JP2002293899A - 脂肪族ポリエステル共重合体系流動性改良剤、その製法、及び樹脂組成物 - Google Patents

脂肪族ポリエステル共重合体系流動性改良剤、その製法、及び樹脂組成物

Info

Publication number
JP2002293899A
JP2002293899A JP2001101380A JP2001101380A JP2002293899A JP 2002293899 A JP2002293899 A JP 2002293899A JP 2001101380 A JP2001101380 A JP 2001101380A JP 2001101380 A JP2001101380 A JP 2001101380A JP 2002293899 A JP2002293899 A JP 2002293899A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
aliphatic
general formula
represented
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001101380A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Nakada
幸司 仲田
Hitomi Oomae
比登美 大前
Satoshi Kakumoto
智 角本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daicel Chemical Industries Ltd filed Critical Daicel Chemical Industries Ltd
Priority to JP2001101380A priority Critical patent/JP2002293899A/ja
Publication of JP2002293899A publication Critical patent/JP2002293899A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 流動性の低いエンジニアリングプラスチック
等の樹脂又は樹脂組成物に、物性を損なうことなく流動
性を与える。 【解決手段】 分子鎖が、−(−CO−R1−COO−
2−O−)−で表される繰り返し単位(P)、及び−
(−CO−R3−O−)−で表される繰り返し単位
(Q)から構成される重量平均分子量5,000以上の
低分子量脂肪族ポリエステル共重合体(D)が、該共重
合体(D)100重量部に対し、0.1〜5重量部の2
官能性の連結剤(E)により連結されてなる、重量平均
分子量が40,000以上の脂肪族ポリエステル共重合
体系流動性改良剤10〜50重量部を、MFRが1.0
以下の樹脂又は樹脂組成物(H)100重量部に配合
し、MFRが30%以上向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械物性に優れる
が流動性に問題があるエンジニアリングプラスチック等
の樹脂又は樹脂組成物に、流動性、機械物性に優れた脂
肪族ポリエステル共重合体を少量添加することでその全
体の流動性を飛躍的に向上させうる流動性改良剤、その
製造方法及び流動性改良剤を配合した樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】エンジニアリングプラスチック等の樹脂
は、機械的物性の他に、固有の物性を具備しているの
で、多くの用途に使用されているが、流動性に問題があ
る。このため、特開平8−199050号公報には、
(a)ポリ(フェニレンエーテル)樹脂と、(b)ポリ
エステル樹脂と、(c)当該組成物の延性を効果的に向
上させる上で充分な量のポリカーボネート樹脂と、
(d)当該組成物の剛性を効果的に増大させる上で充分
な量の少なくとも1種の強化充填剤と、(e)テルペン
フェノール材料とを含む、改良された流動性を示す組成
物が、特開平2000−109662号公報には、熱可
塑性ポリエステルとエポキシ基含有エチレン共重合体と
脂肪族ジアミン類とを溶融混練してなる流動性の向上し
たポリエステル樹脂組成物が開示されている。しかし、
これらの技術によるものは流動性改良成分の添加量が多
く必要であったり、配合される樹脂の組み合わせが大き
く限定されるという問題がある。
【0003】本発明者らは、例えば特許2997756
号公報記載のポリブチレンサクシネート−ポリカプロラ
クトン共重合体(PBSC)のように、脂肪族ポリエス
テル共重合体中にカプロラクトンユニットを導入するこ
とにより、実用的な柔軟性を実現することができ、ま
た、カプロラクトンユニットの含有量を制御することに
より、融点を80℃以上として十分な耐熱性を保持する
ことが可能である樹脂を見出した。かかる脂肪族ポリエ
ステル共重合体の製造方法として同公報では直接重縮合
法に基づく方法が開示されており大変有用な方法である
が、このような方法では、脱水反応やエステル交換反応
によって生成する水やジオールを反応系内から十分に取
り除く必要があるために、分子量を大きくするのに長い
重合時間を必要とすることがある。分子量が低い場合に
は、加工するには十分ではない。
【0004】一方、特開平5−310898公報には、
直接重縮合法によって高分子量脂肪族ポリエステルを製
造し得る方法が開示されている。この方法では0.1T
orr以下の超高真空条件が必須であり、このような過
酷な条件を実施可能なように真空装置を維持する困難さ
を考慮すると、安価な製造が難しく、工業化は困難であ
る。また、特開平8−127648号及び特開平9−7
1641号公報のように特殊な重合装置を用いて高分子
量脂肪族ポリエステルを得る方法も考案されているが、
使用できる装置が限定される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、溶融時の流
動性に非常に優れ且つ物性的にも優れた流動性改良剤、
その製造方法、及び流動性改良剤を配合した樹脂組成物
を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、脂肪族ジオール、
脂肪族ジカルボン酸、及び脂肪族ヒドロキシカルボン酸
またはその無水環状化合物(ラクトン類)の3成分から
なる混合物の重縮合反応により重量平均分子量5,00
0以上、望ましくは10,000以上の低分子量ポリエ
ステル共重合体を合成し、さらに該ポリエステル共重合
体に対して、溶融状態で2官能性連結剤を加えることに
より得られた、重量平均分子量40,000以上の脂肪
族ポリエステル共重合体を流動性の低いエンジニアリン
グプラスチックに特定量配合することにより、物性を大
きく損なうことなく、配合後のエンジニアリングプラス
チックのMFRを大幅に向上できることを見出し、本発
明を完成させるに至った。
【0007】すなわち本発明の第1は、分子鎖が、一般
式(1): −(−CO−R1−COO−R2−O−)− (1) (式中、R1は炭素数1〜12の二価脂肪族基、R2は炭
素数2〜12の二価脂肪族基を表す)で表される繰り返
し単位(P)、及び一般式(2): −(−CO−R3−O−)− (2) (式中、R3は炭素数1〜10の二価脂肪族基を表す)
で表される繰り返し単位(Q)から構成される重量平均
分子量5,000以上の低分子量脂肪族ポリエステル共
重合体(D)が、該共重合体(D)100重量部に対
し、0.1〜5重量部の一般式(7): X1−R7−X2 (7) (式中、X1、X2は水酸基またはカルボキシル基と作用
して共有結合を形成可能な反応基、R7は単結合、炭素
数1〜20の脂肪族基又は芳香族基を表し、X1、X2
同一の化学構造であってもよいし、異なってもよい)で
表される2官能性の連結剤(E)により連結されてな
る、重量平均分子量が40,000以上の脂肪族ポリエ
ステル共重合体系流動性改良剤(G)であって、190
℃、2,160gfにおけるMFRが1.0以下の樹脂
又は樹脂組成物(H)100重量部に、該流動性改良剤
(G)を10〜50重量部配合することにより、配合後
の樹脂又は樹脂組成物のMFRを配合前のものに対して
30%以上向上させる性質を有する脂肪族ポリエステル
共重合体系流動性改良剤を提供する。本発明の第2は、
一般式(1)が、コハク酸残基及び/又はアジピン酸残
基を含むことを特徴とする本発明の第1記載の脂肪族ポ
リエステル共重合体系流動性改良剤を提供する。本発明
の第3は、一般式(1)が、エチレングリコール残基、
ジエチレングリコール残基及び/又は1,4−ブタンジ
オール残基を含むことを特徴とする本発明の第1記載の
脂肪族ポリエステル共重合体系流動性改良剤を提供す
る。本発明の第4は、一般式(2)が、ε−オキシカプ
ロン酸残基を含むことを特徴とする本発明の第1記載の
脂肪族ポリエステル共重合体系流動性改良剤を提供す
る。本発明の第5は、一般式(7)で表される2官能性
の連結剤(E)の反応基がイソシアネート基;イソチオ
シアネート基;エポキシ基;オキサゾリン基;オキサゾ
ロン基もしくはオキサジノン基;アジリジン基;又はこ
れらの混基であることを特徴とする本発明の第1記載の
脂肪族ポリエステル共重合体系流動性改良剤を提供す
る。本発明の第6は、一般式(3): R4−OCO−R1−COO−R5 (3) (式中、R1は炭素数1〜12の二価脂肪族基、R4およ
びR5は水素原子、又は炭素数1〜6の脂肪族基もしく
は芳香族基を表す)で表される脂肪族ジカルボン酸、そ
の酸無水物又はそのジエステル体(A)、一般式
(4): HO−R2−OH (4) (式中、R2は炭素数2〜12の二価脂肪族基を表す)
で表される脂肪族ジオール(B)、及び一般式(5): R6OCO−R3−OH (5) (式中、R3は炭素数1〜10の二価脂肪族基、R6は水
素原子または炭素数1〜6の脂肪族基又は芳香族基を表
す)で表されるヒドロキシカルボン酸もしくはそのエス
テル体、または一般式(6):
【化4】 (式中、R3は炭素数1〜10の二価脂肪族基を表す)
で表されるラクトン類(C)の上記(A)、(B)及び
(C)3成分の重縮合反応によって、分子鎖が、一般式
(1): −(−CO−R1−COO−R2−O−)− (1) (式中、R1は炭素数1〜12の二価脂肪族基、R2は炭
素数2〜12の二価脂肪族基を表す)で表される繰り返
し単位(P)、及び一般式(2): −(−CO−R3−O−)− (2) (式中、R3は炭素数1〜10の二価脂肪族基を表す)
で表される繰り返し単位(Q)で構成される重量平均分
子量5,000以上の低分子量脂肪族ポリエステル共重
合体(D)を合成する工程(a)、及び溶融状態の該低
分子量脂肪族ポリエステル共重合体(D)の100重量
部に対し、0.1〜5重量部の一般式(7): X1−R7−X2 (7) (式中、X1とX2は水酸基またはカルボキシル基と作用
して共有結合を形成可能な反応基、R7は単結合、炭素
数1〜20の脂肪族基又は芳香族基を表し、X1とX2
同一の化学構造であってもよいし、異なってもよい)で
表される2官能性の連結剤(E)を加えることにより、
重量平均分子量を40,000以上に高める工程(b)
からなる脂肪族ポリエステル共重合体系流動性改良剤の
製造方法を提供する。本発明の第7は、一般式(3)で
表される脂肪族ジカルボン酸、その酸無水物又はそのエ
ステル体として、コハク酸、アジピン酸、およびコハク
酸ジメチルからなる群から少なくとも1種が選ばれるこ
とを特徴とする本発明の第6記載の脂肪族ポリエステル
共重合体系流動性改良剤の製造方法を提供する。本発明
の第8は、一般式(4)で表される脂肪族ジオールとし
て、エチレングリコール、1,4−ブタンジオールから
なる群から少なくとも1種が選ばれることを特徴とする
本発明の第6記載の脂肪族ポリエステル共重合体系流動
性改良剤の製造方法を提供する。本発明の第9は、一般
式(5)で表されるヒドロキシカルボン酸もしくはその
エステル体又は一般式(6)で表されるラクトン類
(C)として、ε−カプロラクトンが使用されることを
特徴とする本発明の第6記載の脂肪族ポリエステル共重
合体系流動性改良剤の製造方法を提供する。本発明の第
10は、一般式(7)で表される連結剤(E)におい
て、X1及びX2が実質上水酸基とのみ反応して共有結合
を形成可能な式(9)〜(11):
【化5】 で表される反応基群から選ばれる1種以上であることを
特徴とする本発明の第6に記載の脂肪族ポリエステル共
重合体系流動性改良剤の製造方法を提供する。本発明の
第11は、一般式(7)で表される連結剤(E)におい
て、X1及びX2が実質上カルボキシル基とのみ反応して
共有結合を形成可能な一般式(12)〜(15)
【化6】 (R8〜R10は2価の脂肪族基または芳香族基を表し、
環に直接結合している水素は脂肪族及び/又は芳香族基
で置換されてもよい)で表される反応基群から選ばれる
1種以上であることを特徴とする本発明の第6に記載の
脂肪族ポリエステル共重合体系流動性改良剤の製造方法
を提供する。本発明の第12は、原料の仕込み時におけ
るモル比が、式(8) 1.0≦[B]/[A]≦2.0 (8) (式中、[A]は脂肪族ジカルボン酸、その酸無水物又
はそのエステル体のモル数、[B]は脂肪族ジオールの
モル数を表す)を満足することを特徴とする本発明の第
6〜11のいずれかに記載の脂肪族ポリエステル共重合
体系流動性改良剤の製造方法を提供する。本発明の第1
3は、原料の仕込み時におけるモル比が、式(16) 0.02≦[C]/([A]+[C])≦0.40 (16) (式中、[A]は脂肪族ジカルボン酸、その酸無水物又
はそのエステル体の使用モル数、[C]はヒドロキシカ
ルボン酸もしくはそのエステル体又はラクトン類の使用
モル数を表す)を満足することを特徴とする本発明の第
6〜12のいずれかに記載の脂肪族ポリエステル共重合
体系流動性改良剤の製造方法を提供する。本発明の第1
4は、190℃、2,160gfにおけるMFRが1.
0以下の樹脂又は樹脂組成物(H)100重量部に、本
発明の第1〜5のいずれかに記載の脂肪族ポリエステル
共重合体系流動性改良剤(G)を10〜50重量部配合
してなり、配合後の樹脂又は樹脂組成物のMFRが配合
前のものに対して30%以上向上した樹脂組成物を提供
する。本発明の第15は、樹脂又は樹脂組成物(H)に
使用される樹脂がエンジニアリングプラスチック、スー
パーエンジニアリングプラスチック、汎用熱可塑性樹
脂、生分解性樹脂、又はこれらの混合物である本発明の
第14に記載の樹脂組成物を提供する。本発明の第16
は、樹脂が、ポリアミド、芳香族ポリエステル、ポリカ
ーボネート、ポリスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリ
レート、酢酸セルロース、又はポリ乳酸である本発明の
第15に記載の樹脂組成物を提供する。本発明の第17
は、本発明の第14〜16のいずれかに記載の樹脂組成
物100重量部に、無機添加剤が0〜100重量部の範
囲で配合された樹脂組成物を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の脂肪族ポリエステル共重
合体系流動性改良剤(G)は、低分子量脂肪族ポリエス
テル共重合体(D)の分子鎖が一般式(1): −(−CO−R1−COO−R2−O−)− (1) (式中、R1は炭素数1〜12の二価脂肪族基、R2は炭
素数2〜12の二価脂肪族基を表す)で表される繰り返
し単位(P)、及び一般式(2): −(−CO−R3−O−)− (2) (式中、R3は炭素数1〜10の二価脂肪族基を表す)
で表される繰り返し単位(Q)で構成される重量平均分
子量5,000以上の低分子量脂肪族ポリエステル共重
合体(D)が、該共重合体(D)100重量部に対し、
0.1〜5重量部の一般式(7): X1−R7−X2 (7) (式中、X1、X2は水酸基またはカルボキシル基と作用
して共有結合を形成可能な反応基、R7は単結合、炭素
数1〜20の脂肪族基又は芳香族基を表し、X1、X2
同一の化学構造であってもよいし、異なってもよい)で
表される2官能性の連結剤(E)により連結され、重量
平均分子量が40,000以上であることを特徴とす
る。
【0009】式(1)中の脂肪族ジカルボン酸残基を与
える(A)成分としては、脂肪族ジカルボン酸、その酸
無水物又はそのモノまたはジエステル体が挙げられ、前
記一般式(3)で表される。式(1)および式(3)
中、R1は炭素数1〜12の二価脂肪族基を表す。R1
示される二価脂肪族基としては、好ましくは2〜8の鎖
状又は環状のアルキレン基であり、−(CH2)2−、−
(CH2)4−等の炭素数2〜6の直鎖状低級アルキレン基
が挙げられる。また、R1は反応に不活性な置換基、た
とえば、アルコキシ基やケト基等を有することができる
し、R1は酸素やイオウ等のヘテロ原子を主鎖に含有す
ることができ、例えばエーテル結合、チオエーテル結合
等で隔てられた構造を含有することもできる。
【0010】式(3)中、R4およびR5は水素原子、又
は炭素数1〜6の脂肪族基もしくは芳香族基を表わす。
4およびR5が水素原子であるときには脂肪族ジカルボ
ン酸を表わす。脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、
コハク酸、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、デ
カンジカルボン酸、セバシン酸、ジグリコール酸、ケト
ピメリン酸、マロン酸、メチルマロン酸などが挙げられ
る。R4およびR5で示される脂肪族基としては、炭素数
1〜6、好ましくは1〜4の直鎖状又は分岐鎖状のアル
キル基の他、シクロヘキシル基等の炭素数5〜12のシ
クロアルキル基が挙げられる。R4およびR5で示される
芳香族基としては、フェニル基、ベンジル基等が挙げら
れる。中でも、R4およびR5は炭素数1〜6、好ましく
は炭素数1〜3の低級アルキル基である。このようなジ
アルキルエステルとしては、例えば、コハク酸ジメチ
ル、コハク酸ジエチル、アジピン酸ジメチル、アジピン
酸ジエチル、ピメリン酸ジメチル、アゼライン酸ジメチ
ル、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル、デカン
ジカルボン酸ジメチル、ジグリコール酸ジメチル、ケト
ピメリン酸ジメチル、マロン酸ジメチル、メチルマロン
酸ジメチル等が挙げられる。これらのものは単独で用い
てもよいし2種以上組合わせて用いてもよい。
【0011】式(1)中の脂肪族ジオール残基を与える
(B)成分としては、脂肪族ジオールが挙げられる。脂
肪族ジオールは前記一般式(4)で表わされる。式
(1)および式(4)中、R2は二価の脂肪族基を示
す。二価の脂肪族基としては、炭素数2〜12、好まし
くは2〜8の鎖状又は環状のアルキレン基が挙げられ
る。好ましいアルキレン基は、−(CH2)2−、−(C
2)4−等の炭素数2〜6の直鎖状低級アルキレン基で
ある。また、二価脂肪族基R2は反応に不活性な置換
基、たとえば、アルコキシ基やケト基等を有することが
できる。R2は酸素やイオウ等のヘテロ原子を主鎖に含
有することができ、例えばエーテル結合、チオエーテル
結合等で隔てられた構造を含有することもできる。脂肪
族ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、
1,3‐プロパンジオール、1,2‐プロパンジオー
ル、1,3−ブタンジオール、2−メチル−プロパンジ
オール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコ
ール、ペンタメチレングリコール、へキサメチレングリ
コール、オクタメチレングリコール、デカメチレングリ
コール、ドデカメチレングリコール、1,4−シクロヘ
キサンジメタノール、ジエチレングリコール、ジプロピ
レングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチ
レングリコール、ペンタエチレングリコール、分子量1
000以下のポリエチレングリコール等を用いることが
できる。これらのものは単独でも、2種以上組合せて用
いてもよい。さらに1,1,1−トリス(ヒドロキシメ
チル)プロパン等の三官能アルコールを少量併用しても
よい。
【0012】式(2)中の脂肪族ヒドロキシカルボン酸
残基を与える(C)成分としては、ヒドロキシカルボン
酸もしくはヒドロキシカルボン酸エステル、又はラクト
ン類が挙げられる。ヒドロキシカルボン酸もしくはヒド
ロキシカルボン酸エステルは、前記一般式(5)で表さ
れる。式(5)中、R3は二価の脂肪族基を示す。二価
脂肪族基としては、炭素数2〜10、好ましくは2〜8
の鎖状又は環状のアルキレン基が挙げられる。また、R
3は反応に不活性な置換基、たとえば、アルコキシ基や
ケト基等を有することができる。R3は酸素やイオウ等
のヘテロ原子を主鎖に含有することができ、例えばエー
テル結合、チオエーテル結合等で隔てられた構造を含有
することもできる。式(5)中、R6は水素、又は脂肪
族基もしくは芳香族基である。脂肪族基としては、炭素
数1〜6、好ましくは1〜4の直鎖状又は分岐鎖状の低
級アルキル基や、シクロヘキシル基等の炭素数5〜12
のシクロアルキル基、芳香族基としては、フェニル基、
ベンジル基等が挙げられる。ヒドロキシカルボン酸とし
ては、例えば、グリコール酸、L−乳酸、D−乳酸、
D,L−乳酸、ヒドロキシピバリン酸、ヒドロキシカプ
ロン酸、ヒドロキシヘキサン酸等を挙げることができ
る。ヒドロキシカルボン酸エステルとしては、例えば、
上記ヒドロキシカルボン酸のメチルエステル、エチルエ
ステル等や、酢酸エステル等が挙げられる。ラクトン類
としては、前記一般式(6)で表されるものを挙げるこ
とができる。式(6)中、R3は二価の脂肪族基を示
す。二価脂肪族基としては、炭素数4〜10、好ましく
は4〜8の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基が挙げら
れる。また、R3は反応に不活性な置換基、たとえば、
アルコキシ基やケト基等を有することができる。また、
3は酸素やイオウ等のヘテロ原子を主鎖に含有するこ
とができ、例えばエーテル結合、チオエーテル結合等で
隔てられた構造を含有することもできる。ラクトン類の
具体例としては、例えば、β−プロピオラクトン、β−
ブチロラクトン、β−バレロラクトン、δ−バレロラク
トン、δ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン等のヒ
ドロキシカルボン酸の環状1量体エステル;グリコリ
ド、L−ラクチド、D−ラクチド等の上記ヒドロキシカ
ルボン酸の環状2量体エステル;その他、1,3−ジオ
キソラン−4−オン、1,4−ジオキサン−3−オン、
1,5−ジオキセパン−2−オン等の環状エステル−エ
ーテル等を挙げることができる。
【0013】本発明における上記(A)、(B)および
(C)の3成分の重縮合反応によって得られる脂肪族ポ
リエステル共重合体(D)は、ランダムであっても、ブ
ロックであってもよい。上記モノマーの仕込みは、一括
仕込み(ランダム)、分割仕込み(ブロック)、あるい
は、ジカルボン酸−ジオールのポリマーにラクトン類を
重合させたり、あるいは、ポリラクトン類にジカルボン
酸とジオールを重合させてもよい。
【0014】本発明における上記(A)、(B)および
(C)の3成分の重縮合反応によって低分子量脂肪族ポ
リエステル共重合体(D)を合成する工程(a)は、使
用する原料の種類によって、例えば、前半の脱水反応が
主に進行するエステル化工程と、後半のエステル交換反
応が主に進行する重縮合工程とに分けることができる。
エステル化工程は80℃〜250℃、好ましくは100
℃〜240℃、さらに好ましくは145℃〜230℃の
反応温度で、0.5〜5時間、好ましくは1〜4時間、
760〜100Torrの条件下で行うことが望まし
い。触媒は、必ずしも必要としないが、原料として用い
られる脂肪族ジカルボン酸又はジエステル1モルに対し
て、10-7〜10-3モル、好ましくは10-6〜5×10
-4モルの量で用いてもよい。後半の重縮合工程は、反応
系を減圧しながら反応温度を高めて2〜10時間、好ま
しくは3〜6時間で終了することが望ましく、最終的に
は180℃〜270℃、好ましくは190℃〜240℃
の反応温度で減圧度3Torr以下、好ましくは1To
rr以下とすることが望ましい。この工程では、一般的
なエステル交換反応触媒を用いる方が好ましく、原料と
して用いられる脂肪族ジカルボン酸又はジエステル1モ
ルに対して、10-7〜10-3モル、好ましくは10-6
5×10-4モルの量で用いる。この範囲より触媒量が少
なくなると反応がうまく進行せず、反応に長時間を要す
るようになる。一方、この範囲より多くなると重合時の
ポリマーの熱分解、架橋、着色等の原因となり、また、
ポリマーの成形加工において熱分解等の原因となり好ま
しくない。
【0015】工程(a)において、脱水反応が主に進行
するエステル化工程と、後半のエステル交換反応が主に
進行する重縮合工程との両者において用いることのでき
る触媒としては、以下のような具体例を挙げることがで
きるが、これらの触媒は単独で用いても、2種以上組合
せて用いてもよい。触媒としては、金属類の各種化合
物、例えば、カルボン酸塩、炭酸塩、ホウ酸塩、酸化
物、水酸化物、水素化合物、アルコラート、アセチルア
セトネートキレート等が挙げられる。上記金属類として
は、リチウム、カリウムなどのアルカリ金属;マグネシ
ウム、カルシウム、バリウムなどのアルカリ土類金属;
スズ、アンチモン、ゲルマニウム等の典型金属;鉛、亜
鉛、カドニウム、マンガン、コバルト、ニッケル、ジル
コニウム、チタン、鉄等の遷移金属;ビスマス、ニオ
ブ、ランタン、サマリウム、ユウロピウム、エルビウ
ム、イッテルビウム等のランタノイド金属等が挙げられ
る。触媒としては、また、含窒素塩基性化合物や、ホウ
酸、またはホウ酸エステルなども用いられる。具体的に
は、アルカリ金属化合物としては、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸水素カリウム、
炭酸水素リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭
酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸リチ
ウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸リチウ
ム、水素化ホウ素ナトリウム、フェニル化ホウ素ナトリ
ウム、安息香酸リチウム、リン酸二水素ナトリウム、リ
ン酸二水素カリウム、リン酸二水素リチウムなどが挙げ
られる。アルカリ土類金属化合物としては、水酸化カル
シウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化
ストロンチウム、炭酸水素カルシウム、炭酸水素バリウ
ム、炭酸水素マグネシウム、炭酸水素ストロンチウム、
炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭
酸ストロンチウム、酢酸カルシウム、酢酸バリウム、酢
酸マグネシウム、酢酸ストロンチウム、ステアリン酸カ
ルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸マグネ
シウム、ステアリン酸ストロンチウムなどが挙げられ
る。典型金属化合物としては、ジブチルスズヒドロキシ
ド、ジブチルスズジラウレート、三酸化アンチモン、酸
化ゲルマニウム、炭酸ビスマスヒドロキシド、酢酸ビス
マスヒドロキシドなどが挙げられる。遷移金属化合物と
しては、酢酸鉛、酢酸亜鉛、アセチルアセトネート亜
鉛、酢酸カドニウム、酢酸マンガン、マンガンアセチル
アセトネート、酢酸コバルト、コバルトアセチルアセト
ネート、酢酸ニッケル、ニッケルアセチルアセトネー
ト、酢酸ジルコニウム、ジルコニウムアセチルアセトネ
ート、酢酸チタン、テトラブトキシチタネート、テトラ
イソプロポキシチタネート、チタニウムヒドロキシアセ
チルアセトネート、酢酸鉄、アセチルアセトネート鉄、
酢酸ニオブなどが挙げられる。希土類化合物としては、
酢酸ランタン、酢酸サマリウム、酢酸ユウロピウム、酢
酸エルビウム、酢酸イッテルビウムなどが挙げられる。
含窒素塩基性化合物としては、具体的には、テトラエチ
ルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウ
ムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシ
ド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキシドなど
の脂肪族アミンや芳香族アミンから誘導された有機アン
モニウムヒドロキシド類;トリメチルアミン、トリエチ
ルアミン、ジメチルベンジルアミン、トリフェニルアミ
ンなどの三級アミン類;R2NH(式中Rはメチル、エ
チルなどのアルキル、フェニル、トルイルなどのアリー
ル基などである)示される二級アミン類、RNH2(式
中Rは上記と同じである)で示される一級アミン類;ア
ンモニア、テトラメチルアンモニウムボロハイドライ
ド、テトラブチルアンモニウムボロハイドライド、テト
ラブチルアンモニウムテトラフェニルボレート、テトラ
メチルアンモニウムテトラフェニルボレートなどの塩基
性化合物などが挙げられる。これらの内、テトラアルキ
ルアンモニウムヒドロキシド類が特に好ましい。ホウ酸
エステルとしては、具体的には、ホウ酸トリメチル、ホ
ウ酸トリヘキシル、ホウ酸トリヘプチル、ホウ酸トリフ
ェニル、ホウ酸トリトリル、ホウ酸トリナフチルなどが
挙げられる。
【0016】低分子量脂肪族ポリエステル共重合体
(D)を合成する工程(a)において、原料(A)成分
および(B)成分の仕込み比は、以下の条件式(8)に
合致するように選択することが望ましい。 1.0≦[B]/[A]≦2.0 (8) (式中、[A]は(A)成分のモル数、[B]は(B)
成分のモル数を表す) [B]/[A]の値が1より小さいと、過剰の酸の存在
によって加水分解反応が進行し、所望の分子量の脂肪族
ポリエステル共重合体(D)を得ることが難しく、また
[B]/[A]の値が2より大きい場合は前半のエステ
ル化工程終了時点での分子量が過度に小さく、後半の重
縮合工程に長時間の反応時間が必要となる。
【0017】本発明では、最終的に実用的な強度を有す
る脂肪族ポリエステル共重合体を得るために、溶融状態
の低分子量脂肪族ポリエステル共重合体(D)に前記式
(7)で表される2官能性の連結剤(E)を加えて重量
平均分子量を40,000以上に高めることを特徴とす
る。特開平4−189822号及び特開平4−1898
23号公報によれば、脂肪族ジカルボン酸、その酸無水
物又はその誘導体と脂肪族ジオールから低分子量脂肪族
ポリエステルを合成し、これにジイソシアネート化合物
を加えて分子量を増加させる方法が開示されているが、
本発明のような、脂肪族ジカルボン酸、その酸無水物又
はそのエステル体(A)、脂肪族ジオール(B)、及び
ヒドロキシカルボン酸もしくはヒドロキシカルボン酸エ
ステル又はラクトン類(C)の3成分を原料とする系に
適用した例は無い。
【0018】重合工程(a)で得られる低分子量脂肪族
ポリエステル共重合体(D)は、重量平均分子量が5,
000以上、好ましくは10,000以上であり、酸価
と水酸基価の値の合計が1.0から45の間であり、さ
らに酸価が30以下であることが望ましい。共重合体
(D)の酸価と水酸基価の値の合計は、共重合体(D)
の末端基の濃度に比例しており、分子量は重量平均分子
量が5,000以上の場合、実質上酸価と水酸基価の値
の合計は45以下である。酸価と水酸基価の値の合計が
45より大きい場合、共重合体(D)の分子量が低く、
連結剤の添加によって所望の分子量まで高めようとする
のに、多量の連結剤が必要となる。連結剤の使用量が多
い場合には、ゲル化などの問題が生じやすい。酸価と水
酸基価の値の合計が1.0以下の場合には、該共重合体
(D)の分子量が高いために溶融状態の粘度が高くな
る。この場合は、連結剤の使用量も極少量となるために
均一に反応させることが困難で、やはりゲル化などの問
題が生じやすい。また、均一に反応させることを目的と
して溶融温度を上げるとポリマーの熱分解、架橋、着色
等の問題が生じる。
【0019】本発明に用いる連結剤(E)は前記式
(7)によって表される。連結剤(E)の反応基X1
及びX2としては、実質上水酸基とのみ反応して共有結
合を形成可能な前記式(9)〜(11)で表される反応
基群及び/又は、実質上カルボキシル基とのみ反応して
共有結合を形成可能な前記一般式(12)〜(15)で
表される3〜8員環の環状反応基群から選ぶことができ
る。X1とX2は同一の化学構造であってもよいし、異な
ってもよい。
【0020】前記式(9)で表されるイソシアネート基
が導入された連結剤(E)の具体例としては、一連のジ
イソシアネート化合物を挙げることができる。具体的に
は、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネ
ート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフチレン
ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、
水添ジフェニルメタンジイソシアネート、リジンジイソ
シアネート、トリフェニルメタンジイソシアネート、ト
ランス−シクロヘキシレン1,4−ジイソシアネート、
p−フェニレンジイソシアネート、イソホロンジイソシ
アネート等のジイソシアネート化合物、及びそれらのア
ロファネート変性体、ビュレット変性体、イソシアヌレ
ート変性体、ポリオール変性体もしくはポリチオールと
のアダクト変性体等が挙げられる。特に好ましいジイソ
シアネート化合物としては、キシレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート等の無黄変型イソシアネート化合物を挙げ
ることができる。このようなジイソシアネート化合物
は、単独で使用しても、2種以上併用してもよい。
【0021】前記式(10)で表されるイソチオシアネ
ート基が導入された連結剤(E)の具体例としては、一
連のジイソチオシアネート化合物を挙げることができ
る。具体的には、p−フェニレンジイソチオシアネー
ト、ヘプタメチレンジイソチオシアネート、4,4’−
メチレンジフェニルイソチオシアネート、イソフタロイ
ルイソチオシアネートなどを挙げることができる。この
ようなジイソチオシアネート化合物は、単独で使用して
も、2種以上併用してもよい。
【0022】前記式(11)で表されるエポキシ基が導
入された連結剤(E)の具体例としては、一連のジエポ
キシ化合物を上げることができる。具体的には、ビスフ
ェノールAジグリシジルエーテルなどのビスフェノール
型エポキシ化合物、フェノールノボラックやクレゾール
ノボラックなどのノボラック型エポキシ化合物、レゾル
シン型エポキシ化合物、ビニルシクロヘキセンジオキシ
ド、ジシクロペンタジエンオキシドなどの脂環化合物、
グリシジルエーテル類、ポリエポキシ化ポリブタジエン
などを挙げることができる。このようなジエポキシ化合
物は、単独で使用しても、2種以上併用してもよい。
【0023】前記式(12)で表わされる基としては、
8がエチレン基であるオキサゾリンが好ましく、オキ
サゾリンはカルボン酸にエタノールアミンを反応させる
等の手段により生成させ、(7)の連結剤を調製でき
る。特にビスオキサゾリン化合物が好ましい。ビスオキ
サゾリン化合物の具体例としては、2,2’−メチレン
ビス(2−オキサゾリン)、2,2’−エチレンビス
(2−オキサゾリン)、2,2’−エチレンビス(4−
メチル−2−オキサゾリン)、2,2’−プロピレンビ
ス(2−オキサゾリン)、2,2’−テトラメチレンビ
ス(2−オキサゾリン)、2,2’−ヘキサメチレンビ
ス(2−オキサゾリン)、2,2’−オクタメチレンビ
ス(2−オキサゾリン)、2,2’−p−フェニレンビ
ス(2−オキサゾリン)、2,2’−p−フェニレンビ
ス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2’−p−
フェニレンビス(4,−ジメチル−2−オキサゾリ
ン)、2,2’−p−フェニレンビス(4−フェニル−
2−オキサゾリン)、2,2’−m−フェニレンビス
(2−オキサゾリン)、2,2’−m−フェニレンビス
(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2’−m−フ
ェニレンビス(4,4−ジメチル−2−オキサゾリ
ン)、2,2’−m−フェニレンビス(4−フェニル−
2−オキサゾリン)、2,2’−o−フェニレンビス
(2−オキサゾリン)、2,2’−フェニルビス(4−
メチル−2−オキサゾリン)、2,2’−ビス(2−オ
キサゾリン)、2,2’−ビス(4−メチル−2−オキ
サゾリン)、2,2’−ビス(4−エチル−2−オキサ
ゾリン)、2,2’−ビス(4−フェニル−2−オキサ
ゾリン)等を挙げることができる。このようなビスオキ
サゾリン化合物は、単独で使用しても、2種以上併用し
てもよい。これらのビスオキサゾリン化合物の内、好ま
しいものは芳香環基を含むもの、更に好ましくはフェニ
レン基を含むものである。特に好ましくは2,2’−m
−フェニレンビス(2−オキサゾリン)及び2,2’−
p−フェニレンビス(2−オキサゾリン)である。
【0024】式(13)で表わされる基としては、R9
がメチレンであるオキサゾロンやエチレンであるオキサ
ジノンが好ましい。これらの基はN−アシル−α又はβ
−アミノカルボン酸を、例えば無水酢酸等で脱水するこ
とにより容易に調製出来る。式(13)の基が導入され
たビスオキサゾロン化合物は以下の例が挙げられる。
2,2’−ビス(5(4H)−オキサゾロン)、2,
2’−メチレンビス(5(4H)−オキサゾロン)、
2,2’−エチレンビス(5(4H)−オキサゾロ
ン)、2,2’−テトラメチレンビス(5(4H)−オ
キサゾロン)、2,2’−ヘキサメチレンビス(5(4
H)−オキサゾロン)、2,2’−デカメチレンビス
(5(4H)−オキサゾロン)、2,2’−p−フェニ
レンビス(5(4H)−オキサゾロン)、2,2’−m
−フェニレンビス(5(4H)−オキサゾロン)、2,
2’−ナフタレンビス(5(4H)−オキサゾロン)、
2,2’−ジフェニレンビス(5(4H)−オキサゾロ
ン)、2,2’−(1,4−シクロヘキシレン)−ビス
(5(4H)−オキサゾロン)、2,2’−ビス(4−
メチル−5(4H)−オキサゾロン)、2,2’−メチ
レンビス(4−メチル−5(4H)−オキサゾロン)、
2,2’−エチレンビス(4−メチル−5(4H)−オ
キサゾロン)、2,2’−テトラメチレンビス(4−メ
チル−5(4H)−オキサゾロン)、2,2’−ヘキサ
メチレンビス(4−メチル−5(4H)−オキサゾロ
ン)、2,2’−デカメチレンビス(4−メチル−5
(4H)−オキサゾロン)、2,2’−p−フェレンビ
ス(4−メチル−5(4H)−オキサゾロン)、2,
2’−m−フェニレンビス(4−メチル−5(4H)−
オキサゾロン)、2,2’−ナフタレンビス(4−メチ
ル−5(4H)−オキサゾロン)、2,2’−ジフェニ
レンビス(4−メチル−5(4H)−オキサゾロン)、
2,2’−(1,4−シクロヘキシレン)−ビス(4−
メチル−5(4H)−オキサゾロン)、2,2’−ビス
(4,4−ジメチル−5(4H)−オキサゾロン)、
2,2’−メチレンビス(4,4−ジメチル−5(4
H)−オキサゾロン)、2,2’−エチレンビス(4,
4−ジメチル−5(4H)−オキサゾロン)、2,2’
−テトラメチレンビス(4,4−ジメチル−5(4H)
−オキサゾロン)、2,2’−ヘキサメチレンビス
(4,4−ジメチル−5(4H)−オキサゾロン)、
2,2’−オクタメチレンビス(4,4−ジメチル−5
(4H)−オキサゾロン)、2,2’−デカメチレンビ
ス(4,4−ジメチル−5(4H)−オキサゾロン)、
2,2’−p−フェニレンビス(4,4−ジメチル−5
(4H)−オキサゾロン)、2,2’−m−フェニレン
ビス(4,4−ジメチル−5(4H)−オキサゾロ
ン)、2,2’−ナフタレンビス(4,4−ジメチル−
5(4H)−オキサゾロン)、2,2’−ジフェニレン
ビス(4,4−ジメチル−5(4H)−オキサゾロ
ン)、2,2’−(1,4−シクロヘキシレン)−ビス
(4,4−ジメチル−5(4H)−オキサゾロン)、
2,2’−ビス(4−イソプロピル−5(4H)−オキ
サゾロン)、2,2’−メチレンビス(4−イソプロピ
ル−5(4H)−オキサゾロン)、2,2’−エチレン
ビス(4−イソプロピル−5(4H)−オキサゾロ
ン)、2,2’−テトラメチレンビス(4−イソプロピ
ル−5(4H)−オキサゾロン)、2,2’−ヘキサメ
チレンビス(4−イソプロピル−5(4H)−オキサゾ
ロン)、2,2’−p−フェニレンビス(4−イソプロ
ピル−5(4H)−オキサゾロン)、2,2’−m−フ
ェニレンビス(4−イソプロピル-5(4H)−オキサゾ
ロン)、2,2’−ナフタレンビス(4−イソプロピル
−5(4H)−オキサゾロン)、2,2’−ビス(4−
イソブチル−5(4H)−オキサゾロン)、2,2’−
メチレンビス(4−イソブチル−5(4H)−オキサゾ
ロン)、2,2’−エチレンビス(4−イソブチル−5
(4H)−オキサゾロン)、2,2’−テトラメチレン
ビス(4−イソブチル−5(4H)−オキサゾロン)、
2,2’−ヘキサメチレンビス(4−イソブチル−5
(4H)−オキサゾロン)、2,2’−p−フェニレン
ビス(4−イソブチル−5(4H)−オキサゾロン)、
2,2’−m−フェニレンビス(4−イソブチル−5
(4H)−オキサゾロン)、2,2’−ナフタレンビス
(4−イソブチル−5(4H)−オキサゾロン)等であ
る。式(13)で表される基が導入されたもう一方の代
表的化合物であるビスオキサジノン化合物は以下の例が
挙げられる。2,2’−ビス(3,1−ベンゾオキサジ
ン−4−オン)、2,2’−メチレンビス(3,1−ベ
ンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−エチレンビス
(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−
テトラメチレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−
オン)、2,2’−ヘキサメチレンビス(3,1−ベン
ゾオキサジン−4−オン)、2,2’−デカメチレンビ
ス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’
−p−フェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4
−オン)、2,2′−m−フェニレンビス(3,1−ベ
ンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−ナフタレンビ
ス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’
−(4,4′−ジフェニレン)ビス(3,1−ベンゾオ
キサジン−4−オン)、2,2’−(1,4−シクロヘ
キシレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オ
ン)、2,2’−ビス(4,4−ジヒドロ−1,3,6
H−オキサジン−6−オン)、2,2’−メチレンビス
(4,5−ジヒドロ−1,3,6H−オキサジン−6−
オン)、2,2’−エチレンビス(4,5−ジヒドロ−
1,3,6H−オキサジン−6−オン)、2,2’−テ
トラメチレンビス(4,5−ジヒドロ−1,3,6H−
オキサジン−6−オン)、2,2’−p−フェニレンビ
ス(4,5−ジヒドロ−1,3,6H−オキサジン−6
−オン)、2,2’−m−フェニレンビス(4,5−ジ
ヒドロ−1,3,6H−オキサジン−6−オン)、2,
2’−ビス(4−メチル−5−ヒドロ−1,3,6H−
オキサジン−6−オン)、2,2’−エチレンビス(4
−メチル−5−ヒドロ−1,3,6H−オキサジン−6
−オン)、2,2’−o−フェニレンビス(4−メチル
−5−ヒドロ−1,3,6H−オキサジン−6−オ
ン)、2,2’−m−フェニレン(4−メチル−5−ヒ
ドロ−1,3,6H−オキサジン−6−オン)、2,
2’−p−フェニレンビス(4−ヒドロ−5−メチル
1,3,6H−オキサジン−6−オン)、2,2’−m
−フェニレンビス(4−ヒドロ−5−メチル−1,3,
6H−オキサジン−6−オン)等である。
【0025】式(14)で表わされるアジリジン基とし
ては、エチレンイミンを酸クロライドや前記ジイソシア
ナート化合物と反応させることで容易に生成出来る。式
(15)で表わされるラクタム基としては、R10がトリ
メチレンであるピロリドン、テトラメチレンであるピペ
リドン、ペンタメチレンであるカプロタクタムが好まし
く、式(14)と同様にラクタム類を酸クロライドやイ
ソシアナート化合物と反応させることで容易に生成出来
る。これらの反応に用いられる酸クロライドとしては、
例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカル
ボン酸、アジピン酸、セバシン酸、トリメリット酸、コ
ハク酸等の誘導体である。
【0026】連結剤(E)の反応基X1とX2を、実質上
水酸基とのみ反応して共有結合を形成可能な前記式
(9)〜(11)で表される反応基群から選ぶ場合、前
駆体となる低分子量脂肪族ポリエステル共重合体(D)
の酸価は2.0以下、好ましくは1.0以下である。酸
価が2.0より大きい場合は、共重合体(D)の水酸基
末端濃度が小さく、連結反応が効率的に行えなかった
り、連結反応後、すなわち最終生成物の酸価が大きく、
成形加工時の分子量低下が起こり易いなどの問題が生じ
る。連結剤(E)の反応基X1とX2を、実質上カルボキ
シル基とのみ反応して共有結合を形成可能な前記式(1
2)〜(15)で表される3〜8員環の環状反応基群か
ら選ぶ場合、共重合体(D)の酸価は0.5以上30以
下であることが好ましい。酸価が0.5より小さい場合
は、連結剤の使用量も極少量となるために均一に反応さ
せることが困難となる。酸価が30より大きいと、最終
生成物の酸価を低くすることができなかったり、多量の
連結剤を用いてゲル化が生じる危険があるなどの問題が
生じる。
【0027】連結剤(E)と共重合体(D)の反応は、
共重合体(D)が均一な溶融状態又は少量の溶剤を含有
した状態で、容易に攪拌可能な条件下で行われることが
望ましい。用いる連結剤(E)の量は、該共重合体
(D)100重量部に対し、0.1〜5重量部であるこ
とが望ましい。これより連結剤(E)の量が少ないと、
所望の分子量の最終生成物を得ることが困難であり、多
いと、ゲル化などの問題が生じやすい。
【0028】連結剤(E)と低分子量脂肪族ポリエステ
ル共重合体(D)の反応は、該共重合体(D)が均一な
溶融状態又は少量の溶剤を含有した状態で、容易に攪拌
可能な条件下で行われることが望ましい。用いる連結剤
(E)の量は、該共重合体(D)100重量部に対し、
0.1〜5重量部であることが望ましい。これより連結
剤(E)の量が少ないと、所望の分子量の最終生成物を
得ることが困難であり、多いと、ゲル化などの問題が生
じやすい。
【0029】本発明において、原料(A)成分および
(C)成分の仕込み比は以下の条件式(16)に合致す
るように選択することが必要である。 0.02≦[C]/([A]+[C])≦0.40 (16) (式中、[A]は(A)成分の使用モル数、[C]は
(C)成分の使用モル数を示す。) 上記式中の[C]/([A]+[C])は、本発明の脂
肪族ポリエステル共重合体中に含まれる前記式(2)で
表される繰り返し単位Qのモル分率(q)を表してい
る。この値が0.02より小さい場合は、得られるポリ
マーは結晶性が高く柔軟性のない硬いものとなり、さら
に生分解性の点でも速度が遅く不十分のものとなる。ま
た、0.40より大きい場合は、得られるポリマーの融
点が低く、さらに結晶性が極端に低下するために耐熱性
が無く実用に不向きである。
【0030】本発明の脂肪族ポリエステル共重合体系流
動性改良剤は、重量平均分子量が40,000以上、通
常、100,000〜250,000の範囲である。ま
た、融点は、通常80℃以上と高く、しかもその融点と
分解温度との差は100℃以上と大きい。本発明の脂肪
族ポリエステル共重合体において、特に、前記一般式
(1)におけるR1およびR2が(CH22または(CH
24で、R3が(CH25であるものは、融点が高いも
のである。
【0031】上記のようにして得られた流動性改良剤
(G)は、樹脂又は樹脂組成物(H)に配合される。樹
脂又は樹脂組成物(H)としては、190℃、2,16
0gfにおけるMFRが1.0以下、好ましくは0.1
以下のような流動性の低いものに適用される。樹脂又は
樹脂組成物(H)に使用される樹脂としては、エンジニ
アリングプラスチック;スーパーエンジニアリングプラ
スチック;汎用熱可塑性樹脂;生分解性樹脂;導電性プ
ラスチック;難燃性プラスチック、又はこれらの混合物
が挙げられる。具体的には、エンジニアリングプラスチ
ックやスーパーエンジニアリングプラスチックとしては
ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12のようなポリ
アミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート、ポリエチレンナフタレートのような芳香
族ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアセタール、
ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンサルファイ
ド、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリエ
ーテルイミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、液晶ポ
リマー、ポリアリレート、弗素樹脂、ポリマーアロイ、
ポリアリルエーテルニトリル、ポリベンズイミダゾール
等が挙げられる。汎用熱可塑性樹脂としてはポリスチレ
ン(GPPS)、高耐衝撃ポリスチレン(HIPS)、
アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂(AS)のよう
なポリスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレート、高
置換度酢酸セルロース(可塑剤を加える等して可塑化さ
れたもの)等が挙げられる。生分解性樹脂としてはポリ
乳酸、低置換度酢酸セルロース(可塑剤を加える等して
可塑化されたもの)等が挙げられる。導電性プラスチッ
クや難燃性プラスチックとしては、導電性付与剤(例え
ばカーボンブラック)や難燃剤を配合したものが例示さ
れる。樹脂又は樹脂組成物(H)における樹脂組成物と
は、上記樹脂の混合物又は上記樹脂と後述する、無機添
加剤、添加し得るその他の樹脂、樹脂添加剤との混合物
である。
【0032】流動性改良剤(G)の配合比は、樹脂又は
樹脂組成物(H)100重量部に対して、流動性改良剤
(G)10〜50重量部、好ましくは15〜30重量部
である。これにより、配合後の樹脂又は樹脂組成物のM
FRを配合前のものに対して30%以上、好ましくは4
0以上向上させることができる。流動性改良剤(G)の
配合比が少なすぎると、配合後の樹脂又は樹脂組成物の
流動性改良が不十分であり、多すぎると流動性改質剤と
して添加した脂肪族ポリエステル共重合体の性質が現
れ、樹脂又は樹脂組成物の本来の物性が損なわれる。
【0033】流動性改良剤(G)の配合後の樹脂又は樹
脂組成物には、無機添加剤(充填剤、増量剤も含む)を
添加することができる。無機添加剤としては炭酸カルシ
ウム、タルク、マイカ、珪酸カルシウム、微粉末シリカ
(無水物)、ホワイトカーボン(含水物)、石綿、陶土
(焼成)、麦飯石、各種の酸化チタン、ガラス繊維等の
無機充填剤や、天然素材の粒子等の有機充填剤を挙げる
ことができる。微粉末シリカは、湿式法でつくられたシ
リカや、四塩化ケイ素の酸水素焔中での高温加水分解に
より製造されたシリカでもよいが、粒径が50nm以下
のものがよい。無機添加剤の配合比率は、流動性改良剤
(G)の配合後の樹脂又は樹脂組成物100重量部に、
無機添加剤が0〜100重量部の範囲で配合される。無
機添加剤の配合比率が100重量部を超えると、配合後
脆くなり、プラスチックとしての用途が非常に限られ
る。
【0034】樹脂添加剤としては可塑剤、熱安定剤、滑
剤、ブロッキング防止剤、核剤、光分解剤、生分解促進
剤、酸化防止剤、紫外線安定剤、帯電防止剤、難燃剤、
流滴剤、抗菌剤、防臭剤、充填材、着色剤、又はこれら
の混合物が挙げられる。可塑剤としては、脂肪族二塩基
酸エステル、フタル酸エステル、ヒドロキシ多価カルボ
ン酸エステル、ポリエステル系可塑剤、脂肪酸エステ
ル、エポキシ系可塑剤、又はこれらの混合物が例示され
る。具体的には、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル(D
OP)、フタル酸ジブチル(DBP)、フタル酸ジイソ
デシル(DIDP)等のフタル酸エステル、アジピン酸
−ジ−2−エチルヘキシル(DOA)、アジピン酸ジイ
ソデシル(DIDA)等のアジピン酸エステル、アゼラ
イン酸−ジ−2−エチルヘキシル(DOZ)等のアゼラ
イン酸エステル、アセチルクエン酸トリ−2−エチルヘ
キシル、アセチルクエン酸トリブチル等のヒドロキシ多
価カルボン酸エステル、ポリプロピレングリコールアジ
ピン酸エステル等のポリエステル系可塑剤であり、これ
らは一種または二種以上の混合物で用いられる。これら
可塑剤の添加量としては、用途によって異なるが、一般
には樹脂100重量部に対して、3〜30重量部の範囲
が好ましい。フィルムであると、5〜15重量部の範囲
が好ましい。3重量部未満であると、破断伸びや衝撃強
度が低くなり、また30重量部を超えると、破断強度や
衝撃強度の低下を招く場合がある。本発明で用いる熱安
定剤としては、脂肪族カルボン酸塩がある。脂肪族カル
ボン酸としては、特に脂肪族ヒドロキシカルボン酸が好
ましい。脂肪族ヒドロキシカルボン酸としては、乳酸、
ヒドロキシ酪酸等の天然に存在するものが好ましい。塩
としては、ナトリウム、カルシウム、アルミニウム、バ
リウム、マグネシウム、マンガン、鉄、亜鉛、鉛、銀、
銅等の塩が挙げられる。これらは、一種または二種以上
の混合物として用いることができる。添加量としては、
樹脂100重量部に対して、0.5〜10重量部の範囲
である。上記範囲で熱安定剤を用いると、衝撃強度(ア
イゾット衝撃値)が向上し、破断伸び、破断強度、衝撃
強度のばらつきが小さくなる効果がある。本発明で用い
る滑剤としては、内部滑剤、外部滑剤として一般に用い
られるものが使用可能である。たとえば、脂肪酸エステ
ル、炭化水素樹脂、パラフィン、高級脂肪酸、オキシ脂
肪酸、脂肪酸アミド、アルキレンビス脂肪酸アミド、脂
肪族ケトン、脂肪酸低級アルコールエステル、脂肪酸多
価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステ
ル、脂肪族アルコール、多価アルコール、ポリグリコー
ル、ポリクリセロール、金属石鹸、変性シリコーンまた
はこれらの混合物が挙げられる。好ましくは、脂肪酸エ
ステル、炭化水素樹脂等が挙げられる。滑剤を選択する
場合には、ラクトン樹脂やその他の生分解性樹脂の融点
に応じて、その融点以下の滑剤を選択する必要がある。
例えば、脂肪族ポリエステル樹脂の融点を考慮して、脂
肪酸アミドとしては160℃以下の脂肪酸アミドが選ば
れる。配合量は、フィルムを例にとると、樹脂100重
量部に対し、滑剤を0.05〜5重量部を添加する。
0.05重量部未満であると効果が充分でなく、5重量
部を超えるとロールに巻きつかなくなり、物性も低下す
る。フィルム用としては、環境汚染を防止する観点か
ら、安全性が高く、且つFDA(米国食品医薬品局)に
登録されているエチレンビスステアリン酸アミド、ステ
アリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミドが
好ましい。
【0035】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0036】製造実施例中の脂肪族ポリエステル共重合
体の種々の測定値は下記の方法により求めた。 (分子量及び分子量分布)ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー(GPC)法を用いて標準ポリスチレンか
ら較正曲線を作成し、数平均分子量(Mn)、重量平均
分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)を求め
た。溶離液にはクロロホルムを用いた。 (酸価と水酸基価)JIS K0070に基づいて測定
した。 (熱的性質)示差走査熱量分析装置(DSC)により融
点及びガラス転移点を求めた。 (機械的強度)JIS K7113に基づき、試験片の
引張伸度及び強度を求めた。
【0037】(脂肪族ポリエステル共重合体の合成) [製造実施例1]攪拌機、分留コンデンサー、温度調節装
置を備えた予備重合槽に、1,4−ブタンジオール3
6.25kg(402.2モル)、コハク酸43.18
kg(365.7モル)、ε−カプロラクトン7.37
kg(64.6モル)を一括仕込みした。前記式(8)
における[B]/[A]=1.1であり、前記式(1
6)における[C]/([A]+[C])=0.15で
ある。常圧下、145〜225℃の温度にて攪拌し、エ
ステル化反応を行った。留出液の量が9.8kgを超え
たところで予備重合工程を終了し、反応液を本重合槽に
移した。さらに本重合槽にチタン酸テトライソプロピル
エステル20.79gを加え、反応液を210〜220
℃の温度に保ちながら攪拌して、最終的に1.0Tor
r(133Pa)にまで減圧し、2時間攪拌下に、1,
4−ブタンジオールを留出させて、即ち、脱グリコール
反応によりエステル交換反応を行った。得られた低分子
量ポリエステルの重量平均分子量は53,000、酸価
は1.6mg-KOH/gであった。脱グリコール反応
終了後、得られた低分子量ポリエステルを190℃で溶
融状態にして、ヘキサメチレンジイソシアネート77
3.7kgを加え、攪拌すると、粘度は急速に増大した
がゲル化はしなかった。得られた脂肪族ポリエステル共
重合体(A:PCL/PBS=15/85)は、Mw20.2万、酸
価は1.4mgKOH/g、融点は101℃であった。
機械強度は、引張強度が600kgf/cm2、引張伸
度が740%であった。
【0038】[製造実施例2]製造実施例1で使用したも
のと同じ予備重合槽に、1,4−ブタンジオール29.
86kg、コハク酸38.00kg、ε−カプロラクト
ン12.24kgを一括仕込みした。常圧下、145〜
225℃の温度にて攪拌し、エステル化反応を行った。
留出液の量が10.4kgを超えたところで予備重合工
程を終了し、反応液を本重合槽に移した。さらに本重合
槽にチタン酸テトライソプロピルエステル18.29g
を加え、反応液を210〜220℃の温度に保ち攪拌
し、最終的に1.0Torr(133Pa)にまで減圧
し、3時間攪拌して脱グリコール反応(エステル交換反
応)を行った。得られた低分子量ポリエステルの重量平
均分子量は93,000、酸価は4.2mg-KOH/
gであった。脱グリコール反応終了後、低分子量ポリエ
ステルを190℃で溶融状態にして、2,2’−p−フ
ェニレンビス(2−オキサゾリン)1353kgを加
え、攪拌すると、粘度は急速に増大したがゲル化はしな
かった。得られた脂肪族ポリエステル共重合体(B:PC
L/PBS=25/75)は、Mw17.2万、酸価は2.1mg-
KOH/g、融点は88℃であり、フィルム成形可能で
あった。機械強度は、引張強度が530kgf/c
2、引張伸度が800%であった。
【0039】[実施例1〜4、参考例1、比較例1〜2] [コンパウンド・射出成形]表1に示す処方にブレンドし
た樹脂を二軸押出機を用いて、コンパウンド化し、ペレ
ット化した。樹脂原料は事前に乾燥(60℃×10時間
以上)したものを用いた。またそれぞれのブレンドには
タンブラーを用いた。使用した樹脂は下記のとおりであ
る。 共重合ポリエステル樹脂:PCL/PBS=15/85(モル比)
(製造実施例1参照) パンライト:帝人化成(株)製ポリカーボネート UBEナイロン:宇部興産(株)製ナイロン6 この様にしてペレット化した樹脂を射出成形装置を用い
て物性評価試験片に成形した。得られた樹脂ペレット及
び物性評価試験片を使用し、以下に示す各種評価を行
い、その結果を表1に示した。
【0040】[MFR]樹脂コンパウンドにより得られた
ペレットを用いてMFR測定を行なった。測定はJIS K
-7210に準じて行なった。 温度:190℃ 荷重:2,160gf 測定時間:10分 [引張試験]JIS K−7113に基づいて、1号ダン
ベル片に射出成形したものを用いて引張試験を行なっ
た。サンプルは、23℃×50%RHの恒温恒湿機にて
24時間調湿して測定に供した。なお、測定条件は以下
の通りである。 <引張試験測定条件> サンプル形状:JIS K-7113 1号ダンベル片 サンプル長さ(チャック間の距離):50mm 使用機器:OLIENTEC社製、商品名RTA−50
0 ロードセル:500kgf,40% クロスヘッドスピード:20mm/分 試験回数:n=3とし、結果をその平均値で示した。
【0041】[曲げ試験]射出成形により成形加工した
曲げ試験片(JIS K-7203)を用いて曲げ試験を行っ
た。サンプルは、23℃×50%RHの恒温恒湿機にて
24時間調湿して、測定に供した。なお、測定条件は以
下の通りである。 サンプル形状: 支点間の距離:100mm 使用機器:OLIENTEC社製、商品名RTA−50
0 ロードセル:100kgf,40% クロスヘッドスピード:10mm/分 試験回数:n=3とし、結果をその平均値で示した。
【0042】[アイゾット衝撃試験]射出成形により成
形加工したアイゾット衝撃試験片(ノッチ付)(JIS K
-7110)を用いてアイゾット衝撃試験を行った。サンプ
ルは、23℃×50%RHの恒温恒湿機にて24時間調
湿して、測定に供した。試験回数はn=6とし、結果を
その平均値で示した。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、溶融時の流動性が悪
く、かなりの高温下で成形を行なう必要があるエンジニ
アリングプラスチック等の樹脂の流動性を飛躍的に向上
させることを可能にした。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 67:04) Fターム(参考) 4J002 BC031 BC061 BD121 BG061 BN141 CB001 CF061 CF071 CF081 CF161 CF182 CF272 CG001 CH071 CL011 CL031 CM001 CM041 CN011 CN031 DE136 DE236 DJ006 DJ016 DJ046 DJ056 DL006 FA046 FD016 FD020 FD202 4J029 AA05 AB01 AB04 AC02 AC03 AD01 AE15 BA02 BA03 BA04 BA05 BA07 BA09 BA10 BF25 CA02 CA03 CA04 CA06 CA09 EA02 EA03 EA05 EG02 EG06 EG07 EG08 EG09 EH02 EH03 FC05 HB01 HB03A HB06 JA091 JA121 JA141 JA171 JB131 JB161 JB171 JB232 JC011 JC031 JC051 JC091 JC142 JC152 JC232 JC242 JC352 JC731 JE152 JF021 JF041 JF131 JF141 JF161 JF181 JF191 JF261 JF271 JF281 JF321 JF331 JF361 JF371 JF431 JF471 JF481 JF541 JF561 JF571 KC01 KD01 KD07 KE03 KH01 KJ08

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子鎖が、一般式(1): −(−CO−R1−COO−R2−O−)− (1) (式中、R1は炭素数1〜12の二価脂肪族基、R2は炭
    素数2〜12の二価脂肪族基を表す)で表される繰り返
    し単位(P)、及び一般式(2): −(−CO−R3−O−)− (2) (式中、R3は炭素数1〜10の二価脂肪族基を表す)
    で表される繰り返し単位(Q)から構成される重量平均
    分子量5,000以上の低分子量脂肪族ポリエステル共
    重合体(D)が、該共重合体(D)100重量部に対
    し、0.1〜5重量部の一般式(7): X1−R7−X2 (7) (式中、X1、X2は水酸基またはカルボキシル基と作用
    して共有結合を形成可能な反応基、R7は単結合、炭素
    数1〜20の脂肪族基又は芳香族基を表し、X1、X2
    同一の化学構造であってもよいし、異なってもよい)で
    表される2官能性の連結剤(E)により連結されてな
    る、重量平均分子量が40,000以上の脂肪族ポリエ
    ステル共重合体系流動性改良剤(G)であって、190
    ℃、2,160gfにおけるMFRが1.0以下の樹脂
    又は樹脂組成物(H)100重量部に、該流動性改良剤
    (G)を10〜50重量部配合することにより、配合後
    の樹脂又は樹脂組成物のMFRを配合前のものに対して
    30%以上向上させる性質を有する脂肪族ポリエステル
    共重合体系流動性改良剤。
  2. 【請求項2】 一般式(1)が、コハク酸残基及び/又
    はアジピン酸残基を含むことを特徴とする請求項1記載
    の脂肪族ポリエステル共重合体系流動性改良剤。
  3. 【請求項3】 一般式(1)が、エチレングリコール残
    基、ジエチレングリコール残基及び/又は1,4−ブタ
    ンジオール残基を含むことを特徴とする請求項1記載の
    脂肪族ポリエステル共重合体系流動性改良剤。
  4. 【請求項4】 一般式(2)が、ε−オキシカプロン酸
    残基を含むことを特徴とする請求項1記載の脂肪族ポリ
    エステル共重合体系流動性改良剤。
  5. 【請求項5】 一般式(7)で表される2官能性の連結
    剤(E)の反応基がイソシアネート基;イソチオシアネ
    ート基;エポキシ基;オキサゾリン基;オキサゾロン基
    もしくはオキサジノン基;アジリジン基;又はこれらの
    混基であることを特徴とする請求項1記載の脂肪族ポリ
    エステル共重合体系流動性改良剤。
  6. 【請求項6】 一般式(3): R4−OCO−R1−COO−R5 (3) (式中、R1は炭素数1〜12の二価脂肪族基、R4およ
    びR5は水素原子、又は炭素数1〜6の脂肪族基もしく
    は芳香族基を表す)で表される脂肪族ジカルボン酸、そ
    の酸無水物又はそのジエステル体(A)、一般式
    (4): HO−R2−OH (4) (式中、R2は炭素数2〜12の二価脂肪族基を表す)
    で表される脂肪族ジオール(B)、及び一般式(5): R6OCO−R3−OH (5) (式中、R3は炭素数1〜10の二価脂肪族基、R6は水
    素原子または炭素数1〜6の脂肪族基又は芳香族基を表
    す)で表されるヒドロキシカルボン酸もしくはそのエス
    テル体、または一般式(6): 【化1】 (式中、R3は炭素数1〜10の二価脂肪族基を表す)
    で表されるラクトン類(C)の上記(A)、(B)及び
    (C)3成分の重縮合反応によって、分子鎖が、一般式
    (1): −(−CO−R1−COO−R2−O−)− (1) (式中、R1は炭素数1〜12の二価脂肪族基、R2は炭
    素数2〜12の二価脂肪族基を表す)で表される繰り返
    し単位(P)、及び一般式(2): −(−CO−R3−O−)− (2) (式中、R3は炭素数1〜10の二価脂肪族基を表す)
    で表される繰り返し単位(Q)で構成される重量平均分
    子量5,000以上の低分子量脂肪族ポリエステル共重
    合体(D)を合成する工程(a)、及び溶融状態の該低
    分子量脂肪族ポリエステル共重合体(D)の100重量
    部に対し、0.1〜5重量部の一般式(7): X1−R7−X2 (7) (式中、X1とX2は水酸基またはカルボキシル基と作用
    して共有結合を形成可能な反応基、R7は単結合、炭素
    数1〜20の脂肪族基又は芳香族基を表し、X1とX2
    同一の化学構造であってもよいし、異なってもよい)で
    表される2官能性の連結剤(E)を加えることにより、
    重量平均分子量を40,000以上に高める工程(b)
    からなる脂肪族ポリエステル共重合体系流動性改良剤の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 一般式(3)で表される脂肪族ジカルボ
    ン酸、その酸無水物又はそのエステル体として、コハク
    酸、アジピン酸、およびコハク酸ジメチルからなる群か
    ら少なくとも1種が選ばれることを特徴とする請求項6
    記載の脂肪族ポリエステル共重合体系流動性改良剤の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 一般式(4)で表される脂肪族ジオール
    として、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール
    からなる群から少なくとも1種が選ばれることを特徴と
    する請求項6記載の脂肪族ポリエステル共重合体系流動
    性改良剤の製造方法。
  9. 【請求項9】 一般式(5)で表されるヒドロキシカル
    ボン酸もしくはそのエステル体又は一般式(6)で表さ
    れるラクトン類(C)として、ε−カプロラクトンが使
    用されることを特徴とする請求項6記載の脂肪族ポリエ
    ステル共重合体系流動性改良剤の製造方法。
  10. 【請求項10】 一般式(7)で表される連結剤(E)
    において、X1及びX2が実質上水酸基とのみ反応して共
    有結合を形成可能な式(9)〜(11): 【化2】 で表される反応基群から選ばれる1種以上であることを
    特徴とする請求項6に記載の脂肪族ポリエステル共重合
    体系流動性改良剤の製造方法。
  11. 【請求項11】 一般式(7)で表される連結剤(E)
    において、X1及びX2が実質上カルボキシル基とのみ反
    応して共有結合を形成可能な一般式(12)〜(15) 【化3】 (R8〜R10は2価の脂肪族基または芳香族基を表し、
    環に直接結合している水素は脂肪族及び/又は芳香族基
    で置換されてもよい)で表される反応基群から選ばれる
    1種以上であることを特徴とする請求項6に記載の脂肪
    族ポリエステル共重合体系流動性改良剤の製造方法。
  12. 【請求項12】 原料の仕込み時におけるモル比が、式
    (8) 1.0≦[B]/[A]≦2.0 (8) (式中、[A]は脂肪族ジカルボン酸、その酸無水物又
    はそのエステル体のモル数、[B]は脂肪族ジオールの
    モル数を表す)を満足することを特徴とする請求項6〜
    11のいずれかに記載の脂肪族ポリエステル共重合体系
    流動性改良剤の製造方法。
  13. 【請求項13】 原料の仕込み時におけるモル比が、式
    (16) 0.02≦[C]/([A]+[C])≦0.40 (16) (式中、[A]は脂肪族ジカルボン酸、その酸無水物又
    はそのエステル体の使用モル数、[C]はヒドロキシカ
    ルボン酸もしくはそのエステル体又はラクトン類の使用
    モル数を表す)を満足することを特徴とする請求項6〜
    12のいずれかに記載の脂肪族ポリエステル共重合体系
    流動性改良剤の製造方法。
  14. 【請求項14】 190℃、2,160gfにおけるM
    FRが1.0以下の樹脂又は樹脂組成物(H)100重
    量部に、請求項1〜5のいずれかに記載の脂肪族ポリエ
    ステル共重合体系流動性改良剤(G)を10〜50重量
    部配合してなり、配合後の樹脂又は樹脂組成物のMFR
    が配合前のものに対して30%以上向上した樹脂組成
    物。
  15. 【請求項15】 樹脂又は樹脂組成物(H)に使用され
    る樹脂がエンジニアリングプラスチック、スーパーエン
    ジニアリングプラスチック、汎用熱可塑性樹脂、生分解
    性樹脂、又はこれらの混合物である請求項14に記載の
    樹脂組成物。
  16. 【請求項16】 樹脂が、ポリアミド、芳香族ポリエス
    テル、ポリカーボネート、ポリスチレン系樹脂、ポリメ
    チルメタクリレート、酢酸セルロース、又はポリ乳酸で
    ある請求項15に記載の樹脂組成物。
  17. 【請求項17】 請求項14〜16のいずれかに記載の
    樹脂組成物100重量部に、無機添加剤が0〜100重
    量部の範囲で配合された樹脂組成物。
JP2001101380A 2001-03-30 2001-03-30 脂肪族ポリエステル共重合体系流動性改良剤、その製法、及び樹脂組成物 Pending JP2002293899A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001101380A JP2002293899A (ja) 2001-03-30 2001-03-30 脂肪族ポリエステル共重合体系流動性改良剤、その製法、及び樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001101380A JP2002293899A (ja) 2001-03-30 2001-03-30 脂肪族ポリエステル共重合体系流動性改良剤、その製法、及び樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002293899A true JP2002293899A (ja) 2002-10-09

Family

ID=18954708

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001101380A Pending JP2002293899A (ja) 2001-03-30 2001-03-30 脂肪族ポリエステル共重合体系流動性改良剤、その製法、及び樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002293899A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004067639A1 (ja) * 2003-01-30 2004-08-12 Arakawa Chemical Industries, Ltd. 樹脂用可塑剤及び樹脂組成物
JP2005002165A (ja) * 2003-06-10 2005-01-06 Daicel Chem Ind Ltd 生分解性樹脂組成物、農業用マルチフィルムおよび生分解性の抑制方法
JP2006152127A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Idemitsu Kosan Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物及び成形体
JP2007169401A (ja) * 2005-12-21 2007-07-05 Mitsubishi Chemicals Corp ポリエステル樹脂組成物およびポリエステル樹脂構造体
JP2007169366A (ja) * 2005-12-20 2007-07-05 Mitsubishi Chemicals Corp 強化ポリエステル樹脂組成物およびポリエステル樹脂構造体
JP2013542303A (ja) * 2010-11-09 2013-11-21 フォーレシア・アンテリュール・アンデュストリー 新規オリゴマー、その調製方法、流動化及び/又はポリマー組成物の安定性を改善するためのその使用
JP2018154816A (ja) * 2017-03-15 2018-10-04 三洋化成工業株式会社 ポリエステルの製造方法
WO2020066651A1 (ja) * 2018-09-27 2020-04-02 Dic株式会社 流動性改質剤、これを含む組成物、及び当該組成物の硬化物
JP7497180B2 (ja) 2020-03-19 2024-06-10 株式会社Adeka 流動性向上剤、これを含む流動性向上剤組成物、これらを含む熱可塑性樹脂組成物、およびその成形体

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004067639A1 (ja) * 2003-01-30 2004-08-12 Arakawa Chemical Industries, Ltd. 樹脂用可塑剤及び樹脂組成物
JP2005002165A (ja) * 2003-06-10 2005-01-06 Daicel Chem Ind Ltd 生分解性樹脂組成物、農業用マルチフィルムおよび生分解性の抑制方法
JP2006152127A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Idemitsu Kosan Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物及び成形体
JP4689250B2 (ja) * 2004-11-30 2011-05-25 出光興産株式会社 熱可塑性樹脂組成物及び成形体
JP2007169366A (ja) * 2005-12-20 2007-07-05 Mitsubishi Chemicals Corp 強化ポリエステル樹脂組成物およびポリエステル樹脂構造体
JP2007169401A (ja) * 2005-12-21 2007-07-05 Mitsubishi Chemicals Corp ポリエステル樹脂組成物およびポリエステル樹脂構造体
JP2013542303A (ja) * 2010-11-09 2013-11-21 フォーレシア・アンテリュール・アンデュストリー 新規オリゴマー、その調製方法、流動化及び/又はポリマー組成物の安定性を改善するためのその使用
JP2018154816A (ja) * 2017-03-15 2018-10-04 三洋化成工業株式会社 ポリエステルの製造方法
WO2020066651A1 (ja) * 2018-09-27 2020-04-02 Dic株式会社 流動性改質剤、これを含む組成物、及び当該組成物の硬化物
JPWO2020066651A1 (ja) * 2018-09-27 2021-03-18 Dic株式会社 流動性改質剤、これを含む組成物、及び当該組成物の硬化物
CN112771134A (zh) * 2018-09-27 2021-05-07 Dic株式会社 流动性改性剂、包含其的组合物以及该组合物的固化物
CN112771134B (zh) * 2018-09-27 2023-07-21 Dic株式会社 流动性改性剂、包含其的组合物以及该组合物的固化物
JP7497180B2 (ja) 2020-03-19 2024-06-10 株式会社Adeka 流動性向上剤、これを含む流動性向上剤組成物、これらを含む熱可塑性樹脂組成物、およびその成形体
JP7497179B2 (ja) 2020-03-19 2024-06-10 株式会社Adeka 耐衝撃性改良剤、これを含む耐衝撃性改良剤組成物、これらを含む合成樹脂組成物、およびその成形体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101086442B1 (ko) 에스테르기 함유 수지용 내가수분해 안정화제 및 열가소성수지 조성물
EP2781552B1 (en) Polylactic acid resin and copolymer polyester resin blend, and molded product using same
JP4312764B2 (ja) 脂肪族ポリエステル系生分解性樹脂フィルム状成形物
KR20050083981A (ko) 생분해성 수지 조성물
JP3387052B2 (ja) 生分解性ポリエステル樹脂組成物とその用途
JP3774672B2 (ja) 脂肪族ポリエステル系生分解性樹脂フィルム状成形物
JP2002293899A (ja) 脂肪族ポリエステル共重合体系流動性改良剤、その製法、及び樹脂組成物
KR101801705B1 (ko) 내충격성 및 내열성이 우수한 폴리유산 수지 및 공중합 폴리에스테르 수지 블렌드 및 이를 이용한 성형제품
JP2013047339A (ja) 透明共重合ポリエステル、透明共重合ポリエステルの調製方法、および、透明共重合ポリエステルを含んでなる物品
JP3353468B2 (ja) 脂肪族ポリエステル共重合体およびその製造方法
US20240117112A1 (en) Process for branched polyesters for foaming and related products
KR101941123B1 (ko) 생분해성 수지 및 이로부터 제조된 생분해성 필름
JP2005002165A (ja) 生分解性樹脂組成物、農業用マルチフィルムおよび生分解性の抑制方法
JP2002294045A (ja) 脂肪族ポリエステル共重合体/でんぷんブレンド樹脂組成物及び成形体
JP2010126643A (ja) 耐衝撃性ポリ乳酸系樹脂組成物
JP2997756B2 (ja) 高分子量脂肪族ポリエステル共重合体及びその製造方法
JP3923792B2 (ja) 高分子量脂肪族ポリエステル共重合体及びその製造方法
JP2004285151A (ja) ポリ乳酸ブロック共重合体、その製造方法および成形品
JP2002293893A (ja) ラクトン含有樹脂
JP2002293986A (ja) 脂肪族ポリエステル共重合体−酢酸セルロース樹脂組成物
JP3394124B2 (ja) 高重合度脂肪族ポリエステルの製造方法
JP2002293900A (ja) ポリ乳酸系高分子量脂肪族ポリエステル共重合体及びその製造方法
JP2002293901A (ja) 生分解性脂肪族ポリエステル共重合体及びその製造方法
JP5424262B2 (ja) ヒドロキシカルボン酸重合体
JP7133931B2 (ja) 可塑剤及びそれを含む樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20050825