JP2003254424A - ベルト式無段変速機の制御装置 - Google Patents

ベルト式無段変速機の制御装置

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JP2003254424A
JP2003254424A JP2002061026A JP2002061026A JP2003254424A JP 2003254424 A JP2003254424 A JP 2003254424A JP 2002061026 A JP2002061026 A JP 2002061026A JP 2002061026 A JP2002061026 A JP 2002061026A JP 2003254424 A JP2003254424 A JP 2003254424A
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pressure
hydraulic chamber
hydraulic
speed
belt
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JP2002061026A
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Masaru Morise
勝 森瀬
Hiroyuki Shioiri
広行 塩入
Takatsugu Ibaraki
隆次 茨木
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧発生のための動力の損失が少なく、かつ
変速制御性の良好なベルト式無段変速機の制御装置を提
供する。 【解決手段】 駆動プーリーと従動プーリーとのそれぞ
れの溝幅を狭くするように軸線方向に向けた推力を生じ
させるとともに互いに連通された挟圧力用油圧室が駆動
プーリーと従動プーリーとに設けられ、さらにいずれか
一方のプーリーに対してその溝幅を拡大するように圧力
を作用させる第1変速用油圧室と該一方のプーリーの溝
幅を縮小させるようにいずれかのプーリーに圧力を作用
させる第2変速用油圧室とが設けられた制御装置であっ
て、第1変速用油圧室に給排する圧油を制御する第1制
御機構17と、第2変速用油圧室に給排する圧油を第1
変速用油圧室に給排される圧油とは独立して制御する第
2制御機構18とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、溝幅を変更可能
な駆動プーリーと従動プーリーとにベルトを巻き掛け、
溝幅の変更によってベルトの巻き掛け半径が変化するこ
とにより変速比を連続的に変更できる無段変速機を対象
とした制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の変速機におけるトルクの伝達
は、ベルトと各プーリーとの接触面における摩擦力を介
しておこなわれるので、入力されるトルクに応じた摩擦
力すなわちトルク容量となるように、ベルトと各プーリ
ーとの接触圧を確保している。これは、具体的には、各
プーリーを構成している可動シーブと固定シーブとによ
ってベルトを挟み付けてベルトに張力を付与することに
よりおこなわれている。
【0003】ベルトを挟み付ける挟圧力を高くすれば、
無段変速機での伝達トルク(トルク容量)が増大するの
で、ベルトの滑りを回避できるが、挟圧力が過剰に高け
れば、無段変速機での動力伝達効率が低下し、また高い
油圧を発生させるための動力の消費が多くなる。そのた
め、一般には、ベルトの滑りが生じない範囲で出来るだ
け挟圧力を低く設定し、またエンジン負荷の変化に応じ
て挟圧力を変化させるようにしている。
【0004】また一方、ベルト式無段変速機での変速
は、各プーリーの溝幅を変化させることにより実行され
る。したがって変速を実行するために各プーリーに作用
させる荷重(推力)は、挟圧力を発生させる荷重(推
力)と同様に軸線方向に向けた荷重となる。そこで従来
では、例えば従動プーリーに挟圧力を設定するための油
圧を作用させ、これに対して駆動プーリーには、従動プ
ーリーに作用させている油圧に対抗して挟圧力を維持で
きる油圧を作用させるとともに、その圧油の量を制御す
ることにより変速比を適宜に設定するようにしている。
【0005】上記の一般的な構成では、駆動プーリーに
作用させる油圧(推力)が、その溝幅の拡大を阻止して
挟圧力を維持する油圧になる。したがって駆動プーリー
側から圧油を流出させれば、ベルトの張力によってその
溝幅が直ちに拡大し、駆動プーリーでのベルトの巻き掛
け半径が小さくなる。すなわちダウンシフトの際の変速
応答性が良好になる。しかしながら、このような構成で
は、挟圧力を維持するために、各プーリーに常時油圧を
作用させる必要があるので、油圧を発生させるための動
力の損失が大きくなる。
【0006】これに対して特開平8−219267号公
報に記載された無段変速機では、挟圧力を発生させるた
めの油圧室を、駆動プーリーと従動プーリーとの両方に
設け、これらの挟圧力用油圧室を互いに連通させて圧油
をその油圧室および連通路に封じ込め、さらに伝達する
べきトルクに応じて高くなる油圧をその連通路に作用さ
せるように構成されている。このような構成であれば、
一方のプーリーにおける挟圧力のための推力に対する反
力が他方のプーリーの挟圧力のための推力となって各プ
ーリでの推力と応力とがバランスする。したがって所定
の挟圧力となるように、一旦、油圧を掛けた後は、継続
的に油圧を供給し続ける必要はなくなり、その結果、油
圧ポンプを駆動する動力の損失が低減される。
【0007】また、上記の公報に記載された無段変速機
では、各プーリーに上記の挟圧力用油圧室に加えて、変
速用油圧室をそれぞれ設け、一方の変速用油圧室に対し
て圧油を供給すると同時に他方の変速用油圧室から圧油
を排出して変速を実行し、また両方の変速用油圧室を油
圧源およびドレーンに対して遮断して所定の変速比を設
定するように構成されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、互い
に連通された挟圧力用油圧室を各プーリーに設ければ、
一旦、所定の挟圧力を設定した後は、挟圧力を設定する
ための油圧を継続的に発生させる必要がなくなる。その
反面、挟圧力を設定するための油圧を、変速を実行する
ための油圧に利用できないので、変速応答性が低下する
可能性があり、特にダウンシフトをアップシフトに対し
て迅速化することが困難である。例えば上記の公報に記
載された無段変速機では、一方のプーリーに設けられた
変速用油圧室に圧油を供給すると同時に、他方の変速用
油圧室から圧油を排出させるから、変速比を増大させる
ダウンシフトと変速比を減少させるアップシフトとの変
速応答性が同じになり、前述した従来一般の構成を備え
た無段変速機での変速特性を得ることができない。
【0009】この発明は、上記の技術的課題に着目して
なされたものであり、駆動プーリーと従動プーリーとの
両方に、互いに連通された挟圧力用油圧室を設けた無段
変速機での変速制御性を向上させることを目的とするも
のである。
【0010】
【課題を解決するための手段およびその作用】この発明
は、上記の目的を達成するために、アップシフト側に油
圧が作用する変速用油圧室とダウンシフト側に油圧が作
用する変速用油圧室の油圧あるいは圧油量を、それぞれ
個別に独立して制御できる制御手段を設けたこと特徴と
するものである。より具体的には、請求項1の発明は、
ベルトが巻き掛けられた駆動プーリーと従動プーリーと
が互いに平行に配置され、かつこれら駆動プーリーと従
動プーリーとのそれぞれの溝幅を狭くするように軸線方
向に向けた推力を生じさせるとともに互いに連通された
挟圧力用油圧室が駆動プーリーと従動プーリーとに設け
られ、さらにいずれか一方のプーリーに対してその溝幅
を拡大するように圧力を作用させる第1変速用油圧室と
該一方のプーリーの溝幅を縮小させるようにいずれかの
プーリーに圧力を作用させる第2変速用油圧室とが設け
られたベルト式無段変速機の制御装置であって、前記第
1変速用油圧室に給排する圧油を制御する第1制御機構
と、前記第2変速用油圧室に給排する圧油を前記第1変
速用油圧室に給排される圧油とは独立して制御する第2
制御機構とを備えていることを特徴とする制御装置であ
る。
【0011】したがって請求項1の発明では、一方の挟
圧力用油圧室に作用する油圧が他方の挟圧力用油圧室に
も同様に作用するので、各プーリーでの受圧面積が同じ
であれば、挟圧力を設定するためには、いずれかのプー
リーにそれ以上の油圧を作用させる必要はなくなる。ま
た面積差がある場合には、いずれかの変速用油圧室に油
圧を加えることになるが、面積差に応じた低い油圧でよ
い。また、変速を実行する場合、第1および第2のいず
れかの変速用油圧室に圧油を供給する。その場合、各変
速用油圧室における油圧の作用方向が互いに反対であ
り、しかも互いに独立して個別に制御できるので、例え
ば両方の変速用油圧室に油圧を作用させておき、その状
態から一方の変速用油圧室の圧油を排出したり、あるい
はいずれか一方の変速用油圧室に油圧をゼロにしておく
など、状況に応じた油圧の制御が実行可能となり、それ
ぞれに応じた変速応答性が得られる。
【0012】また、請求項2の発明は、ベルトが巻き掛
けられる溝幅を軸線方向に向けた推力によって変更可能
な一対のプーリーがその中心軸線を互いに平行にして配
置されるとともに、それらのプーリーに前記推力を発生
させかつ互いに連通された挟圧力用油圧室が設けられた
ベルト式無段変速機の制御装置において、いずれか一方
のプーリーと同一の軸線上に、そのプーリーの溝幅を狭
くする方向に推力を発生させる第1変速用油圧室と、そ
のプーリーの溝幅を拡大する方向に推力を発生させる第
2変速用油圧室とが設けられ、いずれか一方の変速用油
圧室に圧油を供給している際には他方の変速用油圧室か
ら圧油を排出し、かついずれか他方の変速用油圧室に圧
油を供給している際には一方の変速用油圧室から圧油を
排出する切換機構を備えていることを特徴とする制御装
置である。
【0013】したがって請求項2の発明では、一方の挟
圧力用油圧室に作用する油圧が他方の挟圧力用油圧室に
も同様に作用するので、各プーリーでの受圧面積が同じ
であれば、挟圧力を設定するためには、いずれかのプー
リーにそれ以上の油圧を作用させる必要はなくなる。ま
た面積差がある場合には、いずれかの変速用油圧室に油
圧を加えることになるが、面積差に応じた低い油圧でよ
い。また、変速を実行する場合、いずれか一方のプーリ
ーと同一の軸線上に配置された第1変速用油圧室と第2
変速用油圧室との一方に圧油を供給し、あるいは排出す
る。これと併せて他方の変速用油圧室では、反対の制御
をおこなうことになるが、切換機構がこれら二つの制御
を同時に実行するので、二つの変速用油圧室に対して単
一の切換機構を設ければよく、構成および制御が簡素化
される。
【0014】さらに、請求項3の発明は、ベルトが巻き
掛けられた駆動プーリーと従動プーリーとが互いに平行
に配置され、かつこれら駆動プーリーと従動プーリーと
のそれぞれの溝幅を狭くするように軸線方向に向けた推
力を生じさせるとともに互いに連通された挟圧力用油圧
室が駆動プーリーと従動プーリーとに設けられ、さらに
いずれか一方のプーリーに対してその溝幅を拡大するよ
うに圧力を作用させる第1変速用油圧室と該一方のプー
リーの溝幅を縮小させるようにいずれかのプーリーに圧
力を作用させる第2変速用油圧室とが設けられたベルト
式無段変速機の制御装置であって、前記各油圧室に供給
する圧油の元圧となるライン圧を、変速比が増大するよ
うにいずれかの変速用油圧室に圧油を供給する場合に比
較して、該いずれかの変速用油圧室に圧油を供給しない
場合に低下させるライン圧制御機構を備えていることを
特徴とする制御装置である。
【0015】したがって請求項3の発明では、一方の挟
圧力用油圧室に作用する油圧が他方の挟圧力用油圧室に
も同様に作用するので、各プーリーでの受圧面積が同じ
であれば、挟圧力を設定するためには、いずれかのプー
リーにそれ以上の油圧を作用させる必要はなくなる。ま
た面積差がある場合には、いずれかの変速用油圧室に油
圧を加えることになるが、面積差に応じた低い油圧でよ
い。また、変速比を増大させるダウンシフトを実行する
べくいずれかの変速用油圧室に圧油を供給する状況にあ
る場合に比較して、それ以外の場合にライン圧が低下さ
せられる。そのため、ライン圧を発生させるために必要
とする動力が低減される。これとは反対にダウンシフト
を実行する場合には、ライン圧が高くなるので、ダウン
シフトの応答性が損なわれることがない。
【0016】またさらに、請求項4の発明は、ベルトが
巻き掛けられた駆動プーリーと従動プーリーとが互いに
平行に配置され、かつこれら駆動プーリーと従動プーリ
ーとのそれぞれの溝幅を狭くするように軸線方向に向け
た推力を生じさせるとともに互いに連通された挟圧力用
油圧室が駆動プーリーと従動プーリーとに設けられ、さ
らにいずれか一方のプーリーに対してその溝幅を拡大す
るように圧力を作用させる第1変速用油圧室と該一方の
プーリーの溝幅を縮小させるようにいずれかのプーリー
に圧力を作用させる第2変速用油圧室とが設けられたベ
ルト式無段変速機の制御装置であって、変速速度に対す
る要求の程度を判断する判断手段と、相対的に速い変速
速度が要求されている場合と相対的に遅い変速速度が要
求されている場合とで前記各変速用油圧室に対する圧油
の供給状態を異ならせる圧油制御手段とを備えているこ
とを特徴とする制御装置である。
【0017】また、請求項5に記載されているように、
その判断手段は、前記ベルト式無段変速機を搭載した車
両の走行状態に基づいて目標変速速度を求める手段を含
み、さらに、前記圧油制御手段は、その目標変速速度に
応じて前記各変速用油圧室に対する圧油の供給を制御す
る手段を含むように構成することができる。
【0018】したがって請求項4の発明および請求項5
の発明では、一方の挟圧力用油圧室に作用する油圧が他
方の挟圧力用油圧室にも同様に作用するので、各プーリ
ーでの受圧面積が同じであれば、挟圧力を設定するため
には、いずれかのプーリーにそれ以上の油圧を作用させ
る必要はなくなる。また面積差がある場合には、いずれ
かの変速用油圧室に油圧を加えることになるが、面積差
に応じた低い油圧でよい。また、変速速度に対する要求
の度合いあるいは目標変速速度に応じて各変速用油圧室
に対する圧油の供給の状態が設定されるので、遅れ感な
どの違和感を生じることなく変速が実行される。
【0019】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を図に示す具体例
を参照して説明する。この発明に係る無段変速機1は、
ベルト2をトルクの伝動を媒介する伝動部材とした変速
機であり、その構成を図1に模式的に示してある。ベル
ト2が巻き掛けられた駆動プーリー3と従動プーリー4
とが、その中心軸線を互いに平行にした状態で配置され
ている。その駆動プーリー3は、入力軸5からトルクを
伝達されるように構成されており、さらにその入力軸5
は内燃機関などの動力源(図示せず)からトルクが伝達
されるようになっている。
【0020】この駆動プーリー3は、ベルト2を挟み付
け、かつその巻き掛け半径を変更できるように、固定シ
ーブ6と可動シーブ7とによって、外周側に断面V字状
の溝が形成されるように構成されている。その固定シー
ブ6は軸線方向に対して固定され、これに対して可動シ
ーブ7は軸線方向に移動できるようになっている。その
可動シーブ7の背面側(固定シーブ6を向く面とは反対
の面側)に、三つの油圧室8,9,10が駆動プーリー
3の中心軸線と同一の軸線上に配列して設けられてい
る。
【0021】それらの油圧室8,9,10のうちの第1
の油圧室8は、ここに供給された油圧が、可動シーブ7
を固定シーブ6側に押圧するように作用する挟圧力用油
圧室となっている。また、第2の油圧室9は、ここに供
給された油圧が、可動シーブ7を固定シーブ6から離隔
させるように作用する変速用油圧室となっている。言い
換えれば、この油圧室9が駆動プーリー3側に設けられ
ていることにより、ダウンシフトの際に積極的に機能す
る変速用油圧室となっている。さらに第3の油圧室10
は、上記の変速用油室9の油圧による軸方向力(推力)
に対抗する軸方向力(推力)を発生させるように油圧が
作用する変速用油圧となっている。すなわち、この変速
用油圧室10に供給した油圧によって可動シーブ7が固
定シーブ6側に押圧される。
【0022】他方、従動プーリー4は、従動軸11と一
体に回転するようになっており、この従動軸11から所
定の出力用部材もしくは中間回転部材(それぞれ図示せ
ず)にトルクを伝達するようになっている。また、この
従動プーリー4は、上記の駆動プーリー3と同様に、ベ
ルト2を挟み付け、かつその巻き掛け半径を変更できる
ように、固定シーブ12と可動シーブ13とによって、
外周側に断面V字状の溝が形成されるように構成されて
いる。その固定シーブ12は軸線方向に対して固定さ
れ、これに対して可動シーブ13は軸線方向に移動でき
るようになっている。
【0023】その可動シーブ13の背面側(固定シーブ
12を向く面とは反対の面側)に、一つの油圧室14が
従動プーリー4の中心軸線と同一の軸線上に設けられて
いる。この油圧室14は、ここに供給された油圧が、可
動シーブ13を固定シーブ12側に押圧するように作用
する挟圧力用油圧室となっている。そして、この挟圧力
用油圧室14と駆動プーリー3側の挟圧力用油圧室8と
が互いに連通され、各挟圧力用油圧室8,14に同一の
油圧が作用するようになっている。
【0024】上記の各油圧室8,9,10,14に対す
る油圧の給排を制御するための制御機構を図2に模式的
に示してある。これらの油圧室8,9,10,14に供
給される油圧は、無段変速機1の全体の元圧であるライ
ン圧を油圧源15としており、その油圧源15と各挟圧
力用油圧室8,14との間に、挟圧力用制御弁16が設
けられている。
【0025】この挟圧力用制御弁16は、各挟圧力用油
圧室8,14への油圧の給排およびその圧力を制御する
ためのバルブであって、一例として電磁式調圧弁が採用
され、あるいはリニアソレノイドバルブ(図示せず)の
出力圧を信号圧とした調圧弁が採用されている。そし
て、その調圧レベルすなわち出力圧が、無段変速機1に
要求される伝達トルクに応じた挟圧力を発生する圧力と
なるように制御される。
【0026】また、油圧源15と一方の変速用油圧室9
との間に変速用制御弁17が設けられている。その変速
用油圧室9は、ここに圧油が供給されることにより無段
変速機1でダウンシフトが生じるから、この変速制御弁
17はダウンシフト用制御弁となっている。このダウン
シフト用制御弁17も上記の挟圧力用制御弁16と同様
に、油圧の給排およびその圧力を電気的に制御するバル
ブであって、一例として電磁式調圧弁が採用され、ある
いはリニアソレノイドバルブ(図示せず)の出力圧を信
号圧とした調圧弁が採用されている。そして、その調圧
レベルすなわち出力圧もしくは流量が、変速の要求に応
じて制御される。
【0027】さらに、油圧源15と一方の変速用油圧室
10との間に変速用制御弁18が設けられている。その
変速用油圧室10は、ここに圧油が供給されることによ
り無段変速機1でアップシフトが生じるから、この変速
制御弁18はアップシフト用制御弁となっている。この
アップシフト用制御弁18も上記の挟圧力用制御弁16
やダウンシフト用制御弁17と同様に、油圧の給排およ
びその圧力を電気的に制御するバルブであって、一例と
して電磁式調圧弁が採用され、あるいはリニアソレノイ
ドバルブ(図示せず)の出力圧を信号圧とした調圧弁が
採用されている。そして、その調圧レベルすなわち出力
圧もしくは流量が、変速の要求に応じて制御される。
【0028】なお、上記の無段変速機1は、エンジン回
転数が目標回転数となるように制御され、その結果とし
て変速比が所定値に設定されるのであり、したがって上
記のダウンシフト用制御弁17やアップシフト用制御弁
18はそのような変速操作に応じて制御される。
【0029】したがってこの発明に係る制御装置は、上
述したように、各変速用油圧室9,10に対する圧油の
給排を互いに独立した個別の制御弁17,18によって
制御するようになっている。そのため、変速制御が多様
化され、例えば変速速度を緩急に変化させることができ
る。すなわち、各変速用油圧室9,10に油圧を供給し
ておき、その状態で一方の変速用油圧室(例えば変速用
油圧室10)から急速に圧油を排出することにより、速
い速度で変速をおこなうことができる。
【0030】なお、上述したように各変速用油圧室9,
10は互いに反対方向に作用する油圧室であるから、そ
の一方に圧油を供給した場合には、他方から圧油を排出
し、あるいは事前に圧油を抜いておく必要がある。この
ように圧油の給排が互いに反対になるので、各変速用油
圧室9,10に対する圧油の給排の制御を、上記の二つ
の制御弁17,18に替えて、調圧機能のある制御弁1
9と切替弁20とによっておこなうように構成すること
ができる。その例を図3に示してある。
【0031】すなわち制御弁19が油圧源15に接続さ
れている。この制御弁19は、調圧機能のあるバルブで
あって、一例として前述した各制御弁16,17,18
と同様のものである。その出力ポート19aが切替弁2
0の入力ポート20aに接続されている。この切替弁2
0は、入力ポート20aの他に、二つの出力ポート20
b,20cと、二つのドレーンポート20d,20eと
を備えている電磁切替弁であり、入力ポート20aがい
ずれか一方の出力ポート20b(もしくは20c)に連
通している場合には、他方の出力ポート20c(もしく
は20b)がいずれか一方のドレーンポート20d(も
しくは20e)に連通するように構成されている。そし
て、一方の出力ポート20bがダウンシフトの際に油圧
が供給される変速用油圧室9に接続され、また他方の出
力ポート20cがアップシフトの際に油圧が供給される
変速用油圧室10に接続されている。
【0032】したがって切替弁20を動作させてその入
力ポート20aを図3での上側の出力ポート20bに連
通させると、ダウンシフト用の変速用油圧室9に圧油が
供給される。同時に、他方の出力ポート20cがドレー
ンポート20dに連通するので、アップシフト用の変速
用油圧室10から圧油が排出される。切替弁20がこれ
とは反対に動作すると、入力ポート20aが図3での下
側の出力ポート20cに連通してアップシフト用の変速
用油圧室10に圧油が供給される。これと同時に上側の
出力ポート20bがドレーンポート20eに連通し、ダ
ウンシフト用の変速用油圧室9から圧油が排出される。
このような構成であれば、調圧と圧油の給排との制御
を、それぞれ異なるバルブで実行することになるので、
制御が容易かつ確実になる。
【0033】上記の各油圧室8,9,10,14に供給
される油圧は、ライン圧を元圧としているので、ライン
圧が高いほどその圧油の供給が速く、また設定可能な最
高圧が高くなる。そこで、この発明に係る制御装置は、
無段変速機1で設定される変速比を最大値に戻すダウン
シフトを迅速化するために、ダウンシフトの際のライン
圧を高くするように構成することができる。その例を図
4に示してある。
【0034】図4に示すライン圧制御弁21は、油圧ポ
ンプ22で発生した油圧を、信号圧に応じたライン圧に
調圧する調圧弁であって、入力ポート21aを出力ポー
ト21bに選択的に連通させるスプール21cと、入力
ポート21aを出力ポート21bに対して遮断する方向
にそのスプール21cを押圧するスプリング21dと、
そのスプリング21dと同じ側に配置された調圧ピスト
ン21eとを備えている。その入力ポート21aに油圧
ポンプ22およびライン圧油路23が接続され、またス
プール21cをスプリング21d側に押圧するように油
圧を作用させるフィードバックポート21fにライン圧
油路23の油圧が印加されている。
【0035】また、上記の調圧ピストン21eは、受圧
面積の異なる二つのピストンを備えており、図4に示す
例では、大きい受圧面積のピストンがスプール21c側
に配置されている。そして、受圧面積の小さいピストン
に向けて開口した第1の信号圧ポート21gが信号圧源
24に連通され、また各ピストンの間に開口する第2の
信号圧ポート21hが切替弁25を介して信号圧源24
に接続されている。
【0036】ここで信号圧源24は、ライン圧の調圧レ
ベルを設定するための信号圧を出力するリニアソレノイ
ドバルブ(図示せず)やカットバック圧を発生するため
のバルブ(図示せず)などである。また、切替弁25
は、一例として電磁切替弁であって、ダウンシフトを実
行するべき状態にあるときに第2の信号圧ポート21h
を信号圧源24に連通させ、それ以外の状態では第2の
信号圧ポート21hをドレーンに連通させるように構成
されている。なお、ライン圧制御弁21における出力ポ
ート21bは潤滑油系統26に連通されている。さら
に、ライン圧油路23が前述した油圧源となっている。
【0037】したがって通常時は、第1の信号圧ポート
21gに信号圧が供給され、その圧力およびスプリング
21dの弾性力に応じた荷重がスプール21cに作用し
ている。その荷重に対抗する圧力がフィードバックポー
ト21fに作用するようになると、入力ポート21aが
出力ポート21bに連通するので、ライン圧油路23の
油圧すなわちライン圧がそれ以上に高くなることがな
い。その結果、信号圧に応じたライン圧が出力される。
【0038】これに対して急速にダウンシフトするべき
状態になると、切替弁25が切替動作をおこなって信号
圧を第2の信号圧ポート21hに供給する。その信号圧
は、調圧ピストン21eにおける二つのピストンの間に
供給されるので、そのピストンの受圧面積の差に起因し
て調圧ピストン21eをスプール21c側に押圧する。
その結果、スプール21cをフィードバックポート21
f側に押す荷重が増大するので、ライン圧がその荷重の
増大に応じて高くなる。
【0039】したがって図4に示す構成を備えた制御装
置では、急速にダウンシフトする場合には、ライン圧が
昇圧され、これがダウンシフト用の変速用油圧室9に供
給され、あるいはその昇圧されたライン圧を元圧とする
圧油が変速用油圧室9に供給されるので、ダウンシフト
の変速速度を速くすることができる。これに対して通常
時は、ライン圧を相対的に低圧に設定することができる
ので、油圧ポンプ22に対する負荷を減じて動力の損失
を低減し、ひいては車両の燃費を向上させることができ
る。
【0040】なお、図4に示す切替弁25に替えて図3
に示す切替弁20を転用することができる。その例を図
5に示してある。図5に示す切替弁20は、ダウンシフ
ト用の変速用油圧室9に圧油を供給する動作状態で互い
に連通し、これとは反対にアップシフト用の変速用油圧
室10に圧油を供給する動作状態ではその連通が遮断さ
れる更に二つのポート20f,20gを備えている。そ
してその一方のポート21fが信号圧源24に接続さ
れ、他方のポート20gがライン圧制御弁21における
第2の信号圧ポート21hに接続されている。
【0041】したがって図5に示す構成では、ダウンシ
フトするべく変速用油圧室9に圧油を供給する場合に
は、同時に各ポート20f,20gが連通してライン圧
制御弁21における第2の信号圧ポート21hに信号圧
が供給される。その結果、ライン圧制御弁21での調圧
レベルが高くなってライン圧が昇圧される。そして、制
御弁19は、その昇圧されたライン圧を元圧として調圧
をおこなうので、変速用油圧室9に供給される圧油の圧
力が高くなり、あるいは圧油の供給速度が速くなり、ダ
ウンシフトの変速速度が向上する。また、これとは反対
に通常時は、ライン圧が相対的に低圧に維持されるの
で、油圧ポンプ22を駆動することに伴う動力損失が低
減される。
【0042】上記のようにこの発明に係る制御装置は、
駆動プーリー3側の挟圧力用油圧室8と従動プーリー4
側の挟圧力用油圧室14とが互いに連通されているの
で、ベルト2の張力で可動シーブ7,13を押し戻す荷
重と各挟圧力用油圧室8,14での油圧による推力とが
バランスし、もしくはほぼバランスし、いずれかの可動
シーブ7,13を押し戻す荷重がゼロもしくはほぼゼロ
になる。したがって変速は、いずれかの変速用油圧室
9,10に圧油を供給することにより、あるいは供給し
てある圧油を排出することにより実行することができ
る。そして、その圧油の給排の仕方によって適宜の変速
速度とすることができる。
【0043】図6は、その制御例を示しており、先ず、
必要変速速度が計算される(ステップS1)。これは、
例えばアクセル開度(図示しないアクセルペダルの踏み
込み量)、アクセル開度の変化速度、車速、現在の変速
比、ブレーキ信号などに基づいて計算される。ついで、
駆動プーリー3および従動プーリー4での挟圧力(各可
動シーブ7,13での推力)が計算される(ステップS
2)。これは、無段変速機1に入力されるトルクをベル
ト2の滑りを生じることなく伝達できる挟圧力の計算で
あり、摩擦係数や巻き掛け半径、遠心力、各プーリー
3,4でのベルト2の挟み角などを使用して計算され
る。
【0044】ついで、算出された挟圧力に基づいて従動
プーリー4での推力Wout を得るための油圧P14が算出
される(ステップS3)。その後、急減速が生じる可能
性の高い条件が成立しているか否かが判断される(ステ
ップS4)。その条件は、例えば、設定されている変速
比が所定の変速比以下であること、車速が所定車速以下
であること、アクセル開度が所定値以下であること、ア
クセル開度の変化速度が所定の速度以上であること、ブ
レーキ信号のON状態の継続時間が所定時間以上である
ことであり、そのいずれかの条件が成立しているか否か
が判断される。
【0045】このステップS4で肯定的に判断された場
合には、変速比を迅速に最大値に戻す急減速が生じる可
能性が高いことになり、その場合には、各変速用油圧室
9,10に所定の油圧P9 ,P10がそれぞれ供給される
(ステップS5)。ここで、各油圧室8,9,10,1
4での推力をそれぞれW8 、W9 、W10、W14すると、
駆動プーリー3での推力Winは、 Win=W8 +W10−W9 であり、また従動プーリー4での推力Wout は、Wout
=W14=W8 である。したがってその時点の変速比を維
持するためには、 W10−W9 =Win=W8 となる必要がある。
【0046】そして、各変速用油圧室9,10の受圧面
積をそれぞれA9 ,A10とすれば、A10・P10−A9 ・
P9 =Win=W8となるように、各油圧P10,P9 が求
められる。なおその場合、変速用油圧室9の油圧P9 が
変速用油圧室10の油圧P10と挟圧力用油圧室8の油圧
P8 より高くならないように設定する。こうして両方の
変速用油圧室9,10に所定の油圧P9 ,P10を供給し
ておく。
【0047】これに対して急減速の生じる可能性が低い
ことによりステップS4で否定的に判断された場合に
は、いずれかの変速用油圧室9,10の油圧P9 ,P10
をゼロとして他方の油圧が計算される(ステップS
6)。すなわち、いずれか一方の変速用油圧室9,10
のみに油圧が供給される。
【0048】こうして各油圧が算出された後、それぞれ
の油圧を発生するように各制御弁に指令信号が出力され
る(ステップS7)。
【0049】したがって急減速する場合、各変速用油圧
室9,10の両方に油圧を供給してある状態でアップシ
フト用の変速用油圧室10から圧油を排出してその変速
用油圧室10の油圧を下げることになる。圧油の排出は
供給よりも迅速におこなわれるので、駆動プーリー3側
の推力Winが急速に低下し、その結果、駆動プーリー3
における可動シーブ7が急速に後退移動してその溝幅が
拡大する。すなわち急速にその巻き掛け半径が減少して
変速比が増大する。またその場合、ダウンシフト用の変
速用油圧室9に供給する油圧P9 を他の油圧P8 ,P10
より低くしておくことにより、油圧ポンプ22の駆動ト
ルクが特に大きくなることがないので、動力の損失から
防止もしくは抑制することができる。
【0050】ここで、上記の具体例とこの発明との関係
を簡単に説明すると、図2に示す変速用制御弁17と変
速制御弁18との一方が請求項1の発明における第1制
御機構に相当し、他方が第2制御機構に相当する。また
図3あるいは図5に示す切替弁20が請求項2の発明に
おける切換機構に相当する。さらに、図4および図5に
示すライン圧制御弁21が請求項3の発明におけるライ
ン圧制御機構に相当する。そして、図6に示すステップ
S4の機能的手段が請求項4および請求項5の発明にお
ける判断手段に相当し、ステップS5およびステップS
6の機能的手段が請求項4および請求項5の発明におけ
る圧油制御手段に相当する。
【0051】なお、この発明は上述した具体例に限定さ
れないのであって、請求項1の発明および請求項3ない
し5の発明では、各変速用油圧室をいずれか一方のプー
リーと同一軸線上に配置する必要はなく、それぞれ異な
るプーリー側に設けてもよい。また、変速用油圧室は駆
動プーリー側に限らず従動プーリー側に設けてもよい。
さらにこの発明における各制御機構や切換機構あるいは
ライン圧制御機構は、スプールタイプのバルブ以外の適
宜の機構によって構成してもよい。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、変速を実行する場合、第1および第2の変速用
油圧室の圧油を互いに独立して個別に制御できるので、
例えば両方の変速用油圧室に油圧を作用させておき、そ
の状態から一方の変速用油圧室の圧油を排出したり、あ
るいはいずれか一方の変速用油圧室に油圧をゼロにして
おくなど、状況に応じた油圧の制御が実行可能となり、
その結果、それぞれに応じた変速応答性を得られ、変速
制御性を向上させることができ、これに加えて、油圧を
発生させるポンプの駆動トルクを低減して動力の損失を
防止もしくは抑制することができる。
【0053】また、請求項2の発明によれば、変速を実
行する場合、いずれか一方のプーリーと同一の軸線上に
配置された第1変速用油圧室と第2変速用油圧室との一
方に圧油を供給し、あるいは排出するこれら二つの制御
を単一の切換機構が同時に実行するので、二つの変速用
油圧室に対して単一の切換機構を設ければよく、その結
果、無段変速機もしくはその制御装置の構成を簡素化で
き、またその制御を簡素化することができる。
【0054】さらに、請求項3の発明によれば、変速比
を増大させるダウンシフトを実行するべくいずれかの変
速用油圧室に圧油を供給する状況にある場合に比較し
て、それ以外の場合にライン圧を低下させるため、ライ
ン圧を発生させるために必要とする動力を低減でき、こ
れとは反対にダウンシフトを実行する場合には、ライン
圧が高くなるので、ダウンシフトの応答性を向上させる
ことができる。
【0055】またさらに、請求項4の発明および請求項
5の発明によれば、変速速度に対する要求の度合いある
いは目標変速速度に応じて各変速用油圧室に対する圧油
の供給の状態を設定するので、遅れ感などの違和感を生
じることなく変速を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る無段変速機の一例を模式的に
示す概略図である。
【図2】 その各油圧室に対する油圧の給排を制御する
ための機構の一例を模式的に示す概略図である。
【図3】 各油圧室に対する油圧の給排を制御するため
の機構の他の例を模式的に示す概略図である。
【図4】 ライン圧を制御するための機構の一例を模式
的に示す概略図である。
【図5】 ライン圧を制御するための機構の他の例を模
式的に示す概略図である。
【図6】 請求項4および5の発明による制御例を説明
するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1…ベルト式無段変速機、 2…ベルト、 3…駆動プ
ーリ、 4…従動プーリー、 8,14…挟圧力用油圧
室、 9,10…変速用油圧室、 16…挟圧力用制御
弁、 17,18…変速用制御弁、 20,25…切替
弁、 21…ライン圧制御弁。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 59:44 F16H 59:44 59:54 59:54 59:70 59:70 63:06 63:06 (72)発明者 茨木 隆次 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3J050 AA02 BA03 BB12 CB01 CB05 CC10 DA01 3J552 MA07 NA01 NB01 PA20 PA59 QA06C QA24C RA03 RA06 SA32 SA36 SA53 VA14W VA18W VA52W VA53W VA74W VA74Y VA76Z VB01Z VD02Z VD07Z VD11Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベルトが巻き掛けられた駆動プーリーと
    従動プーリーとが互いに平行に配置され、かつこれら駆
    動プーリーと従動プーリーとのそれぞれの溝幅を狭くす
    るように軸線方向に向けた推力を生じさせるとともに互
    いに連通された挟圧力用油圧室が駆動プーリーと従動プ
    ーリーとに設けられ、さらにいずれか一方のプーリーに
    対してその溝幅を拡大するように圧力を作用させる第1
    変速用油圧室と該一方のプーリーの溝幅を縮小させるよ
    うにいずれかのプーリーに圧力を作用させる第2変速用
    油圧室とが設けられたベルト式無段変速機の制御装置で
    あって、 前記第1変速用油圧室に給排する圧油を制御する第1制
    御機構と、 前記第2変速用油圧室に給排する圧油を前記第1変速用
    油圧室に給排される圧油とは独立して制御する第2制御
    機構とを備えていることを特徴とするベルト式無段変速
    機の制御装置。
  2. 【請求項2】 ベルトが巻き掛けられる溝幅を軸線方向
    に向けた推力によって変更可能な一対のプーリーがその
    中心軸線を互いに平行にして配置されるとともに、それ
    らのプーリーに前記推力を発生させかつ互いに連通され
    た挟圧力用油圧室が設けられたベルト式無段変速機の制
    御装置において、 いずれか一方のプーリーと同一の軸線上に、そのプーリ
    ーの溝幅を狭くする方向に推力を発生させる第1変速用
    油圧室と、そのプーリーの溝幅を拡大する方向に推力を
    発生させる第2変速用油圧室とが設けられ、 いずれか一方の変速用油圧室に圧油を供給している際に
    は他方の変速用油圧室から圧油を排出し、かついずれか
    他方の変速用油圧室に圧油を供給している際には一方の
    変速用油圧室から圧油を排出する切換機構を備えている
    ことを特徴とするベルト式無段変速機の制御装置。
  3. 【請求項3】 ベルトが巻き掛けられた駆動プーリーと
    従動プーリーとが互いに平行に配置され、かつこれら駆
    動プーリーと従動プーリーとのそれぞれの溝幅を狭くす
    るように軸線方向に向けた推力を生じさせるとともに互
    いに連通された挟圧力用油圧室が駆動プーリーと従動プ
    ーリーとに設けられ、さらにいずれか一方のプーリーに
    対してその溝幅を拡大するように圧力を作用させる第1
    変速用油圧室と該一方のプーリーの溝幅を縮小させるよ
    うにいずれかのプーリーに圧力を作用させる第2変速用
    油圧室とが設けられたベルト式無段変速機の制御装置で
    あって、 前記各油圧室に供給する圧油の元圧となるライン圧を、
    変速比が増大するようにいずれかの変速用油圧室に圧油
    を供給する場合に比較して、該いずれかの変速用油圧室
    に圧油を供給しない場合に低下させるライン圧制御機構
    を備えていることを特徴とするベルト式無段変速機の制
    御装置。
  4. 【請求項4】 ベルトが巻き掛けられた駆動プーリーと
    従動プーリーとが互いに平行に配置され、かつこれら駆
    動プーリーと従動プーリーとのそれぞれの溝幅を狭くす
    るように軸線方向に向けた推力を生じさせるとともに互
    いに連通された挟圧力用油圧室が駆動プーリーと従動プ
    ーリーとに設けられ、さらにいずれか一方のプーリーに
    対してその溝幅を拡大するように圧力を作用させる第1
    変速用油圧室と該一方のプーリーの溝幅を縮小させるよ
    うにいずれかのプーリーに圧力を作用させる第2変速用
    油圧室とが設けられたベルト式無段変速機の制御装置で
    あって、 変速速度に対する要求の程度を判断する判断手段と、 相対的に速い変速速度が要求されている場合と相対的に
    遅い変速速度が要求されている場合とで前記各変速用油
    圧室に対する圧油の供給状態を異ならせる圧油制御手段
    とを備えていることを特徴とするベルト式無段変速機の
    制御装置。
  5. 【請求項5】 前記判断手段は、前記ベルト式無段変速
    機を搭載した車両の走行状態に基づいて目標変速速度を
    求める手段を含み、 前記圧油制御手段は、その目標変速速度に応じて前記各
    変速用油圧室に対する圧油の供給を制御する手段を含む
    ことを特徴とする請求項4に記載のベルト式無段変速機
    の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006194390A (ja) * 2005-01-17 2006-07-27 Toyota Motor Corp 無段変速機の受圧面差を伴う変速制御装置
JP2011085175A (ja) * 2009-10-14 2011-04-28 Toyota Motor Corp ベルト型無段変速機の油圧制御装置

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