JP2002295513A - 多板クラッチ - Google Patents

多板クラッチ

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JP2002295513A
JP2002295513A JP2001101926A JP2001101926A JP2002295513A JP 2002295513 A JP2002295513 A JP 2002295513A JP 2001101926 A JP2001101926 A JP 2001101926A JP 2001101926 A JP2001101926 A JP 2001101926A JP 2002295513 A JP2002295513 A JP 2002295513A
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JP
Japan
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clutch
gear
plate
driven
clutch housing
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Application number
JP2001101926A
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English (en)
Inventor
Toshiharu Akutsu
敏治 阿久津
Yoshinobu Sawamura
吉信 澤村
Takashi Kaneishi
貴志 金石
Masushi Kugai
益史 陸井
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動源からの動力伝達によって回転駆動され
るクラッチハウジングに従動軸が回転自在に嵌装され、
クラッチハウジングと従動軸とにそれぞれ係合するクラ
ッチ板が交互に軸方向に重ねられて配置された多板クラ
ッチにおいて、部品点数を削減し構造を簡略化し、多板
クラッチの軸方向寸法を短縮して、小型軽量化とコスト
ダウンを図る。 【解決手段】 前記駆動源のドライブギヤと噛み合うド
リブンギヤを、前記クラッチハウジングの外周面に一体
に設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クラッチハウジン
グ内に多数のクラッチ板が配設された多板クラッチに関
するものである。
【0002】
【従来技術】従来の多板クラッチでは、実公昭57−2
9070号公報および特開平9−264337号公報に
記載されているように、駆動源である内燃機関のクラン
ク軸と一体のドライブギヤに噛み合うドリブンギヤは、
多板クラッチの有底短円筒状クラッチハウジングの円板
状底部に隣接して配置され、該ドリブンギヤと円板状底
部とはダンパー部材を介して連結されていた。
【0003】
【解決しようとする課題】従来の多板クラッチ、特にク
ラッチ操作によりクラッチの断続が行われる切り換え多
板クラッチにおいては、有底円筒状クラッチハウジング
とドリブンギヤとは軸方向に並んで配置されているた
め、多板クラッチ全体の軸方向寸法が長くなって、多板
クラッチの小型化が困難であった。
【0004】
【課題を解決するための手段および効果】本発明は、こ
のような難点を克服した多板クラッチの改良に係り、請
求項1記載の発明は、駆動源からの動力伝達によって回
転駆動されるクラッチハウジングに従動軸が回転自在に
嵌装され、前記クラッチハウジングと従動軸とにそれぞ
れ係合するクラッチ板が交互に軸方向に重ねられて配置
された多板クラッチにおいて、前記駆動源のドライブギ
ヤと噛み合うドリブンギヤが前記クラッチハウジングの
外周面に一体に設けられたことを特徴とするものであ
る。
【0005】請求項1記載の発明は、前述したようにド
リブンギヤがクラッチハウジングの外周面に一体に設け
られているため、部品点数が削減されて構造が簡略化さ
れ、しかも多板クラッチの軸方向寸法が短縮される結
果、小型軽量化とコストダウンが可能となる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図1ないし図7に図示され
た本発明の一実施形態について説明する。
【0007】図示されない自動2輪車に搭載された単気
筒OHC4ストロークサイクル内燃機関0の本体は、図
1および図2に図示されるように、シリンダ孔5が略前
方(図1では右方、図2では上方)水平方向に指向したシ
リンダブロック1と、該シリンダブロック1の前端に配
置されたシリンダヘッド2と、前記シリンダブロック1
の後端に配置された左右割の右方クランクケース3およ
び左方クランクケース4とよりなり、該左右の右方クラ
ンクケース3および左方クランクケース4は図示されな
いボルトにより相互に結合されるとともに、車体前方か
らシリンダヘッド2およびシリンダブロック1を貫通し
て右方クランクケース3および左方クランクケース4に
螺着されるボルト6により、シリンダブロック1、シリ
ンダヘッド2、右方クランクケース3、および左方クラ
ンクケース4は一体的に結合されるようになっている。
【0008】また、図2に図示されるように、前記シリ
ンダブロック1のシリンダ孔5にピストン7が摺動自在
に嵌装されるとともに、右方クランクケース3および左
方クランクケース4に車幅方向へ指向したクランク軸8
がボールベアリング9を介して回転自在に枢支され、前
記ピストン7とクランク軸8とはコネクティングロッド
10によって連結されており、ピストン7の往復動に連動
して、クランク軸8が図1で時計方向へ回転駆動される
ようになっている。
【0009】さらに、右方クランクケース3および左方
クランクケース4には、クランク軸8と平行に主軸11お
よび出力軸12が回転自在に枢支され(図1)、クランク
軸8の右端には、図3に示される発進用自動遠心クラッ
チ13が配設されるとともに、主軸11の右端には、同図に
示される切り換えクラッチ36が配置され、主軸11と出力
軸12とには図示されない歯車が設けられ、左方クランク
ケース4から左方へ突出した出力軸12の左端に一体に固
定されないドライブスプロケットが取り付けられ、図示
されない後車輪と一体の後車軸にドリブンスプロケット
(図示されず)が一体に取り付けられ、前記ドライブス
プロケットとドリブンスプロケットに無端チエン(図示
されず)が架渡されており、発進用自動遠心クラッチ13
および切り換えクラッチ36が接続された状態において、
主軸11と出力軸12の歯車の選択的噛み合いにより、所定
の変速比でもって図示されない後車輪が回転駆動される
ようになっている。
【0010】前記発進用自動遠心クラッチ13では、図3
および図4に図示されるように、クランク軸8の右側部
に遠心クラッチインナー14が回転自在に嵌装され、該遠
心クラッチインナー14の外端寄りに位置してクランク軸
8の右端にクラッチセンター15がスプライン嵌合され、
クランク軸8の右端に螺着されたナット16によりクラッ
チセンター15がクランク軸8に一体に結合されている。
遠心クラッチインナー14の外側ディスク部14aの円形
凹部内周面14bと、クラッチセンター15の外周面15
aとの間には、図3および図6に示されるように、ワン
ウエイクラッチ17のリテーナ18が介装され、該リテーナ
18には、図6に示されるように、周方向に亘り一定間隔
毎にローラ保持孔18aが形成され、該ローラ保持孔1
8aにローラ19が遊嵌され、図6および図7に図示され
るように、前記クラッチセンター15の外周面15aに
は、クラッチカム凹面15bが形成されている。
【0011】このクラッチカム凹面15bは、図7に詳
細に図示されるように、その底部から時計回り方向に向
っては緩やかに半径方向へ傾斜し、その底部から反時計
回り方向に向っては急に半径方向へ傾斜しており、クラ
ッチセンター15すなわちクランク軸8が図6において時
計方向へ回転(単気筒OHC4ストロークサイクル内燃
機関0が正転)する場合には、クラッチセンター15の回
転トルクが遠心クラッチインナー14に伝達されず、クラ
ッチセンター15が図6において反時計方向へ回転(単気
筒OHC4ストロークサイクル内燃機関0が逆転)する
場合には、クラッチセンター15の回転トルクが遠心クラ
ッチインナー14に伝達され、あるいは遠心クラッチイン
ナー14が図6において時計方向へ回転する場合には、遠
心クラッチインナー14の回転トルクがクラッチセンター
15に伝達されるようになっている。
【0012】また、前記クラッチセンター15とリテーナ
18とに位置決め用のリング状スプリング20が介装されて
おり、このスプリング20のバネ力によりリテーナ18のロ
ーラ保持孔18aがクラッチセンター15のクラッチカム
凹面15bの底部に相対した位置に復歸できるようにな
っている。
【0013】さらに、クラッチセンター15の右側部外周
面に鋼板製の椀状のクラッチハウジング21が溶接でもっ
て一体に接合され、該クラッチハウジング21はプレス成
形品である。
【0014】このプレス成形で成形されたクラッチハウ
ジング21の円板状部21aの外周部21bは該円板状部
21aに対して断面で略直角に左方へ折曲されるととも
に、図5に図示されるように、周方向に亘って等間隔毎
に張り出し部21cが形成され、該張り出し部21cの
内、1つ置きの張り出し部21cの中心寄り位置に開口
21dが形成されるとともに、隣接する開口21dの中
間に支持リング25を保持するための係止爪21eが切り
起され、これらクラッチハウジング21の円板状部21
a、外周部21b、張り出し部21c、開口21d、係
止爪21eは、クラッチハウジング21のプレス成形の際
に、同時に形成されている。
【0015】また、クラッチハウジング21の円板状部2
1aの中心に位置したクラッチセンター15およびナット
16を覆うカバー22がボルト23でもってクラッチハウジン
グ21の円板状部21aに一体に装着され、前記クラッチ
ハウジング21の開口21dにはウエイトカム24が遊嵌さ
れ、前記クラッチハウジング21の円板状部21aと係止
爪21eとに挟持された支持リング25に前記ウエイトカ
ム24が揺動可能に枢支されている。
【0016】さらに、前記遠心クラッチインナー14の外
周部14aには、図6に図示されるように、周方向に亘
って等間隔に係合凹部14cが多数形成され、該遠心ク
ラッチインナー14の係合凹部14cにクラッチプレート
26の内周突部26aが嵌装されている。該クラッチプレ
ート26の両側面には摩擦板27が一体に貼付されている。
【0017】さらにまた、図3に図示されるように、ク
ラッチハウジング21の張り出し部21cに2枚のプレッ
シャプレート28の外周突部28aがクラッチプレート26
を挟むように嵌装され、該2枚のプレッシャプレート28
の内、右方のプレッシャプレート28には左方に向ってガ
イドピン29が周方向に亘って数個所で一体にカシメ付け
され、該ガイドピン29の先端は、左側のプレッシャプレ
ート28に遊嵌され、該ガイドピン29にコイルスプリング
30が嵌装され、また、右方のプレッシャプレート28の左
側面に、スペーサ31が周方向に亘って数個所で一体にカ
シメ付けされている。クラッチハウジング21の張り出し
部21cの内面はストッパーの働きをし、プレッシャー
プレート28がクラッチハウジング21と一体になって回る
ようになっている。
【0018】また、クランク軸8およびクラッチセンタ
ー15が、停止または所定回転速度以下で回転している場
合には、ウエイトカム24には大きな遠心力が働かず、ク
ラッチプレート26とプレッシャプレート28とは、図3に
示すように、相互に離れてクラッチ断の状態となってい
る。
【0019】さらに、クランク軸8およびクラッチセン
ター15が図5および図6にて時計方向へ所定回転速度以
上回転した場合には、ウエイトカム24に働く遠心力によ
り、図3に示されたウエイトカム24が、時計回り方向へ
揺動して、図4に図示されるように傾き、このウエイト
カム24の傾きにより右側のプレッシャプレート28が左方
へ押されて、クラッチプレート26とプレッシャプレート
28とは摩擦板27を介して相互に圧接され、その圧接によ
る摩擦力でもってクランク軸8すなわちクラッチセンタ
ー15の回転トルクが遠心クラッチインナー14に伝達され
るようになっている。
【0020】さらにまた、遠心クラッチインナー14の左
端には、出力歯車33が一体に形成されるとともに、該出
力歯車33に隣接してセラシ歯車34が配設され、切り換え
クラッチ36のクラッチアウター37に形成された歯車38は
出力歯車33およびセラシ歯車34に噛合わされており、ス
プリング35のバネ力によりセラシ歯車34が切り換えクラ
ッチ36の歯車38の動力非伝達側歯車に常時圧接されて、
バックラッシュが除去されるようになっている。
【0021】しかも、遠心クラッチインナー14と一体の
出力歯車33には、図示されないキックスタータ歯車また
は、スタータモータの出力歯車が噛合わされており、図
示されないキックペダルを踏むか、またはスタータモー
タを始動させると、出力歯車33には図5において時計方
向のトルクが加えられ、ワンウエイクラッチ17が接続状
態となって、クランク軸8が時計方向へ回転駆動され、
単気筒OHC4ストロークサイクル内燃機関0が始動す
るようになっている。
【0022】また、切り換えクラッチ36の出力軸たるメ
インシャフト39には、鍔付き管状体40がスプライン嵌合
されて、ナット41でもって引き抜き不能に固定され、該
鍔付き管状体40の管状部40aに厚肉円板状のトルク受
け部材42が相対的に回転可能に嵌装され、その右端面に
接するサークリップ43でもって軸方向に移動不可能に固
定され、該厚肉円板状トルク受け部材42の外周面にクラ
ッチアウター37が相対的に回転可能に嵌装され、該トル
ク受け部材42の左端面に接するサークリップ44でもって
軸方向に移動不可能に固定されている。
【0023】さらに、クラッチアウター37の内周面に
は、軸方向に向いた突条部37aが周方向に亘り複数条
形成され、該クラッチアウター37の突条部37aに係止
しうる凹部(図示されず)がクラッチプレート45の外周部
45aに形成され、クラッチアウター37の中心側に位置
してクラッチインナー46が鍔付き管状体40の管状部40
aに相対的に回転可能に嵌合されている。
【0024】さらにまた、該クラッチインナー46の外周
面には、軸方向に向いた突条部46aが周方向に亘り複
数条形成され、該クラッチインナー46の突条部46aに
係止しうる凹部(図示されず)がプレッシャプレート47の
内周部47aに形成され、これらクラッチプレート45と
プレッシャプレート47とは交互に互い違いに重ね合わさ
れ、トルク受け部材42とクラッチインナー46の右側板部
46bとに挟まれて、相互に接触しうるようになってい
る。
【0025】そして、クラッチインナー46の左側板部4
6cに左方へ突出する突起46dが形成されるととも
に、トルク受け部材42の右側面に凹部42aが形成さ
れ、トルク受け部材42とクラッチインナー46とは一体と
なって回転しうるようになっている。
【0026】また、クラッチインナー46の左側板部46
cの右側に位置してコーンディスクスプリング48が鍔付
き管状体40の管状部40aに遊嵌され、クラッチインナ
ー46の円筒部46dと左側板部46cとの隅部にスプリ
ング受け部49が配置されるとともに、鍔付き管状体40の
管状部40aの端部付近にスプリング受け部50が配置さ
れ、このスプリング受け部50を係止するサークリップ51
が鍔付き管状体40の管状部40aに嵌装され、このコー
ンディスクスプリング48のバネ力によりクラッチインナ
ー46がトルク受け部材42に向って付勢されており、通常
状態では、クラッチプレート45とプレッシャプレート47
とは相互に圧接されて、切り換えクラッチ36が接続され
るようになっている。
【0027】さらに、コーンディスクスプリング48には
周方向に亘り等間隔に3個以上の箇所に孔48aが形成
され、クラッチインナー46には、コーンディスクスプリ
ング48の孔48aに対応する個所に筒状部46eが形成
され、引き出し部材52の円板部52aを貫通してクラッ
チインナー46の筒状部46eに螺着されるボルト53でも
って、クラッチインナー46と引き出し部材52とは一体に
結合されている。
【0028】さらにまた、引き出し部材52の円筒部52
bにベアリング54を介して引き出し軸55が回転可能に嵌
装され、該引き出し軸55の右端に操作部材56が連結され
ており、コーンディスクスプリング48のバネ力に打ち勝
って操作部材56を右方へ移動させると、引き出し部材52
およびクラッチインナー46もこれに連動して右方へ移動
し、クラッチプレート45およびプレッシャプレート47の
相互圧接が解除されて、切り換えクラッチ36は遮断状態
に切えられるようになっている。
【0029】また、前記メインシャフト39と、これと平
行な図示されないカウンターシャフトとには、それぞれ
複数のギヤが設けられて、歯車変速機が構成されてい
る。
【0030】さらにまた、鍔付き管状体40の円板部40
bと、トルク受け部材42との隣接部には、半円筒状凹部
40c、42bが形成され、該半円筒状凹部40c、4
2bにコイルスプリングダンパー57が介装されている。
【0031】図1ないし図7に図示の実施形態は前述し
たように構成されているので、クランク軸8が停止また
は、所定回転速度以下で回転している場合には、図3に
示されるように、ウエイトカム24には大きな遠心力が働
かず、発進用自動遠心クラッチ13は遮断状態となってい
る。
【0032】そして、クランク軸8の回転速度が所定回
転速度を越えると、図4に示されるように、ウエイトカ
ム24に働く遠心力により、プレッシャプレート28がクラ
ッチプレート26に押し付けられて、発進用自動遠心クラ
ッチ13が接続状態となり、クランク軸8のトルクが切り
換えクラッチ36のクラッチアウター37に伝達される。
【0033】また、発進用自動遠心クラッチ13のクラッ
チハウジング21は、鋼板に、打抜きプレス成形を施し、
クラッチハウジング21の円板状部21a、外周部21b、
張り出し部21c、開口21dおよび係止爪21eを同
時に、一体的に形成してなるため、多数の複雑な金型を
必要とせず、部品点数と加工工数を削減でき、薄い銅版
でクラッチハウジング21を構成できる生産性を高めるこ
とができる結果、軽量化と大幅なコストダウンを遂行す
ることができる。
【0034】さらに、操作部材56に右方への操作力が働
かない通常状態では、切り換えクラッチ36は接続状態と
なっているので、クランク軸8の回転速度が所定回転速
度を越えると、発進用自動遠心クラッチ13も接続状態と
なっているのでメインシャフト39も回転駆動される。
【0035】さらにまた、このように発進用自動遠心ク
ラッチ13および切り換えクラッチ36が接続状態となって
いる場合(図4)に、操作部材56を右方へ操作すると、
切り換えクラッチ36が遮断状態となって、メインシャフ
ト39には、回転トルクが伝達されず、停止するため、メ
インシャフト39およびこれに隣接して平行に配置されて
いるカウンタシャフトにそれぞれ設けられているギヤの
噛み合いを選択的に切り換えることが可能となる。そし
て、切り換えクラッチ36の断続操作と、歯車変速機の変
速操作とを行うことにより、図示されない自動2輪車
は、所要の変速比でもって、走行することができる。
【0036】さらにまた、切り換えクラッチ36のクラッ
チアウター37に歯車38が一体的に形成されているため、
切り換えクラッチ36全体の軸方向寸法が短縮され、切り
換えクラッチ36の部品点数削減と、構造簡略化と、小型
軽量化とが可能となり、また、コストダウンも可能とな
る。
【0037】しかも、発進用自動遠心クラッチ13より切
り換えクラッチ36のクラッチアウター37に加えられたト
ルクの変動は、クラッチプレート45とプレッシャプレー
ト47との相互滑りで吸収された後、鍔付き管状体40とト
ルク受け部材42とに介装されたコイルスプリングダンパ
ー57によりさらに吸収されるので、メインシャフト39と
図示されないカウンタシャフトとに設けられたギヤの歯
に大きなトルク変動が加えられず、ギヤの歯の耐久性が
向上する。
【0038】そして、切り換えクラッチ36の接続の際に
発生する大きな駆動トルクが、コイルスプリングダンパ
ー57により吸収されるので、該切り換えクラッチ36より
入力される動力被伝達側の歯車変速機には、切り換えク
ラッチ36の切り換え操作による衝撃力が伝達されにく
い。
【0039】上記実施形態は、本発明の構成を切り換え
クラッチに適用した場合について述べたが、本発明の構
成は切り換えクラッチだけではなく、自動遠心クラッチ
に対しても適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る多板クラッチを備え
た単気筒OHC4ストロークサイクル内燃機関の外観図
である。
【図2】同内燃機関の要部縦断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る多板クラッチの縦断
面図である。
【図4】同多板クラッチの作用説明図である。
【図5】上記実施形態における発進用自動遠心クラッチ
のハウジングの正面図である。
【図6】同発進用自動遠心クラッチのハウジングの横断
面図である。
【図7】同発進用自動遠心クラッチのワンウエイクラッ
チの部分拡大断面図である。
【符号の説明】
0…単気筒OHC4ストロークサイクル内燃機関、1…
シリンダブロック、2…シリンダヘッド、3…右方クラ
ンクケース、4…左方クランクケース、5…シリンダ
孔、6…ボルト、7…ピストン、8…クランク軸、9…
ボールベアリング、10…コネクティングロッド、11…主
軸、12…出力軸、13…発進用自動遠心クラッチ、14…遠
心クラッチインナー、14a…外側ディスク部、14b…円
形凹部の内周面、14c…係合凹部、15…クラッチセンタ
ー、15a…外周面、15b…クラッチカム凹面、16…ナッ
ト、17…ワンウエイクラッチ、18…リテーナ、18a…ロ
ーラ保持孔、19…ローラ、20…スプリング、21…クラッ
チハウジング、21a…円板状部、21b…外周部、21c…
張り出し部、21d…開口、21e…係止爪、22…カバー、
23…ボルト、24…ウエイトカム、25…支持リング、26…
クラッチプレート、26a…円周突部、27…摩擦板、28…
プレッシャプレート、28a…外周突部、29…ガイドピ
ン、30…コイルスプリング、31…スペーサ、33…出力歯
車、34…セラシ歯車、35…スプリング、36…切り換えク
ラッチ、37…クラッチアウター、37a…突条部、38…歯
車、、39…メインシャフト、40…鍔付き管状体、40a…
管状部、40b…円板部、40c…半円筒状凹部、41…ナッ
ト、42…トルク受け部材、42a…凹部、42b…半円筒状
凹部、43…サークリップ、44…サークリップ、45…クラ
ッチプレート、45a…外周部、46…クラッチインナー、
46a…突条部、46b…右側板部、46c…左側板部、46d
…突起、46e…筒状部、47…プレッシャプレート、47a
…内周部、48…コーンディスクスプリング、48a…孔、
49…スプリング受け部、50…スプリング受け部、51…サ
ークリップ、52…引き出し部材、53…ボルト、54…ベア
リング、55…引き出し軸、56…操作部材、57…コイルス
プリングダンパー。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年4月4日(2001.4.4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】図示されない自動2輪車に搭載された単気
筒OHC4ストロークサイクル内燃機関0の本体は、図
1および図2に図示されるように、シリンダ孔5が略前
方(図1では右方、図2では上方)水平方向に指向したシ
リンダブロック1と、該シリンダブロック1の前端に配
置されたシリンダヘッド2と、前記シリンダブロック1
の後端に配置された左右割の右方クランクケース3およ
び左方クランクケース4とよりなり、該左右割の右方ク
ランクケース3および左方クランクケース4は図示され
ないボルトにより相互に結合されるとともに、車体前方
からシリンダヘッド2およびシリンダブロック1を貫通
して右方クランクケース3および左方クランクケース4
に螺着されるボルト6により、シリンダブロック1、シ
リンダヘッド2、右方クランクケース3、および左方ク
ランクケース4は一体的に結合されるようになってい
る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】さらに、右方クランクケース3および左方
クランクケース4には、クランク軸8と平行に主軸11お
よび出力軸12が回転自在に枢支され(図1)、クランク
軸8の右端には、図3に示される発進用自動遠心クラッ
チ13が配設されるとともに、主軸11の右端には、同図に
示される切り換えクラッチ36が配置され、主軸11と出力
軸12とには図示されない歯車が設けられ、左方クランク
ケース4から左方へ突出した出力軸12の左端に図示され
ないドライブスプロケットが一体に取り付けられ、図示
されない後車輪と一体の後車軸にドリブンスプロケット
(図示されず)が一体に取り付けられ、前記ドライブス
プロケットとドリブンスプロケットに無端チエン(図示
されず)が架渡されており、発進用自動遠心クラッチ13
および切り換えクラッチ36が接続された状態において、
主軸11と出力軸12の歯車の選択的噛み合いにより、所定
の変速比でもって図示されない後車輪が回転駆動される
ようになっている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】さらにまた、遠心クラッチインナー14の左
端には、出力歯車33が一体に形成されるとともに、該出
力歯車33に隣接してセラシ歯車34が配設され、切り換え
クラッチ36のクラッチハウジングに相当するクラッチア
ウター37に歯車38が形成され、該歯車38は出力歯車33お
よびセラシ歯車34に噛合わされており、スプリング35の
バネ力によりセラシ歯車34が切り換えクラッチ36の歯車
38の動力非伝達側歯車に常時圧接されて、バックラッシ
ュが除去されるようになっている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金石 貴志 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 陸井 益史 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3J056 AA60 AA63 BA03 BA05 BE06 BE07 CB19 CB22 CD01 GA05 GA13

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源からの動力伝達によって回転駆動
    されるクラッチハウジングに従動軸が回転自在に嵌装さ
    れ、前記クラッチハウジングと従動軸とにそれぞれ係合
    するクラッチ板が交互に軸方向に重ねられて配置された
    多板クラッチにおいて、 前記駆動源のドライブギヤと噛み合うドリブンギヤが前
    記クラッチハウジングの外周面に一体に設けられたこと
    を特徴とする多板クラッチ。
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