0076】続いて、前記粉末成形品を缶に真空封入
し、300℃まで昇温する(ステップS405)。この
脱ガス工程にて缶内のガス成分および水分を除去する。
つぎの工程では、真空脱ガスした成形品をHIP(Hot
Isostatic Press )により再成形する(ステップS40
6)。HIPの成形条件は、温度400℃〜450℃、
時間30sec、圧力6000tonとし、成形品の直
径が400mmになるようにする。続いて、缶を除去す
るために外面削、端面削を施し(ステップS407)、
ポートホール押出機を用いて当該ビレットを熱間押出し
する(ステップS408)。この場合の押出条件とし
て、加熱温度を500℃〜520℃、押出速度を5m/
minとする。この押出加工に用いるダイスは、上記実
施の形態で説明したパイプを成形できるように、その断
面形状を成形するパイプの外形と同一の形状にしてあ
る。
【0077】なお、ステップS405においてCIPに
よる成形品を缶封入することなく、HIP容器内で真空
脱ガスした後、HIPによって再成形してもよい。この
ようにすると、缶を除去するための外削が不要となるか
ら、工程が省略できる。また、HIP工程に代えて真空
焼結や真空ホットプレス等を用いるようにしてもよい。
この場合も缶を除去するための外削が不要となるので製
造に手間を要しない。
【0078】つぎに、押出成形後、引張矯正を施すと共
に(ステップS409)、非定常部および評価部を切断
し、製品とする(ステップS410)。完成した角パイ
プ300は、図1に示すように、断面の一辺が162m
m、内側が151mmの四角形状となる。また、角パイ
プ300の角部分は、押出工程にて半径R=1.0mm
以下のシャープエッジに成形する。寸法公差は、要求さ
れる規格の関係でマイナス公差を0にとる。なお、この
角パイプ300の他の製造方法として、本願出願人によ
り平成11年5月27日付け(「バスケット及びキャス
ク」)で既に出願済みのものがあるから、そちらを参照
して製造してもよい。
【0079】上記工程により製造した角パイプ300
は、キャビティ102内の加工形状に沿って順次挿入さ
れる。ここで、角パイプ300に曲げとねじれが生じて
いること、寸法のマイナス公差が0であることから、角
パイプ300を適当に挿入しようとすると、公差の累積
や曲げの影響を受けて挿入しにくくなり、無理に挿入す
ると角パイプ300に過剰な応力が加わることになる。
そこで、製造した全部または一部の角パイプ300の曲
げ及びねじれをレーザ測定器などにより予め測定し、コ
ンピュータを用いることで、当該測定データに基づき最
適な挿入位置を割り出すようにする。このようにすれ
ば、キャビティ102内に角パイプ300を容易に挿入
することができるし、それぞれの角パイプ300にかか
る応力を均一にすることができる。
【0080】また、図16に示すように、キャビティ1
02のうちセル数が5個または7個となる角パイプ列の
両側には、それぞれダミーパイプ133が挿入されてい
る。このダミーパイプ133は、胴本体101の重量を
軽減すると共に胴本体101の厚みを均一化すること、
角パイプ300を確実に固定することを目的とする。こ
のダミーパイプ133にもボロン入りアルミニウム合金
を用い、上記同様の工程による製作する。なお、このダ
ミーパイプ133は、単なるアルミニウム材であっても
よいし、重量軽減等の必要がなければ省略することもで
きる。
【0081】つぎに、胴本体101のキャビティ102
を、横型の加工機を使用して加工する場合について説明
する。図18はキャビティ102の加工装置を示す概略
斜視図である。この加工装置140は、胴本体101内
を貫通すると共にキャビティ102内に載置固定される
固定テーブル141と、固定テーブル141上を軸方向
に摺動する可動テーブル142と、可動テーブル142
上にて位置決め固定されているサドル143と、サドル
143上に設けられスピンドル144および駆動モータ
145からなるスピンドルユニット146と、スピンド
ル軸に設けたフェースミル147とから構成されてい
る。
【0082】また、スピンドルユニット146上には、
キャビティ102内形状に従って当接部を成形した反力
受け148が設けられている。この反力受け148は、
着脱自在であってあり溝(図示省略)に沿って図中矢印
方向にスライドする。また、反力受け148は、スピン
ドルユニット146に対するクランプ装置149を有し
ており、所定位置にて固定することができる。
【0083】さらに、固定テーブル141の下部溝内に
は、複数のクランプ装置150が取り付けられている。
このクランプ装置150は、油圧シリンダ151と、油
圧シリンダ151の軸に設けたくさび状の移動ブロック
152と、当該移動ブロック152と傾斜面で当接する
固定ブロック153とから構成されており、図中斜線部
側を固定テーブル141の溝内面に取り付けるようにす
る。油圧シリンダ151の軸を駆動すると、移動ブロッ
ク152が固定ブロック153に当接し、くさびの効果
により移動ブロック152が多少下方に移動する(図中
点線で示す)。これにより、移動ブロック152の下面
がキャビティ102内面に押し当てられるから、固定テ
ーブル141をキャビティ102内で固定することがで
きる。
【0084】また、胴本体101はローラからなる回転
支持台154上に載せられており、径方向に回転自在と
なる。また、スピンドルユニット146とサドル143
との間にスペーサ155をかますことにより、固定テー
ブル141上のフェースミル147の高さを調整するこ
とができる。スペーサ155の厚さは、上記角パイプ3
00の一辺の寸法と同じである。サドル143は、可動
テーブル142に設けたハンドル156を回転させるこ
とにより胴本体101の径方向に移動する。可動テーブ
ル142は、固定テーブル141の端部に設けたサーボ
モータ157とボールネジ158により移動制御され
る。なお、加工が進むにつれてキャビティ102内の形
状が変わるので、反力受け148やクランプ装置150
の移動ブロック152を適当な形状のものに変更する必
要がある。
【0085】図19は、キャビティの加工方法を示す概
略説明図である。まず、クランプ装置150および反力
受け148により固定テーブル141をキャビティ10
2内の所定位置にて固定する。つぎに、同図(a)に示
すように、固定テーブル141に沿ってスピンドルユニ
ット146を所定の切削速度にて移動させ、フェースミ
ル147によるキャビティ102内の切削を行う。当該
位置での切削が完了すると、クランプ装置150を外し
て固定テーブル141を解放する。
【0086】つぎに、同図(b)に示すように、回転支
持台154上で胴本体101を90度回転させ、クラン
プ装置150にて固定テーブル141を固定する。そし
て、上記同様にフェースミル147にて切削を行う。以
降、前記同様の工程をさらに2回繰り返す。
【0087】つぎに、スピンドルユニット146を18
0度回転させ、同図(c)に示すように、順次、キャビ
ティ102内の切削を行う。この場合も、上記同様に胴
本体101を90度回転させながら加工を繰り返す。つ
ぎに、同図(d)に示すように、スピンドルユニット1
46にスペーサ155をかませることで当該スピンドル
ユニットの位置を高くする。そして、当該位置にてフェ
ースミル147を軸方向に送り、キャビティ102内の
切削を行う。これを90度回転させながら繰り返すこと
で、角パイプ300を挿入するのに必要な形状がほぼ完
成する。なお、ダミーパイプ133を挿入する部分の切
削も、同図(d)に示すのと同様にして行えばよい。但
し、スピンドルユニット146の高さを調整するスペー
サ厚は、ダミーパイプ133の一辺と同じにする。上記
説明では胴本体101を横にしてキャビティ102内を
切削したが、縦型の工作機械を用いることによって、胴
本体101を縦にして回転テーブルの上に載せてキャビ
ティ102内を切削することもできる。
【0088】キャスク100に収容する使用済み燃料集
合体は、核分裂性物質および核分裂生成物などを含み、
放射線を発生すると共に崩壊熱を伴うため、キャスク1
00の除熱機能、遮蔽機能および臨界防止機能を貯蔵期
間中(約60年)、確実に維持する必要がある。この実
施の形態1に係るキャスク100では、胴本体101の
キャビティ102内を機械加工して角パイプ300で構
成したバスケット130の外側を密着状態か、それに近
い状態(空間領域なし)で挿入するようにしているの
で、角パイプ300と胴本体101との伝熱面を広大に
できる。さらに、胴本体101と外筒105との間に内
部フィン107を設けているので、燃料棒からの熱は、
角パイプ300或いは充填したヘリウムガスを通じて胴
本体101に伝導し、主に内部フィン107を通じて外
筒105から放出されることになる。以上から、崩壊熱
の除熱を効率的に行うことができるので、崩壊熱量が同
じであればキャビティ102内の温度を従来よりも低く
保つことができる。
【0089】また、使用済み燃料集合体から発生するγ
線は、炭素鋼あるいはステンレス鋼からなる胴本体10
1、外筒105、蓋部109などにおいて遮蔽される。
また、中性子は中性子遮蔽材106によって遮蔽され、
放射線業務従事者に対する被ばく上の影響をなくすよう
にしている。具体的には、表面線当量率が2mSv/h
以下、表面から1mの線量当量率が100μSv/h以
下になるような遮蔽機能が得られるように設計する。さ
らに、セル131を構成する角パイプ300には、ボロ
ン入りのアルミニウム合金を用いているので、中性子を
吸収して使用済み燃料集合体が臨界に達するのを防止す
ることができる。
【0090】以上、この実施の形態3に係るキャスク1
00によれば、胴本体101のキャビティ102内を機
械加工しバスケット130の外周を構成する角パイプ3
00を密着状態で挿入するようにしたので、角パイプ3
00からの熱伝導率を向上させることができる。また、
キャビティ102内の空間領域をなくすことができるか
ら、胴本体101をコンパクト且つ軽量にすることがで
きる。なお、この場合であっても、角パイプ300の収
容数が減少することはない。逆に、胴本体101の外径
を図23に示すキャスクと同じにすれば、それだけセル
数を確保できるから、使用済み燃料集合体の収納数を増
加することができる。具体的に当該キャスク100で
は、使用済み燃料集合体の収容数を69体にでき且つキ
ャスク本体116の外径を例えば2560mm、重量を
120tonに抑えることができる。
【0091】また、角パイプ300を千鳥状に配列した
ので、従来と比較して角パイプ300の肉厚を薄くでき
る。したがって、バスケットの外径を従来よりも小さく
することができ、これにともない、キャスクの外形も従
来より小さくできる。また、角パイプ300の肉厚を従
来の二枚分と同じ寸法にすれば、剛性は従来よりも高く
なるため、バスケット130がより堅牢になり、キャス
ク100の信頼性も向上する。
【0092】(実施の形態4)図20は、本発明に係る
バスケットをキャスクのキャビティ内に収納した例を示
す周方向断面図である。本発明に係るバスケットは複数
の角パイプを千鳥状に配置して構成されているため、バ
スケットの外周においては側面の存在しない箇所が生ず
る。この部分をそのままにして、このバスケットをキャ
スクのキャビティ内に挿入すると、キャビティの内壁と
セルに挿入される燃料棒集合体との間に隙間が生じ、燃
料棒集合体から発生する崩壊熱がキャスク外部へ逃げ難
くなる。また、側面が存在しない箇所があるため、キャ
スクが水平落下したときの衝撃力を支えることができ
ず、キャスクの落下時にはバスケットが崩壊するおそれ
もある。
【0093】上記の問題を解決するため、図20(a)
に示すようにバスケット213の外周において側面が存
在しない箇所には側板で構成した角パイプ受け30を設
け、バスケット213をキャビティ102内に挿入す
る。この角パイプ受け30が角パイプ300の角部と突
き合う部分(図中Aで示した領域)は、前記角パイプ3
00の角部における形状に合わせておく。ここで、角パ
イプ受け30をバスケット213に取り付けてからキャ
ビティ102内にバスケット213を挿入してもよい
し、角パイプ受け30をボルト等の締結具によって予め
キャビティ102の内壁に取り付けておいてからキャビ
ティ102内にバスケット213を挿入してもよい。ま
た、角パイプ受け30が角パイプ300の角部と突き合
う部分(図中Aで示した領域)を溶接によって固定し
て、バスケット213を構成してもよい。
【0094】この角パイプ受け30によって、バスケッ
ト213外周のセル401に挿入された燃料棒集合体か
らの崩壊熱は、効率よくキャスク外部へ伝わる。またこ
の角パイプ受け30によって、キャスクが水平落下した
ときの衝撃を支えることができるため、キャスクの落下
時にはバスケット213の崩壊を防止できる。なお、図
20(b)に示すようにキャビティ102の内壁を凸形
に成形して角パイプ受け30としてもよい。このように
すると、側板で角パイプ受け30を構成した場合と比較
して、側板をキャビティ内壁等に固定する手間を省略で
きる。
【0095】(実施の形態5)図21は、本発明に係る
バスケットをキャニスタに収納した例を示す周方向断面
図である。キャニスタに使用される収納容器は、キャス
クに使用される収納容器よりも肉厚が薄いため、径方向
断面内形状をバスケットの外形に合わせて成形すること
は困難である。したがって、本発明に係る角パイプ30
0によって構成されたバスケット215をキャニスタ胴
900内に挿入する際には、同図に示すようにバスケッ
ト215の外周にキャニスタ胴900の内形に合わせた
スペーサブロック35を取り付けて、バスケット215
の外形をキャニスタ胴900の径方向断面内形状に合わ
せる。なお、キャスクの場合には内面加工を最小限にし
たい場合等にこの方法を適用すると有効である。
【0096】スペーサブロック35は締結具であるボル
ト36によって角パイプ300および実施の形態4で説
明した角パイプ受け30に固定される。なお、締結具と
してボルト36の代わりにリベットを使用してもよい。
このようにしてバスケット215の外周全体にスペーサ
ブロック35を取り付けた後、キャニスタ胴900内に
バスケット215を挿入する。このようにすることで、
本発明に係るバスケットをキャニスタにも適用でき、ま
たキャニスタのキャビティ内に取付け穴等を加工するこ
とが不要になるため、組立てに手間を要さない。なお、
実施の形態4で説明したように、スペーサブロック35
の角パイプ300と接する側に凸部を設けて角パイプ受
け30としてもよい。また、スペーサブロック35と角
パイプ300とは締結具で取り付けてあるが、締結具の
代わりに溶接やろう付け、あるいは接着等によっても両
者を取り付けることができる。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る使
用済み燃料収納用角パイプ(請求項1)は、角部を階段
状に形成してその階段面同士を突き合わせることで、複
数の角パイプ同士を千鳥状に組み合わせるようにした。
このため、角パイプの側面同士を合わせて構成するバス
ケットと比較して剛性が高くなるので、その分角パイプ
側面の肉厚を薄くできる。したがって、バスケットの外
径寸法を小さくすることができる。また、角部が階段状
に形成されており、その階段面同士を突き合わせて組み
合わせるため、軸方向に対して垂直な方向のずれを防止
できるので、バスケットを組み立てやすい。
【0098】また、この発明に係る使用済み燃料収納用
角パイプ(請求項2)は、上記角パイプにおいて、さら
に前記角パイプの角部は少なくとも二段の階段状に形成
した。このため、角部における肉厚を角パイプの側面に
おける肉厚の半分以上確保できる。したがって、一段の
階段状に成形したパイプと比較して、応力集中の影響を
小さくできる。
【0099】また、この発明に係る使用済み燃料収納用
角パイプ(請求項3)は、上記角パイプにおいて、さら
に前記角パイプの階段面に、軸に垂直な方向のずれを防
止する噛み合い部を設けた。この角パイプは、階段面に
設けられた噛み合い部によって軸方向に対して垂直な方
向の動きが規制されるので、角パイプ同士を組み合わせ
たときにずれにくくなる。したがって、バスケットの組
立てが容易となり、また、万一の落下事故においてもバ
スケットの形状をより堅牢に保つことができる。
【0100】また、この発明に係る使用済み燃料収納用
角パイプ(請求項4)は、斜め隣の角パイプの連結部と
噛み合う構造で連結するようにしたため、角パイプ同士
を組み合わせても外れにくくなり、バスケットの組立て
が容易になる。また、パイプ同士にガタも生じなくなる
ため、万一の落下事故においてもバスケットの形状をよ
り堅牢に保つことができる。
【0101】また、この発明に係る使用済み燃料収納用
角パイプ(請求項5)は、上記角パイプにおいて、連結
部の斜め隣の角パイプと噛み合う方向はそれぞれ略90
度づつ異なるようにしたので、特定の方向の動きに対し
てずれることがなくなり、あらゆる方向の動きに対して
も角パイプのずれを抑制できる。このため、バスケット
の組立てが容易になり、また、万一の落下事故において
もバスケットの形状をより堅牢に保つことができる。
【0102】また、この発明に係る使用済み燃料収納用
角パイプ(請求項6)は、上記角パイプにおいて、さら
に前記角パイプの側面内部にフラックストラップを設け
るようにした。このフラックストラップによって角パイ
プの見かけの厚さが大きくなるので、角パイプ同士の角
部を広い面積で組み合わせることができる。したがっ
て、ずれに対して強く組立ても容易になる。また接合部
の伝熱面積も大きくできるので、使用済み燃料集合体か
ら発生する熱を効率よくキャスクの胴本体へ伝えること
ができる。
【0103】また、この発明に係る使用済み燃料収納用
角パイプ(請求項7)は、上記角パイプにおいてさらに
角部内部にもフラックストラップを設けたので、上記角
パイプの奏する作用に加え、使用済み燃料集合体を収納
したセルを斜め方向に透過する中性子を減速・吸収でき
る。また、角パイプ自体をさらに軽くできるので、落下
時における衝撃エネルギーを小さくできる。
【0104】また、この発明に係る使用済み燃料収納用
角パイプ(請求項8)は、角パイプ内部に設けられたフ
ラックストラップの軸方向に垂直な断面形状を、階段状
に形成した角部の軸方向に垂直な断面形状に合わせた。
このため、側面内部に設けたフラックストラップは角部
の近傍まで広げることができる。また、階段部分内部に
設けたフラックストラップは外壁までの肉厚を略均等に
できるため、局所的に弱い部分が生ずることを防止し、
応力集中の影響を緩和できる。したがって、角パイプの
性能を維持してバスケットの性能劣化を抑制できる。
【0105】また、この発明に係る使用済み燃料収納用
角パイプ(請求項9)は、上記角パイプにおいて、階段
部分内部に設けたフラックストラップと前記側面内部に
設けたフラックストラップとの間の壁が、突き合わせ側
に向かって厚くなるようにした。このため、さらに角パ
イプの角部近傍における肉厚を確保して剛性を保つこと
ができるので、角パイプの角部近傍における応力集中を
緩和できる。したがって、角パイプの性能を維持してバ
スケットの性能劣化を抑制できる。
【0106】また、この発明に係る使用済み燃料収納用
角パイプ(請求項10)は、上記角パイプにおいて、さ
らに階段状に成形された前記角パイプの角部における角
部分をシャープエッジに成形し、当該シャープエッジの
半径が、前記角パイプの板厚の少なくとも半分以下とし
た。また、この発明に係る使用済み燃料収納用角パイプ
(請求項13)は、上記角パイプにおいて、さらに前記
シャープエッジが面取形状であり、その面取寸法が前記
角パイプの板厚の少なくとも半分以下とした。このた
め、隣接する角パイプ同士の突合せ面における接触範囲
が板厚の半分より大きくなるから、突合せ面における応
力集中を緩和でき、角パイプの性能劣化を抑制できる。
【0107】また、この発明に係る使用済み燃料収納用
角パイプ(請求項11)は、上記角パイプにおいて、さ
らに階段状に成形された前記角パイプの角部における角
部分を角部内側よりもシャープエッジに成形した。この
ため、角パイプの角部における突合せ面の接触面積が確
保できるので、突合せ面の応力集中を緩和できる。した
がって、角パイプの性能劣化を抑制でき、バスケットの
信頼性を高めることができる。
【0108】また、この発明に係る使用済み燃料収納用
角パイプ(請求項12)は、上記角パイプにおいて、さ
らに前記シャープエッジの半径が0.5mm以下とし
た。また、この発明に係る使用済み燃料収納用角パイプ
(請求項14)は、上記角パイプにおいて、さらに前記
シャープエッジが面取形状であり、その面取寸法が0.
5mm以下とした。これにより、角パイプの角部におけ
る突合せ面の接触面積をさらに確保できるので、突合せ
面の応力集中より緩和できる。
【0109】また、この発明に係る使用済み燃料収納用
角パイプ(請求項15)は、材料として濃縮ボロンを添
加したAl材を使用しているので、中性子吸収材として
使用できるB10の総量は多くできる。したがって、濃縮
ボロンを使用すれば、これを使用しない場合よりも薄い
板厚で同じ中性吸収能を得ることができるので、バスケ
ットの軽量化や外径の寸法を小さく抑えるのに有利であ
る。
【0110】また、この発明に係るバスケット(請求項
16)は、複数の角パイプ同士を千鳥状に組み合わせて
構成したため、従来における角パイプの側面同士を合わ
せて構成するバスケットと比較して個々の角パイプの剛
性を高くできるので、その分角パイプ側面の肉厚を薄く
できる。角パイプ側面の肉厚を薄くできる。したがっ
て、バスケットの外径を小さくでき、またキャスク等の
外径がそのままであれば、収納できる使用済み燃料集合
体の体数を多くできる。さらに、使用済み燃料貯蔵プー
ル等の収納ラックに適用すると使用済み燃料集合体をよ
り稠密に収納できるとともに、ボロン−ステンレス製品
と比較して軽量化されるので、異常時においてはラック
を支持する構造物にかかる荷重を軽減できる。
【0111】また、この発明に係るバスケット(請求項
17)は、上記角パイプの角部を、例えば階段状に形成
した角パイプを組み合わせて構成しているので、上記バ
スケットで奏される作用に加え、軸方向に垂直な方向に
対するずれを抑制できるという作用がある。したがっ
て、バスケットの組立てが容易となり、また、万一の落
下事故においてもバスケットの形状をより堅牢に保つこ
とができる。
【0112】また、この発明に係るバスケット(請求項
18)は、バスケットを構成する角パイプのうち最外周
に存在する隣り合う角パイプ同士の間に、角パイプ受け
を備えた。この角パイプ受けによってバスケット外周の
セルに挿入された使用済み燃棒集合体からの崩壊熱は、
効率よくキャスク外部へ伝えられる。またキャスクが水
平落下したときの衝撃は、この角パイプ受けによって支
えられるので、キャスクの落下時にはバスケットの崩壊
を防止できるので、バスケットの健全性を維持できる。
【0113】また、この発明に係るバスケット(請求項
19)は、角パイプとスペーサブロックとを予めボルト
等の締結具で固定しているため、キャニスタやキャスク
といった使用済み燃料集合容器のキャビティ内に取付け
穴等を加工する工程が不要となるため、組立てに手間を
要さない。
【0114】また、この発明に係る使用済み燃料収納容
器(請求項20)は、複数の角パイプ同士を千鳥状に組
み合わせて全体として格子状に構成したバスケットをキ
ャビティ内に備えるようにした。このため、角パイプの
側面同士を合わせて構成するバスケットと比較して剛性
が高くなるので、角パイプ側面の肉厚を薄くできる。し
たがって、バスケットの外径を小さくできるので、使用
済み燃料収納容器の外径を従来よりも小さくできる。そ
の結果、使用済み燃料収納容器に取り付ける緩衝体の外
径を小さく抑えることができる。また使用済み燃料収納
容器の外径がそのままであれば、収納できる使用済み燃
料集合体の体数を多くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る角パイプを組ん
だバスケットの一部を示す径方向断面図である。
【図2】実施の形態1に係る角パイプの角部における応
力の伝わり方を示す説明図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係る角パイプの変形
例を示す径方向断面図である。
【図4】実施の形態1に係るパイプの第一の変形例を示
す径方向断面図である。
【図5】実施の形態1に係るパイプの第二の変形例を示
す径方向断面図である。
【図6】この発明の実施の形態2に係る角パイプを組ん
だバスケットの一部を示す径方向断面図である。
【図7】実施の形態2に係る角パイプの第一の変形例を
示す径方向断面図である。
【図8】実施の形態2に係る角パイプの第二の変形例を
示す径方向断面図である。
【図9】実施の形態2に係る角パイプの第三の変形例を
示す径方向断面図である。
【図10】実施の形態2に係る角パイプの第四の変形例
を示す径方向断面図である。
【図11】実施の形態2に係る角パイプの第五の変形例
を示す径方向断面図である。
【図12】実施の形態2に係るパイプの第六の変形例を
示す径方向断面図である。
【図13】実施の形態2に係るバスケットの構成例を示
す径方向断面図である。
【図14】この発明の実施の形態3に係るキャスクを示
す斜視図である。
【図15】図14に示したキャスクの軸方向断面図であ
る。
【図16】図14に示したキャスクの径方向断面図であ
る。
【図17】上記角パイプの製造方法を示すフローチャー
トである。
【図18】キャビティ102の加工装置を示す概略斜視
図である。
【図19】キャビティの加工方法を示す概略説明図であ
る。
【図20】本発明に係るバスケットをキャスクのキャビ
ティ内に収納した例を示す周方向断面図である。
【図21】本発明に係るバスケットをキャニスタに収納
した例を示す周方向断面図である。
【図22】本発明に係るバスケットの例を示した径方向
断面図である。
【図23】キャスクの一例を示す斜視図である。
【図24】図23に示したキャスクの径方向断面図であ
る。
【図25】従来の角パイプを組んだバスケットの一部を
示す径方向断面図である。
【符号の説明】
30 角パイプ受け 35 スペーサブロック 100 キャスク 101 胴本体 102 キャビティ 104 底板 105 外筒 106 中性子遮蔽材 107 内部フィン 108 熱膨張しろ 109 蓋部 110 一次蓋 111 二次蓋 115 補助遮蔽体 116 キャスク本体 117 トラニオン 118 緩衝体 170、171、172 フラックストラップ 180、181、182 突合せ面 130、200〜215 バスケット 300〜310 角パイプ 400〜402 セル 700 あり溝 701、702 溝部 720 あり継手 721、722 突起部 725 棒 900 キャニスタ胴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G21F 9/36 501 G21C 19/06 S B G21F 5/00 J (72)発明者 大亀 信二 神戸市兵庫区小松通五丁目1番16号 株式 会社神菱ハイテック内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の角パイプ同士を千鳥状に組み合わ
    せ、当該角パイプ内の空間および当該角パイプの側面で
    囲まれた空間にそれぞれ使用済み燃料集合体を収納する
    ものであり、前記角パイプの角部を階段状に形成し、そ
    の階段面同士を突き合わせて前記パイプ同士が組み合わ
    されることを特徴とする使用済み燃料収納用角パイプ。
  2. 【請求項2】 前記角パイプの角部は少なくとも二段の
    階段状に形成されていることを特徴とする請求項1に記
    載の使用済み燃料収納用角パイプ。
  3. 【請求項3】 さらに、前記角パイプの階段面に、軸に
    垂直な方向のずれを防止する噛み合い部を設けたことを
    特徴とする請求項1または2に記載の使用済み燃料収納
    用角パイプ。
  4. 【請求項4】 複数の角パイプ同士を千鳥状に組み合わ
    せ、当該角パイプ内の空間および当該角パイプの側面で
    囲まれた空間にそれぞれ使用済み燃料集合体を収納する
    ものであり、当該角パイプの四つの角部は斜め隣の角パ
    イプと組み合わせるための連結部を備えており、当該連
    結部は斜め隣の角パイプの連結部と互いに噛み合う構造
    であることを特徴とする使用済み燃料収納用角パイプ。
  5. 【請求項5】 さらに、前記角パイプの四つの角部に設
    けられた前記連結部のうち少なくとも隣り合う二つの連
    結部は、斜め隣の角パイプの連結部と噛み合う方向がそ
    れぞれ略90度づつ異なることを特徴とする請求項4に
    記載の使用済み燃料収納用角パイプ。
  6. 【請求項6】 さらに、前記角パイプの側面内部に当該
    側面外壁側と内壁側とを隔てる空間を設けフラックスト
    ラップとしたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか
    一つに記載の使用済み燃料収納用角パイプ。
  7. 【請求項7】 さらに、前記角パイプの角部内部にも空
    間を設けフラックストラップとしたことを特徴とする請
    求項6に記載の使用済み燃料収納用角パイプ。
  8. 【請求項8】 複数の角パイプ同士を千鳥状に組み合わ
    せ、当該角パイプ内の空間および当該角パイプの側面で
    囲まれた空間にそれぞれ使用済み燃料集合体を収納する
    ものであり、前記角パイプの角部を階段状に形成し、そ
    の階段面同士を突き合わせて前記パイプ同士が組み合わ
    され、且つ前記角パイプの側面または階段部分のうち少
    なくとも一方の内部に前記階段部の形状に合わせたフラ
    ックストラップを設けたことを特徴とする使用済み燃料
    収納用角パイプ。
  9. 【請求項9】 さらに、前記階段部分内部に設けたフラ
    ックストラップと前記側面内部に設けたフラックストラ
    ップとの間の壁は、突き合わせ側に向かって厚くなるこ
    とを特徴とする請求項7に記載の使用済み燃料収納用角
    パイプ。
  10. 【請求項10】 さらに、階段状に成形された前記角パ
    イプの角部における角部分をシャープエッジに成形し、
    当該シャープエッジの半径が、前記角パイプの板厚の少
    なくとも半分以下であることを特徴とする請求項1〜8
    のいずれか一つに記載の使用済み燃料収納用角パイプ。
  11. 【請求項11】 さらに、階段状に成形された前記角パ
    イプの角部における角部分を角部内側よりもシャープエ
    ッジに成形したことを特徴とする請求項1〜8のいずれ
    か一つに記載の使用済み燃料収納用角パイプ。
  12. 【請求項12】 前記シャープエッジの半径が0.5m
    m以下であることを特徴とする請求項10または11に
    記載の使用済み燃料収納用角パイプ。
  13. 【請求項13】 前記シャープエッジが面取形状であ
    り、その面取寸法が前記角パイプの板厚の少なくとも半
    分以下であることを特徴とする請求項10または11に
    記載の使用済み燃料収納用角パイプ。
  14. 【請求項14】 前記シャープエッジが面取形状であ
    り、その面取寸法が0.5mm以下であることを特徴と
    する請求項10または11に記載の使用済み燃料収納用
    角パイプ。
  15. 【請求項15】 前記角パイプは少なくとも濃縮ボロン
    を添加したAl合金で構成されていることを特徴とする
    請求項1〜14のいずれか一つに記載の使用済み燃料収
    納用角パイプ。
  16. 【請求項16】 複数の角パイプ同士を千鳥状に組み合
    わせ、当該角パイプ内の空間および当該角パイプの側面
    で囲まれた空間にそれぞれ使用済み燃料集合体を収納す
    ると共に、これらをキャスクあるいはキャニスタ等の使
    用済み燃料収納容器内または使用済み燃料貯蔵プール内
    に配置して用いることを特徴とするバスケット。
  17. 【請求項17】 上記請求項1〜15のいずれか一つに
    記載した角パイプ同士を千鳥状に組み合わせて、当該角
    パイプ内の空間および当該角パイプの側面で囲まれた空
    間により格子状のセルを構成し、当該セルにそれぞれ使
    用済み燃料集合体を収納すると共に、これらをキャスク
    あるいはキャニスタ等の使用済み燃料収納容器内または
    使用済み燃料貯蔵プール内に配置して用いることを特徴
    とするバスケット。
  18. 【請求項18】 複数の角パイプ同士を千鳥状に組み合
    わせて、当該角パイプ内の空間および当該角パイプの側
    面で囲まれた空間にそれぞれ使用済み燃料集合体を収納
    してキャスクあるいはキャニスタ等の使用済み燃料収納
    容器内または使用済み燃料貯蔵プール内に配置すると共
    に、前記角パイプを組み合わせた角パイプ集合体の最外
    周に存在する隣り合う角パイプ同士の間に角パイプ受け
    を備えたことを特徴とするバスケット。
  19. 【請求項19】 複数の角パイプ同士を千鳥状に組み合
    わせて、当該角パイプ内の空間および当該角パイプの側
    面で囲まれた空間にそれぞれ使用済み燃料集合体を収納
    すると共に、前記角パイプを組み合わせた角パイプ集合
    体の最外周に存在する角パイプと、外形を使用済み燃料
    収納容器の内形に合わせたスペーサブロックとを締結具
    によって組み付け、これらをキャスクもしくはキャニス
    タ等の使用済み燃料収納容器内または使用済み燃料貯蔵
    プール内に配置して用いることを特徴とするバスケッ
    ト。
  20. 【請求項20】 複数の角パイプ同士を千鳥状に組み合
    わせて全体として格子状に構成したバスケットの外形に
    使用済み燃料収納容器本体のキャビティ内形状を合わせ
    て前記バスケットを挿入し、前記格子内に使用済み燃料
    集合体を収納することを特徴とする使用済み燃料収納容
    器。
JP2001097584A 2001-03-29 2001-03-29 使用済み燃料収納用角パイプ、バスケットおよび使用済み燃料収納容器 Expired - Lifetime JP3411911B2 (ja)

Priority Applications (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001097584A JP3411911B2 (ja) 2001-03-29 2001-03-29 使用済み燃料収納用角パイプ、バスケットおよび使用済み燃料収納容器
TW091105897A TW557451B (en) 2001-03-29 2002-03-26 Spent fuel housing square pipe, basket and spent fuel housing container
DE60237794T DE60237794D1 (de) 2001-03-29 2002-03-27 Quadratrohr für Gehäuse von abgebrannten Brennstoff, Korb und Behälter für Gehäuse von abgebrannten Brennstoff
AT02007215T ATE483232T1 (de) 2001-03-29 2002-03-27 Quadratrohr für gehäuse von abgebrannten brennstoff, korb und behälter für gehäuse von abgebrannten brennstoff
US10/106,384 US6778625B2 (en) 2001-03-29 2002-03-27 Spent fuel housing square pipe, basket and spent fuel housing container
EP02007215A EP1246204B1 (en) 2001-03-29 2002-03-27 Spent fuel housing square pipe, basket and spent fuel housing container
KR10-2002-0017123A KR100476402B1 (ko) 2001-03-29 2002-03-28 사용완료 연료 수납용 사각 파이프, 바스켓 및 사용완료연료 수납 용기
US10/873,312 US20050135541A1 (en) 2001-03-29 2004-06-23 Spent fuel housing square pipe, basket and spent fuel housing container
US11/327,424 US7215728B2 (en) 2001-03-29 2006-01-09 Spent fuel housing square pipe, basket and spent fuel housing container

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001097584A JP3411911B2 (ja) 2001-03-29 2001-03-29 使用済み燃料収納用角パイプ、バスケットおよび使用済み燃料収納容器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002296384A true JP2002296384A (ja) 2002-10-09
JP3411911B2 JP3411911B2 (ja) 2003-06-03

Family

ID=18951345

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001097584A Expired - Lifetime JP3411911B2 (ja) 2001-03-29 2001-03-29 使用済み燃料収納用角パイプ、バスケットおよび使用済み燃料収納容器

Country Status (7)

Country Link
US (3) US6778625B2 (ja)
EP (1) EP1246204B1 (ja)
JP (1) JP3411911B2 (ja)
KR (1) KR100476402B1 (ja)
AT (1) ATE483232T1 (ja)
DE (1) DE60237794D1 (ja)
TW (1) TW557451B (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010014681A (ja) * 2008-07-07 2010-01-21 Toshiba Corp 使用済み燃料貯蔵ラックおよびその製造方法
JP2013531235A (ja) * 2010-06-07 2013-08-01 ローズマウント インコーポレイテッド 原子力施設用の計器

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2841034B1 (fr) * 2002-06-13 2004-09-03 Cogema Logistics Dispositif de rangement pour le stockage et/ou le transport de matieres radioactives
JP3978210B2 (ja) * 2002-07-23 2007-09-19 三菱重工業株式会社 キャスク
US6748042B1 (en) * 2003-04-28 2004-06-08 Westinghouse Electric Company Llc Unirradiated nuclear fuel component transport system
US8630384B2 (en) * 2003-10-10 2014-01-14 Nac International, Inc. Container and method for storing or transporting spent nuclear fuel
US8731129B2 (en) * 2004-08-10 2014-05-20 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Cask buffer body
CN101443855A (zh) * 2006-05-15 2009-05-27 三菱重工业株式会社 回收燃料集合体收容用篮及回收燃料集合体收容容器
KR101123652B1 (ko) * 2006-06-30 2012-03-20 홀텍 인터내셔날, 인크. 하이레벨 폐기물을 저장하기 위한 장치, 시스템 및 방법
CN101960534B (zh) * 2007-10-29 2014-08-20 霍尔泰克国际股份有限公司 用于支持放射性燃料组件的设备
JP2009145127A (ja) * 2007-12-12 2009-07-02 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 放射性物質格納容器及び放射性物質格納容器の製造方法
WO2011034886A1 (en) * 2009-09-15 2011-03-24 Nac International, Inc. System and method for integration of wet and dry nuclear fuel storage
WO2011055569A1 (ja) 2009-11-04 2011-05-12 シャープ株式会社 シフトレジスタならびにそれを備えた走査信号線駆動回路および表示装置
KR101428218B1 (ko) * 2012-11-22 2014-08-08 주식회사 포스코 캐스크 바스켓을 제조하는 방법
KR102305376B1 (ko) 2013-10-02 2021-09-27 낵 인터내셔날, 인크 사용후 핵 연료를 습식 저장소로부터 건식 저장소로 이송하기 위한 시스템 및 방법
US9793021B2 (en) 2014-01-22 2017-10-17 Nac International Inc. Transfer cask system having passive cooling
US11715575B2 (en) 2015-05-04 2023-08-01 Holtec International Nuclear materials apparatus and implementing the same
WO2016179297A1 (en) * 2015-05-04 2016-11-10 Holtec International Fuel basket for spent nuclear fuel and container implementing the same
FR3044819B1 (fr) * 2015-12-03 2017-12-22 Tn Int Dispositif de rangement pour l'entreposage et/ou le transport d'assemblages de combustible nucleaire, comprenant des etages a fonctions differenciees
CN107785091B (zh) * 2017-09-12 2020-11-17 中国核电工程有限公司 一种乏燃料组件贮存架
CN108735322B (zh) * 2018-06-04 2024-02-09 江苏核电有限公司 一种不锈钢硼铝复合板及制造方法
CN114473330A (zh) * 2020-11-12 2022-05-13 西安核设备有限公司 一种乏燃料贮存格架方管栅距尺寸精度控制装置
CN113921155B (zh) * 2021-11-22 2024-05-10 中国原子能科学研究院 乏燃料的临界实验装置

Family Cites Families (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4034227A (en) 1976-02-02 1977-07-05 Olaf Soot Nuclear fuel storage rack
US4143276A (en) * 1977-05-09 1979-03-06 Brooks & Perkins, Incorporated Spent nuclear fuel storage racks
USRE31661E (en) * 1977-05-09 1984-09-04 Aar Corp. Spent nuclear fuel storage racks
US4319960A (en) * 1979-10-24 1982-03-16 The Babcock & Wilcox Company Modular nuclear fuel assembly rack
US4328491A (en) * 1980-03-10 1982-05-04 Demetrescu Mihai C Dynamic data display system, as for use with EEG
DE3148528A1 (de) * 1980-12-22 1982-07-15 Steag Kernenergie Gmbh, 4300 Essen Vorrichtung zur aufbewahrung von radkoaktivem material
US4399366A (en) * 1981-04-24 1983-08-16 Bucholz James A Separator assembly for use in spent nuclear fuel shipping cask
US4746487A (en) * 1981-06-10 1988-05-24 U.S. Tool & Die, Inc. Storage rack for nuclear fuel assemblies
JPS60107798U (ja) * 1983-12-26 1985-07-22 株式会社神戸製鋼所 使用済燃料輸送容器用バスケツト
JPS6182296U (ja) * 1984-11-05 1986-05-31
US4711758A (en) * 1984-12-24 1987-12-08 Westinghouse Electric Corp. Spent fuel storage cask having basket with grid assemblies
US4695424A (en) * 1985-10-23 1987-09-22 Westinghouse Electric Corp. Cell for a spent nuclear fuel rack
JPS62242725A (ja) 1986-04-14 1987-10-23 Mitsubishi Electric Corp 燃焼機の制御装置
US4827139A (en) * 1987-04-20 1989-05-02 Nuclear Assurance Corporation Spent nuclear fuel shipping basket and cask
US4770844A (en) * 1987-05-01 1988-09-13 Westinghouse Electric Corp. Basket structure for a nuclear fuel transportation cask
US4914758A (en) * 1988-06-27 1990-04-10 Bauer Industries Inc. Fresh water control system and method
JP2568317B2 (ja) * 1991-04-18 1997-01-08 株式会社日立製作所 使用済燃料用貯蔵ラック
JP3318368B2 (ja) 1992-11-12 2002-08-26 三菱アルミニウム株式会社 消音装置
US5384813A (en) * 1993-03-05 1995-01-24 Ionics, Inc. Highly damped storage rack for nuclear fuel assemblies
US5651038A (en) * 1996-02-06 1997-07-22 Sierra Nuclear Corporation Sealed basket for pressurized water reactor fuel assemblies
FR2767220B1 (fr) * 1997-08-07 1999-10-01 Atea Procede de renovation d'un ratelier de stockage d'assemblage de combustible nucleaire
FR2792762B1 (fr) * 1999-04-23 2001-06-08 Atea Soc Atlantique De Tech Av Procede de decoupe d'une tole de maintien d'une feuille de materiau neutrophage sur une paroi d'une alveole de ratelier de stockage d'assemblages de combustible nucleaire
JP3150669B2 (ja) 1999-09-02 2001-03-26 三菱重工業株式会社 キャスク
JP3207841B1 (ja) * 2000-07-12 2001-09-10 三菱重工業株式会社 アルミニウム複合粉末およびその製造方法、アルミニウム複合材料、使用済み燃料貯蔵部材およびその製造方法
ES2213443B1 (es) * 2002-03-14 2005-07-16 Equipos Nucleares, S.A. Bastidor para almacenar combustibles provenientes de reactores nucleares.

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010014681A (ja) * 2008-07-07 2010-01-21 Toshiba Corp 使用済み燃料貯蔵ラックおよびその製造方法
JP2013531235A (ja) * 2010-06-07 2013-08-01 ローズマウント インコーポレイテッド 原子力施設用の計器

Also Published As

Publication number Publication date
ATE483232T1 (de) 2010-10-15
US7215728B2 (en) 2007-05-08
KR20020077205A (ko) 2002-10-11
KR100476402B1 (ko) 2005-03-16
JP3411911B2 (ja) 2003-06-03
DE60237794D1 (de) 2010-11-11
US6778625B2 (en) 2004-08-17
US20050135541A1 (en) 2005-06-23
US20020191730A1 (en) 2002-12-19
EP1246204A3 (en) 2004-10-20
US20060109945A1 (en) 2006-05-25
TW557451B (en) 2003-10-11
EP1246204B1 (en) 2010-09-29
EP1246204A2 (en) 2002-10-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3411911B2 (ja) 使用済み燃料収納用角パイプ、バスケットおよび使用済み燃料収納容器
JP3150669B2 (ja) キャスク
KR100484705B1 (ko) 캐스크
US6839395B2 (en) Cask and production method for cask
JP3978210B2 (ja) キャスク
JP3150670B1 (ja) キャスクおよびキャスクの製造方法、並びに埋没型
JP4015331B2 (ja) Pwr用バスケットおよびそれを構成する角パイプ
JP2001201589A (ja) キャスク製造方法
JP3150674B1 (ja) キャスクおよびキャスク製造方法
JP3207828B2 (ja) キャスク用角パイプおよびバスケット
JP2003322698A (ja) 使用済み燃料集合体収納用バスケット及びこれを構成するためのエレメント
JP2004125484A (ja) キャスク、バスケットおよびバスケットユニットの製造方法
JP2001129713A (ja) 筒状体の加工装置および筒状体の加工方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030218

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 3411911

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080320

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090320

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100320

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110320

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110320

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120320

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130320

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140320

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term