JP2002284378A - シート体枚葉装置 - Google Patents

シート体枚葉装置

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JP2002284378A
JP2002284378A JP2001090186A JP2001090186A JP2002284378A JP 2002284378 A JP2002284378 A JP 2002284378A JP 2001090186 A JP2001090186 A JP 2001090186A JP 2001090186 A JP2001090186 A JP 2001090186A JP 2002284378 A JP2002284378 A JP 2002284378A
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sheet
suction
pair
roller
leading edge
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JP2001090186A
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Nobuyuki Torisawa
信幸 鳥沢
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造を簡単化させて装置製作コストを低減で
きるシート体枚葉装置を得る。 【解決手段】 シート体Sを挟持して搬送する一対の搬
送ローラ対20は、積層された最上位のシート体Sの上
方に位置すると共に、回転軸中心が前記シート体Sの先
端縁より内側に位置するように配置され、シート体先端
縁近傍を吸着保持して該シート体Sを前記搬送ローラ対
20へ受け渡す吸着盤16は移動機構19によって初期
位置から鉛直方向を直線的に移動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層されているシ
ート体を一枚ずつ取り出して搬送機構に送り出すための
シート体枚葉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】積層されているシート体(例えば、フィ
ルム等の写真感光材料)を露光位置まで搬送するため
に、あるいは、画像記録終了後に現像位置まで搬送する
ために、シート体枚葉装置が用いられている。
【0003】このシート体枚葉装置は、通常、負圧発生
手段に接続した複数の吸着盤を備えて構成され、吸着盤
を最上位のシート体に押圧させた後、負圧発生手段の作
動下でこのシート体を吸着して取り出すことにより、シ
ート体を一枚ずつ搬送機構に送り出すようにしたもので
ある。
【0004】このようなシート体枚葉装置として、例え
ば、特開平6−48579号公報に開示されているシー
ト体枚葉機構を図6に示して説明する。なお、図6
(a)はシート体枚葉処理の初期状態を示し、図6
(b)はシート体枚葉処理の中盤から終盤にかけた状態
を示す。この公報に開示されたシート体枚葉機構218
は、自動供給装置210に組み込まれており、鉛直上方
向で拡開した形状のガイド溝242を備えてケーシング
本体212に配設される取付板220と、ガイド溝24
2に嵌合するガイドローラ246により、後述する吸着
盤262を保持してガイド溝242を下降及び上昇する
支持板体244と、ガイドローラ246が嵌合する開口
部254を有すると共に、ガイド溝242の上方側で取
付板220に揺動自在に設けられた吸着盤262の姿勢
保持手段248と、支持板体244に固着されて、フィ
ルム載置部214上のシート体Sを一枚ずつ吸着する吸
着盤262とを備えた構成である。なお、姿勢保持手段
248は、初期状態で開口部254がガイド溝242と
略対応するようにばね付勢されている。また、シート体
枚葉機構218には、フィルム載置部214から取り出
されるシート体Sの先端部を捌いて複数枚枚葉を阻止す
る突起部材217が立設されている。さらに、シート体
枚葉機構218に近接して複数の搬送ローラ294,2
96、ニップローラ300及びガイド板302から構成
される搬送機構280が設けられている。
【0005】上記した自動供給装置210では、シート
体枚葉機構218が駆動されると、図6(a)に示すよ
うに、支持板体244がガイド溝242を下降し、吸着
盤262がフィルム載置部214の最上位のシート体S
に当接するので、吸着盤262は接続された不図示の負
圧発生手段の作用下でシート体Sを吸着する。この状態
で、シート体枚葉機構218が逆方向に駆動されると、
支持板体244は、吸着盤262がシート体Sを吸着保
持した状態でガイド溝242を上昇する。この上昇は、
ガイドローラ246がガイド溝242から姿勢保持手段
248の開口部254に嵌入した後、開口部254の底
部に達するまで継続する。なお、シート体Sは、上昇途
中で先端部が突起部材217に当接して捌かれ、複数枚
枚葉されたシート体Sが落下する。
【0006】そして、ガイドローラ246が開口部25
4に嵌入した状態で、姿勢保持手段248が、図6
(b)に示すように、付勢力に抗して揺動することによ
り、吸着盤262を固着させた支持板体244が、一旦
最上位位置を通った後開口部254から離反するように
下降する。この結果、吸着盤262は、搬送機構280
の第1搬送ローラ294側に移動する。そして、シート
体Sが第1搬送ローラ294に当接した状態で、負圧発
生手段による吸引作用が解除され、吸着盤262がシー
ト体Sより上方に逃げる。その後、シート体Sは、第2
搬送ローラ296とニップローラ300とで挟持されて
ガイド板302に案内され、導出口306に向かって搬
送されるようになっている。以上の構成によって、シー
ト体枚葉機構218はシート体Sを迅速、且つ確実に枚
葉することができて、効率的なシート体枚葉作業を遂行
することができた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来装置では、機構が煩雑で多数個の部品が使用され
ており、とりわけ、吸着盤262は、支持板体244に
設けられたガイドローラ246と取付板220に形成さ
れたガイド溝242との案内作用下で所望の姿勢に支持
され、且つ、所望の軌跡に沿って上昇及び揺動する複雑
機構を採った。また、シート体Sの複数枚枚葉を阻止す
るために、シート体Sの先端部に当接する突起部材21
7が必要とされた。
【0008】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
り、吸着盤の駆動機構を簡略化すると同時に、従前装置
の突起部材を省略して構造の簡素化を図り、よって、装
置の製作コストを低減できるシート体枚葉装置を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る請求項1記載のシート体枚葉装置は、積
層されているシート体を一枚ずつ取り出して所定の部位
に送り出すためのシート体枚葉装置であって、前記積層
された最上位のシート体の先端近傍を吸着保持する吸着
手段を備えると共に、該吸着手段を鉛直方向に沿って直
線的に移動させる移動機構と、前記吸着手段により吸着
保持されて移動する前記シート体を挟持して搬送する一
対の搬送ローラ対とを備え、前記一対の搬送ローラ対は
ニップ点が該シート体の吸着保持されて移動する先端縁
を挟持できる位置に設けられていることを特徴とする。
【0010】このシート体枚葉装置では、シート体を挟
持して搬送する一対の搬送ローラ対は、ニップ点が、吸
着保持されて移動するシート体の先端縁を吸着できる位
置に設定されている。これにより、搬送ローラ対は、吸
着手段によって鉛直方向に直線的に移動されたシート体
の先端縁を挟持して搬送することができる。
【0011】請求項2記載のシート体枚葉装置は、前記
一対の搬送ローラ対は前記積層されたシート体の上方に
位置し且つ前記吸着手段が鉛直方向に沿って移動する際
にシート体が最初に摺接するローラの回転軸が該シート
体の先端縁と被吸着部位との間に位置するように設けら
れていることを特徴とする。
【0012】このシート体枚葉装置では、吸着手段が鉛
直方向に沿って移動する際にシート体が最初に摺接する
ローラの回転軸が積層されたシート体の先端縁と吸着手
段による被吸着部位との間に位置するように設けられて
いる。言い換えれば、搬送ローラ対は、積層されたシー
ト体の上方に位置すると共に、積層されたシート体の先
端縁より内側に入り込むように配置されている。これに
より、移動機構は、シート体を吸着保持した吸着手段を
鉛直方向に沿って直線的に移動させるだけで、シート体
の先端縁を搬送ローラ対に案内することができる。
【0013】請求項3記載のシート体枚葉装置は、前記
シート体は鉛直方向に移動する際その先端縁が前記搬送
ローラ対の下ローラの外周面を摺接して上昇することを
特徴とする。
【0014】このシート体枚葉装置では、シート体は鉛
直方向に移動する間、その先端縁が搬送ローラ対の下ロ
ーラの外周面を摺接して捌かれるので、シート体の複数
枚葉が防止される。
【0015】請求項4記載のシート体枚葉装置は、前記
移動機構が前記吸着手段を最上位位置まで上昇させた後
幾分下降してシート体先端縁を前記搬送ローラ対間に案
内することを特徴とする。
【0016】このシート体枚葉装置では、シート体が吸
着手段により吸着保持されて先端縁を下方に垂らした状
態で移動されるので、シート体が搬送ローラ対の下ロー
ラを完全に通過する、吸着手段の最上位位置まで上昇し
た後下降することによって、シート体先端縁を搬送ロー
ラ対のニップ点に案内して搬送ローラ対に挟持させるこ
とができる。
【0017】請求項5記載のシート体枚葉装置は、前記
搬送ローラ対が前記シート体の移動に応じて回転駆動あ
るいはフリー回転状態に設けられることを特徴とする請
求項3記載のシート体枚葉装置。ことを特徴とする。
【0018】このシート体枚葉装置では、搬送ローラ対
がシート体の移動に応じて回転駆動あるいはフリー回転
状態に設けられ、シート体の先端縁が搬送ローラ対間に
案内されて押し込まれるように作用したとき、回転駆動
あるいはフリー回転することによって、シート体を確実
に挟持することができる。
【0019】請求項6記載のシート体枚葉装置は、前記
吸着手段をシート体の枚葉方向と直交する方向に長径状
になされた複数の吸着盤で構成し、前記搬送ローラ対の
下ローラは前記吸着盤に対応した部位に配置され且つ回
転軸方向の長さが該吸着盤と略同寸に設けられているこ
とを特徴とする。
【0020】このシート体枚葉装置では、搬送ローラ対
を構成する下ローラは、吸着手段を構成する吸着盤と対
応した位置に設けられ、且つ、吸着盤と回転軸方向に略
同等の大きさに形成される。これにより、シート体は下
ローラに摺接して下方に湾曲する際の撓み力を部分的に
逃がすことができ、下ローラを容易に通過することがで
きる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るシート体枚葉
装置の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明す
る。図1は本発明に係るシート体枚葉装置が適用された
サーマルプリンタの一実施の形態を示す概略構成図であ
る。サーマルプリンタ1は、例えばB4サイズ等の所定
の感熱性記録材料(以下、シート体と呼ぶ)Sに感熱画
像記録を行うものである。
【0022】図1に示すように、サーマルプリンタ1
は、大別して、シート体Sが積層状態に収容されたマガ
ジン2を装填する装填部4と、シート体枚葉装置6と、
内部に存在する供給搬送部8と、サーマルヘッド10に
よってシート体Sに感熱画像記録を行う記録部12と、
排出部14とを備える。
【0023】装填部4は、サーマルプリンタ1の筐体1
5に形成された挿入口17、案内兼支持板18、案内板
20及びストッパ22等を有している。マガジン2は、
シート体Sの取り出しを可能にする開口を先方にして、
装填部4の挿入口17からサーマルプリンタ1の内部に
挿入され、案内兼支持板18及び案内板20に案内され
つつ、ストッパ22に当接する位置まで押し込まれて、
サーマルプリンタ1の所定の位置に装填される。
【0024】シート体枚葉装置6は、マガジン2内に積
層された最上位のシート体Sを一枚ずつ取り出して供給
搬送部8へ送り出すためのもので、シート体Sの吸着手
段である吸着盤16を備えてシート体Sを吸着保持する
移動機構19と、吸着盤16より受け渡されたシート体
Sを挟持搬送して供給搬送路8へ送り出す一対の搬送ロ
ーラ対20とを備える。
【0025】移動機構19は、積層された最上位のシー
ト体Sの被吸着面に対し、不図示の駆動手段によって、
一体的に設けた吸着盤16を鉛直方向に下降及び上昇さ
せる。また、移動機構19は、積層された最上位のシー
ト体Sの先端近傍に吸着盤16を当接させ、吸着盤16
に接続された図示せぬ負圧発生装置の作用下、シート体
Sの先端近傍を吸着保持してシート体Sをマガジン2よ
り上方へ取り出しできるようになっている。
【0026】一対の搬送ローラ対20は、マガジン2内
に収容した最上位のシート体Sの上方位置に配置される
と共に、ニップ点が、吸着盤16によって吸着保持され
たシート体Sの先端縁を挟持できる位置に設定されて接
触回転する上ローラ(駆動ローラ)20a及び下ローラ
(従動ローラ)20bからなる。更に述べれば、搬送ロ
ーラ対20は、それぞれの回転軸中心が、吸着盤16の
移動経路に沿った共通の鉛直面上に設定される。なお、
上ローラと下ローラとは、吸着盤の移動経路に沿った鉛
直面上に設定されていなくてもよく、例えば、下ローラ
が吸着盤の移動経路から逃げる方向に変移した構成とす
ることもできる。このように構成すれば、シート体S自
体の撓み変形量を低減させて画像記録面への影響を最少
化できる。また、一対の搬送ローラ対20の回転軸中心
は、シート体Sの先端縁と吸着盤16による被吸着部位
との間に位置するように設定される。つまり、一対の搬
送ローラ対20は、シート体Sを収容したマガジン2が
ストッパ22に当接する位置まで押し込まれた状態で、
シート体Sの先端縁から中央側へ僅かに所定距離Aだけ
入り込むように設定されている。なお、下ローラが吸着
盤の移動経路から逃げる方向に変移した構成では、シー
ト体Sが最初に摺接するこの下ローラの回転軸がシート
体Sの先端縁と被吸着部位との間に位置するように設定
される。さらに、本実施の形態では、搬送ローラ対20
は、下ローラ20bが上ローラ20aよりも小径に設け
られている。
【0027】なお、上記した搬送ローラ対の鉛直方向の
高さ位置、回転軸中心がマガジン内側へ入り込む変移量
及び各ローラ径等はシート体自体の撓み変形量やシート
体搬送速度等によって適宜設定されるものである。
【0028】上記以外の構成について、簡単に説明す
る。サーマルプリンタ1には、供給搬送路8の出口側に
クリーニングローラ対24が装備されている。このクリ
ーニングローラ対24は、一対の搬送ローラ対20がシ
ート体Sの送り動作を解除する直前に、シート体Sの先
端縁が達するように構成されている。記録部12は、サ
ーマルヘッド10、プラテンローラ26、ガイド28,
30及び排出ローラ対32等から構成されている。
【0029】サーマルヘッド10は、例えば300dp
iの記録密度(画素)で感熱画像記録を行うものであっ
て、発熱素子を一方向に配列してグレーズが形成され、
シート体S上に1ライン分の感熱記録を行う。また、サ
ーマルヘッド10は、支点34を中心にして回動自在な
支持部材36に支持され、シート体Sの搬送状態に応じ
て回動されるようになっている。すなわち、シート体S
が記録部12に搬送される以前は、サーマルヘッド10
はプラテンローラ26と非接触な上方位置に回動され、
シート体Sの搬送が開始されると支持部材36によっ
て、シート体Sをプラテンローラ26とで挟持するよう
に回動される。そして、シート体Sはプラテンローラ2
6によって所定位置に保持されつつ、搬送されるように
なっている。
【0030】この搬送に同期して、グレーズの各発熱素
子は記録画像に応じて加熱される。感熱画像記録が行わ
れたシート体Sは、ガイド30に案内されつつ、プラテ
ンローラ26及び排出ローラ対32によって搬送され、
サーマルプリンタ1の上部に設けられている排出部14
のトレイ38に排出される構成である。
【0031】次に、シート体枚葉装置6の動作につい
て、図2及び図3により説明する。サーマルプリンタ1
において、記録開始が指示されると、移動機構19は、
図2(a)に示すように、マガジン2内に積層されてい
る最上位のシート体Sの先端縁近傍に吸着盤16を降下
させて、吸着盤16を押圧状態にして当接させる。この
当接に伴って負圧発生手段が作動し、吸着盤16がシー
ト体Sを吸着保持すると、今度は移動機構19は、図2
(b)に示すように、シート体Sを保持した状態で吸着
盤16を鉛直方向に直線的に上昇させる。この上昇に伴
い、シート体Sは吸着盤16より先端寄りの部分を下方
に垂らした状態で、吸着盤16の移動経路に近接配置さ
せた搬送ローラ対20のうち、下ローラ20bの外周面
に摺接して湾曲にされる。この結果、複数枚枚葉された
シート体Sは下方へ落下して、複数枚枚葉が防止され
る。つまり、下ローラ20bは、従前装置における複数
枚枚葉を防止するための突起部材(図6の符号217参
照)を兼ねる。なお、この間、下ローラ20bが微動回
転されていると、シート体Sの捌き効果を一層高めるこ
とができて好ましい。
【0032】吸着盤16は上昇を継続し、図3(a)に
示すように、湾曲になされたシート体Sが、下ローラ2
0bを乗り越えてさらにその先端縁を下ローラ20bの
外周面から僅かに離間させる最上位位置まで上昇する。
次いで、移動機構19は、図3(b)に示すように、再
び吸着盤16を僅かに下降させて、シート体Sの先端縁
が搬送ローラ対20に挟持されるようにする。その際、
搬送ローラ対20は、シート体Sの動きに対応して微速
で駆動回転されたり、または、カム駆動で協働する両ロ
ーラ20a,20bに介装されたワンウェイ・クラッチ
によってシート体Sの動きに追従するフリー回転構造と
することにより、シート体Sの先端縁を良好に挟持する
ことができる。
【0033】シート体Sが搬送ローラ対20に挟持され
るのに同期して、吸着盤16は、図3(c)に示すよう
に、大気開放して吸着動作を解除するのと同時に、移動
機構19により上昇される。また、この移動機構19の
動きに同期して、搬送ローラ対20は回転を始め、シー
ト体Sを供給搬送路8へ送り出す。以上の行程により、
シート体枚葉装置6は一枚のシート体Sに対する一連の
枚葉処理動作を終了する。
【0034】ところで、一対の搬送ローラ対20につい
て、下ローラ20bが上ローラ20aより小径に設けら
れている理由は、その回転軸中心がシート体Sの先端縁
から中央側へ所定距離Aだけ入り込むように構成されて
いることによる。つまり、一対の搬送ローラ対20の回
転軸中心がシート体Sの先端縁より中央側へ入り込んだ
構成では、シート体Sが湾曲にされて下搬送ローラ20
bを乗り越えた後、吸着盤16の僅かな下降によってそ
の先端縁を下ローラ20bの外周面に接触させたとき、
下ローラ20bが上ローラ20aより小径であると、下
ローラ20bが上ローラ20aと同径の場合に比べて、
先端縁の接触点が両ローラのニップ点に近づくことにな
るので、搬送ローラ対20による挟持作用に有利になる
ためである。
【0035】上記の実施の形態では、シート体枚葉装置
6は,一対の搬送ローラ対20の回転軸中心がシート体
Sの先端縁より内側へ入り込んだ構造としたことによっ
て、移動機構19が吸着盤16を鉛直方向に直線的に移
動させるだけで、積層されたシート体Sをマガジン2内
から取り出して搬送ローラ対20に受け渡すことができ
たものである。これにより、従前の吸着盤が複雑な軌跡
を採る構成に比べて、機構を簡単化させ、装置の製作コ
ストを低減できる。また、下ローラ20bは、複数枚枚
葉されたシート体Sを捌く剥離手段を兼ねているので、
この点からも機構の簡素化が図れて製作コストを低減で
きる。
【0036】なお、上記の実施の形態において、搬送ロ
ーラ対20は回転軸中心をシート体Sの先端縁から内側
へ所定距離Aだけ移動させた構成であるが、この距離A
を大きく設定すると、シート体Sは下ローラ20bと接
触したとき、あるいは、接触以前に大きく撓み過ぎて吸
着盤16のエア漏れを誘発させて落下したり、下ローラ
20bを乗り越えられない虞がある。そこで、このよう
な事態の発生を防止するため、図4に示すように、移動
機構19の吸着盤16を保持したガイドバー40をスト
ッパ42で所定位置に位置規制すると同時に揺動可能に
構成し、シート体Sに過剰な力が作用したときシート体
Sと下ローラ20bとの接触面を低減させるように吸着
盤16が揺動してシート体Sの後端側へ逃げるように構
成することもできる。なお、吸着盤16が揺動する代わ
りに、下ローラ20bが初期位置から逃げるように構成
して、シート体Sに作用する過剰な力を低減させるよう
にすることもできる。
【0037】また、上記実施の形態では述べなかったけ
れども、吸着盤16は、シート体Sの複数箇所を部分的
に吸着保持している。このような構成で、吸着盤16が
シート体Sの先端近傍を吸着保持して、シート体Sの先
端部が下ローラ20bの全幅域を摺接するようにしてい
ると、シート体S自体の有する弾性復元力、所謂腰の強
さでシート体Sが下ローラに引っ掛かってしまって下ロ
ーラ20bを乗り越えることができなかったり、吸着盤
16から脱落してしまう虞がある。そこで、上下一対の
搬送ローラ対20のうち、下ローラ20bは、図5に示
すように、シート体Sの被吸着領域に対応し、シート体
Sの枚葉方向と直交する軸線方向に部分的に形成される
構造として、シート体Sの摺接力を低減させることが好
ましい。なお、図5は、上ローラを省略した要部平面図
である。
【0038】さらに、上記の実施の形態では、シート体
Sはマガジン2に収容される構成としたが、マガジン2
が省略されてプリンタ内の所定部位に直接収容される構
成であってもよい。その場合でも、一対の搬送ローラ対
20は回転軸中心が収容状態のシート体Sの先端縁から
内側へ所定距離Aだけ移動した位置に設けられているこ
とは当然である。
【0039】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
るシート体枚葉装置によれば、一対の搬送ローラ対が回
転軸中心をシート体の先端縁より内側に位置して設けら
れているので、移動機構は、シート体を吸着保持した吸
着盤を鉛直方向に直線的に移動させるだけでシート体を
搬送ローラ対へ受け渡すことができる。従って、従前装
置における吸着盤の複雑な軌跡を採る移動機構を解消し
て、装置の簡単化が図れ、装置製作コストを低減でき
る。また、下ローラは、直線的に移動するシート体の上
昇によって、シート体の先端縁が摺接されるので、従前
装置での突起部材を省略させて、シート体の複数枚枚葉
を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施の形態のシート体枚葉装置が
適用されるサーマルプリンタの概略構成図である。
【図2】図1のシート体枚葉装置の動作行程を示し、
(a)は初期状態の図、(b)はシート体の先端縁が下
ローラに接触した枚葉途中の図である。
【図3】図1のシート体枚葉装置の動作行程を示し、
(a)はシート体が下ローラを乗り越えて吸着盤が最上
位に位置した状態の図、(b)は吸着盤が最上位の位置
幾分降下してシート体の先端縁を搬送ローラ対に挟持さ
せた状態の図、(c)は搬送ローラ対により挟持搬送が
開始される状態の図である。
【図4】シート体枚葉装置の移動機構の変更例を示す概
略構成図である。
【図5】シート体枚葉装置の搬送ローラの変更例を示す
平面構成図である。
【図6】従来のシート体枚葉装置を示す構成図で、
(a)は枚葉動作の初期初期状態を示し、(b)は枚葉
動作途中を示す図である。
【符号の説明】
1 サーマルプリンタ 2 マガジン 4 装着部 6 シート体枚葉装置 10 サーマルヘッド 12 記録部 14 排出部 16 吸着盤 19 移動機構 20 搬送ローラ対 20a 上ローラ 20b 下ローラ S シート体(感熱性記録材料)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積層されているシート体を一枚ずつ取り
    出して所定の部位に送り出すためのシート体枚葉装置で
    あって、 前記積層された最上位のシート体の先端近傍を吸着保持
    する吸着手段を備えると共に、該吸着手段を鉛直方向に
    沿って直線的に移動させる移動機構と、 前記吸着手段により吸着保持されて移動する前記シート
    体を挟持して搬送する一対の搬送ローラ対とを備え、 前記一対の搬送ローラ対はニップ点が該シート体の吸着
    保持されて移動する先端縁を挟持できる位置に設けられ
    ていることを特徴とするシート体枚葉装置。
  2. 【請求項2】 前記一対の搬送ローラ対は前記積層され
    たシート体の上方に位置し且つ前記吸着手段が鉛直方向
    に沿って移動する際にシート体が最初に摺接するローラ
    の回転軸が該シート体の先端縁と被吸着部位との間に位
    置するように設けられていることを特徴とする請求項1
    記載のシート体枚葉装置。
  3. 【請求項3】 前記シート体は鉛直方向に移動する際そ
    の先端縁が前記搬送ローラ対の下ローラの外周面を摺接
    して上昇することを特徴とする請求項1又は2記載のシ
    ート体枚葉装置。
  4. 【請求項4】 前記移動機構が前記吸着手段を最上位位
    置まで上昇させた後幾分下降してシート体先端縁を前記
    搬送ローラ対間に案内することを特徴とする請求項3記
    載のシート体枚葉装置。
  5. 【請求項5】 前記搬送ローラ対が前記シート体の移動
    に応じて回転駆動あるいはフリー回転状態に設けられる
    ことを特徴とする請求項4記載のシート体枚葉装置。
  6. 【請求項6】 前記吸着手段をシート体の枚葉方向と直
    交する方向に長径状になされた複数の吸着盤で構成し、
    前記搬送ローラ対の下ローラは前記吸着盤に対応した部
    位に配置され且つ回転軸方向の長さが該吸着盤と略同寸
    に設けられていることを特徴とする請求項1記載のシー
    ト体枚葉装置。
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