JP2002286125A - 制動力制御方法 - Google Patents

制動力制御方法

Info

Publication number
JP2002286125A
JP2002286125A JP2001087882A JP2001087882A JP2002286125A JP 2002286125 A JP2002286125 A JP 2002286125A JP 2001087882 A JP2001087882 A JP 2001087882A JP 2001087882 A JP2001087882 A JP 2001087882A JP 2002286125 A JP2002286125 A JP 2002286125A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engine
brake
torque
braking force
speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001087882A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiko Hasuda
康彦 蓮田
Hiroharu Yoshinami
弘治 吉浪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koyo Seiko Co Ltd filed Critical Koyo Seiko Co Ltd
Priority to JP2001087882A priority Critical patent/JP2002286125A/ja
Publication of JP2002286125A publication Critical patent/JP2002286125A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンブレーキを十分に活用し得る制動力
制御方法を提供する。 【解決手段】 エンジンに接続されたトロイダル型無段
変速機のリアクション力を変化させることによりトルク
制御を行い、エンジンブレーキを可変に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両に
おいて制動力を制御する方法に関し、特にエンジンブレ
ーキを制御する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】例え
ば、特開平7−81463号公報には、自動車の制動時
にエンジンブレーキを活用すべく、実際のエンジン回転
数がエンジンブレーキ用目標エンジン回転数と一致する
ように無段変速機(CVT)の変速比を制御する技術が
開示されている。しかしながら、CVTにおける変速比
の制御には、変速開始から終了までの間に制動トルクが
得られないロスタイムが存在する。そのため、エンジン
ブレーキを十分に活用しきれない。
【0003】上記のような従来の問題点に鑑み、本発明
は、エンジンブレーキを十分に活用し得る制動力制御方
法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の制動力制御方法
は、エンジンに接続されたトロイダル型無段変速機のト
ルク制御によりエンジンブレーキを可変に制御すること
を特徴とする(請求項1)。上記の制動力制御方法で
は、トロイダル型無段変速機のトルク制御により、無段
階に制動トルクが変化しつつ、迅速に所定の制動トルク
が生じてエンジンブレーキが発揮される。
【0005】また、上記制動力制御方法(請求項1)に
おいて、トルク制御は、リアクション力を変化させるこ
とにより行ってもよい(請求項2)。この場合、リアク
ション力を変化させることによってエンジンブレーキを
可変に制御することができる。
【0006】また、上記制動力制御方法(請求項1)に
おいて、ブレーキ操作に応じて、前記トルク制御による
エンジンブレーキと、他の機械ブレーキとを併用しても
よい(請求項3)。この場合、必要とする制動力が比較
的小さい場合にはエンジンブレーキを機械ブレーキと同
等に用いてショックの少ない滑らかな制動を行い、必要
とする制動力が比較的大きい場合には、機械ブレーキを
主とした強力な急制動を行うことができる。従って、エ
ンジンブレーキを広範囲に活用した制動が可能である。
また、エンジンブレーキの活用により機械ブレーキの負
担が減少する。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、本発明の好ましい実施の形
態について添付図面を参照しながら説明する。図1は本
発明の一実施形態による制動力制御方法を実施するため
のトロイダル型無段変速機の一種であるIVT(Infini
tely Variable Transmission)のバリエータ1部分を示
す概略図である。図において、バリエータ1には、車両
のエンジンEにより回転駆動される入力軸2が設けられ
ており、その両端近傍にはそれぞれ入力ディスク3が支
持されている。
【0008】各入力ディスク3の一側面には、凹湾曲状
の軌道面3bが形成されており、その内周には複数条の
溝を切ったスプライン穴3aが形成されている。入力デ
ィスク3は、そのスプライン穴3aを、入力軸2に設け
られたスプライン軸2aに結合させることによって、入
力軸2と一体回転可能に組み付けられている。右側の入
力ディスク3は、入力軸2に一体に設けられた係止部2
bによって図示の状態から右方への移動が規制されてい
る。また、左側の入力ディスク3の軌道面3bと反対側
の背面には、当該背面全体を覆うケーシング4と、ケー
シング4の内周に内接したバックアップ板5と、入力軸
2に固定され、入力ディスク3及びバックアップ板5が
軸方向の左方に移動することを規制する係止リング6及
び止め輪7と、係止リング6の外周に装着され、バック
アップ板5に予圧を付与するワッシャ8とが設けられて
いる。
【0009】上記バックアップ板5の外周にはOリング
9が装着されており、ケーシング4の内面と、入力ディ
スク3の背面と、バックアップ板5とによって囲まれた
入力軸2の周りの空間に油室Aが形成されている。油室
Aは、入力軸2の中心軸方向に設けられた油路2c及び
その右端部近傍から径方向に設けられた油路2dと連通
している。この油路2cに、外部から油圧が供給され
る。このようにして、ケーシング4及びバックアップ板
5をシリンダCとし、入力ディスク3をピストンとする
油圧シリンダ装置が構成されている。
【0010】上記入力軸2の軸方向中央部には、バリエ
ータ1の出力部10が入力軸2に対して相対回転自在に
支持されている。この出力部10は、出力部材11と、
この出力部材11にそれぞれ一体回転可能に支持された
一対の出力ディスク12とを備えている。各出力ディス
ク12の、入力ディスク3の軌道面3bに対向する一側
面には、凹湾曲状の軌道面12bが形成されている。ま
た、上記出力部材11の外周には、動力伝達用のチェー
ン13と噛み合うスプロケットギヤ11aが形成されて
いる。
【0011】上記各入力ディスク3の軌道面3bと、こ
れに対向する出力ディスク12の軌道面12bとの間
は、トロイド状隙間として構成されており、このトロイ
ド状隙間には、各軌道面3b,12bと圧接して回転す
る円盤状のローラ14が円周等配に3個(1個のみ図
示)設けられている。従って、ローラ14は左右一対の
トロイド状隙間に計6個配置されている。各ローラ14
はキャリッジ15によって回転軸14a周りに回転自在
に支持されているとともに、当該キャリッジ15によっ
て各軌道面3b,12bとの相対位置を調整できるよう
になっている。
【0012】上記バリエータ1において、油路2cから
油室Aに、端末負荷としての油圧が付与されると、左側
の入力ディスク3が右方に付勢され、ローラ14を介し
て左側の出力ディスク12が右方に付勢される。これに
より、左側の出力ディスク12から出力部材11を介し
て、右側の出力ディスク12が右方に付勢される。さら
に、右側の出力ディスク12からローラ14を介して右
側の入力ディスク3が押圧されるが、この入力ディスク
3は係止部2bにより止められているため、上記端末負
荷がバリエータ1全体に付与され、左右の各ローラ14
が両ディスク3,12間に所定の圧力で挟持された状態
となる。この状態において、入力軸2にエンジンEから
動力が付与されると、入力ディスク3から出力ディスク
12に対して、上記6個のローラ14を介してトルクが
伝達される。
【0013】図2は、上記バリエータ1における油圧制
御装置の基本構成を示す図である。説明の簡略化のた
め、1個のローラ14に関しての回路構成を示している
が、実際には、シリンダ16が各ローラ14ごとに設け
られている。図において、ローラ14には前述のキャリ
ッジ15が接続されている。キャリッジ15には、シリ
ンダ16の油室16a及び16bにそれぞれ供給される
油圧P2及びP1の差圧(P1−P2)により、前進又
は後退方向に駆動力(以下、リアクション力という。)
が付与される。
【0014】一方、第1ポンプ17、第1圧力制御弁1
8及びタンク19により構成される油圧発生回路におい
て、第1圧力制御弁18によって制御された油圧は、シ
リンダ16の油室16a及びシリンダCに供給される。
また、第2ポンプ20、第2圧力制御弁21及びタンク
19により構成される油圧発生回路において、第2圧力
制御弁21によって制御された油圧は、シリンダ16の
油室16bに供給される。
【0015】上記各圧力制御弁18,21は、電子制御
ユニット(以下、ECUという。)22からの指令によ
り制御される。また、圧力制御弁18,21を制御する
ことにより、油室16a及び16bの圧力を制御して、
キャリッジ15に前進又は後退方向の任意のリアクショ
ン力を付与することができるようになっている。ECU
22には、例えば、車速センサ23、傾斜角センサ2
4、アクセルペダル25、ブレーキペダルに対応して設
けられた圧力センサ26、エンジン回転数センサ27並
びにバリエータの入力回転数センサ30及び出力回転数
センサ31からそれぞれ、車速、車体の傾斜角、アクセ
ルペダルの踏み込み量、ブレーキペダルの踏み込み圧
力、エンジン回転数並びにバリエータの入力回転数及び
出力回転数の情報が入力されている。
【0016】以上の構成において、車両の運転中に、キ
ャリッジ15のリアクション力と、出力ディスク12を
駆動するのに必要なトルクとの間に不均衡が生じると、
ローラ14及びキャリッジ15は、キャリッジ15の軸
線周りに回転軸14aを傾斜させることによりその不均
衡を解消する。これにより、ローラ14の位置が図1の
二点鎖線に示すように変化し、両ディスク3,12間の
速度比が連続的に変化する。なお、図1における左右各
3個のローラ14は、左右対称になるように同期して回
転軸14aを傾斜させ、それらの傾斜角度は6個のロー
ラすべてについて一致している。例えば、リアクション
力に抗してキャリッジ15が押し返されるような大きな
抵抗力が出力ディスク12に発生すると、ローラ14は
回転軸14aの傾斜角度を変化させて、より大きな出力
トルクを発生する。この結果、バリエータ1の変速比は
「シフトダウン」される。すなわち、バリエータ1はト
ルク制御を行って、その結果として変速比が変化してい
るのである。このようなトルク及び変速比の変化は、単
純に、リアクション力の増減又は外部抵抗(走行抵抗)
の変動に対する応答のみで実行され、極めて迅速で効率
的であることが確認されている。
【0017】ここで、ホイールに発生するホイールトル
ク(車両トルク)と、リアクション力との関係について
説明する。IVTのドライブラインにおいて、エンジン
及び車両によるイナーシャのみを考慮し、他のイナーシ
ャは十分小さいと考えて無視する。このとき、IVTの
バリエータ1において、ローラ14にリアクション力を
発生させるシリンダ油圧差P=P1−P2と、ホイール
トルクTとの関係は、 T={r・S・cosβ/R(1−R)}・P ...(1) により表される。但し、 r:トロイド半径(図1参照) S:シリンダ断面積 β :キャスタ角(図2参照) R:ドライブライン中のギア比により決まる定数 R:バリエータの変速比(=−ω/ω) ω:バリエータの出力回転数 ω:バリエータの入力回転数 である。
【0018】従って、前述の入力回転数センサ30及び
出力回転数センサ31の各出力をリアルタイムに読み、
変速比Rを計算することにより、(1)式に基づい
て、T とPとの関係を特定することができる。この関
係に基づいて、ドライバーによるアクセル踏み込み量に
応じた所定のホイールトルクTから、必要なリアクシ
ョン力を発生させるPを求めることができる。また、ト
ルク制御によるIVTの特徴として、変速完了を待つこ
となく、リアクション力を与えることで瞬時に必要なホ
イールトルクが得られる。
【0019】上記のトルク制御は、エンジンブレーキ制
御にも適用される。すなわち、上記ホイールトルクT
は、エンジンブレーキ制御におけるブレーキトルクを表
す。従って、エンジンブレーキ制御において、ドライバ
ーによるブレーキペダル踏み込みや車両走行状態に応じ
た所定のブレーキトルクを表すTから、必要なリアク
ション力を求めることができる。図3の概念図に示すよ
うに、運転手がブレーキペダル28を踏むと、圧力セン
サ26の信号(踏み込み圧力)がECU22に入力さ
れ、ECU22は、バリエータ1によるエンジンブレー
キ制御を行う。また、通常の機械(油圧等)ブレーキ2
9は、ECU22とは無関係に機械的に作動する。図4
のグラフに示すように、ECU22は常にエンジンブレ
ーキを活用し、ブレーキペダル28の踏み込み圧力に基
づいて必要とされる制動力を、エンジンブレーキと機械
ブレーキ29とによって賄う。
【0020】次に、IVTによるエンジンブレーキにつ
いてさらに詳しく説明する。図5は、スロットル開度を
変化させたときの、エンジン回転数ωとエンジントル
クTとの関係を示すグラフである。図において、アク
セルペダルから足を離した状態では、スロットルは全閉
状態(スロットル開度0%)となっており、 T=−f(ω)<0 ...(2) が成立する。IVTの変速比をRIVT(=ω
ω、但しωはホイール回転数)とすると、リアクシ
ョン力によって得られるホイールトルクT に対し
て、これと均衡するエンジントルクT は、 T =RIVT・T ...(3) と表される。ところが、アクセルペダルから足を離した
状態では、スロットルは全閉で(2)式が成立してお
り、一般に、エンジンのトルク差ΔTは、 ΔT=T −T≠0 ...(4) である。このトルク差の影響は、車両によるホイールイ
ナーシャがエンジンイナーシャに比べて格段に大きいた
め、ほとんどエンジンのみに集中する。エンジン回転数
は、エンジンイナーシャをIとして、 ω=ΔT/I ...(5) により変化する。このシステムは、図6のブロック線図
に示すようなネガティブフィードバック系に等しい。従
って、トルク差ΔTは、ある減衰率でΔT=0へ収
束する。こうして、要求されるホイールトルクT
与えれば、エンジン回転数ωは、これと均衡するエン
ジンブレーキを与える回転数まで変化し、安定する。
【0021】次に、エンジンブレーキの負荷容量につい
て説明する。IVTの変速比RIVTの変速レンジをR
<RIVT<Rとする(R<0、R>0)。あ
るホイール回転数ωに対して、エンジン回転数がとり
得る値は、ω=RIVT・ωより、 (ω/R)<ω<ωeM ...(6) である。但し、ωeMは、エンジンの最高回転数であ
る。図7は、エンジン回転数ωと、エンジントルクT
との関係を示すグラフである。図7において、スロッ
トル全閉時のエンジンブレーキは、以下の領域の値をと
ることができる。すなわち、 f(ω/R)>T>f(ωeM) ...
(7) である。T が(7)式の範囲を越えると、(5)式
によって変速比は変化するが、変速レンジがエンジン回
転数レンジの制限により、ΔT=0を満足することは
できず、要求されるエンジントルクは得られない。すな
わち、(7)式に基づく図7のハッチングを付した領域
がエンジンブレーキの負荷容量を表している。
【0022】例えば、車両が一定速度で走行していると
き、図2におけるECU22は圧力制御弁18,21を
制御して、油室16bの油圧が油室16aの油圧より高
くなるように設定し、キャリッジ15に対してこれを後
退させる方向に一定のリアクション力を付与している。
このとき出力ディスク12に必要とされるトルクは比較
的小さく、従って、リアクション力も比較的小さい。こ
の状態において、運転者がブレーキ操作を行うと、EC
U22は、ブレーキペダル28の踏み込み圧力とアクセ
ルペダル25の踏み込み解除とに基づいてブレーキ操作
が行われたことを検知し、エンジン回転数を考慮しなが
ら、エンジンブレーキを作用させるべくリアクション力
を制御する。
【0023】例えば、運転者がブレーキペダル28を緩
やかに踏み込んだ場合、その踏み込み圧力に基づいてE
CU22は、圧力制御弁18,21を制御して、リアク
ション力を増大させる。リアクション力が変化した瞬間
からホイールには(1)式で表されるブレーキトルク
(ホイールトルクT)が与えられる。一方、エンジン
トルクTとブレーキトルク(T)との均衡関係によ
り、ローラ14は即座に傾斜角度を変化させ、無段階に
「シフトダウン」が行われる。この変化中、エンジン回
転数の増大に伴ってエンジンの制動トルクは増大して
(図5参照)、結果的に、リアクション力に対応した所
定のエンジンの制動トルクを与えるポイントで変速は終
了する。これにより、十分なエンジンブレーキが発揮さ
れる。ブレーキペダル28の踏み込み圧力が小さい場合
には、図4に示すように、機械ブレーキと同程度にエン
ジンブレーキが用いられる。また、バリエータ1が無段
変速であること、及び、エンジンブレーキが(1)式の
ようにリアクション力で自在に制御可能であることによ
り、当該エンジンブレーキは滑らかで制動のショックが
少ない。
【0024】一方、エンジンブレーキの制御トルクは図
7に示すような使用範囲を持つので、この範囲を超える
制御要求に関して機械ブレーキを用いる。すなわち、運
転者がブレーキペダル28を急激に踏み込んだ場合、図
4に示すように踏み込み圧力の増大に応じて機械ブレー
キ29の制動力が増大し、強力な制動力が発揮される。
また、ECU22は、前述の緩やかな踏み込みの場合と
同様に、リアクション力に応じたトルク制御を行ってエ
ンジンブレーキを発生させる。このようにして、バリエ
ータ1のトルク制御によりエンジンブレーキを可変に制
御して、ショックの少ない滑らかな制動から、強力な急
制動まで広範囲にエンジンブレーキを活用することがで
きる。また、エンジンブレーキの活用により結果的に機
械ブレーキは負担が減少する。従って、機械ブレーキの
摺動部の摩耗を低下させ、寿命を延ばすことができる。
【0025】なお、上記実施形態においてECU22
は、ブレーキペダル28の踏み込み圧力とアクセルペダ
ル25の踏み込み解除とに基づいてブレーキ操作が行わ
れたことを検知するため、ブレーキペダル28が踏まれ
ていないときはトルク制御が行われず、エンジンブレー
キを積極的に作用させることができない。しかしなが
ら、必要により、ブレーキペダル28が踏まれていない
ときでもエンジンブレーキが活用されるように構成する
ことができる。例えば、図2において、アクセルペダル
25及び圧力センサ26が共にオフの状態においては、
図示しないギヤレバーや操作スイッチの操作に基づいて
バリエータ1がトルク制御を行い、エンジンブレーキが
活用されるようにしてもよい。また、車速や車体の傾斜
角(すなわち下り坂の傾斜角)に基づいてエンジンブレ
ーキが必要であると判断される場合に、ブレーキ操作の
有無に関わらず、エンジンブレーキを活用するように構
成してもよい。例えば、下り傾斜においては、アクセル
ペダル及びブレーキペダルが共にオフの場合、一定速度
以上になると、エンジンブレーキが働き、上限速度を維
持するなどの方法がある。
【0026】なお、本実施形態においては、ブレーキペ
ダルの踏み込み程度や状態を検知するために、圧力セン
サ26を利用しているが、これに限られることなく、ペ
ダルの移動速度や加速度等、踏み込みの程度や状態を定
量的に検知できれば他のどのようなセンサ手段を用いて
もよい。アクセルペダルに関しても同様に各種センサ手
段を適用することができる。また、本実施形態では、キ
ャリッジ15のリアクション力を油圧で制御するトルク
制御方法を示したが、これに代えて、ギヤやリンク機構
を用いた機械式のキャリッジにおけるリアクション力制
御にも同様のトルク制御方法が適用可能である。この場
合には、油を介さず、構造部材によって直接キャリッジ
に作用する力を制御できるので、より高速な応答ができ
る円滑なトルク制御が可能となり、エンジンブレーキ制
御性も向上する。また、トルク制御による制動力制御の
技術は、トロイダル型無段変速機を用いた電気自動車
や、電動力とエンジンとを併用したハイブリッド自動車
の回生制動装置にも適用可能である。また、これと機械
式ブレーキとを併用した最適配分制御も同等に適用可能
である。
【0027】
【発明の効果】以上のように構成された本発明は以下の
効果を奏する。請求項1の制動力制御方法によれば、ト
ロイダル型無段変速機のトルク制御により、無段階に制
動トルクが変化しつつ、迅速に所定の制動トルクが生じ
てエンジンブレーキが発揮されるので、エンジンブレー
キを十分に活用することができる。
【0028】請求項2の制動力制御方法によれば、リア
クション力を変化させることによってエンジンブレーキ
を可変に制御することができるので、制御が簡単であ
る。
【0029】請求項3の制動力制御方法によれば、エン
ジンブレーキを広範囲に活用した制動が可能であり、エ
ンジンブレーキの活用により機械ブレーキの負担が減少
する。従って、ブレーキの摩耗を低下させ、寿命を延ば
すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による制動力制御方法を実
施するためのトロイダル型無段変速機のバリエータ部分
を示す概略図である。
【図2】図1のバリエータにおける油圧制御装置の基本
構成を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態による制動力制御方法にお
ける機械ブレーキとエンジンブレーキとの併用を示す概
念図である。
【図4】本発明の一実施形態による制動力制御方法にお
ける、ブレーキペダルの踏み込み圧力と制動力との関係
を示すグラフである。
【図5】スロットル開度を変化させたときの、エンジン
回転数ωとエンジントルクT との関係を示すグラフ
である。
【図6】ネガティブフィードバック系を示すブロック線
図である。
【図7】エンジン回転数ωと、エンジントルクT
の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 バリエータ 15 キャリッジ 16 シリンダ 17 第1ポンプ 18 第1圧力制御弁 20 第2ポンプ 21 第2圧力制御弁 22 ECU 29 機械ブレーキ E エンジン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // F16H 59:18 F16H 59:18 59:44 59:44 59:68 59:68 63:06 63:06 Fターム(参考) 3D041 AA65 AB01 AC19 AC26 AD02 AD10 AD41 AD46 AD51 AE11 3G093 AA06 CB07 DA01 DA06 DB05 DB15 EB03 EB04 EC04 3J552 MA09 MA29 PA36 RB18 RB23 RC12 SA44 SA46 SB06 VA23Z VA24Z VB01Z VC01Z VD01Z VD11Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンに接続されたトロイダル型無段変
    速機のトルク制御によりエンジンブレーキを可変に制御
    することを特徴とする制動力制御方法。
  2. 【請求項2】前記トルク制御は、リアクション力を変化
    させることにより行う請求項1記載の制動力制御方法。
  3. 【請求項3】ブレーキ操作に応じて、前記トルク制御に
    よるエンジンブレーキと、他の機械ブレーキとを併用す
    る請求項1記載の制動力制御方法。
JP2001087882A 2001-03-26 2001-03-26 制動力制御方法 Pending JP2002286125A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001087882A JP2002286125A (ja) 2001-03-26 2001-03-26 制動力制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001087882A JP2002286125A (ja) 2001-03-26 2001-03-26 制動力制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002286125A true JP2002286125A (ja) 2002-10-03

Family

ID=18943059

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001087882A Pending JP2002286125A (ja) 2001-03-26 2001-03-26 制動力制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002286125A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007078079A (ja) * 2005-09-14 2007-03-29 Jtekt Corp フルトロイダル型無段変速機
WO2007040164A1 (ja) * 2005-09-30 2007-04-12 Jtekt Corporation 車両の駆動制御装置
JP2007292279A (ja) * 2006-03-31 2007-11-08 Jtekt Corp 車両の駆動制御装置
JP5720701B2 (ja) * 2011-01-21 2015-05-20 トヨタ自動車株式会社 車両制御装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0781463A (ja) * 1993-09-14 1995-03-28 Nissan Motor Co Ltd 車両用制動力制御装置
JPH10252883A (ja) * 1997-03-10 1998-09-22 Nissan Motor Co Ltd 変速比無限大無段変速機の油圧制御装置
JP2001241547A (ja) * 2000-02-29 2001-09-07 Nissan Motor Co Ltd 変速比無限大無段変速機の変速制御装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0781463A (ja) * 1993-09-14 1995-03-28 Nissan Motor Co Ltd 車両用制動力制御装置
JPH10252883A (ja) * 1997-03-10 1998-09-22 Nissan Motor Co Ltd 変速比無限大無段変速機の油圧制御装置
JP2001241547A (ja) * 2000-02-29 2001-09-07 Nissan Motor Co Ltd 変速比無限大無段変速機の変速制御装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007078079A (ja) * 2005-09-14 2007-03-29 Jtekt Corp フルトロイダル型無段変速機
WO2007040164A1 (ja) * 2005-09-30 2007-04-12 Jtekt Corporation 車両の駆動制御装置
US8088036B2 (en) 2005-09-30 2012-01-03 Jtekt Corporation Drive control device for vehicle
JP2007292279A (ja) * 2006-03-31 2007-11-08 Jtekt Corp 車両の駆動制御装置
JP5720701B2 (ja) * 2011-01-21 2015-05-20 トヨタ自動車株式会社 車両制御装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6926379B2 (ja) 連続可変変速機
JP4198937B2 (ja) トロイダル式cvtの変速制御装置
US8033952B2 (en) Full-toroidal continuously variable transmission
JPH11502591A (ja) 連続可変変速比変速機に関する改良
JP2002286125A (ja) 制動力制御方法
JPH0672652B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JPH09210165A (ja) トロイダル型無段変速機
JP3991528B2 (ja) 無段変速機のための発進クラッチ制御装置
JP2004278740A (ja) トロイダル型無段変速機
JP4911338B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP2636582B2 (ja) トロイダル無段変速機の制御装置
JP3734150B2 (ja) フルトロイダル型無段変速機
JP3852173B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP3747583B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP4003678B2 (ja) トロイダル型無段変速機を有する車両
JP3716524B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JPH0535772B2 (ja)
JP4853700B2 (ja) フルトロイダル型無段変速機
JP3572608B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JPH10274301A (ja) トロイダル型無段変速機
JP2637751B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP2004011728A (ja) 無段変速機の変速制御装置
JPH10274323A (ja) トロイダル型無段変速機
JP2003254424A (ja) ベルト式無段変速機の制御装置
JP2002206631A (ja) フルトロイダル型無段変速機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080212

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100907

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110208