JP2003202412A - マイクロレンズの形成方法及びマイクロレンズ形成用材料 - Google Patents

マイクロレンズの形成方法及びマイクロレンズ形成用材料

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JP2003202412A
JP2003202412A JP2002306489A JP2002306489A JP2003202412A JP 2003202412 A JP2003202412 A JP 2003202412A JP 2002306489 A JP2002306489 A JP 2002306489A JP 2002306489 A JP2002306489 A JP 2002306489A JP 2003202412 A JP2003202412 A JP 2003202412A
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polysilane
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JP2002306489A
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Masafumi Ohata
雅史 大畑
Akira Matsumura
晃 松村
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Nippon Paint Co Ltd
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Nippon Paint Co Ltd
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 凹凸状のマイクロレンズをフォトリソグラフ
ィーによって決まる高い配列精度及び形状精度で形成す
ることができるマイクロレンズの形成方法及びマイクロ
レンズ形成用材料を得る。 【解決手段】 有機溶剤に可溶な直鎖状ポリシラン及び
/またはネットワーク状ポリシランと、有機溶剤とを含
む感光性樹脂組成物を、基材1上に塗布して感光層2を
形成し、この感光層2の所定領域を、フォトマスク3を
用いて露光した後、感光層2を加熱することを特徴とし
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー固体撮像素
子、カラー液晶表示装置等のマイクロレンズ集光レンズ
などとして用いることができるマイクロレンズの形成方
法及びマイクロレンズ形成用材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】デジタルカメラ等に使用されるCCD素
子は、近年、画素数の向上とともに微細化が進み、CC
D素子1つ当りの受光エリアが減少してきている。受光
量を高める目的で、CCD素子の上に凸レンズ状のマイ
クロレンズを形成することが試みられている。CCD素
子に用いるマイクロレンズとしては、フォトレジスト膜
を露光、現像して凹凸のパターンを形成し、この凹凸の
パターンを加熱溶融させてレンズ形状に形成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では、微細なマイクロレンズを高精度に形成するこ
とができないという問題があった。すなわち、上記の方
法では、露光及び現像によりパターニングして形成した
凸部のフォトレジスト膜を加熱溶融させて、マイクロレ
ンズの半球面形状を形成しようとするものであるが、樹
脂を加熱溶融させて形成するものであるので、高精度に
半球面形状を形成することができないという問題があ
る。また、マイクロレンズを形成した後、再び加熱され
ると、マイクロレンズの形状が崩れやすいという問題が
ある。
【0004】本発明の目的は、凹凸状のマイクロレンズ
をフォトリソグラフィーによって決まる高い配列精度及
び形状精度で形成することができるマイクロレンズの形
成方法及びマイクロレンズ形成用材料を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のマイクロレンズ
の形成方法は、有機溶剤に可溶な直鎖状ポリシラン及び
/またはネットワーク状ポリシランと、有機溶剤とを含
む感光性樹脂組成物を、基材上に塗布して感光層を形成
する工程と、該感光層の所定領域を選択的に露光した
後、該感光層を加熱する工程とを備えることを特徴とし
ている。
【0006】また、本発明においては、上記感光性樹脂
組成物に、さらにシリコーン化合物が含有されていても
よい。上記感光性樹脂組成物に含まれるポリシランは、
紫外線等の光照射により、Si−Si結合が切断され
て、環境雰囲気下の水分と反応してSi−OH(シラン
ノール結合)が導入され、その後加熱すると、Si−O
H結合同士が脱水してSi−O−Si結合(シロキサン
結合)が生成する。従って、露光部分と未露光部分とで
構造的に異なるものとなり、露光後加熱することにより
露光部分及び未露光部分に対応した凹凸形状を形成する
ことができる。一般には、露光部分が凸部となり、未露
光部分が凹部となる。しかしながら、光照射条件や感光
性樹脂組成物の組成並びに加熱条件等を変えることによ
り、露光部分を凹部とし、未露光部分を凸部とすること
も可能である。
【0007】本発明によれば、上述のように、露光後の
加熱工程により、露光部分及び未露光部分に対応した凹
凸形状を形成することができる。また、このようにして
形成した凸部は半球面形状を有しているので、形状精度
の高いマイクロレンズとすることができる。また、マイ
クロレンズの凸部の配列は、フォトリソグラフィーによ
って決めることができるので、高い配列精度のマイクロ
レンズを形成することができる。
【0008】また、本発明によれば、感光層を加熱する
ことによりマイクロレンズを形成しているので、耐熱性
に優れたマイクロレンズとすることができる。また、ポ
リシランを主成分とする樹脂組成物からなるマイクロレ
ンズであるので、耐薬品性等においても優れている。
【0009】本発明により形成するマイクロレンズは、
CCD用マイクロレンズ、並びに液晶ディスプレー、ス
キャナー、プロジェクターなどの幅広い分野におけるマ
イクロレンズとして用いることができる。
【0010】本発明のマイクロレンズ形成用材料は、上
記感光性樹脂組成物からなることを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に従うマイクロレ
ンズの形成方法の一例を説明するための模式的断面図で
ある。図1(a)に示すように、基材1の上に、感光性
樹脂組成物を塗布し、塗布後乾燥させて感光層2を形成
する。次に、図1(b)に示すように、感光層2の上
に、所定のパターンで孔3aが形成されたフォトマスク
3を配置する。フォトマスク3は、感光層2に密着させ
ずに、適当な距離離れた位置に配置することが好まし
い。
【0012】次に、図1(c)に示すように、フォトマ
スク3の上方から、紫外線4を照射する。これによっ
て、感光層2を、選択的に露光し、孔3aの下方に位置
する露光部分2aと、フォトマスク3の下方に位置する
未露光部分2bを形成する。
【0013】次に、露光部分2a及び未露光部分2bが
形成された感光層2を加熱する。加熱温度は、100〜
600℃であることが好ましく、さらに好ましくは12
0〜400℃である。加熱時間は、加熱温度や加熱方法
等により適宜調整されるが、例えば1〜360分間が好
ましく、さらに好ましくは10〜180分間である。
【0014】図1(d)に示すように、加熱により、露
光部分2aに凸部が形成され、未露光部分2bは凹部と
なる。露光部分2aは図1(d)に示すように半球面形
状に膨らんだ凸部となるので、この部分をマイクロレン
ズとすることができる。
【0015】以下、本発明において用いる感光性樹脂組
成物について詳細に説明する。 <感光性樹脂組成物>本発明において用いる感光性樹脂
組成物は、有機溶剤に可溶な重量平均分子量10000
以上のポリシランと、有機溶剤とを含んでおり、さらに
シリコーン化合物を含んでいてもよい。以下、これらに
ついて説明する。
【0016】(ポリシラン)本発明において用いるポリ
シランとしては、ネットワーク状及び直鎖状のものが挙
げられる。感光性材料としての機械的強度を考慮する
と、ネットワーク状ポリシランが好ましい。ネットワー
ク状と鎖状は、ポリシラン中に含まれるSi原子の結合
状態によって区別される。ネットワーク状ポリシランと
は、隣接するSi原子と結合している数(結合数)が、3
または4であるSi原子を含むポリシランである。これ
に対して、直鎖状のポリシランでは、Si原子の、隣接
するSi原子との結合数は2である。通常Si原子の原
子価は4であるので、ポリシラン中に存在するSi原子
の中で結合数が3以下のものは、Si原子以外に、炭化
水素基、アルコキシ基または水素原子と結合している。
このような炭化水素基としては、炭素数1〜10の、ハ
ロゲンで置換されていてもよい脂肪族炭化水素基、炭素
数6〜14の芳香族炭化水素基が好ましい。
【0017】脂肪族炭化水素基の具体例としては、メチ
ル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル
基、デシル基、トリフルオロプロピル基及びノナフルオ
ロヘキシル基などの鎖状のもの、及びシクロヘキシル
基、メチルシクロヘキシル基のような脂環式のものなど
が挙げられる。
【0018】また、芳香族炭化水素基の具体例として
は、フェニル基、p−トリル基、ビフェニル基及びアン
トラシル基などが挙げられる。アルコキシ基としては、
炭素数1〜8のものが挙げられる。具体例としては、メ
トキシ基、エトキシ基、フェノキシ基、オクチルオキシ
基などが挙げられる。合成の容易さを考慮すると、これ
らの中でメチル基及びフェニル基が特に好ましい。
【0019】ネットワーク状ポリシランの場合には、隣
接するSi原子との結合数が3または4であるSi原子
は、ネットワーク状ポリシラン中の全体のSi原子数の
2〜50%であることが好ましい。この値は、硅素の核
磁気共鳴スペクトル測定により決定することができる。
【0020】なお、本明細書におけるポリシランは、ネ
ットワーク状と直鎖状のポリシランを混合したものも含
んでいる。その場合における、上記のSi原子の含有率
は、ネットワーク状ポリシランと直鎖状ポリシランの平
均によって計算される。
【0021】本発明に使用されるポリシランはハロゲン
化シラン化合物をナトリウムのようなアルカリ金属の存
在下、n−デカンやトルエンのような有機溶媒中におい
て80℃以上に加熱することによる重縮合反応によって
製造することができる。
【0022】ネットワーク状ポリシランは、例えば、オ
ルガノトリハロシラン化合物、テトラハロシラン化合
物、及びジオルガノジハロシラン化合物からなり、オル
ガノトリハロシラン化合物及びテトラハロシラン化合物
が全体量の2モル%以上50モル%未満であるハロシラ
ン混合物を加熱して重縮合することにより得ることがで
きる。ここで、オルガノトリハロシラン化合物は、隣接
するSi原子との結合数が3であるSi原子源となり、
テトラハロシラン化合物は、隣接するSi原子との結合
数が4であるSi原子源となる。なお、ネットワーク構
造の確認は、紫外線吸収スペクトルや硅素の核磁気共鳴
スペクトルの測定により確認することができる。
【0023】また、本発明で用いられるネットワーク状
ポリシランとしては、特開2001−48987号公報
で開示された方法で製造されるネットワーク状ポリシラ
ンも含まれる。
【0024】直鎖状ポリシランは、複数もしくは単一の
ジオルガノジクロロシランを用いる他は、上記のネット
ワーク状ポリシランの場合と同様の反応により製造する
ことができる。
【0025】ポリシランの原料として用いられるオルガ
ノトリハロシラン化合物、テトラハロシラン化合物、及
びジオルガノジハロシラン化合物がそれぞれ有するハロ
ゲン原子は、塩素原子であることが好ましい。オルガノ
トリハロシラン化合物及びジオルガノジハロシラン化合
物が有するハロゲン原子以外の置換基としては、上述の
炭化水素基、アルコキシ基または水素原子が挙げられ
る。
【0026】これらのネットワーク状及び直鎖状のポリ
シランは、有機溶剤に可溶であれば特に限定されない。
感光性材料としての利用を考慮すると、本発明で使用す
るポリシランは蒸発性を有する有機溶媒に可溶であるこ
とが好ましい。このような有機溶媒としては、炭素数5
〜12の炭化水素系、ハロゲン化炭化水素系、エーテル
系の有機溶剤が挙げられる。
【0027】炭化水素系の例としては、ペンタン、ヘキ
サン、ヘプタン、シクロヘキサン、n−デカン、n−ド
デカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メトキシベン
ゼンなどが挙げられる。ハロゲン化炭化水素系の例とし
ては、四塩化炭素、クロロホルム、1,2−ジクロロエ
タン、ジクロロメタン、クロロベンゼンなどが挙げられ
る。エーテル系の例としては、ジエチルエーテル、ジブ
チルエーテル、テトラハイドロフランなどが挙げられ
る。本発明において使用するポリシランの好ましい重量
平均分子量としては、1000〜100000であり、
さらに好ましくは2000〜50000である。
【0028】(有機溶剤)本発明における感光性樹脂組
成物に含まれる有機溶剤としては、ポリシランを溶解さ
せることができるものであれば特に限定されるものでは
なく、具体的にはポリシランの説明において例示した有
機溶剤が挙げられる。
【0029】(シリコーン化合物)本発明において使用
するシリコーン化合物は、以下の一般式で示される構造
のシリコーン化合物が好ましく用いられる。
【0030】
【化2】
【0031】(式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6
は、炭素数1〜10のハロゲンまたはグリシジル基で置
換されていてもよい脂肪族炭化水素基、炭素数6〜12
のハロゲンで置換されていてもよい芳香族炭化水素基、
炭素数1〜8のアルコキシ基からなる群から選択される
基であり、互いに同一でも異なっていてもよい。m及び
nは整数であり、m+n≧1を満たすものである。) 上記R1〜R6の置換基となる脂肪族炭化水素基の具体例
としては、メチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル
基、オクチル基、デシル基、トリフルオロプロピル基、
グリシジルオキシプロピル基などの鎖状のもの、及びシ
クロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基のような脂環
式のものなどが挙げられる。また、芳香族炭化水素基の
具体例としては、フェニル基、p−トリル基、ビフェニ
ル基などが挙げられる。アルコキシ基の具体例として
は、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基、オクチル
オキシ基、tert−ブトキシ基などが挙げられる。
【0032】上記のR1〜R6の種類及びmとnの値は特
に重要ではなく、ポリシラン及び有機溶媒と相溶するよ
うなものであれば特に限定されない。相溶性を考慮した
場合には、使用するポリシランが有する炭化水素基と同
じ基を有していることが好ましい。例えば、ポリシラン
として、フェニルメチル系のものを使用する場合には、
同じフェニルメチル系またはジフェニル系のシリコーン
化合物を使用することが好ましい。
【0033】また、本発明において用いるシリコーン化
合物では、一分子中のR1〜R6のうち、少なくとも2つ
が炭素数1〜8のアルコキシ基であることが好ましい。
従って、一分子中にアルコキシ基を2つ以上有している
ことが好ましい。一分子中にアルコキシ基を2つ以上有
することにより、ポリシランの架橋剤として働かせるこ
とができる。ポリシランを架橋することにより耐薬品性
などの膜特性を向上させることができる。そのようなも
のとしては、アルコキシ基を15〜35重量%含んだメ
チルフェニルメトキシシリコーンやフェニルメトキシシ
リコーンなどを挙げることができる。
【0034】本発明において用いるシリコーン化合物の
重量平均分子量としては、10000以下であることが
好ましく、さらに好ましくは3000以下である。重量
平均分子量が高くなり過ぎると、ポリシランとの相溶性
が低下し不均一な膜になったり、感度が低下する場合が
ある。
【0035】(添加剤)本発明の感光性樹脂組成物に
は、シランカップリング剤、界面活性剤、レベリング剤
などのその他の添加剤が含まれていてもよい。
【0036】シランカップリング剤を含有させることに
より、感光性樹脂組成物の密着性を向上させることがで
きる。シランカップリング剤の具体例としては、γ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4
−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−
フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロ
プロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。シラン
カップリング剤の配合量は、接着性を向上させるために
は、樹脂固形分100重量部に対して、0.005〜1
0重量部程度とすることが好ましく、さらに好ましくは
0.1〜5重量部程度である。
【0037】レベリング剤は、塗布性を向上させ、塗布
された塗膜の平坦化を図るために用いられるものであ
り、フッ素系化合物やシリコーン系樹脂などを使用する
ことができる。フッ素系化合物の具体例としては、フル
オロアルキル(C2〜C10)カルボン酸、パーフルオロ
オクタンスルホン酸エタノールアミド、N−パーフルオ
ロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、N−
(3−(パーフルオロオクタンスルホンアミド)プロピ
ル)−N,N−ジメチル−N−カルボキシメチレンアン
モニウムベタインなどが挙げられる。シリコーン系樹脂
の具体例としては、例えばポリアルキルシロキサン等が
挙げられる。レベリング剤の使用量は、通常感光性樹脂
組成物中において0〜5重量%であることが好ましく、
さらに好ましくは1重量%以内である。
【0038】(感光性樹脂組成物における配合割合)本
発明において用いる感光性樹脂組成物における配合割合
は、シリコーン化合物を添加する場合、ポリシラン10
0重量部に対して、シリコーン化合物5〜100重量部
であることが好ましい。また、色素の光励起によって感
光性波長を変換する目的で、クマリン系、シアニン系、
メリシアニン系などの可溶性色素を感光性樹脂組成物に
加えてもよい。可溶性色素を加えることによって、ポリ
シランの光に対する感度を向上させることができる。可
溶性色素を添加する場合には、ポリシラン100重量部
に対して1〜20重量部であることが好ましい。有機溶
剤は、全体に対する濃度が20〜60重量%となるよう
に用いることが好ましい。シリコーン化合物は、ポリシ
ランの有機溶剤への溶解性を高めることができる。
【0039】(感光性樹脂組成物の塗布方法)基材上へ
の塗布方法は、均一な厚みの感光層を形成することがで
きれば、特に限定されるものではなく、当業者に知られ
た方法によって行うことができる。一般に、スピンコー
ターを用いることが好ましい。基材上に形成する感光層
は、乾燥膜厚が1〜100μmの範囲内となるように塗
布されることが好ましい。
【0040】<基材>本発明における基材は、その用途
により異なるものであり、特に限定されるものではない
が、CCD素子用のマイクロレンズとして感光層を形成
する場合には、CCD素子が形成された基板を基材とし
て用いる。その他、基材としては、ガラス基板、半導体
基板、石英基板、プラスチック基板等を用いることがで
きる。
【0041】<感光層の露光方法>感光層の露光は、上
述のように、孔が所定のパターンとなるように形成され
たマスクなどを用いて所定の領域を所定の露光量とする
ように露光することができる。
【0042】また、本発明における露光は、上記のよう
なマスクを用いた露光に限定されるものではなく、例え
ば、レーザー等を用い、レーザー光をスキャニングする
ことにより露光してもよい。
【0043】照射する光としては、一般に紫外線が好ま
しい。紫外線としては、ポリシランのσ−σ*吸収域で
ある250〜400nmの波長を有する紫外線が好まし
い。露光量としては、5〜10000mJ/cm2の範
囲であることが好ましく、さらに好ましくは50〜10
00mJ/cm2である。
【0044】光源としては、高圧及び超高圧水銀灯、キ
セノンランプ、メタルハライドランプ等が用いられ、レ
ーザー光を用いる場合には、He−Cdレーザー、Ar
レーザー、YAGレーザー、エキシマレーザー等を用い
ることができる。
【0045】<感光層の加熱方法>本発明においては、
上述のように露光後の感光層を加熱する。加熱方法は特
に限定されるものではなく、電気炉などの炉に入れ加熱
してもよいし、赤外線(IR)照射などの方法により加
熱してもよい。加熱温度は、上述のように、100〜6
00℃が好ましく、さらに好ましくは120〜400℃
である。加熱時間は、加熱温度及び加熱方法等により適
宜調整されるものであるが、例えば1〜360分間が好
ましく、さらに好ましくは10〜180分間である。
【0046】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
く、本発明の範囲内で適宜変更して実施することが可能
なものである。
【0047】<調製例1> (ポリシランの調製)攪拌機を備えた1000mlフラ
スコに、トルエン400ml及びナトリウム13.3g
を充填した。紫外線を遮断したイエロールーム中でフラ
スコの内容物を110℃に昇温し、高速攪拌することに
よりナトリウムをトルエン中に微細に分散した。ここに
フェニルメチルジクロロシラン42.1g、テトラクロ
ロシラン4.1gを添加し、3時間攪拌することにより
重合を行った。その後、得られる反応混合物にエタノー
ルを添加することにより、過剰のナトリウムを失活させ
た。水洗後、分離した有機層をエタノール中に投入する
ことにより、ポリシランを沈澱させた。得られた粗製の
ポリシランをエタノールから3回再沈殿させることによ
り、重量平均分子量11600のネットワーク状ポリメ
チルフェニルシランを得た。
【0048】<実施例1>調製例1で得られたネットワ
ーク状ポリシラン100重量部、シリコーン化合物とし
てのTSR−165 (重量平均分子量930のメチルフ
ェニルメトキシシリコーンレジン、メトキシ基含有量:
14〜16重量%、東芝シリコーン社製)10重量部、
トルエン1215重量部に溶解して、感光性樹脂組成物
(レジスト材)を得た。
【0049】この感光性樹脂組成物を、石英基板の上に
スピンコーターを用いて、厚さ2μmとなるように塗布
した後、120℃で10分間オーブンで乾燥させ、感光
層を形成した。
【0050】次に、感光層の上に所定のパターンで孔が
形成されたフォトマスクを配置し、フォトマスクの上方
から500mJ/cm2の露光量で、感光層を露光し
た。フォトマスクとしては、一辺10μmの正方形の孔
が10μmの間隔で規則正しく形成されたフォトマスク
Aと、一辺50μmの正方形の孔が20μmの間隔で規
則正しく形成されたフォトマスクBを用いた。
【0051】感光層を露光した後、感光層を基板ととも
に230℃で30分間加熱することによりマイクロレン
ズを形成した。形成した各マイクロレンズについて、A
FM(Atomic Force Microscope:原子間力顕微鏡)に
より、表面形状を測定した。図2及び図3は、このマイ
クロレンズのAFM測定結果を示す図である。図2はフ
ォトマスクAを用いて作製したマイクロレンズの測定結
果であり、図3はフォトマスクBを用いて作製したマイ
クロレンズの測定結果である。図2及び図3から明らか
なように、マイクロレンズの表面には、連続的に規則正
しい凹凸が形成されており、凸部は形状精度の高い半球
面形状であることがわかる。
【0052】<実施例2>調製例1で得られたネットワ
ーク状ポリシラン100重量部を、アニソール317重
量部に溶解して、感光性樹脂組成物(レジスト材)を得
た。
【0053】この感光性樹脂組成物を、ガラス基板の上
にスピンコーターを用いて、厚さ2.36μmとなるよ
うに塗布した後、150℃で20分間オーブンで乾燥さ
せて、感光層を形成した。
【0054】次に、感光層上に所定のパターンで孔が形
成されたフォトマスクを配置して、フォトマスクの上方
から650mJ/cm2の露光量で、感光層を露光し
た。感光層を露光した後に、感光層を基板とともに27
0℃で60分間加熱することによりマイクロレンズを形
成した。
【0055】形成したマイクロレンズについて、実施例
1と同様のAFMにより表面形状を測定したところ、マ
イクロレンズの表面に連続的に規則正しい凹凸が形成さ
れていることが確認された。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、凹凸状のマイクロレン
ズをフォトリソグラフィーによって決まる高い配列精度
及び形状精度で形成することができる。従って、正方配
列、デルタ配列、レンチキュラー配列などの任意のパタ
ーンで配列したマイクロレンズを、簡易な工程で製造す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うマイクロレンズの形成方法の一例
を示す模式的断面図。
【図2】本発明に従う実施例において作製したマイクロ
レンズのAFM測定結果を示す図。
【図3】本発明に従う実施例において作製したマイクロ
レンズのAFM測定結果を示す図。
【符号の説明】
1…基材 2…感光層 2a…感光層の露光部分 2b…感光層の未露光部分 3…フォトマスク 3a…フォトマスクの孔 4…紫外線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA03 AB14 AC01 AD01 CB33 CC20 FA12 2H097 FA01 HB03 LA17

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機溶剤に可溶な直鎖状ポリシラン及び
    /またはネットワーク状ポリシランと、有機溶剤とを含
    む感光性樹脂組成物を、基材上に塗布して感光層を形成
    する工程と、 前記感光層の所定の領域を露光した後、該感光層を加熱
    する工程とを備えることを特徴とするマイクロレンズの
    形成方法。
  2. 【請求項2】 前記感光性樹脂組成物が、さらにシリコ
    ーン化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載のマ
    イクロレンズの形成方法。
  3. 【請求項3】 前記シリコーン化合物が、以下の一般式
    で示される構造を有するシリコーン化合物であることを
    特徴とする請求項2に記載のマイクロレンズの形成方
    法。 【化1】 (式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、炭素数1
    〜10のハロゲンまたはグリシジル基で置換されていて
    もよい脂肪族炭化水素基、炭素数6〜12のハロゲンで
    置換されていてもよい芳香族炭化水素基、炭素数1〜8
    のアルコキシ基からなる群から選択される基であり、互
    いに同一でも異なっていてもよい。m及びnは整数であ
    り、m+n≧1を満たすものである。)
  4. 【請求項4】 有機溶剤に可溶な直鎖状ポリシラン及び
    /またはネットワーク状ポリシランと、有機溶剤とを含
    むことを特徴とするマイクロレンズ形成用材料。
  5. 【請求項5】 さらにシリコーン化合物を含むことを特
    徴とする請求項4に記載のマイクロレンズ形成用材料。
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