JP2002289416A - 合成樹脂磁石用組成物 - Google Patents

合成樹脂磁石用組成物

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polyamide
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Akihiro Maruyama
昭洋 丸山
Munehiko Katou
旨彦 加藤
Shohei Morikawa
昌平 森川
Takumi Ishiwaka
工 石若
Takashi Ohashi
隆 大橋
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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    • H01F1/01Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
    • H01F1/03Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
    • H01F1/032Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials
    • H01F1/04Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials metals or alloys
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流動性と混練押出し時のストランド強度、成
形品強度とに優れた合成樹脂磁石用組成物を提供する。 【解決手段】 表面処理された磁性体粉末及びポリアミ
ド樹脂からなる樹脂磁石用組成物において、ポリアミド
樹脂として数平均分子量が8,000〜10,500で
あるポリアミド−6樹脂3〜40重量%と磁性体粉末9
7〜60重量%からなる合成樹脂磁石用組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は合成樹脂磁石の成形にお
いて、高い流動性を有するため型充填性が向上し、磁力
の均一性、磁力の向上などを可能とする合成樹脂磁石用
組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂磁石用組成物として各種の樹脂
がバインダーとして用いられており、特にポリアミド−
6樹脂は機械的強度に優れ、かつ比較的安価であること
から多用され、その中でも流動性が良好である数平均分
子量1,1000のポリアミド−6樹脂が主に使用され
ている。しかしながら上記のポリアミド−6樹脂におい
ても流動性は充分ではなく、磁性体粉末と複合し樹脂磁
石用組成物とした時の溶融粘度は高い。このため複雑形
状品の成形においての型充填に問題があり、さらに磁力
及び磁力均一性の向上に限界があった。
【0003】この問題を解決する方法として、カルボン
酸エステル系の可塑剤を添加する方法(特開昭60−2254
03号)あるいはトルエンスルホン酸アミドとステアリン
酸カルシウムを添加する方法(特開昭60−216524号)
等、滑剤を添加することにより流動性向上を図る方法が
提案されている。しかしながら、これらの方法では流動
性は向上するものの混練時のストランド強度が弱くスト
ランド切れが発生したり、成形品強度が大きく低下する
という問題がある。また溶融粘度が180℃で100ポ
イズ以下という低いポリアミドを用いる方法(特開昭59
−165403号)も成形品強度が低く熱剛性等の耐熱性に劣
る。一方、低分子量ポリアミド(数平均分子量Mn=
3,000〜15,000)と高分子量ポリアミド(M
n=15,000〜30,000)のブレンドポリアミ
ドを用いる方法(特開昭61−179506号)も提案されてい
るが、低分子量ポリアミドの混入比は最大で75%であ
り、流動性向上には充分ではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
に対し、流動性と混練押出し時のストランド強度、成形
品強度とに優れた合成樹脂磁石用組成物を提供しようと
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らはポリアミド
−6樹脂の数平均分子量に注目し、数平均分子量が適切
な範囲にあるポリアミド−6樹脂を単独に用いることに
より流動性と混練押出し時のストランド強度、成形品強
度に優れた合成樹脂磁石用組成物が得られることを確認
し、本発明に至った。
【0006】即ち、本発明の合成樹脂磁石用組成物は、
表面処理された磁性体粉末及びポリアミド樹脂からなる
樹脂磁石用組成物において、ポリアミド樹脂として数平
均分子量が8,000〜10,500であるポリアミド
−6樹脂3〜40重量%と磁性体粉末97〜60重量%
からなる。
【0007】ポリアミド−6樹脂の数平均分子量が8,
000未満のものを使用した場合流動性には優れるが成
形品の強度、特に衝撃強度の低下が著しい。一方ポリア
ミド−6樹脂の数平均分子量が10,500以上の場合
成形品強度には優れるが流動性は著しく低下し、このた
め複雑形状品での型充填性が悪くなり、また磁力の均一
性にも劣る。さらにこの場合流動性が低下するため、磁
性体粉末の含有率を高くして高磁力成形品を得るという
ことが困難である。
【0008】上記ポリアミド−6樹脂はペレットとして
用いることもできるが、微粉砕して粉末体として用いる
ことが好ましい。
【0009】本発明で用いられる磁性体粉末は合成樹脂
磁石用として用いられているものであれば特に制限はな
く、Ba系、Sr系のフェライト磁性体、Sm−Co
系、Nd−Fe系などの希土類磁性体、カーボニル鉄粉
その他の金属または合金粉末、軟磁性フェライトなど任
意の磁性材料を1種、或は2種以上の組合せで利用する
ことが出来る。
【0010】また磁性体粉末の表面処理剤としては、ア
ミノシラン系、ウレイドシラン系などのシラン系カップ
リング剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カ
ップリング剤などが用いられる。
【0011】本発明組成物の製法は、磁性体粉末を予め
表面処理剤により表面処理し、これにポリアミド−6樹
脂をブレンドしたのち混練押出機を用いて溶融混合す
る。またニーダーを用いて混練する場合もある。
【0012】具体的には回転刃ミキサー、Vブレンダ
ー、リボンブレンダー等を用い磁性体粉末を表面処理剤
で処理した後数平均分子量が8,000〜10,500
で好ましくは粉末状のポリアミド樹脂をドライブレンド
により混合し、これを混練押出機のホッパ−に投入し加
熱溶融混合して造粒する。或はドライブレンドしたもの
をニーダーに入れて加熱溶融混練し、混練物をカッティ
ングまたは粉砕して造粒しても良い。
【0013】上記した方法により得られた樹脂磁石用組
成物の成形方法は、ペレット状または粉砕体として造粒
された組成物を加熱し溶融した状態で射出、押出し、プ
レス等の各種成形方法にて成形するに際し磁場印加して
目的とする製品に着磁する。印加する磁場の強さは3,
000エルステッド以上であれば良い。
【0014】以下に本発明を実施例に基づいて詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限され
るものではない。
【0015】なお、ポリアミド樹脂磁石用組成物の流動
性評価は東洋精機製作所(株)社製のメルトフローイン
デクサーP−01型機を用いた。試験条件は当該組成物
を18gr計量し、予め270℃に加熱してあるメルト
フローインデクサーの試験チャンバーに投入し、270
℃の加熱下10kg/cm2 の荷重をかけてノズル径
2.095mmφを10分間で通過する重量により評価
した。本測定では通過した重量が多いほど溶融物の流動
性は高いということを示す。
【0016】
【実施例1〜4】第1表に示す配合処方に従って、まず
フェライト磁性体粉末を所定量計量して回転刃ミキサー
内に投入し、室温にてミキサーを回転させながら表面処
理剤をメチルアルコールと水の1:1(重量比)の混合
溶液で50wt%としたものを所定量添加した。5分間
ミキサーを回転させたのちミキサー内を約100℃に昇
温し、メチルアルコール等の揮発性成分を除去した。次
いで数平均分子量が10,000のポリアミド−6を所
定量投入し、先に調製した表面処理済の磁性体粉末を再
び回転刃ミキサーにて均一に混合した。このようにして
得られた粉末混合物を連続型一軸混練機により250℃
で溶融混練し、押出したストランドをカッティングして
ペレット化した。次にこのペレットを用いメルトフロー
インデクサーにより流動性を測定するとともに、曲げ弾
性率、アイゾット衝撃試験用テストピースを300℃に
て射出成形により作成した。また磁力特性値であるBH
maxのテストピースは10,000エルステッド(O
e)の印加磁場中に射出、成形した。テストピースの形
状は14mmφ、厚さ15mmであった。作成したテス
トピースを用い曲げ弾性率及びアイゾット衝撃強度はJ
IS規格に基づき試験を行ない、また磁力測定は理研電
子社製BHトレーサーを使用した。各種の測定結果を表
1に示す。
【0017】
【比較例1〜4】ポリアミド樹脂として数平均分子量が
11,000のものを使用したこと以外、第1表の配合
処方にしたがって実施例1〜4で述べたと同じ条件でポ
リアミド樹脂磁石用組成物を製造した。得られた組成物
のメルトフロー値による流動性物性、磁力特性などの測
定結果を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】(1) 表1に示したように、本発明に係る
合成樹脂磁石用組成物を用いることにより流動性を示す
メルトフロー値が著しく向上する。 (2) このような流動性向上により、特に磁性体粉末を高
充填した高磁力合成樹脂磁石の製造が容易になる。 (3) 複雑形状品の型充填性が改良出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大橋 隆 神奈川県横浜市戸塚区上矢部町710−3− 403 Fターム(参考) 4J002 CL011 CL031 DC006 FA086 FB086 FB166 FD206 GC00 GT00 5E040 AA04 AA19 AB03 AB09 BB03 BC01 BC08 CA01 HB14 5E062 CD02 CD05 CG07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面処理された磁性体粉末及びポリアミ
    ド樹脂からなる樹脂磁石用組成物において、ポリアミド
    樹脂として数平均分子量が8,000〜10,500で
    あるポリアミド−6樹脂3〜40重量%と磁性体粉末9
    7〜60重量%からなる合成樹脂磁石用組成物。
  2. 【請求項2】 ポリアミド−6樹脂が粉末である請求項
    1に記載の合成樹脂磁石用組成物。
  3. 【請求項3】 磁性体がBa系、Sr系のフェライト磁
    性体である請求項1又は2に記載の合成樹脂磁石用組成
    物。
  4. 【請求項4】 磁性体がSm−Co系、Nd−Fe系か
    ら選ばれる希土類磁性体である請求項1又は2に記載の
    合成樹脂磁石用組成物。
  5. 【請求項5】 磁性体がBa系、Sr系のフェライト磁
    性体と、Sm−Co系、Nd−Fe系から選ばれる希土
    類磁性体との混合物である請求項1又は2に記載の合成
    樹脂磁石用組成物。
  6. 【請求項6】 磁性体粉末の表面処理剤がチタン系カッ
    プリング剤である請求項1〜5のいずれかに記載の合成
    樹脂磁石用組成物。
  7. 【請求項7】 磁性体粉末の表面処理剤がアルミニウム
    系カップリング剤である請求項1〜5のいずれかに記載
    の合成樹脂磁石用組成物。
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