JP5007503B2 - 自動変速機用発進要素のスリップ締結制御装置 - Google Patents

自動変速機用発進要素のスリップ締結制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、無段変速機を含む自動変速機の変速伝動機構と原動機との間へ、トルクコンバータに代えて湿式クラッチや湿式ブレーキなどの摩擦式発進要素を介在させた型式の自動変速機に関し、特に、当該摩擦式発進要素を違和感のない好適な態様でスリップ締結させる、自動変速機用発進要素のスリップ締結制御装置に係わる。
変速伝動機構と原動機との間へ、トルクコンバータに代えて湿式クラッチや湿式ブレーキなどの摩擦式発進要素を介在させた自動変速機としては従来、例えば特許文献1に記載のごときものが知られている。
一方で、発進要素としての発進クラッチの締結制御技術として特許文献2には、発進クラッチの締結容量を決定するクラッチ油圧を、エンジン回転数と、クラッチの前後速度比と、エンジンスロットル開度(エンジン負荷)とに応じて定めるようにした技術が示されている。
この技術は、発進クラッチの締結容量(クラッチ油圧)をクラッチの前後速度比と、エンジンスロットル開度(エンジン負荷)とに基づき、また、エンジン回転数による補正下に求め、発進クラッチの締結容量(クラッチ油圧)がこの演算値に一致するよう制御して、エンジントルク変動ショックを発進クラッチのスリップにより吸収ことを旨とする。
そして特許文献2には更に、発進クラッチの締結容量(クラッチ油圧)と、エンジンスロットル開度(エンジン負荷)との関係につき、エンジンスロットル開度(エンジン負荷)が大きいほど発進クラッチの締結容量(クラッチ油圧)を大きくする技術が開示されている。
特開昭63−090443号公報 特開平09−072353号公報
しかし、上記した従来の摩擦式発進要素のスリップ締結制御にあっては、エンジントルク変動ショックを発進クラッチのスリップにより吸収ことを旨とするため、エンジンスロットル開度(エンジン負荷)が大きいほど発進クラッチの締結容量(クラッチ油圧)を大きくするものであっても、発進クラッチの締結容量(クラッチ油圧)が運転者の運転意図にマッチした適切なものである保証はない。
つまり、エンジンスロットル開度(エンジン負荷)が大きいほど発進クラッチの締結容量(クラッチ油圧)を大きくするため、運転者がアクセルペダル(アクセル開度APO)の操作によりエンジンスロットル開度(エンジン負荷)を変化させると、発進クラッチの締結容量(クラッチ油圧)もアクセルペダル(アクセル開度APO)の操作速度に呼応してアクセル操作前の値からアクセル操作後の値へと変化して、以下に説明する問題を生ずる。
図7(a)に示すごとく、瞬時t1にアクセル開度APOを図示のごとくに増大させるアクセルペダルの踏み込みを行った場合につき説明すると、
アクセル開度APOの増大に呼応し発進クラッチ油圧指令値tPcも対応する速度で増大し、締結油圧をかかる指令値に追従するよう制御される発進クラッチが急締結することとなる。
かかる発進クラッチの急締結により、エンジン回転数Neが図示のごとく車速対応の回転数まで低下するが、
アクセル開度APOを増大させるアクセルペダル踏み込み時は運転者がエンジン回転数Neの上昇による加速を望んでいることから、運転者は上記のようなエンジン回転数Neの低下に違和感を持つという問題を生ずる。
一方で発進クラッチの急締結は、上記エンジン回転数Neの低下による回転イナーシャフェーズ分のショックを発生させることになり、この点でも好ましくない。
上記の諸問題は、アクセルペダル踏み込み速度(アクセル開度増大割合)が高いときほど顕著になる。
また逆に図8(a)に示すごとく、瞬時t1にアクセル開度APOを図示のごとくに低下させるアクセルペダルの戻し操作を行った場合につき説明すると、
アクセル開度APOの低下に呼応し発進クラッチ油圧指令値tPcも対応する速度で低下し、締結油圧をかかる指令値に追従するよう制御される発進クラッチが急速に解放することとなる。
かかる発進クラッチの急解放により、大きなエンジンブレーキが期待できなくなるほか、エンジン回転数Neが図示のごとく一瞬上昇するが、
アクセル開度APOを低下させるアクセルペダル戻し時は運転者がエンジンブレーキによる減速のほかに、エンジン回転数Neが徐々に低下することを望んでいることから、運転者は上記のようなエンジンブレーキ不足(車両の空走感)に違和感を持つと共に、上記のようなエンジン回転数Neの上昇にも違和感を持つという問題を生ずる。
一方で発進クラッチの急解放は、当該クラッチの前後回転数差が許容値を超える事態を生じさせることがあり、クラッチの耐久性を低下させるという点でも好ましくない。
上記の諸問題は、アクセルペダル戻し速度(アクセル開度低下割合)が高いときほど顕著になる。
本発明は、発進要素のスリップ締結領域において、原動機負荷の変化に伴う発進要素の締結力変化に関する時間変化割合を原動機負荷の変化速度に応じて制限すれば、上記の問題をことごとく解消し得るとの事実認識に基づき、
この着想を具体化して上記の問題解決を実現し得るようにした自動変速機用発進要素のスリップ締結制御装置を提案することを目的とする。
この目的のため本発明による自動変速機用発進要素のスリップ締結制御装置は、請求項1に記載のごとく、
原動機と変速伝動機構との間に介在させた摩擦式発進要素の締結により原動機から変速伝動機構への動力伝達が可能で、該摩擦式発進要素の締結力を前記原動機の負荷が大きいほど大きくするようにした自動変速機を要旨構成の基礎前提とし、
前記原動機負荷の変化率を検出する原動機負荷変化率検出手段と、
前記摩擦式発進要素をスリップ締結すべきスリップ締結領域で、前記原動機負荷の変化に伴う前記摩擦式発進要素の締結力変化を、前記原動機負荷変化率検出手段で検出した原動機負荷変化率が大きいほど前記摩擦式発進要素の締結力変化割合が小さくなるように制限する発進要素締結力変化制限手段とを設けた構成に特徴づけられる。
かかる本発明の構成によれば、発進要素締結力変化制限手段が、摩擦式発進要素をスリップ締結すべきスリップ締結領域で、原動機負荷の変化に伴う前記摩擦式発進要素の締結力変化を、原動機負荷変化率検出手段で検出した原動機負荷変化率が大きいほど摩擦式発進要素の締結力変化割合が小さくなるように制限するため、以下の作用効果を奏し得る。
つまり、発進要素のスリップ締結領域において原動機負荷を増大させた時に発生する、図7(a)につき前述した問題、つまり、発進要素の急締結により原動機回転数が運転者の思惑とは逆に低下するという違和感や、発進要素の急締結によりショックが発生するという問題を解消し得ると共に、
発進要素のスリップ締結領域において原動機負荷を低下させた時に発生する、図8(a)につき前述した問題、つまり、発進要素の急解放に起因したエンジンブレーキ不足による車両の空走感に関する問題、および、発進要素の急解放により原動機回転数が運転者の思惑とは逆に一瞬上昇するという違和感の問題、更には、発進要素の急解放に起因してその前後回転数差が許容値を超えて耐久性が低下するという問題を解消することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例になる発進要素スリップ締結制御装置を具えた自動変速機としてのVベルト式無段変速機を、その制御系と共に示す変速制御システム図である。
1は、原動機としてのエンジン、2は、Vベルト式無段変速機を示し、これらで車両のパワートレーンを構成する。
エンジン1はガソリンエンジンとするも、運転者が操作するアクセルペダル3に機械的に連結せず、これから切り離されて、モータ4により開度を電子制御されるようにしたスロットルバルブ5を具え、
モータ4を目標スロットル開度(tTVO)指令に対応した回転位置にすることで、スロットルバルブ5のスロットル開度TVOを目標スロットル開度tTVOにして、エンジン1の出力を基本的にはアクセル開度APOに応じたものにするようなものとする。
無段変速機2は周知のVベルト式無段変速機とし、トルクコンバータに代わる入力回転伝動機構6およびトーショナルダンパD/Pを順次介してエンジン1の出力軸に駆動結合されたプライマリプーリ7と、これに整列配置したセカンダリプーリ8と、これら両プーリ間に掛け渡したVベルト9とを具え、これらで本発明における変速伝動機構を構成する。
そして、セカンダリプーリ8にファイナルドライブギヤ組10を介してディファレンシャルギヤ装置11を駆動結合し、これらにより左右の車輪12L,12Rを回転駆動するものとする。
無段変速機2を変速可能とするために、プライマリプーリ7およびセカンダリプーリ8のそれぞれのV溝を形成するフランジのうち、一方の可動フランジ7a,8aを他方の固定フランジ7b,8bに対して相対的に接近してV溝幅を狭めたり、離反してV溝幅を広め得るようにし、
両可動フランジ7a,8aを、目標変速比(tI)指令に応動するコントロールバルブボディー13からのプライマリプーリ圧Ppriおよびセカンダリプーリ圧Psecに応じた位置に変位させることで、無段変速機2を実変速比が目標変速比tIに一致するよう無段変速させ得るものとする。
エンジン1およびプライマリプーリ7間に介在させた入力回転伝動機構6は、単純遊星歯車組14と、湿式多板クラッチである前進クラッチ15と、同じく湿式多板ブレーキである後進ブレーキ16とで構成し、前進クラッチ15および後進ブレーキ16が本発明における摩擦式発進要素に対応する。
単純遊星歯車組14は、そのサンギヤ14sをプライマリプーリ7に回転係合させ、リングギヤ14rをトーショナルダンパD/Pを介してエンジン1の出力軸に結合し、サンギヤ14sおよびリングギヤ14r間を前進クラッチ15により結合可能とし、サンギヤ14sおよびリングギヤ14r間に噛合するピニオン14pを回転自在に支持するキャリア14cを後進ブレーキ17により固定可能とする。
かかる構成の入力回転伝動機構6は、前進クラッチ15および後進ブレーキ16を解放した状態では、トーショナルダンパD/Pからのエンジン回転をプライマリプーリ7に入力させないことにより、停車を可能にする。
前進クラッチ15のみを締結した状態で入力回転伝動機構6は、トーショナルダンパD/Pからのエンジン回転をプライマリプーリ7にそのまま入力して前進走行を可能にする。
後進ブレーキ16のみを締結した状態で入力回転伝動機構6は、トーショナルダンパD/Pからのエンジン回転を逆転させてプライマリプーリ7に入力し、後進走行を可能にする。
前進クラッチ15および後進ブレーキ16の上記した締結、解放制御(本発明が目的とする発進要素のスリップ締結制御を含む)は、前記したごとくに無段変速機2の変速制御を司るコントロールバルブボディー13からの締結圧Pcにより、後で詳述するごとくに行うものとする。
これら制御のためコントロールバルブボディー13には、エンジン駆動されるオイルポンプO/Pからの作動油を供給し、コントロールバルブボディー13はこれを媒体として上記の各種制御を実行する。
前記した目標スロットル開度tTVO、および目標変速比tI、並びに前進クラッチ15および後進ブレーキ16の締結圧Pcに関する指令値tPc(エンジン負荷が大きいほど大きな値)はそれぞれ、コントローラ21により求めることとする。
これがためコントローラ21には、アクセルペダル3の踏み込み位置(アクセル開度)APOを検出するアクセル開度センサ22からの信号と、
スロットル開度TVOを検出するスロットル開度センサ23からの信号と、
プライマリプーリ7の回転数である変速機入力回転数Niを検出する変速機入力回転数センサ24からの信号と、
セカンダリプーリ8の回転数である変速機出力回転数Noを検出する変速機出力回転数センサ25からの信号と、
車速VSPを検出する車速センサ26からの信号と、
エンジン回転数Neを検出するエンジン回転数センサ27からの信号と、
運転者が操作するレンジ選択スイッチ28からの選択レンジ指令Srと、
車両のブレーキペダル(図示せず)を踏み込む制動時にONにされるブレーキスイッチ29からの信号とをそれぞれ入力する。
図1の無段変速機2はシフトバイワイヤ式自動変速機とし、これがため図2に示すごとく、コントロールバルブボディー13内のマニュアル弁31は、マニュアルシャフト32の回転を介してスプール31aを、P(駐車)レンジ位置、R(後進走行)レンジ位置、N(停車)レンジ位置、またはD(前進走行)レンジ位置へ後述のごとく電子制御下にシフトされ、選択レンジに応じて周知のように変速制御されるものとする。
マニュアル弁31は、ほとんどの自動変速機で採用されている一般的なPレンジ、Rレンジ、Nレンジ、Dレンジの順次配列になる直線的なレンジパターンにならってこの順番に、Pレンジ位置、Rレンジ位置、Nレンジ位置、およびDレンジ位置をスプール31aに割り当て、これらの位置ごとに以下のごとく機能するものとする。
マニュアル弁31は、入力ポート31bへライン圧Pを供給されており、このライン圧Pは、エンジン1により駆動されるオイルポンプO/P(図1参照)からの作動油を図示せざるプレッシャレギュレータ弁により調圧して作り出したものである。
マニュアル弁31は、スプール31aが図2に示すごとくNレンジ位置のとき、入力ポート31bへのライン圧Pを前進走行レンジ圧出力ポート31cおよび後進走行レンジ圧出力ポート31dのいずれにも出力せず、これら出力ポート31c,31dをともに両端ドレン開口に通じさせている。
この場合マニュアル弁31は、出力ポート31c,31dから前進走行レンジ圧Pおよび後進走行レンジ圧Pを出力せず、これらを元圧として作動する前進クラッチ15および後進ブレーキ16を共に解放し、プライマリプーリ7へエンジン回転を入力しないから、無段変速機2は動力伝達を行わない中立状態となる。
マニュアル弁31は、スプール31aが図2に示すNレンジ位置から図の右方向にシフトされてDレンジ位置になるとき、入力ポート31bへのライン圧Pを前進走行レンジ圧出力ポート31cから前進走行レンジ圧Pとして出力し、後進走行レンジ圧出力ポート31dをドレン開口に通じさせ続ける。
この場合、出力ポート31cからの前進走行レンジ圧Pが一方では、該ポート31cに接続された図示せざる発進要素締結圧制御系による減圧制御下で前進クラッチ15(図1参照)に向かい、これを締結してプライマリプーリ7へエンジン回転をそのまま入力する。
なお前進クラッチ15の締結圧Pc(図1参照)は、停車時であればコントローラ21からの締結圧指令値tPcに応動する上記発進要素締結圧制御系により0にされて前進クラッチ15の解放により停車を可能にし、発進時であればコントローラ21からの締結圧指令値tPcに応動する上記発進要素締結圧制御系により0から漸増されて前進クラッチ15の締結力を漸増させ、前進クラッチ15のスリップ締結により滑らかな発進を可能にするよう制御される。
出力ポート31cからの前進走行レンジ圧Pは他方では、プライマリプーリ圧Ppriおよびセカンダリプーリ圧Psecの元圧として、無段変速機2の実変速比(Ni/No)を前記の目標変速比tIとなす変速制御に供される。
マニュアル弁31は、スプール31aが図2に示すNレンジ位置から図の左方向にシフトされてRレンジ位置になるとき、入力ポート31bへのライン圧Pを後進走行レンジ圧出力ポート31dから後進走行レンジ圧Pとして出力し、前進走行レンジ圧出力ポート31cをドレン開口に通じさせ続ける。
この場合、出力ポート31dからの後進走行レンジ圧Pが一方では、該ポート31dに接続された発進要素締結圧制御系による減圧制御下で後進ブレーキ16(図1参照)に向かい、これを締結してプライマリプーリ7へエンジン回転を逆転下に入力する。
なお後進ブレーキ16の締結圧Pc(図1参照)は、停車時であればコントローラ21からの締結圧指令値tPcに応動する上記発進要素締結圧制御系により0にされて後進ブレーキ16の解放により停車を可能にし、発進時であればコントローラ21からの締結圧指令値tPcに応動する上記発進要素締結圧制御系により0から漸増されて後進ブレーキ16の締結力を漸増させ、後進ブレーキ16のスリップ締結により滑らかな発進を可能にするよう制御される。
出力ポート31dからの後進走行レンジ圧Pは他方では、プライマリプーリ圧Ppriおよびセカンダリプーリ圧Psecの元圧として無段変速機2の変速制御に供される。
マニュアル弁31は、スプール31aが上記のRレンジ位置から図の更に左方向に変位されPレンジ位置になるとき、入力ポート31bをスプール31aのランド31eにより遮断した状態で、後進走行レンジ圧出力ポート31dをドレンポート31fに通じさせると共に前進走行レンジ圧出力ポート31cをドレン開口に通じさせ続ける。
この場合マニュアル弁31は、出力ポート31c,31dから前進走行レンジ圧Pおよび後進走行レンジ圧Pを出力せず、これらを元圧として作動する前進クラッチ15および後進ブレーキ16を共に解放し、プライマリプーリ7へエンジン回転を入力しないから、無段変速機2は動力伝達を行わない中立状態となる。
上記マニュアル弁スプール31aのシフト操作は前記した通りマニュアルシャフト32の回転により生起させ、このマニュアルシャフト32を回転駆動するため、これにウォームホイール33を結着し、このウォームホイール33にウォーム34を噛合させる。
ウォーム34は、アクチュエータとしてのステップモータ35に結合し、ステップモータ35によりウォーム34およびウォームホイール33を介しマニュアルシャフト32を回転させることで、マニュアル弁31(スプール31a)をP,R,N,Dレンジ位置のいずれかにストロークさせ得るものとする。
なお、マニュアルシャフト32の回転位置と、P,R,N,Dレンジ位置との関係は、マニュアル弁スプール31aに割り当てたP,R,N,Dレンジ位置に対応させて図2に示す如きものとし、Nレンジの両隣にDレンジおよびRレンジをそれぞれ隣り合わせに位置させる。
ステップモータ35の回転位置(マニュアル弁31のシフト位置)は、前記したコントローラ21により制御することとし、このためコントローラ21には、レンジ選択スイッチ28からの電気的な選択レンジ指令Srを入力する。
レンジ選択スイッチ28は、運転者が、希望する走行形態に応じたP,R,N,Dレンジの選択を指令するために操作するレンジセレクタで、スイッチ本体28a内に円形のセレクトダイアル28bを収納して構成したロータリスイッチとするが、その他に、レンジの数と同数の押しボタンで構成した押しボタンスイッチすることができる。
しかし何れにしてもレンジ選択スイッチ28は、運転者が指令したP,R,N,Dレンジに対応する電気的な選択レンジ指令Srをコントローラ21に向け出力するものとする。
コントローラ21は、選択レンジ指令Srを基に運転者が指令した選択レンジを判定し、ステップモータ35によりウォーム34、ウォームホイール33およびマニュアルシャフト32を順次介してマニュアル弁31(スプール31a)を選択レンジ指令対応の位置にシフトさせるものとする。
図1におけるコントローラ21は、本発明の目的である発進要素スリップ締結制御のため、図3に示すフローチャートに沿って前進クラッチ15(前進走行時)または後進ブレーキ16(後進走行時)の締結力制御を以下のごとくに実行するものとする。
図3の発進要素スリップ締結制御プログラムは一定時間Δt0ごとに繰り返し実行されるもので、
先ずステップS1において、選択レンジ指令Srが走行レンジ(DレンジまたはRレンジ)か否かをチェックし、走行レンジ(DレンジまたはRレンジ)でなければ、本発明が制御対象とする発進要素のスリップ締結は行われなくて、本発明による発進要素のスリップ締結制御が不要であるから、制御をそのまま終了する。
ステップS1で走行レンジ(DレンジまたはRレンジ)と判定する場合は、ステップS2において、前進クラッチ15(Dレンジ前進走行時)または後進ブレーキ16(Rレンジ後進走行時)を前記した発進時のようにスリップ締結させるべきスリップ締結領域で、且つ、スロットル開度TVO(エンジン負荷)を変化させたか否かをチェックする。
スリップ締結領域でない場合や、スリップ締結領域でもスロットル開度TVO(エンジン負荷)を変化させていない場合は、本発明による発進要素のスリップ締結制御が不要であるから、制御をそのまま終了して発進要素の通常制御を行う。
ステップS2で前進クラッチ15(Dレンジ前進走行時)または後進ブレーキ16(Rレンジ後進走行時)のスリップ締結領域と判定し、且つ、スロットル開度TVO(エンジン負荷)を変化させていると判定する場合は、以下のようにして本発明による発進要素のスリップ締結制御を実行する。
本発明の原動機負荷変化率検出手段に相当するステップS3においては、スロットル開度TVO(エンジン負荷)の今回値TVO2と、所定時間Δt前における前回値TVO1との偏差から、スロットル開度TVO(エンジン負荷)の変化速度α=(TVO2−TVO1)/Δtを演算し、αの正負によりステップS2におけるスロットル開度TVOの変化がアクセルペダルの踏み込み(エンジン負荷の増大)による増大変化か、アクセルペダルの戻し操作(エンジン負荷の低下)による低下変化かをチェックする。
上記スロットル開度TVO(エンジン負荷)の変化速度αを、図4に示すごとく今回のスロットル開度TVOがTVO2で、所定時間Δt前におけるスロットル開度TVOがTVO2よりも小さなTVO1である場合につき付言するに、スロットル開度(エンジン負荷)変化速度α=(TVO2−TVO1)/Δtは正値(α>0)となり、ステップS3ではα>0によって、ステップS2におけるスロットル開度TVOの変化がアクセルペダルの踏み込み(エンジン負荷の増大)による増大変化であると判定することができ、
逆にステップS3でα<0であると判定する場合は、ステップS2におけるスロットル開度TVOの変化がアクセルペダルの戻し操作(エンジン負荷の低下)による低下変化であると判断することができる。
なお上記の所定時間Δtは、図3に示す制御プログラムの演算サイクルΔt0と同じでもよいし、スロットル開度(エンジン負荷)変化速度αの演算精度を高くするため、演算サイクルΔt0の整数倍にしてもよい。
ステップS3でα>0と判定するアクセルペダルの踏み込み(エンジン負荷の増大)時であれば、本発明の発進要素締結力変化制限手段に相当するステップS4において、図5(a)に例示するような予定のマップをもとにスロットル開度(エンジン負荷)増大速度αから、前進クラッチ15(Dレンジ前進走行時)または後進ブレーキ16(Rレンジ後進走行時)の締結圧指令値tPcに関する増大割合制限率βを検索により求める。
ここでの締結圧指令値tPcに関する増大割合制限率βは図5(a)に示すように、スロットル開度(エンジン負荷)増大速度αが設定値αa未満であるとき0とし、これにより、締結圧指令値tPcの増大割合を制限せず、締結圧指令値tPcをスロットル開度(エンジン負荷)増大速度αに対応した速度で上昇させるが、
スロットル開度(エンジン負荷)増大速度αが設定値αa以上であるとき、スロットル開度(エンジン負荷)増大速度αが速いほど締結圧指令値tPcに関する制限率βを段階的に大きくなる値とし、これにより、スロットル開度(エンジン負荷)増大速度αが速いほど締結圧指令値tPcの増大割合を大きく制限して、締結圧指令値tPcをスロットル開度(エンジン負荷)増大速度αに対応した速度よりも緩やかに上昇させるようなものとする。
逆にステップS3でα<0と判定するアクセルペダルの戻し(エンジン負荷の低下)時であれば、本発明の発進要素締結力変化制限手段に相当するステップS5において、図5(b)に例示するような予定のマップをもとにスロットル開度(エンジン負荷)変化速度の絶対値|α|、つまりスロットル開度(エンジン負荷)低下速度から、前進クラッチ15(Dレンジ前進走行時)または後進ブレーキ16(Rレンジ後進走行時)の締結圧指令値tPcに関する低下割合制限率βを検索により求める。
ここでの締結圧指令値tPcに関する低下割合制限率βは図5(b)に示すように、スロットル開度(エンジン負荷)低下速度|α|が設定値|αb|未満であるとき0とし、これにより、締結圧指令値tPcの低下割合を制限せず、締結圧指令値tPcをスロットル開度(エンジン負荷)低下速度|α|に対応した速度で低下させるが、
スロットル開度(エンジン負荷)低下速度|α|が設定値|αb|以上であるとき、スロットル開度(エンジン負荷)低下速度|α|が速いほど締結圧指令値tPcに関する制限率βを段階的に大きくなる値とし、これにより、スロットル開度(エンジン負荷)低下速度|α|が速いほど締結圧指令値tPcの低下割合を大きく制限して、締結圧指令値tPcをスロットル開度(エンジン負荷)低下速度|α|に対応した速度よりも緩やかに低下させるようなものとする。
なお、図5(a)に例示するアクセルペダル踏み込み(エンジン負荷増大)時の締結圧指令値tPcに関した増大割合制限率βは、同じスロットル開度変化速度(アクセルペダル操作速度)αのもとで、同図(b)に例示するアクセルペダル戻し(エンジン負荷低下)時の締結圧指令値tPcに関した低下割合制限率βよりも大きくし、これにより、アクセルペダルの戻し(エンジン負荷の低下)時よりもアクセルペダルの踏み込み(エンジン負荷の増大)時において、締結圧指令値tPcの時間変化割合が一層緩やかになるようにする。
次のステップS6においては、スロットル開度TVOの変化(エンジン負荷の変化)に伴う締結圧指令値tPcの時間変化割合が、スロットル開度TVOの変化速度(エンジン負荷の変化速度)に対応した締結圧指令値tPcの変化速度に対し、ステップS4(アクセルペダル踏み込み時)またはステップS5(アクセルペダル戻し時)において定めた制限率βで制限したものとなるような時々刻々の締結圧指令値tPcを演算し、これを図1に示すようにコントロールバルブボディー13へ出力する。
コントロールバルブボディー13は、この締結圧指令値tPcに応動してこれに追従するよう制御した実締結圧Pcを図1に示すごとく、前進クラッチ15(Dレンジでの前進走行中)または後進ブレーキ16(Rレンジでの後進走行中)へ供給して、これらを対応した締結力で締結させる。
ところで上記した本実施例の制御によれば、前進クラッチ15(Dレンジ前進走行時)または後進ブレーキ16(Rレンジ後進走行時)をスリップ締結すべきスリップ締結領域で、スロットル開度TVOの変化(エンジン負荷の変化)に伴うこれらクラッチ15(またはブレーキ16)の締結圧指令値tPcの変化(締結力の変化)を、スロットル開度TVOの変化率(エンジン負荷の変化率)|α|が大きいほど、その変化割合(クラッチ15またはブレーキ16の締結力変化割合)が小さくなるように制限するため、以下の作用効果が奏し得られる。
つまり、図7(b)に示すごとく瞬時t1にアクセル開度APOを図示のごとくに増大させるアクセルペダルの踏み込みを行った場合につき説明すると、
クラッチ15(またはブレーキ16)の締結圧指令値tPcが、アクセル開度APOの増大速度に対応する、図7(a)に示すと同様な波線図示の増大速度に図5(a)の制限率βを乗じた緩やかな速度で実線図示のごとくに増大する。
そして、クラッチ15(またはブレーキ16)はその締結圧Pc(図1参照)をかかる指令値tPcに追従するよう制御されることから、図7(a)につき前述したような急締結を生ずることなく緩やかに締結される。
よって本実施例では、クラッチ15(またはブレーキ16)の急締結にともなう、図7(a)につき前述したエンジン回転数Neの低下を生ずることがなく、エンジン回転数Neを図示のごとくに変化させることができる。
運転者がアクセル開度APOを増大させるアクセルペダル踏み込み時は、エンジン回転数Neの上昇による加速を望んでいるが、上記のようなエンジン回転数Neの低下防止はこの要求に符合して、図7(a)につき前述したエンジン回転数Neの低下による違和感の問題を解消することができる。
またクラッチ15(またはブレーキ16)の上記した緩やかな締結は、エンジン回転数Neの低下を生じないことによって、その回転イナーシャフェーズ分のショックが発生するという問題をも生じなくすることとなり大いに好ましい。
しかも本実施例においては、スロットル開度TVOの増大速度(エンジン負荷の増大速度)αが速いほど、クラッチ15またはブレーキ16の締結力増大割合が小さくなるようこれらに係わる締結力指令値tPcの変化を制限するため、
図7(b)に示すごとく、スロットル開度TVOの増大速度(エンジン負荷の増大速度)αが速いほど、クラッチ15またはブレーキ16の締結力指令値tPcを緩やかに上昇させることとなり、
スロットル開度TVOの増大速度(エンジン負荷の増大速度)αが速いほど、図7(a)につき前述したエンジン回転数Neの低下に関する問題が顕著になるのに符合して、如何なるスロットル開度TVOの増大速度(エンジン負荷の増大速度)αのもとでも上記の制限が過不足のない適切なものとなり、この制限が過度になる弊害を防止しつつ確実に上記の作用効果を達成することができる。
また逆に図8(b)に示すごとく瞬時t1にアクセル開度APOを図示のごとくに低下させるアクセルペダルの戻し操作を行った場合につき説明すると、
クラッチ15(またはブレーキ16)の締結圧指令値tPcが、アクセル開度APOの低下速度に対応する、図8(a)に示すと同様な波線図示の低下速度に図5(b)の制限率βを乗じた緩やかな速度で実線図示のごとくに低下する。
そして、クラッチ15(またはブレーキ16)はその締結圧Pc(図1参照)をかかる指令値tPcに追従するよう制御されることから、図8(a)につき前述したような急解放を生ずることなく緩やかに解放される。
よって本実施例では、クラッチ15(またはブレーキ16)の急解放にともなう、図8(a)につき前述したエンジンブレーキ不足や、エンジン回転数Neの一時的な上昇を生ずることがなく、後者のエンジン回転数Neについてはこれを図示のごとくに変化させることができる。
運転者がアクセル開度APOを低下させるアクセルペダル戻し操作時は、エンジンブレーキによる減速のほかに、エンジン回転数Neが徐々に低下することを望んでいるが、上記の緩やかなクラッチ15(またはブレーキ16)の解放によるエンジンブレーキの補償とエンジン回転数Neの上昇防止はこれらの要求に符合して、図8(a)につき前述したエンジンブレーキ不足(車両の空走感)による違和感や、エンジン回転数Neの上昇による違和感についての問題を解消することができる。
またクラッチ15(またはブレーキ16)の上記した緩やかな解放は、これらクラッチ15(またはブレーキ16)の前後回転数差が許容値を超える事態を生じさせなくし、これらクラッチ15(またはブレーキ16)の耐久性が低下するという問題を解消することができる。
しかも、スロットル開度TVOの低下速度(エンジン負荷の低下速度)|α|が速いほど、クラッチ15またはブレーキ16の締結力低下割合が小さくなるようこれらに係わる締結力指令値tPcの変化を制限するため、
図8(b)に示すごとく、スロットル開度TVOの低下速度(エンジン負荷の低下速度)|α|が速いほど、クラッチ15またはブレーキ16の締結力指令値tPcを緩やかに低下させることとなり、
スロットル開度TVOの低下速度(エンジン負荷の低下速度)|α|が速いほど、図8(a)につき前述したエンジンブレーキ不足(車両空走感)に関する問題や、エンジン回転数Neの低下に関する問題が顕著になるのに符合して、如何なるスロットル開度TVOの増大速度(エンジン負荷の増大速度)|α|のもとでも上記の制限が過不足のない適切なものとなり、この制限が過度になる弊害を防止しつつ確実に上記の作用効果を達成することができる。
更に本実施例においては、図5(a)に示すアクセルペダル踏み込み(エンジン負荷増大)時の締結圧指令値tPcに関した増大割合制限率βを、同じスロットル開度変化速度(アクセルペダル操作速度)αのもとで、同図(b)に例示するアクセルペダル戻し(エンジン負荷低下)時の締結圧指令値tPcに関した低下割合制限率βよりも大きくし、これにより、アクセルペダルの戻し(エンジン負荷の低下)時よりもアクセルペダルの踏み込み(エンジン負荷の増大)時において、締結圧指令値tPcの時間変化割合が一層緩やかになるようにしたため、
アクセルペダルの踏み込み(エンジン負荷の増大)時はアクセルペダルの戻し(エンジン負荷の低下)時に比べて、図7(a)および図8(a)につき前述したエンジン回転数Neの低下や上昇に関する違和感を生じ易いのに符合し、当該アクセルペダルの踏み込み(エンジン負荷の増大)時においてもかかる違和感を確実に解消することができる。
また本実施例においては、図5(a),(b)につき前述したごとく締結圧指令値tPcに関する変化割合制限率βを、スロットル開度(エンジン負荷)変化速度α(|α|)が設定値αa(|αb|)未満であるとき0とし、これにより、締結圧指令値tPcの変化割合を制限せず、締結圧指令値tPcをスロットル開度(エンジン負荷)増大速度α(|α|)に対応した速度で変化させるようにしたため、
本発明が解決しようとする課題を生じないスロットル開度(エンジン負荷)変化速度α<αaや、|α|<|αb|のもとで、不要に締結圧指令値tPcの変化割合が制限される弊害を回避することができる。
なお、図5(a),(b)では締結圧指令値tPcに関する変化割合制限率βを、スロットル開度(エンジン負荷)変化速度α(|α|)の領域ごとに段階的に設定したが、これに代え、図5(a)に対応するアクセルペダル踏み込み時用のマップを示す図6のごとく、締結圧指令値tPcに関する変化割合制限率βを、スロットル開度(エンジン負荷)変化速度α(|α|)に応じて連続的に変化するよう設定するのがよい。
この場合、前記した制御を一層きめ細やかに行って、前記の作用効果を一層顕著なものにすることができる。
この際、図5(b)に示すアクセルペダル戻し操作時用のマップはそのまま使用し、図5(a)に対応するアクセルペダル踏み込み時用のマップを図6に示すごときものとして、
アクセルペダル戻し操作時(エンジン負荷低下時)よりもアクセルペダル踏み込み時(エンジン負荷増大時)において、締結圧指令値tPcに関する変化割合制限率βを一層きめ細かく設定するのがよい。
その理由は、アクセルペダル戻し操作時(エンジン負荷低下時)よりもアクセルペダル踏み込み時(エンジン負荷増大時)においてエンジン回転数Neの変化が大きくなる傾向にあり、つまり、図7(a) の瞬時t1におけるエンジン回転数Neの変化が図8(a)の瞬時t1におけるエンジン回転数Neの変化よりも大きくなる傾向にあって、図7(a)につき前述した問題を確実に解消するためには、アクセルペダル戻し操作時(エンジン負荷低下時)よりもアクセルペダル踏み込み時(エンジン負荷増大時)において締結圧指令値tPcの変化割合を一層きめ細かく制限する必要があるためである。
なお上記した実施例では、自動変速機がVベルト式無段変速機2である場合について説明したが、他の型式の無段変速機や、有段式の自動変速機においても同様の考え方を適用して同様の作用効果を奏し得ることは言うまでもない。
本発明の一実施例になる自動変速機用発進要素のスリップ締結制御装置を具えたVベルト式無段変速機を、その制御系と共に示す変速制御システム図である。 同Vベルト式無段変速機のコントロールバルブボディー内におけるマニュアル弁を電子的にシフト制御するシフトバイワイヤのシステム図である。 図1および図2におけるコントローラが実行する発進要素のスリップ締結制御のプログラムを示すフローチャートである。 図1および図2におけるコントローラが求めるスロットル開度変化速度を、スロットル開度の時系列変化との関連において示すスロットル開度の変化タイムチャートである。 スロットル開度変化速度に対する発進要素締結圧変化割合制限率の変化特性図で、 (a)は、アクセルペダル踏み込み時の変化特性図、 (b)は、アクセルペダル戻し操作時の変化特性図である。 スロットル開度変化速度に対する発進要素締結圧変化割合制限率の他の例になる変化特性図である。 アクセルペダル踏み込み時における発進クラッチ締結圧指令値の時系列変化およびエンジン回転数の時系列変化を示すタイムチャートで、 (a)は、従来の発進クラッチスリップ締結制御を行った場合におけるタイムチャート、 (b)は、図3の制御プログラムにより発進クラッチスリップ締結制御を実行した場合のタイムチャートである。 アクセルペダル戻し操作時における発進クラッチ締結圧指令値の時系列変化およびエンジン回転数の時系列変化を示すタイムチャートで、 (a)は、従来の発進クラッチスリップ締結制御を行った場合におけるタイムチャート、 (b)は、図3の制御プログラムにより発進クラッチスリップ締結制御を実行した場合のタイムチャートである。
符号の説明
1 エンジン(原動機)
2 Vベルト式無段変速機(自動変速機)
3 アクセルペダル
4 モータ
5 スロットルバルブ
6 入力回転伝動機構
7 プライマリプーリ(変速伝動機構)
8 セカンダリプーリ(変速伝動機構)
9 Vベルト(変速伝動機構)
10 ドライブギヤ組
11 ディファレンシャルギヤ装置
12L,12R 左右車輪
13 コントロールバルブボディー
14 単純遊星歯車組
15 前進クラッチ(摩擦式発進要素)
16 後進ブレーキ(摩擦式発進要素)
21 コントローラ
22 アクセル開度センサ
23 スロットル開度センサ
24 入力回転数センサ
25 出力回転数センサ
26 車速センサ
27 エンジン回転数センサ
28 レンジ選択スイッチ
29 ブレーキスイッチ
31 マニュアル弁
32 マニュアルシャフト
33 ウォームギヤ
34 ウォーム
35 ステップモータ

Claims (4)

  1. 原動機と変速伝動機構との間に介在させた摩擦式発進要素の締結により原動機から変速伝動機構への動力伝達が可能で、該摩擦式発進要素の締結力を前記原動機の負荷が大きいほど大きくするようにした自動変速機において、
    前記原動機負荷の変化率を検出する原動機負荷変化率検出手段と、
    前記摩擦式発進要素をスリップ締結すべきスリップ締結領域で、前記原動機負荷の変化に伴う前記摩擦式発進要素の締結力変化を、前記原動機負荷変化率検出手段で検出した原動機負荷変化率が大きいほど前記摩擦式発進要素の締結力変化割合が小さくなるように制限する発進要素締結力変化制限手段とを具備してなることを特徴とする自動変速機用発進要素のスリップ締結制御装置。
  2. 請求項1に記載の自動変速機用発進要素のスリップ締結制御装置において、
    前記発進要素締結力変化制限手段は、原動機負荷低下時よりも原動機負荷増大時において、前記摩擦式発進要素の締結力変化割合が一層小さくなるよう前記摩擦式発進要素の締結力変化を大きく制限するものであることを特徴とする自動変速機用発進要素のスリップ締結制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の自動変速機用発進要素のスリップ締結制御装置において、
    前記発進要素締結力変化制限手段は、原動機負荷低下時よりも原動機負荷増大時において、前記摩擦式発進要素の締結力変化に関する制限を制限率が連続的に変化するよう設定するものであることを特徴とする自動変速機用発進要素のスリップ締結制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動変速機用発進要素のスリップ締結制御装置において、
    前記発進要素締結力変化制限手段は、前記検出した原動機負荷変化率が設定値未満であるとき、前記原動機負荷の変化に伴う前記摩擦式発進要素の締結力変化に対する前記制限を行わないものであることを特徴とする自動変速機用発進要素のスリップ締結制御装置。
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