JP2002289960A - 半導体素子収納用パッケージおよび半導体装置 - Google Patents

半導体素子収納用パッケージおよび半導体装置

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JP2002289960A
JP2002289960A JP2001089746A JP2001089746A JP2002289960A JP 2002289960 A JP2002289960 A JP 2002289960A JP 2001089746 A JP2001089746 A JP 2001089746A JP 2001089746 A JP2001089746 A JP 2001089746A JP 2002289960 A JP2002289960 A JP 2002289960A
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lead wire
notch
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thermoelectric cooling
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JP2001089746A
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Emi Koiso
絵美 小磯
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入出力端子の接続部において、熱電冷却素子
のリード線の引っ張りに対する強度を向上させ、さらに
リード線と入出力端子のメタライズ配線層との接合を強
固なものとし、導通を確実なものとすることにより、半
導体素子を長期間にわたり正常かつ安定に作動させるこ
と。 【解決手段】 入出力端子3の接続部が、枠体2内側の
メタライズ配線層11の形成部内の平板部に上下面を貫
通して設けられるとともに上下方向の中間部に幅広部3
daまたは幅狭部3eaが形成された貫通孔3iまたは
切欠き部3d,3eと、貫通孔3iまたは切欠き部3
d,3eの内面に形成されたメタライズ層とから成り、
貫通孔3iまたは切欠き部3d,3eにリード線13が
挿入されろう付けされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子を収納
するための半導体素子収納用パッケージに関し、特に半
導体素子収納用パッケージに設けられる入出力端子にお
ける熱電冷却素子とのリード線の接続部を改善したもの
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、マイクロ波帯やミリ波帯等の高周
波信号を用いる半導体素子を収納するための半導体素子
収納用パッケージ(以下、半導体パッケージという)を
図5〜図8に示す。これらの図において、101は基
体、102は枠体、103は入出力端子、106は半導
体素子を示す。これら基体101、枠体102、入出力
端子103とで、半導体素子106を半導体パッケージ
内に収容するための容器が主に構成される。
【0003】基体101は、半導体素子106を載置す
る載置部101aを有し、載置部101aには半導体素
子106が熱電冷却素子108を間に介して金(Au)
−シリコン(Si)ロウ材等の接着剤により接着固定さ
れる。また基体101は、鉄(Fe)−ニッケル(N
i)−コバルト(Co)合金や銅(Cu)−タングステ
ン(W)合金等の金属材料から成る。枠体102は、基
体101の上面に載置部101aを囲繞するように銀ロ
ウ等のロウ材で接合され、側部に入出力端子103を嵌
着する取付部102aが形成されたものであり、Fe−
Ni−Co合金やFe−Ni合金等の金属材料から成
る。
【0004】入出力端子103は、アルミナ(Al
23),窒化アルミニウム(AlN),ムライト(3A
23・2SiO2)等のセラミックスから成り、枠体
102の内外に突出する平板部の突出部103a,10
3bと枠体102に嵌着される立壁部103cとを有し
ており、半導体パッケージの内外を導出するようにモリ
ブデン(Mo)−マンガン(Mn),タングステン
(W)等から成る金属ペーストを焼結したメタライズ配
線層111が平板部の上面に被着されて半導体素子10
6と外部電気回路基板とを電気的に接続する。この入出
力端子103は、枠体102を貫通してまたは切り欠い
て形成された取付部102aに銀ロウ等のロウ材で嵌着
接合される。
【0005】この入出力端子103の熱電冷却素子10
8のリード線113との接続部は、図5〜図7のように
入出力端子103のメタライズ配線層111の形成部内
に設けられ、平板部の上面から下面にかけて同一の大き
さに切り欠かれた貫通孔103j、切欠き103kが形
成されていることから、リード線113を正確かつ容易
に所定の位置に位置決めすることができ、その結果リー
ド線113をメタライズ配線層111に正確かつ容易に
電気的に接続させることができるものが提案されている
(特開平8−37247号公報参照)。
【0006】リード端子114は、入出力端子103の
メタライズ配線層111に銀ロウ等のロウ材を介して接
合され、外部電気回路と入出力端子103との高周波信
号の入出力を行うものであり、Fe−Ni−Co合金等
の金属材料から成る。
【0007】シールリング104は、枠体102の上面
に銀ロウ等のロウ材で接合され入出力端子103を上方
より挟持するとともに、上面に蓋体105をシーム溶接
等により接合するための接合媒体として機能する。
【0008】また、メタライズ配線層111の枠体10
2外側には、外部電気回路との高周波信号の入出力を行
うために、導電性を有するFe−Ni−Co合金等の金
属材料から成るリード端子114が銀ロウ等のロウ材で
接合されるとともに、半導体素子106と電気的に接続
するためのボンディングワイヤ112が接合される。
【0009】そして、図8に示すように、基体101の
載置部101aに半導体素子106を熱電冷却素子10
8を間に介して接着固定し、半導体素子106の各電極
をボンディングワイヤ112を介してメタライズ配線層
111に接続させるとともに、熱電冷却素子108の電
極に接続されたリード線113をメタライズ配線層11
1に半田を介して電気的に接続する。次に、枠体102
の上面に蓋体105を接合し、基体101と枠体102
と入出力端子103とシールリング104と蓋体105
とから成る容器107の内部に、半導体素子106及び
熱電冷却素子108を気密に収容する。最後に、枠体1
02の光ファイバ固定部材110に光ファイバ109の
一端を挿通させるとともに、これを半田等の接着剤やレ
ーザ溶接によって接合させ、光ファイバ109を枠体1
02に固定することによって最終製品としての半導体装
置となる。そして、この半導体装置において、光ファイ
バ109を介して内部に収容する半導体素子106と外
部との光信号の授受が可能となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
特開平8−37247号公報に提案された半導体パッケ
ージでは、熱電冷却素子108のリード線113を入出
力端子103の接続部に半田付けするとき、半田が溜ま
る範囲は入出力端子103の平板部の上面に施したメタ
ライズ配線層111のみであり、その結果リード線11
3が線方向の引っ張りに対する強度が不十分となり、リ
ード線113が外れ易くなって半導体素子106の冷却
が不能になったり冷却効率が大きく低下する場合があっ
た。また、線方向の引っ張りに対する強度を上げようと
して、半田の体積を増やしたとしても、隣接するメタラ
イズ配線層111に半田が流れてしまい、メタライズ配
線層111間に半田ブリッジが発生し短絡する場合があ
った。
【0011】従って、本発明は上記問題点に鑑み完成さ
れたものであり、その目的は、熱電冷却素子のリード線
の線方向への引っ張りに対する強度を向上させ、さらに
そのリード線と入出力端子のメタライズ配線層との接合
を強固なものとし、導通を確実なものとすることによ
り、半導体素子を長期間にわたり正常かつ安定に作動さ
せることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体パッケー
ジは、上面に半導体素子が熱電冷却素子を介して載置さ
れる載置部を有する基体と、該基体の上面に前記載置部
を囲繞するように取着された金属製の枠体と、該枠体を
貫通してまたは切り欠いて形成された入出力端子の取付
部と、上面の一辺側から対向する他辺側にかけて形成さ
れた複数のメタライズ配線層を有する誘電体から成る平
板部および該平板部の上面に前記複数のメタライズ配線
層を間に挟んで接合された誘電体から成る立壁部から構
成されるとともに前記枠体内側の前記メタライズ配線層
に前記熱電冷却素子のリード線の接続部を有して前記取
付部に嵌着された前記入出力端子とを具備した半導体素
子収納用パッケージにおいて、前記入出力端子の前記接
続部は、前記枠体内側の前記メタライズ配線層の形成部
内の前記平板部に上下面を貫通して設けられるとともに
上下方向の中間部に幅広部または幅狭部が形成された貫
通孔または切欠き部と、該貫通孔または切欠き部の内面
に形成されたメタライズ層とから成り、前記貫通孔また
は切欠き部に前記リード線が挿入されろう付けされてい
ることを特徴とする。
【0013】本発明は、このような構成により、入出力
端子の接続部は、枠体内側のメタライズ配線層の形成部
内の平板部に上下面を貫通して設けられるとともに中間
に幅広部または幅狭部が形成された貫通孔または切欠き
と、その貫通孔または切欠きの内面に形成されたメタラ
イズ層とから成り、貫通孔または切欠きにリード線が挿
入されろう付けされていることから、貫通孔または切欠
きの内部に半田溜まりを多く設けることができ、幅広部
の場合半田の体積を増やして接続強度を向上させ得る。
また、組み立て作業中やろう付け後の熱収縮により、リ
ード線を下方に引っ張るような外力が加わることが多い
が、この外力に対する強度がきわめて向上し、リード線
の外れを解消することができる。また、幅広部の場合ろ
う材の断面積が大きくなるため、接合部の電気抵抗値を
下げることができ、熱電冷却素子を駆動するための電力
を十分に供給し得、熱電冷却素子及び半導体素子の動作
が安定化する。
【0014】さらに、上方に突き上げるような外力が加
わった場合も貫通孔または切欠きの幅広部または幅狭部
が引っ掛かりの機能を発揮し、接続強度がさらに向上す
る。また、ろう材とメタライズ層との接合面積がさらに
増えるため、強固に熱電冷却素子のリード線とメタライ
ズ配線層を半田付けでき、その結果熱電冷却素子の接続
信頼性が向上し、外部からの衝撃等で接続部が外れるこ
とがなくなる。
【0015】本発明の半導体装置は、本発明の半導体素
子収納用パッケージと、前記リード線を前記入出力端子
の前記接続部に接続して前記載置部に載置された前記熱
電冷却素子と、前記熱電冷却素子の上面に載置され前記
入出力端子に電気的に接続された半導体素子と、前記枠
体の上面に接合された蓋体とを具備したことを特徴とす
る。
【0016】本発明の半導体装置は、このような構成に
より、上記の特有の作用効果を有する半導体パッケージ
を用いた信頼性の高い半導体装置を提供できる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の半導体パッケージについ
て以下に詳細に説明する。図1は本発明の半導体パッケ
ージについて実施の形態を示す斜視図であり、図2,図
3,図9は図1の入出力端子を示し、図2,図3におい
て、(a)は入出力端子の斜視図、(b)は切欠き部の
拡大断面図、(c)は切欠き部の他の例を示す拡大断面
図である。また、図4は図1に示す半導体パッケージに
半導体素子を収容したものの断面図である。
【0018】図1において、1は基体、2は枠体、3は
入出力端子、4はシールリングであり、これらで半導体
素子6を内部に収容するための容器7(図4)が構成さ
れる。
【0019】図1において、1は基体であり、その上面
にはIC,LSI,半導体レーザ(LD),フォトダイ
オード(PD)等の半導体素子6が熱電冷却素子8を間
に介して載置するための載置部1aを有している。基体
1は、Fe−Ni−Co合金,Cu−W等の金属材料、
またはアルミナ,窒化アルミニウム,ムライト等のセラ
ミックスから成り、金属材料から成る場合、例えばFe
−Ni−Co合金のインゴット(塊)に圧延加工や打ち
抜き加工等の従来周知の金属加工法を施すことによって
所定の形状に製作される。一方、セラミックスから成る
場合、その原料粉末に適当な有機バインダや溶剤等を添
加混合しペースト状と成すとともに、このペーストをド
クターブレード法やカレンダーロール法によってセラミ
ックグリーンシートと成し、しかる後セラミックグリー
ンシートに適当な打ち抜き加工を施し、これを複数枚積
層し焼成することによって作製される。
【0020】なお、基体1が金属材料から成る場合、そ
の表面に耐蝕性に優れかつロウ材との濡れ性に優れる金
属、具体的には厚さ0.5〜9μmのNi層と、厚さ
0.5〜5μmのAu層を順次メッキ法により被着させ
ておくのがよく、基体1が酸化腐蝕するのを有効に防止
できるとともに、基体1の上面の載置部1aに半導体素
子6を熱電冷却素子8を間に介して強固に接着固定させ
ることができる。
【0021】一方、基体1がセラミックスから成る場
合、載置部1aに耐蝕性に優れかつロウ材との濡れ性に
優れる金属、具体的には厚さ0.5〜9μmのNi層
と、厚さ0.5〜5μmのAu層を順次メッキ法により
被着させておくのがよく、載置部1aに半導体素子6を
熱電冷却素子8を間に介して強固に接着固定させること
ができる。
【0022】枠体2は、基体1上に載置部1aを囲繞す
るように取着され、Fe−Ni−Co合金やFe−Ni
合金等の金属材料から成る。例えば、Fe−Ni−Co
合金のインゴットをプレス加工により所定の枠状となす
ことによって製作される。
【0023】また、枠体2には、内部に収容する半導体
素子6との間で光信号を授受するための光ファイバ9が
挿通固定される光ファイバ固定部材10が枠体2を貫通
して銀ロウ等のロウ材を介して接合される。この光ファ
イバ固定部材10は、Fe−Ni−Co合金やFe−N
i合金等の金属から成り、例えばFe−Ni合金のイン
ゴットをプレス加工により所定の筒状に製作される。
【0024】また、光ファイバ固定部材10は、光ファ
イバ9を挿通可能な貫通孔10aを有する筒体であり、
貫通孔10aに光ファイバ9の一端を挿通させるととも
にこれを半田等の接着剤やレーザ溶接により固定し、こ
れにより光ファイバ9を介して内部に収容する半導体素
子6と外部との光信号の授受が可能となる。
【0025】入出力端子3は、基体1,枠体2に熱膨張
係数が近似するアルミナセラミックス等のセラミックス
から成り、枠体2の内外に突出する突出部3a,3bを
有する平板部と枠体2に嵌着される立壁部3cとから構
成され、半導体パッケージの内外を導出するようにMo
−Mn等から成る金属ペーストを焼結したメタライズ配
線層11が平板部上面に被着されて、半導体素子6と外
部電気回路基板とを電気的に接続する。
【0026】本発明の熱電冷却素子8のリード線13を
接続するための入出力端子3の平板部に設けた貫通孔3
iまたは切欠き部3dについて、実施の形態を図2,図
3,図9に示す。これらは、貫通孔3iまたは切欠き部
3dの上下方向の中間部に幅広部3daまたは幅狭部3
eaが形成されたものである。
【0027】図2(b)において、3fは、熱電冷却素
子8の入出力端子3の平板部の上層部であり、3gは中
間層部、3hは下層部を示す。切欠き部3dの幅広部3
daは、切欠き部3dの上層部3f,下層部3hより幅
方向で大きくなっている。即ち、枠体2内側のメタライ
ズ配線層11の形成部内の平板部に上下面を貫通して設
けられ、上下方向の中間部に幅広部3daが形成された
切欠き部3dである。また、切欠き部3dの内面にはメ
タライズ層を施している。この構成により、切欠き部3
dの内面に半田溜まりを容易に設けることができ、半田
の体積を増やして接合強度を上げることができる。
【0028】本発明では、切欠き部3dの上面側開口,
下面側開口の幅W1に対する幅広部3daの幅W2の比
が1.2〜2であることが好ましい。1.2未満になる
と、切欠き部3dの内部の段差部に半田溜まりを設ける
部分が少なくなり、半田の体積を増やすことができず、
接続強度を向上させることが困難となる。また2を超え
ると、切欠き部3dの幅広部3daの幅W2が大きくな
り過ぎることにより、切欠き部3dにおいて上層部3
f,下層部3hと幅広部3daとの半田の体積比が大き
く異なることになる。その結果、半田の冷却収縮の際に
段差部の角部を起点としてクラックや割れ等が発生し、
リード線13の接合強度が低下し外れ易くなる。
【0029】切欠き部3dの内部の幅広部3daの厚さ
は、切欠き部3dの全体の厚さの1/3以上がよく、こ
の場合半田溜りを大きくして接合強度を大きくすること
ができる。より好ましくは、幅広部3daの厚さは切欠
き部3dの全体の厚さの1/2以下がよい。
【0030】さらに、図2(c)の構成とすることもで
きる。3f′は入出力端子3の平板部の上層部、3g′
は中間層部、3h′は下層部を示し、切欠き部3d′に
おいて上層部3f′,下層部3h′より幅広部3d′a
の方が切り欠きの幅が大きく、上層部3f′の幅広部3
d′a側にさらに幅広部が設けられ、2段以上の階段状
になっている。そして、切欠き部3d′の内面にはメタ
ライズ層を施した構成である。これにより、切欠き部3
d′の内面に半田溜まりをより多く設けることができ、
半田の体積を増やして強度を上げることができる。ま
た、リード線13をメタライズ配線層11にロウ付け接
合する際に発生する応力は、上層部3f′の2段以上の
階段状の切欠き部で分散されて小さいものとなり、割れ
やクラックを大幅に減少できる。
【0031】また、図3(b)において、3lは入出力
端子3の平板部の上層部、3mは中間層部、3nは下層
部を示す。切欠き部3eにおいて上層部3l,下層部3
nより幅が小さい幅狭部3eaが形成されており、切欠
き部3eの上面側開口,下面側開口の幅W3よりも幅狭
部3eaの幅W4が小さくなっている。また、切欠き部
3eの内面にはメタライズ層を施している。これによ
り、リード線13に上方向の引っ張り力または押し上げ
力が加わった場合にも、幅狭部3eaが引っ掛かりの機
能を発揮し、引っ張り力または押し上げ力に対する強度
を上げることができる。
【0032】さらに、図3(c)の構成とすることもで
きる。同図において、3l′は入出力端子3の平板部の
上層部、3m′は中間層部、3n′は下層部であり、切
欠き部3e′において上層部3l′の中間層部3m′側
にさらに幅狭部を形成して2段以上に切り欠いているこ
とが好ましい。そして、切欠き部3e′の内面にはメタ
ライズ層を施している。この構成により、切欠き部3
e′の内面に半田溜まりをより多く設けることができ、
半田の体積を増やして強度を上げることができる。ま
た、リード線13をメタライズ配線層11にロウ付け接
合する際に発生する応力は、上層部3l′の2段以上の
台形の切欠き部部分で分散されて小さいものとなり、割
れやクラックを大幅に減少できる。
【0033】切欠き部3eの上面側開口の幅W3に対す
る幅狭部3eaの幅W4の比が0.4〜0.9であるこ
とが好ましい。0.4未満になると、切欠き部3eの中
間部の幅W4が小さくなり過ぎることにより、リード線
13を切欠き部3e内に挿入させるのが困難になった
り、また下層部3nに自重で侵入して形成される半田溜
まり量が少なくなることからリード線13を上方に突き
上げるような外力に対する強度が低下し易くなる。さら
に、切欠き部3eの上層部3lと下層部3nで半田の体
積比が大きく異なることになり、冷却収縮の際に段差部
の角部を起点としてクラックや割れ等が発生し、リード
線13の接合強度が低下し外れ易くなる。また0.9を
超えると、切欠き部3eの内部の段差部に半田溜まりを
設ける部分が少なくなり、段差部での半田の体積を増や
すことができず、接続強度を向上させることが困難とな
る。
【0034】切欠き部3eの内部の幅狭部3eaの厚さ
は、切欠き部3eの全体の厚さの1/3以上がよく、こ
の場合半田溜りを大きくして接合強度を大きくすること
ができる。より好ましくは、幅広部3eaの厚さは切欠
き部3eの全体の厚さの1/2以下がよい。
【0035】また、上記実施の形態では、切欠き部3
d,3eについて説明したが、貫通孔3iとすることに
よっても同様の作用効果が得られる。なお、その場合、
貫通孔3iの内側の幅は最大幅を示すものであり、貫通
孔3iの断面が円形の場合内側の直径に相当する。
【0036】図2,図3の切欠き部3d,3e、図9の
貫通孔3iの内面に被着されるメタライズ層の被覆面積
は、切欠き部3d,3e、貫通孔3iの内面全体に対し
て20%以上が好ましい。20%未満になると、半田溜
まりの形成が困難になり、リード線13の引っ張り強度
が低下する不具合を生じ易い。メタライズ層の被覆範囲
について、切欠き部3d,3e、貫通孔3iの内面全体
に対して一部分に偏って被覆されているのではなく、全
体的に均一に被覆されている方がリード線13の引っ張
り力または押し上げ力に対する強度は向上する。
【0037】なお、切欠き部3d,3e、貫通孔3i
は、入出力端子3の平板部となるセラミックグリーンシ
ートに予め所定形状に打ち抜き加工を施すことによっ
て、熱電冷却素子6の電極と接続されたリード線13が
半田付けされる入出力端子3の部位に形成される。ま
た、入出力端子3は、枠体2を貫通してまたは切り欠い
て形成された取付部2aに銀ロウ等のロウ材で嵌着され
る。
【0038】リード端子14は、入出力端子3のメタラ
イズ配線層11の枠体2外側に銀ロウ等のロウ材を介し
て接合され、外部電気回路と入出力端子3との高周波信
号の入出力を行うものであり、Fe−Ni−Co合金等
の金属材料から成る。その金属のインゴットを従来周知
の圧延加工法、打ち抜き加工法またはエッチング加工法
等の金属加工法を採用することによって、所定の棒状と
なすように製作される。
【0039】シールリング4は、枠体2の上面側に銀ロ
ウ等のロウ材で接合され入出力端子3を上方より挟持す
るとともに、枠体2の上面に蓋体5をシーム溶接等によ
り接合するための接合媒体として機能し、Fe−Ni−
Co合金等の金属から成る。
【0040】また、メタライズ配線層11には、外部電
気回路との高周波信号の入出力を行うために、導電性を
有するFe−Ni−Co合金等の金属材料から成るリー
ド端子14が銀ロウ等のロウ材で接合されるとともに、
枠体2内側において半導体素子6と電気的に接続するた
めのボンディングワイヤ12が接合される。
【0041】そして、図4に示すように、基体1の載置
部1aに半導体素子6を熱電冷却素子8を間に介して接
着固定させ、半導体素子6の各電極をボンディングワイ
ヤ12を介してメタライズ配線層11に接続させるとと
もに、熱電冷却素子8の電極に接続されたリード線13
をメタライズ配線層11に半田を介して電気的に接続す
る。次に、枠体2の上面に蓋体5を接合させ、基体1と
枠体2と入出力端子3とシールリング4と蓋体5とから
成る容器7の内部に半導体素子6及び熱電冷却素子8を
気密に収容する。最後に、枠体2の光ファイバ固定部材
10に光ファイバ9の一端を挿通させるとともにこれを
半田等の接着剤やレーザ溶接によって接合させ、光ファ
イバ9を枠体2に固定することによって、最終製品とし
ての半導体装置となる。そして、光ファイバ9を介して
内部に収容する半導体素子6と外部との光信号の授受、
送受が可能となる。
【0042】かくして、本発明は、入出力端子のリード
線の接続部が、枠体内側のメタライズ配線層の形成部内
の平板部に上下面を貫通して設けられるとともに上下方
向の中間部に幅広部または幅狭部が形成された、貫通孔
または切欠き部と、貫通孔または切欠き部の内面に形成
されたメタライズ層とから成り、貫通孔または切欠き部
にリード線が挿入されろう付けされていることから、貫
通孔または切欠き部の内部に半田溜まりを設けることが
でき、半田の体積を増やして接続強度を向上させ得る。
また、組み立て作業中やろう付け後の熱収縮により、リ
ード線を下方に引っ張るような外力が加わることが多い
が、この外力に対する強度がきわめて向上し、リード線
の外れを解消することができる。また、幅広部の場合ろ
う材の断面積が大きくなるため、接合部の電気抵抗値を
下げることができ、熱電冷却素子を駆動するための電力
を十分に供給し得、熱電冷却素子及び半導体素子の動作
が安定化する。
【0043】さらに、上方に突き上げるような外力が加
わった場合、貫通孔または切欠き部の幅広部または幅狭
部が引っ掛かりの機能を発揮し、接続強度がさらに向上
する。また、ろう材とメタライズ層との接合面積がさら
に増えるため、強固に熱電冷却素子のリード線とメタラ
イズ配線層を半田付けでき、その結果熱電冷却素子の接
続信頼性が向上し、外部からの衝撃等で接合部が外れる
ことがなくなる。
【0044】本発明の半導体装置は、本発明の半導体パ
ッケージと、リード線を入出力端子の接続部に接続して
載置部に載置された熱電冷却素子と、熱電冷却素子の上
面に載置され入出力端子に電気的に接続された半導体素
子と、枠体の上面に接合された蓋体とを具備したことに
より、上記作用効果を有する半導体パッケージを用いた
信頼性の高い半導体装置を提供できる。この半導体装置
において、光ファイバは半導体装置が外部電気回路基板
等の搭載された後に設けることもでき、または製品とし
ての半導体装置自体に設けておくこともできる。
【0045】なお、本発明は上述の実施の形態に限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で
あれば種々の変更は可能である。例えば、切欠き部3
d,3eの下層部3h,3n{図2(b),図3
(b)}がさらに2段以上の階段状であってもよく、切
欠き部3d,3eの内面にメタライズ層が施されている
構成であってもよい。この構成により、切欠き部3d,
3eの内面に半田溜まりをより多く設けることができ、
半田の体積を増やして強度を上げることができる。ま
た、熱電冷却素子8のリード線13をメタライズ配線層
11にロウ付けする際に発生する応力は、下層部3h,
3nの2段以上の階段状の切欠き部分で分散されてさら
に小さいものとなり、割れやクラックを大幅に減少でき
る。さらに、貫通孔3iについても上記の構成とするこ
とにより、同様の作用効果が得られる。
【0046】また、上記実施の形態においては、リード
線を貫通孔または切欠き部に挿入しろう付けする構成に
ついて説明したが、リード線の代わりにピン等の棒状の
接続端子を用いても本発明と同様の作用効果が得られ
る。従って、本発明においては、棒状または線状の接続
端子を用いた構成であれば本発明の作用効果を奏するこ
ととなる。
【0047】
【発明の効果】本発明は、入出力端子の接続部が、枠体
内側のメタライズ配線層の形成部内の平板部に上下面を
貫通して設けられるとともに上下方向の中間部に幅広部
または幅狭部が形成された貫通孔または切欠き部と、貫
通孔または切欠き部の内面に形成されたメタライズ層と
から成り、貫通孔または切欠き部にリード線が挿入され
ろう付けされていることにより、貫通孔または切欠き部
の内部に半田溜まりを設けることができ、幅広部の場合
半田の体積を増やして接続強度を向上させ得る。また、
組み立て作業中やろう付け後の熱収縮により、リード線
を下方に引っ張るような外力が加わることが多いが、こ
の外力に対する強度がきわめて向上し、リード線の外れ
を解消することができる。また、幅広部の場合ろう材の
断面積が大きくなるため、接合部の電気抵抗値を下げる
ことができ、熱電冷却素子を駆動するための電力を十分
に供給し得、熱電冷却素子及び半導体素子の動作が安定
化する。
【0048】さらに、リード線に上方に突き上げるよう
な外力が加わった場合も貫通孔または切欠き部の幅広部
または幅狭部が引っ掛かりの機能を発揮し、接続強度が
さらに向上する。また、ろう材と、貫通孔または切欠き
部内面のメタライズ層との接合面積がさらに増えるた
め、強固に熱電冷却素子のリード線とメタライズ配線層
を半田付けでき、その結果熱電冷却素子の接続信頼性が
向上し、外部からの衝撃等で接合部が外れることがなく
なる。
【0049】本発明の半導体装置は、本発明の半導体パ
ッケージと、リード線を入出力端子の接続部に接続して
載置部に載置された熱電冷却素子と、熱電冷却素子の上
面に載置され入出力端子に電気的に接続された半導体素
子と、枠体の上面に接合された蓋体とを具備したことに
より、上記作用効果を有する半導体パッケージを用いた
信頼性の高い半導体装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体パッケージについて実施の形態
の例を示す斜視図である。
【図2】図1の半導体パッケージにおける入出力端子の
実施の形態の例を示し、(a)は入出力端子の斜視図、
(b)は幅広部を設けた切欠き部の拡大断面図、(c)
は幅広部を設けた切欠き部の他の例を示す拡大断面図で
ある。
【図3】図1の半導体パッケージにおける入出力端子の
実施の形態の例を示し、(a)は入出力端子の斜視図、
(b)は幅狭部を設けた切欠き部の拡大断面図、(c)
は幅狭部を設けた切欠き部の他の例を示す拡大断面図で
ある。
【図4】図1の半導体パッケージに半導体素子を収納し
た構成を示す断面図である。
【図5】従来の半導体パッケージの斜視図である。
【図6】従来の半導体パッケージの他の例を示す斜視図
である。
【図7】図5の半導体パッケージにおける入出力端子を
示し、(a)は入出力端子の斜視図、(b)は入出力端
子の切欠き部の拡大断面図である。
【図8】図5の半導体パッケージに半導体素子を収納し
た構成を示す断面図である。
【図9】図1の半導体パッケージにおける入出力端子に
ついて実施の形態の他の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1:基体 1a:載置部 2:枠体 2a:取付部 3:入出力端子 3d,3e:切欠き部 3da:幅広部 3ea:幅狭部 3i:貫通孔 3f:上層部 3g:中間層部 3h:下層部 5:蓋体 6:半導体素子 8:熱電冷却素子 9:光ファイバ 10:光ファイバ固定部材 11:メタライズ配線層 13:リード線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面に半導体素子が熱電冷却素子を介し
    て載置される載置部を有する基体と、該基体の上面に前
    記載置部を囲繞するように取着された金属製の枠体と、
    該枠体を貫通してまたは切り欠いて形成された入出力端
    子の取付部と、上面の一辺側から対向する他辺側にかけ
    て形成された複数のメタライズ配線層を有する誘電体か
    ら成る平板部および該平板部の上面に前記複数のメタラ
    イズ配線層を間に挟んで接合され誘電体から成る立壁部
    から構成されるとともに前記枠体内側の前記メタライズ
    配線層に前記熱電冷却素子のリード線の接続部を有して
    前記取付部に嵌着された前記入出力端子とを具備した半
    導体素子収納用パッケージにおいて、前記入出力端子の
    前記接続部は、前記枠体内側の前記メタライズ配線層の
    形成部内の前記平板部に上下面を貫通して設けられると
    ともに上下方向の中間部に幅広部または幅狭部が形成さ
    れた貫通孔または切欠き部と、該貫通孔または切欠き部
    の内面に形成されたメタライズ層とから成り、前記貫通
    孔または切欠き部に前記リード線が挿入されろう付けさ
    れていることを特徴とする半導体素子収納用パッケー
    ジ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体素子収納用パッケ
    ージと、前記リード線を前記入出力端子の前記接続部に
    接続して前記載置部に載置された前記熱電冷却素子と、
    前記熱電冷却素子の上面に載置され前記入出力端子に電
    気的に接続された半導体素子と、前記枠体の上面に接合
    された蓋体とを具備したことを特徴とする半導体装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021064812A (ja) * 2017-02-23 2021-04-22 京セラ株式会社 絶縁基体、半導体パッケージおよび半導体装置

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JP7007502B2 (ja) 2017-02-23 2022-01-24 京セラ株式会社 絶縁基体、半導体パッケージおよび半導体装置
JP2022046748A (ja) * 2017-02-23 2022-03-23 京セラ株式会社 絶縁基体、半導体パッケージおよび半導体装置
JP7350902B2 (ja) 2017-02-23 2023-09-26 京セラ株式会社 絶縁基体、半導体パッケージおよび半導体装置

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