JP2002290035A - 多層プリント配線板の製造方法 - Google Patents

多層プリント配線板の製造方法

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JP2002290035A
JP2002290035A JP2001088685A JP2001088685A JP2002290035A JP 2002290035 A JP2002290035 A JP 2002290035A JP 2001088685 A JP2001088685 A JP 2001088685A JP 2001088685 A JP2001088685 A JP 2001088685A JP 2002290035 A JP2002290035 A JP 2002290035A
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insulating base
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Takashi Kariya
隆 苅谷
Masaya Nishikawa
雅也 西川
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Ibiden Co Ltd
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Ibiden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 片面回路基板のみを使用して、高い歩留りに
てIVH構造を有する高密度な多層プリント配線板を製
造する方法を提案すること。 【解決手段】 絶縁性基材の一面に形成された回路パタ
ーンと、絶縁性基材の他面から回路パターンに至る非貫
通孔内に形成されたバイアホールとを含んでなる導体回
路を有する片面回路基板を作製し、その片面回路基板の
複数枚を積層し、一括して加熱加圧プレスすることによ
って多層プリント配線板を製造する方法において、互い
に離間配置させた2つのリールのうちの一方に、絶縁性
基材を予め巻き取らせておき、その絶縁性基材の自由端
を他方のリールに巻き取りながら間欠移動させるととも
に、その間欠移動毎に前記絶縁性基材の所定領域内に導
体回路を形成し、その後、前記導体回路形成された絶縁
性基材を所定領域毎に切断することによって、連続的に
片面回路基板を製造することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層プリント配線
板の製造方法に関し、特に、インターステシャルバイア
ホール(IVH)構造を有する多層プリント配線板の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のIVH構造を有する多層プリント配
線板は、銅張積層板とプリプレグを交互に積み重ねて一
体化してなる積層体にて構成されている。この積層体
は、その表面に表層配線パターンを有し、層間絶縁層間
には内層配線パターンを有する。これらの配線パターン
は、積層体の厚さ方向に穿孔形成したスルーホールを介
して、内層配線パターン相互間あるいは内層配線パター
ンと表層配線パターンとの間で電気的に接続されてい
る。
【0003】ところが、上述したようなスルーホール構
造を有する多層プリント配線板は、スルーホールを形成
するための領域を確保する必要があるために、部品実装
の高密度化が困難であり、携帯用電子機器の超小型化や
狭ピッチパッケージおよびMCMの実用化の要請に十分
に対処できないという欠点があった。
【0004】そのため、最近では、上述のようなスルー
ホール構造の多層プリント配線板に代えて、高密度化に
対応し易い全層インターステシャルバイアホール(IV
H)構造を有する多層プリント配線板が注目されてい
る。
【0005】この全層IVH構造を有する多層プリント
配線板は、積層体を構成する各層間絶縁層に、導体層間
を電気的に接続するバイアホールが設けられている構造
のプリント配線板である。即ち、この配線板は、内層配
線パターン相互間あるいは内層配線パターンと表層配線
パターン間が、配線板を貫通しないバイアホール(べリ
ードバイアホールあるいはブラインドバイアホール)に
よって電気的に接続されている。それ故に、IVH構造
の多層プリント配線板は、スルーホールを形成するため
の領域を特別に設ける必要がなく、任意の層間を微細な
バイアホールで自由に接続できるため、電子機器の小型
化、高密度化、信号の高速伝搬を容易に実現することが
できる。
【0006】このようなIVH構造の多層プリント配線
板を製造する際には、プリプレグとしてアラミド不繊布
にエポキシ樹脂を含浸させた材料を用い、このプリプレ
グにバイアホール形成用孔を穿設し、次いでバイアホー
ル形成用孔に導電性ペーストを充填する。
【0007】次に、上記プリプレグの両面に銅箔を重
ね、加熱加圧プレスして、プリプレグのエポキシ樹脂お
よび導電性ペーストを硬化させ、両面の銅箔相互が電気
的に接続される。そして、上記銅箔をエッチング法によ
りパターニングすることで、バイアホールを有する硬質
の両面回路基板が得られる。
【0008】このようにして得られた両面回路基板をコ
ア層として多層化する。具体的には、上記コア層の両面
に、上述の導電性ペーストを充填したプリプレグを位置
合わせしながら順次に積層する。そして、該積層体と上
下に配設した銅箔とを、加熱加圧プレスする。この後、
最上層の銅箔をエッチングすることで4層基板を得る。
さらに多層化する場合は、上記の工程を繰り返し行い、
6層あるいは8層の多層プリント配線板を得るというも
のである。
【0009】上記従来技術は、両面回路基板をコア層と
して、その上にプリプレグと銅箔を交互に積層し、加熱
プレスして多層化するものであるが、このような従来技
術の他に、予めシート状に形成した絶縁性基材を切断し
て、位置決め穴などを設定した後に、レーザ加工、銅め
っき処理、導電性バンプ形成などの種々の工程を経て、
片面回路基板を形成し、そのように形成された片面回路
基板の複数枚を積層し、加熱プレスする工程を経て一体
化することによって、多層回路基板を製造する方法も提
案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術のいずれの方法で形成された回路基板も、予めシ
ート状に形成した絶縁性基材を用い、手作業を含めた種
々の製造工程を経て多層化されたプリント配線板を製造
するので、絶縁性基材の製品形成領域の外側に、その基
材をハンドリングするための領域(のり代)や、位置決
めマーク形成領域などの非回路形成領域を確保する必要
があり、そのため、単位面積あたりの取り数の低下を招
いている。
【0011】このような取り数の低下に対応すべく、回
路形成領域を大きく確保しようとすると、特に、複数の
片面回路基板を積層し加熱プレスして一体化する方法に
おいては、以下のような基板の反りに起因する不具合が
発生してしまう。すなわち、片面回路基板は、片面銅張
り積層板を出発材料として製造されるために、銅箔が貼
り付けられていない面に対して応力がかかり易くなり、
基板そのものに反りが発生し易くなるという問題があっ
た。
【0012】また、上記片面回路基板は、めっき処理
や、洗浄処理、エッチング処理などの液工程と、乾燥
や、硬化処理などの熱処理工程とを繰り返して行うこと
によって製造されるので、基板中に吸湿された水分の残
存量が増加すると柔らかくなってしまう。その結果、シ
ート状基板に反りが発生することになり、このような反
りの入った基板は、絶縁材や導体層にクラックを誘発す
ることになる。このようなクラックが基板に発生した場
合には、線画が描画されたマスクと基板とが密着できな
いために、マスクを用いて形成されたバイアホールと内
層配線との位置ズレを引き起こしたり、あるいは、平坦
であった基板表面の外側に、充填された導電性物質がは
み出したりする惧れがあり、そのような位置ズレやはみ
出しを有する基板を含んだ複数枚の片面回路基板を、加
熱プレスにて積層したときには、各回路基板間の密着不
良やビア接続不良を引き起こしてしまうという問題があ
った。
【0013】このような基板の反りに起因する不具合を
解決するために、各絶縁性基板の四隅を治具によって固
定した状態で、めっき処理やエッチング処理等の各製造
工程に流すことも提案されたが、該治具が、メッキ処理
工程や、レジスト塗布工程、エッチング処理工程等にお
いて共通に使用することが困難であるため、絶縁性基板
を治具によって固定させた状態で連続工程に流すことが
できないという新たな問題が提起された。
【0014】本発明は、このような先行技術が抱える上
記問題点を解消するためになされたものであり、その主
たる目的は、片面回路基板のみを使用して、高い歩留り
にてIVH構造を有する高密度な多層プリント配線板を
製造する方法を提案することにある。
【0015】本発明の他の目的は、高密度な多層プリン
ト配線板の各製造工程を、連続製造ラインとして容易に
組み込むことができるような製造方法を提案することに
ある。
【0016】
【課題を解決するための手段】発明者らは、上記の目的
の実現に向けて鋭意研究を行った結果、以下のような内
容を要旨構成とする本発明に想到した。即ち、本発明
は、絶縁性基材の一面に形成された回路パターンと、前
記絶縁性基材の他面から回路パターンに至る非貫通孔内
に形成されたバイアホールとを含んでなる導体回路を有
する片面回路基板を作製し、その片面回路基板の複数枚
を積層し、一括して加熱加圧プレスすることによって多
層プリント配線板を製造する方法において、互いに離間
配置させた2つのリールのうちの一方に、絶縁性基材を
予め巻き取らせておき、その絶縁性基材の自由端を他方
のリールに巻き取りながら間欠移動させるとともに、そ
の間欠移動毎に前記絶縁性基材の所定領域内に導体回路
を形成し、その後、前記導体回路形成された絶縁性基材
を所定領域毎に切断することによって、連続的に片面回
路基板を製造することを特徴とする多層プリント配線板
の製造方法である。
【0017】このような方法によれば、絶縁性基材を2
つのリール間で間欠的に移動させながら、すなわち、所
定距離の移動と停止とを繰り返しながら、片面回路基板
を連続的に製造した後、その片面回路基板の複数枚を積
層し、一括して加熱加圧プレスすることによって多層プ
リント配線板を製造することができるので、従来技術の
ような基板ハンドリングに起因する不具合がなくなると
ともに、単位面積あたりの取り数を制限していた非製品
形成領域の面積を最小限にすることができる。
【0018】特に、図2に示すように、位置合わせ用の
各種孔は、リールに巻き取られる絶縁性基材の移動方向
に対する両側部や、移動方向に対して前方あるいは後方
に最小限の隙間を設けるだけでよく、さらに、移動方向
に隣接して形成される各製品形成領域の境界には、出来
上がった片面回路基板を分離切断するのに要する隙間を
確保するだけで十分であるため、単位面積あたりの取り
数を増加させることができる。
【0019】図4(a)、(b)は、従来技術によるシート状
絶縁性基材に設ける製品形成領域と、本発明による細長
い帯状の絶縁性基材に設ける製品形成領域との比較を示
している。従来技術による場合には、図4(a)に示すよ
うに、シート状絶縁性基材の外周部分に、約25mm幅
のハンドリング領域を設ける必要があり、製品形成領域
の面積はこのようなハンドリング領域によって制限され
ていたが、本発明による場合には、図4(b)に示すよう
に、帯状絶縁性基材の両側部に設けるスプロケット孔
や、プレス孔、位置合せ用孔の面積を含めても、左右に
約12mm幅の非製品領域を設けるとともに、上下に約
10mmの切断用領域を設ければ十分である。
【0020】図示したように、縦×横=350mm×2
50mm(面積=8.75×10mm)のシート状
絶縁性基材と、同じサイズの帯状の絶縁性基材に設ける
製品形成領域の面積は、それぞれ6.00×10mm
、7.458×10mm であり、製品形成領域の
占める割合は、それぞれ68.6%、85.23%とな
り、製品形成領域を大幅に拡大することができることが
分かる。
【0021】上記片面回路基板の製造に際して、絶縁性
基材の所定領域の外側にある周辺領域に、予め絶縁性基
材を移動させるための孔(以下、「スプロケット孔」と
言う)を形成しておき、それらのスプロケット孔に係合
する突起状部材を有するベルト状間欠駆動機構および少
なくとも一方のリールを駆動させる駆動機構とによっ
て、絶縁性基材を移動させるようにすることが望まし
い。このようなベルト状間欠駆動機構は、絶縁性基材の
回路形成領域を挟んだ両側に形成したスプロケット孔に
突起状部材が係合した状態で移動させるので、各処理工
程における基板の反りを低減することができ、従って、
従来技術のような基板の反りに起因する種々の不具合を
解決することができるのである。
【0022】また、絶縁性基材の所定領域(回路形成領
域)の外側に、回路形成された複数の片面回路基板を一
括して積層する際の位置合せに用いられる孔(以下、
「プレス孔」と言う。)およびレーザ加工あるいは露光
現像処理する際の基準孔(以下、「位置合わせ用孔」と
言う。)などを形成することが望ましく、さらに、絶縁
性基材の所定領域に、導体回路形成用の銅箔を予め貼り
付け、リールに巻き取っておくことが望ましい。
【0023】上記片面回路基板を製造する際に、その出
発材料としての絶縁性基材を有機系材料から構成し、少
なくとも導体回路形成面と反対側の面に有機系接着剤層
を形成することが望ましく、その接着剤層は形成後、予
備硬化されることが好ましい。
【0024】また、前記バイアホールの露出面は、前記
絶縁性基材の表面と実質的に面一であるか、もしくはわ
ずかに突出するように形成することが望ましい。
【0025】さらに、前記絶縁性基材を有機系材料から
構成し、前記バイアホールを形成する導電性物質に電気
的接続される突起状導体を、前記導体回路形成面と反対
側の面から突出して形成することが望ましい。
【0026】前記バイアホールは、絶縁性基材の導体回
路に至る非貫通孔に電解銅めっきを充填することによっ
て形成することが望ましく、前記突起状導体は、導電性
ペーストによって形成することが望ましい。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明にかかる多層プリント配線
板の製造方法の特徴は、積層されるべき片面回路基板を
単一のシート状絶縁性基材に種々の処理を施こすことに
よって、一枚ずつ形成するのではなく、帯状の柔軟な絶
縁性基材を一方のリールに巻き取らせ、その巻き取られ
た帯状絶縁性基材の自由端を繰り出し、その絶縁性基材
の外周面がほぼ水平となるように抑えながら間欠的に移
動させ、帯状絶縁性基材の所定領域内に次々に所定の処
理を施すと同時に他のリールに巻き取らせ、その後、こ
のような操作を繰り返して、所定領域内に導体回路の形
成に要する種々の処理を行った後、導体回路形成された
帯状絶縁性基材を所定領域毎に切断することによって、
連続的に多数の片面回路基板を製造する点にある。
【0028】すなわち、図1(a)〜図2(m)に示すような
多層プリント配線板の製造に際して、図1(a)〜図2(k)
に示すような、打ち抜き工程、PETフィルムラミネート
工程、レーザ加工機による非貫通孔の形成工程、デスミ
ア工程・・・、印刷乾燥工程等の片面回路基板の製造に
要するすべての工程を、柔軟な帯状の絶縁性基材をリー
ルに巻き取らせ、その帯状の絶縁性基材を間欠的に移動
させながら所定領域内に導体回路形成を行うことに特徴
がある。
【0029】上記絶縁性基材は、少なくとも、リールに
巻き取られるような柔軟性を有するとともに、所望数の
片面回路基板を形成するのに十分な長さと、バイアホー
ル形成用非貫通孔の微細孔径とその微細孔への導電性物
質の充填性および間欠駆動され得る強度を考慮した厚さ
を有する細長い帯状(テープ状)に形成される。このよ
うな細長い帯状絶縁性基材の2つのリール間の間欠移動
は、図3に示すような、絶縁性基材の所定領域(回路形
成領域)の外側にある周辺領域に、その移動方向に沿っ
て予め多数のスプロケット孔を形成しておき、これらの
スプロケット孔に係合する突起状部材を有するベルト状
間欠駆動機構およびリール駆動機構とによって行なう。
【0030】上記ベルト状間欠駆動機構は、柔軟な絶縁
性基材の回路形成領域を挟んだ両側に形成したスプロケ
ット孔に突起状部材が係合した状態で移動させるもの
で、上記の各製造工程に応じて配設されることが望まし
い。また、上記リール駆動機構は、ベルト状間欠駆動機
構と同期して少なくとも一方のリールを回転駆動させる
ようなものであればよい。
【0031】使用する絶縁性基材としては、リールに巻
き取り可能な柔軟性を有する有機系絶縁性基材であれば
使用でき、例えば、ポリフェニレンエーテル(PPE)
や、ポリイミド(PI)などのフィルムからなるフレキ
シブル基材であることが望ましい。
【0032】上記絶縁性基材の厚さは10〜200μ
m、好ましくは15〜100μmであり、20〜80μ
mが最適である。これらの範囲より薄くなると強度が低
下して取扱が難しくなり、逆に厚すぎると微細なバイア
ホールの形成および導電性材料による充填が難しくなる
からである。
【0033】また、絶縁性基材に形成される回路パター
ンを構成する金属層としては、銅箔を使用することがで
き、リールに巻き取られる前に、帯状の絶縁性基材の片
面の全領域にあるいはテープ幅よりもやや狭い所定領域
内に、予め加熱プレスによって貼付されることが好まし
い。この銅箔は、密着性改善のため、予めマット処理さ
れていてもよい。また、絶縁性基材の表面に、金属を蒸
着した後、電解めっきを用いて、金属層を形成すること
もできる。
【0034】上記金属層の厚さは、5〜35μm、好ま
しくは8〜30μmであり、12〜25μmが好適であ
る。これは、後述するように、レーザ加工によってバイ
アホール形成用開口を設ける際に、薄すぎると貫通して
しまうからであり、逆に厚すぎるとエッチングにより、
ファインパターンを形成し難いからである。
【0035】リールに巻き付ける際に、金属層(銅箔)
を有する面を外側にすることが望ましい。それによっ
て、リール巻き付けの際に強度の低下がなく、巻き付け
による不具合が生じ難いからである。強度を一定にする
ために金属層と同様の金属を挟みこんで巻きつけてもよ
い。
【0036】図3は、細長い帯状に形成された絶縁性基
材の一部を示しており、上記金属層が予め形成されるこ
とのある帯状の絶縁性基材の両サイドには、絶縁性基材
をリールから繰り出して間欠移動させるためのスプロケ
ット孔や、プレス孔、位置合わせ用孔(レーザ/露光基
準孔)などが、予め製品形成領域(金属層形成領域)以
外に形成されている。これらの孔は、打ち抜き加工、パ
ンチング加工、ドリル加工、レーザ加工などによって形
成されるものである。
【0037】上記スプロケット孔は、絶縁性基材の両サ
イドに、長手方向に沿って等間隔で形成されている。こ
のスプロケット孔の間隔は、1〜10mmの範囲である
のが望ましい。1mm以下では、絶縁性基材にクラック
などが発生するおそれがあり、10mm以上では、合わ
せ位置のずれが大きくなり、位置合せ精度が低下しまう
からである。3〜6mmピッチで形成するのが好まし
い。また、スプロケット孔の形状は四角形、多角形、円
形、楕円径等でもよく、その大きさは最大長で測定した
場合に、3〜10mmの範囲で形成されるのが好まし
い。
【0038】上記プレス穴は、片面回路基板を一括して
加熱プレスする際、位置合わせ用のピンを挿入するため
のものであり、その孔径は、3〜20mmの範囲が望ま
しい。3mm以下では、プレスしたときに位置ズレが発
生し易くなるからであり、20mm以上では、位置ズレ
が大きくなってしまうので、基板の位置合わせ精度の低
下を招くからである。望ましいのは、4〜7mmの範囲
である。
【0039】上記位置合わせ用穴は、レーザもしくは露
光現像の位置合わせ用の基準孔であり、その大きさは、
0.1〜2mmくらいのものが望ましく、それぞれの目
的に合うものを形成してもよい。0.1mm以下では、
開口することが困難であることとカメラによる撮像の際
に、正確な読み取りが困難になるからであり、2mm以
上では、形成するバイアホール径や配線幅に対して大き
すぎるために位置合わせ精度が低下するからである
【0040】以下、本発明の多層プリント配線板の製造
方法の一例について、添付図面を参照にして具体的に説
明する。 (A) 片面回路基板の形成 (1) 多層プリント配線板を製造するに当たって、片面
に金属層12(銅箔)の形成された絶縁性基材10を出
発材料として用いる(図5(a)参照)。絶縁性基材とし
ては、例えば、ポリフェニレンエーテル(PPE)や、
ポリイミド(PI)などのフィルムからなるフレキシブ
ル基材を用いる。上記絶縁性基材の厚さは、10〜20
0μm、好ましくは15〜100μmであり、20〜8
0μmが最適である。
【0041】また、絶縁性基材に形成される回路パター
ンを構成する金属層12としては、銅箔を使用すること
ができ、リールに巻き取られる前に、帯状の絶縁性基材
の片面の全領域にあるいはテープ幅よりもやや狭い所定
領域内に、予め加熱プレスによって貼付される。このよ
うな金属層の厚さは、5〜35μm、好ましくは8〜3
0μmであり、12〜25μmが好適である。絶縁性基
材10をリールに巻き付ける際に、金属層12(銅箔)
を有する面を外側にして巻き付けておく。
【0042】さらに、上記金属層が予め形成されている
帯状の絶縁性基材の両サイドには、図3に示すようなス
プロケット孔や、プレス孔、位置合わせ用孔などを、予
め金属層形成領域以外にレーザ加工によって形成してお
く。上記スプロケット孔は、絶縁性基材の両サイドに、
長手方向に沿って等間隔で形成され、このスプロケット
孔の間隔は、1〜10mmの範囲であるのが望ましく、
3〜6mmピッチで形成するのがさらに望ましい。ま
た、スプロケット孔の形状は四角形、多角形、円形、楕
円径等でもよく、その大きさは最大長で測定した場合
に、3〜10mmの範囲で形成されるのが好ましい。上
記プレス穴は、その孔径を3〜20mmの範囲に形成す
るのが望ましく、4〜7mmの範囲がさらに望ましい。
上記位置合わせ用穴は、大きさが、0.1〜2mmくら
いのものが望ましい。
【0043】(2) 上記帯状の絶縁性基材10に、レー
ザ加工によってバイアホール形成用開口14(非貫通
孔)を形成する(図5(c)参照)。このレーザ加工機と
しては、炭酸ガスレーザ加工機、UVレーザ加工機、エ
キシマレーザ加工機などを使用できる。レーザ加工によ
る非貫通孔形成の前に、絶縁性基材の金属層形成面と反
対側の面に樹脂フィルム16を粘着させ(図5(b)参
照)、その樹脂フィルム上からレーザ照射を行うのが望
ましい。
【0044】この樹脂フィルム16は、非貫通孔内へ充
填される導電性物質として導電性ペーストを用いた場合
の印刷用マスクとして、またバイアホールの直上に突起
状導体(バンプ)を形成する場合の印刷用マスクとして
機能するもので、非貫通孔を形成した後は剥離できるよ
うなPETフィルムが好ましい。このようなPETフィルム1
6の厚さは、3〜60μmの範囲が望ましい。その理由
は、PETフィルムの厚さに依存して後述する突起状導体
の高さが決まるので、3μmm未満の厚さでは突起状導
体が低すぎて接続不良になりやすく、逆に、60μmを
超えた厚さでは、接続界面で突起状導体が拡がりすぎる
ので、ファインパターンの形成ができないからである。
【0045】上記非貫通孔14の孔径は20〜150μ
mの範囲が望ましい。炭酸ガスレーザ加工機は、加工速
度が速く、安価に加工できるため、工業的に用いるには
最も適しており、非貫通孔を形成するのに最も望ましい
レーザ加工機である。
【0046】(3) ここで、レーザ加工機を用いた場合
には、非貫通孔14内に露出している金属層12の表面
に、わずかながら溶融した樹脂が残りやすいため、デス
ミア処理することが、接続信頼性を確保上で望ましい。
そのデスミア処理の方法としては、酸や過マンガン酸、
クロム酸などの酸化剤などに浸漬して化学的に除去する
か、あるいは、プラズマやコロナ処理などの物理的に除
去する方法が採用され得る。
【0047】(4) バイアホール形成用の非貫通孔14
内に電解めっき18を充填して、金属層12に電気的に
接続されるバイアホール20を形成する(図5(d)参
照)。このバイアホール形成に際して、銅箔からなる金
属層12表面にめっきが析出しないように、銅箔上に保
護フィルムを貼付して状態で、この非貫通孔内に電解め
っきを充填する。ここで、導電性材料として充填される
めっきは、電解めっきだけでなく、無電解めっきにより
行うこともできる。また、めっきの代わりに、導電性ペ
ーストを充填するか、あるいは電解めっき又は無電解め
っきを一部充填し、残存部分に導電ペーストを充填して
行うこともできる。
【0048】上記導電性ペーストは、銀、銅、金、ニッ
ケル、半田から選ばれる少なくとも1種以上の金属粒子
からなる導電性ペーストを使用できる。また、上記金属
粒子としては、金属粒子の表面に異種金属をコーティン
グしたものも使用できる。具体的には銅粒子の表面に
金、銀から選ばれる貴金属を被覆した金属粒子を使用す
ることができる。
【0049】なお、導電性ペーストとしては、金属粒子
に、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリフェニレン
スルフィド(PPS)樹脂を加えた有機系導電性ペース
トが望ましい。
【0050】一方、この実施態様では、レーザ加工によ
って孔径20〜150μmの微細径を穿設したが、この
微細径の非貫通孔に導電ペーストを充填する場合には気
泡が残りやすく、その確実な充填は困難であるため、電
解めっきによって充填した方が実用的である。
【0051】電解めっきとしては、例えば、銅、金、ニ
ッケル、ハンダめっきを使用できるが、特に、電解銅め
っきが最適である。上記電解めっきにより充填する場合
は、絶縁基材に形成された金属層をめっきリードとして
電解めっきを行う。
【0052】前記金属層は、絶縁基材上の全面に形成さ
れているため、電界密度が均一となり、非貫通孔を電解
めっきにて均一な高さに充填することができる。ここ
で、電解めっき前に、非貫通孔内の金属層の表面を酸な
どで活性化処理しておくことが望ましい。
【0053】上記電解めっきを施した後、非貫通孔から
盛り上がった電解めっき(金属)を研磨などで除去し
て、平坦化することもできる。このような研磨は、ベル
トサンダーやバフ研磨等を使用できる。なお、電解めっ
きを絶縁基板よりも若干高くなるように残しておくこと
もできる。
【0054】(5) バイアホール20の直上に、はんだ
めっきによって突起状導体22(以下、「バンプ」と言
う)を形成する(図6(a)参照)。レーザ加工の際にPET
フィルム16に形成された開口内に、はんだめっきを充
填させてバンプ22とすることができる。バイアホール
20をなす電解めっき18の高さのばらつきを、はんだ
めっきにより是正してバンプ22の高さをそろえること
ができる。
【0055】上記バンプ22の形成は、導電性ペースト
を所定位置に開口を設けたメタルマスクを用いてスクリ
ーン印刷する方法、低融点金属である半田ペーストを印
刷する方法、あるいは半田溶融液に浸漬する方法によっ
ても形成することができる。
【0056】この低融点金属としては、Pb−Sn系半
田、Ag−Sn系半田、インジウム半田等を使用するこ
とができる。
【0057】バンプ22を導電性ペーストから形成する
場合には、導電性ペーストは半硬化状態であることが望
ましい。導電性ペーストは、半硬化状態でも硬く、加熱
プレス時に軟化した有機接着剤層を貫通させることがで
きる。また、加熱プレス時に変形して接触面積が増大
し、導通抵抗を低くすることができるだけでなく、バン
プ22の高さのばらつきを是正することができる。
【0058】前記バンプ22の高さとしては、3〜60
μmが望ましい。この理由は、3μm未満では、バンプ
22の変形により、バンプ高さのばらつきを許容するこ
とができず、また、60μmを越えると抵抗値が高くな
る上、バンプ22を変形した際に横方向に拡がってショ
ートの原因となるからである。
【0059】金属層12をエッチングして回路パターン
を形成するための前処理として、微細パターンを形成し
やすくするために、レーザ加工にて非貫通孔を形成する
前に、金属層12の表面側の全面をエッチングすること
もできる。エッチング後の金属層12の厚さを1〜10
μm、より好ましくは2〜8μm程度まで薄くする。
【0060】(6) バンプ22の形成後に、金属層12
上にエッチング処理によって回路パターン24を形成す
る。金属層12をエッチングする前に、バンプ22を保
護する保護フィルム26を貼付しておくことが必要であ
る(図6(c)参照)。この回路パターン24の形成は、
所定パターンのマスクを被覆した後、金属層12をエッ
チングすることによって形成する。ここでは、先ず、感
光性ドライフィルムを貼付するか、液状感光性レジスト
を塗布した後、所定の回路パターンに沿って露光、現像
処理してエッチングレジストを形成した後、エッチング
レジスト非形成部分の金属層12をエッチングして回路
パターン24を形成する。上記エッチングは、硫酸−過
酸化水素、過硫酸塩、塩化第二銅、塩化第二鉄の水溶液
から選ばれる少なくとも1種がよい。
【0061】なお、最も外層に位置する片面回路基板の
回路パターンについては、加熱プレス後に金属層をエッ
チングして形成することもできる。加熱プレス後に金属
層をエッチングする場合は、プレス面が平坦なため、均
一な圧力で熱プレスできるという利点がある。
【0062】(7) 回路パターン24の表面を粗化処理
して粗化層(図示を省略する)を形成する。後述する接
着剤層との密着性を改善し、剥離(デラミネーション)
の発生を防止するためである。
【0063】この粗化処理には、例えばソフトエッチン
グ処理や、黒化(酸化)−還元処理、銅−ニッケル−リ
ンからなる針状合金めっき(荏原ユージライト製 商品
名インタープレート)の形成、メック社製の商品名「メ
ック エッチボンド」なるエッチング液による表面粗化
がある。
【0064】(8) 必要に応じて、粗化層が形成された
回路パターンの上にさらに金属層を被覆してもよい。そ
の金属としては、チタン、アルミニウム、亜鉛、鉄、イ
ンジウム、タリウム、コバルト、ニッケル、スズ、鉛、
ビスマスの中から選ばれる金属で被覆してもよい。
【0065】その被覆金属層の厚みは、0.01〜3μ
mの間が望ましい。0.01μm未満では粗化層を完全
に被覆されないことがあり、3μmを超えると形成した
粗化層の凹部に被覆金属が充填されてしまい、粗化層を
相殺してしまうことがあるからである。特に望ましいの
は、0.03〜1μmの範囲である。
【0066】その一例として、ホウフッ化すずとチオ尿
素からなるスズ置換液を用いて、粗化層を被覆してもよ
い。
【0067】(9) 絶縁性基板10のバンプ22形成側
に接着剤層を形成する(図6(e)参照)。この際には、
まず貼付されているPETフィルム16および保護フィル
ム26を剥離させ、バンプ22を露出させた後(図6
(d)参照)、樹脂を塗布して、乾燥させて、未硬化樹脂
からなる接着剤層28を形成する。この実施形態では、
接着剤層に導通のための孔明けの必要がない。
【0068】上記接着剤層28は、有機系接着剤からな
ることが望ましく、有機系接着剤としては、エポキシ樹
脂、ポリイミド樹脂、熱硬化型ポリフェノレンエーテル
(PPE: Polyphenylen ether)、エポキシ樹脂と熱
可塑性樹脂との複合樹脂、エポキシ樹脂とシリコーン樹
脂との複合樹脂、BTレジンから選ばれる少なくとも1
種の樹脂であることが望ましい。ここで、該有機系接着
剤の溶剤としては、NMP、DMF、アセトン、エタノ
ールを用いることができる。
【0069】有機系接着剤である未硬化樹脂の塗布方法
は、カーテンコータ、スピンコータ、ロールコータ、ス
プレーコート、スクリーン印刷などを使用できる。ま
た、樹脂の塗布後、減圧・脱泡を行い、粗化層と樹脂と
の界面の気泡を完全に除去することも可能である。な
お、接着剤層の形成は、接着剤シートをラミネートする
ことによってもできる。
【0070】上記接着剤層28の厚さは、5〜50μm
が望ましい。接着剤層28は、取扱を容易にするため
に、乾燥炉において、60〜100℃で予備硬化(プレ
キュア)しておくことが好ましい。
【0071】上記接着剤層の溶剤として、NMP、DM
F、アセトン、エタノールを用いる場合には、120℃
で、30分間の予備硬化をすることで、バンプの変形を
有効に阻止できる。
【0072】(10) 上記各処理が施された帯状の絶縁性
基材10を切断して、多数のシート状の片面回路基板3
0を作製する。移動方向に沿った所定領域毎に回路パタ
ーン24が形成されているので、それらの所定領域毎に
切断する。
【0073】(B) 片面回路基板の積層および一括プレ
ス成形 次に、上記1枚の片面回路基板30をコアとして、その
上側に3枚の片面回路基板32、34、36を、下側に
2枚の片面回路基板38、40を配置し、コアとしての
片面回路基板30と上側の片面回路基板32とはそれぞ
れのバンプとバンプとが対向するように、残りの隣接す
る各片面回路基板は、回路パターンとバンプとが対向す
るように積層する(図7参照)。
【0074】これらの重ね合わせは、位置決め用孔をC
CDカメラで光学的に測定して位置合わせを行いながら
進める。各片面回路基板の周囲に設けられたガイドホー
ルにガイドピン(図示せず)を挿通することにより、位
置合わせしながら行なうこともできる。
【0075】最後に、積層体を、熱プレスを用いて15
0〜200℃で加熱し、5〜100kgf/cm2 、望
ましくは20〜50kgf/cm2 で加圧プレスするこ
とにより、4枚の片面回路基板を、1度のプレス成形に
より一体化して、多層プリント配線板を得る。
【0076】ここでは、先ず、加圧されることで、コア
となる片面回路基板30のバンプが、未硬化の接着剤を
周囲に押し出し、そのバンプは隣接する上側の片面回路
基板32のバンプに当接して両者の電気的接続がなされ
る。同様に、隣接する他の片面回路基板については、バ
ンプ22と回路パターン24とが当接して両者の電気的
接続がなされる。
【0077】更に、加圧と同時に加熱することで、各片
面回路基板の接着剤層28が硬化し、隣接する片面回路
基板との間で強固な接着が行われる。なお、加熱プレス
としては、真空熱プレスを用いることが好適である。
【0078】このように、積層された6層の片面回路基
板を一括して加熱加圧しながら、各片面回路基板のバン
プを接着剤層に嵌入・貫通せしめて、そのバンプと対向
する回路パターンに接続させて一体化することにより、
多層プリント配線板が製造される。
【0079】上述した実施態様では、6層の片面回路基
板を積層して一括プレスすることによって多層プリント
配線板を製造する方法について説明したが、3層、4
層、5層、あるいは6層以上の多層プリント配線板にも
本発明の構成を適用できる。
【0080】(C)外層工程 また、こうして得られた多層配プリント配線板の最も外
側にある回路パターン表面に、必要に応じてソルダーレ
ジスト層を介して、BGA(ボールグリッドアレイ)ま
たはPGA(ピングリッドアレイ)を配設してパッケージ
用配線板を製造することもできる。
【0081】(1) ソルダーレジスト層を設ける場合に
は、まずソルダーレジスト組成物を塗布し、その塗膜を
乾燥した後、この乾燥塗膜に、開口部を描画したフォト
マスクフィルムを載置して露光、現像処理することによ
り、回路パターンの一部からなる導体パッド(バイアホ
ールを含む)を露出させた開口を形成する。
【0082】ここで、露出する開口の開口径は、導体パ
ッドの径よりも大きくすることができるが、パッド部を
完全に露出させてもよい。また、逆に前記開口の開口径
は、パッド部の径よりも小さくすることができ、導体パ
ッドの縁周をソルダーレジスト層で被覆することができ
る。この場合、導体パッドをソルダーレジスト層で抑え
ることができるので、導体パッドの剥離を防止できる。
【0083】(2) 次に、前記開口部から露出した前記
はんだパッド部上に「ニッケル−金」の金属めっき層を
形成する。ニッケル層の厚さは、1〜7μmが望まし
く、金層の厚さは、0.01〜0.06μmがよい。こ
の理由は、ニッケル層は、厚すぎると抵抗値の増大を招
き、薄すぎると剥離しやすいからである。一方金層は、
厚すぎるとコスト増になり、薄すぎるとはんだ体との密
着効果が低下するからである。
【0084】(3) 次に、前記開口部から露出したパッ
ド部上にBGA(ボールグリッドアレイ)またはPGA
(ピングリッドアレイ)を配設してパッケージ用配線板が
製造される。BGAやPGAの代わりにはんだ体を供給
して、はんだバンプを形成することもできる。はんだ体
の供給方法としては、はんだ転写法や印刷法を用いるこ
とができる。
【0085】本発明によって製造された片面回路基板
は、従来技術の方法で作成された片面プリント基板、両
面プリント基板、両面スルーホールプリント基板、多層
プリント基板等に、積層されて多層プリント配線板を製
造することもできる。また、上述した実施態様では、バ
イアホール形成用の非貫通孔をレーザ加工により形成し
たが、ドリル加工、パンチング加工等の機械的方法で設
けることも可能である。また、本発明による多層プリン
ト配線板は、プリント配線板に一般的に行われている種
々の加工処理、例えば、表面へのソルダーレジストの形
成、表面の導体回路へのニッケル/金めっきやハンダ処
理、穴開け加工、キャビティー加工、スルーホールめっ
き処理等を施すことができる。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の多層プリ
ント配線板の製造方法によれば、細長い帯状の絶縁性基
板をリールに巻き取った状態から間欠移動させながら各
処理工程を経るので、絶縁性基板を直接ハンドリングす
る必要がなくなり、製造工程の連続ライン化が容易にな
る。
【0087】また本発明によれば、細長い帯状の絶縁性
基板をスプロケットによる間欠的な移動をさせながら各
処理工程を経るので、製造工程後に切断して形成したシ
ート状絶縁性基板の反り量を、従来技術によるシート状
絶縁性基板に比べて小さくできるので、絶縁材料やバイ
アホール内の導体にクラックが生じることを阻止して、
電気的接続の信頼性を向上させた高密度な配線板を提供
することができる。
【0088】さらに、従来技術に比べて、帯状の絶縁性
基材に形成され得る回路パターン形成領域(製品形成領
域)が、従来のシート状の絶縁性基材で形成した場合に
比べて、20〜30%程度広くすることができるので、
製品の不良率を最小限にして、単位面積あたりの製品の
取り面積を大きくすることができる。
【0089】また、マスクを用いた位置合わせを行って
も、その位置ズレ量を5μm以内にすることができるの
で、位置ズレによる電気的接続の低下を防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(g)は、本発明の多層プリント配線板の製
造方法の一例を示す概略的な製造工程図である。
【図2】(h)〜(m)は、本発明の多層プリント配線板の製
造方法の一例を示す概略的な製造工程図である。
【図3】本発明の製造方法に用いる細長の帯状絶縁性基
材を説明するための概略図である。
【図4】本発明の製造方法によって形成された片面回路
基板の製品形成領域と、従来技術によって形成された片
面回路基板の製品形成領域との比較図である。
【図5】本発明の多層プリント配線板の製造方法の一例
を示す製造工程図である。
【図6】本発明の多層プリント配線板の製造方法の一例
を示す製造工程図である。
【図7】本発明の多層プリント配線板の製造方法の一例
を示す製造工程図である。
【符号の説明】
10 絶縁性基材 12 金属層(銅箔) 14 非貫通孔 16 PETフィルム 18 電解銅めっき 20 バイアホール 22 突起状導体(バンプ) 24 回路パターン 26 保護フィルム 28 接着剤層 30、32、34、36、38、40 片面回路基板
フロントページの続き Fターム(参考) 5E346 AA05 AA06 AA12 AA15 AA22 AA32 AA43 AA51 EE06 EE07 EE09 EE13 EE15 FF04 FF14 FF18 GG15 GG17 GG19 GG25 GG28 HH07 HH32 HH33

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性基材の一面に形成された回路パタ
    ーンと、前記絶縁性基材の他面から回路パターンに至る
    非貫通孔内に形成されたバイアホールとを含んでなる導
    体回路を有する片面回路基板を作製し、その片面回路基
    板の複数枚を積層し、一括して加熱加圧プレスすること
    によって多層プリント配線板を製造する方法において、 互いに離間配置させた2つのリールのうちの一方に、絶
    縁性基材を予め巻き取らせておき、その絶縁性基材の自
    由端を他方のリールに巻き取りながら間欠移動させると
    ともに、その間欠移動毎に前記絶縁性基材の所定領域内
    に導体回路を形成し、その後、前記導体回路形成された
    絶縁性基材を所定領域毎に切断することによって、連続
    的に片面回路基板を作製することを特徴とする多層プリ
    ント配線板の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記絶縁性基材の前記所定領域の外側に
    ある周辺領域に、予めスプロケット孔を形成するととも
    に、それらのスプロケット孔に係合する突起状部材を有
    するベルト状間欠駆動機構によって、前記絶縁性基材を
    移動させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載
    の多層プリント配線板の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記絶縁性基材の前記所定領域の外側に
    ある周辺領域に、予め前記複数の片面回路基板を積層す
    る際の位置合せ用の孔および前記バイアホールを含んだ
    導体回路形成時の位置合せ用の孔を形成することを特徴
    とする請求項2に記載の多層プリント配線板の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記絶縁性基材の前記所定領域に、予め
    銅箔を貼り付けることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載の多層プリント配線板の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記絶縁性基材は有機系材料からなり、
    少なくとも前記回路パターン形成面と反対側の面に有機
    系接着剤層を形成することを特徴とする請求項1に記載
    の多層プリント配線板の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記バイアホールの露出面は、前記有機
    系絶縁性基材の表面と実質的に面一であるか、もしくは
    わずかに突出するように形成することを特徴とする請求
    項5記載の多層プリント配線板の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記絶縁性基材は有機系材料からなり、
    前記バイアホールを形成する導電性物質に電気的接続さ
    れる突起状導体を、前記導体回路形成面と反対側の面か
    ら突出して形成することを特徴とする請求項1記載の多
    層プリント配線板の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記バイアホールは、前記非貫通孔に電
    解銅めっきを充填することによって形成することを特徴
    とする請求項1に記載の多層プリント配線板の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 前記突起状導体は、導電性ペーストによ
    って形成することを特徴とする請求項7に記載の多層プ
    リント配線板の製造方法。
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