JP4641645B2 - 切り換えクラッチ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の出力軸と歯車変速機の入力軸とに介装されたダンパー機能の秀れた切り換えクラッチに関するものである。
【0002】
【従来技術】
クラッチ操作によりクラッチの断続が行なわれる従来の切り換えクラッチでは、実公昭57−29070号公報および特開平9−264337号公報に記載されているように、内燃機関のクランク軸と一体の出力歯車に噛み合う入力歯車と切り換えクラッチのクラッチハウジングとにダンパーが介装され、該クラッチハウジングに複数のクラッチ板を介して接続されるクラッチインナーはスプライン嵌合により歯車変速機の入力軸に一体的に結合されている。
【0003】
【解決しようとする課題】
このように切り換えクラッチの出力部材が歯車変速機の入力軸に一体的に結合されていると、切り換えクラッチの接続の際に、発生する大きな衝動的な大トルクが歯車変速機に伝達され易い。
【0004】
【課題を解決するための手段および効果】
本発明は、このような難点を克服した切り換えクラッチの改良に係り、請求項1記載の発明は、内燃機関の出力軸と、変速操作により変速比が切り換えられる歯車変速機の入力軸とに介装され、切り換え操作によりクラッチの断続が行われる切り換えクラッチにおいて、前記切り換えクラッチは、入力部であるクラッチアウタと、前記クラッチアウタからクラッチプレートおよびプレッシャプレートを介して回転が伝達されるクラッチインナーとを備え、前記クラッチアウタに、内燃機関の出力軸の動力が伝達される歯車が形成され、前記クラッチインナーと一体的に前記歯車変速機の入力軸回りで回転する出力部材の外周面に、前記クラッチアウタが相対回転可能に嵌装され、前記クラッチプレートおよびプレッシャプレートは、前記出力部材と前記クラッチインナーとの間で軸方向に挟まれた状態で支持され、前記歯車変速機の入力軸に従動部材が連結され、前記出力部材と前記従動部材とに、ダンパーが介装されたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の切り換えクラッチにおいて、前記クラッチインナーの側面に形成された突起が、前記出力部材の側面に形成された凹部に係合して、前記クラッチインナーと前記出力部材が一体的に回転することを特徴とする。
【0005】
請求項1記載の発明では、切り換えクラッチの出力部材と、歯車変速機の入力軸に連結された従動部材とに、ダンパーが介装されているため、切り換えクラッチの断続により発生する大きな衝動的なトルク変動が前記ダンパーにより吸収され、動力の被伝達側の歯車変速装置に大きな衝動的なトルクが加えられることが未然に阻止され、騒音や、衝撃や、振動の発生が回避されうる。
請求項2記載の発明では、歯車をクラッチアウタ上に形成したので、部品数を少なくすることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図1ないし図7に図示された本発明の一実施形態について説明する。
【0007】
図示されない自動2輪車に搭載された単気筒OHC4ストロークサイクル内燃機関0の本体は、図1および図2に図示されるように、シリンダ孔5が略前方(図1では右方、図2では上方)水平方向に指向したシリンダブロック1と、該シリンダブロック1の前端に配置されたシリンダヘッド2と、前記シリンダブロック1の後端に配置された左右割の右方クランクケース3および左方クランクケース4とよりなり、該左右割の右方クランクケース3および左方クランクケース4は図示されないボルトにより相互に結合されるとともに、車体前方からシリンダヘッド2およびシリンダブロック1を貫通して右方クランクケース3および左方クランクケース4に螺着されるボルト6により、シリンダブロック1、シリンダヘッド2、右方クランクケース3、および左方クランクケース4は一体的に結合されるようになっている。
【0008】
また、図2に図示されるように、前記シリンダブロック1のシリンダ孔5にピストン7が摺動自在に嵌装されるとともに、右方クランクケース3および左方クランクケース4に車幅方向へ指向したクランク軸8がボールベアリング9を介して回転自在に枢支され、前記ピストン7とクランク軸8とはコネクティングロッド10によって連結されており、ピストン7の往復動に連動して、クランク軸8が図1で時計方向へ回転駆動されるようになっている。
【0009】
さらに、右方クランクケース3および左方クランクケース4には、クランク軸8と平行に主軸11および出力軸12が回転自在に枢支され(図1)、クランク軸8の右端には、図3に示される発進用自動遠心クラッチ13が配設されるとともに、主軸11の右端には、同図に示される切り換えクラッチ36が配置され、主軸11と出力軸12とには図示されない歯車が設けられ、左方クランクケース4から左方へ突出した出力軸12の左端に図示されないドライブスプロケットが一体に取り付けられ、図示されない後車輪と一体の後車軸にドリブンスプロケット(図示されず)が一体に取り付けられ、前記ドライブスプロケットとドリブンスプロケットに無端チエン(図示されず)が架渡されており、発進用自動遠心クラッチ13および切り換えクラッチ36が接続された状態において、主軸11と出力軸12の歯車の選択的噛み合いにより、所定の変速比でもって図示されない後車輪が回転駆動されるようになっている。
【0010】
前記発進用自動遠心クラッチ13では、図3および図4に図示されるように、クランク軸8の右側部に遠心クラッチインナー14が回転自在に嵌装され、該遠心クラッチインナー14の外端寄りに位置してクランク軸8の右端にクラッチセンター15がスプライン嵌合され、クランク軸8の右端に螺着されたナット16によりクラッチセンター15がクランク軸8に一体に結合されている。遠心クラッチインナー14の外側ディスク部14aの円形凹部内周面14bと、クラッチセンター15の外周面15aとの間には、図3および図6に示されるように、ワンウエイクラッチ17のリテーナ18が介装され、該リテーナ18には、図6に示されるように、周方向に亘り一定間隔毎にローラ保持孔18aが形成され、該ローラ保持孔18aにローラ19が遊嵌され、図6および図7に図示されるように、前記クラッチセンター15の外周面15aには、クラッチカム凹面15bが形成されている。
【0011】
このクラッチカム凹面15bは、図7に詳細に図示されるように、その底部から時計回り方向に向っては緩やかに半径方向へ傾斜し、その底部から反時計回り方向に向っては急に半径方向へ傾斜しており、クラッチセンター15すなわちクランク軸8が図6において時計方向へ回転(単気筒OHC4ストロークサイクル内燃機関0が正転)する場合には、クラッチセンター15の回転トルクが遠心クラッチインナー14に伝達されず、クラッチセンター15が図6において反時計方向へ回転(単気筒OHC4ストロークサイクル内燃機関0が逆転)する場合には、クラッチセンター15の回転トルクが遠心クラッチインナー14に伝達され、あるいは遠心クラッチインナー14が図6において時計方向へ回転する場合には、遠心クラッチインナー14の回転トルクがクラッチセンター15に伝達されるようになっている。
【0012】
また、前記クラッチセンター15とリテーナ18とに位置決め用のリング状スプリング20が介装されており、このスプリング20のバネ力によりリテーナ18のローラ保持孔18aがクラッチセンター15のクラッチカム凹面15bの底部に相対した位置に復歸できるようになっている。
【0013】
さらに、クラッチセンター15の右側部外周面に鋼板製の椀状のクラッチハウジング21が溶接でもって一体に接合され、該クラッチハウジング21はプレス成形品である。
【0014】
このプレス成形で成形されたクラッチハウジング21の円板状部21aの外周部21bは該円板状部21aに対して断面で略直角に左方へ折曲されるとともに、図5に図示されるように、周方向に亘って等間隔毎に張り出し部21cが形成され、該張り出し部21cの内、1つ置きの張り出し部21cの中心寄り位置に開口21dが形成されるとともに、隣接する開口21dの中間に支持リング25を保持するための係止爪21eが切り起され、これらクラッチハウジング21の円板状部21a、外周部21b、張り出し部21c、開口21d、係止爪21eは、クラッチハウジング21のプレス成形の際に、同時に形成されている。
【0015】
また、クラッチハウジング21の円板状部21aの中心に位置したクラッチセンター15およびナット16を覆うカバー22がボルト23でもってクラッチハウジング21の円板状部21aに一体に装着され、前記クラッチハウジング21の開口21dにはウエイトカム24が遊嵌され、前記クラッチハウジング21の円板状部21aと係止爪21eとに挟持された支持リング25に前記ウエイトカム24が揺動可能に枢支されている。
【0016】
さらに、前記遠心クラッチインナー14の外周部14aには、図6に図示されるように、周方向に亘って等間隔に係合凹部14cが多数形成され、該遠心クラッチインナー14の係合凹部14cにクラッチプレート26の内周突部26aが嵌装されている。該クラッチプレート26の両側面には摩擦板27が一体に貼付されている。
【0017】
さらにまた、図3に図示されるように、クラッチハウジング21の張り出し部21cに2枚のプレッシャプレート28の外周突部28aがクラッチプレート26を挟むように嵌装され、該2枚のプレッシャプレート28の内、右方のプレッシャプレート28には左方に向ってガイドピン29が周方向に亘って数個所で一体にカシメ付けされ、該ガイドピン29の先端は、左側のプレッシャプレート28に遊嵌され、該ガイドピン29にコイルスプリング30が嵌装され、また、右方のプレッシャプレート28の左側面に、スペーサ31が周方向に亘って数個所で一体にカシメ付けされている。クラッチハウジング21の張り出し部21cの内面はストッパーの働きをし、プレッシャープレート28がクラッチハウジング21と一体になって回るようになっている。
【0018】
また、クランク軸8およびクラッチセンター15が、停止または所定回転速度以下で回転している場合には、ウエイトカム24には大きな遠心力が働かず、クラッチプレート26とプレッシャプレート28とは、図3に示すように、相互に離れてクラッチ断の状態となっている。
【0019】
さらに、クランク軸8およびクラッチセンター15が図5および図6にて時計方向へ所定回転速度以上回転した場合には、ウエイトカム24に働く遠心力により、図3に示されたウエイトカム24が、時計回り方向へ揺動して、図4に図示されるように傾き、このウエイトカム24の傾きにより右側のプレッシャプレート28が左方へ押されて、クラッチプレート26とプレッシャプレート28とは摩擦板27を介して相互に圧接され、その圧接による摩擦力でもってクランク軸8すなわちクラッチセンター15の回転トルクが遠心クラッチインナー14に伝達されるようになっている。
【0020】
さらにまた、遠心クラッチインナー14の左端には、出力歯車33が一体に形成されるとともに、該出力歯車33に隣接してセラシ歯車34が配設され、切り換えクラッチ36のクラッチハウジングに相当するクラッチアウター37に歯車38が形成され、該歯車38は出力歯車33およびセラシ歯車34に噛合わされており、スプリング35のバネ力によりセラシ歯車34が切り換えクラッチ36の歯車38の動力非伝達側歯車に常時圧接されて、バックラッシュが除去されるようになっている。
【0021】
しかも、遠心クラッチインナー14と一体の出力歯車33には、図示されないキックスタータ歯車または、スタータモータの出力歯車が噛合わされており、図示されないキックペダルを踏むか、またはスタータモータを始動させると、出力歯車33には図5において時計方向のトルクが加えられ、ワンウエイクラッチ17が接続状態となって、クランク軸8が時計方向へ回転駆動され、単気筒OHC4ストロークサイクル内燃機関0が始動するようになっている。
【0022】
また、切り換えクラッチ36の出力軸たるメインシャフト39には、鍔付き管状体40がスプライン嵌合されて、ナット41でもって引き抜き不能に固定され、該鍔付き管状体40の管状部40aに厚肉円板状のトルク受け部材42が相対的に回転可能に嵌装され、その右端面に接するサークリップ43でもって軸方向に移動不可能に固定され、該厚肉円板状トルク受け部材42の外周面にクラッチアウター37が相対的に回転可能に嵌装され、該トルク受け部材42の左端面に接するサークリップ44でもって軸方向に移動不可能に固定されている。トルク受け部材42は切り換えクラッチの出力部材を構成する。
【0023】
さらに、クラッチアウター37の内周面には、軸方向に向いた突条部37aが周方向に亘り複数条形成され、該クラッチアウター37の突条部37aに係止しうる凹部(図示されず)がクラッチプレート45の外周部45aに形成され、クラッチアウター37の中心側に位置してクラッチインナー46が鍔付き管状体40の管状部40aに相対的に回転可能に嵌合されている。
【0024】
さらにまた、該クラッチインナー46の外周面には、軸方向に向いた突条部46aが周方向に亘り複数条形成され、該クラッチインナー46の突条部46aに係止しうる凹部(図示されず)がプレッシャプレート47の内周部47aに形成され、これらクラッチプレート45とプレッシャプレート47とは交互に互い違いに重ね合わされ、トルク受け部材42とクラッチインナー46の右側板部46bとに挟まれて、相互に接触しうるようになっている。
【0025】
そして、クラッチインナー46の左側板部46cに左方へ突出する突起46dが形成されるとともに、トルク受け部材42の右側面に凹部42aが形成され、トルク受け部材42とクラッチインナー46とは一体となって回転しうるようになっている。
【0026】
また、クラッチインナー46の左側板部46cの右側に位置してコーンディスクスプリング48が鍔付き管状体40の管状部40aに遊嵌され、クラッチインナー46の円筒部46dと左側板部46cとの隅部にスプリング受け部49が配置されるとともに、鍔付き管状体40の管状部40aの端部付近にスプリング受け部50が配置され、このスプリング受け部50を係止するサークリップ51が鍔付き管状体40の管状部40aに嵌装され、このコーンディスクスプリング48のバネ力によりクラッチインナー46がトルク受け部材42に向って付勢されており、通常状態では、クラッチプレート45とプレッシャプレート47とは相互に圧接されて、切り換えクラッチ36が接続されるようになっている。
【0027】
さらに、コーンディスクスプリング48には周方向に亘り等間隔に3個以上の箇所に孔48aが形成され、クラッチインナー46には、コーンディスクスプリング48の孔48aに対応する個所に筒状部46eが形成され、引き出し部材52の円板部52aを貫通してクラッチインナー46の筒状部46eに螺着されるボルト53でもって、クラッチインナー46と引き出し部材52とは一体に結合されている。
【0028】
さらにまた、引き出し部材52の円筒部52bにベアリング54を介して引き出し軸55が回転可能に嵌装され、該引き出し軸55の右端に操作部材56が連結されており、コーンディスクスプリング48のバネ力に打ち勝って操作部材56を右方へ移動させると、引き出し部材52およびクラッチインナー46もこれに連動して右方へ移動し、クラッチプレート45およびプレッシャプレート47の相互圧接が解除されて、切り換えクラッチ36は遮断状態に切えられるようになっている。
【0029】
また、前記メインシャフト39と、これと平行な図示されないカウンターシャフトとには、それぞれ複数のギヤが設けられて、歯車変速機が構成されている。
【0030】
さらにまた、鍔付き管状体40の円板部40bと、トルク受け部材42との隣接部には、半円筒状凹部40c、42bが形成され、該半円筒状凹部40c、42bにコイルスプリングダンパー57が介装されている。
【0031】
図1ないし図7に図示の実施形態は前述したように構成されているので、クランク軸8が停止または、所定回転速度以下で回転している場合には、図3に示されるように、ウエイトカム24には大きな遠心力が働かず、発進用自動遠心クラッチ13は遮断状態となっている。
【0032】
そして、クランク軸8の回転速度が所定回転速度を越えると、図4に示されるように、ウエイトカム24に働く遠心力により、プレッシャプレート28がクラッチプレート26に押し付けられて、発進用自動遠心クラッチ13が接続状態となり、クランク軸8のトルクが切り換えクラッチ36のクラッチアウター37に伝達される。
【0033】
また、発進用自動遠心クラッチ13のクラッチハウジング21は、鋼板に、打抜きプレス成形を施し、クラッチハウジング21の円板状部21a、外周部21b、張り出し部21c、開口21dおよび係止爪21eを同時に、一体的に形成してなるため、多数の複雑な金型を必要とせず、部品点数と加工工数を削減でき、薄い銅版でクラッチハウジング21を構成できて生産性を高めることができる結果、軽量化と大幅なコストダウンを遂行することができる。
【0034】
さらに、操作部材56に右方への操作力が働かない通常状態では、切り換えクラッチ36は接続状態となっているので、クランク軸8の回転速度が所定回転速度を越えると、発進用自動遠心クラッチ13も接続状態となっているのでメインシャフト39も回転駆動される。
【0035】
さらにまた、このように発進用自動遠心クラッチ13および切り換えクラッチ36が接続状態となっている場合(図4)に、操作部材56を右方へ操作すると、切り換えクラッチ36が遮断状態となって、メインシャフト39には、回転トルクが伝達されず、メインシャフト39およびこれに隣接して平行に配置されているカウンタシャフトにそれぞれ設けられているギヤの噛み合いを選択的に切り換えることが可能となる。そして、切り換えクラッチ36の断続操作と、歯車変速機の変速操作とを行うことにより、図示されない自動2輪車は、所要の変速比でもって、走行することができる。
【0036】
さらにまた、切り換えクラッチ36のクラッチアウター37に歯車38が一体的に形成されているため、切り換えクラッチ36全体の軸方向寸法が短縮され、切り換えクラッチ36の部品点数削減と、構造簡略化と、小型軽量化とが可能となり、また、コストダウンも可能となる。
【0037】
しかも、発進用自動遠心クラッチ13より切り換えクラッチ36のクラッチアウター37に加えられたトルクの変動は、クラッチプレート45とプレッシャプレート47との相互滑りで吸収された後、鍔付き管状体40とトルク受け部材42とに介装されたコイルスプリングダンパー57によりさらに吸収されるので、メインシャフト39と図示されないカウンタシャフトとに設けられたギヤの歯に大きなトルク変動が加えられず、ギヤの歯の耐久性が向上する。
【0038】
そして、切り換えクラッチ36の接続の際に発生する大きな駆動トルクが、コイルスプリングダンパー57により吸収されるので、該切り換えクラッチ36より入力される動力被伝達側の歯車変速機には、切り換えクラッチ36の切り換え操作による衝撃力が伝達されにくい。
【0039】
上記実施形態では、本発明の構成を多板式切り換えクラッチに適用した場合について述べたが、本発明の構成は多板式の切り換えクラッチだけではなく、他の形式の切り換えクラッチに対しても適用することができる。また、上記実施形態では、ダンパーとしてバネを用いたものを示したが、ダンパーは、バネではなく、油圧を利用したダンパーであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る多板クラッチを備えた単気筒OHC4ストロークサイクル内燃機関の外観図である。
【図2】同内燃機関の要部縦断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る多板クラッチの縦断面図である。
【図4】同多板クラッチの作用説明図である。
【図5】上記実施形態における発進用自動遠心クラッチのハウジングの正面図である。
【図6】同発進用自動遠心クラッチのハウジングの横断面図である。
【図7】同発進用自動遠心クラッチのワンウエイクラッチの部分拡大断面図である。
【符号の説明】
0…単気筒OHC4ストロークサイクル内燃機関、1…シリンダブロック、2…シリンダヘッド、3…右方クランクケース、4…左方クランクケース、5…シリンダ孔、6…ボルト、7…ピストン、8…クランク軸、9…ボールベアリング、10…コネクティングロッド、11…主軸、12…出力軸、13…発進用自動遠心クラッチ、14…遠心クラッチインナー、14a…外側ディスク部、14b…円形凹部の内周面、14c…係合凹部、15…クラッチセンター、15a…外周面、15b…クラッチカム凹面、16…ナット、17…ワンウエイクラッチ、18…リテーナ、18a…ローラ保持孔、19…ローラ、20…スプリング、21…クラッチハウジング、21a…円板状部、21b…外周部、21c…張り出し部、21d…開口、21e…係止爪、22…カバー、23…ボルト、24…ウエイトカム、25…支持リング、26…クラッチプレート、26a…円周突部、27…摩擦板、28…プレッシャプレート、28a…外周突部、29…ガイドピン、30…コイルスプリング、31…スペーサ、33…出力歯車、34…セラシ歯車、35…スプリング、36…切り換えクラッチ、37…クラッチアウター、37a…突条部、38…歯車、、39…メインシャフト、40…鍔付き管状体、40a…管状部、40b…円板部、40c…半円筒状凹部、41…ナット、42…トルク受け部材、42a…凹部、42b…半円筒状凹部、43…サークリップ、44…サークリップ、45…クラッチプレート、45a…外周部、46…クラッチインナー、46a…突条部、46b…右側板部、46c…左側板部、46d…突起、46e…筒状部、47…プレッシャプレート、47a…内周部、48…コーンディスクスプリング、48a…孔、49…スプリング受け部、50…スプリング受け部、51…サークリップ、52…引き出し部材、53…ボルト、54…ベアリング、55…引き出し軸、56…操作部材、57…コイルスプリングダンパー。
Claims (2)
- 内燃機関の出力軸(8)と、変速操作により変速比が切り換えられる歯車変速機の入力軸(39)とに介装され、切り換え操作によりクラッチの断続が行われる切り換えクラッチにおいて、
前記切り換えクラッチ(36)は、入力部であるクラッチアウタ(37)と、前記クラッチアウタ(37)からクラッチプレート(45)およびプレッシャプレート(47)を介して回転が伝達されるクラッチインナー(46)とを備え、
前記クラッチアウタ(37)に、内燃機関の出力軸(8)の動力が伝達される歯車(38)が形成され、
前記クラッチインナー(46)と一体的に前記歯車変速機の入力軸(39)回りで回転する出力部材(42)の外周面に、前記クラッチアウタ(37)が相対回転可能に嵌装され、
前記クラッチプレート(45)およびプレッシャプレート(47)は、前記出力部材(42)と前記クラッチインナー(46)との間で軸方向に挟まれた状態で支持され、
前記歯車変速機の入力軸(39)に従動部材(40)が連結され、前記出力部材(42)と前記従動部材(40)とに、ダンパー(57)が介装されたことを特徴とする切り換えクラッチ。 - 前記クラッチインナー(46)の側面に形成された突起(46d)が、前記出力部材(42)の側面に形成された凹部(42a)に係合して、前記クラッチインナー(46)と前記出力部材(42)が一体的に回転することを特徴とする請求項1に記載の切り換えクラッチ。
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