JP2002284173A - ラベル付き食用油用ポリエステル製容器 - Google Patents

ラベル付き食用油用ポリエステル製容器

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JP2002284173A
JP2002284173A JP2001078410A JP2001078410A JP2002284173A JP 2002284173 A JP2002284173 A JP 2002284173A JP 2001078410 A JP2001078410 A JP 2001078410A JP 2001078410 A JP2001078410 A JP 2001078410A JP 2002284173 A JP2002284173 A JP 2002284173A
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Kazuo Nishijima
和夫 西嶋
Ryusuke Konishi
竜介 小西
Kan Iguchi
完 井口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防湿性に優れたなラベル付き食用油用ポリエ
ステル製容器を得る。 【解決手段】 ラベル付き食用油用ポリエステル製容器
は、食用油用ポリエステル製容器に、非晶性オレフィン
系重合体からなる表面層とプロピレン系重合体からなる
中心層とで構成されたベースフィルムの少なくとも一方
の面に印刷層が設けられた熱収縮性ラベルが装着されて
いる。前記非晶性オレフィン系重合体のガラス転移温度
は、60〜80℃の範囲にあることが好ましい。また、
ベースフィルムの熱収縮率は、90℃の温水中に10秒
間浸漬したときの主配向方向について30〜80%の範
囲にあることが好適である。熱収縮性ラベルとしてはフ
ルシュリンクラベルが好適である。食用油用ポリエステ
ル製容器は、食用油用ポリエチレンテレフタレート製容
器であってもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防湿性に優れたラ
ベル付き食用油用ポリエステル製容器に関し、さらに詳
細には、優れた防湿性を有するラベル付き食用油用ポリ
エチレンテレフタレート製容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、食用油(例えば、食品を揚げたり
炒めたりする時に使用する調理用油など)は、金属缶に
封入されて販売されていたが、近年、軽量化やコストダ
ウン等の理由により、容器としてプラスチック製容器が
用いられるようになってきている。このような食用油用
容器としてのプラスチック製容器として、ポリエチレン
やポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂による容器が
用いられている。しかし、オレフィン系樹脂による容器
は、耐油性や防湿性は優れているが、容器の外観が白っ
ぽく半透明であり、中身又は内容物が見にくい(外観性
が低い)。そのため、食用油用容器として、飲料用のプ
ラスチック製容器として広く用いられているポリエチレ
ンテレフタレート製容器(以下、「PETボトル」と称
する場合がある)が用いられるようになってきている。
PETボトルは、透明性が優れているので、外観性が優
れている。また、ポリエチレン製ボトルに比べて酸素バ
リヤー性などのガスバリヤー性も優れており、容器内の
食用油のガス(酸素など)による酸化を防止することが
できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、PET
ボトルは、防湿性又は水蒸気バリヤー性が低く、PET
ボトルに食用油を入れて長期間保管した場合には、水蒸
気が容器を通過することにより、容器内の食用油に水分
が混入するようになる。なお、PETボトルを飲料用容
器として用いた場合は、容器内に水蒸気が浸透しても、
飲料が水性であるので、何ら問題がない。
【0004】したがって、本発明の目的は、防湿性に優
れた、ラベル付き食用油用ポリエチレンテレフタレート
製容器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記目的を
達成するため鋭意検討した結果、食用油用ポリエチレン
テレフタレート製容器に装着する熱収縮ラベルのベース
フィルムを特定のポリマーからなる多層構造とすると、
高い防湿性を確保することができることを見出し、本発
明を完成させた。
【0006】すなわち、本発明は、食用油用ポリエステ
ル製容器に、非晶性オレフィン系重合体からなる表面層
とプロピレン系重合体からなる中心層とで構成されたベ
ースフィルムの少なくとも一方の面に印刷層が設けられ
た熱収縮性ラベルが装着されているラベル付き食用油用
ポリエステル製容器である。
【0007】本発明では、前記非晶性オレフィン系重合
体のガラス転移温度としては、60〜80℃の範囲にあ
ることが好ましい。また、ベースフィルムの熱収縮率と
しては、90℃の温水中に10秒間浸漬したときの主配
向方向について30〜80%の範囲にあることが好適で
ある。
【0008】また、本発明では、熱収縮性ラベルとして
はフルシュリンクラベルが好適である。
【0009】本発明では、食用油用ポリエステル製容器
としては、食用油用ポリエチレンテレフタレート製容器
を好適に用いることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を必要に応じて図面
を参照しつつ詳細に説明する。図1は本発明のラベル付
き食用油用ポリエステル製容器(以下、「ラベル付きポ
リエステル製容器」と称する場合がある)の一例を示す
概略図である。図1において、1はラベル付きポリエス
テル製容器を示す。該ラベル付きポリエステル製容器1
において、1aは食用油用ポリエステル製容器、1bは
キャップ、2は該容器1aに装着される熱収縮性ラベル
(シュリンクラベル)を示す。このラベル付きポリエス
テル製容器1では、熱収縮性ラベル2が、容器1aの首
部1a1から肩部1a2及び胴部1a3を通して底部1
a4の周辺部まで覆っている。従って、熱収縮ラベル2
はフルシュリンクラベルである。
【0011】また、図2は、図1に係るラベル付きポリ
エステル製容器1における熱収縮性ラベル2の一例を示
す概略断面図である。図2において、熱収縮性ラベル2
は、ベースフィルム6と、ベースフィルム6の一方の面
に設けられた印刷層3とで構成されており、前記ベース
フィルム6は表面層5/中心層4/表面層5の3層構造
を有している。
【0012】中心層4はプロピレン系重合体により形成
されている。前記プロピレン系重合体としては、プロピ
レンを構成単量体として含む種々のポリマーを使用でき
るが、その代表的な例としてエチレン−プロピレンラン
ダム共重合体が挙げられる。このエチレン−プロピレン
ランダム共重合体において、エチレンとプロピレンの比
率は、例えば、前者/後者(重量比)=2/98〜5/
95程度である。エチレン−プロピレンランダム共重合
体は慣用の重合法により得ることができるが、市販品を
使用することもできる。
【0013】中心層4には、プロピレン系重合体のほ
か、必要に応じて水添石油樹脂及び水添テルペン樹脂か
ら選択された少なくとも1種の樹脂を含んでいてもよ
い。このような樹脂を中心層4に含有させることによ
り、透明性や腰の強さ、低温での熱収縮性などを向上さ
せることができる。前記水添石油樹脂は芳香族系石油樹
脂を水素添加して得られる樹脂であり、水添テルペン樹
脂はテルペン樹脂や芳香族変性テルペン樹脂などのテル
ペン系樹脂を水素添加して得られる樹脂であり、それぞ
れ市販品を用いることができる。
【0014】前記樹脂の使用量は、成膜性などを損なわ
ない範囲で適宜選択できるが、一般には、プロピレン系
重合体100重量部に対して、0〜60重量部程度、好
ましくは20〜50重量部程度である。
【0015】中心層4は、さらに必要に応じて、他のポ
リマーを少量含んでいてもよい。中心層4の厚みは、例
えば10〜80μm、好ましくは20〜50μm程度で
ある。
【0016】表面層5,5は非晶性オレフィン系重合体
で形成されている。このような非晶性オレフィン系重合
体としては、特に制限されず、その代表的な例として、
(A)エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセ
ン、4−メチル−1−ペンテンなどのα−オレフィンと
少なくとも1種の環状オレフィンとの共重合体(以下、
「環状オレフィン共重合体」と称することがある)、及
び(B)環状オレフィンの開環重合体又はその水添物が
挙げられる。
【0017】前記重合体(A)及び(B)における環状
オレフィンとしては、例えば、ビシクロ[2.2.1]
ヘプト−2−エン(ノルボルネン)、テトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、ヘキ
サシクロ[6.6.1.13,6.1 10,13.02,7.0
9,14]−4−ヘプタデセン、オクタシクロ[8.8.
0.12, 9.14,7.111,18.113,16.03,8
12,17]−5−ドコセン、ペンタシクロ[6.6.
1.13,6.02,7.09,14]−4−ヘキサデセン、ヘプ
タシクロ−5−イコセン、ヘプタシクロ−5−ヘンイコ
セン、トリシクロ[4.3.0.12, 5]−3−デセ
ン、トリシクロ[4.3.0.12,5]−3−ウンデセ
ン、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7
9,14]−4−ペンタデセン、ペンタシクロペンタデカ
ジエン、ペンタシクロ[4.7.0.12,5.08,13
9,12]−3−ペンタデセン、ノナシクロ[9.10.
1.14,7.113,20.115,18.02 ,10.012,21.0
14,19]−5−ペンタコセンなどの多環式環状オレフィ
ン等が挙げられる。これらの環状オレフィンは、環に、
メトキシカルボニル、エトキシカルボニル基などのエス
テル基、メチル基などのアルキル基、ハロアルキル基、
シアノ基、ハロゲン原子等の置換基を有していてもよ
い。
【0018】前記環状オレフィン共重合体(A)は、例
えば、前記α−オレフィンと環状オレフィンとを、ヘキ
サン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの炭化水素系溶媒中、いわ
ゆるチーグラー触媒や前記メタロセン触媒などの触媒を
用いて重合することにより得ることができる。このよう
な環状オレフィン共重合体(A)は市販されており、例
えば、商品名「アペル」(三井化学(株)製)などが使
用できる。
【0019】前記環状オレフィンの開環重合体又はその
水添物(B)は、例えば、前記環状オレフィンを、モリ
ブデン化合物やタングステン化合物を触媒としたメタセ
シス重合(開環重合)に付し、通常、得られたポリマー
をさらに水添することにより製造できる。このような重
合体(B)は市販されており、例えば、商品名「アート
ン」(日本合成ゴム(株)製)、商品名「ゼオネック
ス」「ゼオノア」(日本ゼオン(株)製)などが使用で
きる。
【0020】非晶性オレフィン系重合体としては、ガラ
ス転移温度(Tg)が60〜80℃、好ましくは60〜
70℃の範囲にあることが好ましい。ガラス転移温度が
60℃未満では耐熱性が低下し、80℃を超えると低温
収縮性が低下する。なお、ガラス転移温度が上記の範囲
にある非晶性環状オレフィン系重合体で表面層5,5を
形成したラベルは低温収縮性に著しく優れており、その
ため、角ボトル等の肩部をも少量の熱量で緊密に被覆す
ることができる。また、薄肉のポリエステル製ブロー成
形容器にも少量の熱量で被覆できるので、容器の変形を
防止できる。さらに、熱により変質しやすい食用油を充
填した容器にも好適に使用することができる。なお、非
晶性環状オレフィン系重合体のガラス転移温度は、ポリ
マーを形成する単量体の組成(種類及び比率)を適宜選
択することにより調整できる。
【0021】表面層5,5は前記非晶性環状オレフィン
系重合体の1種又は2種以上で形成されていてもよく、
さらに必要に応じ他のポリマーを少量含んでいてもよ
い。
【0022】表面層5,5の厚みは、それぞれ、例え
ば、0.5〜15μm程度、好ましくは1〜10μm程
度である。また、両表面層5,5の総厚みのベースフィ
ルム2の厚みに対する割合は、例えば3〜50%、好ま
しくは5〜30%程度である。この割合が3%より小さ
い場合には、低温での熱収縮性が低下する。また、非晶
性環状オレフィン系重合体は中心層に使用されているプ
ロピレン系重合体に対して比較的高価であるため、前記
割合は50%以下とすることが好ましい。
【0023】前記表面層5のうち印刷層3側の表面に
は、印刷性を向上させるため、コロナ放電処理、プラズ
マ処理などの慣用の表面処理を施してもよい。また、中
心層4、表面層5,5には、必要に応じて、滑剤、充填
剤、無機微粒子、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤等の各種添加剤を添加
してもよい。
【0024】なお、前記中心層4及び表面層5,5はそ
れぞれ複数の層で構成することもできる。また、中心層
4と表面層5,5との間に、熱収縮性や剛性等を損なわ
ない範囲で他の樹脂層を設けてもよく、表面層5の表面
には、損傷防止等のため、アクリル系樹脂などからなる
オーバーコート層を設けてもよい。
【0025】ベースフィルム6は、積層フィルムを製造
する際に用いられる慣用の方法、例えば、共押出法など
により製造できる。例えば、図2に示されるベースフィ
ルム6は、中心層4を形成する樹脂を含む樹脂組成物
と、表面層5,5を形成する樹脂を含む樹脂組成物と
を、Tダイを備え、合流方式がフィードブロック2種3
層型の押出機を用いて溶融押出しし、冷却ロールにより
冷却した後、延伸処理(1軸延伸又は2軸延伸)するこ
とにより得ることができる。なお、Tダイに代えて環状
ダイを用いることもできる。本発明では、中心層4及び
表面層5,5が何れもオレフィン系重合体で形成されて
いるので、接着剤を用いることなく積層可能である。
【0026】延伸は、テンター方式、チューブ方式の何
れの方式で行うこともできる。延伸処理は、通常、70
〜150℃程度の温度で、幅方向(横方向;TD方向)
に4〜8倍、好ましくは5〜7倍程度延伸することによ
り行われる。なお、必要に応じて、長さ方向(縦方向;
MD方向)にも低い延伸倍率(例えば1.5倍程度以
下)で延伸処理を施すことができる。こうして得られる
ベースフィルム6は、幅方向(延伸処理を施した方向)
に配向性を有し、該方向に熱収縮性を示す。
【0027】ベースフィルム6を90℃の温水中に10
秒間浸漬したときの主配向方向X(主に延伸処理を施し
た方向;例えば、前記幅方向)の熱収縮率は、例えば3
0〜80%程度、好ましくは40〜70%程度である。
このようなベースフィルムからなる熱収縮性ラベルで
は、特に低温、低熱量で熱収縮が可能であり、例えば湾
曲面を有する容器にも簡易にしかも密着性よく装着でき
る。なお、前記熱収縮率は下記式により求められる。 熱収縮率(%)=[{(方向Xの元の長さ)−(方向X
の浸漬後の長さ)}/(方向Xの元の長さ)]×100
【0028】前記熱収縮率は、ベースフィルム6の中心
層4や表面層5,5を構成する樹脂の種類、延伸倍率等
の延伸条件などを適宜選択することにより調整できる。
【0029】本発明における熱収縮性ラベル2は、上記
のようにして得られたベースフィルム6の少なくとも一
方の面に、グラビア印刷等の慣用の印刷法により所望の
画像、文字を印刷して印刷層3を形成することにより製
造できる。そして、印刷層3を形成した後、通常、所望
の幅の長尺帯状に切断し、印刷面を内側にして、ベース
フィルム6のうち前記方向Xが周方向となるように筒状
に丸め、表面層5が露出した両端辺を有機溶剤や熱融着
等で接着した後、必要に応じて所望の長さに切断するこ
とにより、筒状の熱収縮性ラベルとすることができる。
このように筒状に形成された熱収縮性ラベルは、筒状の
胴部を有する容器(食用油用ポリエチレンテレフタレー
ト製容器)に、緊密に且つ容易に装着できる。
【0030】前記印刷層3を形成する際の印刷インキと
しては特に限定されず、用途に応じて、水性インキ、油
性インキ等の何れを使用してもよい。
【0031】なお、表面層5,5は有機溶剤により溶着
できるため、接着部の収縮性が悪くなる熱融着よりも有
機溶剤による接着の方が耐熱性に劣るポリエチレンテレ
フタレート製ブロー成形容器に対して低温、低熱量で装
着できるため好ましい。また、有機溶剤によりセンター
シールされた熱収縮性ラベルは、接合部分に皺が生じ
ず、優れた外観を呈する。前記有機溶剤としては、例え
ば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシク
ロヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素;塩化
メチル、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチル、
1,2−ジクロロエタン、塩化プロピルなどのハロゲン
化炭化水素;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテ
ル、ジブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの鎖状又
は環状エーテル;アセトン、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサノンなどのケトン;酢酸メチル、酢酸エチル、
酢酸ブチルなどのエステルなどの1種又は数種の混合物
が挙げられる。これらの中でも、沸点が20〜120℃
程度、特に50〜105℃程度の非塩素系有機溶媒が作
業性等の点で好ましい。
【0032】本発明において、食用油用ポリエステル製
容器1aとしては、ポリエステル系樹脂により形成され
た容器であれば特に制限されない。該容器1aを構成す
るポリエステルとしては、慣用乃至公知のポリエステル
系樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチ
レンテレフタレート(PBT)や、繰り返し単位として
エチレンテレフタレート単位を50モル%以上含有する
ポリエチレンテレフタレート系樹脂など)を用いること
ができる。なお、ポリエステルとしては、コポリマーで
あってもよく、ホモポリマーであってもよい。本発明で
は、該容器1aを構成するポリエステルとしては、ポリ
マーにおける繰り返し単位としてエチレンテレフタレー
ト単位を50モル%以上含有するポリエステル(例え
ば、ポリエチレンテレフタレート系コポリマー、ポリエ
チレンテレフタレートホモポリマー)が好適である。ま
た、表面層と中間層との間にエチレンビニルアルコール
(EVOH)等からなる層を有していても差し支えな
い。
【0033】ポリエステル製容器1aの形状も特に制限
されない。本発明では、ポリエステル製容器1aとして
は、例えば、有底の略円筒状の容器又は有底の略柱状の
容器などポリエステル系樹脂で形成される種々の形状の
容器を使用できる。また、容器の成形法も特に限定され
ず、射出成形、ブロー成形等の慣用のプラスチック成形
法により成形されたものを使用できる。特に好ましい容
器として、ポリエステル製の薄肉ブローボトルなどが挙
げられる。
【0034】本発明のラベル付き食用油用ポリエステル
製容器1において、充填される食用油としては、常温
(20〜25℃程度)で液状の食用油が用いられる。こ
のような常温で液状の食用油としては、特に制限され
ず、例えば、食品を揚げたり炒めたりする時に用いる調
理用油(例えば、揚げ物用調理用油、炒め物用調理用油
など)などとして慣用乃至公知の加熱調理用の油(サラ
ダ油など)などを用いることができる。また、食用油と
しては、調味用の油(ドレッシング用調理用油など)な
ども用いることが可能である。もちろん、前記調理用油
は調味用油としても用いられている。
【0035】より具体的には、食用油は、油脂を原料と
して用いて調製することができる。例えば、食用油は、
油脂と、通常使用されている抗酸化剤、香料、乳化剤等
の添加剤などとを混合して調製することができる。この
ような食用油用の油脂としては、特に制限されず、例え
ば、大豆油、菜種油、コーン油、紅花油、ひまわり油、
オリーブ油、綿実油、胡麻油、パーム油、椰子油、落花
生油、パーム核油、米油、サフラワー油などの植物性油
脂、ラード、魚油、牛脂、鯨油などの動物性油脂の他、
これらの混合油や変性油などが挙げられる。食用油用の
油脂は一種又は2種以上組み合わせて用いることができ
る。なお、食用油用の油脂自体は常温で液体状でなくて
もよく、該油脂を加工して調製された食用油が常温で液
体状であればよい。従って、食用油用の油脂としては、
常温で固体状や半固体状のものであってもよい。
【0036】熱収縮性ラベル2をポリエステル製容器1
aに装着する方法としては、公知乃至慣用の方法を適用
できる。例えば、筒状に形成した熱収縮性ラベル2を自
動ラベル装着装置に供給し、必要な長さに切断した後、
通常内容物(食用油)を充填した容器1aに外嵌し、所
定温度の熱風トンネルを通過させたり、赤外線等の輻射
熱で加熱することにより、該熱収縮性ラベル2を容器1
aに装着できる。加熱量は温度と風量、時間との兼ね合
いで変わるため一概には言えないが、本発明によれば、
例えば100〜180℃程度、特に140〜160℃程
度の比較的低い温度の熱風で熱収縮させても、ラベルを
緊密に容器に装着することができる。
【0037】本発明のラベル付き食用油用ポリエステル
製容器では、ポリエステル製容器自体は水蒸気バリヤー
性が低いにもかかわらず、該ポリエステル製容器の胴部
などを覆っている熱収縮性ラベルが優れた水蒸気バリヤ
ー性を有しているので、容器内の食用油を湿気から保護
することができる。すなわち、内容物の食用油が湿気る
ことを防止することができる。従って、容器内の食用油
の湿気による劣化を防止することができる。
【0038】従って、本発明のラベル付き食用油用容器
は、防湿性のみならず、ポリエステルにより成形されて
いるので、ガスバリヤー性(酸素バリヤー性など)も優
れている。さらに、ポリエステル製容器であるので、外
観性(透明性など)も優れており、容器内の食用油を外
観により視認することができ、消費者の購買意欲を高め
ることができる。しかも、食用油用容器は、広く利用さ
れている安価なPETを用いて形成することができるの
で、コスト的にも優れている。
【0039】本発明では、熱収縮ラベルとしては、容器
の本体側面の70%から略全面を覆っていることが好ま
しい。従って、首部1a1の付近から肩部1a2および
胴部1a3を通して底部1a4の周辺部まで覆っている
フルシュリンクラベルの形態が好適である。このよう
に、熱収縮ラベルがフルシュリンクラベルであると、最
も効果的に防湿性という効果を発揮させて、内容物の食
用油を湿気から保護し、その劣化を防止することができ
る。なお、熱収縮ラベルとしては、肩部から底部の周辺
部まで覆っているセミフルシュリンクラベルであっても
よく、首部から胴部の上部までを覆っているハーフシュ
リンクラベルであってもよい。
【0040】
【発明の効果】本発明のラベル付き食用油用ポリエステ
ル製容器では、前記熱収縮性ラベルが装着されているの
で、高い水蒸気バリヤー性を発現することができ、内容
物の食用油を湿気から保護して、劣化を防止することが
できる。
【0041】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてより詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例により限定される
ものではない。
【0042】実施例1 市販のエチレン−プロピレンランダム共重合体((株)
グランドポリマー製、商品名「F233D」、エチレン
含有量4.2重量%)100重量部と水添石油樹脂(商
品名「アルコン」、荒川化学工業(株)製)45重量部
との混合物(a1)と、非晶性環状オレフィン系重合体
(商品名「アペルAPL6509」、Tg80℃、密度
1.02g/cm3、三井化学(株)製)100重量部
と無機微粒子(球状シリカ、平均粒径1.5μm)0.
5重量部との混合物(b1)とを、合流方式がフィードブ
ロック2種3層型の押出機を用いてTダイから温度26
0℃で共押出しし、次いで100℃で幅方向(TD方
向)に6.0倍テンター延伸することにより、(b1)/
(a1)/(b1)の層構成を有する厚み50μm(中心層
(a1)の厚み:40μm、表面層(b1)の厚み:各5μ
m)のベースフィルムを得た。このベースフィルムから
10cm×10cm(幅方向(TD方向)の長さ×長さ
方向(MD方向)の長さ)の試験片を切り取り、この試
験片を90℃の温水中に10秒間浸した後、ベースフィ
ルムの幅方向(TD方向)の長さを測定し、前記式によ
り熱収縮率を求めたところ、50%であった。前記で得
られたベースフィルムの一方の表面に反応型ウレタン系
インキを用いて8色からなるデザインのグラビア印刷を
施して印刷層を形成するとともに、他方の面に損傷防止
のためにアクリル系樹脂からなるオーバーコート層を形
成し、ロール状に巻回した。得られた印刷ロールを所定
の幅にスリットして複数個のロール状物とした後、各ロ
ール状物を巻き戻し、ベースフィルムの幅方向(TD方
向)が周方向となるように筒状に丸めて両端部を有機溶
媒(シクロヘキサン)で接着し、長尺筒状の熱収縮性ラ
ベル連続体を得た。この熱収縮性ラベル連続体を自動ラ
ベル装着装置に供給し、各ラベルに切断した後、食用油
(常温で液状の大豆油と菜種油との混合油)が充填され
たポリエステル製容器(内容積約500ml)に外嵌
し、熱風式加熱トンネル(温度140〜160℃)を通
過させて熱収縮させることによりラベルを、前記ポリエ
ステル製容器に装着した。なお、ラベルの容器への装着
性、仕上がりはともに良好であった。また、こうして得
られた食用油が充填されたラベル付きポリエステル製容
器を長期間保存したところ、中身又は内容物の品質(色
相、風味等)に変化はなく、高い防湿効果が認められ
た。従って、食用油の劣化が防止されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のラベル付き食用油用ポリエステル製食
品容器の一例を示す概略図である。
【図2】本発明のラベル付き食用油用ポリエステル製容
器における熱収縮性ラベルの一例を示す概略断面図であ
る。
【符号の説明】
1 ラベル付き食用油用ポリエステル製容器 1a 食用油用ポリエステル製容器 1a1 容器1aの首部 1a2 容器1aの肩部 1a3 容器1aの胴部 1a4 容器1aの底部 2 熱収縮性ラベル 3 印刷層 4 中心層 5 表面層 6 ベースフィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井口 完 東京都中央区日本橋本町3丁目11番11号 株式会社フジシール東京本社内 Fターム(参考) 3E062 AA09 AB02 AC02 DA02 DA07 KA04 KB17

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食用油用ポリエステル製容器に、非晶性
    オレフィン系重合体からなる表面層とプロピレン系重合
    体からなる中心層とで構成されたベースフィルムの少な
    くとも一方の面に印刷層が設けられた熱収縮性ラベルが
    装着されているラベル付き食用油用ポリエステル製容
    器。
  2. 【請求項2】 非晶性オレフィン系重合体のガラス転移
    温度が60〜80℃の範囲にある請求項1記載のラベル
    付き食用油用ポリエステル製容器。
  3. 【請求項3】 ベースフィルムの熱収縮率が90℃の温
    水中に10秒間浸漬したときの主配向方向について30
    〜80%の範囲にある請求項1又は2記載のラベル付き
    食用油用ポリエステル製容器。
  4. 【請求項4】 熱収縮性ラベルがフルシュリンクラベル
    である請求項1〜3の何れかの項に記載のラベル付き食
    用油用ポリエステル製容器。
  5. 【請求項5】 食用油用ポリエステル製容器が、食用油
    用ポリエチレンテレフタレート製容器である請求項1〜
    4の何れかの項に記載のラベル付き食用油用ポリエステ
    ル製容器。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004292052A (ja) * 2003-02-07 2004-10-21 Toyo Seikan Kaisha Ltd 食用油を透明なプラスチック容器に充填した包装体
JP2008513305A (ja) * 2004-09-17 2008-05-01 オベルホファー、クルト 容器
US8282754B2 (en) 2007-04-05 2012-10-09 Avery Dennison Corporation Pressure sensitive shrink label
US8535464B2 (en) 2007-04-05 2013-09-17 Avery Dennison Corporation Pressure sensitive shrink label
US9221573B2 (en) 2010-01-28 2015-12-29 Avery Dennison Corporation Label applicator belt system

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