JP2002294586A - 古紙再生用添加剤および再生紙の製造方法 - Google Patents

古紙再生用添加剤および再生紙の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 再生紙の嵩高性および吸油性を向上させるこ
とができる古紙再生用添加剤および簡便に嵩高く、吸油
性に優れる再生紙を製造することができる再生紙の製造
方法を提供するものである。 【解決手段】 特定のアミン化合物に対して0.1〜
1.5倍モルの尿素を反応させて得られる縮合物を含有
することを特徴とする古紙再生用添加剤および古紙パル
プに対して前記の古紙再生用添加剤を、0.03〜8重
量%添加することを特徴とする再生紙の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、古紙再生用添加剤
および再生紙の製造方法に関し、詳しくは古紙を原料と
する再生紙の嵩高性および吸油性を向上することができ
る古紙再生用添加剤および再生紙の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、資源の有効利用、環境保護などの
観点から古紙の再利用の重要性が増加している。古紙の
再生は、通常、回収された後、離解して古紙パルプスラ
リーとし、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸
ナトリウム等のようなアルカリ剤、脱墨剤および過酸化
水素、次亜塩素酸塩等の漂白剤を添加し、古紙パルプか
らインキを脱離させ、ついで脱離インキをフローテーシ
ョンにより古紙パルプスラリーから分離する方法が採用
されている。古紙のパルプ繊維はバージンパルプの繊維
に比べて短繊維化しているため、古紙を原料とする再生
紙には嵩高性が低下するという問題点があった。再生紙
の嵩高性を向上する方法として、パルプに架橋剤を反応
させる方法が特開平4−185791号公報および特開
平4−185792号公報に開示されている。しかし、
この方法は、架橋後の解繊時に繊維が短繊維化するため
に、さらなる再利用に問題が生じる。
【0003】また架橋剤を使用しないで、嵩高性を向上
させる方法も提案されている。ジ長鎖アルキル型4級ア
ンモニウム塩を含有する添加剤を使用する方法が特開昭
63−165597号公報に、ジアルキル型4級アンモ
ニウム塩およびグリセリンと水または炭素数4以下の脂
肪族アルコールを含有する添加剤を使用する方法が特開
平4−100995号公報に、ラノリンおよびラノリン
誘導体を含有する添加剤を使用する方法が特開昭53−
147803号公報に、カチオン性オリゴマーを含有す
る添加剤を使用する方法が特開昭63−251409号
公報に、ポリアミド誘導体を含有する添加剤を使用する
方法が特開昭51−38600号公報に開示されてい
る。さらに脂肪酸および脂肪酸エステルのポリオキシア
ルキレン付加物からなる添加剤を使用する方法が特開平
11−200284号公報に、油脂または糖アルコール
系非イオン性界面活性剤を用いた添加剤を使用する方法
が特開平11−200283号公報に、4級アンモニウ
ム塩、アルキルアミン、ベタイン型両性界面活性剤と非
イオン性界面活性剤とを併用した添加剤を使用する方法
が特開平11−269799号公報に開示されている。
しかし、これらの添加剤を使用する方法では、十分な嵩
高性が得られない。さらに架橋剤や添加剤を使用しない
方法として、物理的に繊維を毛羽立たせ、パルプの嵩高
性を向上させるという方法がある。しかし、この方法も
嵩高性の向上が不十分であるうえに、煩雑な操作の繰り
返しが必要である。また、古紙を原料とする再生紙の有
効な利用方法として、人体からの油やマシンオイル、軽
油などの吸油性を求められるクレープ紙、ティッシュペ
ーパー、人体または機械等の油取り紙がある。再生紙の
吸油性を向上する方法として、離解機によりパルプ原料
を解繊し、繊維の撚れを起こし、さらに、これに水溶性
高分子フィルムを積層する方法が特開平8−13381
号公報に開示されている。しかし、この方法は、作業が
煩雑であるとともに高分子系薬剤を多量に使用してお
り、高価になるという欠点がある。さらに、拭き布の製
法としてパルプの長繊維同士を機械的に積層させる方法
が特開平5−214654号公報に、油取り紙の製造方
法として紙の平面部にエンボス加工を行って、吸油性を
向上させる方法が特開平11−322536号公報に開
示されているが、これらのいずれも、充分な吸液性を有
するものとはなっていないのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、再生
紙の嵩高性および吸油性を向上させることができる古紙
再生用添加剤およびその古紙再生用添加剤を用いた再生
紙の製造方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、 (A) 下記に示すアミン化合物(i)または(ii)に
対して0.1〜1.5倍モルの尿素を反応させて得られ
る縮合物を含有することを特徴とする古紙再生用添加
剤、および (i)式(1)で表されるアミン化合物
【0006】
【化3】
【0007】(R1は炭素数10〜24のアルキル基ま
たはアルケニル基である。R2は水素原子または炭素数
10〜24のアルキル基またはアルケニル基である。) (ii)炭素数10〜24の飽和または不飽和カルボン酸
と式(2)で表される化合物を反応させて得られるアミ
ン化合物
【0008】
【化4】
【0009】(R3は炭素数1〜4のアルキレン基、R4
およびR5は水素原子、炭素数1〜4のヒドロキシアル
キル基または炭素数1〜3のアルキル基、R6は水素原
子、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基または炭素数
1〜24のアルキル基またはアルケニル基であり、nは
0または1である。ただしn=0のとき、R4は水素原
子である。) (B)古紙パルプに対して(A)記載の古紙再生用添加
剤を、0.03〜8重量%添加することを特徴とする再
生紙の製造方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で用いるアミン化合物
(i)は式(1)で表される化合物である。式(1)の
1は炭素数10〜24のアルキル基またはアルケニル
基であり、R2は水素原子、炭素数10〜24のアルキ
ル基またはアルケニル基である。炭素数10〜24のア
ルキル基またはアルケニル基は、具体的には、デシル
基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、イソト
リデシル基、テトラデシル基、テトラデセニル基、ペン
タデシル基、ヘキサデシル基、イソヘキサデシル基、ヘ
キサデセニル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、オ
クタデセニル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコ
シル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基な
どが挙げられ、1種または2種以上の混合物を用いるこ
とができる。好ましくは炭素数12〜22のアルキル基
またはアルケニル基である。炭素数が10より小さい場
合は、嵩高性向上および吸油性向上効果が弱くなり、炭
素数が24より大きい場合、添加剤の取り扱いが困難に
なるので好ましくない。
【0011】本発明で用いるアミン化合物(ii)は炭素
数10〜24の飽和または不飽和カルボン酸と式(2)
で表される化合物を反応させて得られるアミン化合物で
ある。炭素数10〜24の飽和または不飽和カルボン酸
は、具体的には、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、
オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキン酸、ベ
ヘン酸、エルカ酸、テトラコサン酸等の1種または2種
以上の混合物や、ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸、牛脂
脂肪酸、豚脂脂肪酸、大豆油脂肪酸、なたね油脂肪酸、
トール油脂肪酸等の混合脂肪酸が挙げられる。好ましく
は、炭素数12〜22の飽和または不飽和の脂肪酸、よ
り好ましくは炭素数14〜18の飽和または不飽和の脂
肪酸である。炭素数が10より小さい場合は、嵩高性向
上および吸油性向上効果が弱くなり、炭素数が24より
大きい場合、添加剤の取り扱いが困難になるので好まし
くない。
【0012】本発明に用いる式(2)で表される化合物
は、R3が炭素数1〜4のアルキレン基、R4、R5は水
素原子、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基または炭
素数1〜3のアルキル基、R6は水素原子、炭素数1〜
4のヒドロキシアルキル基または炭素数1〜24のアル
キル基またはアルケニル基であり、nは0または1であ
る。ただしn=0のとき、R4は水素原子である。炭素
数1〜4のアルキレン基としては、メチレン基、エチレ
ン基、プロピレン基、トリメチレン基、ブチレン基、テト
ラメチレン基等が挙げられる。炭素数1〜4のヒドロキ
シアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、ヒドロキ
シエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル
基等が挙げられる。炭素数1〜3のアルキル基またはア
ルキレン基としては、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基等が挙げられる。炭素数1〜24の
アルキル基またはアルキレン基としては、メチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソ
ブチル基、第二ブチル基、第三ブチル基、ペンチル基、
イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、イソヘ
キシル基、ヘプチル基、イソヘプチル基、オクチル基、
2−エチルヘキシル基、ノニル基、イソノニル基、デシ
ル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、イソ
トリデシル基、テトラデシル基、テトラデセニル基、ペ
ンタデシル基、ヘキサデシル基、イソヘキサデシル基、
ヘキサデセニル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、
オクタデセニル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイ
コシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基
などの1種または2種以上の混合物やヤシ油アルキル
基、パーム油アルキル基、牛脂アルキル基、豚脂アルキ
ル基、大豆油アルキル基、なたね油アルキル基、トール
油アルキル基等の混合アルキル基が挙げられる。炭素数
が24より大きい場合、添加剤の取り扱いが困難になる
ので好ましくない。
【0013】アミン化合物(ii)は以下のようにして得
ることができる。窒素ガス雰囲気下、反応器中に炭素数
10〜24の飽和または不飽和カルボン酸と式(2)で
表される化合物とを仕込み、攪拌しながら昇温し、生成
水を除去しながら数時間反応させることで、アミン化合
物(ii)が得られる。炭素数10〜24の飽和または不
飽和カルボン酸の量は、式(2)で表される化合物に対
して、好ましくは0.8〜2.5倍モルであり、より好
ましくは0.9〜2.2倍モルである。
【0014】アミン化合物(i)または(ii)に対して
0.1〜1.5倍モルの尿素を反応させて縮合物を得
る。好ましくは0.3〜1.0倍モルである。尿素の量
が0.1倍モル未満および1.5倍モルを超えると十分
な嵩高性および吸油性の向上が得られない本発明の古紙
再生用添加剤である、アミン化合物(i)または(ii)
と尿素を反応させて得られる縮合物は、以下のようにし
て得ることができる。窒素ガス雰囲気下、反応器中にア
ミン化合物(i)または(ii)と0.1〜1.5倍モル
の尿素を仕込み、攪拌しながら昇温し、生成するアンモ
ニアを除去しながら反応させることで、目的とする縮合
物が得られる。
【0015】アミン化合物(i)または(ii)と尿素を
反応させて得られる縮合物は、そのまま古紙再生用添加
剤として使用することができるが、水に分散して分散液
とすることでパルプへの添加が容易となる。さらに縮合
物は、分散剤を用いて分散液とすることが好ましい。分
散剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステルな
どの非イオン性分散剤、脂肪酸塩、アルキルスルホン酸
塩等のアニオン性分散剤およびカチオン化デンプン、ア
ルキルアミン塩、カチオン化ポリアクリルアミド等のカ
チオン性分散剤があるが、中でも好ましいのは、非イオ
ン性分散剤であるポリオキシアルキレンアルキルエーテ
ルやポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、
カチオン性分散剤であるカチオン化デンプンである。よ
り好ましいのは、製紙工業で高頻度で汎用されるカチオ
ン化デンプンである。カチオン化デンプンは、タピオ
カ、馬鈴薯、トウモロコシ等由来のものがあるが、これ
らのカチオン化デンプンは、使用の際に、過硫酸アンモ
ニウム、次亜塩素酸、過酸化水素等の酸化剤で処理し、
分子量を約3万〜5万にして、低粘度として使用する方
が好ましい。分散剤の使用量は、本発明の縮合物により
異なるが、0.05〜20重量%が好ましく、0.1〜
10重量%がより好ましい。
【0016】また、未反応のアミンを無機酸あるいは有
機酸と反応させて塩にすることで、水に分散しやすくな
り、パルプへの添加が容易となる。無機酸としては、塩
酸、硫酸、炭酸、硝酸、リン酸等が挙げられる。有機酸
としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、オクチル酸、酪
酸、シユウ酸、マロン酸、イタコン酸、アジピン酸、コ
ハク酸、セバシン酸、クエン酸、ヒドロキシ安息香酸、
リンゴ酸、ヒドロキシマロン酸、乳酸、サリチル酸、ヒ
ドロキシ吉草酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、タウ
リン、スルファミン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等が挙げられ
る。これらの中では、有機酸が好ましく、蟻酸、酢酸、
プロピオン酸が特に好ましい。
【0017】本発明の古紙再生用添加剤は、製紙工程に
おいて一般的に使用される添加薬剤、例えばポリアクリ
ルアミド、植物グァム等の紙力増強剤、アルキルケテン
ダイマー、ロジン等のサイズ剤、ポリエチレンイミン、
カチオン化ポリマー等の濾水性・歩留まり向上剤等と併
用することも可能である。本発明の古紙再生用添加剤の
使用量は、パルプに対して0.03〜8重量%が好まし
く、水とパルプが共存するいずれの工程でも使用するこ
とができる。特に、抄紙工程中であり、均一にパルプ原
料に添加できる場所が望ましい。ここで添加量は、0.
03重量%未満では嵩高性向上効果が小さく、8重量%
を超えても、使用量に見合った嵩高性および吸油性の向
上は得られず、再生紙のコストアップになり好ましくな
い。
【0018】
【発明の効果】本発明の古紙再生用添加剤は、古紙を原
料とする再生紙の嵩高性および吸油性を向上させること
ができる。また、本発明の再生紙の製造方法により、簡
便に嵩高く、吸油性に優れる再生紙を製造することがで
きる。
【0019】
【実施例】本発明を実施例および比較例により具体的に
説明する。 合成例1 攪拌機、冷却管、温度計および窒素導入管を備えた1リ
ットル容量の4つ口フラスコに、アミン価208、粘度
(70℃)5mPa・sのオクタデセニルアミン539
g(2.0モル)および尿素72g(1.2モル)を仕
込み、窒素雰囲気下、160〜170℃で攪拌した。ア
ンモニアを系外へ除去しながら、2時間反応を行いアミ
ン価28.1、尿素縮合率84.7%、粘度(70℃)
58mPa・sの添加剤aを得た。 尿素縮合率(%)={(反応前全アミン価−反応終了後
全アミン価)/反応前全アミン価}×100 反応前全アミン価:反応前のアミン化合物、尿素混合物
の全アミン価 表1に示す化合物を用いて、合成例1と同様に添加剤b
〜cを合成した。
【0020】
【表1】
【0021】合成例2 攪拌機、冷却管、温度計および窒素導入管を備えた1リ
ットル容量の4つ口フラスコに、オレイン酸569.0
g(2モル)および表1のd欄に示す式(2)で表され
る化合物103g(1モル)を仕込み、窒素雰囲気下、
180〜190℃で攪拌した。水を系外へ除去しなが
ら、3時間反応を行い全アミン価91.3、粘度(70
℃)128mPa・sの縮合物を得た。これを100℃
まで放冷した後に尿素36g(0.6モル)を仕込み、
窒素雰囲気下、160〜170℃で攪拌した。アンモニ
アを系外へ除去しながら、3時間反応して全アミン価1
9.8、尿素縮合率76.9%、粘度(70℃)212
0mPa・sの添加剤dを得た。表1に示す化合物を用
いて、合成例2と同様に添加剤e〜jを合成した。
【0022】分散剤1水溶液の調製例 高粘度用攪拌機、窒素導入管および還流冷却管を備えた
2リットル容量の4つ口フラスコに、カチオン化デンプ
ン(ROQUETTE社製 HI−CAT260)14
4g、イオン交換水1335gおよび過流酸アンモニウ
ム4.8gを仕込み、90℃で2時間攪拌し、カチオン
化デンプンの低分子量化を行い、10重量%濃度の分散
剤1水溶液を調製した。なお、ここで得られたカチオン
化デンプンの分子量は、43,000であった。なお、
分子量は粘度法により求めた。 分散剤2水溶液の調製例 200ミリリットル容量のビーカー中にイオン交換水1
00gおよびポリオキシエチレン(21モル付加)ソル
ビタンモノラウレート10gを仕込み、攪拌混合し、1
0重量%濃度の分散剤2水溶液を調製した。 分散剤3水溶液の調製例 200ミリリットル容量のビーカー中にイオン交換水1
00gおよびステアリン酸エチレンオキシド4.5モル
付加物10gを仕込み、攪拌混合し、10重量%濃度の
分散剤3水溶液を調製した。
【0023】添加剤分散液調製例1 1リットル容量のビーカー中で、添加剤a:27g、分
散剤1水溶液:120g、水:152.2gおよび酢
酸:0.85gを75℃で混合し、ホモミキサー(特殊
機化工業(株)製)で、5000rpmで5分間処理し
た後、加圧乳化機(APV社製マントンゴーリン)によ
り、40MPa×2パス処理し、添加剤9重量%、分散
剤4重量%である古紙再生用添加剤分散液Aを調製し
た。表2に示す添加剤および分散剤を用いて、古紙再生
用添加剤分散液Aと同様に添加剤濃度9%の分散液B〜
Jを調製した。酸を加える場合には添加剤の全アミン価
に対して1.05倍モル当量を添加した。
【0024】実施例1 <嵩高性>水道水1リットルと脱墨古紙パルプ50.0
gを2リットル容量の離解機(熊谷理研(株)製パルパ
ー)中に仕込み、15分間離解を行い、パルプスラリー
を得た。さらに、300ミリリットル容量のビーカー
中、水道水で、1.5重量%パルプスラリーを調製し
た。得られたパルプスラリー80gに対して、古紙再生
用添加剤分散液Aを0.07g(添加剤対パルプ0.5
重量%)添加し、300ミリリットル容量のビーカー
中、径4.5cmのタービン羽根により、250rpm
で2分間攪拌した。その後、坪量約60g/m2となる
ようにシートマシン(安田精機(株)製TAPPIスタ
ンダードシートマシン)により抄紙し、プレス機(安田
精機(株)製油圧プレス機)により、0.35MPaで
5分間プレス後、ドラム式ドライヤー(安田精機(株)
製ドライヤー)により105℃、80秒の乾燥を行い、
再生紙を得た。再生紙の評価は、坪量と厚さより求めた
密度により行った。坪量はJIS P 8124に従っ
て求め、厚さは得られた再生紙を4枚重ね合わせ、JI
S式紙圧測定機(シチズン時計(株)製 MEI−1
0)により異なる10箇所の厚さを測定し、その平均値
より求めた。なお嵩高性の向上は、下記に示すブランク
(比較例6)に対する密度の低下率で評価した。密度は
小さくなるほど効果大である。 ブランクを100%とした時の密度 95.0%未満:効果良好〇 95.0%以上:効果低い× 実施例および比較例のパルプスラリー中への添加量およ
び評価結果は、表2に示した。 <吸油性>古紙再生用添加剤分散液Aを0.07g(添
加剤対パルプ0.5重量%)添加して抄紙した再生紙を
5.5×100mmの紙片に加工し、温度23℃,湿度
50%で、混合油(軽油:鉱物油=80:20)30m
lの入った100ミリリットル容量ビーカーに下端から
5mm浸漬させ、1分後に紙片が吸い上げた量(液面か
ら、浸透した液の上端までの距離(mm))を測定し、
ブランク(比較例6)に対する吸油量増加率で評価し
た。吸油量は大きくなるほど吸油性は良好である。 吸油量増加率(%)=(サンプルの吸油量−ブランク吸
油量)/ブランク吸油量×100 吸油量増加率10%以上、20%未満 :○ 効果良好 吸油量増加率10%未満 :× 効果低い 実施例および比較例のパルプスラリー中への添加量およ
び評価結果は、表2に示した。
【0025】
【表2】
【0026】注.PO:オキシプロピレン基、EO:オ
キシエチレン基 実施例2〜8および比較例1〜5 表2に示す所定の添加剤を使用して実施例1と同様に評
価を行った。 比較例6 添加剤を加えず実施例と同様に評価を行った。比較例1
および2は添加剤が本発明の範囲外であるため、十分な
嵩高性および吸油性が得られない。比較例3は尿素によ
る縮合を行っていないので、十分な嵩高性および吸油性
が得られない。比較例4および5は公知の嵩高性を向上
させる添加剤であるが、十分な嵩高性および吸油性が得
られない。表1および2に示したように、本発明の添加
剤を用いることで、古紙を原料とする再生紙の嵩高性お
よび吸油性を向上できることが分かる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記に示すアミン化合物(i)または
    (ii)に対して0.1〜1.5倍モルの尿素を反応させ
    て得られる縮合物を含有することを特徴とする古紙再生
    用添加剤。 (i)式(1)で表されるアミン化合物 【化1】 (R1は炭素数10〜24のアルキル基またはアルケニ
    ル基である。R2は水素原子、炭素数10〜24のアル
    キル基またはアルケニル基である。) (ii)炭素数10〜24の飽和または不飽和カルボン酸
    と式(2)で表される化合物を反応させて得られるアミ
    ン化合物 【化2】 (R3は炭素数1〜4のアルキレン基、R4およびR5
    水素原子、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基または
    炭素数1〜3のアルキル基、R6は水素原子、炭素数1
    〜4のヒドロキシアルキル基または炭素数1〜24のア
    ルキル基またはアルケニル基であり、nは0または1で
    ある。ただしn=0のとき、R4は水素原子である。)
  2. 【請求項2】古紙パルプに対して請求項1記載の古紙再
    生用添加剤を、0.03〜8重量%添加することを特徴
    とする再生紙の製造方法。
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