JP2002292854A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2002292854A
JP2002292854A JP2001095411A JP2001095411A JP2002292854A JP 2002292854 A JP2002292854 A JP 2002292854A JP 2001095411 A JP2001095411 A JP 2001095411A JP 2001095411 A JP2001095411 A JP 2001095411A JP 2002292854 A JP2002292854 A JP 2002292854A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表層に熱可塑性樹脂粒子を含む記録媒体に対
し、その表層を適切に加熱・加圧・押圧し、透明化を図
ることで、従来に比べ、より高品質の画像プリントを作
成することができるインクジェット記録装置を提供す
る。 【解決手段】 記録媒体1の表層を透明化するための処
理手段4において、前記記録媒体1を、加熱ローラ41
により適温に加熱し、該加熱ローラ41及び加圧ローラ
44により適圧に加圧し、所望の表面粗さを有す加熱ベ
ルト43に押圧手段47により押圧し、透明化を図るこ
とで、前記記録媒体1の表層の表面粗さを向上させ、且
つ適切な透明度を得ることも可能となるので、従来に比
べ、より高品質の画像プリントを作成することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表層に熱可塑性樹
脂粒子を含むインク受容層を有する記録媒体に対し、イ
ンクを吐出して記録を行なうインクジェット記録装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】記録媒体の記録面上に微小液滴状のイン
クを噴射させて画像記録を行なうインクジェット記録
は、近年の技術進歩により銀塩写真に迫る高画質化並び
に装置の低コスト化が可能となるに及び、急速に普及す
るに至っている。
【0003】かかるインクジェット記録装置において用
いられるインクは染料インクと顔料インクに大別され
る。染料インクは溶媒に可溶であり、高純度で鮮明な発
色を示し、また、粒子性が無いために散乱光、反射光が
発生しない為、透明性が高く、色相も鮮明である一方、
光化学反応等により色素分子が破壊されると、分子数の
減少がそのまま着色濃度に影響する為、耐光性が悪いと
いう問題がある。これに対し、顔料インクは、溶媒に不
溶であり、色素分子は粒子を形成して溶媒に分散した状
態で着色に寄与しており、表面の分子が光化学反応等に
より破壊されたとしても、その下部に新たな色素分子層
があるので、見かけ上の着色力低下が小さく、染料イン
クに比べて画像保存性に優れるという利点がある。
【0004】しかし、顔料インクは粒子に起因する散乱
光、反射光の影響により光沢性に劣る問題が見られる。
このため、分散剤を含有する顔料インクを用いて画像を
記録形成した記録媒体表面に光沢を付与し、更に画像の
水との接触による滲みを防止すると共に耐擦過性を向上
させる目的で、表層(画像記録面側)に熱可塑性樹脂粒
子を含むインク受容層と該インク受容層の内側に隣接し
た顔料インク溶媒吸収層を有する記録媒体を用いて画像
を記録形成し、その後、記録媒体を加圧加圧することに
より上記インク受容層中の熱可塑性樹脂粒子を溶融及び
平滑化させ、該インク受容層を透明化する技術が提案さ
れている(特願2000−164386)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる技術において、
記録ヘッドにより画像が記録形成された記録媒体は、イ
ンク受容層を透明化するために搬送手段によって加熱加
圧手段に搬送され、加熱加圧されてインク受容層が透明
化されるが、高品質な画像プリントを作成するために
は、このインク受容層の透明化を適切に行なうことが望
まれる。
【0006】そこで、本発明の課題は、表層に熱可塑性
樹脂粒子を含むインク受容層と、該インク受容層の内側
に隣接した顔料インク溶媒吸収層とを有する記録媒体を
加熱、加圧、押圧して、そのインク受容層を透明化する
に際し、その透明化を適切に行なうことで、従来のもの
より、高品質の画像プリントを作成することのできるイ
ンクジェット記録装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、表層に熱可塑性樹脂粒子を
含むインク受容層と、該インク受容層の内側に隣接した
顔料インク溶媒吸収層とを有する記録媒体に対し、イン
クを吐出して記録を行なう記録ヘッドと、該記録ヘッド
により記録された前記記録媒体に対し、該記録媒体のイ
ンク受容層を透明化するための処理を施す処理手段と、
前記記録ヘッドにより記録された前記記録媒体を前記処
理手段まで搬送する搬送手段とを有するインクジェット
記録装置であって、前記記録媒体のインク受容層を透明
化するための処理手段は、加熱手段を具備する加熱ロー
ラと、前記加熱ローラに対向して設けられた加圧ローラ
と、前記加熱ローラと従動ローラに懸架された加熱ベル
トと、前記加圧ローラの記録媒体の搬送方向下流位置に
設けられ前記記録媒体を押圧する押圧手段とを有するこ
とを特徴とする。
【0008】これにより、記録媒体のインク受容層が透
明化するのに必要十分な加熱、加圧、押圧処理が実現で
き、高品質の画像プリントを作成できる。
【0009】上記課題を解決するために、請求項2記載
の発明は、請求項1記載のインクジェット記録装置であ
って、前記加熱ベルトは無端ベルトであり、且つ表面粗
さが0.01μm〜0.5μmであることを特徴とす
る。
【0010】これにより、記録媒体のインク受容層表面
を該加熱ベルトに押圧することにより、前記インク受容
層表面の粗さを改善することができるので、光沢のある
高品質の画像プリントの作成に有効である。
【0011】上記課題を解決するために、請求項3記載
の発明は、請求項1記載のインクジェット記録装置であ
って、前記押圧手段は、板状部材であることを特徴とす
る。
【0012】これにより、記録媒体のインク受容層表面
が、加熱ベルトに面接触することとなり、十分に押圧す
ることができるので、前記インク受容層表面の粗さを十
分に改善することができる。
【0013】上記課題を解決するために、請求項4記載
の発明は、表層に熱可塑性樹脂粒子を含むインク受容層
と、該インク受容層の内側に隣接した顔料インク溶媒吸
収層とを有する記録媒体に対し、インクを吐出して記録
を行なう記録ヘッドと、該記録ヘッドにより記録された
前記記録媒体に対し、該記録媒体のインク受容層を透明
化するための処理を施す処理手段と、前記記録ヘッドに
より記録された前記記録媒体を前記処理手段まで搬送す
る搬送手段とを有するインクジェット記録装置であっ
て、前記記録媒体のインク受容層を透明化するための処
理手段は、加熱手段を具備する加熱ローラと、前記加熱
ローラに対向して設けられた加圧ローラと、前記加熱ロ
ーラ及び加圧ローラにそれぞれ対応する少なくとも1以
上の従動ローラと、前記加熱ローラ及び従動ローラに懸
架された加熱ベルトと、前記加圧ローラ及び従動ローラ
に懸架された前記記録媒体を押圧する加圧用ベルトとを
有することを特徴とする。
【0014】これにより、記録媒体のインク受容層が透
明化するのに必要十分な加熱、加圧、押圧処理が実現で
き、高品質の画像プリントを作成できる。
【0015】上記課題を解決するために、請求項5記載
の発明は、請求項4記載のインクジェット記録装置であ
って、前記加熱ベルトと前記加圧ベルトは、互いに接触
していることを特徴とする。
【0016】これにより、記録媒体を十分に挟み込むこ
とで、滑りを生じることなく確実に搬送することができ
るので、確実にインク受容層表面の粗さを改善すること
ができる。
【0017】上記課題を解決するために、請求項6記載
の発明は、請求項4記載のインクジェット記録装置であ
って、前記加熱ベルトと前記加圧ベルトは、一方に突起
部を有し、もう一方に前記突起部と係合する穴部を有す
ることを特徴とする。
【0018】これにより、加熱ベルトと加圧ベルトの搬
送速度を一致させることができるので、確実にインク受
容層表面の粗さを改善できる。
【0019】上記課題を解決するために、請求項7記載
の発明は、請求項4記載のインクジェット記録装置であ
って、前記加熱ベルトと前記加圧ベルトは、共に、その
表面粗さが0.01μm〜0.5μmであることを特徴
とする。
【0020】これにより、記録媒体のインク受容層表面
を該加熱ベルトに押圧することにより、前記インク受容
層表面の粗さを改善することができるので、光沢のある
高品質の画像プリントの作成に有効である。
【0021】上記課題を解決するために、請求項8記載
の発明は、請求項1及び請求項4記載のインクジェット
記録装置であって、前記記録媒体のインク受容層を透明
化するための処理手段は、前記加熱ベルトの温度を検出
する温度センサを有することを特徴とする。
【0022】これにより、加熱ベルトの温度を把握し、
加熱温度を制御することが可能となり、多様な記録媒体
に対し最適の加熱温度で加熱、加圧、押圧処理を行なう
ことができる。
【0023】上記課題を解決するために、請求項9記載
の発明は、請求項1又は請求項4記載のインクジェット
記録装置であって、前記記録媒体のインク受容層を透明
化するための処理手段は、前記加熱ベルト及び前記加圧
ベルトの反射率を計測する計測手段を有することを特徴
とする。
【0024】これにより、加熱ベルト及び加圧ベルトの
反射率より、その表面粗さを算出することができ、ベル
トの交換時期を決定することが可能となる。
【0025】上記課題を解決するために、請求項10記
載の発明は、請求項9記載のインクジェット記録装置で
あって、前記加熱ベルト及び前記加圧ベルトの反射率を
計測する計測手段は、該計測手段により得られた値と基
準値を比較し、比較結果に応じて報知する手段を有する
ことを特徴とする。
【0026】これにより、加熱ベルト及び加圧ベルトの
交換時期を容易に知ることができる。
【0027】上記課題を解決するために、請求項11記
載の発明は、請求項9記載のインクジェット記録装置で
あって、前記反射率を計測する計測手段は、移動可能で
あることを特徴とする。
【0028】これにより、加熱ベルト及び加圧ベルトの
表面粗さを全幅にわたり知ることができるので、前記加
熱ベルト及び加圧ベルトの交換時期を確実に知ることが
できる。
【0029】上記課題を解決するために、請求項12記
載の発明は、請求項1又は請求項4記載のインクジェッ
ト記録装置であって、前記記録媒体のインク受容層を透
明化するための処理手段は、前記加熱ローラ及び加圧ロ
ーラの、記録媒体の搬送方向上流側に、記録媒体検知セ
ンサを有し、該記録媒体検知センサの出力に応じて、前
記加熱ローラ及び加圧ローラ間の押圧力を制御する手段
を有することを特徴とする。
【0030】これにより、記録媒体が処理手段手前まで
搬送されてきたことが検知でき、この際には加圧ローラ
の加熱ローラに対する押圧力を弱めるといった制御を行
なうことが可能となるので、記録媒体の端面突起部によ
り加熱ベルト及び加圧ローラ又は加圧ベルトの表面が傷
つけられることを防止することができる。
【0031】上記課題を解決するために、請求項13記
載の発明は、請求項1又は請求項4記載のインクジェッ
ト記録装置であって、前記記録媒体のインク受容層を透
明化するための処理手段は、該処理手段による処理直後
の記録媒体の内部温度をガラス転移点Tg以下にするた
め、加熱ローラの記録媒体搬送方向下流に冷却手段を有
することを特徴とする。
【0032】これにより、記録媒体をガラス転移点Tg
以下まで十分に冷却することが可能となり、該記録媒体
が処理手段より排出される際には、加熱ベルトからの適
切な剥離を実現することができる。
【0033】上記課題を解決するために、請求項14記
載の発明は、請求項13記載のインクジェット記録装置
であって、前記冷却手段は、前記加熱ベルトの温度検出
手段を有し、前記温度検出手段の出力に応じて、前記加
熱ベルトの冷却の程度を制御することを特徴とする。
【0034】これにより、加熱ベルトの温度を把握し、
冷却温度を制御することが可能となり、多様な記録媒体
に対し最適の冷却温度で冷却処理を行なうことができ
る。
【0035】上記課題を解決するために、請求項15記
載の発明は、請求項13記載のインクジェット記録装置
であって、前記冷却手段は、ファン等による空冷による
ことを特徴とする。
【0036】これにより、加熱ベルトに対し、簡便且つ
確実に冷却を行なうことができる。
【0037】上記課題を解決するために、請求項16記
載の発明は、請求項13記載のインクジェット記録装置
であって、前記冷却手段は、内部に冷却用空気を循環さ
せた中空のローラよることを特徴とする。
【0038】これにより、加熱ベルトに対し、簡便且つ
確実に冷却を行なうことができる。
【0039】上記課題を解決するために、請求項17記
載の発明は、請求項13記載のインクジェット記録装置
であって、前記冷却手段は、ペルチェ素子及び放熱板に
よることを特徴とする。
【0040】これにより、加熱ベルトに対し、簡便且つ
確実に冷却を行なうことができる。
【0041】上記課題を解決するために、請求項18記
載の発明は、請求項17記載のインクジェット記録装置
であって、前記放熱板は前記加熱ベルトより十分に離れ
ていることを特徴とする。
【0042】これにより、放熱板からの放熱に影響を受
けることなく、加熱ベルトに対し十分に冷却を行なうこ
とができる。
【0043】上記課題を解決するために、請求項19記
載の発明は、請求項17記載のインクジェット記録装置
であって、前記冷却手段は、前記ペルチェ素子が吸熱し
た熱を、前記加熱ローラに供給する手段を有することを
特徴とする。
【0044】これにより、冷却手段において前記ペルチ
ェ素子が吸熱した熱を、加熱手段における加熱に利用す
ることが可能となり、加熱に要する熱量の省エネルギー
化を図ることができる。
【0045】上記課題を解決するために、請求項20記
載の発明は、請求項1記載のインクジェット記録装置で
あって、前記加熱ローラが金属ローラであり、且つ前記
加圧ローラがゴムローラであることを特徴とする請求項
1及び請求項4記載のインクジェット記録装置。
【0046】これにより、熱を発生する加熱ローラにお
いては、金属ローラを用いることで被覆の剥離の問題を
避けることができると共に、加圧ローラにおいては、ゴ
ムローラを用いることで、加熱ローラに対する片当たり
を防止することができる。
【0047】上記課題を解決するために、請求項21記
載の発明は、請求項20記載のインクジェット記録装置
であって、前記加圧ローラ表面に被覆されるゴムの厚さ
が5mm以下であることを特徴とする。
【0048】これにより、被覆のねじれを防止すること
ができる。
【0049】上記課題を解決するために、請求項22記
載の発明は、請求項1又は請求項4記載のインクジェッ
ト記録装置であって、前記加熱ローラ及び加圧ローラが
金属ローラであり、且つ前記加熱ベルトは、表面がゴム
により被覆されていることを特徴とする。
【0050】これにより、熱を発生する加熱ローラにお
いては、金属ローラを用いることで被覆の剥離の問題を
避けることができると共に、加熱ベルトにおいては、表
面がゴムにより被服されたものを用いることで、加熱ロ
ーラと加圧ローラの片当たりを防止することができる。
【0051】上記課題を解決するために、請求項23記
載の発明は、請求項22記載のインクジェット記録装置
であって、前記加熱ベルトは、その両端部にゴム非被覆
部分を設けていることを特徴とする。
【0052】これにより、加熱ローラ41及び従動ロー
ラ42の端部に設けられた脱落防止用フランジと被覆の
接触を避けることができるので、前記被覆の剥離に伴う
ゴミの発生を防ぐことができる。
【0053】上記課題を解決するために、請求項24記
載の発明は、請求項1記載のインクジェット記録装置で
あって、前記記録媒体のインク受容層を透明化するため
の処理手段は、加熱ベルト表面に付着したインク汚れを
除去するクリーニング手段を有することを特徴とする。
【0054】これにより、記録媒体の画像面が汚れた
り、加熱加圧性能が低下することを防止することがで
き、適切にインク受容層の透明化を行なうことができ
る。
【0055】上記課題を解決するために、請求項25記
載の発明は、請求項4記載のインクジェット記録装置で
あって、前記記録媒体のインク受容層を透明化するため
の処理手段は、加熱ベルト及び加圧ベルト表面に付着し
たインク汚れを除去するクリーニング手段を有すること
を特徴とする。
【0056】これにより、記録媒体の画像面が汚れた
り、加熱加圧性能が低下することを防止することがで
き、適切にインク受容層の透明化を行なうことができ
る。
【0057】上記課題を解決するために、請求項26記
載の発明は、請求項1又は請求項4記載のインクジェッ
ト記録装置であって、前記加熱ローラ及び従動ローラ間
に懸架された加熱ベルトの内側部には、補助加熱手段が
設けられていることを特徴とする。
【0058】これにより、記録媒体のインク受容層の透
明化を促進させることができ、適切にインク受容層の透
明化を行なうことができる。
【0059】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0060】[第1の実施例]図1は、本発明の請求項
1にかかるインクジェット記録装置の概略構成図であ
る。本発明であるインクジェット記録装置は、記録媒体
1を搬送する手段である記録媒体搬送手段2と、記録媒
体1の記録面上に所定の画像を記録する為の記録ヘッド
3と、記録ヘッド3によって画像が記録形成された後の
記録媒体1に対し定着処理を施す為の定着手段4とによ
り構成されている。
【0061】前記記録媒体1は、図示省略の供給手段に
より供給され、記録媒体搬送手段(以下、単に搬送手段
と言う。)2によって図における右方向へ搬送され、搬
送手段2の下流側に配置された記録ヘッド3によって記
録媒体1の記録面上に所定の画像が記録される。そし
て、記録後の記録媒体1は、さらに、記録ヘッド3の下
流側に配置された定着手段4へ搬送され、記録媒体1の
記録面上に記録された画像の定着処理を施された後、該
インクジェット記録装置の外部へ排出される。
【0062】ここで、前記記録媒体1は、図示例ではロ
ール状に巻回された長尺状のロールペーパーを用いた例
を示しているが、これに限らず、適宜サイズに裁断され
たシート状の記録媒体であっても良い。
【0063】前記搬送手段2は図示省略の駆動手段によ
り回転駆動される搬送ローラ21と、記録媒体1を該搬
送ローラ21との間に挟みつけるための従動ローラ22
とを有して構成され、記録媒体1を搬送ローラ21と従
動ローラ22との間に挟持した状態で、搬送ローラ21
の回転駆動により、後述する記録ヘッド3による画像記
録に応じて図示右方向(副走査方向)へ所定量搬送する
ようになっている。
【0064】前記記録ヘッド3は、搬送手段2の下流側
に配置され、記録媒体1の幅方向に亘り該記録媒体1の
搬送方向と略直交するように架設された操作ガイド31
に沿って主走査移動可能に構成された往復操作型の記録
ヘッドである。
【0065】前記記録ヘッド3には、例えばY(イエロ
ー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)
等の各色の顔料インクが貯留された複数のインクタンク
を有しており、操作ガイド31に沿って主走査移動しな
がら、画像データに応じて所定のインクを所定のタイミ
ングで噴射させることにより、上記搬送手段2による記
録媒体1の搬送と協働して、記録媒体1の記録面上に所
定の画像を記録形成する。
【0066】前記定着手段4は、記録ヘッド3によって
画像が記録形成された後の記録媒体1に対して加熱加圧
及び押圧するべく記録ヘッド3の下流側に配置されてお
り、加熱ローラ41と、記録媒体1を該加熱ローラ41
との間に挟みつける為の加圧ローラ44と、前記加熱ロ
ーラ41に懸架される加熱ベルト43と、これに従動す
る従動ローラ42と、前記加熱ベルト43を冷却する為
の冷却手段46と、記録媒体1を前記加熱ベルト43に
押圧するための押圧手段47と、前記加熱ベルト43の
表面温度を検知する為の温度センサ48と、前記加熱ロ
ーラ41及び加圧ローラ44の手前で記録媒体1を検知
する搬送センサ49と、前記加熱ベルト43の表面粗さ
を検知する表面センサ50と、前記加熱ベルト43の表
面に付着したインク汚れを除去する為のクリーニング手
段6とを有し構成されている。
【0067】図2に示すように、加熱ローラ41は中空
状のローラからなり、その軸方向に沿って熱源であるハ
ロゲンヒータ等の発熱体45を内蔵しており、該発熱体
45の熱により加熱ローラ41を加熱させ、且つ、これ
に懸架される加熱ベルト43をも加熱することにより、
これに押圧される記録媒体1のインク受容層中に含まれ
る熱可塑性樹脂粒子を溶融させる。
【0068】この加熱ローラ41は、発熱体45から発
せられる熱により効率よく記録媒体1を加熱することが
できるように熱伝導率の高い材質により形成されること
が好ましく、金属ローラが用いられるのが好ましい。
【0069】加熱ローラ41に近接して、これに懸架さ
れた加熱ベルト43の表面温度を検知する為の温度セン
サ48が配置されており、該温度センサ48によって加
熱ベルト43の表面温度を検知することで、図示省略の
温度制御手段によって、加熱ローラ41内部の発熱体4
5の発熱量を制御し、加熱ベルト43の表面温度を所定
の温度範囲に保持するように制御するようになってい
る。
【0070】前記発熱体45は、図3に示すように、加
熱ローラ41の外部近傍に設けても良い。
【0071】加熱ベルト43は、加熱ローラ41と従動
ローラ42とに懸架されており、加熱ローラ41内部の
発熱体45により所定の温度範囲まで熱せられた後、記
録ヘッド3によって画像が記録形成された後の記録媒体
1に対し、その表面が押圧される。これにより、記録媒
体1のインク受容層中に含まれる熱可塑性樹脂粒子が溶
融されると共に、加熱ベルト43表面の粗さと同等にそ
の表面粗さが向上される。
【0072】従って、加熱ベルト43には、その表面粗
さが小さいことが要求され、具体的には、Ra=0.5
μm以下、且つ0.01μm以上(理想としては、Ra
=0.1μm以下)であることが要求される。
【0073】ここで、ベルトの表面粗さを小さくするこ
とによる付随的効果について述べる。一般に、同一の素
材においては、その表面粗さが小さくなるほど、耐磨耗
性が向上し、耐久性が上がることが知られている。ま
た、その表面粗さが小さくなるほど、帯電防止性及びオ
フセットの防止に優れた効果を示すことが知られてい
る。従って、本発明においても、同様の効果を得ること
ができる。
【0074】加熱ベルト43は、基本的に金属ベルトの
表面に被覆がコーティングされたものが用いられ、記録
媒体1とのリケイ性及び被覆した際の表面粗さ等を考慮
して、材料として以下のようなものが挙げられる。
【0075】 ・ニッケルベルト+シリコンゴム+PFA ・ニッケルベルト+PFA ・ニッケルベルト+シリコンゴム ・ニッケルベルト+フッ素コート ・ニッケルベルト+シリコンゴム+硬化型シリコン ・ニッケルベルト+硬化型シリコン ・SUSベルト+シリコンゴム+PFA ・SUSベルト+PFA ・SUSベルト+シリコンゴム ・SUSベルト+フッ素コート ・SUSベルト+シリコンゴム+硬化型シリコン ・SUSベルト+硬化型シリコン ・ポリイミドベルト+シリコンゴム+PFA ・ポリイミドベルト+PFA ・ポリイミドベルト+シリコンゴム ・ポリイミドベルト+フッ素コート ・ポリイミドベルト+シリコンゴム+硬化型シリコン ・ポリイミドベルト+硬化型シリコン
【0076】上記加熱ベルト43のうち、その表面にシ
リコンゴム等の被覆を施すものは、図4に示すように、
該加熱ベルト43の両端部に非被覆部分を設け、加熱ロ
ーラ41及び従動ローラ42の端部にそれぞれ設けられ
た加熱ベルト43の脱落防止用フランジ411との接触
を避けることにより、前記被覆の剥離に伴うゴミの発生
を防ぐ。
【0077】上述のように、加熱ベルト43は、記録媒
体1の表面粗さを決定する重要な要素であるので、その
表面粗さの管理には注意を要する。従って、その表面粗
さを検出する表面センサ50を設け、加熱ベルト43の
表面粗さが、所定の基準まで低下した時には、図示せぬ
報知手段により、その交換時期を知らせる。
【0078】前記表面センサ50は、加熱ベルト43の
幅方向に亘り該加熱ベルトの駆動方向と略直交するよう
に架設された操作ガイド51に沿って移動可能に構成
し、加熱ベルト全幅に亘り、表面粗さを検知する。
【0079】また、前記加熱ベルト43の表面粗さを管
理する目的で、上述の手段とは別に、記録媒体1の搬送
距離により交換時期を報知する手段を設け、前記記録媒
体1の搬送距離を図示せぬ測定手段により測定し、規定
の距離に到達した際に、図示せぬ報知手段により、その
交換時期を知らせる。
【0080】加圧ローラ44は、ステンレス等の金属ロ
ーラ、又は外周に弾性を有する被覆を施したステンレス
等の金属ローラを用い構成されている。両者の選択は、
加熱ベルト43の構造による。つまり、両者が共に、弾
性を有する被覆が施されていない場合には、片当たりを
生じてしまうので、このような場合には、加熱ベルト4
3として、その表面に弾性を有する被覆を施したものを
用いるか、加圧ローラ44として、外周に弾性を有する
被覆が施されたものを使用する。ただし、該加圧ローラ
44に施される被覆厚は、被覆のねじれを防止するた
め、5mm以下とする。
【0081】加圧ローラ44は、図示せぬ付勢手段によ
り、加熱ローラ41側に常に押圧されているのだが、図
5に示すように、加熱ローラ41及び加圧ローラ44の
前方には搬送センサ49が設けられ、この搬送センサ4
9により、記録媒体1が搬送されてきたことが検知され
ると、前記付勢手段は、前述の加圧ローラ44の加熱ロ
ーラ41に対する押圧力を弱めるといった制御が行なわ
れる。これは、記録媒体1の端面突起部により、加熱ベ
ルト43及び加圧ローラ44の表面が傷つけられること
を防止する目的で行なわれるものである。
【0082】加熱ローラ41及び加圧ローラ44の、記
録媒体1の搬送方向下流には、前記加熱ベルト43を冷
却する為に、冷却手段46が設けられる。前記加熱ロー
ラ41及び加圧ローラ44を通過した記録媒体1は、後
述する押圧手段47により加熱ベルト43に押圧される
ことにより、その表面粗さが改善されつつ、さらに下流
へ搬送されていくのだが、最終的に、定着手段4の出口
である加熱ベルト43の下流端から剥離する際に、その
表面温度がガラス転移点Tg以下まで十分に冷却されて
いないと、表面粗さに悪影響が出てしまうため、十分に
冷却を行なう必要があるためである。従って、前記冷却
手段46は、温度センサ461により加熱ベルト43の
表面温度を検知し、その値に応じて、冷却の程度を制御
することにより、記録媒体1の加熱ベルト43下流端に
おける表面温度をガラス転移点Tg以下に抑える。
【0083】前記冷却手段46の具体例を図6、図7及
び図8に示す。
【0084】図6は、前記冷却手段46に空冷ファンを
用いたものである。同図に示すように、該冷却手段46
aは、温度センサ461を有し、該温度センサ461に
より加熱ベルト43の表面温度を検知し、その値に応じ
て、送風量を制御することにより、記録媒体1の加熱ベ
ルト43下流端における表面温度をガラス転移点Tg以
下に抑える。
【0085】図7は、前記冷却手段46に中空パイプを
用い、内部に冷却空気を循環させるものである。同図に
示すように、該冷却手段46bは、温度センサ461を
有し、該温度センサ461により加熱ベルト43の表面
温度を検知し、その値に応じて、前記冷却空気の温度を
制御することにより、記録媒体1の加熱ベルト43下流
端における表面温度をガラス転移点Tg以下に抑える。
【0086】図8(a),(b)は、前記冷却手段46
に、冷却媒体としてペルチェ素子を用い、電熱体を通し
て電熱ベルト43外部に設けられた放熱ブロックにより
放熱させるものである。(a)に示すように、該冷却手
段46cは、温度センサ461を有し、該温度センサ4
61により加熱ベルト43の表面温度を検知し、その値
に応じて、前記冷却空気の温度を制御することにより、
記録媒体1の加熱ベルト43下流端における表面温度を
ガラス転移点Tg以下に抑える。ここで、前記放熱ブロ
ックは、(b)に示すように、加熱ベルト43から十分
に離れた位置に設け、互いに影響を及ぼさない範囲まで
遠ざける。
【0087】また、前記ペルチェ素子が加熱ベルト43
より吸収する熱を、再び前記加熱ベルト43に供給し、
加熱の補助としても良い。
【0088】押圧手段47は、板状部材471と、該板
状部材471と記録媒体1を加熱ベルト43側へ付勢す
るための付勢手段472とにより構成されている。前記
板状部材471は、金属により構成されることが望まし
く、且つその表面粗さは、加熱ベルトと同等に小さいこ
とが要求され、具体的には、Ra=0.5μm以下、且
つ0.01μm以上(理想としては、Ra=0.1μm
以下)であることが要求される。
【0089】前記押圧手段47は、図9(a)に示すよ
うに、付勢手段472を設けず、その位置調整により、
加熱ベルト43側へ付勢するものとしても良い。また、
図9(b)に示すように複数の付勢ローラ473によっ
て構成し、加熱ベルト43側へ付勢するものとしても良
い。
【0090】前記クリーニング手段6は、外周にスポン
ジ等の吸収体を囲繞して構成したローラからなり、図1
及び図2に示すように、加熱ベルト43の搬送方向に直
交する向きに設けられる。該クリーニング手段6は、加
熱ベルト43の動きに従動する従動ローラであり、加熱
ベルト43が駆動すると共に、その表面を加熱ベルト4
3の表面に摺擦し、加熱ベルト43の表面の汚れを拭き
取っていく。尚、該クリーニング手段6は、着脱可能に
配置され、汚れたら新品と交換する。
【0091】さらに、例えば図19及び図20に示すよ
うに、加熱ローラ41に具備される発熱体45に加え、
加熱ベルト43の内側に補助加熱手段451を設け、記
録媒体1に補助的に熱を加えることにより、インク受容
層の透明化をさらに促進させることもできる。補助加熱
手段451は、内部に温度センサ452を有し、該温度
センサ452によって加熱ベルト43の表面温度を検知
し、図示省略の温度制御手段によって、前記補助加熱手
段451の発熱量を制御することで、加熱ベルト43の
表面温度を所定の温度範囲に保持するように制御され
る。
【0092】以上述べたように、記録媒体1は、記録ヘ
ッド3によって画像が記録形成された後、定着手段4へ
と搬送され、まず、該定着手段4内に設けられた加熱ロ
ーラ41及び加圧ローラ44による押圧により、表面の
凹凸が平坦化される。次に、加熱ベルトから加えられる
熱により、該記録媒体1のインク受容層中に含まれる熱
可塑性樹脂粒子が溶融され、表面粗さが向上される。さ
らに、押圧手段47により記録媒体1の画像形成面が前
記加熱ベルト43の表面に押圧されることで、該加熱ベ
ルト43の表面粗さ(Ra=0.5μm〜0.01μ
m)と同等の程度まで、その表面粗さが向上される。そ
して、冷却手段46により、表面温度をガラス転移点T
g以下まで冷却された後、定着手段4の外部へ排出され
る。
【0093】上述の手段により、記録媒体1の画像形成
面が透明化され、且つその表面粗さが向上されると、該
画像形成面の光の反射率が高まり、記録媒体1の光沢の
度合いが高まるので、従来のものと比較して、より高品
質の画像プリントを作成することができる。
【0094】[第2の実施例]図10は、本発明の請求
項4にかかるインクジェット記録装置の概略構成図であ
る。本発明であるインクジェット記録装置は、記録媒体
1を搬送する手段である記録媒体搬送手段2と、記録媒
体1の記録面上に所定の画像を記録する為の記録ヘッド
3と、記録ヘッド3によって画像が記録形成された後の
記録媒体1に対し定着処理を施す為の定着手段4とによ
り構成されている。
【0095】前記記録媒体1は、図示省略の供給手段に
より供給され、記録媒体搬送手段(以下、単に搬送手段
と言う。)2によって図における右方向へ搬送され、搬
送手段2の下流側に配置された記録ヘッド3によって記
録媒体1の記録面上に所定の画像が記録される。そし
て、記録後の記録媒体1は、さらに、記録ヘッド3の下
流側に配置された定着手段4へ搬送され、記録媒体1の
記録面上に記録された画像の定着処理を施された後、該
インクジェット記録装置の外部へ排出される。
【0096】ここで、前記記録媒体1は、図示例ではロ
ール状に巻回された長尺状のロールペーパーを用いた例
を示しているが、これに限らず、適宜サイズに裁断され
たシート状の記録媒体であっても良い。
【0097】前記搬送手段2は図示省略の駆動手段によ
り回転駆動される搬送ローラ21と、記録媒体1を該搬
送ローラ21との間に挟みつけるための従動ローラ22
とを有して構成され、記録媒体1を搬送ローラ21と従
動ローラ22との間に挟持した状態で、搬送ローラ21
の回転駆動により、後述する記録ヘッド3による画像記
録に応じて図示右方向(副走査方向)へ所定量搬送す
る。
【0098】前記記録ヘッド3は、搬送手段2の下流側
に配置され、記録媒体1の幅方向に亘り該記録媒体1の
搬送方向と略直交するように架設された操作ガイド31
に沿って主走査移動可能に構成された往復操作型の記録
ヘッドである。
【0099】前記記録ヘッド3には、例えばY(イエロ
ー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)
等の各色の顔料インクが貯留された複数のインクタンク
を有しており、走査ガイド31に沿って主走査移動しな
がら、画像データに応じて所定のインクを所定のタイミ
ングで噴射させることにより、上記搬送手段2による記
録媒体1の搬送と協働して、記録媒体1の記録面上に所
定の画像を記録形成する。
【0100】前記定着手段4は、記録ヘッド3によって
画像が記録形成された後の記録媒体1に対して加熱加圧
及び押圧するべく記録ヘッド3の下流側に配置されてお
り、加熱ローラ41と、記録媒体1を該加熱ローラ41
との間に挟みつける為の加圧ローラ44と、前記加熱ロ
ーラ41に懸架される加熱ベルト43と、これに従動す
る従動ローラ42と、前記加圧ローラ44に懸架され記
録媒体1を前記加熱ベルト43に押圧するための手段で
ある加圧ベルト53と、これに従動する従動ローラ52
と、前記加熱ベルト43を冷却する為の冷却手段46
と、前記加熱ベルト43の表面温度を検知する為の温度
センサ48と、前記加熱ローラ41及び加圧ローラ44
の手前で記録媒体1を検知する搬送センサ49と、前記
加熱ベルト43及び加圧ベルト53の表面粗さを検知す
る表面センサ50、54と、前記加熱ベルト43及び加
圧ベルト53の表面に付着したインク汚れを除去する為
のクリーニング手段6とを有し構成されている。
【0101】図11に示すように、加熱ローラ41は中
空状のローラからなり、その軸方向に沿って熱源である
ハロゲンヒータ等の発熱体45を内蔵しており、該発熱
体45の熱により加熱ローラ41を加熱させ、且つ、こ
れに懸架される加熱ベルト43をも加熱することによ
り、これに押圧される記録媒体1のインク受容層中に含
まれる熱可塑性樹脂粒子を溶融させる。
【0102】この加熱ローラ41は、発熱体45から発
せられる熱により効率よく記録媒体1を加熱することが
できるように熱伝導率の高い材質により形成されること
が好ましく、金属ローラが用いられるのが好ましい。
【0103】加熱ローラ41に近接して、これに懸架さ
れた加熱ベルト43の表面温度を検知する為の温度セン
サ48が配置されており、該温度センサ48によって加
熱ベルト43の表面温度を検知することで、図示省略の
温度制御手段によって、加熱ローラ41内部の発熱体4
5の発熱量を制御し、加熱ベルト43の表面温度を所定
の温度範囲に保持するように制御する。
【0104】前記発熱体45は、図12に示すように、
加熱ローラ41の外部近傍に設けても良い。
【0105】加熱ベルト43は、加熱ローラ41と従動
ローラ42とに懸架されており、加熱ローラ41内部の
発熱体45により所定の温度範囲まで熱せられた後、記
録ヘッド3によって画像が記録形成された後の記録媒体
1に対し、その表面が押圧される。これにより、記録媒
体1のインク受容層中に含まれる熱可塑性樹脂粒子が溶
融されると共に、加熱ベルト3表面の粗さと同等にその
表面粗さが向上される。
【0106】従って、加熱ベルト43には、その表面粗
さが小さいことが要求され、具体的には、Ra=0.5
μm以下、且つ0.01μm以上(理想としては、Ra
=0.1μm以下)であることが要求される。
【0107】加熱ベルト43は、基本的に金属ベルトの
表面に被覆がコーティングされたものが用いられ、記録
媒体1とのリケイ性及び被覆した際の表面粗さ等を考慮
して、材料として以下のようなものが挙げられる。
【0108】 ・ニッケルベルト+シリコンゴム+PFA ・ニッケルベルト+PFA ・ニッケルベルト+シリコンゴム ・ニッケルベルト+フッ素コート ・ニッケルベルト+シリコンゴム+硬化型シリコン ・ニッケルベルト+硬化型シリコン ・SUSベルト+シリコンゴム+PFA ・SUSベルト+PFA ・SUSベルト+シリコンゴム ・SUSベルト+フッ素コート ・SUSベルト+シリコンゴム+硬化型シリコン ・SUSベルト+硬化型シリコン ・ポリイミドベルト+シリコンゴム+PFA ・ポリイミドベルト+PFA ・ポリイミドベルト+シリコンゴム ・ポリイミドベルト+フッ素コート ・ポリイミドベルト+シリコンゴム+硬化型シリコン ・ポリイミドベルト+硬化型シリコン
【0109】上記加熱ベルト43のうち、その表面にシ
リコンゴム等の被覆を施すものは、図4に示すように、
該加熱ベルト43の両端部に非被覆部分を設け、加熱ロ
ーラ41及び従動ローラ42の端部にそれぞれ設けられ
た加熱ベルト43の脱落防止用フランジ411との接触
を避けることにより、前記被覆の剥離に伴うゴミの発生
を防ぐ。
【0110】上述のように、加熱ベルト43は、記録媒
体1の表面粗さを決定する重要な要素であるので、その
表面粗さの管理には注意を要する。従って、図11に示
すように、表面粗さを検出する表面センサ50を設け、
加熱ベルト43の表面粗さが、所定の基準まで低下した
時には、図示せぬ報知手段により、その交換時期を知ら
せる。
【0111】前記表面センサ50は、加熱ベルト43の
幅方向に亘り該加熱ベルトの駆動方向と略直交するよう
に架設された操作ガイド51に沿って移動可能に構成
し、加熱ベルト全幅に亘り、表面粗さを検知する。
【0112】また、前記加熱ベルト43の表面粗さを管
理する目的で、上述の手段とは別に、記録媒体1の搬送
距離により交換時期を報知する手段を設け、前記記録媒
体1の搬送距離を図示せぬ測定手段により測定し、規定
の距離に到達した際に、図示せぬ報知手段により、その
交換時期を知らせる。
【0113】加圧ローラ44には、加熱ローラ41と同
様に、ステンレス等の金属により構成される金属ローラ
が用いられる。
【0114】加圧ローラ44は、図示せぬ付勢手段によ
り、加熱ローラ41側に常に押圧されているのだが、図
13に示すように、加熱ローラ41及び加圧ローラ44
の前方には搬送センサ49が設けられ、この搬送センサ
49により、記録媒体1が搬送されてきたことが検知さ
れると、前記付勢手段は、前述の加圧ローラ44の加熱
ローラ41に対する押圧力を弱めるといった制御が行な
われる。これは、記録媒体1の端面突起部により、加熱
ベルト43及び加圧ベルト53の表面が傷つけられるこ
とを防止する目的で行なわれるものである。
【0115】加圧ベルト53は、第1の実施例における
押圧手段47に代わるものであり、加圧ローラ44と従
動ローラ52とに懸架されている。記録媒体1の画像形
成面を加熱ベルト43に押圧することで、その表面粗さ
を改善する役割を果たす。
【0116】加圧ベルト53は、加熱ベルト43と同
様、基本的に金属ベルトの表面に被覆がコーティングさ
れたものが用いられ、記録媒体1とのリケイ性及び被覆
した際の表面粗さ等を考慮して、加熱ベルト43の所で
挙げたような材料が用いられる。
【0117】また、記録媒体1の搬送を円滑に行ない、
適切に記録媒体1のインク受容層の表面粗さの向上を行
なう為に、その表面粗さを加熱ベルト43と同等にする
ことが要求される。両者の表面粗さに違いがあると、記
録媒体1と加熱ベルト43又は加圧ベルト53との間に
滑りが生じ、表面粗さの向上が阻害されるからである。
具体的には、Ra=0.5μm以下、且つ0.01μm
以上(理想としては、Ra=0.1μm以下)であるこ
とが要求される。
【0118】上述のように、加圧ベルト53において
も、加熱ベルト43と同様に表面粗さの管理には注意を
要する。従って、図10及び図11に示すように、表面
粗さを検出する表面センサ54を設け、加圧ベルト53
の表面粗さが、所定の基準まで低下した時には、図示省
略の報知手段により、その交換時期を知らせる。
【0119】前記表面センサ54は、加圧ベルト53の
幅方向に亘り該加圧ベルト53の駆動方向と略直交する
ように架設された操作ガイド55に沿って移動可能に構
成し、加熱ベルト全幅に亘り、表面粗さを検知する。
【0120】また、前記加圧ベルト53の表面粗さを管
理する目的で、上述の手段とは別に、記録媒体1の搬送
距離により交換時期を報知する手段を設け、前記記録媒
体1の搬送距離を図示省略の測定手段により測定し、規
定の距離に到達した際に、図示省略の報知手段により、
その交換時期を知らせる。
【0121】さらに、記録媒体1を滑りを発生させるこ
となく適切に搬送する為、まず双方の搬送速度を一致さ
せる目的で、図14に示すように、一方のベルトに突起
部56を設け、もう一方のベルトにこれに係合する穴部
57を設けることとする。次に、前記記録媒体1を搬送
時の滑りを防止する目的で、図15に示すように、押圧
ローラ58等を用いて、加熱ベルト43と加圧ベルト5
3を、互いに強制的に接触させる。
【0122】図11に示すように、加熱ベルト41及び
加圧ベルト44の、記録媒体1の搬送方向下流には、前
記加熱ベルト43を冷却する為に、冷却手段46が設け
られる。前記加熱ベルト41及び加圧ベルト44を通過
した記録媒体1は、後述する加圧ベルト53により加熱
ベルト43に押圧されることにより、その表面粗さが改
善されつつ、さらに下流へ搬送されていくのだが、最終
的に、定着手段4の出口である加熱ベルト43の下流端
から剥離する際に、その表面温度がガラス転移点Tg以
下まで十分に冷却されていないと、表面粗さに悪影響が
出てしまうため、十分に冷却を行なう必要があるためで
ある。従って、前記冷却手段46は、温度センサ461
により加熱ベルト43の表面温度を検知し、その値に応
じて、冷却の程度を制御することにより、記録媒体1の
加熱ベルト43下流端における表面温度をガラス転移点
Tg以下に抑える。
【0123】前記冷却手段46の具体例を図16、図1
7及び図18に示す。
【0124】図16は、前記冷却手段46に空冷ファン
を用いたものである。同図に示すように、該冷却手段4
6aは、温度センサ461を有し、該温度センサ461
により加熱ベルト43の表面温度を検知し、その値に応
じて、送風量を制御することにより、記録媒体1の加熱
ベルト43下流端における表面温度をガラス転移点Tg
以下に抑える。
【0125】図17は、前記冷却手段46に中空パイプ
を用い、内部に冷却空気を循環させるものである。同図
に示すように、該冷却手段46bは、温度センサ461
を有し、該温度センサ461により加熱ベルト43の表
面温度を検知し、その値に応じて、前記冷却空気の温度
を制御することにより、記録媒体1の加熱ベルト43下
流端における表面温度をガラス転移点Tg以下に抑え
る。
【0126】図18(a),(b)は、前記冷却手段4
6に、冷却媒体としてペルチェ素子を用い、電熱体を通
して電熱ベルト43外部に設けられた放熱ブロックによ
り放熱させるものである。(a)に示すように、該冷却
手段46cは、温度センサ461を有し、該温度センサ
461により加熱ベルト43の表面温度を検知し、その
値に応じて、前記冷却空気の温度を制御することによ
り、記録媒体1の加熱ベルト43下流端における表面温
度をガラス転移点Tg以下に抑える。ここで、前記放熱
ブロックは、(b)に示すように、加熱ベルト43から
十分に離れた位置に設け、互いに影響を及ぼさない範囲
まで遠ざける。
【0127】また、前記ペルチェ素子が加熱ベルト43
より吸収する熱を、再び前記加熱ベルト43に供給し、
加熱の補助としても良い。
【0128】前記クリーニング手段6は、外周にスポン
ジ等の吸収体を囲繞して構成したローラからなり、図1
0又は図11に示すように、加熱ベルト43及び加圧ベ
ルト53の搬送方向に直交する向きにそれぞれ一つずつ
設けられる。クリーニング手段6は、加熱ベルト43及
び加圧ベルト53の動きに従動する従動ローラであり、
加熱ベルト43及び加圧ベルト53が駆動すると共に、
その表面を加熱ベルト43の表面に摺擦し、加熱ベルト
43及び加圧ベルト53の表面の汚れを拭き取ってい
く。尚、該クリーニング手段6は、着脱可能に配置さ
れ、汚れたら新品と交換する。
【0129】さらに、例えば図21に示すように、加熱
ローラ41に具備される発熱体45に加え、加熱ベルト
43の内側に補助加熱手段451を設け、記録媒体1に
補助的に熱を加えることにより、インク受容層の透明化
をさらに促進させることもできる。補助加熱手段451
は、内部に温度センサ452を有し、該温度センサ45
2によって加熱ベルト43の表面温度を検知し、図示省
略の温度制御手段によって、前記補助加熱手段451の
発熱量を制御することで、加熱ベルト43の表面温度を
所定の温度範囲に保持するように制御される。
【0130】以上述べたように、記録媒体1は、記録ヘ
ッド3によって画像が記録形成された後、定着手段4へ
と搬送され、まず、該定着手段4内に設けられた加熱ロ
ーラ41及び加圧ローラ44による押圧により、表面の
凹凸が平坦化される。次に、加熱ベルトから加えられる
熱により、該記録媒体1のインク受容層中に含まれる熱
可塑性樹脂粒子が溶融され、表面粗さが向上される。さ
らに、加熱ベルト53により記録媒体1の画像形成面が
前記加熱ベルト43の表面に押圧されることで、該加熱
ベルト43の表面粗さ(Ra=0.5μm〜0.01μ
m)と同等の程度まで、その表面粗さが向上される。そ
して、冷却手段46により、表面温度をガラス転移点T
g以下まで冷却された後、定着手段4の外部へ排出され
る。
【0131】上述の手段により、記録媒体1の画像形成
面が透明化され、且つその表面粗さが向上されると、該
画像形成面の光の反射率が高まり、記録媒体1の光沢の
度合いが高まるので、従来のものと比較して、より高品
質の画像プリントを作成することができる。
【0132】
【発明の効果】以上述べたように、本発明であるインク
ジェット記録装置を用いることで、表層に熱可塑性樹脂
粒子を含むインク受容層と、該インク受容層の内側に隣
接した顔料インク溶媒吸収層とを有する記録媒体に対し
て、適温で加熱し、適圧で加圧し、所望の表面粗さを有
す加熱ベルトへ十分に押圧することにより、適切にイン
ク受容層の透明化を行なうことができ、高品質の画像プ
リントを作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態を示す正面図である。
【図3】発熱体の設置位置の他例を示す正面図である。
【図4】加熱ベルトの端面と、加熱ベルトのフランジと
の接触部分を示す斜視図である。
【図5】記録媒体投入時の、加圧ローラの圧力制御を示
す正面図である。
【図6】冷却手段の他例を示す正面図である。
【図7】冷却手段のさらに他例を示す正面図である。
【図8】(a)冷却手段のさらに他例を示す正面図であ
る。 (b)冷却手段のさらに他例を示す斜視図である。
【図9】(a)押圧手段の他例を示す正面図である。 (b)押圧手段のさらに他例を示す正面図である。
【図10】本発明の別実施の形態を示す斜視図である。
【図11】本発明の別実施の形態を示す正面図である。
【図12】発熱体の設置位置の他例を示す正面図であ
る。
【図13】記録媒体投入時の、加圧ローラの圧力制御を
示す正面図である。
【図14】加熱ベルトと加圧ベルトの係合の具合を示す
斜視図である。
【図15】加熱ベルトと加圧ベルトを互いに接触させる
手段を示す斜視図である。
【図16】冷却手段の他例を示す正面図である。
【図17】冷却手段のさらに他例を示す正面図である。
【図18】(a)冷却手段のさらに他例を示す正面図で
ある。 (b)冷却手段のさらに他例を示す斜視図である。
【図19】補助加熱手段を備えたインクジェット記録装
置を示す正面図である。
【図20】補助加熱手段を備えたインクジェット記録装
置の他例を示す正面図である。
【図21】補助加熱手段を備えたインクジェット記録装
置のさらに他例を示す正面図である。
【符号の説明】
1…記録媒体 2…搬送手段 21…搬送ローラ 22…従動ローラ 3…記録ヘッド 31…操作ガイド 4…定着手段 41…加熱ローラ 411…脱落防止用フランジ 42…従動ローラ 43…加熱ベルト 44…加圧ローラ 45…発熱体 451…補助加熱手段 452…温度センサ 46…冷却手段 461…温度センサ 47…押圧手段 471…板状部材 472…付勢手段 473…付勢ローラ 48…温度センサ 49…搬送センサ 50…表面センサ 51…操作ガイド 52…従動ローラ 53…加圧ベルト 54…表面センサ 55…操作ガイド 56…突起部 57…穴部 58…押圧ローラ 6…クリーニング手段

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表層に熱可塑性樹脂粒子を含むインク受
    容層と、該インク受容層の内側に隣接した顔料インク溶
    媒吸収層とを有する記録媒体に対し、インクを吐出して
    記録を行なう記録ヘッドと、該記録ヘッドにより記録さ
    れた前記記録媒体に対し、該記録媒体のインク受容層を
    透明化するための処理を施す処理手段と、前記記録ヘッ
    ドにより記録された前記記録媒体を前記処理手段まで搬
    送する搬送手段とを有するインクジェット記録装置であ
    って、前記記録媒体のインク受容層を透明化するための
    処理手段は、加熱手段を具備する加熱ローラと、前記加
    熱ローラに対向して設けられた加圧ローラと、前記加熱
    ローラと従動ローラに懸架された加熱ベルトと、前記加
    圧ローラの記録媒体の搬送方向下流位置に設けられ前記
    記録媒体を押圧する押圧手段とを有することを特徴とす
    るインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記加熱ベルトは無端ベルトであり、且
    つ表面粗さが0.01μm〜0.5μmであることを特
    徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記押圧手段は、板状部材であることを
    特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 表層に熱可塑性樹脂粒子を含むインク受
    容層と、該インク受容層の内側に隣接した顔料インク溶
    媒吸収層とを有する記録媒体に対し、インクを吐出して
    記録を行なう記録ヘッドと、該記録ヘッドにより記録さ
    れた前記記録媒体に対し、該記録媒体のインク受容層を
    透明化するための処理を施す処理手段と、前記記録ヘッ
    ドにより記録された前記記録媒体を前記処理手段まで搬
    送する搬送手段とを有するインクジェット記録装置であ
    って、前記記録媒体のインク受容層を透明化するための
    処理手段は、加熱手段を具備する加熱ローラと、前記加
    熱ローラに対向して設けられた加圧ローラと、前記加熱
    ローラ及び加圧ローラにそれぞれ対応する少なくとも1
    以上の従動ローラと、前記加熱ローラ及び従動ローラに
    懸架された加熱ベルトと、前記加圧ローラ及び従動ロー
    ラに懸架された前記記録媒体を押圧する加圧用ベルトと
    を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記加熱ベルトと前記加圧ベルトは、互
    いに接触していることを特徴とする請求項4記載のイン
    クジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記加熱ベルトと前記加圧ベルトは、一
    方に突起部を有し、もう一方に前記突起部と係合する穴
    部を有することを特徴とする請求項4記載のインクジェ
    ット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記加熱ベルトと前記加圧ベルトは、共
    に、その表面粗さが0.01μm〜0.5μmであるこ
    とを特徴とする請求項4記載のインクジェット記録装
    置。
  8. 【請求項8】 前記記録媒体のインク受容層を透明化す
    るための処理手段は、前記加熱ベルトの温度を検出する
    温度センサを有することを特徴とする請求項1又は請求
    項4記載のインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 前記記録媒体のインク受容層を透明化す
    るための処理手段は、前記加熱ベルト及び前記加圧ベル
    トの反射率を計測する計測手段を有することを特徴とす
    る請求項1又は請求項4記載のインクジェット記録装
    置。
  10. 【請求項10】 前記加熱ベルト及び前記加圧ベルトの
    反射率を計測する計測手段は、該計測手段により得られ
    た値と基準値を比較し、比較結果に応じて報知する手段
    を有することを特徴とする請求項9記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  11. 【請求項11】 前記反射率を計測する計測手段は、移
    動可能であることを特徴とする請求項9記載のインクジ
    ェット記録装置。
  12. 【請求項12】 前記記録媒体のインク受容層を透明化
    するための処理手段は、前記加熱ローラ及び加圧ローラ
    の、記録媒体の搬送方向上流側に、記録媒体検知センサ
    を有し、該記録媒体検知センサの出力に応じて、前記加
    熱ローラ及び加圧ローラ間の押圧力を制御する手段を有
    することを特徴とする請求項1又は請求項4記載のイン
    クジェット記録装置。
  13. 【請求項13】 前記記録媒体のインク受容層を透明化
    するための処理手段は、該処理手段による処理直後の記
    録媒体の内部温度をガラス転移点Tg以下にするため、
    加熱ローラの記録媒体搬送方向下流に冷却手段を有する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項4記載のインクジ
    ェット記録装置。
  14. 【請求項14】 前記冷却手段は、前記加熱ベルトの温
    度検出手段を有し、前記温度検出手段の出力に応じて、
    前記加熱ベルトの冷却の程度を制御することを特徴とす
    る請求項13記載のインクジェット記録装置。
  15. 【請求項15】 前記冷却手段は、ファン等による空冷
    によることを特徴とする請求項13記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  16. 【請求項16】 前記冷却手段は、内部に冷却用空気を
    循環させた中空のローラよることを特徴とする請求項1
    3記載のインクジェット記録装置。
  17. 【請求項17】 前記冷却手段は、ペルチェ素子及び放
    熱板によることを特徴とする請求項13記載のインクジ
    ェット記録装置。
  18. 【請求項18】 前記放熱板は前記加熱ベルトより十分
    に離れていることを特徴とする請求項17記載のインク
    ジェット記録装置。
  19. 【請求項19】 前記冷却手段は、前記ペルチェ素子が
    吸熱した熱を、前記加熱ローラに供給する手段を有する
    ことを特徴とする請求項17記載のインクジェット記録
    装置。
  20. 【請求項20】 前記加熱ローラが金属ローラであり、
    且つ前記加圧ローラがゴムローラであることを特徴とす
    る請求項1記載のインクジェット記録装置。
  21. 【請求項21】 前記加圧ローラ表面に被覆されるゴム
    の厚さが5mm以下であることを特徴とする請求項20
    記載のインクジェット記録装置。
  22. 【請求項22】 前記加熱ローラ及び加圧ローラが金属
    ローラであり、且つ前記加熱ベルトは、表面がゴムによ
    り被覆されていることを特徴とする請求項1又は請求項
    4記載のインクジェット記録装置。
  23. 【請求項23】 前記加熱ベルトは、その両端部にゴム
    非被覆部分を設けていることを特徴とする請求項22記
    載のインクジェット記録装置。
  24. 【請求項24】 前記記録媒体のインク受容層を透明化
    するための処理手段は、加熱ベルト表面に付着したイン
    ク汚れを除去するクリーニング手段を有することを特徴
    とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  25. 【請求項25】 前記記録媒体のインク受容層を透明化
    するための処理手段は、加熱ベルト及び加圧ベルト表面
    に付着したインク汚れを除去するクリーニング手段を有
    することを特徴とする請求項4記載のインクジェット記
    録装置。
  26. 【請求項26】 前記加熱ローラ及び従動ローラ間に懸
    架された加熱ベルトの内側部には、補助加熱手段が設け
    られていることを特徴とする請求項1又は請求項4記載
    のインクジェット記録装置。
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