JP2001129713A - 筒状体の加工装置および筒状体の加工方法 - Google Patents

筒状体の加工装置および筒状体の加工方法

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JP2001129713A
JP2001129713A JP31171299A JP31171299A JP2001129713A JP 2001129713 A JP2001129713 A JP 2001129713A JP 31171299 A JP31171299 A JP 31171299A JP 31171299 A JP31171299 A JP 31171299A JP 2001129713 A JP2001129713 A JP 2001129713A
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cylindrical body
cavity
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spindle unit
cask
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JP31171299A
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Yoshiaki Shimokusu
善昭 下楠
Yoshihiko Azumaguchi
嘉彦 東口
Hisahiro Matsuoka
寿浩 松岡
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 胴本体のキャビティ内を容易に加工できるこ
と。 【解決手段】 固定テーブル141は、胴本体101内
を貫通して支持台165により支持されている。固定テ
ーブル141には可動テーブル142、サドル143が
設けられており、サドル143にはスピンドルユニット
146が設けられている。スピンドルユニット146の
スピンドル軸にはフェースミル147が取り付けてあ
る。クランプ装置150を用いてキャビティ102内で
固定テーブル141を固定し、可動テーブル142を軸
方向に送ることで、キャビティ102内を加工すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、燃焼を終えた使
用済み核燃料集合体を収容、貯蔵するものであって、胴
本体のキャビティ内を加工するのに適当な筒状体の加工
装置および筒状体の加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】核燃料サイクルの終期にあって燃焼を終
え使用できなくなった核燃料集合体を、使用済み核燃料
という。使用済み核燃料は、FPなど高放射能物質を含
むので熱的に冷却する必要があるから、原子力発電所の
冷却ピットで所定期間(3〜6ヶ月間)冷却される。そ
の後、遮蔽容器であるキャスクに収納され、トラック等
で貯蔵施設や再処理施設に搬送、貯蔵される。使用済み
核燃料集合体をキャスク内に収容するにあたっては、バ
スケットと称する格子状断面を有する保持要素を用い
る。当該使用済み核燃料集合体は、当該バスケットに形
成した複数の収納空間であるセルに1体ずつ挿入され、
これにより、輸送中の振動などに対する適切な保持力を
確保している。
【0003】このようなキャスクの従来例としては、
「原子力eye」(平成10年4月1日発行:日刊工業
出版プロダクション)や特開昭62−242725号公
報などにて様々な種類のものが開示されている。以下に
本発明の開発にあたり、その前提となったキャスクにつ
いて説明する。なお、当該キャスクは、説明の便宜のた
めに示すものであり、いわゆる公知、公用に該当するも
のではない。
【0004】図19は、キャスクの一例を示す斜視図で
ある。図20は、図19に示したキャスクの軸方向断面
図である。キャスク500は、筒形状の胴本体501
と、胴本体501の外周に設けた中性子遮蔽体であるレ
ジン502と、その外筒503、底部504および蓋部
505から構成されている。胴本体501および底部5
04は、γ線遮蔽体である炭素鋼製の鍛造品である。ま
た、蓋部505は、ステンレス鋼製等の一次蓋506お
よび二次蓋507からなる。胴本体501と底部504
は、突き合わせ溶接により結合してある。一次蓋506
および二次蓋507は、胴本体501に対してステンレ
ス製等のボルトにより固定されている。蓋部505と胴
本体501との間には、金属製のOリングが介在し、内
部の気密を保持している。
【0005】胴本体501と外筒503との間には、熱
伝導を行う複数の内部フィン508が設けられている。
内部フィン508は、熱伝導効率を高めるためその材料
には銅を用いる。レジン502は、この内部フィン50
8により形成される空間に流動状態で注入され、冷却す
ることで固化形成する。バスケット509は、69本の
角パイプ510を図19のような束状に集合させた構造
であり、胴本体501のキャビティ511内に拘束状態
で挿入してある。
【0006】当該角パイプ510は、挿入した使用済み
核燃料集合体が臨界に達しないように中性子吸収材(ホ
ウ素:B)を混合したアルミニウム合金からなる。な
お、キャスク本体512の両側には、キャスク500を
吊り下げるためのトラニオン513が設けられている
(一方は省略)。また、キャスク本体512の両端部に
は、内部に緩衝材として木材などを組み込んだ緩衝体5
14が取り付けられている(一方は省略)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、実際に上記
キャスク500を製作する場合には、通常、使用済み核
燃料集合体の収容数、寸法および重量などの設計条件に
ついて検討する必要がある。具体的には、その収容数が
多いうえ、外径が小さく、重量の軽いキャスクが好まし
いものといえる。ところが、上記キャスク500の構成
によれば、キャビティ511内面に対して最外周の角パ
イプ510で線接触することになるから、バスケット5
09とキャビティ511の間に空間領域Sが生じ、セル
515から胴本体501への熱伝導が効率的に行えな
い。また、空間領域Sの存在により胴本体501の径が
大きくなってしまうため、キャスク500が重くなって
しまう。
【0008】これに対し、キャスク外部に漏れる放射線
量は、中性子およびγ線の総量で規制されているから、
キャスク500の軽量化を図るには胴本体501の厚さ
を小さくすればよいことになる。しかし、γ線遮蔽体で
もあるから、胴本体501側に、γ線遮蔽機能を確保す
るだけの厚さが要求されることになる。また、上記キャ
スク500では、従来にない69個の燃料集合体を収容
可能にしているが、所定重量に納めるため当該構成で胴
本体501の径を小さくすると、使用済み核燃料集合体
の収容数が少なくなってしまう。
【0009】上記のような課題に対し、本願発明者ら
は、胴本体のキャビティ内をバスケットの外形に合わせ
ることにより対処するようにしている(図3参照)。こ
のようにすれば、角パイプとキャビティとの間の空間領
域を減少させ、熱伝導率の向上を図ることが可能にな
る。また、キャビティ内の空間領域をなくすことによ
り、胴本体の外径を小さくすることが可能になる。一
方、胴本体の外径を、図20に示したような胴本体50
1と同じくした場合、より多くの角パイプを挿入するこ
とが可能になる。この発明は、上記のような胴本体のキ
ャビティ内を容易に加工できるようにすることを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1にかかる筒状体の加工装置は、筒状体の
キャビティ内を貫通し両端にて支持された固定テーブル
と、固定テーブル上を筒状体の軸方向に移動制御される
可動テーブルと、可動テーブルの移動方向と直交する方
向に移動制御されるサドルと、サドルに設けられ、その
回転軸が筒状体の軸方向に対して直交するスピンドルユ
ニットと、スピンドル軸に取り付けた工具とを備えたも
のである。
【0011】固定テーブルが筒状体のキャビティ内を貫
通しているから、可動テーブルを軸方向に送ることでス
ピンドルユニットをキャビティ内で支持できる。スピン
ドルユニットは、サドル上に設けられ、当該サドルが可
動テーブル移動方向と直交する方向に移動制御されてい
るから、可動テーブルを送り制御することで、切り込み
量を制御しつつ工具によってキャビティ内を加工するこ
とができる。かかる構成の筒状体の加工装置によれば、
キャビティ内を容易に加工することが可能である。ま
た、この加工装置は、使用済み燃料集合体を収容するキ
ャスクの胴本体を加工するのに最適であるが(請求項
6)、これに限られず、筒状のものならばどのようなも
のにも適用可能である。なお、加工装置は、横型および
縦型のいずれでもよい。
【0012】また、請求項2にかかる筒状体の加工装置
は、上記筒状体の加工装置において、さらに、前記筒状
体を支持する回転支持手段を設けたものである。回転支
持手段により筒状体を支持することで、当該筒状体を回
転させながら加工することができる。例えば工具により
キャビティ内の一面を加工した後、胴本体を回転させて
つぎの一面を加工することができる。これにより、筒状
体のキャビティ内の加工をより容易にすることができ
る。
【0013】また、請求項3にかかる筒状体の加工装置
は、上記筒状体の加工装置において、さらに、前記サド
ルに対してスピンドルユニットを反転できる反転構造を
設けたものである。反転構造を設けてスピンドルユニッ
トを反転させることにより、キャビティ内の反対側を加
工することが可能になる。このような構成にすること
で、工具による加工範囲が広がるから、キャビティ内が
より加工しやすくなる。なお、前記反転機構には、例え
ばスピンドルユニットを着脱構造として構造的に反転さ
せたり、回転テーブルにより自動反転させるようにする
ことなど、当事者が容易に想定できるものを含むものと
する。
【0014】また、請求項4にかかる筒状体の加工装置
は、上記筒状体の加工装置において、さらに、前記スピ
ンドルユニットの両側にスピンドル軸を設け、この両側
のスピンドル軸に工具を設けたものである。スピンドル
ユニットの両側に工具を設けることにより、キャビティ
内の反対側を加工することができるようになる。このた
め、加工範囲が広がるから、キャビティ内がより加工し
やすくなる。
【0015】また、請求項5にかかる筒状体の加工装置
は、上記筒状体の加工装置において、さらに、加工時の
反力をキャビティ内面で受ける反力受けを、前記スピン
ドルユニット、サドルまたは可動テーブルに設けたもの
である。固定テーブルを胴本体のキャビティ内に貫通し
た構造のため、機械的な剛性が不足するが、加工時の反
力を受ける反力受けを設けることにより、当該剛性の不
足を補うことが可能である。後述する実施の形態におい
ては、反力受けをスピンドルユニットに設けたものを示
すが、これ以外にサドルや可動テーブルに設けることも
できる。
【0016】また、請求項7にかかるキャスク製造方法
は、固定テーブルを筒状体のキャビティ内に貫通支持し
ておき、この固定テーブルに設けた可動テーブルを筒状
体の軸方向に移動させ、当該可動テーブルと共に移動す
るスピンドルユニットの工具によって、前記キャビティ
内を切削するようにしたものである。このキャスク製造
方法には、例えば上記したキャスク製造装置などを用い
ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明につき図面を参照
しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこ
の発明が限定されるものではない。
【0018】(実施の形態1)図1は、キャスクを示す
斜視図である。図2は、図1に示したキャスクの径方向
断面図である。図3は、図1に示したキャスクの軸方向
断面図である。キャスク100は、胴本体101のキャ
ビティ102内面をバスケット130の外周形状に合わ
せて機械加工したものである。キャビティ102内面の
機械加工は、後述する専用の加工装置によって機械加工
する。胴本体101および底板104は、γ線遮蔽機能
を有する炭素鋼製の鍛造品である。なお、炭素鋼の代わ
りにステンレス鋼を用いることもできる。前記胴本体1
01と底板104は、溶接により結合する。また、耐圧
容器としての密閉性能を確保するため、一次蓋110と
胴本体101との間には金属ガスケットを設けておく。
【0019】胴本体101と外筒105との間には、水
素を多く含有する高分子材料であって中性子遮蔽機能を
有するレジン106が充填されている。また、胴本体1
01と外筒105との間には熱伝導を行う複数の銅製内
部フィン107が溶接されており、前記レジン106
は、この内部フィン107によって形成される空間に流
動状態で注入され、冷却固化される。なお、内部フィン
107は、放熱を均一に行うため、熱量の多い部分に高
い密度で設けるようにするのが好ましい。また、レジン
106と外筒105との間には、数mmの熱膨張しろ1
08が設けられる。この熱膨張しろ108は、ホットメ
ルト接着剤等にヒーターを埋め込んだ消失型を外筒10
5内面に配し、レジン106を注入固化した後、ヒータ
ーを加熱して溶融排出することにより形成する(図示省
略)。
【0020】蓋部109は、一次蓋110と二次蓋11
1により構成される。この一次蓋110は、γ線を遮蔽
するステンレス鋼または炭素鋼からなる円盤形状であ
る。また、二次蓋111もステンレス鋼製または炭素鋼
製の円盤形状であるが、その上面には中性子遮蔽体とし
てレジン112が封入されている。一次蓋110および
二次蓋111は、ステンレス製または炭素鋼製のボルト
113によって胴本体101に取り付けられている。さ
らに、一次蓋110および二次蓋111と胴本体101
との間にはそれぞれ金属ガスケットが設けられ、内部の
密封性を保持している。また、蓋部109の周囲には、
レジン114を封入した補助遮蔽体115が設けられて
いる。
【0021】キャスク本体116の両側には、キャスク
100を吊り下げるためのトラニオン117が設けられ
ている。なお、図1では、補助遮蔽体115を設けたも
のを示したが、キャスク100の搬送時には補助遮蔽材
115を取り外して緩衝体118を取り付ける(図2参
照)。緩衝体118は、ステンレス鋼材により作成した
外筒120内にレッドウッド材などの緩衝材119を組
み込んだ構造である。バスケット130は、使用済み核
燃料集合体を収容するセル131を構成する69本の角
パイプ132からなる。角パイプ132には、Alまた
はAl合金粉末に中性子吸収性能を持つBまたはB化合
物の粉末を添加したアルミニウム複合材またはアルミニ
ウム合金を用いる。また、中性子吸収材としては、ボロ
ンの他にカドミウムを用いることができる。
【0022】図4は、上記角パイプの製造方法を示すフ
ローチャートである。まず、アトマイズ法などの急冷凝
固法によりAlまたはAl合金粉末を作製すると共に
(ステップS401)、BまたはB化合物の粉末を用意
し(ステップS402)、これら両粒子をクロスロータ
リーミキサー等によって10〜15分間混合する(ステ
ップS403)。
【0023】前記AlまたはAl合金には、純アルミニ
ウム地金、Al−Cu系アルミニウム合金、Al−Mg
系アルミニウム合金、Al−Mg−Si系アルミニウム
合金、Al−Zn−Mg系アルミニウム合金、Al−F
e系アルミニウム合金などを用いることができる。ま
た、前記BまたはB化合物には、B4 C、B2 O3な
どを用いることができる。ここで、アルミニウムに対す
るボロンの添加量は、1.5重量%以上、7重量%以下
とするのが好ましい。1.5重量%以下では十分な中性
子吸収能が得られず、7重量%より多くなると引っ張り
に対する延びが低下するためである。
【0024】つぎに、混合粉末をラバーケース内に封入
し、CIP(Cold Isostatic Press)により常温で全方
向から均一に高圧をかけ、粉末成形を行う(ステップS
404)。CIPの成形条件は、成形圧力を200MP
aとし、成形品の直径が600mm、長さが1500m
mになるようにする。CIPによって全方向から均一に
圧力を加えることにより、成形密度のばらつきが少ない
高密度な成形品を得ることができる。
【0025】続いて、前記粉末成形品を缶に真空封入
し、300℃まで昇温する(ステップS405)。この
脱ガス工程にて缶内のガス成分および水分を除去する。
つぎの工程では、真空脱ガスした成形品をHIP(Hot
Isostatic Press )により再成形する(ステップS40
6)。HIPの成形条件は、温度400℃〜450℃、
時間30sec、圧力6000tonとし、成形品の直
径が400mmになるようにする。続いて、缶を除去す
るために外削、端面削を施し(ステップS407)、ポ
ートホール押出機を用いて当該ビレットを熱間押出しす
る(ステップS408)。この場合の押出条件として、
加熱温度を500℃〜520℃、押出速度を5m/mi
nとする。なお、この条件は、Bの含有量により適宜変
更する。
【0026】つぎに、押出成形後、引張矯正を施すと共
に(ステップS409)、非定常部および評価部を切断
し、製品とする(ステップS410)。完成した角パイ
プは、図5に示すように、断面の一辺が162mm、内
側が151mmの四角形状となる。寸法公差は、要求さ
れる規格の関係でマイナス公差を0にとる。また、内側
角のRが5mmであるのに対し、外側角のRを0.5m
mのシャープエッジに成形する。
【0027】エッジ部分のRが大きい場合、バスケット
130に応力が加わると、角パイプ132の特定部位
(エッジ近傍)に応力集中が起こって破損の原因となり
うる。このため、角パイプ132をシャープエッジにす
ることで、隣接する角パイプ132に対して応力が素直
に伝わるから、角パイプ132の特定部位に対する応力
集中を避けることができる。なお、この角パイプ132
の他の製造方法として、本願出願人により平成11年5
月27日付け(「バスケット及びキャスク」)で既に出
願済みのものがあるから、そちらを参照して製造しても
よい。
【0028】図6は、上記角パイプの挿入方法を示す斜
視図である。上記工程により製造した角パイプ132
は、キャビティ102内の加工形状に沿って順次挿入さ
れる。ここで、角パイプ132に曲げとねじれが生じて
いること、寸法のマイナス公差が0であることから、角
パイプ132を適当に挿入しようとすると、公差の累積
や曲げの影響を受けて挿入しにくくなり、無理に挿入す
ると角パイプ132に過剰な応力が加わることになる。
そこで、製造した全部または一部の角パイプ132の曲
げ及びねじれをレーザ測定器などにより予め測定し、コ
ンピュータを用いることで、当該測定データに基づき最
適な挿入位置を割り出すようにする。このようにすれ
ば、キャビティ102内に角パイプ132を容易に挿入
することができるし、それぞれの角パイプ132にかか
る応力を均一にすることができる。
【0029】また、図6および図2に示すように、キャ
ビティ102のうちセル数が5個または7個となる角パ
イプ列の両側には、それぞれダミーパイプ133が挿入
されている。このダミーパイプ133は、胴本体101
の重量を軽減すると共に胴本体101の厚みを均一化す
ること、角パイプ132を確実に固定することを目的と
する。このダミーパイプ133にもボロン入りアルミニ
ウム合金を用い、上記同様の工程により製作する。な
お、このダミーパイプ133は省略することもできる。
【0030】つぎに、胴本体101のキャビティ102
の加工について説明する。図7および図8は、この発明
の実施の形態1にかかる加工装置を示す構成図である。
図9は、図7および図8に示したスピンドルユニットを
示す構成図である。この加工装置140は、胴本体10
1内を貫通すると共にキャビティ102内に載置固定さ
れる固定テーブル141と、固定テーブル141上を軸
方向に摺動する可動テーブル142と、可動テーブル1
42上にて位置決め固定されているサドル143と、サ
ドル143上に設けられスピンドル144および駆動モ
ータ145からなるスピンドルユニット146と、スピ
ンドル軸に設けたフェースミルなどの工具147とから
構成されている。工具147は、異なる径のものを用意
しておく。
【0031】駆動モータ145の回転は、歯車輪列から
なる減速機155を介してスピンドル144に伝達され
る。また、スピンドルユニット146上には、キャビテ
ィ102内形状に従って当接部を成形した反力受け14
8が設けられている。この反力受け148は、着脱自在
であって蟻溝160に沿ってスライドする。また、反力
受け148は、スピンドルユニット146に対するクラ
ンプ装置149を有しており、所定位置にて固定するこ
とができる。クランプ装置149は、短ストロークのシ
リンダからなる。
【0032】さらに、スピンドルユニット146は、サ
ドル143上で180°反転設置可能であり、そのとき
の位置決めを行うためスピンドルユニット146側から
位置決め軸161が延出している。この位置決め軸16
1はサドル143に設けた位置決め穴(図示省略)に嵌
合する。また、スピンドルユニット146には係止部1
62が設けられており、この係止部162をサドル14
3に設けた溝163に係合し、シリンダ164によって
拘束する。
【0033】さらに、固定テーブル141の下部溝内に
は、複数のクランプ装置150が取り付けられている。
図10は、クランプ装置150を示す構成図である。こ
のクランプ装置150は、シリンダ151と、シリンダ
151の軸に設けたくさび状の移動ブロック152と、
当該移動ブロック152と傾斜面で当接する固定ブロッ
ク153とから構成されている。シリンダと固定ブロッ
クは、固定テーブル141の溝内面に取り付けられる。
【0034】シリンダ151の軸を駆動すると、移動ブ
ロック152が固定ブロック153に当接し、くさびの
効果により移動ブロック152が多少下方に移動する
(図中実線で示す)。これにより、移動ブロック152
の下面がキャビティ102内面に押し当てられるから、
固定テーブル141をキャビティ102内で固定するこ
とができる。クランプ装置150は、固定テーブル14
1に対して4個設けられている。
【0035】また、胴本体101はローラからなる回転
支持台154上に載せられており、径方向に回転自在と
なる。また、スピンドルユニット146とサドル143
との間にスペーサ(図示省略)をかますことにより、固
定テーブル141上の工具147の高さを調整すること
ができる。スペーサの厚さは、上記角パイプ132の一
辺の寸法と同じである。サドル143は、可動テーブル
142に設けたモータ156を回転させることにより胴
本体101の径方向に移動する。可動テーブル142
は、固定テーブル141の端部に設けたサーボモータ1
57とボールネジ158により移動制御される。なお、
加工が進むにつれてキャビティ102内の形状が変わる
ので、反力受け148やクランプ機構150の移動ブロ
ック152を適当な形状のものに変更する必要がある。
【0036】固定テーブル141は、その両端を支持台
165により支持されている。また、胴本体101の端
部下方には、チップコンベア166が設置されている。
なお、上記可動テーブル142、サドル143およびス
ピンドルユニット146等は、図示しない一般的な制御
装置により制御されている。図11は、胴本体内に固定
テーブルを挿入固定する場合を示す説明図である。同図
(a)に示すように、一方の支持台165aは、床面の
レール168上をスライド可能な構造になっており、他
方の支持台165bは、床面に固定されている。固定テ
ーブル141は、胴本体101の外にあるとき、前記支
持台165aと頂部にローラを備えた仮支持台167と
によって支持されている。
【0037】同図(b)に示すように、胴本体101を
回転支持台154上に載せ、固定テーブル141ごと支
持台165aを移動させると、仮支持台167上を固定
テーブル141が動いて胴本体101のキャビティ10
2内に挿入される。つぎに、ある程度挿入したら前記仮
支持台167を取り外し、同図(c)に示すように、固
定テーブル141の端部を支持台165bによって支持
する。
【0038】図12は、加工の過程におけるスピンドル
ユニットの状態を示す説明図である。同図(a)では、
キャビティ102内の図中左側を加工する場合を示す。
反力受け148の端部は、未加工部分の円弧形状に沿っ
た形状であり、クランプ装置150によりキャビティ1
02内部に当接状態で固定することができる(この当接
は、反力受け148がキャビティ102内を摺動できる
程度とする)。一方、当該固定テーブル141は、上記
クランプ装置150によってキャビティ102内にて拘
束される。
【0039】つぎに、同図(b)では、スピンドルユニ
ット146の反転状態を示しており、この方向において
も反力受け148によってクランプすることでスピンド
ルユニット146を固定状態にすることができる。ま
た、加工が進むにつれてキャビティ102の内部形状が
筒状から平面状に変わってしまうため、同図(c)に示
すように、一部の反力受け148aをブロック形状にす
る。また、同図においては、スペーサ167を設けてス
ピンドルユニット146の高さ位置を調整した状態を示
す。また、同図に示した反力受け148の形状は例示で
あって、加工工程のパターンにより種々の形状が考えら
れる。このため、反力受け148の端部は、加工時の反
力を受けることになる面に沿った形状に合わせて加工あ
るいは成形することが必要である。また、当該反力受け
148aの頂部にローラを設けてもよい(図示省略)。
【0040】図13および図14は、キャビティ内の加
工方法を示す説明図である。まず、クランプ装置150
および反力受け148により固定テーブル141をキャ
ビティ102内の所定位置にて固定する(図示省略)。
つぎに、同図(a)に示すように、固定テーブル141
に沿ってスピンドルユニット146を所定の切削速度に
て移動させ、工具147によるキャビティ102内の切
削を行う。これにより、キャビティ102内の一部(切
削部A1)が平面切削される。
【0041】つぎに、同図(b)に示すように、クラン
プ装置150を解放して回転支持台154上で胴本体1
01を90度回転させ、再び固定する。そして、上記同
様に工具147にて切削を行う(切削部B1)。以降、
前記同様の工程をさらに2回繰り返すことで、キャビテ
ィ102内を同図(c)に示すような形状に加工する
(切削部C1、D1)。
【0042】つぎに、スピンドルユニット146を18
0度回転させ、同図(d)に示すように、前記削り残し
た部分の切削を行う(切削部A2)。続いて、同図
(e)に示すように、回転支持台154上で胴本体10
1を90度回転させ、上記同様に工具147にて切削を
行う(切削部B2)。そして、この場合も胴本体101
を90度回転させながら加工を繰り返すことで、キャビ
ティ102内を同図(f)に示すような形状に加工する
ことができる(切削部C2、D2)。
【0043】続いて、同図(g)に示すように、スピン
ドルユニット146にスペーサ167をかませることで
当該スピンドルユニット146の位置を高くする。そし
て、当該位置にて工具147を軸方向に送り、キャビテ
ィ102内の切削を行う(切削部E1)。これを90度
回転させながら繰り返すことで、角パイプ132を挿入
するのに必要な形状がほぼ完成する(同図(h)に示す
切削部E1〜E4)。
【0044】つぎに、同図(h)に示すように、スピン
ドルユニット146を180度回転させると共に、ダミ
ーパイプ133を挿入する部分を切削するため、大きな
径の工具147に交換する。そして、上記同様、90度
回転させながら切削加工を繰り返す(同図(i)に示す
切削部F1〜F4)。さらに、スピンドルユニット14
6を180度回転し、胴本体101を90度回転させな
がら切削加工を繰り返す(切削部F5〜F8)。これに
より、同図(i)に示すような形状のキャビティ102
を形成する。
【0045】なお、このキャビティ102の加工手順
は、上記図13および図14の場合に限られない。3種
類の径の工具147を用いて加工したり、加工の順番を
変えたりするなど、当業者が想定可能な範囲で適宜変更
することができる。また、上記図13および図14で
は、反力受け148の図示を省略したが、当該加工時に
は常に一定の位置に固定しておくと共に、その端部の形
状をキャビティ102の内径状に適合するように加工過
程に応じて適宜選択するようにする。
【0046】キャスク100に収容する使用済み核燃料
集合体は、核分裂性物質および核分裂生成物などを含
み、放射線を発生すると共に崩壊熱を伴うため、キャス
ク100の除熱機能、遮蔽機能および臨界防止機能を貯
蔵期間中(60年程度)、確実に維持する必要がある。
この実施の形態にかかるキャスク100では、胴本体1
01のキャビティ102内を機械加工して角パイプ13
2で構成したバスケット130の外側を密着状態(空間
領域なし)で挿入するようにしており、さらに、胴本体
101と外筒105との間に内部フィン107を設けて
いる。このため、燃料棒からの熱は、角パイプ132或
いは充填したヘリウムガスを通じて胴本体101に伝導
し、主に内部フィン107を通じて外筒105から放出
されることになる。以上から、角パイプ132からの熱
伝導率が向上し、崩壊熱の除熱を効率的に行うことがで
きるようになる。
【0047】また、使用済み核燃料集合体から発生する
γ線は、炭素鋼あるいはステンレス鋼からなる胴本体1
01、外筒105、蓋部109などにおいて遮蔽され
る。また、中性子はレジン106によって遮蔽され、放
射線業務従事者に対する被ばく上の影響をなくすように
している。具体的には、表面線当量率が2mSv/h以
下、表面から1mの線量当量率が100μSv/h以下
になるような遮蔽機能が得られるように設計する。さら
に、セル131を構成する角パイプ132には、ボロン
入りのアルミニウム合金を用いているので、中性子を吸
収して臨界に達するのを防止することができる。
【0048】以上、このキャスク100によれば、胴本
体101のキャビティ102内を機械加工しバスケット
130の外周を構成する角パイプ132を密着状態で挿
入するようにしたので、角パイプ132からの熱伝導率
を向上させることができる。また、キャビティ102内
の空間領域をなくすことができるから、胴本体101を
コンパクトかつ軽量にすることができる。なお、この場
合であっても、角パイプ132の収容数が減少すること
はない。逆に、胴本体101の外径を図20に示すキャ
スクと同じにすれば、それだけセル数を確保できるか
ら、使用済み核燃料集合体の収納数を増加することがで
きる。具体的に当該キャスク100では、使用済み核燃
料集合体の収容数を多くでき且つ重量を抑えることがで
きる。また、現実の問題として、上記構成を採用するこ
とにより、要求される重量制限、寸法制限を満たした上
で多くの使用済み燃料集合体を収容することが可能にな
った。
【0049】(実施の形態2)図15は、この発明の実
施の形態2にかかる加工装置を示す側面図である。図1
6は、図15に示した加工装置の上面図である。この加
工装置200は、上記実施の形態1が横型であるのに対
し、切屑の排出を容易にするため縦型にした点が異なっ
ている。この加工装置200は、胴本体101内を貫通
すると共にキャビティ102内に縦方向に配置固定され
る固定テーブル241と、固定テーブル241上の直動
案内によって軸方向に移動する可動テーブル242と、
可動テーブル242に設けた直動案内上にて位置決めさ
れているサドル243と、サドル243上に設けられス
ピンドル244および駆動モータ245からなるスピン
ドルユニット246と、スピンドル軸に設けた工具24
7とから構成されている。工具247は、異なる径のも
のを用意しておく。
【0050】また、スピンドルユニット246は、その
両側にスピンドル軸が突出しており、このため当該スピ
ンドルユニット246の両側に工具247を装着するこ
とができる。駆動モータ245の回転は、歯車輪列から
なる減速機と、傘歯車からなる回転軸方向の変換機構
(図示省略)を介してスピンドル244に伝達される。
また、可動テーブル242には、バランスウエイト24
5が取り付けてある。可動テーブル242は、固定テー
ブル241の上端部に設けたサーボモータ248とボー
ルネジ249により移動制御される。
【0051】また、スピンドルユニット246には、キ
ャビティ102内形状に従って当接部を成形した反力受
け250が設けられている。反力受け250の詳細な構
造は、上記実施の形態1と略同様であるから説明を省略
する。また、この加工装置200では、スピンドルユニ
ット246のみならず、固定テーブル241とキャビテ
ィ102内との間にも反力受け251が設けられてい
る。
【0052】固定テーブル241は、その下端をスライ
ド部252によって支持されている。スライド部252
により、固定テーブル241を胴本体101の径方向に
移動することができる。また、スライド部252には、
ロック機構が設けられている(図示省略)。一方、固定
テーブル241の上端は、アーム253により支持され
ている。固定テーブル241の両側には、支持固定用の
柱254、255が設置されており、一方の柱244の
上部に前記アーム253が取り付けられている。このア
ーム253は、柱254上部面の直動案内256に沿っ
て移動することができ、さらに、左右側に設けたロック
機構257(図16参照)により所定の位置にて当該ア
ーム253を位置決め固定することができる。ロック機
構257は、例えばジャッキからなり可動部先端を両側
の側壁258に押し付けてアーム253の固定を行うも
のである。また、他方の柱255の上部には、刃物交換
用の作業台259が設置されている。この作業台259
は、胴本体101側にスライドする。
【0053】図17は、胴本体の固定方法を示す説明図
である。胴本体101は、左右の柱254、255に設
けた回転支持部265により支持固定されている。回転
支持部265は、先端にローラ266を取り付けた構造
であり、さらに、胴本体101を入れる側の回転支持部
265aは、シリンダ267により揺動可能になってい
る。また、シリンダ267には、電磁ブレーキなどのロ
ック機構(図示省略)が設けられている。なお、シリン
ダ267のほかにボールネジを用いることもできる。ま
た、上記回転支持部265に代えて、図18に示すよう
な固定板268を用いるようにしてもよい。
【0054】図15に戻り、胴本体101は、その下端
部を固定冶具270により固定されている。固定冶具2
70は、回転テーブル271上に設けられており、ボル
トおよびナットで構成したロック機構272により径方
向にスライドして固定することができる。回転テーブル
271は、その下面に配置された支持ローラ273によ
り回転する。支持ローラ273は、支持テーブル274
上に固定されている。さらに、回転テーブル271は、
両側の柱254、255に設けたガイドローラ275に
より回転支持されている。支持テーブル274に対して
回転テーブル271は、位置決めピン276により所定
回転位置で固定することができる。これにより、胴本体
101を所定回転位置にて拘束することができる。ま
た、角度割り出し可能な回転テーブル271を使用する
ことにより、任意の角度でも可能になる。
【0055】なお、上記では、スピンドルユニット24
6の両側に工具247を設けたが、実施の形態1のよう
にスピンドルユニット246をサドル243面で反転可
能な構造にしてもよい。また、上記可動テーブル24
2、サドル243およびスピンドルユニット246等
は、図示しない一般的な制御装置により制御されてい
る。
【0056】胴本体101の設置をするには、まず、ア
ーム253と固定テーブル241を切離し、アーム25
3を柱254側に戻し、固定テーブル291のみが立っ
た状態にする。つぎに、搬送してきた胴本体101をク
レーン(図示省略)により吊り下げて回転テーブル27
1上の固定冶具270上に載置し、胴本体101を当該
固定冶具270により拘束する。また、胴本体101を
設置する際には前記回転支持部265aが解放している
が、当該胴本体101を固定冶具270に設置した後は
回転支持部265aが作動するから胴本体101が拘束
固定される。また、胴本体101を載置、拘束した後、
回転テーブル271を位置決めピン276によって位置
決めする。これにより、支持テーブル274上にて胴本
体101の回転方向の位置決めがなされる。
【0057】つぎに、固定テーブル241の上端を固定
する場合、アーム253を固定テーブル241側にスラ
イドさせ、アーム253と固定テーブル241を取り付
けると共に固定テーブル241の上端をアーム253で
支持固定し、スピンドルユニット246を所定位置に位
置決めする。固定テーブル241は、アーム253およ
びスライド部252のロック機構257を解除すること
で、径方向に移動可能になる。
【0058】つぎに、この加工装置200により胴本体
101を加工するときは、上記図13および図14に示
した加工例と同様に行う。すなわち、胴本体101を9
0°毎回転しつつキャビティ102内を加工してゆく。
ここで、同図に示す例と異なるのは、実施の形態2にか
かる加工装置200ではスピンドルユニット246の反
転工程がないため、キャビティ102内の反対面を加工
する場合には、サドル243を径方向に移動して反対側
の工具247により加工することである。
【0059】なお、キャビティ102の反対面を加工す
る際には、反力受け250、251を取り外して加工面
と反対側に取り付けるようにする。また、同図では、ス
ピンドルユニット246にスペーサをかまして固定テー
ブルに対する垂直方向の位置決めを行っているが、この
実施の形態2にかかる加工装置200では、アーム25
3およびスライド部252により固定テーブル241自
体を移動することで位置決めを行うようにしている。
【0060】以上、この加工装置200では、縦型にす
ることで切屑の排出が容易になる。また、工具247を
スピンドルユニット246の両側に設けることにより反
転せずに反対面を加工できる。このため、キャビティ1
02内の加工が容易になる。
【0061】なお、上記実施の形態1および2では、加
工装置100を胴本体101の加工に用いたが、加工対
象は胴本体101に限定されない。胴本体101のよう
な筒状体、例えば熱交換器の筐体、PWR用炉心の中性
子反射体などに用いることができる。このような筒状体
に適用すれば当該筒状体の内部加工を容易に行うことが
できる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、この発明にかかる
筒状体の加工装置(請求項1)では、固定テーブルを筒
状体のキャビティ内を貫通支持し、この固定テーブル上
に可動テーブルを設けると共にこれと直交方向に移動す
るサドルを設け、当該サドル上に工具を有するスピンド
ルユニットを配置したので、筒状体のキャビティ内を容
易に加工することが可能になる。
【0063】つぎに、この発明の筒状体の加工装置(請
求項2)では、筒状体を支持する回転支持台を設けたの
で、筒状体を回転させながら加工できる。このため、筒
状体のキャビティ内の加工をより容易にすることが可能
になる。
【0064】つぎに、この発明の筒状体の加工装置(請
求項3)では、サドルに対してスピンドルユニットを反
転できる反転構造を設けた。また、この発明の筒状体の
加工装置(請求項4)では、スピンドルユニットの両側
にスピンドル軸を設け、この両側のスピンドル軸に工具
を設けた。このため、筒状体のキャビティ内をさらに容
易に加工することが可能になる。
【0065】つぎに、この発明の筒状体の加工装置(請
求項5)では、加工時の反力をキャビティ内面で受ける
反力受けを、前記スピンドルユニット、サドルまたは可
動テーブルに設けたので、装置の剛性を補充して適性な
加工をすることができる。また、上記筒状体の加工装置
(請求項6)は、使用済み燃料集合体を収容するキャス
クの胴本体を加工するのに最適である。
【0066】つぎに、この発明のキャスク製造方法(請
求項7)では、固定テーブルを筒状体のキャビティ内に
貫通支持しておき、この固定テーブル上に設けた可動テ
ーブルを筒状体の軸方向に移動させ、当該可動テーブル
と共に移動するスピンドルユニットの工具によりキャビ
ティ内を切削するようにしたので、筒状体のキャビティ
内を容易に加工することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1にかかるキャスクを示
す斜視図である。
【図2】図1に示したキャスクを示す径方向断面図であ
る。
【図3】図1に示したキャスクを示す軸方向断面図であ
る。
【図4】角パイプの製造方法を示すフローチャートであ
る。
【図5】角パイプの断面形状を示す説明図である。
【図6】上記角パイプの挿入方法を示す斜視図である。
【図7】この発明の実施の形態1にかかる加工装置を示
す構成図である。
【図8】図7に示した加工装置を示す構成図である。
【図9】図7および図8に示したスピンドルユニットを
示す構成図である。
【図10】クランプ装置を示す構成図である。
【図11】胴本体内に固定テーブルを挿入固定する場合
を示す説明図である。
【図12】加工の過程におけるスピンドルユニットの状
態を示す説明図である。
【図13】キャビティ内の加工方法を示す説明図であ
る。
【図14】キャビティ内の加工方法を示す説明図であ
る。
【図15】この発明の実施の形態2にかかる加工装置を
示す側面図である。
【図16】図15に示した加工装置の上面図である。
【図17】胴本体の固定方法を示す説明図である。
【図18】胴本体の他の固定方法を示す説明図である。
【図19】キャスクの一例を示す斜視図である。
【図20】図19に示したキャスクを示す軸方向断面図
である。
【符号の説明】
100 キャスク 101 胴本体 102 キャビティ 104 底板 105 外筒 106 レジン 107 内部フィン 108 熱膨張しろ 109 蓋部 110 一次蓋 111 二次蓋 115 補助遮蔽体 116 キャスク本体 117 トラニオン 118 緩衝体 130 バスケット 131 セル 132 角パイプ 140 加工装置 141 固定テーブル 142 可動テーブル 143 サドル 144 スピンドル 145 駆動モータ 146 スピンドルユニット 147 工具 155 減速機 148 反力受け 149 クランプ装置 150 クランプ装置 154 回転支持台 157 サーボモータ 165 支持台 166 チップコンベア 167 仮支持台 168 レール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松岡 寿浩 神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1号 三 菱重工業株式会社神戸造船所内 Fターム(参考) 3C022 AA04 AA07 AA08 AA10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状体のキャビティ内を貫通し両端にて
    支持された固定テーブルと、 固定テーブル上を筒状体の軸方向に移動制御される可動
    テーブルと、 可動テーブルの移動方向と直交する方向に移動制御され
    るサドルと、 サドルに設けられ、その回転軸が筒状体の軸方向に対し
    て直交するスピンドルユニットと、 スピンドル軸に取り付けた工具と、を備えたことを特徴
    とする筒状体の加工装置。
  2. 【請求項2】 さらに、前記筒状体を支持する回転支持
    手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の筒状体
    の加工装置。
  3. 【請求項3】 さらに、前記サドルに対してスピンドル
    ユニットを反転できる反転構造を設けたことを特徴とす
    る請求項1または2に記載の筒状体の加工装置。
  4. 【請求項4】 さらに、前記スピンドルユニットの両側
    にスピンドル軸を設け、この両側のスピンドル軸に工具
    を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の筒
    状体の加工装置。
  5. 【請求項5】 さらに、加工時の反力をキャビティ内面
    で受ける反力受けを、前記スピンドルユニット、サドル
    または可動テーブルに設けたことを特徴とする請求項1
    〜4のいずれか一つに記載の筒状体の加工装置。
  6. 【請求項6】 前記筒状体が、キャスクの胴本体である
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の
    筒状体の加工装置。
  7. 【請求項7】 固定テーブルを筒状体のキャビティ内に
    貫通支持しておき、この固定テーブルに設けた可動テー
    ブルを筒状体の軸方向に移動させ、当該可動テーブルと
    共に移動するスピンドルユニットの工具によって、前記
    キャビティ内を切削するようにしたことを特徴とする筒
    状体の加工方法。
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