JP2002291408A - 食用油 - Google Patents

食用油

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JP2002291408A JP2001099254A JP2001099254A JP2002291408A JP 2002291408 A JP2002291408 A JP 2002291408A JP 2001099254 A JP2001099254 A JP 2001099254A JP 2001099254 A JP2001099254 A JP 2001099254A JP 2002291408 A JP2002291408 A JP 2002291408A
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Tsuyoshi Nakamura
剛志 中村
Masaharu Hashimoto
昌晴 橋本
Hiroshi Shirasago
尋士 白砂
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Yoshihara Oil Mill Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 風味良好で、しかも多用途に適用可能な食用
油およびそれを利用した配合油を提供する。 【解決手段】 油糧原料を80℃以下の温度条件下で圧搾
して得た粗油を濾過してなる食用油。 この食用油を配
合してなる配合油。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、風味良好で、しか
も多用途に適用可能な新規の食用油に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】今日
までに、食用油の製造技術には様々な改良が加えられて
きた。 その技術改良が目的とするところは、主に、搾
油効率の改善、油の精製度の向上、それに歩留まりの増
大などにあり、これら従来の製造技術によって得られる
食用油は、有用成分を含む不純物の大半が除去され、か
つほぼ無味無臭の透明な食用油であった。
【0003】ところで、植物油の一般的な製造工程は、
準備工程(油糧原料の精選、粗砕、乾燥、加熱、圧扁)
→製油工程(圧搾、抽出、脱ガム)→精製工程(脱酸、
脱色、脱ロウ、脱臭)の一連の工程を踏むものである。
この製造方法によれば、食用に供しうる食用油を提供
することは可能である。 しかしながら、第三工程たる
精製工程によれば、油糧原料が本質的に保持している風
味成分までが除去されることが多く、よって、風味の乏
しい食用油しか得られないのが実情である。このような
不都合を回避すべく、精製工程を省略しても、結局のと
ころ、得られる食用油は、風味が悪く、リン脂質の残存
量が多いなどの食用上不利な点が補えきれずにいる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の食
用油において認識されていた上掲の問題点に鑑みて鋭意
研究を行った。 特に、その製造工程の改良の研究にお
いて、風味が良好で、しかも多用途に適用可能な食用油
として好適な性能・性状をもたらす油糧原料の圧搾方法
にたどり着き、本発明を完成するに至ったのである。
【0005】すなわち、本発明の要旨とするところは、
簡単な準備工程を経て準備された油糧原料を、80℃以下
の温度条件下で圧搾する工程を含む製造方法によって得
られる食用油にある。 本発明の構成によって、風味が
良好で、しかも多用途に適用可能な食用油が得られる。
また、本発明によって、従来の食用油の製造での準備
工程の一部と圧搾油の精製工程を省略することができ、
製造工程の簡略化と製造コストの削減を図ることができ
る。
【0006】また、本発明の食用油と従来の食用油とを
配合することで、風味が良好で、しかも多用途に適用可
能な配合油も得られる。
【0007】さらに、本発明の食用油または配合油で食
品を調理することで、良好な風味と食味を呈する食品も
得られなど、優れた利便性を兼ね備えた食用油が提供さ
れる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。
【0009】本発明で使用する油糧原料とは、植物種子
の他に、米糠やトウモロコシ胚芽など、食用油の油糧原
料として周知のものであればいずれでも使用可能であ
る。
【0010】例えば、本発明で使用できる油糧原料とし
ては、菜種、大豆、亜麻仁、ヒマワリ、紅花、綿実、胡
麻、アーモンドの種子およびこれらの混合種子などに加
え、米糠、トウモロコシ胚芽などがある。
【0011】これら油糧原料を出発原料として、本発明
の食用油は製造される。
【0012】油糧原料から食用油の粗油を取得すべく、
油糧原料をまず精選工程に適用する。
【0013】最初に、製油所に運び込まれた油糧原料に
混在する異種植物の種子に茎や葉、傷の付いた種子、未
熟種子などを除去して、油糧原料の精選(選別)を行
う。この種子の精選は、フルイ(篩)分け、種子の比重
差を利用する風別、磁石による鉄片の除去などを適宜組
み合わせて実施する。 また、傾斜した振動篩板上に均
一な空気層を形成することで、種子のわずかな比重差に
基づいて正確に優良な油糧原料だけを選抜する方法(キ
ップケリー方式)や、グレンセパレーターなども利用で
きる。
【0014】次いで、精選した油糧原料を、処理対象物
がなるべく熱を受けないように、低温条件下で圧搾する
コールドプレス法に適用する。 コールドプレス法での
圧搾温度とは、油糧原料の種類や、使用する搾油機の仕
様に応じて適宜調整されるものであり、一般的には、油
糧原料の風味成分を残存せしめるべく、約80℃以下、好
ましくは、約40℃以下、さらに好ましくは、約10〜約40
℃の温度範囲に設定される。 また、コールドプレス法
に適用可能な搾油機としては、稼働中に処理対象品の温
度上昇を招かないように工夫された搾油機であればいず
れでも使用可能であり、例えば、スクリュープレスAP08
型(Reinartz社)などが本発明において好適に使用でき
る。 このようにして得られた油を濾過したものが、本
発明の食用油として提供される。
【0015】上記コールドプレス法との組み合わせとし
て、以下の工程を組み合わせて用いることができる。
なお、これら工程は、本発明にあっては任意の工程であ
り、また、これら工程を実施するにしても、処理対象物
の品温が約80℃を超えないように注意することが肝要で
ある。
【0016】まず、精選された油糧原料を、粗砕および
乾燥の工程に適用する。
【0017】粗砕工程とは、種子内部に包含された油脂
部分を取り出すために、油糧原料を物理的に圧壊または
裂開するための工程であって、好ましくは、荒割りロー
ル(クラッキンロール:Cracking Roll)と呼ばれるス
ジロール(一段式のペアロール)で、油糧原料を4〜8
分割程度に砕く。
【0018】次に、粗油に含まれるガム質を除去するた
めの脱ガム工程を行う。 この脱ガム工程は、ガム質
や、その他不溶性成分を水和・沈殿するのに十分な量の
水、例えば、約1〜約3%の水分に調整されるように粗
油に対して水を加え、撹拌しながら、約80℃以下の温度
に調節しながら、ガム質を水和膨潤させる。 その後、
温度を少し下げてガム質成分を凝集させて後、ガム質と
油脂分との比重差を利用して、遠心分離機などを用いて
両者を分離する。
【0019】このようにして得られた本発明の食用油
は、缶、ガラス瓶、プラスチック、紙などの公知の収納
容器に充填・収容される。
【0020】また、本発明の食用油と従来の食用油とを
配合することで、風味が良好で、しかも多用途に適用可
能な配合油も得られる。
【0021】さらに、本発明の食用油または配合油を用
いて食材の調理を行うことで、良好な風味と食味を呈す
る食品が得られる。 例えば、本発明の食用油を用い
て、フライ処理、炒め調理、焼き調理することで、風味
良好な食品を提供することができる。 かような食品と
して、コロッケ、天ぷら、唐揚げ、豚カツ、ドーナツ、
揚げ菓子、炒飯、たこ焼などがある。
【0022】また、本発明の食用油または配合油を、マ
ヨネーズやドレッシングなどのベースオイルとすること
で、それらの風味と食味を改善することができる。
【0023】
【実施例】以下に、本願発明の実施例を具体的に説明す
るが、本願発明はこれら実施例の開示によって限定的に
解釈されるべきものではない。
【0024】実施例1:食用油の製造およびその性状の
検討 A.菜種油 精選した菜種種子(キャノーラ種子)40kgを準備した。
これら種子を、スクリュープレス AP08型(Reinartz
社:ドイツ)搾油機に導入して、シャフト速度20rpmで
搾油を行い、12kgの菜種粗油を得た。 そして、この菜
種粗油を、濾紙(No.2:アドバンテック東洋株式会
社)で濾過して、菜種油を得た。
【0025】B.菜種油(ハイオレイック油) 精選した菜種種子(ハイオレイック:高オレイン酸)40
kgを準備した。 これら種子を、スクリュープレスAP08
型(Reinartz社:ドイツ)搾油機に導入して、シャフト
速度20rpmで搾油を行い、12kgの菜種粗油を得た。 そ
して、この菜種粗油を、濾紙(No.2:アドバンテック
東洋株式会社)で濾過して、菜種油を得た。
【0026】C.大豆油 精選した大豆種子40kgを準備した。 これら種子を、ス
クリュープレスAP08型(Reinartz社:ドイツ)搾油機に
導入して、シャフト速度20rpmで搾油を行い、6kgの大
豆粗油を得た。 そして、この大豆粗油を、濾紙(No.
2:アドバンテック東洋株式会社)で濾過して、大豆油
を得た。
【0027】D.亜麻仁油 精選した亜麻仁種子40kgを準備した。 これら種子を、
スクリュープレスAP08型(Reinartz社:ドイツ)搾油機
に導入して、シャフト速度10rpmで搾油を行い、15kgの
亜麻仁粗油を得た。 そして、この亜麻仁粗油を、濾紙
(No.2:アドバンテック東洋株式会社)で濾過して、
亜麻仁油を得た。
【0028】E.胡麻油 精選した胡麻種子40kgを準備した。 これら胡麻種子
を、スクリュープレスAP08型(Reinartz社:ドイツ)搾
油機に導入して、シャフト速度10rpmで搾油を行い、8k
gの胡麻粗油を得た。 そして、この胡麻粗油を、濾紙
(No.2:アドバンテック東洋株式会社)で濾過して、
胡麻油を得た。
【0029】F.アーモンド油 精選した後に粗砕したアーモンド種子40kgを準備した。
これら粗砕したアーモンド種子を、スクリュープレス
AP08型(Reinartz社:ドイツ)搾油機に導入して、シャ
フト速度10rpmで搾油を行い、5kgのアーモンド粗油を
得た。 そして、このアーモンド粗油を、濾紙(No.
2:アドバンテック東洋株式会社)で濾過して、アーモ
ンド油を得た。
【0030】G.菜種油(比較例) 比較例として、市販の菜種油(ゴールデン菜種白絞油:
吉原製油株式会社製)を準備した。
【0031】上記食用油A〜Gに関して、酸価、過酸化
物価、色度、リン脂質含量、クロロフィル含量およびト
コフェロール含量について定量を行った。 また、各分
析項目は、以下の手順に従って行った。
【0032】酸価は、基準油脂分析法 (2.3.1-酸価、基
準油脂分析試験法(I)、日本油化学会制定、1996年版、
社団法人日本油化学会)に従って測定した。 すなわ
ち、サンプル油1g中に含まれている遊離脂肪酸を中和
するのに要する水酸化カリウムの量(mg)を求めた。
【0033】過酸化物価(meq/kg)は、基準油脂分析法
(2.5.2-過酸化物価、基準油脂分析試験法(I)、日本油化
学会制定、1996年版、社団法人日本油化学会)に従って
測定した。 すなわち、サンプル油にヨウ化カリウムを
加えた際に遊離した、サンプル油1kg当たりのヨウ素の
ミリ当量数 (meq/kg)を求めた。
【0034】色度は、基準油脂分析法 (2.2.1.1-色(ロ
ビボンド法)、基準油脂分析試験法(I)、日本油化学会
制定、1996年版、社団法人日本油化学会)に従って、ロ
ビボンド比色計により測定し、同等の標準色ガラスの値
を割り出して決定した。
【0035】リン脂質の量(%)は、基準油脂分析法
(2.4.11-リン脂質、基準油脂分析試験法(I)、日本油化
学会制定、1996年版、社団法人日本油化学会)に従って
測定した。 すなわち、サンプル油に硝酸マグネシウム
を加えて灰化して得た灰化物でのリン酸濃度を、吸光度
測定値と検量線から求め、そのリン酸濃度を所定の公式
に当てはめることで、サンプル油でのリン脂質の含量
(%)を算出した。
【0036】クロロフィルの量(ppm)は、基準油脂分析
法 (参2.9-クロロフィル、基準油脂分析試験法(I)、日
本油化学会制定、1996年版、社団法人日本油化学会)に
従って測定した。 すなわち、サンプル油を、分光光度
計に適用して吸光度測定値を決定し、その吸光度を所定
の公式に当てはめることで、サンプル油でのクロロフィ
ルの量(ppm)を算出した。
【0037】トコフェロールの量(mg)は、基準油脂分析
法 (2.4.10-トコフェロール(蛍光検出器−高速液体ク
ロマトグラフ法)、基準油脂分析試験法(I)、日本油化
学会制定、1996年版、社団法人日本油化学会)に従って
測定した。 すなわち、サンプル油約10gのヘキサン溶
解液(全量100ml)の10〜20μlを、高速液体クロマトグ
ラフ機器に適用し、得られたクロマトグラムから各ピー
クの面積または高さを求めた。 これに、トコフェロー
ル標準品に関して得られたクロマトグラムでの各ピーク
の面積または高さのデータをも併せて、所定の公式に当
てはめることで、サンプル油でのトコフェロールの量(m
g)を算出した。
【0038】また、熟練したパネラー10名によって各食
用油の風味について官能評価を行った。 風味の評価方
法は、3段階で評価して、その平均的な意見をとりまと
めた。
【0039】上記した分析・評価項目に関する結果を、
以下の表1にとりまとめた。
【0040】
【表1】
【0041】表1に記載の結果から明らかなように、本
発明の食用油が、良好な風味を発現していることが確認
された。
【0042】実施例2:食用油の調理適性の検討 本発明の食用油に関して、実施例1の菜種油Aと菜種油
Gとを用いて、食品の調理適性について検討した。
【0043】 豚カツ 100gの豚肉を、打ち粉、パン粉、生卵(全卵量)の順
番に付け、それらを加熱された各油(170℃)で、5分
間フライ調理した。
【0044】各油で揚げ調理された豚カツに関して、熟
練したパネラー10名によってそれらの色調および風味に
ついて官能評価を行った。 色調および風味の評価方法
は、菜種油Gを利用して調理した豚カツとの比較におい
て、3段階(菜種油Aを利用して調理した豚カツの方
が、好ましい、大差無し、劣るの3段階)で評価して、
その意見をとりまとめた。 その結果、色調については
有意な差は認められなかったが、風味においては菜種油
Aによる方が良好とする意見が大半を占めた。
【0045】 コロッケ 業務用冷凍コロッケを、加熱された各油(170℃)で、
3分間フライ調理した。
【0046】各油で揚げ調理されたコロッケに関して、
熟練したパネラー10名によってそれらの色調および風味
について官能評価を行った。 色調および風味の評価方
法は、菜種油Gを利用して調理したコロッケとの比較に
おいて、3段階(菜種油Aを利用して調理したコロッケ
の方が、好ましい、大差無し、劣るの3段階)で評価し
て、その意見をとりまとめた。 その結果、色調につい
ては有意な差は認められなかったが、風味においては菜
種油Aによる方が良好とする意見が大半を占めた。
【0047】 炒め飯 フライパンに、敷き油として各油(大さじ1杯)を敷
き、そこに、400gの白飯、生卵1個、塩と胡椒を各少
々加えて、加熱調理を行い、炒め飯を作った。かように
して調理した炒め飯に関して、熟練したパネラー10名に
よってそれらの色調および風味について官能評価を行っ
た。 色調および風味の評価方法は、菜種油Gを利用し
て調理した炒め飯との比較において、3段階(菜種油A
を利用して調理した炒め飯の方が、好ましい、大差無
し、劣るの3段階)で評価して、その意見をとりまとめ
た。 その結果、色調・食味共に若干ながら菜種油Aに
よる方が良好とする意見が多かった。
【0048】 たこ焼き たこ焼き用フライパンに、敷き油として各油(適量)を
敷き、そこに、270gの水で解いた小麦粉200cc、生卵1
個、塩を少々を混合してなる出汁を流し込んで、加熱調
理を行い、たこ焼きを作った。 かようにして調理した
たこ焼きに関して、熟練したパネラー10名によってそれ
らの色調および風味について官能評価を行った。 色調
および風味の評価方法は、菜種油Gを利用して調理した
たこ焼きとの比較において、3段階(菜種油Aを利用し
て調理したたこ焼きの方が、好ましい、大差無し、劣る
の3段階)で評価して、その意見をとりまとめた。 そ
の結果、色調・食味共に若干ながら菜種油Aによる方が
良好とする意見が多かった。
【0049】これら結果から明らかなように、いずれの
食品にあっても、本発明の食用油を利用した食品の方
が、良好な風味を呈していた。 また、従来の植物油に
よっては得られない優れた風味を発現する食品が実現で
きたのである。
【0050】実施例3:配合油の製造およびその性状の
検討 実施例1の菜種油Aと菜種油Gとを、菜種油A:菜種油
G=20:80の重量比率で混合して、配合油を得た。
【0051】この配合油と菜種油Gに関して、実施例1
と同様の手順に従い、酸価、過酸化物価、色度の定量
と、食用油としての風味に関する官能評価を行った。
上記した分析・評価項目に関する結果を、以下の表2に
とりまとめた。
【0052】
【表2】
【0053】表2に記載の結果から明らかなように、本
実施例での配合油が、良好な風味を発現していることが
確認された。
【0054】実施例4:配合油の利用性の検討 実施例3の配合油と実施例1の菜種油Gとを用いて、食
品の利用適性について検討した。
【0055】 マヨネーズ 各油(200cc)、卵黄1個分、酢(大さじ1杯)、塩と
胡椒を、それぞれ少々混合して、マヨネーズを調製し
た。 このマヨネーズに関して、熟練したパネラー10名
によってそれらの色調および風味について官能評価を行
った。 色調および風味の評価方法は、菜種油Gを用い
て作成したマヨネーズとの比較において、3段階(配合
油を用いて調製したマヨネーズの方が、好ましい、大差
無し、劣るの3段階)で評価して、その意見をとりまと
めた。 その結果、配合油を用いたマヨネーズの方が黄
色の色彩が強く、また、風味においても配合油による方
が良好とする意見が大半を占めた。
【0056】 ドレッシング 各油(100g)、摺り下ろしタマネギ(30g)、ワイン
ビネガー(30cc)、マスタード(大さじ1/3杯)、塩
(大さじ1/3杯)、胡椒少々を混合して、ドレッシング
を調製した。 このドレッシングに関して、熟練したパ
ネラー10名によってそれらの色調および風味について官
能評価を行った。 色調および風味の評価方法は、菜種
油Gを用いて作成したドレッシングとの比較において、
3段階(配合油を用いて調製したドレッシングの方が、
好ましい、大差無し、劣るの3段階)で評価して、その
意見をとりまとめた。 その結果、配合油を用いた方が
野菜の甘みが引き立て、酸味がまろやかになって好まし
いとする意見が大半を占めた。
【0057】これら結果から明らかなように、いずれの
食品にあっても、本発明の配合油を利用した食品の方
が、良好な風味を呈していた。 また、従来の植物油に
よっては得られない優れた風味を発現する食品が実現で
きたのである。
【0058】
【発明の効果】このように本発明によると、所期の目的
であった、風味良好で、しかも多用途に適用可能な食用
油が実現される。 すなわち、本発明の食用油およびそ
れを用いた配合油は、食品の調理に適するのみならず、
良好な風味を呈する食品をも提供するのである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白砂 尋士 兵庫県西宮市今津巽町8番8号 吉原製油 株式会社研究開発室内 Fターム(参考) 4B026 DC01 DG01 DG04 DG05 DG06 DG07 DG08 DG09 DG10 DH05 DP10 DX01 4B036 LC01 LF13 LF14 LF15 LH13 LP02 LP03 4B047 LB09 LE02 LE03 LG11 4H059 BC13 CA04 CA05 CA72

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油糧原料を80℃以下の温度条件下で圧搾
    し、かつ精製工程を経ずに得られる、ことを特徴とする
    食用油。
  2. 【請求項2】 前記油糧原料が、菜種、大豆、亜麻仁、
    ヒマワリ、紅花、綿実、胡麻およびアーモンドの種子、
    米糠、トウモロコシ胚芽、および、これらの組み合わせ
    からなるグループから選択される請求項1に記載の食用
    油。
  3. 【請求項3】 前記温度条件が、10〜40℃の温度である
    請求項1または2に記載の食用油。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の食用
    油を0.1〜99.9重量%の重量比率で配合してなる配合
    油。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3のいずれかに記載の食用
    油を1〜20重量%の重量比率で配合してなる配合油。
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