JP2002284871A - ポリカーボネート樹脂 - Google Patents

ポリカーボネート樹脂

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JP2002284871A JP2001384570A JP2001384570A JP2002284871A JP 2002284871 A JP2002284871 A JP 2002284871A JP 2001384570 A JP2001384570 A JP 2001384570A JP 2001384570 A JP2001384570 A JP 2001384570A JP 2002284871 A JP2002284871 A JP 2002284871A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 非ハロゲン性溶媒への溶解性が良く、耐摩耗
性に優れた新規ポリカーボネート樹脂を提供する。 【解決手段】 (A)ビス(4−ヒドロキシフェニル)
フルオレン類と、(B)ポリシロキサンと、(C)ビス
フェノール類とを、炭酸エステル形成化合物と反応させ
て得られるポリカーボネートであって、(B)が全モノ
マー成分に対して、10〜50wt%であり、かつ極限
粘度が0.2〜2.0dl/gであるポリカーボネート
樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療用機器部品、
食品容器、飲料ボトル、ガス透過膜、染顔料バインダ
ー、玩具、窓・建築部材、安全保護具部材、OA機器・携
帯電話等各種部材や筐体などの一般成形加工用途に用い
ることが可能で、特にコンパクトディスク、レーザーデ
ィスク(登録商標)、光カード、MOディスク、デジタ
ルバーサブルディスク、近接場記録光ディスク等の光デ
ィスク、ピックアップレンズ、メガネレンズ、カメラレ
ンズ等の光学レンズ、近接場光記録媒体用カバー層、光
学フィルター等の光学フィルムや光学シート、光ファイ
バー、光導波路等の光情報伝達媒体、導光板などの光学
用部材を製造するのに好適な成形性、透明性を有すると
共に、耐摩耗性と耐候性に優れたポリカーボネート樹脂
に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、生産されているポリカーボネート
樹脂の大部分は、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン(略称:ビスフェノールA)を原料とする
ビスフェノールA型ポリカーボネートである。ビスフェ
ノールA型ポリカーボネートはコスト、耐熱性、機械的
強度等のバランスのとれたポリカーボネート樹脂である
が、近年ポリカーボネートの用途拡大にともない、より
優れた物性を有するポリカーボネートが望まれており、
様々な構造を持つポリカーボネートが開発されている。
しかしながら、市場からはそれらよりもっと物性の優れ
たものあるいは特異な物性を有するポリカーボネートの
要求があり、新しいポリカーボネートの開発が必要とさ
れている。
【0003】その一つとして、離型性や流動性を改良し
た、変性ポリカーボネートであるシロキサン共重合ポリ
カーボネートが開発されている(特開昭50−2969
5、特開平3−079626、特開平5−15599
9、特開平7−258398、特開平7−16589
7)。
【0004】さらに、これらのシロキサン共重合ポリカ
ーボネートより優れた耐摩耗性を有するグラフト型シロ
キサン共重合ポリカーボネートや樹脂組成物も開発され
ている。(特開平10−158379、特開平10−1
58499)
【0005】一方、シリコーン鎖の滑り性ではなく、特
殊なフルオレン構造を持つポリカーボネートにより耐摩
耗性や耐汚染性を改善したポリカーボネートも開発され
ている。(特開平8−134198)
【0006】これらは、通常条件下での耐摩耗性につい
ては優れているが、屋外暴露等の厳しい環境試験後の耐
摩耗性については十分ではなく、改善する余地があっ
た。
【0007】さらに、このようなポリカーボネートを湿
式成形に用いる場合、環境問題から溶媒に非ハロゲン系
溶媒が使用されるようになり、テトラヒドロフランの様
な非ハロゲン系溶媒への溶解性が良いポリカーボネート
の要求もあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情
に鑑み、非ハロゲン系溶媒に溶解し、耐候性に優れると
共に、耐摩耗性も維持する優れたポリカーボネート樹脂
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、繰り返し単位中
に特異なフルオレン構造と特異なグラフト状ポリシロキ
サン構造を有するポリカーボネート重合体は文献未記載
の新規なポリカーボネートであって、非ハロゲン系溶媒
にも良溶で、耐候性と耐摩耗性に優れたポリカーボネー
ト樹脂であることを見い出し、この知見に基づいて本発
明を完成するに至った。
【0010】
【発明の実施の形態】即ち、一般式(A)と一般式
(B)、または一般式(A)と一般式(B)と一般式
(C)で表される化合物を、炭酸エステル形成化合物と
反応させて得られるポリカーボネートであって、一般式
(B)が全モノマー成分(一般式(A)+一般式(B)
+一般式(C))に対して、10〜50wt% であり、かつ極
限粘度[η]が、0.2〜2.0[dl/g] であるポリカーボネ
ート樹脂を提供するものである。
【0011】
【化6】
【0012】(式中、R1 〜R8 は、各々独立して水素
原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のア
リール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5
のアルコキシ基、又は炭素数7〜17のアラルキル基を
表す。これらの基に炭素原子を有する場合には置換基と
して、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアル
ケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基を有することも
できる。)
【0013】
【化7】
【0014】(式中、R9 〜R14は、各々独立して水
素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリ
ール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5の
アルコキシ基、又は炭素数7〜17のアラルキル基、こ
れらの基に炭素原子を有する場合には置換基として、炭
素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル
基、又は炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもで
きる。Xは、−SiO(R15)(R 16) −および/または−Si
O(R17)(R18) −の単独重合体またはランダム共重合体
を表し、平均重合度は 3〜200 であり、R15〜R18は、
各々独立して水素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数
6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル基、
炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数7〜17のアラル
キル基、又はヒドロフェニル基(M)であり、これらの
基に炭素原子を有する場合には置換基として、炭素数1
〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、又は
炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもできる。た
だし、R15〜R18の合計の内、ヒドロキシフェニル基を
有する有機基(M) を平均で1〜3個含むものである。)
【0015】
【化8】
【0016】(R19〜R20は、各々独立して、水素、フ
ッ素、塩素、臭素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素
数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル
基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数7〜17のア
ラルキル基を表すか、R19およびR20が任意に結合し
て、炭素環または複素環を形成する基を表し、これらの
基に炭素原子を有する場合には置換基として、フッ素、
塩素、臭素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5
のアルケニル基、または炭素数1〜5のアルコキシ基を
有することもできる。Yは、
【0017】
【化9】
【0018】であり、ここにR21〜R24はそれぞれ、水
素、フッ素、塩素、臭素、炭素数1〜10のアルキル
基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアル
コキシ基又は炭素数6〜12アリール基を表すか、R21
〜R24が任意に結合して、炭素数3〜6の炭素環または
複素環を形成する基を表し、これらの基に炭素原子を有
する場合には置換基として、フッ素、塩素、臭素、炭素
数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、
又は炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもでき
る。a は0〜20の整数を表す。)
【0019】本発明のポリカーボネート樹脂は、前記一
般式(A)と一般式(B)または、前記一般式(A)と
一般式(B)と一般式(C)の化合物とを炭酸エステル
形成化合物を反応させることによって、製造することが
できるものであり、ビスフェノールAから誘導されるポ
リカーボネートを製造する際に用いられている公知の方
法、例えばビスフェノール類とホスゲンとの直接反応
(ホスゲン法)、あるいはビスフェノール類とビスアリ
ールカーボネートとのエステル交換反応(エステル交換
法)などの方法を採用することができる。
【0020】ホスゲン法とエステル交換法では、一般式
(A)の化合物および一般式(B)の化合物の反応性を
考慮した場合、ホスゲン法の方が好ましい。
【0021】前者のホスゲン法においては、通常酸結合
剤および溶媒の存在下において、本発明における一般式
(A)と一般式(B)、または一般式(A)と一般式
(B)と一般式(C)の化合物とをホスゲンと反応させ
る。酸結合剤としては、例えばピリジンや、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物
などが用いられ、また溶媒としては、例えば塩化メチレ
ン、クロロホルム、クロロベンゼン、キシレンなどが用
いられる。さらに、縮重合反応を促進するために、トリ
エチルアミンのような第三級アミン触媒などの触媒を、
また重合度調節には、フェノール、p−t−ブチルフェ
ノール、p-クミルフェノール、アルキル置換フェノール
類、ヒドロキシ安息香酸アルキル類やアルキルオキシフ
ェノール類などの一官能基化合物を分子量調節剤として
加える。さらに、所望に応じ亜硫酸ナトリウム、ハイド
ロサルファイトなどの酸化防止剤や、フロログルシン、
イサチンビスフェノール、1,1,1-トリス(4-ヒドロキシ
フェニル)エタン、α,α',α"-トリス(4-ヒドロキシ
フェニル)-1,3,5-トリイソプロピルベンゼンなど分岐化
剤を小量添加してもよい。反応は通常0〜150℃、好
ましくは5〜40℃の範囲とするのが適当である。反応
時間は反応温度によって左右されるが、通常0.5分〜
10時間、好ましくは1分〜2時間である。また、反応
中は、反応系のpHを10以上に保持することが望まし
い。
【0022】一方後者のエステル交換法においては、本
発明における一般式(A)と一般式(B)、または一般
式(A)と一般式(B)と一般式(C)の化合物とをビ
スアリールカーボネートと混合し、減圧下で高温におい
て反応させる。この時、フェノール、p−t−ブチルフ
ェノール、p-クミルフェノール、アルキル置換フェノー
ル類、ヒドロキシ安息香酸アルキル類やアルキルオキシ
フェノール類などの一官能基化合物を分子量調節剤とし
て加えてもよい。反応は通常150〜350℃、好まし
くは200〜300℃の範囲の温度において行われ、ま
た減圧度は最終で好ましくは1mmHg以下にして、エステ
ル交換反応により生成した該ビスアリールカーボネート
から由来するフェノール類を系外へ留去させる。反応時
間は反応温度や減圧度などによって左右されるが、通常
1〜6時間程度である。反応は窒素やアルゴンなどの不
活性ガス雰囲気下で行うことが好ましく。また、所望に
応じ、酸化防止剤や分岐化剤を添加して反応を行っても
よい。
【0023】本発明に用いられる一般式(A)の化合物
としては、具体的には9,9−ビス(4−ヒドロキシ−
2−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−
ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、3,6
−ジメチル−9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
フルオレン、9,9−ビス(3−メトキシ−4−ヒドロ
キシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−エトキ
シ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビ
ス(3−エチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレ
ン、4,5−ジメチル−9,9−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−フェニル−
4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、3,6−ジメチ
ル−9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)フルオレン及び3,6−ジフェニル−9,9−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等を挙げること
ができる。中でも特に、9,9−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ
−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4
−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)フルオレンが好ま
しい。これらの化合物は2種類以上併用して使用するこ
とも可能である。
【0024】前記一般式(B)で表されるポリシロキサ
ン化合物は、公知のヒドロシリル化反応による製造法、
例えば不飽和基を有するフェノールとSi-H基を有するポ
リシロキサンをヒドロシリル化触媒下で付加反応させる
方法にて製造される。
【0025】ヒドロシリル化に使用される触媒は、均一
系、不均一系のいずれでもよく、具体的には、塩化白金
酸などに代表される白金錯体、金属白金、オクタカルボ
ニル2コバルト、パラジウム錯体、ロジウム錯体等が挙
げられる。反応は、本発明に使用される不飽和基含有フ
ェノール類が溶解する溶媒中で行われる。具体的には、
四塩化炭素、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等
のハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素、モノクロルベンゼン、ジクロロベ
ンゼン等の芳香族ハロゲン化物、メチルエチルケトン、
酢酸エチル、1,4−ジオキサン、シクロヘキサノン等
を挙げる事ができるが、溶解性や触媒との相性より、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素が望ま
しい。反応温度は60〜150℃が好ましい。
【0026】上記Si-H基含有ポリシロキサンは、ポリア
ルキルハイドロジェンシロキサン、ポリアリールハイド
ロジェンシロキサン、ポリアルキルアリールハイドロジ
ェンシロキサン等より誘導することができ、具体的には
ポリメチルハイドロジェンシロキサン、ポリエチルハイ
ドロジェンシロキサン、ポリフェニルハイドロジェンシ
ロキサン、ポリメチルフェニルハイドロジェンシロキサ
ン等が挙げられる。これらは2種類以上併用しても良
い。
【0027】また、本発明における一般式(B)のポリ
シロキサン化合物には、前記の反応にて付加されたフェ
ノール(ヒドロキシフェニル基)がポリシロキサン1分
子当たり平均1〜3個付加されている。この付加された
ヒドロキシフェニル基が、炭酸エステル形成化合物と反
応しカーボネート結合を形成する。ヒドロキシフェニル
基がポリシロキサン1分子当たり平均1未満であると、
ヒドロキシフェニル基の全く付加されていない非反応性
ポリシロキサンが増加する。また平均3を越えると、ポ
リシロキサンが強力な分岐化剤となり、ゴム状3次元網
目構造の溶媒不溶性ポリカーボネート共重合体が生成し
やすく、成形性や取扱いが困難となる。更に、一般式
(B)のXの平均重合度は 3〜200 が好ましく、特に 5
〜100 が好適である。平均重合度が 3未満では十分にポ
リシロキサンの特性が得られないし、200 を超えると他
のフェノール類との反応性が悪くなり好ましくない。
【0028】上記Si-H基を有するポリシロキサンと反応
する不飽和基を有するフェノールとしては、具体的に
は、o-アリルフェノール、オイゲノール、イソオイゲノ
ール、p-イソプロペニルフェノール、p-ヒドロキシスチ
レン、p-アリルフェノール、2,6-ジメチル-4- アリルフ
ェノール、2-t-ブチル-6-(3-t-ブチル−2-ヒドロキシ-5
- メチルベンジル)-4-メチルフェニルアクリレート、2-
[1-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-t- ペンチルフェニル)エチ
ル]-4,6-ジ-t- ペンチルフェニルアクリレート、p-ヒド
ロキシケイ皮酸メチル、2-ヒドロキシスチルベン、4-(1
- ブテニル) フェノール等が挙げられる。なかでも、取
扱いの容易さ、工業的有用性や反応性からo-アリルフェ
ノール、オイゲノールが好ましい。
【0029】前記一般式(B)で表されるポリシロキサ
ン化合物は、具体的には、以下の化学式の化合物などが
挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0030】
【化10】
【0031】また、これらポリシロキサン化合物を2種
類以上併用して使用することも可能である。これらのポ
リシロキサンに付加しているヒドロキシフェニル基は、
あくまで理論上ポリシロキサン1分子当たり平均1〜3
個付加しているだけであり、例えば付加が0のものもあ
れば10個のものも存在する可能性がある。すなわち、
本発明におけるポリシロキサン1分子当たり平均1〜3
個ヒドロキシフェニル基が付加するという意味は、その
ヒドロキシフェニル基付加数の分布の中心値が1〜3で
あることを示す。また、ヒドロキシフェニル基の付加位
置も特定できるものではなく、一般式(B)のX中の側
鎖のいずれにヒドロキシフェニル基が付加しても良い。
【0032】本発明における一般式(C)で表されるビ
スフェノール類としては、具体的には4,4'−ビフェニル
ジオール、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、ビス
(4-ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4-ヒドロキ
シフェニル)スルホン、ビス(4-ヒドロキシ−3-メチル
フェニル)スルホン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ス
ルホキシド、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルファイ
ド、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ケトン、1,1-ビス
(4-ヒドロキシフェニル)エタン、2,2-ビス(4-ヒドロ
キシフェニル)プロパン(ビスフェノ−ルA;BPA )、
2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1-ビス
(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスフェノ
−ルZ;BPZ )、2,2-ビス(4-ヒドロキシ−3-メチルフ
ェニル)プロパン(ジメチルビスフェノールA)、2,2-
ビス(4-ヒドロキシ−3,5-ジメチルフェニル)プロパ
ン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)−1-フェニルエ
タン(ビスフェノールAP;BPAP)、ビス(4-ヒドロキ
シフェニル)ジフェニルメタン、2,2-ビス(4-ヒドロキ
シ−3-アリルフェニル)プロパン、3,3,5-トリメチル−
1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,
2-ビス(4-ヒドロキシ−3,5-ジブロモフェニル)プロパ
ン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ−3,5-ジクロロフェニル)
プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ−3-ブロモフェニ
ル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ−3-クロロフェ
ニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ヘ
キサフルオロプロパン、4,4'-[1,3-フェニレン(1-メチ
ルエチリデン)] ビスフェノール、4,4'-[1,4-フェニレ
ン(1-メチルエチリデン)] ビスフェノール、1,1'−ビ
−2-ナフトールなどが例示される。これらは、2種類以
上併用して用いてもよい。また、これらの中でも特に2,
2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパンが好ましい。
【0033】また本発明中の炭酸エステル形成性化合物
としては、例えばホスゲンや、ジフェニルカーボネー
ト、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−p−トリ
ルカーボネート、ジ−p−クロロフェニルカーボネー
ト、ジナフチルカーボネートなどのビスアリルカーボネ
ートが挙げられる。これらの化合物は2種類以上併用し
て使用することも可能である。
【0034】本発明においてホスゲン法を採用する場合
は、反応を効率よく行うため第四級アンモニウム塩を少
量添加してもよい。具体的には、テトラメチルアンモニ
ウムクロライド、トリメチルベンジルアンモニウムクロ
ライド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド、
テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ブ
チルアンモニウムアイオダイドなどが例示され、これら
のうちトリメチルベンジルアンモニウムクロライド、ト
リエチルベンジルアンモニウムクロライドが好ましい。
この第四級アンモニウム塩は、使用される全ビスフェノ
ール類に対して、一般に0.0005〜5mol%使用されること
が好ましい。
【0035】更に本発明に分子量調節剤を用いる場合に
は特に一価フェノールが好ましく、具体的にはフェノー
ルやブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフ
ェノール、デカニルフェノール、テトラデカニルフェノ
ール、ヘプタデカニルフェノール、オクタデカニルフェ
ノール等のアルキル置換フェノール;ヒドロキシ安息香
酸ブチル、ヒドロキシ安息香酸オクチル、ヒドロキシ安
息香酸ノニル、ヒドロキシ安息香酸デカニル、ヒドロキ
シ安息香酸ヘプタデカニル等のヒドロキシ安息香酸アル
キルエステル;ブトキシフェノール、オクチルオキシフ
ェノール、ノニルオキシフェノール、デカニルオキシフ
ェノール、テトラデカニルオキシフェノール、ヘプタデ
カニルオキシフェノール、オクタデカニルオキシフェノ
ール等のアルキルオキシフェノール類が例示される。こ
の分子量調節剤の添加量は全ビスフェノール類に対して
0.1 〜50mol%である。好ましくは、0.5 〜10mol%であ
る。
【0036】これらの反応で合成された本発明のポリカ
ーボネート樹脂は、押出成形、射出成形、ブロ−成形、
圧縮成形、湿式成形など公知の成形法で成形可能である
が、耐摩耗性を有するフィルムやシートを成形するには
湿式成形や押出〜ロール成形されることが好ましく、容
易に成形ができる範囲としては、極限粘度が0.2〜
2.0dl/gの範囲であることが好ましい。特に押出〜ロ
ール成形される場合は流動性の観点から0.2〜1.0
dl/gの範囲にあることが好ましい。
【0037】湿式成形法が選択される場合は、溶媒とし
て本発明のポリカーボネート樹脂を溶解し、適度の揮発
性を有するものであれば使用可能であり、テトラヒドロ
フランや1,4−ジオキサン等の環状エーテル系溶媒、
トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、シクロペンタ
ノン、シクロヘキサノン等の環状ケトン溶媒、ジクロロ
メタン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒などを用いる
ことが出来る。最近では、環境問題の観点から非ハロゲ
ン系溶媒を用いることが多く、中でも比較的安全で沸点
も低いテトラヒドロフランが良く使用される。本発明の
ポリカーボネート樹脂および樹脂組成物においてもテト
ラヒドロフランに良溶である特徴を示す。
【0038】また、前記一般式(B)の使用量は成形品
の強度や透明性などを考慮した場合、前記一般式(A)
及び一般式(B)及び一般式(C)の合計量に対して1
0〜50重量%が好ましい。前記一般式(A)が10重
量%未満では、耐摩耗性の効果は劣り、50重量%を越
えると強度が低下しゴム状の成形体になる。
【0039】前記一般式(C)を使用する場合は、要求
性能を著しく低下させない範囲で使用することができ、
前記一般式(A)と一般式(C)の合計量に対して50
重量%以下が好ましい。
【0040】本発明のポリカーボネート樹脂は、従来の
光ディスク用ポリカーボネートと同様に高度に精製され
たものが好ましい。具体的には、直径50μm以上のダ
ストが実質上検出されず、直径0.5〜50μmのダス
トが3×104 以下、無機および有機残留塩素が2pp
m以下、残留アルカリ金属が2ppm以下、残存水酸基
200ppm以下、残存窒素量5ppm以下、残存モノ
マー20ppm以下等の基準を可能な限り満たすように
精製される。また、低分子量体除去や溶媒除去のため抽
出等の後処理が行われる場合もある。また、原材料の一
般式(A)、一般式(B)および一般式(C)の化合物
や炭酸エステル形成化合物等についても不純物や異性体
などを極力低減した材料を用いることが好ましい。
【0041】本発明のポリカーボネート樹脂は成型時に
必要な安定性や離型性を確保するため、所望に応じて、
ヒンダードフェノール系やホスファイト系酸化防止剤;
脂肪酸エステル系、脂肪酸系、脂肪酸グリセリド系、密
ろう等天然油脂などの滑剤や離型剤;ベンゾトリアゾー
ル系、ベンゾフェノン系、ジベンゾイルメタン系、サリ
チレート系等の光安定剤;ポリアルキレングリコール、
脂肪酸グリセリド等帯電防止剤などを適宜併用してよ
い。
【0042】さらにはコスト低減や物性改良のため、他
のポリマーと性能を損なわない範囲で任意に混合して使
用する事も可能である。特に、ジオルガノポリシロキサ
ンを0.1 〜30wt% 添加することによって、さらに耐摩耗
性が改善される場合もある。
【0043】本発明における樹脂組成物のうち、本発明
のポリカーボネート樹脂に添加されるジオルガノポリシ
ロキサンは、具体的には、ポリジアルキルシロキサン、
ポリジアリールシロキサン、ポリアルキルアリールシロ
キサン等が挙げられる。さらに具体的には、下記一般式
(D)で表されるジオルガノポリシロキサンが例示され
る。これらは2種類以上併用しても良い。
【0044】
【化11】
【0045】(式中、R30〜R35は、各々独立して水
素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリ
ール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5の
アルコキシ基、炭素数7〜17のアラルキル基であり、
これらの基に炭素原子を有する場合には置換基として、
炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル
基、炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもでき
る。Wは、−SiO(R36)(R37)−および/または−SiO
(R38)(R39)−の単独重合体またはランダム共重合体
を表し、平均重合度は 3〜200 であり、R36〜R39は、
各々独立して水素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数
6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル基、
炭素数1〜5のアルコキシ基、または炭素数7〜17の
アラルキル基であり、これらの基に炭素原子を有する場
合には置換基として、炭素数1〜5のアルキル基、炭素
数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基
を有することもできる。)
【0046】ただし、本発明におけるジオルガノポリシ
ロキサンは、単独のものを意味し、ポリカーボネートと
共重合したようなものは本発明におけるジオルガノポリ
シロキサンには含めない。
【0047】本発明におけるジオルガノポリシロキサン
は、数平均分子量が200 〜100,000の範囲のものであ
り、数平均分子量が350〜10,000のものが好ましい。
【0048】本発明のポリカーボネート樹脂にジオルガ
ノポリシロキサンをブレンドする方法として、ポリカー
ボネート樹脂製造時にブレンドする方法、ポリカーボネ
ート樹脂液にブレンドする方法、ポリカーボネート樹脂
粉体にブレンドする方法、ポリカーボネート樹脂熱溶融
体にブレンドする方法等が選択できるが、特にポリカー
ボネート樹脂の製造(重合)時にジオルガノポリシロキ
サンをブレンドする方法が分散性がよく、透明性向上に
最も効果があるため好ましい。
【0049】
【実施例】次に実施例により、本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。
【0050】実施例1 8.8%(w/v) の水酸化ナトリウム水溶液600ml に、9,9
−ビス(4-ヒドロキシ−3-メチルフェニル)フルオレン
76g(以下BCFLと略記)とハイドロサルファイト0.1gを
加え溶解した。これにメチレンクロライド400ml リット
ルとトリエチルベンジルアンモニウムクロライドを0.1g
加え、15℃に保ちながら撹拌しつつ、ホスゲン34g を
1g/分の速度で吹き込んだ。吹き込み終了後、下記構造
を主成分とする化合物51g (以下Si1 と略記)を加え、
10分間激しく撹拌し続け、さらに0.2ml のトリエチル
アミンを加え、さらに約1時間撹拌し重合させた。
【0051】
【化12】
【0052】重合液を水相と有機相に分離し、有機相を
リン酸で中和し、洗液の導電率が10μS/cm 以下にな
るまで水洗を繰り返した後、精製樹脂液を得た。得られ
た精製樹脂液を、強攪拌されている60℃の温水に樹脂
液をゆっくり滴下し、溶媒を除去しつつ重合物を固形化
した。固形物を濾過後、乾燥して白色粉末状重合体を得
た。この重合体は、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g
/dl の溶液の温度 20℃における極限粘度[η]は0.45
dl/gであった。得られた上記重合体を赤外線吸収スペク
トルより分析した結果、1770cm-1付近の位置にカルボニ
ル基による吸収、1240cm-1付近の位置にエーテル結合に
よる吸収が認められ、カーボネート結合を有することが
確認された。また、3650〜3200cm-1の位置に水酸基由来
の吸収はほとんど認められなかった。これらを総合した
結果、この重合体は下記構造を主成分とするポリカーボ
ネート重合体と認められた。
【0053】
【化13】
【0054】得られたポリカーボネート粉末の一部をテ
トラヒドロフラン(THF) に溶解し15w/v%溶液にした後、
キャストフィルムを作成した。また、残りのポリカーボ
ネート粉末は、延伸ロール付き混練押出機にて320 ℃で
押出し、ストランドを得た後、延伸ロールにて圧延フィ
ルムを作成した。得られたフィルムは微黄色の透明フィ
ルムであった。得られたフィルム成形品をスガ試験機製
サンシャインウエザーメーターWEL-SUN-DCで48時間耐
候試験を行い、耐候試験前後の耐摩耗性を評価した。
【0055】実施例2 Si1 の代わりに下記構造を主成分とする化合物51g(以
下Si2 と略記)を用い、さらにSi2 投入時にp-t-ブチル
フェノール2.0g(以下PTBPと略記)を投入した以外は、
実施例1と同様に行った。
【0056】
【化14】
【0057】得られた重合体の極限粘度[η]は0.58dl
/gで、赤外吸収スペクトル分析等よりこの重合体は下記
構造を主成分とするポリカーボネート重合体と認められ
た。
【0058】
【化15】
【0059】実施例3 Si1 の代わりに、下記構造を主成分とする化合物51g
(以下Si3 と略記)を用い、さらにSi3 投入時にPTBP
4.8gを投入した以外は、実施例1と同様に重合に行っ
た。
【0060】
【化16】
【0061】得られた重合体の極限粘度[η]は0.54dl
/gで、赤外吸収スペクトル分析等よりこの重合体は下記
構造を主成分とするポリカーボネート重合体と認められ
た。
【0062】
【化17】
【0063】実施例4 BCFLを63.5g、Si1 を38.1gに変更し、2,2-ビス(4-ヒ
ドロキシフェニル)プロパン25.4g(以下をBPA と略
記)をBCFLと同時に添加し、さらにPTBP 0.7gをSi1 と
同時添加した以外は、実施例1と同様に行った。得られ
た重合体の極限粘度[η]は0.44dl/gで、赤外吸収スペ
クトル等より下記構造を主成分とするポリカーボネート
重合体と認められた。
【0064】
【化18】
【0065】実施例5 BCFLを89g、Si1 を38gに変更し、Si1 と同時に下記構
造のジオルガノポリシロキサン3.8g(以下SD1 と略記)
を添加した以外は実施例1と同様に行った。
【0066】
【化19】
【0067】得られた重合体混合物の極限粘度[η]は
0.53dl/gで、赤外吸収スペクトル等より共重合比以外は
実施例1の同等の構造を主成分とするポリカーボネート
重合体とSD1の混合物と認められた。
【0068】実施例6 BCFLを82.6gに変更し、Si1 の代わりに下記構造を主成
分とするの化合物(以下Si4 と略記:化20)を44.4g
を用い、Si4 と同時に下記構造のジオルガノポリシロキ
サン8.9g(以下SD2 と略記:化21)を添加した以外は
実施例1と同様に行った。
【0069】
【化20】
【0070】
【化21】
【0071】得られた重合体混合物の極限粘度[η]は
0.75dl/gで、赤外吸収スペクトル等より下記構造を主成
分とするポリカーボネート重合体とSD2 の混合物と認め
られた。
【0072】
【化22】
【0073】実施例7 Si1 の代わりに下記構造を主成分とする化合物51g(以
下Si5 と略記:化23)を用い、Si5 と同時に下記構造
のジオルガノポリシロキサン3.8g(以下SD3 と略記:化
24)を添加した以外は実施例1と同様に行った。
【0074】
【化23】
【0075】
【化24】
【0076】得られた重合体混合物の極限粘度[η]は
0.39dl/gで、赤外吸収スペクトル等より下記構造を主成
分とするポリカーボネート重合体とSD3 の混合物と認め
られた。
【0077】
【化25】
【0078】比較例1 実施例1のポリカーボネートの代わりに、市販の2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(BPA) 型ポ
リカーボネート樹脂(三菱瓦斯化学(株)製ユーピロン
S-3000、極限粘度0.49dl/g)を用いて実施例1と同様の
成形、評価を行った。このポリカーボネートはTHF15w/v
% 溶液にした時、白濁し未溶解が多くキャストフィルム
は作成できなかった。
【0079】比較例2 実施例1の代わりに、市販のS-3000ポリカーボネート樹
脂にSD2 のジオルガノポリシロキサンを6.3wt%(BPAモノマー
換算で7wt%)添加した以外は、実施例1と同様の成形、
評価を行った。このポリカーボネートはTHF15w/v% 溶液
にした時、白濁し未溶解が多くキャストフィルムは作成
できなかった。また耐候試験後の圧延フィルム成形品
は、摩耗試験を始めるとすぐ亀裂が生じ測定不能であっ
た。
【0080】比較例3 ホスゲンを50gに変更し、Si1 の代わりに、BPA を51g
用い、BCFLと同時にBPA を投入し、PTBP2.0gをホスゲン
吹き込み終了後に加えた以外は実施例1と同様に行っ
た。得られた重合体の極限粘度[η]は0.46dl/gで、赤
外吸収スペクトル分析等よりこの重合体は、下記構造単
位からなるポリカーボネート重合体と認められた。
【0081】
【化26】
【0082】比較例4 Si1 の代わりに、α,ω−ビス[3−(o−ヒドロキシ
フェニル)プロピル]ポリジメチルシロキサン(以下SC
1 と略記)を51g用い、PTBP0.7gをホスゲン吹き込み終
了後に加えた以外は実施例1と同様に行った。得られた
粉末の極限粘度[η]は0.45dl/gで、赤外吸収スペクト
ル等よりこの重合体は下記構造を主成分とするポリカー
ボネート重合体と認められた。
【0083】
【化27】
【0084】比較例5 BCFLを51g、Si1 を76gに変更した以外が実施例1と同
様に行った。得られた重合体の極限粘度[η]は0.30dl
/gで、赤外吸収スペクトル分析等よりこの重合体は重合
比以外は実施例1と同等のポリカーボネート重合体構造
を有することが認められた。実施例1と同様の圧延フィ
ルムを作成したところ、柔らかく押出機内で発泡し良好
な成形品は得られなかった。
【0085】比較例6 BCFLの代わりにBPA を76g用いた以外は、実施例1と同
様に行った。得られた重合体の極限粘度[η]は0.70dl
/gで、赤外吸収スペクトル分析等よりこの重合体は下記
構造を主成分とするポリカーボネート重合体と認められ
た。
【0086】
【化28】
【0087】実施例1と同様のTHF15w/v%溶液にした
時、やや透明なゲル状物が残存し、良好なキャストフィ
ルムは作成できなかった。
【0088】比較例7 Si1 を用いず、BCFLのみ76g用い、ホスゲン吹き込み終
了後PTBPを0.6g投入した以外は、実施例1と同様に行っ
た。得られた重合体の極限粘度[η]は0.43dl/gで、赤
外吸収スペクトル分析等よりこの重合体は下記構造単位
からなるポリカーボネート重合体と認められた。
【0089】
【化29】
【0090】実施例1と同様の圧延フィルムを作成を試
みたが、320 ℃で溶融せず圧延フィルムは得られなかっ
た。
【0091】比較例8 BCFLの代わりにSi1 を76g用い、ホスゲンを5gに変更
し、ホスゲン吹き込み終了後にはSi1 を用いなかった以
外は、実施例1と同様に行った。得られた重合体は液状
で極限粘度[η]は0.13dl/gで、赤外吸収スペクトル分
析等よりこの重合体は下記構造を主成分とするポリカー
ボネート重合体と認められた。
【0092】
【化30】
【0093】なお実施例1と同様の成形品は、重合体は
液状のため得られなかった。
【0094】実施例1〜7及び比較例1〜8の組成と摩
耗試験結果について表1に示す。
【0095】
【表1】
【0096】〔表中の記号の説明〕 (A)共重合比:一般式(A)、一般式(B)、一般式
(C)の合計量に対する一般式(A)の重量比(重量
%) (B)共重合比:一般式(A)、一般式(B)、一般式
(C)の合計量に対する一般式(B)の重量比(重量
%) (C)共重合比:一般式(A)、一般式(B)、一般式
(C)の合計量に対する一般式(C)の重量比(重量
%) (D)ブレンド比:一般式(A)、一般式(B)、一般
式(C)の合計量に対する一般式(D)の添加量(重量
%) 極限粘度:0.5g/100ccジクロロメタン樹脂溶液を20℃、
ハギンズ定数0.45で極限粘度[η](dl/g)を求めた。 キャストフィルム:15w/v %THF溶液でガラス基板上に均
一な塗膜を形成させ、溶液を乾燥後、約150 μm厚のフ
ィルムを得た。 圧延フィルム:井元製作所製圧延ロール付き混練微小量
押出機にて 320℃で溶融押出後、 100℃加熱ロールにて
圧延フィルム作成。厚さ約250 μm。 耐候試験:スガ試験機製サンシャインウエザーメーター
WEL-SUN-DC中で70℃、120 分サイクルにて48時間耐候
試験を行った。 摩耗量:テーハ゛ー摩耗試験(荷重1000g、CS-17 輪、24時
間)後の摩耗量(mg)。
【0097】
【発明の効果】本発明の新規ポリカーボネート樹脂は、
医療用機器部品、食品容器、飲料ボトル、ガス透過膜、
染顔料バインダー、玩具、窓・建築部材、安全保護具部
材、OA機器・携帯電話等各種部材や筐体などの一般成
形加工用途に用いることが可能で、特にコンパクトディ
スク、レーザーディスク、光カード、MOディスク、デ
ジタルバーサブルディスク、近接場記録光ディスク等の
光ディスク、ピックアップレンズ、メガネレンズ、カメ
ラレンズ等の光学レンズ、近接場光記録媒体用カバー
層、光学フィルター等の光学フィルムや光学シート、光
ファイバー、光導波路等の光情報伝達媒体、導光板など
の光学用部材を製造するのに好適な成形性、透明性を有
すると共に、耐摩耗性と耐候性に優れたポリカーボネー
ト樹脂を提供する事が出来る。また、シリコーンや従来
のポリカーボネート樹脂等との相溶性も良く、各種ポリ
マーアロイ材料や添加剤としても有用である。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 CG021 CP052 CP132 GB01 GC00 GD00 GG01 GL00 GP00 GP01 GS00 GS02 4J029 AA09 AB01 AC02 AD01 AE01 AE04 AE05 AE06 BB12A BB12B BB12C BB13A BB16A BB16B BD09A BD09B BD09C BE05A BE05B BF03 BF04 BF05 BF14A BF14B BG08X BG09X BH02 BH04 DB07 DB11 DB13 FA20 FC46 GA02 HA01 HC01 HC05A HC05B JE222

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(A)と一般式(B)、または一
    般式(A)と一般式(B)と一般式(C)で表される化
    合物を、炭酸エステル形成化合物と反応させて得られる
    ポリカーボネートであって、一般式(B)が全モノマー
    成分(一般式(A)+一般式(B)+一般式(C))に
    対して、10〜50wt% であり、かつ極限粘度[η]が、0.
    2〜2.0[dl/g] であるポリカーボネート樹脂。 【化1】 (式中、R1 〜R8 は、各々独立して水素原子、炭素数
    1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭
    素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ
    基、又は炭素数7〜17のアラルキル基を表す。これら
    の基に炭素原子を有する場合には置換基として、炭素数
    1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭
    素数1〜5のアルコキシ基を有することもできる。) 【化2】 (式中、R9 〜R14は、各々独立して水素、炭素数1〜
    5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数
    2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、
    又は炭素数7〜17のアラルキル基であり、これらの基
    に炭素原子を有する場合には置換基として、炭素数1〜
    5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、又は炭
    素数1〜5のアルコキシ基を有することもできる。X
    は、−SiO(R 15)(R16) −および/または−SiO(R17)
    (R18) −の単独重合体またはランダム共重合体を表
    し、平均重合度は 3〜200 であり、R15〜R18は、各々
    独立して水素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜
    12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素
    数1〜5のアルコキシ基、炭素数7〜17のアラルキル
    基、またはヒドロキシフェニル基を有する有機基(M)
    であり、これらの基に炭素原子を有する場合には置換基
    として、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のア
    ルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基を有すること
    もできる。ただし、R 15〜R18の合計の内、ヒドロキシ
    フェニル基を有する有機基(M)を平均で1〜3個含む
    ものである。) 【化3】 (R19〜R20は、各々独立して、水素、フッ素、塩素、
    臭素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜12の
    アリール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜
    5のアルコキシ基、炭素数7〜17のアラルキル基を表
    すか、R19およびR20が任意に結合して、炭素環または
    複素環を形成する基を表し、これらの基に炭素原子を有
    する場合には置換基として、フッ素、塩素、臭素、炭素
    数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、
    または炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもでき
    る。Yは、 【化4】 であり、ここにR21〜R24はそれぞれ、水素、フッ素、
    塩素、臭素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜
    5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は炭
    素数6〜12アリール基を表すか、R21〜R24が任意に
    結合して、炭素数3〜6の炭素環または複素環を形成す
    る基を表し、これらの基に炭素原子を有する場合には置
    換基として、フッ素、塩素、臭素、炭素数1〜5のアル
    キル基、炭素数2〜5のアルケニル基、又は炭素数1〜
    5のアルコキシ基を有することもできる。a は0〜20
    の整数を表す。)
  2. 【請求項2】 一般式(A)が、9,9−ビス(4−ヒ
    ドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒ
    ドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、及び9,
    9−ビス(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)フル
    オレンの群から選ばれた少なくとも1種である請求項1
    記載のポリカーボネート樹脂。
  3. 【請求項3】 炭酸エステル形成化合物がホスゲンであ
    る請求項1記載のポリカーボネート樹脂。
  4. 【請求項4】 一般式(B)のR15〜R18がメチル基お
    よびフェニル基から選ばれる少なくとも1種である請求
    項1記載のポリカーボネート樹脂。
  5. 【請求項5】 一般式(C)が2,2−ビス(4−ヒド
    ロキシフェニル)プロパンである請求項1記載のポリカ
    ーボネート樹脂。
  6. 【請求項6】 一般式(C)の割合が、重量比で一般式
    (C)/(一般式(A)+一般式(C))≦0.5 である
    請求項1記載のポリカーボネート樹脂。
  7. 【請求項7】 請求項1記載のポリカーボネート樹脂と
    ジオルガノポリシロキサンを混合したポリカーボネート
    樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 一般式(D)のジオルガノポリシロキサ
    ンを混合した請求項7記載のポリカーボネート樹脂組成
    物。 【化5】 (式中、R30〜R35は、各々独立して水素、炭素数1〜
    5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数
    2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、
    炭素数7〜17のアラルキル基であり、これらの基に炭
    素原子を有する場合には置換基として、炭素数1〜5の
    アルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜
    5のアルコキシ基を有することもできる。Wは、−SiO
    (R36)(R37) −および/または−SiO(R38)(R39) −
    の単独重合体またはランダム共重合体を表し、平均重合
    度は 3〜200 であり、R36〜R39は、各々独立して水
    素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリ
    ール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5の
    アルコキシ基、または炭素数7〜17のアラルキル基で
    あり、これらの基に炭素原子を有する場合には置換基と
    して、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアル
    ケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基を有することも
    できる。)
  9. 【請求項9】ジオルガノポリシロキサンの混合比が0.
    1〜30wt%である請求項7記載のポリカーボネート樹
    脂組成物。
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