JP2002286147A - 制御弁 - Google Patents

制御弁

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JP2002286147A
JP2002286147A JP2001089885A JP2001089885A JP2002286147A JP 2002286147 A JP2002286147 A JP 2002286147A JP 2001089885 A JP2001089885 A JP 2001089885A JP 2001089885 A JP2001089885 A JP 2001089885A JP 2002286147 A JP2002286147 A JP 2002286147A
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Japan
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valve
valve body
hole
chamber
guide hole
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Application number
JP2001089885A
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English (en)
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Satoshi Umemura
聡 梅村
Tatsuya Hirose
達也 廣瀬
Tomoji Hashimoto
友次 橋本
Kazuhiko Minami
和彦 南
Masami Niwa
正美 丹羽
Masaki Ota
太田  雅樹
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyota Industries Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 開弁時の弁体の位置ずれを防止することが可
能であるとともに、コストダウンを図ることが可能な制
御弁を提供する。 【解決手段】 バルブハウジング28には、流体通路を
構成する弁孔40及び該弁孔40に連通する案内孔41
が形成されている。案内孔41には、弁孔40を閉塞可
能な球状の弁体43が収容されている。弁体43による
弁孔40の閉塞状態は、該弁体43がロッド33によっ
て押圧されることでを解除されるようになっている。案
内孔41は、弁孔40を閉塞状態とするための位置に弁
体43を位置ずれなく案内するようになっている。案内
孔41の周面側には凹部41Aが備えられている。案内
孔41の上流側と下流側とは、弁体43と凹部41Aと
の隙間を介して連通されるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弁孔を閉塞可能な
球状の弁体と、該弁体とは別体であるとともに該弁体を
押圧することで該弁体による前記弁孔の閉塞状態を解除
する作動部材とを備えた制御弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、流体の流量を制御するための
制御弁として、例えば図4に示す構成のものが知られて
いる。
【0003】すなわち、制御弁60は、そのバルブハウ
ジング61内に区画形成された弁室62を有している。
この弁室62は、流量制御の対象となる流体の通路の途
中に配置される。弁室62は、ポート63を介して前記
通路の上流側に連通され、断面円形状の弁孔64及びポ
ート65を介して前記通路の下流側に連通されている。
【0004】弁室62には、弁孔64を閉塞可能な球状
の弁体66が配設されている。弁体66は、ホルダ67
を介して、圧縮コイルバネ68によって弁孔64を閉塞
する方向に常時押圧されている。
【0005】バルブハウジング61には、圧縮コイルバ
ネ68の横ずれ(径方向のずれ)を防止するためのボス
69が形成されている。また、ホルダ67には、圧縮コ
イルバネ68との横ずれ防止のための凸部70及び弁体
66との横ずれ防止のための凹部71が形成されてい
る。弁体66は、これらホルダ67、圧縮コイルバネ6
8及びボス69により、弁孔64に対して横ずれしない
ように前記閉塞方向に押圧されるようになっている。
【0006】弁体66は、バルブハウジング61に対し
て往復動可能に配設された略円柱状のロッド72によっ
て弁孔64側から押圧されることで、弁孔64の閉塞状
態が解除される方向に移動されるようになっている。こ
の弁体66の移動により弁孔64の開口と弁体66との
間に隙間が形成されると、流体が該隙間を介して前記通
路の上流側から下流側に向けて流れ得るようになってい
る。ロッド72は、バルブハウジング61において該ロ
ッド72の下方(図4における下方)に区画形成された
感圧室73に配設されたベローズ74の伸縮に基づいて
往復動されるようになっている。この往復動におけるロ
ッド72の移動量の大きさによって弁孔64の開口と弁
体66との隙間の大きさが変化するようになっている。
【0007】弁体66との当接部分であるロッド72の
上端には、弁体66の横ずれ防止のための凹部75が形
成されている。弁体66は、該弁体66が弁孔64の開
口から離間した状態においても横ずれしないように、凹
部75によってその径方向の位置が保持される。これに
より、前記隙間の大きさが安定するようになっている。
【0008】また、特開2000−161234公報に
開示された構成では、前述のホルダ67に相当する部材
を用いずに、一端側のコイル径が他端側に比して徐々に
小さくなるように設定された圧縮コイルバネの小径側端
部を弁体に当接させて弁孔側に押圧するようにしてい
る。この圧縮コイルバネは、該バネが伸縮しても、前述
の横ずれに相当する位置ずれが大径側端部と小径側端部
との間に発生しにくい形状となっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
構成では、弁体66の弁孔64に対する横ずれ防止のた
めに、ロッド72に凹部75を加工したり、ホルダ67
を設けたりしている。凹部75の加工に関しては精度を
要求されるうえに、もとより、ロッド72に規格品の安
価な円柱部材を利用したとしても該凹部75を形成する
ための加工が必要になるためコストアップの原因とな
る。さらに、ホルダ67を設けることは、部品点数の増
加となるとともにコストアップの原因となる。
【0010】また、後者の構成では、前記圧縮コイルバ
ネの形成時には、前述の径方向について大径側端部と小
径側端部との位置合わせを行う必要があり、製造コスト
がアップする原因となる。また、圧縮コイルバネに頼っ
た前述の位置ずれ防止においては、振動などの外乱を受
けやすく、信頼性に乏しいものとなる恐れがある。
【0011】さらに、前述の両構成の他に、弁体とロッ
ドとを直接的に固定して前述の位置ずれの防止を図るよ
うにした構成があるが、該構成では、その固定作業時の
該弁体と該ロッドとの位置合わせが困難である。
【0012】本発明の目的は、開弁時の弁体の位置ずれ
を防止することが可能であるとともに、コストダウンを
図ることが可能な制御弁を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、バルブハウジングと、
該バルブハウジングに形成された流体通路を構成する弁
孔と、該弁孔を閉塞可能な球状の弁体と、該弁体とは別
体であるとともに該弁体を押圧することで該弁体による
前記弁孔の閉塞状態を解除する作動部材と、前記弁体の
少なくとも一部を収容し前記弁孔を閉塞状態とするため
の位置に前記弁体を案内可能な案内孔とを備えるととも
に、該案内孔には周面側に凹部が備えられ、該案内孔の
上流側と下流側とが、前記弁体と該凹部との隙間を介し
て連通されていることを要旨とする。
【0014】この発明によれば、弁体が案内孔によって
案内されることで、開弁時の該弁体の位置ずれが防止さ
れる。したがって、開弁時の前記弁体の位置ずれを防止
するために、例えば、作動部材の該弁体との当接部分を
特殊な形状としたり、位置ずれ抑止作用を有する特殊な
形状のバネを用いて前記弁体を付勢したりする必要がな
くなる。つまり、開弁時の前記弁体の位置ずれを防止す
るための構造が安価なものになる。
【0015】また、案内孔の周面側に凹部が備えられた
ことにより、前記弁体の開度に対応して、該案内孔の上
流側から下流側へ流体が流れるようになる。請求項2に
記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記弁
体は、該弁体に直接的に当接するように配設されたコイ
ルバネによって、前記弁孔を閉塞状態とする方向に付勢
されていることを要旨とする。
【0016】この場合、弁体とコイルバネとの間にはバ
ネ受けが設けられていない。したがって、弁体とコイル
バネとの間にバネ受け(このバネ受けは、例えば、前記
弁体の位置ずれを防止するために設けられる)を設けた
場合に比較して、部品点数の削減が可能になり、コスト
ダウンを図ることが可能になる。
【0017】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の発明において、前記凹部は、前記案内孔の周
方向に等間隔に複数形成されていることを要旨とする。
この発明によれば、弁体は、該弁体と凹部との隙間を流
れる流体から、作動部材によって押圧される方向に対し
て直交する方向について均等に外力を受けるようにな
る。したがって、例えば、前記弁体が前記案内孔の周面
に押し付けられ難くなるため、該弁体が該案内孔に沿っ
て円滑に動くようになる。
【0018】また、例えば、案内孔の形成工程におい
て、凹部となる部分が先に形成された状態で、該案内孔
の弁体との当接部分となる内周面を後工程における加工
により形成する際には、該形成時の前記内周面の位置ず
れ等を抑止することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
及び図2に従って説明する。図1は、本発明の制御弁を
搭載した可変容量型圧縮機(以下単に圧縮機とする)C
の概要を示した断面図である。この圧縮機Cは、例え
ば、車両用エアコンシステムを構成する一ユニットとし
て、該エアコンシステムの冷媒圧縮のために用いられ
る。
【0020】圧縮機Cのハウジング11には制御室とし
てのクランク室12が区画形成されるとともに、駆動軸
13が回転可能に配設されている。駆動軸13は、動力
伝達機構としての電磁式の摩擦クラッチ14を介して外
部駆動源としての車輌エンジンEgに作動連結されてい
る。摩擦クラッチ14は、外部からの通電制御により駆
動軸13と車輌エンジンEg側とを動力的に断接し得る
構造となっている。
【0021】駆動軸13には、回転支持体15がクラン
ク室12において固定されている。回転支持体15に
は、斜板16がヒンジ機構17を介して連結されてい
る。斜板16は、回転支持体15にヒンジ機構17を介
して連結されることで、駆動軸13と一体回転可能でか
つ駆動軸13の軸線Lに対する傾斜角度を変更可能とな
っている。駆動軸13には最小傾斜角度規定部18が設
けられており、斜板16が該最小傾斜角度規定部18に
当接することで該斜板16の最小傾斜角度が規定される
ようになっている。
【0022】ハウジング11には、シリンダボア19、
吸入室20及び吐出室21が形成されている。シリンダ
ボア19にはピストン22が往復動可能に収容されると
ともに、該ピストン22は斜板16に作動連結されてい
る。
【0023】駆動軸13の回転運動は、回転支持体1
5、ヒンジ機構17及び斜板16を介してピストン22
の往復運動に変換される。このピストン22の連続的な
往復運動に基づいて、ハウジング11の吸入ポート23
を介した吸入室20からシリンダボア19への冷媒ガス
の吸入、吸入冷媒ガスの圧縮、及びハウジング11の吐
出ポート24を介した圧縮済みの高圧冷媒ガスの吐出室
21への吐出からなる圧縮サイクルが繰り返される。な
お、吸入ポート23及び吐出ポート24は、それぞれ吸
入弁及び吐出弁によって閉塞され得るようになってお
り、それぞれ、シリンダボア19から吸入室20への冷
媒ガスの逆流、及び吐出室21からシリンダボア19へ
の冷媒ガスの逆流が防止されるようになっている。
【0024】吸入室20と吐出室21とは、図示しない
外部冷媒回路で接続されている。吐出室21から吐出さ
れた冷媒は、前記外部冷媒回路に導入される。この外部
冷媒回路では、前記冷媒を利用した熱交換が行われる。
前記外部冷媒回路から排出された冷媒は、吸入室20に
導入され、シリンダボア19に吸入されて再度圧縮作用
を受ける。
【0025】ハウジング11には、クランク室12と吸
入室20とを連通する抽気通路25が設けられている。
また、ハウジング11には、吐出室21とクランク室1
2とを連通する給気通路26が設けられている。給気通
路26は、該給気通路26上(給気通路26の途中)に
配設された制御弁27によってその開度が調節され得る
ようになっている。
【0026】制御弁27の開度を調節することで給気通
路26を介したクランク室12への高圧ガスの導入量と
抽気通路25を介したクランク室12からのガス排出量
とのバランスが制御され、クランク圧(クランク室12
の内圧)Pcが決定される。クランク圧Pcの変更に応
じて、ピストン22を介してのクランク圧Pcとシリン
ダボア19の内圧との差が変更され、斜板16の前記傾
斜角度が変更される結果、ピストン22のストロークす
なわち吐出容量が調節される。
【0027】次に、制御弁27について図2を用いて詳
細に説明する。なお、図2(a)においては、図の上方
を制御弁27の上端側とし、図の下方を制御弁27の下
端側とする。
【0028】図2(a)に示すように、制御弁27はバ
ルブハウジング28を備え、そのバルブハウジング28
内には、弁室29と感圧室30とが区画形成されてい
る。弁室29と感圧室30との間には両室29,30を
互いに連通するロッドガイド部32が形成されている。
ロッドガイド部32には作動部材としてのロッド33が
上下方向に往復動可能に配設されている。
【0029】バルブハウジング28の下半部に区画され
た感圧室30内には、感圧部材としてのベローズ34が
設けられている。ベローズ34の基端部は、感圧室30
の底壁を構成する封止部材35に固着されている。ベロ
ーズ34内はほぼ真空状態とされ、その内部には第1バ
ネ36が配設されている。この第1バネ36の付勢力に
より、ベローズ34の先端部がロッド33の下端部に当
接している。また、感圧室30には、該感圧室30の上
壁部とベローズ34の先端部との間に第2バネ37が配
設されている。
【0030】感圧室30を区画するハウジング側壁に
は、ガス導入ポート38が形成されている。ガス導入ポ
ート38は、感圧通路39(図1のみに図示)を介して
吸入室20と連通し、感圧室30内(ベローズ34の周
囲)に吸入圧(吸入室20の内圧)Psの冷媒ガスを導
入可能としている。
【0031】バルブハウジング28の上半部に区画され
た弁室29内の下方域には、上方域の内幅寸法に比して
小さい内径となるように設定された断面円形状の弁孔4
0が形成されている。弁孔40の下側の開口40Aは、
前述のロッドガイド部32と連通している。弁孔40の
上側の開口40Bには、面取り加工が施されている。弁
孔40内には、ロッド33の上端部が存在する。
【0032】弁室29内における弁孔40の上方には、
該弁孔40と中心軸線が一致するように案内孔41が連
通形成されている。案内孔41には、前記軸線方向に沿
って該案内孔41を貫通するように形成された断面円弧
状の凹部41Aが、周方向に等間隔に複数(本実施形態
では3箇所)備えられている(図2(b)参照)。案内
孔41の各凹部41A間の部分は、後述する球状の弁体
43と当接可能な断面円弧状の案内面41Bとなってい
る。各案内面41Bは、一つの仮想円筒内周面の一部を
構成している。この仮想円筒の内径は、弁体43の外径
にほぼ等しい大きさに設定されている。
【0033】案内孔41には、前述の球状の弁体43が
上下方向に往復動可能に収容されている。弁体43は、
それが弁孔40の開口40B(具体的には、開口40B
の面取り部分)に着座したときに弁孔40を完全に閉塞
するようになっている。
【0034】なお、弁体43と全凹部41Aとの隙間に
おける開口面積(冷媒の流通方向に対して垂直な方向に
ついてのこの隙間の最小面積)は、弁体43が開口40
Bから最も遠ざかったときの弁体43と開口40Bとの
隙間における前記開口面積以上の大きさに設定されてい
る。
【0035】弁体43の上方には、コイルバネとしての
付勢バネ44が該弁体43に直接的に当接するように配
設されている。付勢バネ44の上端部は、弁室29の天
井壁を構成するバネ座45に掛止され、付勢バネ44の
下端部は、弁体43に掛止されている。この付勢バネ4
4により、弁体43は弁孔40を閉塞状態とする方向に
付勢されている。
【0036】バネ座45には、第1連通口46が形成さ
れている。弁室29は、第1連通口46及び給気通路2
6(給気通路26の制御弁27よりも吐出室21側の部
分)を介して吐出室21と連通している。また、弁室2
9を区画するハウジング側壁の弁孔40に対応する部分
には、第2連通口47が形成されている。弁室29は、
第2連通口47及び給気通路26(給気通路26の制御
弁27よりもクランク室12側の部分)を介してクラン
ク室12と連通している。
【0037】弁体43が開口40Bに着座した状態で
は、弁室29を介しての第1及び第2連通口46,47
の相互連通は遮断され、その結果、給気通路26を介し
ての吐出室21からクランク室12への高圧冷媒ガスの
供給は停止される。
【0038】他方、ベローズ34が伸張し、少なくとも
付勢バネ44の付勢力に抗してロッド33が上動した場
合、弁体43と開口40Bとの間には隙間が形成され
る。この隙間は、弁体43と凹部41Aとの隙間に連通
するようになっており、弁室29における第1及び第2
連通口46,47の相互連通は、前記両隙間を介して実
現されるようになっている。この相互連通の実現によ
り、給気通路26を介しての吐出室21からクランク室
12への高圧冷媒ガスの供給が確保される。なお、第1
連通口46、弁室29(案内孔41及び弁孔40を含
む)及び第2連通口47は、バルブハウジング28に形
成された流体通路を構成する。
【0039】次に、前述のように構成された圧縮機Cの
作用について説明する。吸入圧Psは、前記エアコンシ
ステムを搭載した車両の車室内温度と相関した値を示
す。吸入圧Psは、前記車室内温度が高い状態では比較
的高圧な状態となり、該温度が低い状態では比較的低圧
な状態となる。
【0040】前記車室内温度が高くなり、吸入圧Psが
高圧な状態になると、ベローズ34が萎縮するとともに
弁体43が付勢バネ44によって押し下げられる。この
とき、弁体43は案内孔41に沿って弁孔40を閉塞状
態とする位置に向かって位置ずれなく案内される。
【0041】この案内により弁体43が開口40Bに対
して位置ずれなく着座して弁孔40が閉塞されると、給
気通路26を介しての吐出室21とクランク室12との
相互連通が遮断されて、吐出室21からクランク室12
への高圧冷媒ガスの供給が中断される。その一方で、ク
ランク室12内の冷媒ガスは、抽気通路25を介して吸
入室20に徐々に逃がされる。このため、クランク圧P
cは下降傾向となる。クランク圧Pcの低下はピストン
22の背圧の低下を意味し、その結果、斜板16の傾角
が増大し、ピストンストロークが大きくなって吐出容量
が増大する。
【0042】他方、前記車室内温度が低くなり、吸入圧
Psが低圧な状態になると、ベローズ34が伸張して弁
体43がロッド33によって持ち上げられる。このと
き、弁体43は、開口40Bに対して位置ずれしないよ
うに案内孔41に沿って案内された状態で、開口40B
から離間する。弁体43と開口40Bとが離間すると、
第1連通口46を介して弁室29に導入された高圧冷媒
ガスは、凹部41Aと弁体43との隙間及び開口40B
と弁体43との隙間を介して、第2連通口47側に流通
する。なお、弁体43が開口40Bから離間した状態で
は、弁体43の横ぶれ振動が案内孔41(案内面41
B)によって防止されるため、前記隙間における冷媒流
量が安定する。
【0043】この状態では、吐出室21とクランク室1
2とをつなぐ給気通路26が開放された状態となるた
め、吐出室21からクランク室12に高圧冷媒ガスが供
給される。この吐出室21からクランク室12への高圧
冷媒ガスの供給量が、抽気通路25を介したクランク室
12から吸入室20への冷媒ガスの排出量を上回ると、
クランク圧Pcは上昇傾向を示す。クランク圧Pcの上
昇はピストン22の背圧の上昇を意味し、その結果、斜
板16の傾角が減少し(即ち斜板16は直立状態に近づ
き)、ピストンストロークが小さくなって吐出容量が減
少する。
【0044】本実施形態では、以下のような効果を得る
ことができる。 (1) バルブハウジング28に、弁孔40を閉塞状態
とするための位置に弁体43を案内可能な案内孔41を
設けた。これによれば、弁体43が案内孔41によって
案内されることで、開弁時の弁体43の位置ずれが防止
される。したがって、開弁時の弁体43の位置ずれを防
止するために、ロッド33の弁体43との当接部分に凹
部を形成したり、下端側のコイル径が上端側に比して徐
々に小さくなるように付勢バネ44を形成したりする必
要がなくなる。例えば、ロッド33をJIS規格品など
の高精度かつ安価な軸材を用いて構成したりすることが
できるようになる。つまり、開弁時の弁体43の位置ず
れを防止するための構造が安価なものになる。
【0045】また、弁体43を案内する案内孔41と弁
孔40とは同一の部材(バルブハウジング28)に設け
られているため、ロッド33や付勢バネ44などの別部
材が弁体43を案内する場合に比較して、案内精度が高
くなる。
【0046】また、弁体43を案内する案内面41Bは
剛体(バルブハウジング28)の一部であるため、バネ
などの変形しやすい部材が弁体43を案内する場合に比
較して、案内精度が高くなる。
【0047】(2) 案内孔41の周面側に凹部41A
が備えられたことにより、弁体43の開度に対応して、
該案内孔41の上流側から下流側へ流体が流れるように
なる。
【0048】(3) 弁体43は、該弁体43に直接的
に当接するように配設された付勢バネ44によって、弁
孔40を閉塞状態とする方向に付勢されている。すなわ
ち、弁体43と付勢バネ44との間にはバネ受けが設け
られていない。したがって、弁体と付勢バネとの間にバ
ネ受け(このバネ受けは、例えば、前記弁体の位置ずれ
を防止するために設けられる)を設けた場合に比較し
て、部品点数の削減が可能になり、コストダウンを図る
ことが可能になる。
【0049】(4) 凹部41Aは、案内孔41の周方
向に等間隔に複数形成されている。これによれば、弁体
43は、該弁体43と凹部41Aとの隙間を流れる冷媒
ガスから、ロッド33によって押圧される方向に対して
直交する方向について均等に外力を受けるようになる。
したがって、例えば、弁体43が案内面41Bに押し付
けられ難くなるため、該弁体43が該案内孔41に沿っ
て円滑に動くようになる。
【0050】また、この場合、例えば、案内孔41の形
成工程において、凹部41Aとなる部分が先に形成され
た状態で、案内面41Bを後工程においてドリル加工や
リーマ加工等により形成する際には、該形成時の案内面
41Bの位置ずれ等を抑止することができる。
【0051】(5) 弁体43と全凹部41Aとの隙間
における前記開口面積は、弁体43が開口40Bから最
も遠ざかったときの弁体43と弁孔40(開口40B)
との隙間における前記開口面積以上の大きさに設定され
ている。これによれば、ロッド33の移動量に基づいて
変化する弁体43と弁孔40(開口40B)との隙間を
流通する冷媒の最大許容流量が、弁体43と凹部41A
との隙間によって制限されることがなくなる。
【0052】実施の形態は前記に限定されるものではな
く、例えば、以下の様態としてもよい。 ○ 前記実施形態では、凹部41Aを3箇所設けたが、
例えば、図3に示すように、4箇所設けてもよい。ま
た、2箇所設けてもよく、5箇所以上設けてもよい。
【0053】○ 凹部41Aは、案内孔41の周方向
に、複数のものが等間隔ではない状態で設けられていて
もよい。 ○ 凹部41Aは、案内孔41の周面側に一つだけ設け
られていてもよい。
【0054】○ 前記実施形態では、弁体43と全凹部
41Aとの隙間における前記開口面積が、弁体43が開
口40Bから最も遠ざかったときの弁体43と開口40
Bとの隙間における前記開口面積以上の大きさに設定さ
れているが、このように設定されていなくてもよい。つ
まり、弁体43と全凹部41Aとの隙間における前記開
口面積は、弁体43が開口40Bから最も遠ざかったと
きの弁体43と開口40Bとの隙間における前記開口面
積よりも小さくなるように設定されていてもよい。ただ
し、弁室29を介した第1連通口46側から第2連通口
47側への許容冷媒流量は、前記両隙間のうち前記開口
面積が小さい方のものによって規定される。そのため、
弁体43が開口40Bから徐々に遠ざかって、弁体43
と開口40Bとの隙間が弁体43と全凹部41Aとの隙
間よりも前記開口面積が大きなものとなっても、前記許
容冷媒流量は、弁体43と全凹部41Aとの隙間が許容
する冷媒流量を上回ることはない。
【0055】○ 付勢バネ44は、弁体43に直接的に
当接するように配設されていなくてもよい。付勢バネ4
4と弁体43との間にバネ受けを配設して、付勢バネ4
4が該バネ受けを介して間接的に弁体43を付勢するよ
うにしてもよい。
【0056】○ 付勢バネ44は設けられていなくても
よい。この場合、弁体43が案内孔41から離脱しない
ように構成することで、例えば、弁体43に作用する重
力や、第1連通口46を介して吐出室21側から導入し
た高圧冷媒ガスの圧力等を利用して該弁体43を弁孔4
0が閉塞される方向に移動させるようにすればよい。
【0057】○ 付勢バネ44に代えて、ソレノイドに
よって付勢された部材を介して弁体43を弁孔40が閉
塞される方向に付勢するようにしてもよい。この場合、
弁体43に対する付勢力を左右する前記ソレノイドの電
磁力を調節することによって、感圧室30の内圧に対す
るベローズ34の伸縮度合いを変化させることが可能に
なる。
【0058】○ 弁体43は、その全体が案内孔41に
収容されていても、その一部が案内孔41に収容されて
いても、どちらでもよい。 ○ ロッド33は、ベローズ34以外のものによって往
復動されるように構成されていてもよい。例えば、ソレ
ノイドの発生する電磁力に基づいて作動されるアーマチ
ャによってロッド33が往復動されるように構成されて
いてもよい。
【0059】○ 前記実施形態では、制御弁27を、車
両用エアコンシステムの冷媒圧縮のために用いられる圧
縮機Cの制御室(クランク室12)の内圧制御のために
用いたが、用途はこれに限定されない。例えば、流体
(気体でも液体でもどちらでもよい)の流量を制御する
ためであれば、どのような機器に用いてもよい。
【0060】次に、前記実施形態から把握できる技術的
思想について以下に記載する。 (1) 前記弁体と前記凹部との隙間における開口面積
は、前記弁体の全開状態(前記弁体が前記弁孔から最も
遠ざかった状態)の前記弁体と前記弁孔との隙間におけ
る開口面積以上の大きさに設定されている請求項1〜3
のいずれか一項に記載の制御弁。
【0061】(2) 高圧冷媒を吐出可能な圧縮機の吐
出容量を制御するための制御室内圧の制御に用いられる
請求項1〜3及び技術的思想(1)のいずれか一項に記
載の制御弁。
【0062】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜3に記
載の発明によれば、制御弁において、開弁時の弁体の位
置ずれを防止することが可能になるとともに、コストダ
ウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の圧縮機の概要を示す模式断面図。
【図2】(a)同じく制御弁の概要を示す断面図。
(b)弁体と凹部との関係を示す模式断面図。
【図3】別例の制御弁の弁体と凹部との関係を示す模式
断面図。
【図4】従来技術における制御弁の概要を示す断面図。
【符号の説明】
12…制御室としてのクランク室、27…制御弁、28
…バルブハウジング、29…弁室、33…作動部材とし
てのロッド、40…弁孔、41…案内孔、41A…凹
部、43…弁体、44…コイルバネとしての付勢バネ、
46…第1連通口、47…第2連通口(29,46及び
47は流体通路を構成する)、C…可変容量型圧縮機。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16K 31/70 F04B 27/08 S (72)発明者 橋本 友次 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 南 和彦 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 丹羽 正美 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 太田 雅樹 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 Fターム(参考) 3H052 AA01 BA26 CB02 CC03 EA01 3H057 AA02 BB32 CC06 DD13 FA24 FC04 HH07 HH18 3H059 AA08 BB29 BB30 CA05 CB02 CC02 CD05 DD07 FF05 3H060 AA03 BB03 CC28 CC29 DB02 DC05 DC15 DD03 DD12 EE01 EE05 FF06 HH07 3H076 AA06 BB50 CC41 CC83 CC92 CC93

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バルブハウジングと、該バルブハウジン
    グに形成された流体通路を構成する弁孔と、該弁孔を閉
    塞可能な球状の弁体と、該弁体とは別体であるとともに
    該弁体を押圧することで該弁体による前記弁孔の閉塞状
    態を解除する作動部材と、前記弁体の少なくとも一部を
    収容し前記弁孔を閉塞状態とするための位置に前記弁体
    を案内可能な案内孔とを備えるとともに、該案内孔には
    周面側に凹部が備えられ、該案内孔の上流側と下流側と
    が、前記弁体と該凹部との隙間を介して連通されている
    制御弁。
  2. 【請求項2】 前記弁体は、該弁体に直接的に当接する
    ように配設されたコイルバネによって、前記弁孔を閉塞
    状態とする方向に付勢されている請求項1に記載の制御
    弁。
  3. 【請求項3】 前記凹部は、前記案内孔の周方向に等間
    隔に複数形成されている請求項1または2に記載の制御
    弁。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008261502A (ja) * 2008-07-18 2008-10-30 Kawasaki Precision Machinery Ltd シートブロックおよび弁装置
JP2010242508A (ja) * 2009-04-01 2010-10-28 Saginomiya Seisakusho Inc エゼクタ装置およびエゼクタ装置を用いた燃料電池システム
CN114151589A (zh) * 2021-11-29 2022-03-08 清华大学 一种阀门

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