JPH0535772B2 - - Google Patents

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JPH0535772B2
JPH0535772B2 JP18189985A JP18189985A JPH0535772B2 JP H0535772 B2 JPH0535772 B2 JP H0535772B2 JP 18189985 A JP18189985 A JP 18189985A JP 18189985 A JP18189985 A JP 18189985A JP H0535772 B2 JPH0535772 B2 JP H0535772B2
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trunnion
fluid pressure
speed change
reverse
input
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Hideo Oogoshi
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NSK Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、トロイダルキヤビテイを形成する
入力デイスク及び出力デイスクと、これら間に転
接する一対のパワーローラと、各パワーローラを
回転可能且つ傾転可能に支持して変速動作を行う
一対のトラニオンとを備えたトロイダル形無段変
速機において、所望の変速動作に対して逆方向の
逆変速動作を防止するようにしたトロイダル形無
段変速機の逆変速防止装置に関する。
〔従来の技術〕
従来のトロイダル形無段変速機としては、特開
昭58−54262号公報に開示されているものがある。
このものは、第2図に示すように、ハウジング
1と、このハウジング1内に回転可能に支持され
且つトロイダルキヤビテイを形成するように対向
して装着された入力デイスク2(図示せず)及び
出力デイスク3と、これら入出力デイスク2,3
の軸線に対して対称的となるように前記トロイダ
ルキヤビテイ内に配置された運動伝達用パワーロ
ーラ4,5と、これらパワーローラ4,5を回転
可能且つ傾転可能に支承し、更に自らの軸方向に
移動可能なトラニオン6,7と、これらトラニオ
ン6,7をその軸方向に移動させる油圧シリンダ
8a〜8dと、前記トラニオン6,7の一方に連
結されたプリセスカム9と、このプリセスカムの
移動に応じて前記油圧シリンダ8a〜8dへの作
動油圧供給を制御する制御弁10とを備えてい
る。
而して、無負荷停止時には、油圧シリンダ8
a,8dと、油圧シリンダ8b,8cとが同一圧
力となつて、トラニオン6,7が、パワーローラ
4,5の中心軸線と入出力デイスク2,3の中心
軸線とが交差して変速比が1:1となる中立位置
にあるものとする。
この状態で、入力デイスク2に、これを正転方
向に回転させる時計方向の入力トルク(即ち出力
デイスク3を第2図で反時計方向に回転させるト
ルク)が伝達されると、出力デイスク3が回転を
開始するまでの過度状態では、トラクシヨン力に
よつて左側のパワーローラ4が上方に、右側のパ
ワーローラ5が下方に夫々押圧される。このと
き、油圧シリンダ8a〜8dの圧力が等しいの
で、押圧力によつてトラニオン6及びプリセスカ
ム9が上方に移動し、制御弁10のスプール10
aが上方に移動する。その結果、高圧側の供給管
11と油圧シリンダ8a,8dとが連通状態とな
つてこれらの圧力が上昇すると共に、油圧シリン
ダ8b,8cと排出管12とが連通状態となつて
これらの圧力が低下して両者間の圧力差が生じ
る。この圧力差によるピストン13a,13d及
び13b,13c間の推力差と前記トラクシヨン
力とが平衡するまで、トラニオン6及びスプール
10aが上昇する。すなわち、トラニオン6は中
立位置よりも上方に制御弁10の特性により決ま
る量だけ変位する。
したがつて、この過度状態から出力デイスク3
が正転を開始すると、パワーローラ4,5と入出
力デイスク2,3との位置ずれに応じた速度ベク
トルにより、入力デイスク2の回転に伴つてトラ
ニオン6が減速側(即ち出力デイスク3の大径部
側)に平面からみて反時計方向に傾転する。この
ため、プリセスカム9も反時計方向に回転するの
で、スプール10aがさらに上昇し、油圧シリン
ダ8a,8dに供給される作動油量が増加してそ
れらの圧力が上昇すると共に、油圧シリンダ8
b,8c内の作動油が排出されてそれらの圧力が
低下し、ピストン13の推力差がトラクシヨン力
より大きくなつて、トラニオン6を押し下げる。
これにより、スプール10aも下降し、ピストン
13a,13d及び13b,13c間の推力差が
トラクシヨン力に近付く。そして、トラニオン6
は、中立位置となつて、ピストン13a,13d
及び13b,13c間の推力差がトラクシヨン力
と平衡するまで減速側に傾転する。この場合、制
御弁10の、スプール10aの移動に対する圧力
特性は極めて急峻であり、プリセスカム9の僅か
な回動により上記の作動が行われるので、入力デ
イスク2の正転に際して生じるトラニオン6の減
速側への回動は極めて僅かである。
その後、制御弁10を昇降制御することによ
り、減速側又は増速側への変速を行うことができ
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記従来のトロイダル形無段変
速機にあつては、トラニオンの軸方向の移動に応
じて減速側及び増速側への変速を行うように構成
されているため、入力デイスク2に正転方向のト
ルクが伝達されて出力デイスク3が反時計方向に
回転を開始するまでの過度状態にあるときに、例
えば車両が登り坂で停車している状態から発進す
る際に、クラツチミート不足等により、車両が後
進して出力デイスク3が逆転(第3図において時
計方向回転)すると、トラニオン6が増速側に傾
転を開始し、これにより、プリセスカム9を介し
てスプール10aが下降するので、油圧シリンダ
8b,8c側に作動油が供給され、油圧シリンダ
8a,8d内の作動油が排出されることになり、
トラニオン6がさらに上方に変位する。その結
果、トラニオン6の増速側への傾転が速まり、ス
プール10aがさらに下方に移動してトラニオン
6の増速側への傾転が急速に行われる。このよう
な増速側への変速は出力デイスク3が数回転した
だけで最大減速位置から最大増速位置に達する程
速やかである。
このように、トラニオン6,7が増速側にある
状態となると、再度車両を発進させる際に、トラ
ニオン6,7が中立位置から減速側にある状態に
比較して、同じ出力トルクに対して入力トルクが
大きくなるので、起動が困難又は不能となり、車
両を走行開始させることができない状態となると
いう重大な問題点があつた。
上記問題点を解決するために、トロイダル形無
段変速機の出力側に車両の停止状態でオフ状態と
なるクラツチを介挿することも考えられるが、こ
の場合には、入力側に比較して駆動トルクが大き
くなるので、クラツチのトルク容量を大きくしな
ければならないと共に、トロイダル形無段変速機
は増速側にあるときには、出力側の回転数が入力
回転数に比較して高くなり、その高速回転を耐え
得る必要があり、特に、湿式クラツチを採用する
場合には、クラツチの寸法が大きく且つ高回転数
で回転するので、油の撹拌作用によるトルク損失
が増加し、且つ制御のための油量を多く必要とす
るので、クラツチを含めた伝達効率が低下すると
いう問題点がある。
また、特公昭49−7654号公報に開示されている
ように、トロイダル形無段変速機の入力軸又は出
力軸にワンウエイクラツチを介挿することも考え
られるが、この場合には、車両が逆方向に移動す
ることはないが、ワンウエイクラツチが係合状態
となると前後進切換ギヤを中立位置に戻すことが
できなくなるという問題点がある。
そこで、この発明は、上記従来例の問題点に着
目してなされたものであり、別途逆転を防止する
クラツチを設けることなく、簡易な構成でトロイ
ダル形無段変速機の逆変速を防止することが可能
なトロイダル形無段変速機の変速阻止装置を提供
することを目的としている。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、この発明は、トロ
イダルキヤビテイを形成する入力デイスク及び出
力デイスクと、これら間に転接する一対のパワー
ローラと、各パワーローラを回転可能且つ傾転可
能に支持して変速動作を行う一対のトラニオン
と、該トラニオンに連動して回転するプリセスカ
ムを含むフイードバツク系を有して当該トラニオ
ンを変速動作させる流体圧駆動機構とを備えたト
ロイダル形無段変速機において、前記入力デイス
ク又は出力デイスクの回転方向を検出する回転方
向検出手段と、該回転方向検出手段の検出信号に
基づき前記流体圧駆動機構を作動させて、回転方
向が逆転方向にあるとき増速側への変速を防止す
る逆変速防止手段とを備えたことを特徴とする。
〔作用〕
この発明においては、トロイダルキヤビテイを
形成する入力デイスク及び出力デイスクと、これ
ら間に転接する一対のパワーローラと、各パワー
ローラを回転可能且つ傾転可能に支持して変速動
作を行う一対のトラニオンと、該トラニオンを変
速動作させる流体圧駆動機構とを備えたトロイダ
ル形無段変速機において、回転方向検出手段によ
つて入力デイスク又は出力デイスクの回転方向を
検出し、その検出結果が逆転方向であるときに、
逆変速防止手段でトラニオンの変速動作を制御す
る流体圧駆動機構を作動させて、トラニオンの増
速側への傾転を防止する。
〔実施例〕
以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
第1図は、この発明の一実施例を示す断面図で
ある。図中、トロイダル形無段変速機の構成は従
来例と同様の構成を有し、従つて対応部分には同
一符号を付し、その詳細説明はこれを省略する。
この実施例においては、制御弁10が、弁本体
10bの高圧力の作動流体が供給される入力ポー
ト10cと、これを挟んで対称的な出力ポート1
0d,10eと、前記油圧シリンダ8a,8dに
連通する入出力ポート10fと、前記油圧シリン
ダ8b,8cに連通する入出力ポート10gとを
有し、これらポート間がスプール10aによつて
選択的に切換接続される。すなわち、第1図図示
のようにトラニオン6,7が中立位置にあつて、
スプール10aが中立位置にある状態では、入出
力ポート10f及び10gがスプール10aによ
つて略閉塞されており、油圧シリンダ8a〜8d
内の圧力が等しくされている。この状態からスプ
ール10aが上昇するか又は弁本体10bが下降
すると、入力ポート10cと入出力ポート10f
とが連通し、且つ出力ポート10eと入出力ポー
ト10gとが連通し、逆にスプール10aが下降
するか又は弁本体10bが上昇すると、入力ポー
ト10cと入出力ポート10gとが連通し、且つ
出力ポート10dと入出力ポート10fとが連通
する。
そして、制御弁10と流体圧源20との間に逆
変速防止手段21が介装されている。この逆変速
防止手段21は、例えばスプール21aを内嵌し
た弁本体21bを有する弁装置としてのスプール
弁で構成され、その弁本体21bに、流体圧源2
0の高圧側(ポンプ20a側)に接続される入力
ポート21cと、流体圧源20の戻り側(タンク
20b側)に接続される出力ポート21dと、前
記制御弁10の入力ポート10cに接続される出
力ポート21eと、前記制御弁10の出力ポート
10dに接続される入力ポート21fと、前記油
圧シリンダ8a,8dに接続される出力ポート2
1gとが形成されている。そして、スプール21
aが後述する回転方向検出手段22からの検出信
号に基づき第1の切換位置及び第2の切換位置間
に切換制御される。すなわち、入力デイスク2又
は出力デイスク3の回転方向が正転方向であると
きには、スプール21aが第1図で鎖線図示の第
1の切換位置を採り、この状態では、入力ポート
21cと出力ポート21eとを連通し、且つ出力
ポート21dと入力ポート21fと連通すると共
に、出力ポート21gを閉塞する。また、入力デ
イスク2又は出力デイスク3の回転方向が逆転方
向であるときには、スプール21aが第1図で実
線図示の第2の切換を採り、入力ポート21cと
出力ポート21gとを連通し、且つ出力ポート2
1e及び入力ポート21fを夫々閉塞する。
また、入力デイスク2には、その回転方向を検
出する回転方向検出手段22が配設されている。
この回転方向検出手段22の一例は、プロニーブ
レーキ動力計と同様の構成を有し、出力デイスク
3の出力軸3aにプロニーブレーキ22aを所定
圧力で接触させ、その端部を圧力電気変換器23
に接続し、この圧力電気変換器23で出力軸3a
の回転方向が正転(第1図において反時計方向回
転)時には、零の検出信号を、逆転時には、出力
軸3aの回転トルクに応じた検出信号を夫々出力
する。
この回転方向検出手段22の回転方向検出信号
は、駆動機構24に供給される。この駆動機構2
4は、前記逆変速防止手段21のスプール21a
を移動制御する電磁ソレノイド24a及びこれを
駆動する駆動回路24bを有し、駆動回路24b
に入力される回転方向検出信号が零であるとき即
ち出力デイスク3が正転している状態では、スプ
ール21aを第1の切換位置に切換え、回転方向
検出信号が零以外の所要値であるとき即ち出力デ
イスク3が逆転している状態では、スプール21
aを第2の切換位置に切換える。
次に上記実施例の動作について説明する。今、
車両が無負荷状態で停車しているものとすると、
この状態では、入力デイスク2及び出力デイスク
3が回転を停止しており、このため、回転方向検
出手段22から出力される回転方向検出信号は零
であり、このため駆動機構24の電磁ソレノイド
24aが非付勢状態となつており、逆変速防止手
段21のスプール21aがリターンスプリング2
1hによつて第1図で鎖線図示の如く第1の切換
位置に切換えられている。したがつて、流体圧源
20のポンプ20aが逆変速防止手段21の入力
ポート21c、出力ポート21eを介して制御弁
10の入力ポート10cに連通され、且つ制御弁
10の出力ポート10dが逆変速防止手段21の
入力ポート21f及び出力ポート21dを介して
流体圧源20のタンク20bに連通されており、
逆変速防止手段21の出力ポート21gが閉塞さ
れているので、前記従来例と同様の構成となり、
油圧シリンダ8a,8dと油圧シリンダ8b,8
cとが同一圧力となつて、トラニオン6,7が、
パワーローラ4,5の中心軸線と入出力デイスク
2,3の中心軸線とが交差して変速比が1:1と
なる中立位置にあるものとする。
この状態で、入力デイスク2に、これを正転方
向に回転させる入力トルク(即ち出力デイスク3
を第3図で反時計方向に回転させるトルク)が伝
達されると、回転方向検出手段22の検出信号は
零を継続するので、出力デイスク3が回転を開始
するまでの過度状態では、トラクシヨン力によつ
て左側のパワーローラ4が上方に、右側のパワー
ローラ5が下方に夫々押圧される。このとき、油
圧シリンダ8a〜8dの圧力が等しいので、押圧
力によつてトラニオン6及びプリセスカム9が上
方に移動し、制御弁10のスプール10aが上方
に移動する。その結果、ポンプ20aと油圧シリ
ンダ8a,8dとが連通状態となつてこれらの圧
力が上昇すると共に、油圧シリンダ8b,8cと
タンク20とが連通状態となつてこれらの圧力が
低下して両者間の圧力差が生じる。この圧力差に
よるピストン13a,13d及び13b,13c
間の推力差と前記トラクシヨン力とが平衡するま
で、トラニオン6及びスプール10aが上昇す
る。すなわち、トラニオン6は中立位置よりも上
方に制御弁10の特性により決まる量だけ変位す
る。
したがつて、この過度状態から出力デイスク3
が正転を開始すると、パワーローラ4,5と入出
力デイスク2,3の位置ずれに応じた速度ベクト
ルにより、入力デイスク2の回転に伴つてトラニ
オン6が減速側(即ち出力デイスク3の大径部
側)に平面からみて反時計方向に傾転する。この
ため、プリセスカム9も反時計方向に回転するの
で、スプール10aがさらに上昇し、油圧シリン
ダ8a,8dに供給される作動油量が増加してそ
れらの圧力が上昇すると共に、油圧シリンダ8
b,8c内の作動油が排出されてそれらの圧力が
低下し、ピストン13a,13d及び13b,1
3c間の推力差がトラクシヨン力より大きくなつ
て、トラニオン6を押し下げる。これにより、ス
プール10aも下降し、ピストン13a,13d
及び13b,13c間の推力差がトラクシヨン力
に近付く。そして、トラニオン6は、中立位置と
なつて、ピストン13a,13d及び13b,1
3c間の推力差がトラクシヨン力と平衡するまで
減速側に傾転する。この場合、制御弁10の、ス
プール10aの移動に対する圧力特性は極めて急
峻であり、プリセスカム9の僅かな回転により上
記の作動が行われるので、入力デイスク2の正転
に際して生じるトラニオン6の減速側への回動は
極めて僅かである。
その後、制御弁10の弁本体10aをパルスモ
ータ等の弁駆動手段25で昇降制御することによ
り、減速側又は増速側への変速を行うことができ
る。
一方、前記過度状態からトランスミツシヨンを
前進側に切換えて坂道発進を行つたときに、クラ
ツチミート不足等により、車両が後進走行する状
態となると、トランスミツシヨンが前進側である
ため、車両の後進走行による車輪の回転が駆動軸
及びトランスミツシヨンを介して出力デイスク3
に伝達され、出力デイスク3が時計方向に逆転す
る。このように、出力デイスク3が逆転を開始す
ると、これが回転方向検出手段22で直ちに検出
され、その回転検出信号が所要値となり、駆動機
構24の電磁ソレノイド24aが付勢状態とな
る。このため、逆変速防止手段21のスプール2
1aがリターンスプリング21hに抗して第1図
で実線図示の第2の切換位置に切換えられる。
このように逆変速防止手段21のスプール21
aが第2の切換位置に切換えられると、制御弁1
0の入力ポート10c、出力ポート10dが閉塞
状態となり、且つ流体圧源20の高圧側が油圧シ
リンダ8a,8dに接続されるので、これら油圧
シリンダ8a,8d内の圧力が大きくなり、一方
油圧シリンダ8b,8cの圧力は変化しないの
で、両者の圧力差がトラニオン6及び7を上方及
び下方に押す力以上に上昇して、トラニオン6が
下降すると共に、トラニオン7が上昇する。そし
て、トラニオン6の下降に従つてプリセスカム9
も下降し、制御弁10のスプール10aも下降す
ることになるので、制御弁10の入出力ポート1
0g及び出力ポート10e間が遮断され、油圧シ
リンダ8b,8c内の作動流体が封鎖される。し
たつて、トラニオン6は中立位置から僅かに下降
した位置にトラニオン7は中立位置から僅かに上
昇した位置に夫々移動して停止する。
この状態で、車両が後進を続けて出力デイスク
3が逆転を継続すると、パワーローラ4,5に伝
達される回転力によつてトラニオン6,7が減速
側に傾転を開始する。このように、トラニオン6
が減速側に傾転すると、これに応じてプリセスカ
ム9も回転するので、制御弁10のスプール10
aが上昇し、入出力ポート10gと出力ポート1
0eとが連通し、これにより油圧シリンダ8b,
8c内の作動流体が流体圧源20の戻り側に排出
されることになり、トラニオン6がさらに下降す
ることになるので、より減速側に傾転する。
そして、トラニオン6,7が最大減速位置に達
すると、最大変速位置規制部14に当接すること
になり、この最大位置規制部14によつてこれ以
上の傾転が規制されてトラニオン6,7の傾転が
停止する。
したがつて、トラニオン6,7が略最大減速位
置にある状態でクラツチをミートして車両を発進
させるときには、その位置から最大位置規制部1
4に当接するまでの僅かな間だけトラニオン6,
7が傾転するだけで停止する。
その後、クラツチを断つと共に、ブレーキを作
動させて車両の後進を停止させた状態で、再度ク
ラツチを正常状態にミートさせて、車両を前進さ
せると、出力デイスク3が正転状態となるので、
回転方向検出手段22の検出信号が零となり、こ
れによつて駆動機構24の電磁ソレノイド24a
が非付勢状態となつて、逆変速防止手段21のス
プール21aがリターンスプリング21hによつ
て第1の切換位置に直ちに復帰する。このため、
逆変速防止手段21の入力21fと出力ポート2
1dが連通状態となるので、油圧シリンダ8a,
8d内の余分な作動流体が制御弁10の入出力ポ
ート10f、出力ポート10d及び逆変速防止手
段21の入力ポート21f、出力ポート21dを
通じて流体圧源20の戻り側に排出され、油圧シ
リンダ8a,8d及び油圧シリンダ8b,8c内
の圧力差が入力デイスク2に伝達される入力トル
クによつてトラニオン6を上昇させる力と平衡す
るまでトラニオン6が上昇する。このとき、トラ
ニオン6が中立位置まで上昇せず、その僅か下方
位置にある場合には、入力デイスク2の回転に伴
つてトラニオン6,7が増速側に傾転し、これに
応じて制御弁10のスプール10aが下降するの
で、流体圧源20からの高圧流体が油圧シリンダ
8b,8c側に供給され、このため、トラニオン
6が上昇して、油圧シリンダ8a,8bと油圧シ
リンダ8b,8cとの圧力差がトラニオン6を押
し上げる力と平衡する中立位置に瞬時に戻され
る。したがつて、トラニオン6,7が略最大減速
位置を維持した状態で入力デイスク2に伝達され
る回転力パワーローラ4,5を介して出力デイス
ク3に伝達し、車両を大きなトルクで前進させ
る。
このように、この実施例によれば、回転方向検
出手段22によつて、出力デイスク3の逆転を検
出し、これに応じて逆変速防止手段21で、出力
デイスク3の正転時に増速側となるようにトラニ
オン6,7を強制的に移動させるようにしている
ので、出力デイスク3の逆転によつて、トラニオ
ン6,7が減速側に傾転し、逆変速を防止するこ
とができる。
なお、上記実施例においては、逆変速防止手段
21をスプール弁で構成した場合について説明し
たが、これに限定されるものではなく、ロータリ
弁等の他の切換弁を適用することができ、また、
流体圧源20と制御弁10との間の接続配管に
夫々開閉弁を設けて上記実施例と同様の作用を行
うようにすることもできる。
さらに、上記実施例においては、出力デイスク
3の回転方向を回転方向検出手段22で検出する
場合について説明したが、これに代えて入力デイ
スク2の回転方向を検出するようにしても良いこ
と勿論である。
またさらに、上記実施例においては、回転方向
検出手段22がプロニーブレーキ動力計で構成さ
れている場合について説明したが、これに限らず
入力デイスク又は出力デイスクの回転方向を光学
的、磁気的などで検出する任意の回転方向検出器
を適用することもできる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明によれば、トロ
イダル形無断変速機の入力デイスク又は出力デイ
スクの回転方向を回転方向検出手段で検出し、こ
れらの回転方向が逆転状態であるときに、逆変速
防止手段で、トラニオンの増速側への傾転を防止
するように構成したので、坂道発進の失敗や車両
の変速段とは逆方向に手押しした場合に、トラニ
オンが増速側に変速することを防止することがで
き、その後の正常発進が困難となつたり、不能と
なつたりすることを確実に防止して円滑な発進を
行うことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示す断面図、第
2図は従来例を示す断面図である。 図中、1はハウジング、2は入力デイスク、3
は出力デイスク、4,5はパワーローラ、6,7
はトラニオン、8a〜8dは油圧シリンダ、20
は流体圧源、21は逆変速防止手段、22は回転
方向検出手段、24は駆動機構、25は弁駆動手
段である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 トロイダルキヤビテイを形成する入力デイス
    ク及び出力デイスクと、これら間に転接する一対
    のパワーローラと、各パワーローラを回転可能且
    つ傾転可能に支持して変速動作を行う一対のトラ
    ニオンと、該トラニオンに連動して回転するプリ
    セスカムを含むフイードバツク系を有して当該ト
    ラニオンを変速動作させる流体圧駆動機構とを備
    えたトロイダル形無段変速機において、前記入力
    デイスク又は出力デイスクの回転方向を検出する
    回転方向検出手段と、該回転方向検出手段の検出
    信号に基づき前記流体圧駆動機構を作動させて、
    回転方向が逆転方向にあるとき増速側への変速を
    防止する逆変速防止手段とを備えたことを特徴と
    するトロイダル形無段変速機の逆変速防止装置。 2 流体圧駆動機構は、入力側が流体圧源に接続
    され且つ一方のトラニオンの移動量が機械的にフ
    イードバツクされるスプール弁と、該スプール弁
    の出力側に連結され且つトラニオンを軸方向に移
    動させる流体圧シリンダとを有し、逆変速防止手
    段は、前記スプール弁と流体圧源との間に介装さ
    れた弁装置で構成され、該弁装置は回転方向検出
    手段からの逆転検出信号が供給されたときに、正
    転時に高圧側となる前記流体圧シリンダを高圧に
    維持すると共に、当該流体圧シリンダ系の排出路
    を閉塞するように構成されている特許請求の範囲
    第1項記載のトロイダル形無段変速機の逆変速防
    止装置。
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DE69617289T2 (de) * 1995-02-27 2002-07-18 Isuzu Motors Ltd Stufenloses Toroidgetriebe
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