JP2002288825A - 光ディスク装置および光ディスク判別方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】ＣＰＵに負荷をかけずにＣＤ−ＲＷを判別す
る。 【解決手段】ＲＦアンプのゲインを通常のレベルにして
フォーカスサーボの引き込みを図り、サーボの引き込み
に成功した場合にはＲＦＤＣ信号のレベルを検出し、こ
れが十分高ければ通常の光ディスク、低ければＣＤ−Ｒ
Ｗと判定する。また、フォーカスサーボの引き込みがで
きなかった場合、フォーカスＯＫ信号ＦＯＫをマイコン
で参照し、その長さが短い場合は装着されている光ディ
スクはＣＤ−ＲＷであると判定し、長い場合は、再度フ
ォーカスサーチを行ないフォーカスサーボへの引き込み
が成功すれば、通常のディスクと判定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、複数種類のディス
ク状記録媒体に対して光学的にデータの記録または再生
を行なうことのできる光ディスク装置、および、光学的
にデータの記録または再生が行なわれるディスク状記録
媒体の種類を判別することのできる光ディスク判別方法
に関する。

【０００２】

【従来の技術】光学的にデータの記録または再生が行な
われるディスク状記録媒体としては種々の種類がある
が、その中でも、コンパクトディスク−デジタル・オー
ディオ（ＣＤ−ＤＡ）は、音楽用途で使用されて広く普
及している。また、コンパクトディスク−レコーダブル
（ＣＤ−Ｒ）と呼ばれる追記型の媒体や、コンパクトデ
ィスク−リライタブル（ＣＤ−ＲＷ）と呼ばれる書き換
え可能なディスクも開発され、徐々に使用されはじめて
いる。これらの３種類のディスク状記録媒体は、全て直
径１２ｃｍという同じサイズとなっており、また、ほぼ
同様の光学ピックアップを用いることができる。そのた
め、これら３種類のいずれのディスク状記録媒体にも対
応できる光ディスク装置が開発されている。

【０００３】ところで、そのような光ディスク装置にお
いては、収容されたディスク状記録媒体の種類に応じ
て、切り換えの必要な処理、動作も存在する。たとえ
ば、ＣＤ−ＲＷの反射率はＣＤ−ＤＡおよびＣＤ−Ｒ
（以後、この２種類のディスクを、ＣＤ−ＲＷに対し
て”通常のディスク”と言う。）の反射率に比べて低い
ため、収容されたディスク状記録媒体がＣＤ−ＲＷであ
るか、ＣＤ−ＤＡまたはＣＤ−Ｒであるかにより、反射
光情報に対するゲインを切り換えなければならない。そ
してそのような切り換えを行なうためには、まず、収容
されたディスク状記録媒体が、ＣＤ−ＲＷであるかある
いは通常のディスクであるかを判別する必要がある。

【０００４】従来、このディスク状記録媒体の種類の判
別方法としては、フォーカスサーチ時のフォーカスエラ
ー信号の振幅を検出する方法がしばしば用いられてい
る。通常のディスクのフォーカスエラー信号を図５
（Ａ）に、ＣＤ−ＲＷのフォーカスエラー信号を図５
（Ｂ）に示す。図５（Ａ）に示すような通常のディスク
のフォーカスエラー信号の振幅を１とすると、ＣＤ−Ｒ
Ｗのフォーカスエラー信号の振幅は、図５（Ｂ）に示す
ように１／４程度となる。そこで、この違いを検出し、
収容されたディスクがＣＤ−ＲＷか通常のディスクかを
判別しようとする方法である。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな方法によりディスク状記録媒体の種類を判別しよう
とすると、光ディスク装置のＣＰＵには、このフォーカ
スエラー信号を検出する処理のために相当の負荷がかか
り、他の処理の実行に支障をきたす場合があるという問
題がある。

【０００６】通常、フォーカスサーボのためのフォーカ
スエラー信号のサンプリングは、１〜２ｍｓｅｃの周期
で行なっているが、この周期では図６（Ａ）に示すよう
に、フォーカスエラー信号のピーク値を検出し損ねて、
図６（Ｂ）および図６（Ｃ）に示すように、通常のディ
スクに対するフォーカスエラー信号もＣＤ−ＲＷに対す
るフォーカスエラー信号が似通った信号として検出され
てしまい、適切にディスク状記録媒体の判別を行なえな
い場合がある。そこで、このディスク状記録媒体の判別
処理を行なう時には、図７（Ａ）に示すようにサンプリ
ング周期を短くして、フォーカスエラー信号を検出する
必要がある。そのようにすれば、図７（Ｂ）および図７
（Ｃ）に示すように、通常のディスクに対するフォーカ
スエラー信号とＣＤ−ＲＷに対するフォーカスエラー信
号との振幅の相違をはっきりと検出することができる。

【０００７】しかしながら、そのようにフォーカスエラ
ー信号のサンプリング周期を短くすると、これに伴う光
ディスク装置のＣＰＵに対する負荷はより一層大きくな
り、実質的に他の処理を行なえなくなる場合もある。

【０００８】したがって本発明の目的は、装置のＣＰＵ
に負荷を与えることなく、適切にディスク状記録媒体の
種類の判別を行なうことができ、これにより複数種類の
ディスク状記録媒体に対して各々適切に処理を行なうこ
とのできる光ディスク装置を提供することにある。また
本発明の他の目的は、装置のＣＰＵに負荷を与えること
なく、適切にディスク状記録媒体の種類の判別を行なう
ことができる光ディスク判別方法を提供することにあ
る。

【０００９】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明に係わる光ディスク装置は、座延期装着され
た光ディスクに光を照射し、その反射光を検出する光ピ
ックアップと、前記検出された光を光電変換し、再生Ｒ
Ｆ信号を含む所望の信号を生成する信号生成回路と、前
記生成された再生ＲＦ信号を所定のレベルでスライスし
た信号であって、フォーカスサーボが引き込まれている
状態を示す第１の信号を検出する第１の信号検出手段
と、前記検出された第１の信号に基づいて、前記フォー
カスサーボが引き込まれている状態の長さを検出する信
号長検査手段と、前記検出された前記第１の信号の前記
状態の長さに基づいて、前記装着された光ディスクの種
類を判定する光ディスク判定手段と、前記判定結果に基
づいて、所定の制御を行なう制御手段とを有する。

【００１０】好適には、前記制御手段は、前記判定結果
に応じて、前記信号生成回路における前記信号の生成の
ためのゲインを調整する。特定的には、前記光デイスク
判定手段は、前記装着された光ディスクが、ＣＤ−ＲＷ
用光ディスクを含む第１の種類の光ディスクであるか、
ＣＤ−ＤＡ用光ディスクおよびＣＤ−Ｒ用光ディスクを
含む第２の種類の光ディスクであるかを判定する。また
特定的には、前記制御手段は、前記判定の結果、前記装
着された光ディスクが前記第１の種類の光ディスクであ
った場合には、前記信号生成回路における前記信号の生
成のためのゲインを、前記装着された光ディスクが前記
第２の種類の光ディスクであった場合の４倍に設定す
る。

【００１１】また好適には、前記光ディスク判定手段
は、前記信号の長さが所定の基準の長さよりも短い場合
に、前記装着された光ディスクがＣＤ−ＲＷ用光ディス
クを含む第１の種類の光ディスクであると判定し、前記
信号の長さが所定の基準の長さよりも短い場合に、前記
装着された光ディスかＣＤ−ＤＡ用光ディスクおよびＣ
Ｄ−Ｒ用光ディスクを含む第２の種類の光ディスクであ
ると判定する。特定的には、前記生成された再生ＲＦ信
号の直流成分である第２の信号を検出する第２の信号検
出手段と、前記検出された第２の信号の信号レベルを検
出する信号レベル検出手段とをさらに有し、前記光ディ
スク判定手段は、さらに、前記検出された前記第２の信
号の信号レベルに基づいて、前記装着された光ディスク
の種類を判定する。特定的には、前記光ディスク判定手
段は、前記信号のレベルが所定の基準のレベルよりも低
い場合に、前記装着された光ディスクがＣＤ−ＲＷ用光
ディスクを含む第１の種類の光ディスクであると判定
し、前記信号のレベルが所定の基準の長さよりも高い場
合に、前記装着された光ディスかＣＤ−ＤＡ用光ディス
クおよびＣＤ−Ｒ用光ディスクを含む第２の種類の光デ
ィスクであると判定する。

【００１２】また、本発明に係わる他の光ディスク装置
は、装着された光ディスクに光を照射し、その反射光を
検出する光ピックアップと、前記検出された光を光電変
換し、再生ＲＦ信号を含む所望の信号を生成する信号生
成回路と、前記生成された再生ＲＦ信号の直流成分であ
る第２の信号を検出する第２の信号検出手段と、前記検
出された第２の信号の信号レベルを検出する信号レベル
検出手段と、前記検出された前記第２の信号の信号レベ
ルに基づいて、前記装着された光ディスクの種類を判定
する光ディスク判定手段と、前記判定結果に基づいて、
所定の制御を行なう制御手段とを有する。

【００１３】特定的には、前記光ディスク判定手段は、
前記信号のレベルが所定の基準のレベルよりも低い場合
に、前記装着された光ディスクがＣＤ−ＲＷ用光ディス
クを含む第１の種類の光ディスクであると判定し、前記
信号のレベルが所定の基準のレベルよりも高い場合に、
前記装着された光ディスかＣＤ−ＤＡ用光ディスクおよ
びＣＤ−Ｒ用光ディスクを含む第２の種類の光ディスク
であると判定する。

【００１４】また、本発明に係わる光ディスク判別方法
は、装着された光ディスクに光を照射してその反射光を
検出し、前記検出された光を光電変換して再生ＲＦ信号
を含む所望の信号を生成し、前記生成された再生ＲＦ信
号を所定のレベルでスライスした信号であって、フォー
カスサーボが引き込まれている状態を示す第１の信号を
検出し、前記検出された第１の信号に基づいて、前記フ
ォーカスサーボが引き込まれている状態の長さを検出
し、前記検出された前記第１の信号の前記状態の長さに
基づいて、前記装着された光ディスクの種類を判定す
る。

【００１５】また、本発明に係わる他の光ディスク判別
方法は、装着された光ディスクに光を照射してその反射
光を検出し、前記検出された光を光電変換して再生ＲＦ
信号を含む所望の信号を生成し、前記生成された再生Ｒ
Ｆ信号の直流成分である第２の信号を検出し、前記検出
された第２の信号の信号レベルを検出し、前記検出され
た前記第２の信号の信号レベルに基づいて前記装着され
た光ディスクの種類を判定する。

【００１６】

【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態の光ディス
ク装置について図１〜図４を参照して説明する。

【００１７】まず、本実施の形態の光ディスク装置を含
む通常の光ディスク装置における主要な信号の特性、お
よび、これに基づく光ディスクの判別方法の原理につい
て、図１を参照して説明する。図１は、通常のディスク
およびＣＤ−ＲＷの信号の特性を示す図であり、（Ａ）
が通常のデイスクの信号を、（Ｂ）がＣＤ−ＲＷの信号
を各々示す。前述したように、ＣＤ−ＲＷディスクの反
射率は、通常のＣＤ−ＲおよびＣＤ−ＤＡディスクの反
射率が７０〜９０％（標準８０％）なのに対して、１５
〜２５％（標準２０％）で約１／４程度となる。

【００１８】その結果、フォーカスサーチ時に生成され
るＲＦ信号は図１に示すような信号となり、ＣＤ−ＲＷ
は通常のディスクの１／４程度となる。また、このよう
なフォーカスサーチ時の、ＲＦ信号を所定のレベルでス
ライスしたフォーカスＯＫ信号ＦＯＫ、および、フォー
カスエラーＳ字信号は、光ディスクが通常のディスクお
よびＣＤ−ＲＷの時に、各々図１（Ａ）および（Ｂ）に
示すような信号となる。

【００１９】このように、通常のデイスクとＣＤ−ＲＷ
では各信号の特性に相違があるが、本発明においては、
特に、このＲＦ信号を所定のレベルでスライスしたフォ
ーカスＯＫ信号ＦＯＫの長さ、および、付加的にフォー
カスサーボへの引き込みの可否および、そのフォーカス
ＯＫ信号ＦＯＫのレベルに基づいて、装着されたディス
クが通常のディスクかＣＤ−ＲＷかを判別する。

【００２０】次に、本実施の形態の光ディスク装置の構
成について図２を参照して説明する。図２は、本実施の
形態の光ディスク装置１０の構成を示すブロック図であ
る。光ディスク装置１０は、光学ピックアップ１１、Ｒ
Ｆアンプ１３、ＤＳＰ１５、マイコン１７、スピンドル
モータ１９およびドライバ２１を有する。

【００２１】光学ピックアップ１１は、ドライバ２１か
らの制御信号に基づいてトラッキング処理およびフォー
カッシング処理を行ない、ＣＤ２０の所望のトラックに
レーザ光を照射する。そして、その反射光を検出し、光
電変換してＲＦ信号を生成し、ＲＦアンプ１３に出力す
る。

【００２２】ＲＦアンプ１３は、電流電圧変換回路、増
幅回路、マトリクス演算回路などを具え、光学ピックア
ップ１１から入力される信号に対して電流−電圧変換を
行ない、増幅し、演算処理を行なって光ディスク装置１
０で必要な種々の信号を生成する。たとえば、ＲＦアン
プ１３は、再生信号であるＲＦ信号、トラッキングサー
ボを行なうためのトラッキングエラー信号ＴＥ、フォー
カッシングサーボを行なうためのフォーカスエラー信号
ＦＥ、本発明に係わるＲＦ信号の直流成分であるＲＦＤ
Ｃ信号などを生成する。これら生成した各信号は、ＤＳ
Ｐ１５に出力される。

【００２３】なお、このＦＤＤ１３内の増幅回路のゲイ
ンは、マイコン１７より入力される制御信号に基づい
て、換言すれば、処理対象のディスクの種類、すなわ
ち、ＣＤ−ＲＷか普通のＣＤかによって変化される。前
述したように、ＣＤ２０がＣＤ−ＲＷの場合には、光学
ピックアップ１１から得られる信号のレベルは通常のＣ
Ｄの１／４となる。したがって、その場合には増幅回路
のゲインは、通常のデイスクの場合の４倍とされる。

【００２４】ＤＳＰ１５は、ＦＤＤ１３より入力される
再生信号ＲＦ、トラッキングエラー信号ＴＥ、フォーカ
スエラー信号ＦＥおよび再生ＲＦ信号の直流成分である
信号ＲＦＤＣ、および、マイコン１７から入力される図
示せぬスピンドルエラー信号などに基づいて、トラッキ
ング、フォーカス、スレッド、スピンドルなどの各種サ
ーボ信号を生成し、実際にサーボを行なう。たとえば、
ＤＳＰ１５は、生成したトラッキングサーボ信号、フォ
ーカスサーボ信号およびスレッドサーボ信号をドライバ
２１に出力し、ドライバ２１を介して各ドライブアクチ
ュエ−タを制御する。また、スピンドルサーボ信号を図
示せぬスピンドルモータドライバを介してスピンドルモ
ータ１９に印加し、スピンドルモータ１９の回転を制御
する。また、ＤＳＰ１５は、そのような制御処理の際に
生成されたフォーカスＯＫ信号ＦＯＫおよびフォーカス
エラー信号ＦＥを、ディスクの種類判別のためにマイコ
ン１７に出力する。

【００２５】マイコン１７は、光ディスク装置１０の全
体が共同して所望の動作をするように、光ディスク装置
１０の各部を制御する。そして特に本実施の形態のマイ
コン１７では、ＤＳＰ１５より入力されるフォーカスＯ
Ｋ信号ＦＯＫおよびフォーカスエラー信号ＦＥに基づい
て、装着されたＣＤ２０が通常のＣＤかＣＤ−Ｒかの判
定を行なう。このディスク判別の方法については、後に
図４を参照して詳細に説明するが、基本的には、入力さ
れるフォーカスＯＫ信号ＦＯＫのパルス幅が所定の幅よ
り長い場合に、装着された記録媒体が通常の光ディスク
媒体だと判定し、また、フォーカスＯＫ信号ＦＯＫのパ
ルス幅が所定の値よりも短い場合に、装着された記録媒
体はＣＤ−Ｒであると判定する。また、入力されるＲＦ
信号ＲＦＤＣの信号レベルが高い場合に普通のディス
ク、低い場合に通常のデイスクと判定する。また、その
際に、フォーカスサーボの引き込み状態を考慮して、判
定を行なう。

【００２６】スピンドルモータ１９は、ＤＳＰ１５から
の制御信号に基づいて回転し、装着されたＣＤ２０がた
とえば線速度一定となるように回転させる。

【００２７】ドライバ２１は、ＤＳＰ１５より入力され
るトラッキングサーボ信号およびフォーカッシングサー
ボ信号に基づいて、光学ピックアップ１１に搭載された
トラッキングアクチュエータおよびフォーカッシングア
クチュエータを駆動し、トラッキングサーボおよびフォ
ーカッシングサーボを実現する。

【００２８】次に、このような構成の光ディスク装置１
０の動作について、図３および図４を参照して説明す
る。まず、光ディスク装置１０の電源を投入した直後ま
たは新たな光ディスクを光ディスク装置１０に装着した
直後に行なわれる、ディスク判別の処理を含む光ディス
ク装置１０の一連の初期処理の概要について、図３を参
照して説明する。

【００２９】この初期動作においては、まず、レーザを
ＯＮにしてレーザービームのＣＤ２０への照射を開始し
（ステップＳ１０）、フォーカスサーチ処理を行なう
（ステップＳ１１）。この時のＲＦアンプ１３のゲイン
は、通常ディスクに対する設定により行なう。フォーカ
スサーボの引き込みが適正に行なわれたら、ＤＳＰ１５
においてＲＦ信号のアベレージを検出し（ステップＳ１
２）、これを利用したマイコン１７からのＰＷＭ制御に
より、フォーカスエラー（ＦＥ）信号における迷光キャ
ンセル処理（ステップＳ１３）およびトラッキングエラ
ー信号（ＴＥ）信号における迷光キャンル処理を行な
う。この迷光キャンセル処理は、光学ピックアップ１１
で検出する信号に迷光成分がある場合、ＣＤ２０がＣＤ
−ＲＷであればこの迷光成分も４倍（１２ｄＢの増加）
にされてしまい信号再生上問題が生じるので、これを回
避するために行なうものである。

【００３０】これらの処理が終了したら、マイコン１７
において、ＣＤ２０の判別、すなわちＣＤ２０がＣＤ−
ＲＷであるか通常の光ディスク（ＣＤ−ＤＡまたはＣＤ
−Ｒ）であるかの判別処理を行なう（ステップＳ１
５）。このＣＤの判別処理については、後に図４を参照
して詳細に説明する。そして、必要に応じて再度のフォ
ーカスサーチやゲイン調整などを行なった後、Ｅ：Ｆバ
ランス調整を行ない（ステップＳ１６）、一連の初期動
作を終了し次の処理に移る（ステップＳ１７）。

【００３１】次に、本発明に係わる光ディスクの判別処
理の方法について、図４を参照して説明する。図４は、
光ディスクの判別処理の流れを示すフローチャートであ
る。なお、図４に示す処理は、図３に示したフローチャ
ートのＣＤ判別処理（ステップＳ１５）に他のステップ
の処理を一部加えた処理であり、ＣＤ判別に係わる一連
の処理全体を示すものである。

【００３２】まず、ＣＤの判別処理が開始されると（ス
テップＳ２０）、まずＲＦアンプ１３のゲインを通常の
ＣＤに対するレベルに設定した状態でフォーカスサーチ
を行ない、フォーカスサーボの引き込みを図る（ステッ
プＳ２１）。ここでフォーカスサーボの引き込みに成功
したとすると、それは、装着された光ディスクが通常の
光デイスク（ＣＤ−ＲまたはＣＤ−ＤＡ）であるか、あ
るいは、ＣＤ−ＲＷであるが、低信号レベルながら偶然
フォーカスサーボの引き込みに成功してしまった場合が
考えられる。そこで、フォーカスサーボの引き込みに成
功した場合には（ステップＳ２２）、スピンドルキック
を行ない（ステップＳ２３）、ＲＦアンプ１３で生成さ
れるＲＦＤＣ信号のレベルを検出する。そのレベルが十
分い高い、すなわち所定のレベルより高ければ（ステッ
プＳ２４）、先にフォーカスサーボの引き込みが適正に
行なわれたことと矛盾ないので、装着された光ディスク
が通常の光ディスクであると判定され、ＣＤ判別処理は
終了される。（ステップＳ３４）。

【００３３】ステップＳ２４において、ＲＦＤＣ信号の
レベルが低い場合には、ステップＳ２２でフォーカスサ
ーボの引き込みに成功したのは偶然であり装着されてい
る光ディスクはＣＤ−ＲＷと判定されるである。そこ
で、信号処理を一端停止し（ステップＳ２５）、ＲＦア
ンプ１３のゲインを４倍に切り替え（ステップＳ２
６）、ＲＦアベレージの検出、ＦＥ信号およびＴＥ信号
の生成および迷光キャンセル処理などを行なったのち
（ステップＳ２７）、４倍にされたゲインで再度フォー
カスサーチを行なう（ステップＳ２８）。これにより、
光デイスクがＣＤ−ＲＷであっても安定的にフォーカス
サーボの引き込みが行なわれ、ＣＤ判別に係わる一連の
処理を終了する（ステップＳ３４）。

【００３４】一方、ステップＳ２２においてフォーカス
サーボの引き込みに成功しなかった場合、この場合は、
装着された光ディスクがＣＤ−ＲＷであるか、光ディス
クの種類に係わらずディスクが振動している場合か、あ
るいは、光ディスクが裏側に装着されていたり実は光デ
ィスクが装着されていない場合が考えられる。そこで、
マイコン１７において、ＤＳＰ１５で生成されたフォー
カスＯＫ信号ＦＯＫを参照し、その長さが所定の長さよ
り長いか否かをチェックする（ステップＳ２９）。フォ
ーカスＯＫ信号ＦＯＫの長さが長い場合には、装着され
ている通常のディスクが振動しているかあるいは光ディ
スクが裏側に装着されている場合が考えられるので、元
のゲインのままで再度フォーカスサーチを行ない（ステ
ップＳ３０）、フォーカスサーボへの引き込みが成功す
れば、通常のディスクが装着されているものと判定し、
ＣＤ判別の処理を終了して次の処理に移る（ステップＳ
３４）。なお、２回目のフォーカスサーチによりフォー
カスサーボの引き込みに失敗した場合には、光ディスク
が裏になって装着されている場合が強く、図示せぬ処理
手順によりその旨の通知を行なうなどして、一連の光デ
ィスクに対する処理を終了する。

【００３５】また、ステップＳ２９において、フォーカ
スＯＫ信号ＦＯＫの長さが短い場合には、装着されてい
る光ディスクはＣＤ−ＲＷであるか、または光ディスク
が装着されていない場合が考えられる。そこで、ＲＦア
ンプ１３のゲインを４倍にして（ステップＳ３１）、Ｒ
Ｆアベレージの検出、ＦＥ信号およびＴＥ信号の生成お
よび迷光キャンセル処理などを行なったのち（ステップ
Ｓ３２）、４倍にされたゲインで再度フォーカスサーチ
を行なう（ステップＳ３３）。これにより、フォーカス
サーボの引き込みが行なわれた場合には、装着された光
ディスクはＣＤ−ＲＷと判定し、ＣＤ判別に係わる一連
の処理を終了する（ステップＳ３４）。

【００３６】このように、本実施の形態の光ディスク装
置１０においては、装着されたＣＤの種類の判別を、実
質的に、フォーカスＯＫ信号ＦＯＫの長さおよびＲＦ信
号のＤＣ成分のレベルに基づいて検出している。したが
って、従来の、フォーカスエラー信号のＳ字信号の振幅
に基づいてディスクを判別する方法に比べて、マイコン
１７のアクセス頻度が少なくする、換言すればマイコン
１７の負荷を減らすことができる。その結果、マイコン
１７においては、ディスク判別以外の処理を有効に行な
うことができ、ディスク装着時などの立ち上がり時間の
短い、高速な光ディスク装置１０を実現することができ
る。

【００３７】またこのことは、逆に言えば、低速度のマ
イコンでも光ディスク装置１０を制御するマイコンとし
て使用することができることになり、廉価な光ディスク
装置１０を提供することができる。また、これらの信号
は、割合長い間出力されている安定した信号なので、見
落としがなく安定してデイスクの判別が行なえる。した
がって、高性能な光ディスク装置１０を提供することが
できる。

【００３８】

【発明の効果】このように本発明によれば、装置のＣＰ
Ｕに負荷を与えることなく、適切にディスク状記録媒体
の種類の判別を行なうことができ、これにより複数種類
のディスク状記録媒体に対して各々適切に処理を行なう
ことのできる光ディスク装置を提供することにある。ま
た、装置のＣＰＵに負荷を与えることなく、適切にディ
スク状記録媒体の種類の判別を行なうことができる光デ
ィスク判別方法を提供することにある。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、通常のディスクおよびＣＤ−ＲＷの信
号の特性を示す図であり、（Ａ）は通常のデイスクの信
号を示す図であり、（Ｂ）はＣＤ−ＲＷの信号を示す図
である。

【図２】図２は、本実施の形態の光ディスク装置の構成
を示すブロック図である。

【図３】図３は、図２に示した光ディスク装置の、その
ディスク判別処理を含む初期処理の概略の流れを示すフ
ローチャートである。

【図４】図４は、図３に示した処理の中の、光ディスク
の判別処理の流れを示すフローチャートである。

【図５】図５は、通常のディスクおよびＣＤ−ＲＷに対
するフォーカスエラー信号を示す図である。

【図６】図６は、通常のサンプリング周期でフォーカス
エラー信号のサンプリングを行ない、通常のディスクお
よびＣＤ−ＲＷに対してピーク値を検出した場合の各信
号を示す図である。

【図７】図７は、ディスク判別を行なうために短いサン
プリング周期でフォーカスエラー信号のサンプリングを
行ない、通常のディスクおよびＣＤ−ＲＷに対してピー
ク値を検出した場合の各信号を示す図である。

【符号の説明】

１０…光ディスク装置、１１…光学ピックアップ、１３
…ＲＦアンプ、１５…ＤＳＰ、１７…マイコン、１９…
スピンドルモータ、２１…ドライバ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 5D066 HA01 5D090 AA01 BB02 BB03 BB05 CC09 CC18 DD03 FF05 GG02 JJ11 5D117 AA02 DD01 FF01 FF03

Claims (20)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】装着された光ディスクに光を照射し、その
   反射光を検出する光ピックアップと、 前記検出された光を光電変換し、再生ＲＦ信号を含む所
   望の信号を生成する信号生成回路と、 前記生成された再生ＲＦ信号を所定のレベルでスライス
   した信号であって、フォーカスサーボが引き込まれてい
   る状態を示す第１の信号を検出する第１の信号検出手段
   と、 前記検出された第１の信号に基づいて、前記フォーカス
   サーボが引き込まれている状態の長さを検出する信号長
   検査手段と、 前記検出された前記第１の信号の前記状態の長さに基づ
   いて、前記装着された光ディスクの種類を判定する光デ
   ィスク判定手段と、 前記判定結果に基づいて、所定の制御を行なう制御手段
   とを有する光ディスク装置。
2. 【請求項２】前記制御手段は、前記判定結果に応じて、
   前記信号生成回路における前記信号の生成のためのゲイ
   ンを調整する請求項１に記載の光ディスク装置。
3. 【請求項３】前記光デイスク判定手段は、前記装着され
   た光ディスクが、ＣＤ−ＲＷ用光ディスクを含む第１の
   種類の光ディスクであるか、ＣＤ−ＤＡ用光ディスクお
   よびＣＤ−Ｒ用光ディスクを含む第２の種類の光ディス
   クであるかを判定する請求項１に記載の光ディスク装
   置。
4. 【請求項４】前記制御手段は、前記判定の結果、前記装
   着された光ディスクが前記第１の種類の光ディスクであ
   った場合には、前記信号生成回路における前記信号の生
   成のためのゲインを、前記装着された光ディスクが前記
   第２の種類の光ディスクであった場合の４倍に設定する
   請求項１に記載の光ディスク装置。
5. 【請求項５】前記光ディスク判定手段は、前記信号の長
   さが所定の基準の長さよりも短い場合に、前記装着され
   た光ディスクがＣＤ−ＲＷ用光ディスクを含む第１の種
   類の光ディスクであると判定し、前記信号の長さが所定
   の基準の長さよりも長い場合に、前記装着された光ディ
   スかＣＤ−ＤＡ用光ディスクおよびＣＤ−Ｒ用光ディス
   クを含む第２の種類の光ディスクであると判定する請求
   項１に記載の光ディスク装置。
6. 【請求項６】前記生成された再生ＲＦ信号の直流成分で
   ある第２の信号を検出する第２の信号検出手段と、 前記検出された第２の信号の信号レベルを検出する信号
   レベル検出手段とをさらに有し、 前記光ディスク判定手段は、さらに、前記検出された前
   記第２の信号の信号レベルに基づいて、前記装着された
   光ディスクの種類を判定する請求項１に記載の光ディス
   ク装置。
7. 【請求項７】前記光ディスク判定手段は、前記信号のレ
   ベルが所定の基準のレベルよりも低い場合に、前記装着
   された光ディスクがＣＤ−ＲＷ用光ディスクを含む第１
   の種類の光ディスクであると判定し、前記信号のレベル
   が所定の基準のレベルよりも高い場合に、前記装着され
   た光ディスかＣＤ−ＤＡ用光ディスクおよびＣＤ−Ｒ用
   光ディスクを含む第２の種類の光ディスクであると判定
   する請求項６に記載の光ディスク装置。
8. 【請求項８】装着された光ディスクに光を照射し、その
   反射光を検出する光ピックアップと、 前記検出された光を光電変換し、再生ＲＦ信号を含む所
   望の信号を生成する信号生成回路と、 前記生成された再生ＲＦ信号の直流成分である第２の信
   号を検出する第２の信号検出手段と、 前記検出された第２の信号の信号レベルを検出する信号
   レベル検出手段と、 前記検出された前記第２の信号の信号レベルに基づい
   て、前記装着された光ディスクの種類を判定する光ディ
   スク判定手段と、 前記判定結果に基づいて、所定の制御を行なう制御手段
   とを有する光ディスク装置。
9. 【請求項９】前記制御手段は、前記判定結果に応じて、
   前記信号生成回路における前記信号の生成のためのゲイ
   ンを調整する請求項８に記載の光ディスク装置。
10. 【請求項１０】前記光デイスク判定手段は、前記装着さ
    れた光ディスクが、ＣＤ−ＲＷ用光ディスクを含む第１
    の種類の光ディスクであるか、ＣＤ−ＤＡ用光ディスク
    およびＣＤ−Ｒ用光ディスクを含む第２の種類の光ディ
    スクであるかを判定する請求項８に記載の光ディスク装
    置。
11. 【請求項１１】前記制御手段は、前記判定の結果、前記
    装着された光ディスクが前記第１の種類の光ディスクで
    あった場合には、前記信号生成回路における前記信号の
    生成のためのゲインを、前記装着された光ディスクが前
    記第２の種類の光ディスクであった場合の４倍に設定す
    る請求項８に記載の光ディスク装置。
12. 【請求項１２】前記光ディスク判定手段は、前記信号の
    レベルが所定の基準のレベルよりも低い場合に、前記装
    着された光ディスクがＣＤ−ＲＷ用光ディスクを含む第
    １の種類の光ディスクであると判定し、前記信号のレベ
    ルが所定の基準のレベルよりも高い場合に、前記装着さ
    れた光ディスかＣＤ−ＤＡ用光ディスクおよびＣＤ−Ｒ
    用光ディスクを含む第２の種類の光ディスクであると判
    定する請求項８に記載の光ディスク装置。
13. 【請求項１３】装着された光ディスクに光を照射してそ
    の反射光を検出し、 前記検出された光を光電変換して再生ＲＦ信号を含む所
    望の信号を生成し、 前記生成された再生ＲＦ信号を所定のレベルでスライス
    した信号であって、フォーカスサーボが引き込まれてい
    る状態を示す第１の信号を検出し、 前記検出された第１の信号に基づいて、前記フォーカス
    サーボが引き込まれている状態の長さを検出し、 前記検出された前記第１の信号の前記状態の長さに基づ
    いて、前記装着された光ディスクの種類を判定する光デ
    ィスク判別方法。
14. 【請求項１４】前記光デイスクの判定は、前記装着され
    た光ディスクが、ＣＤ−ＲＷ用光ディスクを含む第１の
    種類の光ディスクであるか、ＣＤ−ＤＡ用光ディスクお
    よびＣＤ−Ｒ用光ディスクを含む第２の種類の光ディス
    クであるかを判定する請求項１３に記載の光ディスク判
    別方法。
15. 【請求項１５】前記光ディスクの判定は、前記信号の長
    さが所定の基準の長さよりも短い場合に、前記装着され
    た光ディスクがＣＤ−ＲＷ用光ディスクを含む第１の種
    類の光ディスクであると判定し、前記信号の長さが所定
    の基準の長さよりも長い場合に、前記装着された光ディ
    スかＣＤ−ＤＡ用光ディスクおよびＣＤ−Ｒ用光ディス
    クを含む第２の種類の光ディスクであると判定する請求
    項１３に記載の光ディスク判別方法。
16. 【請求項１６】前記生成された再生ＲＦ信号の直流成分
    である第２の信号をさらに検出し、 前記検出された第２の信号の信号レベルを検出し、 さらに前記検出された前記第２の信号の信号レベルに基
    づいて、前記装着された光ディスクの種類を判定する請
    求項１３に記載の光ディスク判別方法。
17. 【請求項１７】前記光ディスクの判定は、前記信号のレ
    ベルが所定の基準のレベルよりも低い場合に、前記装着
    された光ディスクがＣＤ−ＲＷ用光ディスクを含む第１
    の種類の光ディスクであると判定し、前記信号のレベル
    が所定の基準のレベルよりも高い場合に、前記装着され
    た光ディスかＣＤ−ＤＡ用光ディスクおよびＣＤ−Ｒ用
    光ディスクを含む第２の種類の光ディスクであると判定
    する請求項１６に記載の光ディスク判別方法。
18. 【請求項１８】装着された光ディスクに光を照射してそ
    の反射光を検出し、 前記検出された光を光電変換して再生ＲＦ信号を含む所
    望の信号を生成し、 前記生成された再生ＲＦ信号の直流成分である第２の信
    号を検出し、 前記検出された第２の信号の信号レベルを検出し、 前記検出された前記第２の信号の信号レベルに基づいて
    前記装着された光ディスクの種類を判定する光ディスク
    判別方法。
19. 【請求項１９】前記光デイスクの判定は、前記装着され
    た光ディスクが、ＣＤ−ＲＷ用光ディスクを含む第１の
    種類の光ディスクであるか、ＣＤ−ＤＡ用光ディスクお
    よびＣＤ−Ｒ用光ディスクを含む第２の種類の光ディス
    クであるかを判定する請求項１８に記載の光ディスク判
    別方法。
20. 【請求項２０】前記光ディスクの判定は、前記信号のレ
    ベルが所定の基準のレベルよりも低い場合に、前記装着
    された光ディスクがＣＤ−ＲＷ用光ディスクを含む第１
    の種類の光ディスクであると判定し、前記信号のレベル
    が所定の基準のレベルよりも高い場合に、前記装着され
    た光ディスかＣＤ−ＤＡ用光ディスクおよびＣＤ−Ｒ用
    光ディスクを含む第２の種類の光ディスクであると判定
    する請求項１９に記載の光ディスク判別方法。