JP2002286912A - 光学部品の製造方法 - Google Patents

光学部品の製造方法

Info

Publication number
JP2002286912A
JP2002286912A JP2001088154A JP2001088154A JP2002286912A JP 2002286912 A JP2002286912 A JP 2002286912A JP 2001088154 A JP2001088154 A JP 2001088154A JP 2001088154 A JP2001088154 A JP 2001088154A JP 2002286912 A JP2002286912 A JP 2002286912A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photosensitive layer
optical component
polysilane
organic solvent
silicone compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP2001088154A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Tsushima
宏 津島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paint Co Ltd filed Critical Nippon Paint Co Ltd
Priority to JP2001088154A priority Critical patent/JP2002286912A/ja
Publication of JP2002286912A publication Critical patent/JP2002286912A/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面が平坦なマイクロレンズ等の微細な光学
部品を簡易な製造工程で製造する。 【解決手段】 (A)有機溶剤に可溶な重量平均分子量
10000以上のポリシランと、(B)光ラジカル発生
剤、酸化剤、及びシリコーン化合物のうちの少なくとも
一種と、(C)有機溶剤とを含む感光性樹脂組成物を、
基材上に塗布して感光層を形成し、該感光層の所定領域
を所定の露光量となるように選択的に露光して屈折率を
変化させ、該感光層を光学部品とすることを特徴として
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、露光により屈折率
が変化する感光材料を用いて光学部品を製造する方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】デジタルカメラ等に使用されるCCD素
子は、近年、画素数の向上とともに微細化が進み、CC
D素子1つ当りの受光エリアが減少してきている。受光
量を高める目的で、CCD素子の上に凸レンズ状のマイ
クロレンズを形成することが試みられている。CCD素
子に用いるマイクロレンズとしては、フォトレジスト膜
をパターニングして凹凸のパターンを形成し、この凹凸
のパターンを加熱溶融させてレンズ形状に形成してい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、CCD
素子の高密度化に伴い、上記の方法では微細なマイクロ
レンズを高精度に形成することができないという問題が
あった。また、マイクロレンズが凹凸形状を有している
ので、マイクロレンズを形成した後、その上に配線等を
形成するためには、マイクロレンズの上に別の樹脂を充
填し、表面を平坦化させなければならないという問題が
あった。
【0004】本発明の目的は、表面が平滑なマイクロレ
ンズ等の微細な光学部品を簡易な製造工程で製造するこ
とができる光学部品の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の光学部品の製造
方法は、(A)有機溶剤に可溶な重量平均分子量100
00以上のポリシランと、(B)光ラジカル発生剤、酸
化剤、及びシリコーン化合物のうちの少なくとも一種
と、(C)有機溶剤とを含む感光性樹脂組成物を、基材
の上に塗布して感光層を形成する工程と、該感光層の所
定領域を所定の露光量となるように選択的に露光して屈
折率を変化させ、感光層を光学部品とする工程とを備え
ることを特徴としている。
【0006】上記感光性樹脂組成物に含まれるポリシラ
ンは、紫外線等の光照射により、Si−Si結合が切断
されて、Si結合の間に酸素が導入され、Si−O−S
i結合(シロキサン結合)が生成する。このようなシロ
キサン結合が生成することにより、屈折率が低下する。
このようなシロキサン結合の生成は、露光量に比例して
増加する。従って、上記感光性樹脂組成物から形成した
感光層を露光することにより、その露光量に依存して屈
折率を低下させることができる。
【0007】本発明では、上記感光性樹脂組成物が形成
した感光層の所定領域を所定の露光量となるように選択
的に露光することにより屈折率を変化させ、マイクロレ
ンズ等の光学部品としている。
【0008】本発明は、CCD用マイクロレンズ、並び
に液晶ディスプレー、スキャナー、プロジェクターなど
幅広い分野で用いられる光学部品の製造に適用すること
ができる。
【0009】本発明の光学部品は、上記本発明の製造方
法により製造されたことを特徴としている。本発明の光
学部品形成用材料は、上記感光性樹脂組成物からなるこ
とを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に従う製造方法の
一例を説明するための模式的断面図である。図1に示す
ように、基材1の上に、感光性樹脂組成物を塗布し、塗
布後乾燥させて感光層2を形成する。次に、感光層2の
上に、所定のパターンで孔3aが形成されたマスク3を
配置する。マスク3は、感光層2に密着させるのではな
く、適当な距離離れた位置に配置する。
【0011】マスク3の孔3aを光4が通過する際、光
4は回折されて、孔3aから広がった状態で感光層2に
照射される。この拡散した光は、孔3aの真下の位置に
おいて光強度が最も強く、孔3aの真下の位置から離れ
るにしたがって徐々に光強度が弱くなる分布を有してい
る。従って、孔3aの真下の位置が最も露光量が大き
く、離れるにしたがって露光量が減少する。上述のよう
に、感光層2に含まれるポリシランは、光照射によりそ
の屈折率が減少するので、図1に示すように、感光層2
の屈折率は、孔3aの真下の位置において最も低くな
り、ここから離れるにしたがい徐々に高くなるように変
化する。従って、感光層2内では、図1に示すような屈
折率のパターンが形成されるので、感光層2をマイクロ
レンズとして用いることができる。
【0012】図2は、本発明に従う製造方法の他の例を
示す模式的断面図である。図2に示すように、基材1の
上に、感光性樹脂組成物を塗布し、乾燥することによ
り、感光層2が形成されている。感光層2の上には、マ
スク5が密着するように配置されている。
【0013】図3は、マスク5のパターンを示す平面図
である。図3に示すように、マスク5は、階調性のパタ
ーンを有しており、形成すべきマイクロレンズの中心に
対応する、中心点5aにおいて透過率が最も低くなって
おり、中心点5aから離れるにしたがって光の透過率が
高くなるような階調性のパターンを有している。従っ
て、このような階調性のパターンを有するマスク5を用
いて、感光性2を露光することにより、中心点5aに対
応する感光層2の領域において屈折率が最も高くなり、
中心点5aから離れるにしたがって屈折率が徐々に低下
するように、感光層2を露光することができる。
【0014】以上のように、本発明に従えば、種々の方
法で感光層を露光し、感光層に所望の屈折率変化を付与
することができる。従って、マイクロレンズ等の微細な
光学部品を簡易な工程で製造することができる。また、
感光層の表面は平坦であるため、表面が平坦なマイクロ
レンズ等の微細な光学部品とすることができる。
【0015】以下、本発明において用いる感光性樹脂組
成物について詳細に説明する。 <感光性樹脂組成物>本発明において用いる感光性樹脂
組成物は、(A)有機溶剤に可溶な重量平均分子量10
000以上のポリシランと、(B)光ラジカル発生剤、
酸化剤、及びシリコーン化合物のうちの少なくとも一種
と、(C)有機溶剤とを含んでいる。(B)成分につい
ては、光ラジカル発生剤、酸化剤、及びシリコーン化合
物のうち少なくとも一種が含まれていればよい。以下、
これらについて説明する。
【0016】(ポリシラン)本発明において用いるポリ
シランとしては、ネットワーク状及び直鎖状のものが挙
げられる。感光性材料としての機械的強度を考慮する
と、ネットワーク状ポリシランが好ましい。ネットワー
ク状と鎖状は、ポリシラン中に含まれるSi原子の結合
状態によって区別される。ネットワーク状ポリシランと
は、隣接するSi原子と結合している数(結合数)が、3
または4であるSi原子を含むポリシランである。これ
に対して、直鎖状のポリシランでは、Si原子の、隣接
するSi原子との結合数は2である。通常Si原子の原
子価は4であるので、ポリシラン中に存在するSi原子
の中で結合数が3以下のものは、Si原子以外に、炭化
水素基、アルコキシ基または水素原子と結合している。
このような炭化水素基としては、炭素数1〜10の、ハ
ロゲンで置換されていてもよい脂肪族炭化水素基、炭素
数6〜14の芳香族炭化水素基が好ましい。
【0017】脂肪族炭化水素基の具体例としては、メチ
ル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル
基、デシル基、トリフルオロプロピル基及びノナフルオ
ロヘキシル基などの鎖状のもの、及びシクロヘキシル
基、メチルシクロヘキシル基のような脂環式のものなど
が挙げられる。
【0018】また、芳香族炭化水素基の具体例として
は、フェニル基、p−トリル基、ビフェニル基及びアン
トラシル基などが挙げられる。アルコキシ基としては、
炭素数1〜8のものが挙げられる。具体例としては、メ
トキシ基、エトキシ基、フェノキシ基、オクチルオキシ
基などが挙げられる。合成の容易さを考慮すると、これ
らの中でメチル基及びフェニル基が特に好ましい。
【0019】ネットワーク状ポリシランの場合には、隣
接するSi原子との結合数が3または4であるSi原子
は、ネットワーク状ポリシラン中の全体のSi原子数の
2〜50%であることが好ましい。この値は、硅素の核
磁気共鳴スペクトル測定により決定することができる。
【0020】なお、本明細書におけるポリシランは、ネ
ットワーク状と直鎖状のポリシランを混合したものも含
んでいる。その場合における、上記のSi原子の含有率
は、ネットワーク状ポリシランと直鎖状ポリシランの平
均によって計算される。
【0021】本発明に使用されるポリシランはハロゲン
化シラン化合物をナトリウムのようなアルカリ金属の存
在下、n−デカンやトルエンのような有機溶媒中におい
て80℃以上に加熱することによる重縮合反応によって
製造することができる。
【0022】ネットワーク状ポリシランは、例えば、オ
ルガノトリハロシラン化合物、テトラハロシラン化合
物、及びジオルガノジハロシラン化合物からなり、オル
ガノトリハロシラン化合物及びテトラハロシラン化合物
が全体量の2モル%以上50モル%未満であるハロシラ
ン混合物を加熱して重縮合することにより得ることがで
きる。ここで、オルガノトリハロシラン化合物は、隣接
するSi原子との結合数が3であるSi原子源となり、
テトラハロシラン化合物は、隣接するSi原子との結合
数が4であるSi原子源となる。なお、ネットワーク構
造の確認は、紫外線吸収スペクトルや硅素の核磁気共鳴
スペクトルの測定により確認することができる。
【0023】直鎖状ポリシランは、複数もしくは単一の
ジオルガノジクロロシランを用いる他は、上記のネット
ワーク状ポリシランの場合と同様の反応により製造する
ことができる。
【0024】ポリシランの原料として用いられるオルガ
ノトリハロシラン化合物、テトラハロシラン化合物、及
びジオルガノジハロシラン化合物がそれぞれ有するハロ
ゲン原子は、塩素原子であることが好ましい。オルガノ
トリハロシラン化合物及びジオルガノジハロシラン化合
物が有するハロゲン原子以外の置換基としては、上述の
炭化水素基、アルコキシ基または水素原子が挙げられ
る。
【0025】これらのネットワーク状及び直鎖状のポリ
シランは、有機溶剤に可溶であり、重量平均分子量が1
0000以上のものであれば特に限定されない。感光性
材料としての利用を考慮すると、本発明で使用するポリ
シランは蒸発性を有する有機溶媒に可溶であることが好
ましい。このような有機溶媒としては、炭素数5〜12
の炭化水素系、ハロゲン化炭化水素系、エーテル系の有
機溶剤が挙げられる。
【0026】炭化水素系の例としては、ペンタン、ヘキ
サン、ヘプタン、シクロヘキサン、n−デカン、n−ド
デカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メトキシベン
ゼンなどが挙げられる。ハロゲン化炭化水素系の例とし
ては、四塩化炭素、クロロホルム、1,2−ジクロロエ
タン、ジクロロメタン、クロロベンゼンなどが挙げられ
る。エーテル系の例としては、ジエチルエーテル、ジブ
チルエーテル、テトラハイドロフランなどが挙げられ
る。
【0027】本発明において使用するポリシランは、重
量平均分子量が10000以上のものである。重量平均
分子量が10000未満であると、感光材料に粘着性が
出たりする場合がある。好ましい重量平均分子量として
は、10000〜50000であり、さらに好ましくは
15000〜30000である。
【0028】(光ラジカル発生剤及び酸化剤)本発明に
おいて用いる光ラジカル発生剤は、光によってハロゲン
ラジカルを発生する化合物であれば特に限定されない
が、2,4,6−トリス(トリハロメチル)−1,3,5
−トリアジン及びその2位またはその2位と4位が置換
された化合物、フタルイミドトリハロメタンスルフォネ
ート及びそのベンゼン環に置換基を有する化合物、ナフ
タルイミドトリハロメタンスルフォネート及びそのベン
ゼン環に置換基を有する化合物などを例として挙げるこ
とができる。これらの化合物が有する置換基は、置換基
を有していてもよい脂肪族及び芳香族炭化水素基であ
る。
【0029】本発明において用いる酸化剤は、酸素供給
源となる化合物であれば特に限定されないが、例えば、
過酸化物、アミンオキシド及びホスフィンオキシドなど
を例として挙げることができる。
【0030】光ラジカル発生剤と酸化剤の組み合わせと
しては、光ラジカル発生剤としてのトリクロロトリアジ
ン系のものと、酸化剤としての過酸化物の組み合わせが
特に好ましい。
【0031】光ラジカル発生剤は、上記ポリシランが光
照射により分解する際、Si−Si結合がハロゲンラジ
カルにより効率よく切断されることを目的として添加さ
れるものである。また、酸化剤は、切断された後のSi
の結合に酸素が容易に挿入されるように添加されるもの
である。
【0032】色素の光励起によるハロゲンラジカルの発
生を高めるため、クマリン系、シアニン系、メロシアニ
ン系等の可溶性色素を加えてもよい。また、可溶性色素
を加えることにより、ポリシランの光に対する感度を向
上させることができる。
【0033】(シリコーン化合物)本発明において使用
するシリコーン化合物は、以下の一般式で示される構造
のシリコーン化合物が好ましく用いられる。
【0034】
【化2】
【0035】(式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6
は、炭素数1〜10のハロゲンまたはグリシジル基で置
換されていてもよい脂肪族炭化水素基、炭素数6〜12
のハロゲンで置換されていてもよい芳香族炭化水素基、
炭素数1〜8のアルコキシ基からなる群から選択される
基であり、互いに同一でも異なっていてもよい。m及び
nは整数であり、m+n≧1を満たすものである。) 上記R1〜R6の置換基となる脂肪族炭化水素基の具体例
としては、メチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル
基、オクチル基、デシル基、トリフルオロプロピル基、
グリシジルオキシプロピル基などの鎖状のもの、及びシ
クロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基のような脂環
式のものなどが挙げられる。また、芳香族炭化水素基の
具体例としては、フェニル基、p−トリル基、ビフェニ
ル基などが挙げられる。アルコキシ基の具体例として
は、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基、オクチル
オキシ基、ter−ブトキシ基などが挙げられる。
【0036】上記のR1〜R6の種類及びmとnの値は特
に重要ではなく、ポリシラン及び有機溶媒と相溶するよ
うなものであれば特に限定されない。相溶性を考慮した
場合には、使用するポリシランが有する炭化水素基と同
じ基を有していることが好ましい。例えば、ポリシラン
として、フェニルメチル系のものを使用する場合には、
同じフェニルメチル系またはジフェニル系のシリコーン
化合物を使用することが好ましい。
【0037】また、本発明において用いるシリコーン化
合物では、一分子中のR1〜R6のうち、少なくとも2つ
が炭素数1〜8のアルコキシ基であることが好ましい。
従って、一分子中にアルコキシ基を2つ以上有している
ことが好ましい。一分子中にアルコキシ基を2つ以上有
することにより、ポリシランの架橋剤として働かせるこ
とができる。ポリシランを架橋することにより耐薬品性
などの膜特性を向上させることができる。そのようなも
のとしては、アルコキシ基を15〜35重量%含んだメ
チルフェニルメトキシシリコーンやフェニルメトキシシ
リコーンなどを挙げることができる。
【0038】本発明において用いるシリコーン化合物の
重量平均分子量としては、10000以下であることが
好ましく、さらに好ましくは3000以下である。重量
平均分子量が高くなり過ぎると、ポリシランとの相溶性
が低下し不均一な膜になったり、感度が低下する場合が
ある。
【0039】(有機溶剤)本発明における感光性樹脂組
成物に含まれる有機溶剤としては、ポリシランを溶解さ
せることができるものであれば特に限定されるものでは
なく、具体的にはポリシランの説明において例示した有
機溶剤が挙げられる。
【0040】(感光性樹脂組成物における配合割合)本
発明において用いる感光性樹脂組成物における配合割合
は、ポリシラン100重量部に対して、光ラジカル発生
剤1〜30重量部、酸化剤1〜30重量部、シリコーン
化合物5〜100重量部であることが好ましい。さら
に、上述の可溶性色素を添加する場合には、ポリシラン
100重量部に対して1〜20重量部であることが好ま
しい。有機溶剤は、全体に対する濃度が20〜60重量
%となるように用いることが好ましい。なお、光ラジカ
ル発生剤、酸化剤、及びシリコーン化合物については、
これら全てが含まれている必要はなく、これらのうちの
少なくとも1種が含まれていればよい。
【0041】シリコーン化合物は、ポリシランの有機溶
剤への溶解性を高めるとともに、ポリシランと光ラジカ
ル発生剤と酸化剤との相溶化剤としても機能するもので
ある。従って、シリコーン化合物を用いることにより、
光ラジカル発生剤及び酸化剤を多く含むことが可能にな
る。
【0042】(感光性樹脂組成物の塗布方法)基材上へ
の塗布方法は、均一な厚みの感光層を形成することがで
きれば、特に限定されるものではなく、当業者に知られ
た方法によって行うことができる。一般に、スピンコー
ターを用いることが好ましい。基材上に形成する感光層
は、マイクロレンズとしての機能を要求される場合、乾
燥膜厚が5〜100μmの範囲内となるように塗布され
ることが好ましい。
【0043】<基材>本発明における基材は、その用途
により異なるものであり、特に限定されるものではない
が、CCD素子用のマイクロレンズとして感光層を形成
する場合には、CCD素子が形成された基板を基材とし
て用いる。その他、基材としては、ガラス基板、半導体
基板、石英基板、プラスチック基板等を用いることがで
きる。
【0044】<感光層の露光方法>感光層の露光は、上
述のように、孔が形成されたマスクや、階調性のパター
ンが形成されたマスクなどを用いて所定の領域を所定の
露光量とするように露光することができる。階調性パタ
ーンのマスクとしては、例えば、クロムマスクを階調的
に濃度変化させたマスクや、銀塩製のマスク、並びに3
Dホトマスク(Canyon Materials社
製)などが用いられる。
【0045】また、本発明における露光は、上記のよう
なマスクを用いた露光に限定されるものではなく、例え
ば、レーザー等を用い、レーザー光をスキャニングする
ことにより露光してもよい。
【0046】照射する光としては、一般に紫外線が好ま
しい。紫外線としては、ポリシランのσ−σ*吸収域で
ある250〜400nmの波長を有する紫外線が好まし
い。露光量としては、1μmの膜厚に対して10〜10
000mJ/cm2の範囲であることが好ましく、さら
に好ましくは50〜5000mJ/cm2である。
【0047】光源としては、高圧及び超高圧水銀灯、キ
セノンランプ、メタルハライドランプ等が用いられ、レ
ーザー光を用いる場合には、He−Cdレーザー、Ar
レーザー、YAGレーザー、エキシマレーザー等を用い
ることができる。
【0048】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
く、本発明の範囲内で適宜変更して実施することが可能
なものである。
【0049】<調製例1> (ポリシランの調製)攪拌機を備えた1000mlフラ
スコに、トルエン400ml及びナトリウム13.3g
を充填した。紫外線を遮断したイエロールーム中でフラ
スコの内容物を111℃に昇温し、高速攪拌することに
よりナトリウムをトルエン中に微細に分散した。ここに
フェニルメチルジクロロシラン42.1g、テトラクロ
ロシラン4.1gを添加し、3時間攪拌することにより
重合を行った。その後、得られる反応混合物にエタノー
ルを添加することにより、過剰のナトリウムを失活させ
た。水洗後、分離した有機層をエタノール中に投入する
ことにより、ポリシランを沈澱させた。得られた粗製の
ポリシランをエタノールから3回再沈殿させることによ
り、重量平均分子量11600のネットワーク状ポリメ
チルフェニルシランを得た。
【0050】<実施例1>調製例1で得られたネットワ
ーク状ポリシラン100重量部、シリコーン化合物とし
てのTSR−165 (分子量930のメチルフェニルメ
トキシシリコーンレジン、メトキシ基含有量:15重量
%、東芝シリコーン社製)10重量部、光ラジカル発生
剤としてのTAZ−110(2,4−ビス(トリクロロメ
チル)−6−(p−メトキシフェニルビニル)−1,3,
5−トリアジン、みどり化学社製)10重量部、及び酸
化剤としてのBTTB(3,3′,4,4′−テトラ−
(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、日
本油脂社製)15重量部をトルエン1215重量部に溶
解して、感光性樹脂組成物(レジスト材)を得た。
【0051】この感光性樹脂組成物を、石英基板の上に
スピンコーターを用いて、厚さ20μmとなるように塗
布した後、120℃で10分間オーブンで乾燥させ、感
光層を形成した。
【0052】次に、感光層の上に、直径10μmのマイ
クロレンズアレー用の3Dホトマスクを密着させて配置
し、マスクの上方から2000mJ/cm2の露光量
で、感光層を露光した。露光後、感光層を基板とともに
150℃で30分間加熱した。
【0053】以上のようにして形成した感光層からなる
マイクロレンズは、焦点距離10μmであった。また、
触針式表面形状測定器を用いて測定したところ、感光層
の表面においては、0.1ミクロンの段差しかなく、平
坦な表面であった。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、表面が平坦なマイクロ
レンズ等の微細な光学部品を簡易な製造工程で製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う製造方法の一例を示す模式的断面
図。
【図2】本発明に従う製造方法の他の例を示す模式的断
面図。
【図3】図2に示す実施例において用いるマスクのパタ
ーンを示す平面図。
【符号の説明】
1…基材 2…感光層 3…マスク 3a…マスクの孔 4…紫外線 5…階調性のパターンマスク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // G03F 7/004 521 G03F 7/004 521

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)有機溶剤に可溶な重量平均分子量
    10000以上のポリシランと、(B)光ラジカル発生
    剤、酸化剤、及びシリコーン化合物のうちの少なくとも
    一種と、(C)有機溶剤とを含む感光性樹脂組成物を、
    基材上に塗布して感光層を形成する工程と、 前記感光層の所定の領域を所定の露光量となるように選
    択的に露光して屈折率を変化させ、前記感光層を光学部
    品とする工程とを備えることを特徴とする光学部品の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 前記シリコーン化合物が、以下の一般式
    で示される構造を有するシリコーン化合物であることを
    特徴とする請求項1に記載の光学部品の製造方法。 【化1】 (式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、炭素数1
    〜10のハロゲンまたはグリシジル基で置換されていて
    もよい脂肪族炭化水素基、炭素数6〜12のハロゲンで
    置換されていてもよい芳香族炭化水素基、炭素数1〜8
    のアルコキシ基からなる群から選択される基であり、互
    いに同一でも異なっていてもよい。m及びnは整数であ
    り、m+n≧1を満たすものである。)
  3. 【請求項3】 前記露光工程が、前記感光層の上に階調
    性のパターンマスクを配置して露光する工程を含むこと
    を特徴とする請求項1または2に記載の光学部品の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 前記光学部品がマイクロレンズであるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいすれか1項に記載の光
    学部品の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記マイクロレンズがCCD用マイクロ
    レンズであることを特徴とする請求項4に記載の光学部
    品の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の方
    法で製造されたことを特徴とする光学部品。
  7. 【請求項7】 (A)有機溶剤に可溶な重量平均分子量
    10000以上のポリシランと、(B)光ラジカル発生
    剤、酸化剤、及びシリコーン化合物のうちの少なくとも
    一種と、(C)有機溶剤とを含むことを特徴とする光学
    部品形成用材料。
JP2001088154A 2001-03-26 2001-03-26 光学部品の製造方法 Ceased JP2002286912A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001088154A JP2002286912A (ja) 2001-03-26 2001-03-26 光学部品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001088154A JP2002286912A (ja) 2001-03-26 2001-03-26 光学部品の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002286912A true JP2002286912A (ja) 2002-10-03

Family

ID=18943290

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001088154A Ceased JP2002286912A (ja) 2001-03-26 2001-03-26 光学部品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002286912A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006077889A1 (ja) * 2005-01-19 2006-07-27 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 屈折率分布型レンズ、および屈折率分布型レンズの製造方法
JPWO2005114278A1 (ja) * 2004-05-21 2008-03-27 松下電器産業株式会社 屈折率分布型光学部材、屈折率分布型光学部材の製造方法、光モジュール、および光モジュールの製造方法
JP2016505079A (ja) * 2012-11-08 2016-02-18 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー Uv硬化性シリコーン剥離組成物

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6317402A (ja) * 1986-07-10 1988-01-25 Canon Inc 光学マスク
JPH0659102A (ja) * 1992-08-12 1994-03-04 Nitto Denko Corp マイクロレンズアレイ板及びその製造方法
JPH06130206A (ja) * 1992-10-20 1994-05-13 Nitto Denko Corp レンズ、マイクロレンズアレイ板及びその製造方法
JPH08295537A (ja) * 1994-09-19 1996-11-12 Toshiba Corp ガラス複合材料、ガラス複合材料の前駆体、含窒素複合材料、発光素子、電子写真感光体、非線形光学素子およびレーザー素子
JP2000003047A (ja) * 1998-06-17 2000-01-07 Nippon Paint Co Ltd 感光性樹脂組成物およびそれを用いるパターン形成方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6317402A (ja) * 1986-07-10 1988-01-25 Canon Inc 光学マスク
JPH0659102A (ja) * 1992-08-12 1994-03-04 Nitto Denko Corp マイクロレンズアレイ板及びその製造方法
JPH06130206A (ja) * 1992-10-20 1994-05-13 Nitto Denko Corp レンズ、マイクロレンズアレイ板及びその製造方法
JPH08295537A (ja) * 1994-09-19 1996-11-12 Toshiba Corp ガラス複合材料、ガラス複合材料の前駆体、含窒素複合材料、発光素子、電子写真感光体、非線形光学素子およびレーザー素子
JP2000003047A (ja) * 1998-06-17 2000-01-07 Nippon Paint Co Ltd 感光性樹脂組成物およびそれを用いるパターン形成方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2005114278A1 (ja) * 2004-05-21 2008-03-27 松下電器産業株式会社 屈折率分布型光学部材、屈折率分布型光学部材の製造方法、光モジュール、および光モジュールの製造方法
WO2006077889A1 (ja) * 2005-01-19 2006-07-27 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 屈折率分布型レンズ、および屈折率分布型レンズの製造方法
US7710657B2 (en) 2005-01-19 2010-05-04 Panasonic Corporation Distributed refractive index lens and method for manufacturing the same
JP5374021B2 (ja) * 2005-01-19 2013-12-25 パナソニック株式会社 屈折率分布型レンズ、屈折率分布型レンズの製造方法、立体画像撮像装置、および立体画像再生装置
JP2016505079A (ja) * 2012-11-08 2016-02-18 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー Uv硬化性シリコーン剥離組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5975582B2 (ja) エポキシ官能性シロキサンオリゴマーを含有するエポキシ官能性の放射線硬化性組成物
CN1277886C (zh) 波导管和组合物
TWI402311B (zh) 用於微圖案化層的組成物,該層具有高緩和能力、高化學阻抗性及機械穩定性
US4822716A (en) Polysilanes, Polysiloxanes and silicone resist materials containing these compounds
US7035518B2 (en) Polymer waveguides and process for producing the same
JP2005531028A5 (ja)
JP3274918B2 (ja) ポリシラン系感光性樹脂組成物およびそれを用いるパターン形成方法
JP2002286912A (ja) 光学部品の製造方法
JPS60119550A (ja) パタン形成材料及びパタン形成方法
TW200420901A (en) Method for making optical device structures
JPH06172533A (ja) 光導波路形成用高分子及びポリシロキサン系光導波路の製造方法
WO2002077713A1 (fr) Procede de formation de motifs metalliques
JPH08262728A (ja) 感光性樹脂組成物およびそれを用いるパターン形成方法
JP3800985B2 (ja) ポリマ導波路の製造方法
JP2003202412A (ja) マイクロレンズの形成方法及びマイクロレンズ形成用材料
JP3692973B2 (ja) 有機質・無機質複合導波路及びその製造方法
KR20030034031A (ko) 마이크로렌즈의 형성방법 및 마이크로렌즈 형성용 재료
JPS6098431A (ja) パタン形成材料及びパタン形成方法
TW556463B (en) Difficultly pyrophorous resist material
JP3537781B2 (ja) 光学材料の屈折率制御法
CN1526752A (zh) 聚硅氧烷以及含有所述聚硅氧烷的光致抗蚀剂组合物的制备方法
RU2118964C1 (ru) Полиорганосиланы и двухслойная позитивная маска для фотолитографии на основе полиорганосилана
JP3846220B2 (ja) ポリマ導波路及びその製造方法
JP2002372786A (ja) 自己難燃性レジスト材料及び絶縁材料
JPS60220341A (ja) 感光性ホトレジスト組成物及びパタ−ン形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070606

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101012

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101209

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110419

A045 Written measure of dismissal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045

Effective date: 20110830