JP2002283813A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
空気入りラジアルタイヤInfo
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- B60C11/03—Tread patterns
- B60C11/12—Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes
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Abstract
悪化を抑制しながら、偏摩耗を抑制することのできる空
気入りラジアルタイヤを提供する。 【解決手段】 トレッド10にタイヤ周方向に延びる縦
溝12と周方向に間隔をおいて配された横溝14とによ
りブロック16が形成された空気入りラジアルタイヤに
おいて、ブロック16を分断するサイプ18をブロック
表面からの切込みにより設け、サイプ18の長手方向の
両端部にサイプ端末側に傾斜した嵩上げ部22を設け、
該嵩上げ部22に関してサイプ端末側に当該サイプによ
る切込み空間24を確保する。
Description
タイヤに関するものである。
方向に延びる複数の縦溝と周方向に所定間隔をおいて配
された多数の横溝とによって隔成された多数のブロック
を備える空気入りラジアルタイヤがある。かかるブロッ
クパターンのタイヤにおいては、ブロックに切込みから
なる細溝のサイプを設け、パターンノイズ性能と耐偏摩
耗性を向上するためにサイプ断面形状を最適化すること
がなされている。これは、上記のようなブロックパター
ンのタイヤでは、トレッドの摩耗進行により、ブロック
の剛性が高まるとともに、偏摩耗が発生し、打撃音が発
生するためであり、従来は、サイプの一部を嵩上げする
ことで初期の偏摩耗が抑制されている。
サイプ構成を示したものである。図3(A)の例では、
ブロック(100)を横断するサイプ(101)の両端部に嵩
上げ部(102)を設けており、図3(B)の例では、嵩
上げ部(102)をサイプ(101)の中央部に、図3(C)
の例では、嵩上げ部(102)をサイプ(101)の両端部と
中央部とに、それぞれ設けている。そして、かかる嵩上
げ部(102)により、接地時のブロックの変動を抑え
て、偏摩耗を抑制している。
来のサイプ構成では、トレッドの摩耗過程において種々
の問題が生じる。すなわち、図3(A)の例では、トレ
ッドの摩耗によりサイプ(101)の両端部の嵩上げ部(1
02)が露出したときに、ブロック(100)の端部の剛性
が高くなり、ブロック(100)の打撃音が悪化してしま
う。図3(B)の例では、サイプ(101)の両端部にお
けるブロック(100)の変動が大きく、偏摩耗の抑制効
果が十分でない。図3(C)の例では、図3(A)の例
と同様に嵩上げ部(102)の露出時にブロック(100)の
端部の剛性が高くなって打撃音が悪化してしまうととも
に、サイプによる切込み空間が減少することによってノ
イズ性能が更に悪化してしまう。
ものであり、トレッド摩耗の進行に伴うブロック打撃音
の悪化を抑制しながら、偏摩耗を抑制することのできる
空気入りラジアルタイヤを提供することを目的とする。
ルタイヤは、トレッドにタイヤ周方向に延びる縦溝と周
方向に間隔をおいて配された横溝とによりブロックが形
成された空気入りラジアルタイヤであって、前記ブロッ
クには少なくとも一の側壁で開口して当該ブロックを分
断するように延びるサイプがブロック表面からの切込み
により設けられており、該サイプの長手方向における前
記開口側の端部に嵩上げ部が設けられ、該嵩上げ部に関
してサイプ端末側に当該サイプによる切込み空間が確保
されたものである。
向端部に設けた嵩上げ部により接地時のブロック変動が
抑制され、偏摩耗を抑制することができる。しかも、ト
レッドの摩耗により嵩上げ部が露出した場合でも、嵩上
げ部のサイプ端末側、即ち溝側に切込み空間が確保され
ているので、ブロック端部の剛性が高くなりすぎること
を防止することができ、ブロック打撃音の悪化を抑えな
がら偏摩耗を抑制することができる。
は、前記サイプが前記ブロックの一の側壁から他の側壁
にわたって延びて当該ブロックを分断するサイプであ
り、該サイプの長手方向の両端部に前記嵩上げ部が設け
られていることが好適である。
おいては、嵩上げ部の溝側に設けた前記切込み空間が底
部側ほど大きく形成されていることが好適である。この
場合、トレッド摩耗の進行とともに嵩上げ部の溝側の切
込み空間が増加するため、摩耗の進行とともに厚みが減
少して剛性が高くなる傾向にあるブロックに対して、そ
の端部の剛性増加を効果的に抑制して、打撃音を更に有
効に低減することができる。このように切込み空間が底
部側ほど大きくなる下膨れ形状とするための構成として
は、前記嵩上げ部をトレッド表面に向かってサイプ端末
側に傾斜させる構成が好適である。
図面を参照して説明する。
りラジアルタイヤにおけるトレッド(10)のパターンを
示す平面図であり、図2は、図1のX−X線断面図であ
る。
周方向に延びる複数(ここでは3本)の縦溝(12)と、
タイヤ周方向に所定間隔をおいて配された多数の横溝
(14)とが設けられている。詳細には、横溝(14)は、
やや傾斜しながらタイヤ幅方向に延びる溝であり、タイ
ヤ周方向に等間隔に配されている。
トレッド(10)には多数のブロック(16)が隔成されて
いる。ブロック(16)は、タイヤ幅方向に4列にて形成
されている。そして、各ブロック(16)には、ブロック
を分断するように延びるサイプ(18)(20)がブロック
表面からの切込みにより設けられている。
ク列(16A)においては、各ブロック(16)を横断する
サイプ(18)が設けられている。詳細には、サイプ(1
8)は、縦溝(12)に面したブロック側壁から同じく縦
溝(12)に面した対向するブロック側壁まで、横溝(1
4)と平行にタイヤ幅方向に延びており、両側壁におい
て開口することで、ブロック(16)をタイヤ周方向にお
いて分断している。
(18)の長手方向における両端部に、長手方向の他の部
分よりも切込み深さが浅くなるように突出した嵩上げ部
(22)が設けられている。しかも、この嵩上げ部(22)
に関してサイプ(18)端末側、即ち縦溝(12)側に、サ
イプ(18)による切込み空間(24)が確保されている。
嵩上げ部(22)は、上記切込み空間(24)が底部側ほど
漸次に大きくなるように、トレッド表面に向かってサイ
プ端末側に傾斜して形成されている。詳細には、嵩上げ
部(22)は、サイプ(18)の底部から縦溝(12)側に傾
斜しながら略一定幅にて上方に突出する略平行四辺形状
をなしており、これにより、嵩上げ部(22)の溝側に下
膨れ形状の切込み空間(24)が形成されている。
説明すれば、まず、サイプ(18)の深さ(a)は、縦溝
(12)の深さ(b)に対して、a≦bに設定されてい
る。また、トレッド表面から嵩上げ部(22)までの高さ
(c)は、0.5mm〜a/2であることが好ましい。
トレッド表面から嵩上げ部(22)までの高さ(c)が、
サイプ(18)の深さ(a)の1/2を越えると、嵩上げ
部(22)が低すぎて偏摩耗抑制効果が不十分となる場合
がある。
8)の長手方向端部に設けるが、ここでいう端部とはサ
イプ全長の30%の端末領域をいう。すなわち、サイプ
(18)の長手方向端末からの嵩上げ部(22)の形成領域
(d)は、サイプ(18)の全長(e)の30%以下とす
る。また、嵩上げ部(22)の幅(f)は、サイプ全長
(e)に対して5〜27%であることが好ましい。嵩上
げ部(22)の幅が大きくなりすぎると、ブロック(16)
端部の剛性が大きくなりすぎて、打撃音が悪化してしま
う。更に、嵩上げ部(22)の上端におけるブロック(1
6)側壁との間隔(g)は、サイプ全長(e)の3〜2
0%であることが好ましい。この間隔(g)が広すぎる
と偏摩耗抑制効果が不十分となる。
角度(θ1)は、0〜60°であることが好ましい。こ
の傾斜角度(θ1)が60°を越えると、加硫成型後の
釜抜け時にブロック切れの問題を生じやすく、0°未満
では、トレッド摩耗の進行に伴って上記切込み空間(2
4)を増加させることが難しい。嵩上げ部(22)の中央
側の辺の傾斜角度(θ2)は、上記θ1と平行、又はθ
1よりも若干大きく設定することが好適である。θ2<
θ1では加硫成型後の釜抜け時にブロック切れの問題を
生じやすい。
ク列(16B)においては、各ブロック(16)には、内側
の縦溝(12)に面したブロック側壁において開口し、そ
こから横溝(14)と平行にタイヤ幅方向に延びて、ブロ
ック(16)内で終端するサイプ(20)が設けられてい
る。これらのサイプ(20)では、縦溝(12)に開口する
側の端部のみに上記したサイプ(18)と同様の嵩上げ部
(22)が設けられている。
ルタイヤでは、トレッド(10)の摩耗過程の初期段階で
嵩上げ部(22)が露出し、偏摩耗が抑制される。また、
摩耗過程の中期から末期にかけて、トレッド摩耗の進行
とともに嵩上げ部(22)の溝側の切込み空間(24)が増
加していく。そのため、摩耗の進行とともに剛性が高く
なる傾向にあるブロック(16)に対して、その端部の剛
性増加を上記切込み空間(24)の増加により効果的に抑
制することができ、ブロック(16)の打撃音を低減する
ことができる。
(10)の全てのブロック(16)において嵩上げ部(22)
を持つサイプ(18)(20)を設けるようにしているが、
本発明ではこれに限定されず、一部のブロック(16)の
みに上記のようなサイプ(18)(20)を形成してもよ
い。また、各ブロック(16)に複数本のサイプを設ける
こともできる。
イヤ幅方向に延びるものには限定されず、タイヤ周方向
に延びてブロック(16)を左右に分断するものにも同様
に適用可能である。また、サイプ(18)は、必ずしもブ
ロック(16)の相対する側壁をつなぐように延びるもの
だけでなく、例えば、縦溝(12)に面したブロック側壁
から横溝(14)に面したブロック側壁にわたって延びる
サイプに適用することもできる。
及び比較例を行った。
ム:15×6JJ)で、図1に示すトレッドパターンを
持つタイヤを作成した。その際、実施例のタイヤでは上
記した図2に示すサイプ構成とし、比較例1のタイヤで
は上記した図3(A)に示すサイプ構成とし、比較例2
のタイヤでは上記した図3(B)に示すサイプ構成とし
た。
6.7mm、b=7.7mm、c=1.0mm、d=
5.5mm、e=18.0mm、f=2.8mm、g=
1.0mm、θ1=20°、θ2=20°とした。ま
た、比較例1,2のタイヤにおいては、嵩上げ部を除い
て実施例と同じ寸法設定とした。
産2000ccの4ドアセダンに装着して、実車にてパ
ターンノイズ性能と偏摩耗性を評価した。評価は、新品
時と、縦溝(12)の深さが30%摩耗した時と、60%
が摩耗した時とについて行った。結果を表1に示す。
ストドライバー2名による官能評価を行い、比較例2の
タイヤにおける新品時の評価を100として指数にて表
した。指数が大きいほど結果が良好であることを示す。
は、実走後、縦溝(12)の深さが30%、60%摩耗し
た毎に、サイプ(18)を挟んだブロック間の摩耗量差を
測定し、新品時のタイヤを100とし、比較例2のタイ
ヤの30%摩耗時の値を95として、指数で表した。指
数が大きいほど結果が良好であることを示す。
は、偏摩耗は抑制されていたが、打撃音が悪化してパタ
ーンノイズ性能については不十分であった。また、比較
例2のタイヤでは、パターンノイズ性能は優れていた
が、偏摩耗の抑制効果が不十分であった。これに対し
て、実施例のタイヤでは、摩耗が進行してもパターンノ
イズ性能と耐偏摩耗性を両立させることができた。
ラジアルタイヤによれば、トレッド摩耗の進行に伴うブ
ロック打撃音の悪化を抑制しながら、偏摩耗を抑制する
ことができる。
タイヤのトレッドパターンを示す平面図である。
プ構成を示すトレッドの要部拡大断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】トレッドにタイヤ周方向に延びる縦溝と周
方向に間隔をおいて配された横溝とによりブロックが形
成された空気入りラジアルタイヤであって、 前記ブロックには少なくとも一の側壁で開口して当該ブ
ロックを分断するように延びるサイプがブロック表面か
らの切込みにより設けられており、 該サイプの長手方向における前記開口側の端部に嵩上げ
部が設けられ、該嵩上げ部に関してサイプ端末側に当該
サイプによる切込み空間が確保されたことを特徴とする
空気入りラジアルタイヤ。 - 【請求項2】前記サイプが前記ブロックの一の側壁から
他の側壁にわたって延びて当該ブロックを分断するサイ
プであり、該サイプの長手方向の両端部に前記嵩上げ部
が設けられたことを特徴とする請求項1記載の空気入り
ラジアルタイヤ。 - 【請求項3】前記切込み空間が底部側ほど大きく形成さ
れたことを特徴とする請求項1記載の空気入りラジアル
タイヤ。 - 【請求項4】前記嵩上げ部がトレッド表面に向かってサ
イプ端末側に傾斜していることを特徴とする請求項3記
載の空気入りラジアルタイヤ。
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- 2001-03-26 JP JP2001088627A patent/JP4620276B2/ja not_active Expired - Fee Related
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